JP2007292611A - 液体封止構造及びその方法 - Google Patents

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博文 芳賀
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Abstract

【課題】少なくとも液体が注入される注入口を金属製の封止材を溶解して封じる際に、封止材直下に液体が存在する状態を回避することにより、液体がガス化することに起因した密封封止の破壊を未然に防止する液体封止構造及び液体封止方法を提供する。
【解決手段】注入部10から注入された液体は、注入中間部21から注入路20を通じてキャビティ内に注入される。注入路20は注入中間部21に急拡大して連通しているので、封止材の溶解・再凝固による注入部10の封止に際して、注入路20にまで後退させる。注入路20内の液体は、その表面張力の作用によって注入中間部21に流れ出ることがない。したがって、溶解した封入材が注入中間部21において液体と接触することで生じる水蒸気爆発や気化したガスの抜け通路ができることに起因した密封破壊を未然に回避することができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、傾斜センサのような微細加工物への液体封止構造及びその方法に関する。
従来、2輪以上の輸送機器、産業機械、農機具等の車両においては、急坂路や傾斜地等を走行する場合、車両が転倒して安全走行に支障を来すおそれや、燃料供給系統に不都合を生じるおそれがある。これらの車両においては、限度を越えた車体の傾斜を検出して警報を発する、燃料供給系統の停止制御を行う等、安全確保に様々な対策が採られている。
近年では、動作の信頼性と傾斜検出精度が高いことから、垂直方向下方に円弧状に湾曲された非磁性体製の筒体と、この筒体内に磁性流体とともに挿入された磁石と、筒体の長手方向に沿って所定の間隔に配置された複数の磁気センサと、これらの各磁気センサに接続され、各磁気センサの磁気検知状態を検出する磁気検出回路とを備えた磁性流体型傾斜角度検出器が提案されている(特許文献1)。また、発光素子と受光素子との間に配置される遊動体が加速度を受けて傾斜移動することに伴って生じる、両素子間における光電圧の変動を検出するタイプの傾斜センサが提案されている(特許文献2)。
また、本出願人は、遊動体の傾斜移動が円滑で検出誤差が少なく、封入気泡の影響も受けない、構造が簡素で成形も容易な傾斜センサを提案している(特許文献3)。この傾斜センサは、発光素子と受光素子との間に配置される遊動体の移動に伴い前記受光素子の受光量の変動を検出する傾斜センサであり、遊動体を円周方向に移動可能に収容する円筒体を、遊動体に間隙をもって対向する2つの面部と、これらの面部を一体に連結する筒部とから構成されている。そして、円筒体内には、遊動体とともに遊動体よりも小さな比重の液体が封入されている。このような傾斜センサは、単純で簡素な構造により容易に成形でき、円筒体の中心軸方向の遊動体の移動が2つの面部により効果的に規制されているとともに封入液体のダンピング効果によって遊動体の盲動を規制しているので、外乱による誤検出が有効に防止され、傾斜検出を適正に行うことを可能にしている。
このように、傾斜センサを特に車両用に用いる場合には、車両走行中は常に振動が加わるので、ダンピングを目的として液体が封入される。傾斜センサが感度方向に傾斜すると、移動体であるボールは液体内を移動し、ボールが電極部分に入ると静電容量が変化し、電気的に傾斜を判定できる。傾斜センサは外部とは遮断された状態の容器の型式に構成されているので、傾斜センサの雰囲気温度が上昇した場合、液体(エチレングリコール等)の熱膨張による内圧上昇に起因して容器が破損するのを回避するため、キャビティ内には、液体とともに気泡が封入されている。傾斜センサの内圧上昇は、封入気体が圧縮することで緩和される。容器のキャビティ内に液体と気泡を封入するため、容器の注入口を液体と気泡の注入後に密封する必要がある。
圧延振動子において、圧延振動子片を気密に収容する容器を形成する絶縁基体に穿設された貫通孔を封止する密封手段として、ロウ材で被覆された金属部材を溶解して封止を行う方法が提案されている(特許文献4)。しかしながら、この方法では、ロウ材が少なく、接着面積が小さくなるので、封止の耐久性が劣る。
また、圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器に関して、圧電振動片の一部を支持固定したパッケージに蓋体を固定した封止方法であって、パッケージの底部に形成された貫通孔に対して、球形に形成した金ゲルマニウム合金(Au/Ge)の封止材を配置し、この封止材に対してレーザー光を照射して溶融し、貫通孔を塞ぐことにより、鉛フリーを実現しつつ、加熱により容易に気密状態がリークされないようにした封止性能に優れた圧電デバイスと、その封止方法が提案されている(特許文献5)。この封止方法では、貫通孔の内面のほぼ前面にヌレ性向上のためのメタライズがあるので、溶解した封止材が内部に落ちる可能性がある。
レーザーによって封止材を溶解し、液体をキャビティに密封封止する場合、封止材直下に液体があると、熱伝導や溶解した封止材が液体に触れることで生じる気化や水蒸気爆発に伴うガスの抜け通路が封止部にできてしまい、密封封止ができない。従来、注入部の形状は、ブラスト加工によるスルーホールやセラミックの成型品で形成されているため、その表面は粗く、溶解した封止材とのヌレ性が悪いので密封封止できない可能性がある。
実開平5−33013号公報(図1) 特開平8−226818号公報(図1及び図3、段落[0013]) 特開2005−24413号公報(図1〜図3、段落[0011]〜[0015]) 特許第3523502号公報(段落[0052]〜[0062]、図2) 特開2003−158439号公報(段落[0030]〜[0037]、図5)
そこで、少なくとも液体が注入される注入口を金属製の封止材を溶解して封じる際に、封止材を溶解させることに起因して液体がガス化することがないように、封止材直下に液体が存在する状態を回避する点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、封止材を溶解させるため或いは溶解した高温の封止材が帯びる熱の影響で、液体がガス化することに起因した密封封止の破壊を未然に防止することができる液体封止構造及び液体封止方法を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明による液体封止構造は、キャビティ内に液体を注入した後に封止される注入部と前記キャビティ側との間を、前記注入部に連通する注入中間部と前記注入中間部から前記キャビティに連通する注入路とで接続し、前記注入路は前記注入中間部に急拡大して連通していることから成っている。
この液体封止構造によれば、注入部から注入された液体は、注入中間部から注入路を通じてキャビティ内に注入される。注入路は注入中間部に急拡大して連通しているので、注入部を塞ぐ封止に際して注入中間部に液体が残らないようにしておけば、注入路内の液体は、その表面張力の作用によって留まろうとし注入中間部に流れ出ることがない。したがって、封入材が注入中間部において液体と接触することで生じる水蒸気爆発や気化したガスの抜け通路ができることに起因した密封破壊を未然に回避することができる。
この液体封止構造において、中間溝及び注入溝が形成されている第2の板材を第1の板材に液密に重ねることによって注入中間部及び注入路を形成し、中間溝の深さを注入溝の深さよりも深くすることができる。この中間溝と注入溝との深さを違えた構造によって、注入路を注入中間部に急拡大して連通させることができる。
この液体封止構造において、中間溝及び注入溝が形成されている第2の板材を第1の板材に液密に重ねることによって注入中間部及び注入路を形成し、中間溝と注入溝との境界部に中間溝の深さよりも浅い堰を設けることができる。中間溝に対してこの寸法関係を持つ堰を設けることによって、注入路は注入中間部に急拡大して連通させることができる。
この液体封止構造において、注入部を皿状の凹部及びこの凹部の底部に穿たれたスルーホールとして形成し、溶解させた封止材で凹部を埋めてスルーホールを閉じることにより注入部を封止することができる。注入部を皿状の凹部とその底部に穿たれたスルーホールとして形成することにより、注入部にボール状の封止材を供給する場合には、封止材はスルーホールに着座する位置が安定的な位置となる。安定的な位置を占めた封止材は位置ズレしにくく、たとえ位置ズレを生じても元の位置に戻ろうとする作用がある。
封止材で窪みを埋めてスルーホールを閉じることにより注入部を封止する上記の液体封止構造において、溶解した封止材が濡れる凹部の部分を、エッチングにより形成することができる。溶解した封止材が濡れる部分をエッチングで形成することで、凹部の当該部分の表面はミラー面(平滑面)となり封止材との濡れ性が向上する。
封止材が濡れる部分がエッチングによって形成される上記の液体封止構造において、溶解した封止材が濡れる部分はスパッタリングによってメタライズすることができる。例えばシリコンをエッチングする場合、そのエッチングによって形成される側壁は、ブラストによるスルーホールの側壁よりもテーパーが緩いので、スパッタリングでメタライズを行った場合にスルーホール側壁よりもメタライズされ易く、また、エッチング側壁はミラー面なので、凹凸無くメタライズできる。したがって、封止材とのヌレ性が良いメタライズが形成でき、ヌレ性が向上することで、溶解した封止材による密封封止が可能となる。
上記の液体封止構造において、封止材はAuGe(金ゲルマニウム)とすることができる。AuGeの融点はハンダリフロー炉温度よりも高く、リフロー後も密封封止を保つことができる。サイズが小さくハンダフリーによる実装が一般的な微細加工構造の電子部品においては、リフロー温度よりも高い融点を持つAuGeは封止材として適している。
注入部を皿状の凹部及びこの凹部の底部に穿たれたスルーホールとして形成した上記の液体封止構造において、ボール状の前記封止材を前記注入部の前記皿状の凹部にどこに着座させても、前記スルーホールを、当該封止材の重心を通る鉛直線が前記スルーホール内を通る態様に形成することが好ましい。ボール状の封止材のこの重心配置により、封止材は皿状の凹部においてスルーホールに係合した状態に保持される。また、前記スルーホールを、ボール状の前記封止材の一部が嵌合して位置決めされる上方に広がったテーパー状の孔に形成することができる。ボール状の封止材のこの嵌合配置によって、封止材はスルーホール内から飛び出ることなく安定して位置決めされる。更に、前記スルーホールを、前記皿状の凹部の中心軸に対して傾斜下方向にオフセットした軸の回りに形成することができる。ボール状の封止材のこの配置により、封止材は、皿状の凹部の傾斜下方向に開口するスルーホールに係合した状態で凹部の周壁と共同して、安定して保持される。
この発明による液体封止方法は、キャビティ内に液体を注入した後に封止される注入部とキャビティ側との間を、注入部に連通する注入中間部と注入中間部からキャビティに連通する注入路とで接続し、注入部の少なくとも封止の際に、注入路内の液体をその表面張力によって注入路に留めて注入中間部に流入させないことから成っている。
この液体封止方法によれば、液体の表面張力を利用し、封止される注入部の直近部分に液体をなくすことで、例えば溶解された封止材が液体に触れることで生じる水蒸気爆発や気化に起因した封止材の破壊が防止できて、注入部の密封封止が可能となる。
この液体封止方法において、注入部の少なくとも封止の際に、液体を冷却し、液体を注入中間部から注入路に後退させることが好ましい。液体を冷却することで、液体が収縮し、注入部から予め液体を除去させることができる。これにより、例えば溶解された封止材が液体に触れることがない。
この液体封止方法において、注入部を皿状の凹部及びこの凹部の底部に穿たれたスルーホールとして形成し、溶解させた封止材で窪みを埋めてスルーホールを閉じることにより注入部を封止することができる。注入部を皿状の凹部とその底部に穿たれたスルーホールとして形成することにより、注入部にボール状の形状の封止材を供給する場合には、ボール状の封止材はスルーホールに着座する位置が安定的な位置となる。安定的な位置を占めた封止材は位置ズレしにくく、たとえ位置ズレを生じても元の位置に戻ろうとする作用がある。
封止材で凹部を埋めてスルーホールを閉じることにより注入部を封止する上記の液体封止方法において、溶解した封止材が濡れることになる凹部の部分は、予めエッチングで形成することができる。溶解した封止材が濡れる凹部の部分をエッチングで形成することで、窪みの当該部分の表面はミラー面(平滑面)となり封止材との濡れ性が向上する。
封止材が濡れる部分がエッチングによって形成される上記の液体封止方法において、溶解した封止材が濡れる部分はスパッタリングによってメタライズすることができる。例えばシリコンをエッチングする場合、そのエッチングによって形成される側壁は、ブラストによるスルーホールの側壁よりもテーパーが緩いので、スパッタリングでメタライズを行った場合にスルーホール側壁よりもメタライズされ易く、また、エッチング側壁はミラー面なので、凹凸無くメタライズできる。したがって、封止材とのヌレ性が良いメタライズが形成でき、溶解した封止材による密封封止が可能となる。
上記の液体封止方法において、封止材は塊状のAuGe(金ゲルマニウム)であり、封止材を注入部の凹部内に置いた状態で溶解することができる。AuGeの融点はハンダリフロー炉温度よりも高く、リフロー後も密封封止を保つことができる。サイズが小さくハンダフリーによる実装が一般的な微細加工構造の電子部品においては、リフロー温度よりも高い融点を持つAuGeは封止材として適している。
注入部を皿状の凹部及びこの凹部の底部に穿たれたスルーホールとして形成した上記の液体封止方法において、ボール状の前記封止材を前記注入部の前記皿状の凹部のどこに着座させても、当該封止材の重心を通る鉛直線が前記スルーホール内を通る態様で、封止材を着座させることが好ましい。ボール状の封止材のこの重心配置により、封止材は、皿状の凹部においてスルーホールに係合した状態に保持される。また、ボール状の前記封止材を、その一部が前記スルーホールの上方に広がって形成されているテーパー状の孔に嵌合させることによって、前記皿状の凹部に着座させることができる。ボール状の封止材のこの嵌合配置によって、封止材はスルーホール内から飛び出ることなく安定して位置決めされる。更に、ボール状の前記封止材を、前記皿状の凹部の中心軸に対して傾斜下方向にオフセットした軸の回りに形成されている前記スルーホールに嵌合させることによって、前記皿状の凹部に着座させることができる。ボール状の封止材のこの配置により、封止材は、皿状の凹部の傾斜下方向に開口するスルーホールに係合した状態で凹部の周壁と共同して、安定して保持される。
この発明による液体封止構造及び液体封止方法は、上記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。即ち、この液体封止構造及び液体封止方法によれば、液体の表面張力を効果的に利用し、封止される部分の直近には流れ込んだ液体が存在することがなくなり、例えば封止材を溶解させて注入部を封じるような場合に、封止材が液体に触れることによる液体の水蒸気爆発或いは気化に起因した封止材の破壊が未然に防止できて、密封封止が可能となる。また、注入された液体を冷却することで、液体が収縮し、注入部から液体を除去させることができるので、溶解する封止材が液体に触れるのを防止することができる。
封止面をエッチングで形成する場合には、表面はミラー面(平滑面)となり封止材とのヌレ性が向上する。また、例えばシリコンのエッチングにより形成される側壁は、ブラストによるスルーホールの側壁よりもテーパーが緩いので、スパッタリングでメタライズを行った場合にメタライズされやすく、封止面は凹凸無く封止材とのヌレ性が良いメタライズが形成できる。ヌレ性が向上することで、一層良好な密封封止が可能となる。また、注入部をエッチングとスルーホールで形成する場合には、スルーホールにボール状の封止材の底部が入り込んで安定した位置決めができる。ウェハ搬送時などにボール状の封止材が定位置からズレにくくなり、たとえズレたとしても元の安定位置に戻ることができる。更に、封止材としてAuGe(金ゲルマニウム)を用いた場合には、AuGeの融点はハンダリフロー炉温度よりも高く、リフロー後も密封封止を保つことができる。微細加工構造の電子部品はサイズが小さくハンダフリーによる実装が一般的であるので、リフロー温度よりも高い融点を持つ封止材はこうした実装に適している。上記の発明の効果は、微細加工構造体に液体を封止する技術全般に関して適用可能である。こうした適用例の一つとして、車両の転倒状態を検出するための傾斜センサがある。
以下、添付した図面に基づいて、この発明による液体封止構造及び液体封止方法の実施例を説明する。図1はこの発明による液体封止構造が適用されたボール式傾斜センサの実施例1を示す図である。図(a)は正面断面図であって(b)のI−Iで切断した断面図、(b)は(a)の側面断面図、(c)は正面図である。
図1に示す傾斜センサ1は、特に図1(b)に示すように、シリコン等の導電性のある側板3及びガラス等の非導電性の側板4と、側板3,4間に挟まれた中間板5とで三層構造に構成された容器2の形態に構成されている。この例では、中間板5は、ガラスなどの非導電性の板部分5aとシリコン等の導電性のある板部分5bとの積層体で構成されている。容器2の内部には、ステンレス等の導電性のある材料から成る移動体としてのボール6が収容されている。ボール6を移動可能に収容するため、中間板5には貫通孔7が形成されている。また、側板3,4には、非傾斜状態の傾斜センサ1で見て、貫通孔7の左右中央部分に対応して上下方向に長く延びる窪み8,8が形成されている。窪み8,8は、上下方向においては、貫通孔7と略同じ長さの範囲に形成されており、深さ方向には、板3,4の厚さの半分程度の深さにまで浅い皿状に形成されており、更に窪み8,8の周辺部は斜面とされている。貫通孔7は、窪み8,8よりも感度軸方向(図1(a)の左右方向)に広がる態様で形成されている。側板3,4と中間板5とを重ねて構成された容器2において、貫通孔7と窪み8,8は、容器2内のキャビティの大半を形成している。
貫通孔7と窪み8,8とによって、ボール6の径Zよりも充分広い幅Yを有する気泡部11が形成されている。容器2の内部には、ボール6と共に、エチレングリコールのような液体が封入されている。液体は粘性があり、ボール6が外乱(例えば、傾斜センサ1が車両に搭載されるときの車両の振動)を受けて盲動しようとするのに対して抵抗作用を与えることで、傾斜の誤判定を防止する働きをしている。液体は、傾斜センサ1が置かれる周囲雰囲気の温度により膨張・収縮が避けられない。特に、雰囲気温度が高温になるときには、液体の膨張によって容器2が破壊されるおそれがある。そこで、液体の封入に合わせて気体を封入しておくことで、容器2内において気泡13の形態で存在する気体が液体の熱膨張を吸収可能としている。気体は、収縮するときは圧力上昇時であるが、液体のみの場合と比較して容器内圧力の上昇を緩和させる働きをする。その結果、傾斜センサ1を耐熱性の高いセンサとすることができる。
図1(a)及び(b)は非傾斜の定常状態を示しており、ボール6に大きな加速度が作用しないとき、ボール6の安定位置は気泡部11の底部に定められている。傾斜センサ1が取り付けられる非検出体(図示せず。例えば、自動二輪車のような上記車両)が転倒するときには、傾斜センサ1全体が横倒れをする。側板3,4に挟まれる貫通孔7は図1(a)に示すように窪み8,8よりも左右の感度軸方向に広がって延びているので、気泡部11の両側に隣接して、感度軸方向に左右に弧状に延び且つ加速度を受けたボール6が移動可能な傾斜検知部12,12が形成されている。図1(b)に示すように、各傾斜検知部12の通路幅Xは、ボール6の径Zよりも広いが、各傾斜検知部12が窪み8,8によって定められていない分だけ気泡部11の幅Yよりも狭い幅となっている。本実施例では、気泡13は、気泡部11に捕らえられており、幅Yの大きさにまで注入可能である。
容器2を構成する導電性の側板3,4と中間板5とは、略同等の厚さを有する正面正方形の板材である。貫通孔7及び窪み8,8以外の部分は、平坦に形成されており、側板3,4と中間板5との接合面は液密に接合される。液体を注入するために、容器2の表側から内部キャビティに連通して設けられる注入部10は、液体注入後に封止される。注入部10が封止された様子が、図1(b)及び(c)に示されている。
傾斜センサ1は、容器2の側板3,4間の静電容量を測定しており、相対的な加速度を受けてボール6が移動することに起因した静電容量の変化を検出することにより、容器2の傾斜を検出することができる。この静電容量を測定するため、本実施例では、図1(a)に最も良く示すように、各傾斜検知部12において、側板4側のキャビティに臨む内壁面に、金、アルミなどの金属製の電極16が付着されている。各電極16は、図1(a)において斜線部に示すように傾斜検知部12に広がる広さを有しており、側板4を貫く接続端子16aを通じて傾斜センサ1の外部に接続されている。なお、図1(c)において、符号14は、傾斜センサ1の信号取り出し用ワイヤボンドパッドである。
気泡部11の幅Yを傾斜検知部12の幅Xに対して大きく設定することにより、気泡部11に存在する気泡13の量を充分確保できる。更に、気泡部11を感度軸方向と直交する上下方向に長くしているので、振動・衝撃などにより上下方向(感度軸方向とは異なる方向)に加速度が加わった場合には、傾斜検知部12にボール6が入らず、感度軸方向に加速度があったと誤検知するのを防止することができる。気泡13は、液体の表面張力によって、定常状態は勿論のこと傾斜状態でも傾斜検知部12,12にまで入り込まない構造となっている。傾斜センサ1が傾斜したときには、気泡13は浮力によって上方へ上がろうとするが、傾斜検知部12の幅Xの寸法が狭いため液体の表面張力により気泡部11に留まり、それ以上、傾斜検知部12に昇らない。即ち、傾斜検知部12に気泡13が入り込み、そこに留まるというようなことはない。気泡13はボール6の傾斜検知部12への移動を阻害せず、傾斜センサ1は確実に傾斜検知を行うことができる。
傾斜検知について、側板3と側板4との間の静電容量は次にようにして測定される。
(1)ボール6が定常位置に有るときには、左右の傾斜検知部12の各電極16,165の電極面積が同じであるため静電容量に差はない。
(2)ボール6が傾斜状態に有るときには、ボール6が入った一方の傾斜検知部12の幅Xからボール径Zを除いた間隔(X−Z)が小さくなるため、傾斜下側の電極16の静電容量が傾斜上側の電極16の静電容量よりも大きくなる。
この(1)(2)の静電容量の違いで傾斜センサ1の傾斜を検知する。
なお、この構造は、左右の傾斜検知部12の電極16,16が有する電極面積が同じであってボール定常状態ではその静電容量が同じであり、しかも、雰囲気温度の変化によって内部液体の誘電率や抵抗などが変化して静電容量の絶対的な値が変化しても、両電極16,16で測定する静電容量が同じように変化する。したがって、両電極16,16で測定した静電容量の差を検知すれば、温度変化に関わらず安定した傾斜検知が可能である。その結果、温度補正用の回路が不要となり、安価なセンサが得られる。
図2は、注入部の拡大図であり、図2(a)はその正面図、図2(b)は図2(a)のII−II断面図である。図2に示す注入部10は封止処理がされる前の状態を示している。中間板5には、容器2内のキャビティに通じる充填用の注入路20が形成されており、側板3側に向かって大きく拡大開口した注入中間部21が形成されている。中間板5に溝の形態で形成されている注入溝と中間溝とが、中間板5を側板3と重ね合わせることで、注入路20及び注入中間部21として形成される。側板3には、表側では、注入部10を形成するために角形のすり鉢状の凹部22が形成されており、更に凹部22の底部から注入中間部21側に繋がるテーパー状のスルーホール25が形成されている。凹部22の側面斜面には、メタライズ24が施されている。スルーホール25は、凹部22の底部に小径のスロート23で開口し、大径の開口が注入中間部21に臨んでいる。
図3は、液体注入後の封止処理を示す図である。図3(a)は、封止材ボール26が注入部10に置かれた状態を示す断面図、図3(b)は封止材ボール26が溶解されて封止が完了した状態を示す断面図である。封鎖前の注入部10から、スルーホール25、注入中間部21及び注入路20を通じて、液体が注入される。液体注入後、図3(a)に示すように、注入部10を形成する凹部22に封止材ボール26を置き、YAGレーザー27を照射する。注入部10にボール状の封止材26を供給する場合には、封止材26はスルーホール25に着座する位置が安定的な位置となる。安定的な位置を占めた封止材26は位置ズレし難い。封止材ボール26は、金ゲルマニウム(AuGe)製とされる。封止材ボール26はYAGレーザー27の照射を受けて溶解し、凹部22が凝固した封止材28によって埋められて封止部となる。凹部22の底部に開口するスロート23は封止材28で密封封止され、スルーホール25を通じた液体の漏れを阻止する。凹部22のメタライズ24が施されている面のヌレ(濡れ)性が高いため、溶解した封止材28の付着性が良好である。
図4は、液体を注入の後、封止材ボールにレーザー照射をするまでの処理を示す図である。即ち、図4(a)は注入部10を含む容器2の一部上面図であり、図4(b)はそのIII−III断面図、図4(c)はレーザー照射をする際の状態を示す図である。図4(b)は液体を充填した状態を示す図であり、液体を容器2のキャビティ内に注入した状態では、液体はスルーホール25を浸してスロート23の直ぐ下の位置まで存在している。凹部22の直下に位置する注入中間部21においては、深さAは、注入路20の深さBよりも深く設定されている。次に、傾斜センサ1全体を冷却して液体を熱収縮させることで、注入中間部21やスルーホール25に存在していた液体を容器2のキャビティ内側に後退させる。注入路20まで後退した液体は、液体の表面張力の作用によって、注入中間部21に臨む側が丸く纏まろうとし、注入路20に留まろうとする。このように、液体はその表面張力によって深さBの狭い空間(注入路20)から深さAの広い空間(注入中馬部21)へ液体が広がりにくいという性質を利用して、液体がその僅かの温度変化で注入路20から凹部22の直下の注入中間部21に戻ろうとする現象を防ぐことができる。図4(c)に示すように、冷却後の状態では、凹部22の直下に液体が無く、その状態で封止材ボール26にレーザー照射が行われる。YAGレーザー27の照射時には、封止材の溶解熱が側板3や中間板5を伝わって液体を気化させることがなく、また溶解した封止材が垂れ落ちたとしても封止材が液体と接触することがない。したがって、水蒸気爆発やガス化の発生によって注入部10を封止する封止部にガス抜け通路が開くのを未然に防止することができ、封止材28による注入部10の密封封止を得ることができる。
図5は、図4に示す実施例を一部変形した変形例1を示す図である。図5(a)に示す変形例1は、図4に示す実施例と比較して、凹部22の直下の通路形状を変更している。スルーホール25は、拡大側が途中から拡大部29に不連続に急拡大されている。拡大部29の開口端は、中間板5に形成されている注入中間部21と同じ形状にまで拡大されている。注入中間部21と拡大部29との合計深さAは、注入路20の溝の深さBよりも深く設定されている。変形例1では、実施例1と同様に、液体は、表面張力によって深さBの狭い空間(注入路20)から深さAの広い空間(注入中間部21)へは広がりにくくなっている。
図5(b)に示す変形例2は、液体の注入路20において、凹部22の真下位置に断面突起状の堰30を設けた例である。堰30は、スルーホール25の下方に注入中間部21を形成するように、環状に構成することができる。注入路20は、堰30によって、注入中間部21に対して急拡大して連通している。液体の表面張力を利用する点では実施例1及び変形例1と同様である。なお、実施例1及び各変形例において、冷却時に注入部10の下方から除去できる液体量は、液体の膨張係数と冷却温度に依存する。例えば、注入部10の直下の液体を取り除きたい部分の体積から冷却温度差を決定、若しくは実現可能な冷却温度差から注入部の直下の体積を調整する。
図6は、この発明による液体封止構造の実施例2を示す図である。実施例2は、注入部10の凹部22をエッチングによって形成する例である。エッチングによって形成された傾斜面はミラー面(平滑面)となり、溶解した封止材28とのヌレ性が向上する。エッチングは、シリコンを基材(側板3)として、水酸化カリウム水溶液(KOH)による異方性エッチング、又はフッ酸+硝酸+酢酸混合液による等方性エッチングによって行われる。エッチングによって形成された凹部22の側壁はミラー状になる。ミラー面は凹凸面に比べて表面積が小さいので、本実施例のようにレーザーで短時間に金属を溶解させた場合の溶解金属とのヌレ性に有利である。また、図6(a)に示すように、異方性エッチングによる凹部22の側壁は傾斜角が約55degであり、ブラスト加工によって形成されるスルーホール25の約80degよりも傾斜が緩やかであるため、スパッタリングで凹部22の傾斜面にメタライズを行った場合、凹凸が少なくヌレ性が優れた良質なメタライズ24を効率良く形成可能である。なお、エッチング面側からメタルスパッタを行った場合、エッチング側壁にはメタライズされるが、スルーホール25の側壁は逆方向に開いているので、メタルはほぼ形成されない。
図6(b)は、側板3の両面共にエッチングを施す例であるが、スパッタ面側ではない面、即ち、スルーホール25が開く側(中間板5側)は逆方向に開いているので、メタルはほぼ形成されない。溶解した封止材28は、メタライズ(24)された面のみにヌレていくので、溶解した封止材28は液体と接触する部分まで降りてこない。よって、溶解封止材28と液体との接触に起因した水蒸気爆発等による液体破裂の問題を解消できる。
図7は、この発明による液体封止構造の実施例3を示す。この実施例では、ボール状封止材26の重心が常にスロート23(スルーホール25の凹部22の底部への開口)内側になるように寸法設定する(図7(c)中のW>0)。即ち、ボール状封止材26が、スロート23から最も外れて凹部22の斜面に接触する位置を占めても(図7(c))、ボール状封止材26の重心を通る垂線は、スロート23内にあるように設定される。これによって、ボール26は常にスロート23に嵌まり込み、定位置に設置できる。また、搬送時に定位置からズレ難くなっており、たとえズレた場合でも、必ず、定位置に戻すことができる。寸法設定の例は次のとおりである。
V=0.27の場合、 ボールΦ=0.3、又は0.35mm
V=0.29の場合、 ボールΦ=0.4、又は0.45mm
スロート23の口径Uは、0.2mm
注入部10をエッチングによる凹部22とブラスト等によるスルーホール25とで形成することで、ボール状封止材26の位置決めができ、また、搬送時にボール状封止材26が定位置からズレにくくすることが可能である。即ち、スルーホール25にボール状封止材26が嵌まり込むので、ボール状封止材26は定位置に配置することができる。
図8には、この発明による液体封止構造の実施例4が示されている。実施例4は、ボール状封止材26の重心を低くセットできる構造とし、ズレにくくした例である。図8(a)は、通常のスロート23の構造の場合を示す図であり、エッチング面側からスルーホール25を開けて、スルーホール25が開くスロート23にボール26を配置している。ボール状封止材26の下方の一部のみ(凹部2の底から深さF)がスロート23に着座している。これに対して、図8(b)は、ボール状封止材26をより低い重心で配置することができる例を示している。即ち、凹部22の底部からは、上方に広がるテーパー状の孔32が形成されており、スロート33は凹部22の底部からやや下方の位置に形成されている。ボール状封止材26は、孔32に深く入り込み(凹部2の底から深さG)、その重心を低くされているので、孔32からのズレを一層防止することができる。
図9には、この発明による液体封止構造の実施例5が示されている。実施例5は、ブラストによるスルーホールをオフセットして加工した例が示されている。この例では、エッチングはH−H軸を中心(エッチング中心)として処理が行われ、その結果、凹部22はH−H軸を中心としてシリコン基板(導電性の側板3)に形成される。一方、スルーホール25については、H−H軸からオフセットしたJ−J軸を中心にブラストによる形成で加工される。したがって、側板3を含む容器を図示のように傾斜させた場合には、スロート23は、凹部22の底部において傾斜下方向にオフセット(オフセット量K)した位置に開口する。注入部10を斜めに保持することで、ボール状封止材26は、スロート23に一部が嵌入した状態で、凹部22の底部と傾斜側壁の最下部分とで規制される位置で安定して保持される。その後、ボール状封止材26にレーザー照射をする。量産工程において、封止材設置工程からレーザー照射工程にワーク(側板3、ボール状封止材26等)を移動する際に振動が加わっても、ボール状封止材26がスロート23に対してズレにくくすることができる。また、レーザー照射工程で、ワークを小刻みに移動させてレーザー照準をボール状封止材26に位置合わせする際に振動が加わっても同様である。
上記実施例は、傾斜センサに限らず、微細加工構造体に液体を封入する技術全般に適用可能である。マイクロマシニング(微細加工技術)で加工したセンサエレメントに液体を密封封止する場合には、本発明を適用して、液体の漏れのない微細加工構造体を得ることができる。本発明により封止の適用可能な例としては、重りをその上下で隙間を介在させて台座とキャップで挟んでサンドイッチ構造とし、重りを支持する梁に配置したピエゾ抵抗の抵抗変化を読み取ることで加速度を検出可能な半導体加速度センサ(例えば、特開平9−178770号公報参照)において、前記隙間に封入される流体の封止が挙げられる。また、半導体式加速度センサが配置される密閉容器内にダンピング用シリコンオイルが充填される加速度センサ(例えば、実開平5−87569号公報参照)において、当該ダンピング用オイルの封止にも適用可能である。更に、少なくとも片面に機能面及び電極を有するチップと、当該チップの電極と接続可能な基板を備えた電子デバイス(例えば、特開2004−214469号公報参照)の封止にも適用可能である。
予め基板にクリームはんだと称されるペースト状のはんだをパターンに印刷しておき、基板に直接に熱を加えてはんだを溶かしてはんだ付けを行うリフローにおいて、封止材であるAuGeの融点は、はんだリフロー炉(炉内では、部品もはんだ溶融温度に曝される)の温度よりも高いので、リフロー後も溶解することなく密封封止を保つことができる。サイズが小さくハンダリフローによる実装が一般的な微細加工構造の電子部品においては、リフロー温度よりも高い融点を持つAuGeは封止材として適している。
この発明による液体封止構造が適用された傾斜センサの実施例1を示す図である。 図1に示す傾斜センサの注入部の拡大図である。 図1に示す傾斜センサにおいて液体注入後の封止処理を示す図である。 図1に示す傾斜センサにおいて、液体注入後、レーザー照射処理までを示す図である。 図4に示す実施例を一部変形した変形例を示す図である。 この発明による液体封止構造の実施例2を示す図である。 この発明による液体封止構造の実施例3を示す図である。 この発明による液体封止構造の実施例4を示す図である。 この発明による液体封止構造の実施例5を示す図である。
符号の説明
1 傾斜センサ 2 容器
3 側板(導電性) 4 側板(非導電性)
5 中間板
5a 板部分(非導電性) 5b 板部分(導電性)
6 ボール 7 貫通孔
8 窪み
10 注入部 11 気泡部
12 傾斜検知部 13 気泡
16 電極 16a 接続端子
20 注入路 21 中間注入部
22 凹部 23 スロート
24 メタライズ 25 スルーホール
26 封止材ボール 27 YAGレーザー
28 封止材 29 拡大部
30 堰 32 テーパー状の孔
33 スロート
X 傾斜検知部12の通路幅
Y 気泡部11の幅
Z ボール6の径

Claims (19)

  1. キャビティ内に液体を注入した後に封止される注入部と前記キャビティ側との間を、前記注入部に連通する注入中間部と前記注入中間部から前記キャビティに連通する注入路とで接続し、前記注入路は前記注入中間部に急拡大して連通していることから成る液体封止構造。
  2. 前記注入中間部及び前記注入路は中間溝及び注入溝が形成されている第2の板材を前記第1の板材に液密に重ねられることによって形成されており、前記中間溝の深さが前記注入溝の深さよりも深くされていることから成る請求項1に記載の液体封止構造。
  3. 前記注入中間部及び前記注入路は中間溝及び注入溝が形成されている第2の板材を前記第1の板材に液密に重ねられることによって形成されており、前記中間溝と前記注入溝との境界部に前記中間溝の深さよりも浅い堰が設けられていることから成る請求項1に記載の液体封止構造。
  4. 前記注入部は、皿状の凹部及び前記凹部の底部に穿たれたスルーホールとして形成されており、溶解させた封止材で前記凹部を埋めて前記スルーホールを閉じることにより封止されることから成る請求項1に記載の液体封止構造。
  5. 前記溶解した封止材が濡れる前記凹部の部分は、エッチングにより形成されることから成る請求項4に記載の液体封止構造。
  6. 前記エッチングによって形成された前記部分は、スパッタリングによってメタライズされることから成る請求項5に記載の液体封止構造。
  7. 前記封止材はAuGe(金ゲルマニウム)であることから成る請求項4〜6のいずれか1項に記載の液体封止構造。
  8. 前記スルーホールは、ボール状の前記封止材が前記注入部の前記皿状の凹部にどこに着座させても、当該封止材の重心を通る鉛直線が前記スルーホール内を通る態様に形成されていることから成る請求項4〜7のいずれか1項に記載の液体封止構造。
  9. 前記スルーホールは、ボール状の前記封止材の一部が嵌合して位置決めされる上方に広がったテーパー状の孔に形成されていることから成る請求項4〜7のいずれか1項に記載の液体封止構造。
  10. 前記スルーホールは、前記皿状の凹部の中心軸に対して傾斜下方向にオフセットした軸の回りに形成されていることから成る請求項4〜7のいずれか1項に記載の液体封止構造。
  11. キャビティ内に液体を注入した後に封止される注入部と前記キャビティ側との間を、前記注入部に連通する注入中間部と前記注入中間部から前記キャビティに連通する注入路とで接続し、前記注入部の少なくとも封止の際に、前記注入路内の前記液体をその表面張力によって前記注入路に留めて前記注入中間部に流入させないことから成る液体封止方法。
  12. 前記注入部の少なくとも封止の際に、前記液体を冷却し、前記液体を前記注入中間部から前記注入路に後退させることから成る請求項11に記載の液体封止方法。
  13. 前記注入部は、皿状の凹部及び前記凹部の底部に穿たれたスルーホールとして形成されており、溶解させた封止材で前記凹部を埋めて前記スルーホールを閉じることにより前記注入口を封止することから成る請求項11に記載の液体封止方法。
  14. 溶解した前記封止材が濡れることになる前記凹部の部分は、予めエッチングで形成されることから成る請求項13に記載の液体封止方法。
  15. 前記エッチングによって形成された前記部分は、スパッタリングによってメタライズされることから成る請求項14に記載の液体封止方法。
  16. 前記封止材は塊状のAuGe(金ゲルマニウム)であり、前記封止材を前記注入部の前記凹部内に置いた状態で溶解することから成る請求項13〜15のいずれか1項に記載の液体封止方法。
  17. ボール状の前記封止材は、前記注入部の前記皿状の凹部のどこに着座されても、当該封止材の重心を通る鉛直線が前記スルーホール内を通る態様で着座されることから成る請求項13〜16のいずれか1項に記載の液体封止方法。
  18. ボール状の前記封止材は、その一部が前記スルーホールの上方に広がって形成されているテーパー状の孔に嵌合することによって、前記皿状の凹部に着座されることから成る請求項13〜16のいずれか1項に記載の液体封止方法。
  19. ボール状の前記封止材は、前記皿状の凹部の中心軸に対して傾斜下方向にオフセットした軸の回りに形成されている前記スルーホールに嵌合することによって、前記皿状の凹部に着座されることから成る請求項13〜16のいずれか1項に記載の液体封止方法。
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