JP2007292951A - 遮光羽根およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の遮光羽根に形成された塗膜は、不均一であって経時的安定性に乏しく、摩耗などによる剥落の可能性があった。
【解決手段】光路を開閉し得る本発明の遮光羽根43は、金属製の基材の表面に形成された陽極酸化皮膜と、この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させることにより形成された光反射低減層とを具えている。この光反射低減層は、陽極酸化皮膜に対する電解着色処理により形成されるため、経時的安定性に優れている上、塗膜の如き摩耗による剥落がほとんど発生せず、作業環境の改善ならびに製造工程の簡略化を共に実現することが可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、光路を開閉するための遮光羽根およびこの遮光羽根の製造方法に関する。
カメラなどの光学機器に組み込まれるシャッタや絞りは、これら光学機器の光路の一部を開閉または絞る機能を有する。このため、その主要部を構成する遮光羽根は、遮光性を有することはもちろん、円滑な開閉動作を実現するために表面の摩擦抵抗が小さく、帯電しにくいことも要求される。これは、複数枚の遮光羽根を相互に重ね合わせて使用することが一般的なためである。また、相互に重なり合う遮光羽根の間からの漏光を防ぐため、遮光羽根の表面の光反射率が低いことも重要であり、遮光羽根の表面の高い平坦性も求められる。この平坦性、つまり遮光羽根の平面度は、その開閉作動の際に遮光羽根相互の衝突による破損を防止する上でも重要である。
このような要求を満足するため、従来から種々の材料や各種処理を施した遮光羽根が提案されている。例えば、特許文献1には、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムの両面にカーボンブラック,滑材,艶消し剤を含有する熱硬化性樹脂からなる層を接合した遮光羽根が開示されている。また、遮光羽根の基材としてアルミニウムを用い、その表面に陽極酸化皮膜を形成し、黒色の有機染料を陽極酸化皮膜の微細孔に含浸させたり、さらにその上から黒色塗装を施したりしたものなども提案されている。
このように、遮光性,摺動性,非反射性,非帯電性などの要求に応じた特性を遮光羽根に持たせる必要があるため、通常は基材の表面に塗装などの表面処理が施される。より具体的には、遮光羽根の主要部を構成するフィルムの基材にスプレー法や浸漬法などで塗膜を形成し、乾燥および焼成を行って塗料層をフィルム基材の表面に定着させ、プレスなどで所定形状の遮光羽根を切り出すようにしている。なお、塗膜を形成する際に塗料中に摺動性や非帯電性を高める目的で無機または有機フィラーを添加することも知られている。
特開平9−274218号公報
遮光羽根の製造に際してフィルム基材の表面に塗料層をスプレー法により形成する場合、塗料の塗布効率が悪く、さらにフィラーの含有量を上げると塗料の粘度上昇およびフィラーの沈降によって塗料自体の取り扱い性が低下するという問題がある。さらに、塗料に対するフィラーの密着強度が低いため、硬化後の塗膜からフィラーが脱落し、これが光学機器に対して悪影響を与えるおそれがあった。特に、撮像素子を用いるデジタルカメラにおいては、撮像素子の表面に塵埃が付着することは、そのまま画像の品質低下をもたらすこととなる。このため、遮光羽根からフィラーなどが剥落することは、撮像素子に対して悪影響を及ぼす可能性が高く、これはデジタルカメラにおいて極めて重要な問題となっている。しかしながら、このような問題を避けるためにフィラーの含有量を低下させると、遮光羽根の摺動性も低下して高硬度の塗膜を形成することができない。
また、浸漬法によって塗料層を形成する場合も同様な問題があり、塗料中に含まれるフィラーが自重で沈降するため、厚みや組成が共に均一な塗膜を形成することが極めて困難である。特に、厚い塗膜を形成する必要がある場合、塗料の流動性などによって遮光羽根の端縁部の塗膜が異常に厚くなってしまう可能性が高かった。しかも、塗膜自体も塵埃などが混入したり、ピンホールが発生したりする場合があり、信頼性の高い遮光羽根を得ることができない。
加えて、上述した従来の塗装方法は、多量の有機溶剤を併用し、有害性・安全性の面で作業環境としては好ましいものではなかった。
一方、基材の表面に形成された陽極酸化皮膜に黒色有機染料を含浸させた遮光羽根の場合、陽極酸化皮膜に対して黒色有機染料を深く浸透させることが困難である。この結果、遮光羽根の表面における光反射率を低減させようとすると、陽極酸化皮膜の膜厚を大幅に厚くしなければならず、その膜厚を均一に保持して寸法精度を確保することが著しく困難となる。
本発明は、遮光羽根に関する上述した従来の課題を解決するためになされたものである。すなわち、その目的とするところは、表面が特に低光反射率であって安定した品質の遮光羽根およびこのような遮光羽根を製造する方法を提供することにある。
本発明の第1の形態は、光路を開閉し得る遮光羽根であって、金属製の基材の表面に形成された陽極酸化皮膜と、この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させることにより形成された光反射低減層とを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、陽極酸化皮膜中の空隙部分に金属またはその酸化物を析出させる電解着色によって光反射低減層が形成される。これらの析出量が多くなるに従い、表面の光反射率が低減することとなる。
本発明の第2の形態は、光路を開閉し得る遮光羽根であって、金属製の基材の表面に形成された発色陽極酸化皮膜による光反射低減層を具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、陽極酸化皮膜の形成中にこの陽極酸化皮膜自体が電解発色により黒化して光反射低減層を形成することとなる。
本発明の第3の形態は、光路を横切るように配されて当該光路を開閉し得る光路開閉装置であって、本発明の第1または第2の形態による遮光羽根が1枚以上組み込まれていることを特徴とするものである。
本発明においては、光路を開閉すべく遮光羽根を駆動した場合、相互に重なり合う遮光羽根の表面に形成された陽極酸化皮膜が相互に摺接することとなる。
本発明の第4の形態は、レンズを用いて結像媒体に画像を結像させるカメラであって、前記レンズと結像媒体との間の光路を横切るように配される本発明の第3の形態による光路開閉装置が組み込まれていることを特徴とするものである。
本発明においても、光路開閉装置が光路を開閉すべく遮光羽根を駆動した場合、相互に重なり合う遮光羽根の表面に形成された陽極酸化皮膜が相互に摺接することとなる。
本発明の第5の形態は、光路を開閉し得る遮光羽根の製造方法であって、前記光路に臨む基材の端部を遮光羽根の輪郭形状に対応した形状に仕上げ加工するステップと、仕上げ加工された前記基材の表面に陽極酸化皮膜を形成するステップと、この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させて光反射低減層を形成するステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明の第6の形態は、光路を開閉し得る遮光羽根の製造方法であって、前記光路に臨む基材の端部を遮光羽根の輪郭形状に対応した形状に仕上げ加工するステップと、仕上げ加工された前記基材の表面に発色陽極酸化皮膜による光反射低減層を形成するステップとを具えたことを特徴とするものである。
光路を開閉し得る本発明の第1の形態の遮光羽根は、金属製の基材の表面に形成された陽極酸化皮膜と、この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させることにより形成された光反射低減層とを具えている。このため、従来のような光反射低減層を形成するための塗装工程を完全になくすことができ、水性塗料の使用に伴って有機溶剤を併用する必要がなく、スプレー法や浸漬法による塗装環境よりもその作業環境を大幅に改善することができる。
光路を開閉し得る本発明の第2の形態の遮光羽根によると、金属製の基材の表面に形成された発色陽極酸化皮膜による光反射低減層を具えているので、光反射低減層を形成するための塗装工程を完全になくすことができる。このため、従来のような水性塗料の使用に伴って有機溶剤を併用する必要がなくなり、スプレー法や浸漬法による塗装環境よりもその作業環境を大幅に改善することができる。
光路を横切るように配されて当該光路を開閉し得る本発明の第3の形態の光路開閉装置には、本発明の第1または第2の形態による遮光羽根が1枚以上組み込まれている。このため、遮光羽根を駆動した場合に相互に重なり合う遮光羽根の摩擦に伴う静電気の発生を抑制することが可能となり、空気中の微小な塵埃が遮光羽根に付着したり、結像媒体にこれが付着したりするような不具合を軽減させることができる。また、基材よりも硬質で耐摩耗性に優れた陽極酸化皮膜が基材を覆っているので、遮光羽根を駆動した場合に相互に重なり合う遮光羽根の摩擦によって陽極酸化皮膜が剥落するような不具合を未然に防止することができる。
レンズを用いて結像媒体に画像を結像させる本発明の第4の形態のカメラには、レンズと結像媒体との間の光路を横切るように配される本発明の第3の形態による光路開閉装置が組み込まれている。このため、遮光羽根を駆動した場合に相互に重なり合う遮光羽根の摩擦に伴う静電気の発生を抑制することが可能となり、空気中の微小な塵埃が遮光羽根に付着したり、結像媒体にこれが付着したりするような不具合を軽減させることができる。また、基材よりも硬質で耐摩耗性に優れた陽極酸化皮膜が基材を覆っているので、遮光羽根を駆動した場合に相互に重なり合う遮光羽根の摩擦によって陽極酸化皮膜が剥落するような不具合を未然に防止することができる。これらの利点は、特に結像媒体として塵埃の付着を嫌うCCDなどを用いたデジタルカメラの場合に有効である。
光路を開閉し得る本発明の第5の形態の遮光羽根の製造方法は、以下のステップを具えている。つまり、光路に臨む基材の端部を遮光羽根の輪郭形状に対応した形状に仕上げ加工するステップと、仕上げ加工された基材の表面に陽極酸化皮膜を形成するステップとを具えている。さらに、この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させて光反射低減層を形成するステップとを具えている。このため、金属またはその酸化物の析出量を変えることによって、光反射低減層の光反射率を任意に調整することができ、本発明の第1の形態による遮光羽根を製造することが可能となる。また、従来のような水性塗料の使用に伴って有機溶剤を併用する必要がなくなり、スプレー法や浸漬法による塗装環境よりもその作業環境を大幅に改善することができる。
光路を開閉し得る本発明の第6の形態の遮光羽根の製造方法は、光路に臨む基材の端部を遮光羽根の輪郭形状に対応した形状に仕上げ加工するステップと、仕上げ加工された基材の表面に発色陽極酸化皮膜による光反射低減層を形成するステップとを具えている。このため、本発明の第5の形態による遮光羽根の製造方法よりも少ない作業工程にて本発明の第2の形態による遮光羽根を製造することができる。また、電解発色条件を変更することにより、光反射低減層の光反射率などを任意に制御することができる。本発明においても、従来のような水性塗料の使用に伴って有機溶剤を併用する必要がなくなり、スプレー法や浸漬法による塗装環境よりもその作業環境を大幅に改善することができる。
本発明による光路開閉装置をデジタル一眼レフレックスカメラのフォーカルプレーンシャッタに応用した一実施形態について、図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
本実施形態におけるデジタル一眼レフレックスカメラ(以下、単にカメラと略称する)の概念を図1に模式的に示し、そのフォーカルプレーンシャッタユニットの正面形状を図1に示し、そのIII−III矢視断面構造を図3に示す。すなわち、このカメラ10の本体11の前面部には、通過光量を調整するための絞り装置12を組み込んだ撮影レンズ13が配されており、本体11の背面部には、この撮影レンズ13を通過した光が導かれるCCDなどの撮像素子14が配されている。また、この撮像素子14の直前には、撮像素子14に入射する光のうち、低周波成分を透過させる低域フィルタ15が配されている。さらにこの低域フィルタ15の直前には撮影レンズ13から撮像素子14に至る光路を開閉するためのフォーカルプレーンシャッタユニット(以下、単にシャッターユニットと記述する)16が配されている。
本体11の上部には、正立プリズム(図示例ではペンタプリズム)17および接眼レンズ18が配されている。正立プリズム17の直下には焦点板19が配され、その下方には撮影レンズ13とシャッターユニット16との間に配されて撮影レンズ13を通過した光を焦点板19に導く反射鏡20が配されている。この反射鏡20は、撮影レンズ13の光軸に対して傾斜状態となっており、この状態では撮影レンズ13を通った光は焦点板19に導かれ、撮像素子14側へは達しない。しかしながら、シャッターユニット16の開閉時には焦点板19と近接状態となるように跳ね上げられ、撮影レンズ13からの光がシャッターユニット16を介して撮像素子14側へ導かれるようになっている。
本実施形態では、焦点板19の所定領域に到達した光量を検出する露光センサ21が正立プリズム17の光出射端面に近接して組み込まれている。この露光センサ21により、検出された光量に基づいて撮像素子14に対する露光量を制御できるようになっており、絞り装置12およびシャッターユニット16の何れか一方の開度が自動的に調整される。
従って、撮影者が接眼レンズ18を覗きながら撮影レンズ13を操作して被写体の画像を焦点板19に結像させ、図示しないシャッタレリーズボタンを操作すると、まず反射鏡20が焦点板19側に跳ね上がる。次いで、シャッターユニット16の後述する先幕22が遮光位置から露光位置へ移動して光路を開き、撮影レンズ13からの光が撮像素子14に入射することとなる。先幕22が露光位置へ移動を開始してから所定時間後、後述する後幕23が露光位置から遮光位置へ移動して光路を閉じ、再び反射鏡20が図示の状態に戻って一連の撮影動作が完了する。
本実施形態におけるシャッターユニット16は、いわゆる縦走りタイプと呼称されているものである。本実施形態では、図1中、上下方向に走行する先幕22および後幕23として相互に重なり合う複数枚(図示例ではそれぞれ5枚および4枚)の遮光羽根24,25,26,27,28,29,30,31,32を用いている。複数のスペーサ33を介して相互に平行に組み付けられた枠状のカバー板34と枠状のシャッタ地板35との間には、先幕22と後幕23とを仕切る枠状の仕切り板36が傾斜状態で組み付けられている。先幕22はカバー板34と仕切り板36との間に配され、後幕23は仕切り板36とシャッタ地板35との間に配されている。先幕22を構成する遮光羽根24〜28の長手方向一端側(図1中、左側)には、先幕支持アーム37と先幕駆動アーム38とがそれぞれピン止めされている。同様に、後幕23を構成する遮光羽根29〜32の長手方向一端側にも後幕支持アーム39と後幕駆動アーム40とがそれぞれピン止めされている。これら先幕駆動アーム38および後幕駆動アーム40は、カバー板34およびシャッタ地板35に形成された円弧状の案内溝41,42に対してそれぞれ摺動自在に係合している。さらに、これらの基端部が先幕22および後幕23を開閉するための図示しない駆動源にそれぞれ連結されている。
なお、このようなシャッターユニット16自体の具体的構成は、特開平10−186448号公報,特開2002−229097号公報,特開2003−280065号公報などで周知の通りである。
本実施形態における遮光羽根24〜32のうちの1枚の遮光羽根(以下、便宜的にこれらを代表して43として示す)の作成状況を図4に示す。この遮光羽根43は、基材の表面に陽極酸化皮膜を形成し、この陽極酸化皮膜に光反射低減層を形成したものである。このため、遮光羽根43の基材としては陽極酸化皮膜が形成可能なアルミニウム,マグネシウム,チタニウムあるいはこれらの合金を採用することが好ましい。基材自体は必ずしも低反射である必要はないが、光の波長によって反射率が大きく変動したり、反射率のばらつきが大きなものは好ましくない。さらに、デジタル方式のカメラの昨今の傾向として、遮光羽根が低反射率であることよりもシャッターユニットの作動によってゴミなどの発生の少ないことが優先されている。このような観点から、特にアルミニウムおよびその合金が材料コストや加工性などを考慮して最適であると思われる。
本実施形態では、基材となる図4に示す如き帯状のシート材44に対して先の遮光羽根43の輪郭形状の一部を残してプレス加工を行う。次に、このプレス加工済みのシート材44に対して陽極酸化処理および以下に説明する電解着色処理または電解発色処理を施して陽極酸化皮膜に光反射低減層を形成する。しかる後、余剰部分45を機械的にトリミングして遮光羽根43に仕上げている。
本実施形態のように、陽極酸化処理ならびに電解着色処理または電解発色処理を行う前に、遮光羽根43の主たる輪郭形状を仕上げておくことが好ましい。シート材44の表面に陽極酸化処理ならびに電解着色処理または電解発色処理を行ってから遮光羽根43の輪郭形状をプレス加工した場合、剪断面に基材自体が露出した状態となり、この部分が光の乱反射をもたらす可能性がある。本実施例では、最終的に余剰部分45をトリミングした部分に基材が露出する状態となるため、このトリミング部を撮影レンズ13からの光が到達しないような位置に設定しておくことが好ましい。これによって、剪断面に対して再度陽極酸化皮膜を形成してここに光反射低減層を再度形成する必要性を無くすことができる。このような電解処理を行うことにより、従来のスプレー法や浸漬法による不具合を完全に無くすことが可能である。
基材の表面に形成された陽極酸化皮膜に光反射低減層を形成する方法として、電解着色処理および電解発色処理の2通りがある。
電解着色法は、一般に金属塩を主成分とする電解液中で陽極酸化皮膜などを交流電解することにより、アルマイトなどの陽極酸化皮膜の微細孔中に金属を析出させ、これによって光反射低減層を形成する技術である。電解着色法においては、電解条件を選択することによって黒色に近い暗色の光反射低減層を形成することができる。この場合、金属塩としてニッケル(Ni)塩,銅塩,錫(Sn)塩,コバルト塩,鉛塩,マンガン塩,金塩,銀塩,モリブデン塩,セレン塩などを用いることができる。しかしながら、得られる光反射低減層の色相の関係から、Sn塩および/またはNi塩を主成分とするものが好ましい。金属塩の形態としては、硫酸塩などの無機酸塩,酢酸塩,酸素酸塩などの有機酸塩を用いることができる。さらに、電解処理時間を充分に長く設定することで、光反射低減層をほぼ黒色に着色することが可能である。また、Sn塩を用いて陽極酸化皮膜中の微細孔に過剰析出させた光反射低減層は潤滑性を有しているため、この点でも遮光羽根の特性として好ましいと言える。
通常、電解着色処理により陽極酸化皮膜内に光反射低減層を形成した後、酢酸ニッケル系の封孔処理剤溶液への浸漬や、湯または水蒸気処理による水和反応により、陽極酸化皮膜の封孔処理を行い、基材の腐食劣化を防止することが好ましい。
なお、1次陽極酸化皮膜に重ねて2次陽極酸化皮膜を形成し、この2次陽極酸化皮膜中の微細孔内に金属を析出させる3次電解着色処理なども本発明の概念に含まれる。
一方、電解発色処理は、有機酸電解液を使用して陽極酸化皮膜を電解することにより、陽極酸化皮膜自体を発色させるものであり、例えば基材の主成分がアルミニウムの場合、シュウ酸を含む電解を用いて陽極酸化皮膜を光反射低減層として形成することができる。ただし、本発明においては基材を構成する金属組成中の特定添加成分を陽極酸化処理中に選択析出させて発色させるようにした合金発色処理と呼称されるものも、電解発色処理の概念に包含されるものと定義する。例えば基材がケイ素(Si)を多く含むアルミニウムの場合、これを硫酸電解処理することにより、Siの微粒子が陽極酸化皮膜として析出し、これを光反射低減層とすることができる。
上述した電解発色処理と電解着色処理とを組み合せ、電解発色処理により形成された光反射低減層としての陽極酸化皮膜の微細孔中に電解着色処理によって金属を析出させ、これを第2の光反射低減層として形成することも有効である。
本実施形態におけるカメラ10に用いられる遮光羽根43の光反射率は、可視領域においてほぼ5%程度もあれば充分であり、このような光反射率の光反射低減層を持つ陽極酸化皮膜の厚みは、約5μmとなる。
なお、従来の遮光羽根のように有機染料を陽極酸化皮膜に含浸させる場合、5%の光反射率を得るためには陽極酸化皮膜の厚みを15μm以上に設定する必要がある。ただし、黒色の塗膜をさらに形成する場合には、陽極酸化皮膜の厚みを約5μm以上にすることができるが、塗膜の厚みが約5μm以上必要である。陽極酸化皮膜を形成せずに基材の表面に塗膜のみ形成する遮光羽根の場合、塗膜の厚みを10μm以上にする必要がある。本発明においては、約5μmの厚みの陽極酸化皮膜を基材の表面に形成すれば良く、基材の表面処理に要するコストを従来のものよりも低減することができる。
次に、本発明による遮光羽根43の各種特性を実施例1〜4として比較参考のための比較例1,2と共に以下の表1に示す。なお、陽極酸化皮膜の膜厚(単位μm)は、陽極酸化皮膜用の膜厚計を用いて測定した。遮光羽根43の表面の性状は、表面あらさ計を使用して中心線平均あらさRa(単位μm)を測定し、表面の静摩擦係数に関しては、表面測定機(新東科学株式会社製)を用いて測定した。また、その耐摩耗性は、摩耗試験機(スガ試験機株式会社製)にて2000番のラッピングテープを用い、300gの荷重を遮光羽根43の表面に与えた状態で400回往復動させ、その重量減を測定することで判定した。さらに、実施例1〜4および比較例1,2にて得られる遮光羽根43を図1〜図3に示すシャッターユニット10の先幕11および後幕12として組み込み、常温常湿にて50万回の開閉試験を行い、その耐久性および表面を構成する部材の剥落の有無も調べた。
(実施例1)
基材となる70μmの厚みを有するアルミニウムシート(A2024)を用意し、これに図4に示すようなプレス加工を施して余剰部分45を介して遮光羽根43がつながったシート材44を得た。次いで、このシート材44を脱脂し、硫酸水溶液中に浸漬して通電し、その表面に陽極酸化皮膜を形成した。さらに、この陽極酸化処理されたシート材44に対し、硫酸ニッケルを含む硫酸水溶液中で電解着色処理を行い、陽極酸化皮膜の微細孔内にニッケルを析出させて光反射低減層を形成した。しかる後、酢酸ニッケル系封孔処理剤を含む溶液中にこれを浸漬して陽極酸化皮膜の封孔処理を行った。
(実施例2)
実施例1と同様の陽極酸化皮膜を形成して脱脂処理を行った後、硫酸第一錫を含む硫酸水溶液中でシート材44の電解着色処理を行い、陽極酸化皮膜の微細孔内に錫を析出させて光反射低減層を形成した。その後、酢酸ニッケル系封孔処理剤を含む溶液中にこれを浸漬して陽極酸化皮膜の封孔処理を行った。
(実施例3)
基材となる70μmの厚みを有するアルミニウムシート(A2024)を用意し、これに図4に示すようなプレス加工を施して余剰部分45を介して遮光羽根43がつながったシート材44を得た。次いで、このシート材44を脱脂してからシュウ酸水溶液中で通電し、電解発色処理によって黒っぽく着色された発色陽極酸化皮膜、つまり光反射低減層を形成した。その後、酢酸ニッケル系封孔処理剤を含む溶液中にこのシート材44を浸漬して光反射低減層である陽極酸化皮膜の封孔処理を行った。
(実施例4)
実施例3において、電解発色処理を施して発色陽極酸化皮膜が形成されたシート材44に対し、さらに硫酸ニッケルを含む硫酸水溶液中で電解着色処理を行い、着色陽極酸化皮膜の微細孔内にニッケルを析出させ、第2の光反射低減層を形成した。その後、酢酸ニッケル系封孔処理剤を含む溶液中にこれを浸漬して陽極酸化皮膜の封孔処理を行った。
(比較例1)
実施例1と同じ陽極酸化処理によってシート材44の表面に形成された陽極酸化皮膜に対し、黒色染料を含浸させていわゆるブラックアルマイト皮膜を作成した。
一方、平均粒径が0.5μmのPTFE粉末を10重量%分散させたエポキシ系塗料を作成し、シンナーにてその粘度調整を行った後、これをブラックアルマイト皮膜が形成されたシート材44の表面にスプレー法により付着させた。しかる後、180℃の焼成炉で20分間焼付し、シート材44のブラックアルマイト皮膜の表面に約5.8μmの厚みの塗装皮膜を形成した。
(比較例2)
実施例1と同じプレス加工されたシート材44を脱脂処理した後、これを硫酸水溶液中にて実施例1の約3倍の時間通電して厚みが15μmほどの陽極酸化皮膜を形成した。さらに、この陽極酸化皮膜に黒色染料を含浸させ、いわゆるブラックアルマイト皮膜を形成した。
Figure 2007292951
表1から明らかなように、実施例1〜4および比較例2の表面あらさは、陽極酸化皮膜自体の表面あらさとなるので、比較例1の場合の塗装膜の表面あらさに比べてより高精度な数値となっている。また、比較例1のスプレー法を採用した塗装試料は、磨耗しやすく、塗膜の一部が消失して重量減が大きいことを確認できた。また、表面に摩擦による擦過痕が形成されていることも確認された。比較例2に関しては、表面の光反射率を下げるために陽極酸化皮膜の膜厚を実施例1〜4よりも厚く設定する必要があり、その耐久性に関しては高温高湿中での環境試験にて表面の色の退色が認められた。実施例1〜4の試料では比較例1,2のような不具合は何ら発生しなかった。
さらに、株式会社日立製作所製の分光光度計を用い、実施例1および比較例1にて得られた遮光羽根の光反射率を可視光から近赤外(350〜800nm)の範囲で測定し、その結果を図5に示す。破線で示した比較例1においては、赤〜近赤外領域にて光反射率が急に増大し始めるのに対し、実線で示した実施例1においては、可視領域の全域にてほぼ一定の光反射率を維持していることを確認できた。
本発明による光路開閉装置をデジタル一眼レフレックスカメラのフォーカルプレーンシャッタユニットに応用した一実施形態の概略構造を表すシステム概念図である。 図1に示した実施形態におけるシャッターユニットの正面図である。 図2に示したシャッターユニットのIII−III矢視断面図である。 図2に示したシャッターユニットの一部を構成する遮光羽根の製造途中の状態を表す平面図である。 実施例1および比較例1の試料における光の波長と光反射率との関係を表すグラフである。
符号の説明
10 カメラ(デジタル一眼レフレックスカメラ)
11 本体
12 絞り装置
13 撮影レンズ
14 撮像素子
15 低域フィルタ
16 シャッターユニット(フォーカルプレーンシャッタユニット)
17 正立プリズム(ペンタプリズム)
18 接眼レンズ
19 焦点板
20 反射鏡
21 露光センサ
22 先幕
23 後幕
24〜32 遮光羽根
33 スペーサ
34 カバー板
35 シャッタ地板
36 仕切り板
37 先幕支持アーム
38 先幕駆動アーム
39 後幕支持アーム
40 後幕駆動アーム
41,42 案内溝
43 遮光羽根
44 シート材
45 余剰部分

Claims (6)

  1. 光路を開閉し得る遮光羽根であって、
    金属製の基材の表面に形成された陽極酸化皮膜と、
    この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させることにより形成された光反射低減層と
    を具えたことを特徴とする遮光羽根。
  2. 光路を開閉し得る遮光羽根であって、
    金属製の基材の表面に形成された発色陽極酸化皮膜による光反射低減層を具えたことを特徴とする遮光羽根。
  3. 光路を横切るように配されて当該光路を開閉し得る光路開閉装置であって、請求項1または請求項2に記載の遮光羽根が1枚以上組み込まれていることを特徴とする光路開閉装置。
  4. レンズを用いて結像媒体に画像を結像させるカメラであって、前記レンズと結像媒体との間の光路を横切るように配される請求項3に記載の光路開閉装置が組み込まれていることを特徴とするカメラ。
  5. 光路を開閉し得る遮光羽根の製造方法であって、
    前記光路に臨む基材の端部を遮光羽根の輪郭形状に対応した形状に仕上げ加工するステップと、
    仕上げ加工された前記基材の表面に陽極酸化皮膜を形成するステップと、
    この陽極酸化皮膜中に金属またはその酸化物を析出させて光反射低減層を形成するステップと
    を具えたことを特徴とする遮光羽根の製造方法。
  6. 光路を開閉し得る遮光羽根の製造方法であって、
    前記光路に臨む基材の端部を遮光羽根の輪郭形状に対応した形状に仕上げ加工するステップと、
    仕上げ加工された前記基材の表面に発色陽極酸化皮膜による光反射低減層を形成するステップと
    を具えたことを特徴とする遮光羽根の製造方法。
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