JP2007292948A - 画像加熱装置及び加圧パッド - Google Patents

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Kazuhiro Hasegawa
和弘 長谷川
Yasuhiro Hayashi
康弘 林
Shigeaki Takada
高田  成明
Daigo Matsuura
大悟 松浦
Ikuo Nakamoto
育生 中本
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Abstract

【課題】ベルトを用いて画像加熱ニップ部を長くする画像加熱装置構成とした場合であっても、簡易な構成で記録材搬送の安定性、特に記録材のシワ発生を防止した画像加熱装置を提供する。
【解決手段】エンドレスベルトと対向部材との間にニップ部Nを形成し、ニップ部Nで画像を担持した記録材Sを挟持搬送して加熱する画像加熱装置において、ニップ部Nの平面形状は、記録材搬送方向Cに関する幅Wが、記録材搬送方向に直交する方向の中央部から端部に向うにつれて記録材搬送方向上流側に広いこと。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録材に形成された画像を加熱する画像加熱装置、及びこれに用いられる加圧パッドに関する。
この画像加熱装置としては、例えば、記録材上の未定着トナー画像を加熱して定着させる定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢を増大させる光沢増大装置等を挙げることができる。
電子写真装置・静電記録装置などの画像形成装置においては、記録材(以下、シートと記す)上に未定着トナー画像を形成し、これを加熱溶融して定着させることにより画像を形成している。
このような定着装置としては様々な方式のものが提案されている。現在最も一般的な装置は、内部にヒータを有する加熱ローラ(定着ローラ)に加圧ローラを圧接して画像加熱ニップ部である定着ニップ部を形成し、定着を行うローラ定着方式である。これは、トナーに対し離型性を有する材料(シリコーンゴムやフッ素樹脂)で表面を形成した熱ローラの表面に対して加圧ローラを加圧接触した定着ニップ部に、未定着トナー画像を形成したシートを通過せしめることにより定着を行なうものである。
しかし、ローラ対で定着ニップ部を形成するため、シート搬送方向に関してニップ幅を大きくするためには、ローラ自体を大きくしなければならない。そのため、装置を高速化する場合や高光沢画像を得ようとした場合、定着装置自体が大きくなるという問題があった。
そこで、近年、定着部材や加圧部材としてベルトを使用することで、装置を大きくせず、シート搬送方向に長いニップ幅を形成できる定着装置が注目されている。
このようなベルトを使用した定着装置は、例えば特許文献1、2、3に開示されている。例えば、特許文献1に示された定着装置では、定着ローラに向けて加圧ベルトを分離ローラと加圧パッドにより加圧することで定着ニップ部を形成し、高速定着を可能としている。
特開平5−150679号公報 特開平10−228199号公報 特開2002−372887号公報
しかしながら、特許文献1、2、3の構成の場合には、定着ニップ部の入口側を形成するための加圧パッドの形状が長方形状とされているため、シートにシワが発生するなどのシート搬送不良が生じてしまった。
そこで、本発明の目的は記録材の搬送不良の発生を抑制することである。
本発明の更なる目的は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、この加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するベルトと、このベルトを前記ニップ部にて加圧する加圧パッドと、を有する画像加熱装置において、前記ニップ部の形状は記録材搬送方向と直交する方向の両端側を中央部よりも記録材搬送方向上流側に突出させた形状とされていることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の他の代表的な構成は、記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、この加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するベルトと、このベルトを前記ニップ部にて加圧する加圧パッドと、を有する画像加熱装置において、前記ニップ部は記録材の幅方向両端側を中央部よりも先に挟持するように形成されていることを特徴とする。
さらに、上記の目的を達成するための本発明に係る加圧パッドの代表的な構成は、記録材上の画像を加熱するベルトをニップ部にて加圧する加圧パッドであって、弾性体と、この弾性体を支持する支持台と、を有する加圧パッドにおいて、前記弾性体の短手方向一端側の形状は長手方向両端側を中央部よりも短手方向に長くした形状とされていることを特徴とする。
本発明によれば、記録材の搬送不良の発生を抑制することができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、実施例は、本発明を適用できる実施形態の一例ではあるものの、本発明は実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において種々の変形が可能である。
(第1実施例)
(1)画像形成部
図3は、本発明に従う画像加熱装置を定着装置Aとして搭載した画像形成装置の一例の概略構成を示す断面模式図である。
この画像形成装置1は電子写真レーザープリンタであり、像担持体として感光体ドラム(以下、ドラムと記す)2を備えている。ドラム2は矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動され、その外面が帯電器3によって所定の極性・電位に一様に帯電される。その一様帯電面に対してレーザースキャナ(露光装置)4により画像情報のレーザー走査露光5がなされる。これにより、ドラム2の面には走査露光した画像情報の静電潜像が形成される。その静電潜像が現像器6によってトナー画像として現像される。そのトナー画像が、ドラム2と転写ローラ7との当接部である転写部において、該転写部に導入された記録材(以下、シートと記す)Sに対して順次に静電転写される。
シートSは装置下部の給紙カセット9内に積載収納されている。所定の給紙タイミングで給紙ローラ10が駆動されると、給紙カセット9内のシートが1枚分離給紙されて、搬送路10aを通ってレジストローラ対11に至る。レジストローラ対11はシートSの先端部を受け止めてシートの斜行修正をする。また、ドラム2上のトナー画像の先端部が転写部に到達したときにシートの先端部も転写部に丁度到達するタイミングとなるように、ドラム2上のトナー画像と同期をとって、シートSを転写部に給送する。
転写部を通ったシートSはドラム2の面から分離されて、定着装置Aへと搬送される。この定着装置AによりシートS上の未定着トナー画像が加熱・加圧により永久固着画像としてシート面に定着される。そして、そのシートが搬送路10bを通って排出ローラ対12によって装置上部の排出トレイ13へ搬送排出される。
また、シート分離後のドラム2の面はクリーニング装置8によって転写残トナー等の残留付着物が除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
(2)定着装置A
図1は本実施例に係わる定着装置Aの要部の横断面模型図である。21は加熱回転体(第1の回転体)としての定着ローラ、22はベルトアセンブリであり、第2の回転体としての加圧ベルト23を有する。定着ローラ21とベルトアセンブリ22は上下に並行に配列して、かつ圧接させて定着ニップ部Nを形成させている。
ここで、定着装置の構成部材に関して、長手方向とは、シートの搬送路面内においてシート搬送方向に直交する方向に並行な方向である。また、短手方向とは、シートの搬送路面内においてシート搬送方向に並行な方向である。上流側と下流側とは、シート搬送方向に関して上流側と下流側である。シートの幅または通紙幅とは、シート搬送方向に直交する方向のシート寸法である。
定着ローラ21は、外径が40mmで、厚みが1mmのアルミニウム製の中空ローラを基体21aとし、その外周面に厚さ500mmの弾性層21bを設け、更にその外周面に厚さ30μmの表面離型層21cを設けたものである。弾性層21bの材料としては、公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。本実施例では、シリコーンゴムを用いており、硬度はJIS−A10度、熱伝導率は0.8W/mKである。離型層21cの材料としては、例えば、PFAやPTFEなどのフッ素樹脂等を用いることができる。
定着ローラ21は、両端部をそれぞれ軸受部材を介して装置フレーム(不図示)に対して回転自由に支持させて配設してあり、駆動モータMの駆動力を動力伝達機構(不図示)を介して受けて、矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。定着ローラ21の中空部内にはローラ加熱手段としてハロゲンヒータHを挿入して配設してある。ヒータHは給電部101から電力供給を受けて発熱し、その発熱により定着ローラ21が内側から加熱される。本実施例ではヒータHへの入力電力が800Wとなるとなるよう設定した。そして定着ローラ21の表面温度が、定着ローラ21の表面に接触あるいは近接させて配設した温度検知手段としてのサーミスタTHにより検知され、サーミスタTHから制御回路部100へローラ表面温度に関する電気的情報が入力する。制御回路部100は、サーミスタTHから入力するローラ表面温度に関する電気的情報が所定の定着温度に対応したものに維持されるように、給電部101からヒータHへの供給電力を制御してローラ表面温度を所定の定着温度に温調する。
ベルトアセンブリ22は、可撓性を有するエンドレスの加圧ベルト23と、加圧ベルト23の内側に挿入したベルトガイド部材24と、ベルトガイド部材24に保持させた加圧部材としての加圧パッド25を有している。
加圧ベルト23は、内径が40mmで、厚みが75μmのポリイミドベルトを基層とし、その外周面に離型層として30μm厚のPFAチューブを積層して設けた、全体に可撓性を有する耐熱性ベルトである。
ベルトガイド部材(以下、ガイド部材と記す)24は、加圧ベルト23にルーズに内嵌して加圧ベルト23の回転をガイドする、剛性を有する耐熱性樹脂成形体である。
加圧パッド25は、金属製の支持台(基体)25a、本実施例ではステンレス支持台上に、弾性体25bを設けた細長い部材である。弾性体25bは、定着ローラ21の弾性層21bと同様に公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。本実施例では、弾性体25bとして、硬度JIS−A10度、熱伝導率0.8W/mKのシリコーンゴムを用い、厚みは3.0mmである。加圧パッド25は、ガイド部材24の上面側に該部材の長手に沿って設けた溝部に支持台25a部分を嵌め込んで、ガイド部材24に保持させてある。
そして、上記のベルトアセンブリ22を、加圧パッド25側を上向きにして、定着ローラ21の下側に、かつ定着ローラ21に並行に配列し、ガイド部材24の長手方向両端部の被支持部24aをそれぞれ加圧機構(不図示)に支持させてある。ガイド部材24は加圧機構により所定の押し上げ力Fをもって押し上げ附勢されて、加圧パッド25の弾性体25bが加圧ベルト23を挟んで定着ローラ21の下面に圧接する。これにより、定着ローラ21と加圧ベルト23との間に定着ニップ部Nが形成される。
加圧ベルト23は、定着ローラ21が回転駆動されると、定着ニップ部Nにおいて回転力を受けて、ベルト内面が加圧パッド25の弾性層21bの表面に密着して摺動しながら、矢印の反時計方向に従動回転する。この加圧ベルト23の従動回転時のベルト内面と加圧パッド25との摺動抵抗を低減させるために、加圧ベルト23の内面にシリコーンオイルあるいはグリス等の潤滑剤を塗布する手段(不図示)を配設してある。
定着ローラ21が回転駆動され、かつ所定の定着温度に温調されている状態において、画像形成部側から定着装置Aの定着ニップ部Nに未定着トナー画像Tを担持したシートSが入口ガイド26に案内されて導入されて、定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。記録材Sは、未定着トナー画像を担持した面を、定着ローラ21側にして導入される。CはシートSの搬送方向である。この挟持搬送過程において、シートS上の未定着トナー画像Tが定着ローラ21の熱と定着ニップ部Nの圧力によりシートS面に永久固着画像として定着される。定着ニップ部Nを出たシートSは定着ローラ21の面から分離して排出搬送される。定着ローラ21の弾性層21bは定着ニップ部Nにおいてニップ圧により弾性変形する。この弾性層21bの弾性変形により、定着ニップ部Nのシート出口部においてシートSの定着ローラ21への巻きつきを防止し、定着ローラ21からの良好なシート分離性能を得ことができる。
図2の(a)は、加圧パッド25の平面模型図である。本実施例の加圧パッド25は、加圧面の平面形状に関して、シート搬送方向Cに関する幅Wを、長手方向中央部から端部に向かうにつれてシート搬送方向上流側に広くてある。すなわち、弾性体25bの短手方向一端側の形状は長手方向両端側を中央部よりも短手方向に長くした形状とされている。また、シート搬送方向下流側の辺25cが長手方向に略直線である。より具体的には、長手方向中央部の幅W1を7mm、端部の幅W2を8mmに設定し、中央部から端部にかけて線形的(直線的)に幅が広くなる構成となっている。
図2の(b)はこの加圧パッド25を用いて形成される定着ニップ部Nの平面模型図である。定着ニップ部Nの平面形状は、加圧ベルト23が可撓性を有し、肉薄であることから、加圧パッド25の上記(a)の加圧面の平面形状に略倣った形状になる。
すなわち、定着ニップ部Nの形状はシート搬送方向と直交する方向の両端側を中央部よりもシート搬送方向上流側に突出させた形状とされている。また、定着ニップ部Nのシート出口側の形状はシート搬送方向に直交する方向に実質的に沿った形状とされている。より具体的には、定着ニップ部Nの平面形状は、シート搬送方向Cに関する短手方向幅が、長手方向中央部から端部に向かうにつれてシート搬送方向上流側に広い。かつシート搬送方向下流側の辺が長手方向に略直線である。なお、加圧パッド25で形成される定着ニップ部Nの長手方向の寸法は、シートSの最大通紙幅寸法よりも大きく設定してある。
このような定着ニップ部Nの平面形状により、画像形成部から定着装置Aの定着ニップ部Nに導入されたシートSは、その先端部が定着ニップ部Nへ突入するとき、必ずシート幅方向の端部から定着ニップNに入ることとなる。すなわち、定着ニップ部NはシートSの幅方向両端側を中央部よりも先に挟持するように形成されている。
そのため、定着ニップ部Nの上流側(例えばB位置)では、シートSの幅方向端部が定着ニップ部Nに入っている領域Dにはシート搬送力Vが発生している。一方、シートSの幅方向中央部が定着ニップ部Nに入っていない領域Eではほとんどシート搬送力は無い。つまり、定着ニップ部Nの上流側すなわちシート入口側では、シート先端部のニップ進入部であるシート端部が、ニップ未進入部であるシート中央部に対して相対的に搬送速度が大きくなる。
このとき、シートSの上記のニップ進入部と未進入部の相対速度差により、定着ニップ部Nの上流側近傍のシート部分には未進入部端を中心に外方への回転モーメントが生じる。これにより、シートSは中部から端部方向へ伸ばされて、その結果、定着ニップ部Nで搬送されるシートSにはシワが発生することなく、安定したシート搬送が可能となる。すなわち、定着ニップ部におけるシート搬送スピードをシート幅方向両端部で速く、中央部で遅くして、図2の(c)に示すように、シートSを両側に引っ張る力Mを生じさせ、これによりシートシワの発生を防ぐのである。
以上説明したように、本実施例においては、定着ニップ部Nを形成する加圧パッド25の加圧面の平面形状に関して、シート搬送方向Cに関する幅Wを、長手方向中央部から端部に向かうにつれてシート搬送方向上流側に広く構成している。すなわち、弾性体25bの短手方向一端側の形状は長手方向両端側を中央部よりも短手方向に長くした形状とされていて、長手方向中央部から端部に行くに従い徐々に短手方向に長くした形状とされている。これにより、定着ニップ部Nに突入したシートSに、その幅方向の中央部から端部方向に引き伸ばし力Mが発生し、シートシワの発生を防止することが可能となる。
(第2実施例)
本実施例では、図4の(a)のように、加圧パッド25の幅Wを、長手方向中央部から端部にかけて非線形形状でシート搬送方向上流側に広くしたことが特徴である。
一般的にシートシワは、幅が広いシートの方が発生しやすく、幅が狭いシートの方が発生しにくい。そのため、幅が広いシートほど、上記のように作用する引っ張り力Mが大きいことが好ましい。
本実施例では加圧パッド25は、長手方向中央部の幅W1が7.0mm、端部の幅W2が8.0mmで、中央部から端部に双曲線形状で幅がシート搬送方向上流側に広くなる構成となっている。
その結果、通紙されるシートが幅広なものであるほど、上記のように作用する引っ張り力Mが大きくなることとなる。
以上説明したように、本実施例においては、定着ニップ部Nを形成する加圧パッド25の幅が、長手方向中央から端部にかけて双曲線形状で広く構成されることで、通紙されるシートSの幅が広いものほどの端部方向へ大きな引き伸ばし力Mが発生する。その結果、シートサイズに対応した引っ張り力によりシートシワの発生を防止することが可能となる。
(第3実施例)
図5は本実施例に係わる定着装置Aの要部の横断面模型図である。図6は図5の部分的拡大図である。
31は定着ベルトアセンブリであり、加熱回転体としての定着ベルト32を有する。37は加圧ベルトアセンブリであり、加圧回転体としての加圧ベルト38を有する。定着ベルトアセンブリ31と加圧ベルトアセンブリ33は上下に配列して、かつ定着ベルト32と加圧ベルト38を圧接させて定着ニップ部Nを形成させている。定着ベルト32と加圧ベルト38によって定着ニップ部Nの幅(シート搬送方向に関して)を広くすることで、第1又は第2実施例で説明した利点を損なわずに高速で定着することが可能になるものである。
定着ベルトアセンブリ31は、誘導加熱される、エンドレスで可撓性の定着ベルト32と、ベルト懸架部材としての定着ローラ33および定着テンションローラ34と、定着ベルト31を加圧ベルト38に向けて加圧する固定の定着パッド35を有する。また、定着ベルトアセンブリ31は、定着ベルト32を誘導加熱する加熱源としてのコイルユニット36を有する。
定着ベルト32は、金属層を基層とし、その外周面に弾性層と表面離型層を、内周面に定着ベルト内包物との摺動摩擦を低下させるための樹脂層を形成した、全体に可撓性を有するエンドレスベルト体である。具体的には、基層としての金属層は、電気鋳造法によって製造した、内径が40mm・厚み50μmのエンドレスで可撓性のニッケルベルト体である。弾性層は耐熱性シリコーンゴム層であり、厚みは100〜1000μmの範囲で選択可能である。定着ベルト31の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、本実施例では、弾性層は500μmの厚みで設けられている。このシリコーンゴムは、JIS−A10度の硬度を持ち、熱伝導率は0.8W/mKである。表面離型層は、30μmの厚みのフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)である。基層内面の樹脂層は、厚さ10〜50μmのフッ素樹脂やポリイミドなどの樹脂層である。本実施例では、ポリイミド層を厚さ20μmで設けた。
上記の定着ベルト32は、装置フレーム(不図示)に対して回転自由に支持させて配設した、ベルト懸架部材としての定着ローラ33と定着テンションローラ34によって張架されている。定着ローラ33は、長手方向中央部の径が16mmで、両端部の径が14mmであるクラウン形状の鉄合金製の芯金33aに、シリコーンゴムスポンジ層33bが設けた、外径20mmの弾性ローラである。シリコーンゴムスポンジ層33bは、定着ローラ33の熱伝導率を小さくして定着ベルト32からの熱伝導を少なくする。長手方向中央部での定着ローラ33の硬度はASK−C硬度計で約60度である。芯金33にクラウンのテーパー形状をつけているのは、加圧ローラ39を押し付けて加圧した時に定着ローラ33が撓んでも加圧ローラ39との圧接部の幅を長手方向にわたって均一にするためである。定着テンションローラ34は外径20mm・肉厚1mmの鉄合金製中空ローラである。
加圧ベルトアセンブリ37は、エンドレスで可撓性の加圧ベルト38と、ベルト懸架部材としての加圧ローラ39および加圧テンションローラ40と、加圧ベルト38を定着ベルト32に向けて加圧する加圧パッド41を有する。
加圧ベルト38は、第1実施例の加圧ベルト23と同様に、内径が40mmで、厚みが75μmの円筒状のポリイミドベルトを基層とし、その外周面に離型層として30μm厚のPFAチューブを積層して設けた、全体に可撓性を有する耐熱性ベルトである。加圧ベルト38は、装置フレーム(不図示)に対して回転自由に支持させて配設した、ベルト懸架部材としての加圧ローラ39と加圧テンションローラ40によって張架されている。加圧ローラ39と加圧テンションローラ40外径20mm・肉厚1mmの鉄合金製中空ローラである。
そして、加圧ローラ39を、該ローラの両端部を加圧機構(不図示)により矢印Pの方向に押し上げ附勢して、加圧ベルト38と定着ベルト32を挟んで定着ローラ33に対して所定の加圧力で圧接させてある。また、加圧パッド41を加圧機構(不図示)により矢印Qの方向に押し上げ附勢して、加圧ベルト38と定着ベルト32を挟んで固定の定着パッド35に対して所定の加圧力で圧接させてある。また、図6のように、加圧パッド41の最下流先端部にはパッド長手に沿ってSUSからなるφ0.8のワイヤー41cが加圧ローラ39と加圧ベルト38の内面とに滑性(摺動性)を有する摺動シート41dを介して圧接するように配置されている。
上記の加圧ローラ39と加圧パッド41の押圧力により加圧ローラ39と加圧パッド41との間で定着ベルト32と加圧ベルト38が圧接して定着ニップ部Nが形成される。本実施例での定着ニップ部Nの幅(シート搬送方向に関して)は15mmである。
図7に、加圧ローラ39と加圧パッド41とで形成された定着ニップ部Nのシート搬送方向に関する圧力分布を示す。加圧ローラ39と加圧パッド41の間で圧力が連続的に発生していることが分かる。これにより、画像ズレ等の画像不良を防止することが可能となる。また、加圧ローラ39を剛体により構成したことで、定着ニップ部Nのシート出口近傍でシート分離性を確保できる圧力を十分に確保可能となる。
定着ローラ33は駆動ローラとして駆動源(モータ)Mから不図示の駆動ギア列を介して駆動力が入力されて矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。この定着ローラ33の回転駆動により定着ベルト32も回転する。定着ベルト32は定着ローラ33のシリコーンゴムスポンジ表面と定着ベルト内周面のポリイミド層との摩擦によって良好に回転する。定着テンションローラ34は定着ベルト32の回転に従動して回転する。また、加圧ベルト38は定着ベルト32の回転に従動して回転する。加圧ローラ39と加圧テンションローラ40は加圧ベルト38の回転に従動して回転する。
定着ベルト32の加熱源としてのコイルユニット36は、誘導加熱コイル36aを有する。コイル36aは、発生した磁界が定着ベルト32の金属層以外に漏れないように磁性体コア36bで覆われており、更に電気絶縁性の樹脂によって、コイル36aと磁性体コア36bは一体でモールド36cされている。そして、コイルユニット36は、定着ベルト32の外面に対して所定の僅少な隙間を存して対向させて配設してある。定着ベルト32とコイル36aは0.5mmのモールドにより電気絶縁の状態を保ち、定着ベルト32とコイル36aとの間隔は1.5mm(モールド表面と定着ベルト表面の距離は1.0mm)で一定であり、定着ベルト32は均一に加熱される。コイル36aは、シートSの長手方向に沿っての長さが、画像形成に供される最大通紙幅のシートSのその通紙幅よりも長くなるように形成されている。
定着ローラ33が回転駆動された状態、即ち、定着ベルト32と加圧ベルト38が回転している状態において、励磁回路102からコイル36aに20〜50kHzの高周波電流がながされて、定着ベルト32の金属層が誘導発熱して定着ベルト32が加熱される。そして、定着ベルト32の表面温度が、定着ベルト32の表面に接触あるいは近接させて配設した温度検知手段としてのサーミスタTHにより検知され、サーミスタTHから制御回路部100へローラ表面温度に関する電気的情報が入力する。制御回路部100は、サーミスタTHから入力する定着ベルト表面温度に関する電気的情報が所定の定着温度に対応したものに維持されるように、励磁回路102からコイル36aへの供給電力を制御して定着ベルト表面温度を所定の定着温度に温調する。
定着ベルト32が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、画像形成部から定着ニップ部Nに、未定着トナー画像Tを有する記録材Sが入口ガイド42に案内されて導入される。記録材Sは、未定着トナー画像を担持した面を、定着ベルト32側に向けて導入される。そして、記録材Sの未定着トナー画像Tが定着ベルト32の外周面に密着したまま挟持搬送されていくことにより、定着ベルト32から熱が付与され、また加圧力を受けて記録材Sの表面に定着される。
また、定着ベルト32内の定着ローラ33がゴム層33bを有する弾性ローラであり、加圧ベルト38内の加圧ローラ39は鉄合金製の剛性ローラであるため、定着ベルト32と加圧ベルト38との定着ニップ部出口では定着ローラ33の変形が大きくなっている。その結果、定着ベルト32も大きく変形し、トナー画像を担持した記録材Sは定着ベルト32から自らのこしにより曲率分離される。
本実施例の定着装置Aにおいて、加圧パッド41は、基本的には、第1実施例もしくは第2実施例における加圧パッド25と同様に、金属(本実施例ではステンレスを使用)の支持台41a上に、弾性体41bを設けたものである。本実施例においては、前記のように、これに更に、加圧パッド41の最下流先端部にパッド長手に沿ってSUSからなるφ0.8のワイヤー41cを具備させている。また、弾性体41bを被わせて摺動シート41dを具備させている。
弾性体41bは定着ローラ33の弾性層33bと同様に公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。硬度はJIS−A10度、熱伝導率は0.8W/mKのシリコーンゴムを用い、厚みは3.0mmである。また、加圧パッド41の加圧面の平面形状に関しては、第1実施例もしくは第2実施例における加圧パッド25と同様にしてある。すなわち、シート搬送方向Cに関する幅Wを、長手方向中央部から端部に向かうにつれてシート搬送方向上流側に広くし、かつシート搬送方向下流側の辺が長手方向に略直線である。より具体的には、長手方向中央部の幅W1を7mm、端部の幅W2を8mmに設定し、中央部から端部にかけて双曲線形状に幅が広くなる構成となっている。
以上の構成をとることで、第1、2実施例の場合と同様に、シートSには定着ニップ入口近傍でシート端部方向に引っ張り力が発生し、シートシワが防止できるとともに、省スペースで高速定着を行うのに十分な定着ニップを形成することが可能となる。
図8は、第3実施例の誘導加熱方式の定着装置について、定着ベルト32を、第1実施例の定着ベルト23と同様の層構成のものにした。すなわち、ポリイミドベルトを基層とし、その外周面に離型層として30μm厚のPFAチューブを積層して設けた、全体に可撓性を有する耐熱性ベルトにした。また、コイルユニット36を無しにし、その代わりに、定着テンションローラ34の内空部にハロゲンヒータHを挿入して配設した。このハロゲンヒータHにより定着テンションローラ34を加熱し、このローラ34を加熱ローラとして定着ベルト32を加熱する定着装置構成にした。このような定着装置構成においても、第3実施例の定着装置と同様の効果が得られることは言うまでも無い。
また、第3本実施例では、加圧ローラ39と加圧パッド41にて加圧を行い、定着ニップを形成したが、固定パッドを複数個用いても同様の効果が得れることは言うまでも無い。
定着パッド35、または定着パッド35と加圧パッド40の両方について、第1実施例または第2実施例の加圧パッド25で説明した加圧面形状にする構成ににすることもできる。
ここで、本発明の画像加熱装置は、第1〜第3実施例のような画像加熱定着装置としてばかりではなく、その他、例えば、画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する装置、仮定着する装置等としても使用できる。
第1実施例の定着装置の要部の横断面模型図である。 加圧パッドの特徴的構成を説明する図である。 画像形成装置の一例の概略構成を示す断面模式図である。 第2実施例の加圧パッドの特徴的構成を説明する図である。 第3実施例定着装置の要部の横断面模型図である。 図5の部分的拡大図である。 第3実施例のニップ内圧力分布図である。 第3実施例の定着装置の変形例装置の横断面模型図である。
符号の説明
21・・定着ローラ、22・・加圧ベルトアセンブリ、23・・加圧ベルト、24・・ベルトガイド部材、25・・加圧パッド部材、N・・定着ニップ部、31・・定着ベルトアセンブリ、32・・定着ベルト、33・・定着ローラ、34・・定着テンションローラ、35・・定着パッド、36・・コイルユニット、37・・加圧ベルトアセンブリ、38・・加圧ベルト、39・・加圧ローラ、40・・加圧テンションローラ、41・・加圧パッド

Claims (7)

  1. 記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、この加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するベルトと、このベルトを前記ニップ部にて加圧する加圧パッドと、を有する画像加熱装置において、
    前記ニップ部の形状は記録材搬送方向と直交する方向の両端側を中央部よりも記録材搬送方向上流側に突出させた形状とされていることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記ニップ部の形状は記録材搬送方向と直交する方向の中央部から端部へ行くに従い徐々に記録材搬送方向上流側に突出させた形状とされていることを特徴とする請求項1の画像加熱装置。
  3. 前記ニップ部の出口側の形状は記録材搬送方向に直交する方向に実質的に沿った形状とされていることを特徴とする請求項1又は2の画像加熱装置。
  4. 前記加熱回転体は前記ニップ部を形成するベルトとこのベルトを前記加圧パッドとの間で挟むようにして加圧する加圧パッドとを有することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の画像加熱装置。
  5. 記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、この加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するベルトと、このベルトを前記ニップ部にて加圧する加圧パッドと、を有する画像加熱装置において、
    前記ニップ部は記録材の幅方向両端側を中央部よりも先に挟持するように形成されていることを特徴とする画像加熱装置。
  6. 記録材上の画像を加熱するベルトをニップ部にて加圧する加圧パッドであって、弾性体と、この弾性体を支持する支持台と、を有する加圧パッドにおいて、
    前記弾性体の短手方向一端側の形状は長手方向両端側を中央部よりも短手方向に長くした形状とされていることを特徴とする加圧パッド。
  7. 前記弾性体の短手方向一端側の形状は長手方向中央部から端部に行くに従い徐々に短手方向に長くした形状とされていることを特徴とする請求項6の加圧パッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170108921A (ko) 2015-12-07 2017-09-27 연세대학교 산학협력단 폐암 모델용 형질전환 동물 및 이의 제조방법
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