JP2007288869A - 金属閉鎖形スイッチギヤ - Google Patents

Abstract

【課題】 金属閉鎖形スイッチギヤの箱体の組立作業を容易とする。
【解決手段】 天井板６、床板７、側面板４、５をリベットで締結し、方形状に形成された制御室部１ａと、制御室部１ａに固定される天井板１０、床板１１、側面板８、９をリベットで締結し、方形状に形成されたユニット室部１ｂと、ユニット室部１ｂに固定される天井板１４、床板１５、側面板１２、１３をリベットで締結し、方形状に形成されたケーブル室部１ｃとを備え、制御室部１ａ、ユニット室部１ｂ、ケーブル室部１ｃのそれぞれが隣接する側面板４、５、８、９、１２、１３は、端部面がＬ字状に曲折されるとともに、このＬ字状の端部面が内側と外側とに位置され、且つボルトで固定されることを特徴とする。
【選択図】 図１

Description

本発明は、箱体の組立作業を容易にし得る金属閉鎖形スイッチギヤに関する。

従来、この種の金属閉鎖形スイッチギヤは、上部枠、下部枠、仕切り枠などで箱体の外枠を組立て、その後、それぞれの枠に鋼板を取り付けて、電気機器を収納する各室を形成させているものが知られている（例えば、特許文献１参照。）。

また、電気機器を収納する個々の箱体を製作しておき、これらの箱体を、例えば電気系統の順に沿って基礎ベース上に直線的に並べて固定するものが知られている（例えば、特許文献２参照。）。
特開平８−１６３７１５号公報 （第３〜４ページ、図１） 特開２００１−１６９４１７号公報 （第３〜４ページ、図１）

上記の従来の金属閉鎖形スイッチギヤにおいては、次のような問題がある。
上部枠、下部枠、仕切り枠などの外枠に鋼板を取り付けて箱体を組立てるものでは、外枠の組立作業と、鋼板の取り付け作業とが必要であり、作業工数が増えるとともに、外枠や鋼板などを準備しなくてはならず部品点数の増加につながっていた。

個々の箱体を並べるものでは、予め収納する電気機器の形状に合わせた所定形状の箱体を組立て、これらに内部の制御部、ユニット部、ケーブル部を順番に組立てるので、作業工数が増えていた。

本発明は上記問題を解決するためになされたもので、作業工数の削減ができ、組立作業を容易にし得る金属閉鎖形スイッチギヤを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明の金属閉鎖形スイッチギヤは、天井板、床板、二枚の側面板をリベットで締結し、方形状に形成された制御室部と、前記制御室部に固定される天井板、床板、二枚の側面板をリベットで締結し、方形状に形成されたユニット室部と、前記ユニット室部に固定される天井板、床板、二枚の側面板をリベットで締結し、方形状に形成されたケーブル室部とを備え、前記制御室部、前記ユニット室部、前記ケーブル室部のそれぞれが隣接する前記側面板は、端部面がＬ字状に曲折されるとともに、このＬ字状の端部面が内側と外側とに位置され、且つボルトで固定されることを特徴とする。

本発明によれば、方形状に形成する制御室部、ユニット室部、ケーブル室部の側面板の端部面をＬ字状に曲折させておき、隣接する各室部の側面板のＬ字状の端部面を内側と外側とに位置させてボルトにより締付けて固定しているので、金属閉鎖形スイッチギヤの箱体の組立作業を容易とすることができる。

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。

本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤを図１乃至図３を参照して説明する。図１は、本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤの箱体の組立てを説明する斜視図、図２は、本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤの箱体を断面して示す上面図、図３は、本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤの電気系統図である。

図１に示すように、金属閉鎖形スイッチギヤの箱体は、図示手前側（正面側）の制御室部１ａ、図示中間部のユニット室部１ｂ、図示奥側（背面側）のケーブル室部１ｃに分かれて構成されている。

制御室部１ａは、Ｌ字状の第１の天井アングル２およびＬ字状の第１の床アングル３、側壁板となる長方形状の第１の側面板４および第２の側面板５、天井に取り付けられる長方形状の第１の天井板６、および床に取り付けられる長方形状の第１の床板７から構成されている。そして、第１の側面板４、第２の側面板５、第１の天井板６および第１の床板７のそれぞれの両端面には、リベット孔が設けられ、図示しないリベットにより、これらは方形状に締結される。第１の天井アングル２、第１の床アングル３は、それぞれ第１の天井板６、第１の床板７にリベットで締結される。

第１の側面板４および第２の側面板５の正面側の辺はコ字状に曲折され、図示しない正面扉を取り付けるためのボルト孔４ａ、５ａが設けられている。また、背面側の辺はＬ字状に曲折され、後述するユニット室部１ｂを連結するためのボルト孔４ｂが設けられている。なお、第１の側面板４および第２の側面板５には、それぞれ列盤時に制御線を挿通させる角孔４ｃ、５ｃが図示上部に設けられている。第１の天井板６および第１の床板７にも、外部からの制御線を挿通させる角孔６ａ、７ａが設けられている。

ユニット室部１ｂは、側壁板となる長方形状の第３の側面板８および第４の側面板９、天井に取り付けられる長方形状の第２の天井板１０、床に取り付けられる長方形状の第２の床板１１から構成されている。そして、第３の側面板８、第４の側面板９、第２の天井板１０および第２の床板１１のそれぞれの両端面には、リベット孔が設けられ、リベットにより、これらは方形状に締結される。

第３の側面板８および第４の側面板９の正面側と背面側との辺はそれぞれＬ字状に曲折され、制御室部１ａおよび後述するケーブル室部１ｃを連結するためのボルト孔８ａ、９ａ、９ｂが設けられている。なお、第３の側面板８および第４の側面板９には、それぞれ列盤時に母線を挿通させる角孔８ｃ、９ｃが図示上部、中間部、下部に設けられている。また、図示しない棚板や仕切り板を取り付けるための複数のリベット孔が設けられている。

ケーブル室部１ｃは、側壁板となる長方形状の第５の側面板１２および第６の側面板１３、天井に取り付けられる長方形状の第３の天井板１４、床に取り付けられる長方形状の第３の床板１５、Ｌ字状の第２の天井アングル１６、およびＬ字状の第２の床アングル１７から構成されている。そして、第５の側面板１２、第６の側面板１３、第３の天井板１４および第３の床板１５のそれぞれの両端面には、リベット孔が設けられ、リベットにより、これらは方形状に締結される。第２の天井アングル１６、第２の床アングル１７は、それぞれ第３の天井板１４、第３の床板１５にリベットで締結される。第３の天井板１４、第３の床板１５には、それぞれ電力ケーブル用の角孔１４ａ、１５ａが設けられている。

第５の側面板１２および第６の側面板１３の正面側の辺はＬ字状に曲折され、ユニット室部１ｂを連結するためのボルト孔１２ａ、１３ａが設けられている。また、背面側の辺はコ字状に曲折され、図示しない背面扉を取り付けるためのボルト孔１２ｂが設けられている。なお、第５の側面板１２および第６の側面板１３には、少なくとも一方に作業用の角孔１３ｂが設けられている。図示下部の床部近傍にも、接地線を挿通させる角孔１３ｃが設けられている。

次に、方形状に締結された制御室部１ａ、ユニット室部１ｂ、ケーブル室部１ｃの組立てを図２を参照して説明する。

図２に示すように、制御室部１ａとユニット室部１ｂとは、Ｌ字状に曲折された第１の側面板４の端部面と第３の側面板８の正面側の端部面とがボルト２０で固定される。同様に、第２の側面板５の端部面と第４の側面板９の正面側の端部面とがボルト２０で固定される。

ユニット室部１ｂとケーブル室部１ｃとは、Ｌ字状に曲折された背面側の第３の側面板８の端部面と第５の側面板１２の端部面とがボルト２０で固定される。同様に、第４の側面板９の背面側の端部面と第６の側面板１３の端部面とがボルト２０で固定される。

このように一体で組立て固定された制御室部１ａ、ユニット室部１ｂ、ケーブル室部１ｃは、据付される例えば電気室の図示しない基礎ベース上に一体で載置され固定される。列盤する場合も同様に、一体で組立てられた制御室部１ａ、ユニット室部１ｂ、ケーブル室部１ｃを側面板４、５、８、９、１２、１３と直交する方向に並べて固定する。

ここで、制御室部１ａにおいては、室内の容積が大きくなるように、第１の側面板４と第２の側面板５との端部面のＬ字状の底辺を外側に位置させている。ケーブル室部１ｃにおいても、同様に、第５の側面板１２と第６の側面板１３との端部面のＬ字状の底辺を外側に位置させている。これを、Ｌ字状の端部面を外側に位置させると定義する。

また、ユニット室部１ｂにおいては、室内の容積が小さくなるように、第３の側面板８と第４の側面板９との端部面のＬ字状の底辺を内側に位置させている。これを、Ｌ字状の端部面を内側に位置させると定義する。

これらの側面板４、５、８、９、１２、１３において、互いを組立て固定する隣接のＬ字状の端部面が外側と内側に位置しているので、ボルト２０の締付けが容易となる。

また、端部面の配置において、箱体の両端に位置する制御室部１ａの第１の側面板４および第２の側面板５、ケーブル室部１ｃの第５の側面板１２および第６の側面板１３のＬ字状を外側に位置させれば、列盤したとき、制御室部１ａ、ケーブル室部１ｃ同士が密着し、外観形状がスマートとなり好ましい。更に、ユニット室部１ｂにおいては、列盤間に隙間をつきることができ、取付板などをリベット止めしたとき、リベットの突出部が前記隙間に納まり、列盤に影響を及ぼすことがない。

このように組立てられた制御室部１ａ、ユニット室部１ｂ、ケーブル室部１ｃに収納される電気機器を図３を参照して説明する。

図３に示すように、制御室部１ａには、後述する遮断器３０を制御するスイッチ、リレーなどの制御機器３１が収納される。ユニット室部１ｂには、盤間を接続する母線３２、一次断路部３３、遮断器３０が収納される。ケーブル室部１ｃには、電源側や負荷側となる電力ケーブル３４が収納される。ユニット室部１ｂには、断路器や計器用変成器などの他の電気機器を収納することができる。

これらの電気機器３０、３１、３２、３３、３４は、各室１ａ、１ｂ、１ｃで個別に収納し組立ててもよく、また、各室１ａ、１ｂ、１ｃを組立て固定後、一括して収納し組立ててもよい。各室１ａ、１ｂ、１ｃを個別に組立てる場合には、平行して組立作業ができるので工期を短くすることができる。

上記実施例の金属閉鎖形スイッチギヤによれば、側面板４、５、８、９、１２、１３、天井板６、１０、１４、床板７、１１、１５の端面をリベットで締結して方形状の制御室部１ａ、ユニット室部１ｂ、ケーブル室部１ｃを形成し、これらの室部１ａ、１ｂ、１ｃのＬ字状の端部面を内側と外側に位置させてボルト２０により締付け固定しているので、箱体の組立作業を容易とすることができる。

本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤの箱体の組立てを説明する斜視図。 本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤの箱体を断面して示す上面図。 本発明の実施例に係る金属閉鎖形スイッチギヤの電気系統図。

符号の説明

１ａ 制御室部
１ｂ ユニット室部
１ｃ ケーブル室部
２ 第１の天井アングル
３ 第１の床アングル
４ 第１の側面板
４ａ、４ｂ、５ａ、８ａ、９ａ、９ｂ、１２ａ、１２ｂ、１３ａ ボルト孔
４ｃ、５ｃ、６ａ、７ａ、８ｃ、９ｃ、１３ｂ、１３ｃ、１４ａ、１５ａ 角孔
５ 第２の側面板
６ 第１の天井板
７ 第１の床板
８ 第３の側面板
９ 第４の側面板
１０ 第２の天井板
１１ 第２の床板
１２ 第５の側面板
１３ 第６の側面板
１４ 第３の天井板
１５ 第３の床板
１６ 第２の天井アングル
１７ 第２の床アングル
２０ ボルト
３０ 遮断器
３１ 制御機器
３２ 母線
３３ 一次断路部
３４ 電力ケーブル

Claims (4)

1. 天井板、床板、二枚の側面板をリベットで締結し、方形状に形成された制御室部と、
   前記制御室部に固定される天井板、床板、二枚の側面板をリベットで締結し、方形状に形成されたユニット室部と、
   前記ユニット室部に固定される天井板、床板、二枚の側面板をリベットで締結し、方形状に形成されたケーブル室部とを備え、
   前記制御室部、前記ユニット室部、前記ケーブル室部のそれぞれが隣接する前記側面板は、端部面がＬ字状に曲折されるとともに、このＬ字状の端部面が内側と外側とに位置され、且つボルトで固定されることを特徴とする金属閉鎖形スイッチギヤ。
2. 前記制御室部および前記ケーブル室部の側面板は、Ｌ字状の前記端部面が外側に位置し、
   前記ユニット室部の側面板は、Ｌ字状の前記端部面が内側に位置していることを特徴とする請求項１に記載の金属閉鎖形スイッチギヤ。
3. 前記ユニット室部に遮断器および母線を収納することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の金属閉鎖形スイッチギヤ。
4. 前記制御室部、前記ユニット室部、前記ケーブル室部を一体で組立て固定し、基礎ベースに載置固定することを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか１項に記載の金属閉鎖形スイッチギヤ。

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