JP2007287846A - 電磁波吸収性に優れた表面処理金属材とその製造方法及び該金属材を用いてなる電子機器用筐体 - Google Patents

電磁波吸収性に優れた表面処理金属材とその製造方法及び該金属材を用いてなる電子機器用筐体 Download PDF

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Abstract

【課題】電子機器の筐体内面で発生する高周波ノイズを効率よく吸収でき、かつ、電磁ノイズ抑制シートの貼り付け作業を省力化でき、生産性にも優れた電磁波吸収性金属材料および電子機器用筐体を提する。
【解決手段】金属材表面の少なくとも一部に、磁性体を含有しかつ厚さが1μm以上100μm以下の層を有し、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域を、周波数100MHz以上80GHz以下の範囲内に有する金属材である。磁性体を微粒子として分散させた金属イオン含有処理液で、金属材を陰極として電解することにより、金属材表面に磁性体を含有する層を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の筐体に好適に用いることのできる電磁波吸収性に優れた金属材とその製造方法及び該金属材を少なくとも一部に用いて製造された電子機器用筐体に関する。特に、高周波ノイズによる電子機器の誤動作を効果的に抑制可能な金属材及び筐体に関する。
電磁波は、以前より、放送、レーダー、船舶通信、電子レンジ等に利用されてきたが、近年、情報通信技術のめざましい発展により、その利用は飛躍的に拡大している。中でも、大容量情報の伝送が可能となるGHz帯の利用が急増し、携帯電話(1.5GHz)、ETC(5.8GHz)、衛星放送(12GHz)、無線LAN(2.45〜60.0GHz)、車載追突防止レーダー(76GHz)等で用いられるようになってきた。
一方、一般家庭においても、従来のケーブル配線に加え、マイクロ波、ミリ波を用いた無線通信でパソコンやテレビ、各種情報家電をネットワーク化して、いつでもコンピューターに繋がるユビキタス社会の到来が始まっている。
このように、数多くの電磁波発生源が我々の周囲を取り巻き、通信デバイスの小型化、高速化、薄肉化と相まって、不要な電磁波の放射と、それによる誤動作の危険性は、格段に高まっているものと考えられる。デジタル機器の高速動作処理に伴い、クロック周波数は、2〜3年で2倍の速さで高周波化されると言われており、その結果、ノイズ周波数もますます高くなって、既に5GHz程度にまで広帯域化している。
不要な電磁波の放射(Emission)を抑制したり、不要な電磁波の放射を受けても誤動作し難くする(Immunity)手段として、従来は、金属材料による電磁波シールド技術が一般的であった。
しかし、電磁波は、波長が短くなるほど放射し易くなるため、GHz帯の周波数では、シールド用の金属自体が新たなノイズの発信源となり易い。また、電子機器の小型化により実装密度が上がって、電磁波を反射させて機器内に閉じ込めたとしても、他の回路部品と内部干渉を起こして、誤動作を生むことを防止し得ない。
このような問題に対して、電磁波を吸収することで解決を図る技術がある。これらは、大きく分けて、遠方より放射された電磁波の吸収を意図したものと、主として近傍に存在する電磁波の吸収を意図したものに分類できる。
例えば、車載追突防止レーダーの虚像防止技術や、オフィス内無線LANシステムの壁面電磁波反射防止技術等は、前者の例であり、電子機器の筐体内に用いるチップビーズ等の回路素子や、電磁ノイズ抑制シートは、後者の例である。
電磁ノイズ抑制シートには、電磁波吸収体として磁性体が使われる場合が多い。これは、誘電体や抵抗体に比べて、薄膜化と高周波への対応が容易なためである。特許文献1には、板状の軟磁性フェライト粒子粉末をゴムや樹脂のマトリクス中に分散させた複合体が開示されている。
また、特許文献2には、Fe−7Cr−9Alの扁平粉末をゴムと混練した2GHz以上の高周波を吸収する電磁波吸収シートが開示されている。特許文献3には、マグネトプランバイト型(M型)六方晶フェライトをエポキシ樹脂中に分散したGHz帯に対応可能な薄膜電磁波吸収体が開示されている。
一方、特許文献4には、フェライト薄膜を直接、基板の表面へ常温の水溶液からめっきするフェライトめっきの技術が開示されている。この方法によれば、厚さが0.5μm〜3μmで、複素透磁率の実数部分μ’と磁気共鳴周波数frの積が30GHz以上のフェライト薄膜が得られ、高周波特性に優れた電磁波吸収薄膜が実現される。
特許文献5には、膜厚が0.1μm以上5μm以下であるナノグラニュラー磁性薄膜からなり、GHz領域での複素透磁率の虚数部分μ”が30以上である電磁波吸収体が開示されている。
特許文献6には、電磁波吸収性に優れた電子機器部材用樹脂塗装金属板が開示されている。軟磁性フェライト粉末を含有した磁性塗膜(厚さ3〜50μm)を有する金属板を電子機器筐体内面に用いることにより、凡そ1GHzの周波数において、0.5〜2dBの電磁波吸収能を得ている。
特開2000−252113号公報 特開平11−87117号公報 特開平11−354972号公報 特開2005−5641号公報 特開2002−158486号公報 特開2005−271572号公報 まてりあ、第42巻、第3号、p177〜181(2003) 日本応用磁気学会,Vol.27,No.8,p862〜869(2003)
しかしながら、これらの従来技術にはいずれも課題がある。特許文献1の複合体が電磁波を吸収するのは、周波数100MHz〜1GHzまでであり、しかも、吸収体の厚みは8〜9mmと厚い。これは、スピネル型フェライトを使用しているので、スネークの限界を超えられないためである。
特許文献2では、軟磁性金属材を電磁波吸収体として使用しているため、スネークの限界を超えて高周波の電磁波を吸収できるものの、それでも、厚みは1mm必要である。特許文献3では、六方晶フェライトを適用することにより高周波対応はできるものの、やはり、厚みは2mm程度必要である。さらに、特許文献1〜3のような電磁波吸収シートを電子機器の筐体に使用する場合には、貼り付け作業が必要となり、煩雑である。
特許文献4のフェライトめっきは、基板表面に直接フェライトをめっきできる点、膜厚が0.5μm〜3μmと薄い点、スネークの限界を超えている点では優れているものの、成膜速度が遅い点、回路素子等の小型部品にしか適用できない点が課題である。
特許文献5のナノグラニュラー磁性薄膜は、従来技術の中では最も薄膜でかつ最も高い複素透磁率が得られている点で優れているが、RFマグネトロンスパッタ法により成膜されるため、成膜速度は極めて遅く、また、回路素子にしか適用できない。
特許文献6の樹脂塗装金属板は、大面積の金属板を高速で磁性膜により被覆することが可能であり、工業生産性には優れているものの、磁性膜が低密度かつ無配向性であるが故に、電磁波吸収能は特許文献1〜5のいずれよりも大きく劣る。
本発明は、以上を鑑みてなされたものであり、電子機器の筐体内面で発生する高周波ノイズを効率よく吸収でき、かつ、電磁ノイズ抑制シートの貼り付け作業を省力化でき、生産性にも優れた電磁波吸収性金属材料とその製造方法及び電子機器用筐体の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、大面積の金属材への磁性体の高速・高密度成膜技術について鋭意検討した。その結果、磁性体を長径10μm以下の微細粒子とした後に水分散させ、金属イオンの共存下で、金属材を陰極として電解することにより、金属材上に磁性体を高密度で誘起共析できることを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたもので以下の(1)〜(14)を要旨とする。
(1) 金属材表面の少なくとも一部に、磁性体を含有しかつ厚さが1μm以上100μm以下の層を有し、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域を、周波数100MHz以上80GHz以下の範囲内に有することを特徴とする電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(2) 前記反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域を、周波数100MHz以上10GHz以下の範囲内に有することを特徴とする前記(1)記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(3) 前記反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域の幅が5GHz以上であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(4) 前記磁性体を含有する層の厚さが1μm以上10μm以下であることを特徴とする前記(1)記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(5) 前記金属材が厚さ3mm以下の金属板であることを特徴とする前記(1)記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(6) 前記磁性体の付着量が4g/m2以上であることを特徴とする前記(1)記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(7) 前記磁性体が酸化物軟磁性体を主成分として含有することを特徴とする前記(1)又は(6)に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(8) 前記磁性体が六方晶系フェライトを主成分として含有することを特徴とする前記(1)、(6)又は(7)に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(9) 前記磁性体が長径10μm以下のものを主成分とすることを特徴とする前記(1)、(6)、(7)又(8)に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(10) 前記磁性体を含有する層中の磁性体以外の残部が金属を主成分とすることを特徴とする前記(1)に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(11) 前記磁性体以外の残部の金属が、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cr又はSnから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする前記(9)記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
(12) 前記(1)〜(11)のいずれかに記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材を少なくとも一部に用いてなることを特徴とする電子機器用筐体。
(13) 磁性体微粒子を界面活性剤を用いて分散させた金属イオン含有処理液中で、金属材を陰極として電解することにより、金属材表面に磁性体を含有する層を形成することを特徴とする電磁波吸収性に優れた表面処理金属材の製造方法。
(14) 前記金属イオンが、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cr又はSnから選ばれる1種又は2種以上の陽イオンであることを特徴とする前記(13)記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材の製造方法。
本発明により、大面積の金属材を高速で、高密度な磁性層により被覆することが可能となり、電子機器の筐体に適用した場合には、十分な電磁波吸収性を有するために電磁ノイズ抑制シートの貼り付けを省略できる。したがって、生産性、経済性に優れた電磁波吸収性金属材料及び電子機器筐体を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。
本発明の金属材としては、電子機器の筐体又は筐体内の部材に適する形状、寸法、強度、加工性を備えたものであれば、特にその種類は制限されず、鋼やアルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、ニッケル、チタン等の金属材及び合金材、さらには、これらの金属材を異種金属で被覆しためっき金属材等を例示できる。
金属材が筐体を構成する金属板である場合は、その厚みは、通常、3mm以下である。金属材を筐体の構造部材として用いる場合の板厚の下限値は、通常、0.3mmである。また、筐体の一部に使用する金属箔に磁性層を付与したものも、本発明に含まれる。この場合の金属箔の厚みは、取り扱い易さ、生産性の観点から、50μm以上が好ましい。
本発明に使用可能な磁性体としては、軟磁性を示す酸化物磁性体を好適に用いることができる。
例えば、Mn−Zn系、Ni−Zn系等のスピネル型フェライトや、マグネトプランバイト型、フェロックスプラナー型等の六方晶系フェライト、さらには、ガーネット型フェライト、ペロブスカイト型フェライト、又は、これらのフェライトの一部金属を他の金属、例えば、Mg、Cu、Co、Ti、Mn、Ni、Zn、Mo、Al、Ba、Sr、Sn、Cr等で置換したものや、微量添加物として、SiO2、CaO、BiO2、K2O、V25、In23、Ta25、ZrO2、B23、MoO3、Na23等を添加したものを含む。
磁性体は、これらの内の1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して使用しても構わない。特に、広帯域での電磁波吸収を意図する場合には、2種以上を混合して使用することが、有効である場合が多い。
磁性体を含有する層(磁性層)の厚さは1μm以上100μm以下とする。1μm未満では、十分な電磁波吸収効果が得られず、100μmを超えると、金属材を加工した部位で、磁性層にクラックが生じる。加工性や生産性の観点から、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
磁性層の厚さは、表面処理金属材の断面を光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡で無作為に10視野観察し、視野の中心部位での厚さを測定値として採用し、最大と最小を除く8箇所の平均値とする。
磁性体を含有する層(磁性層)の内、磁性体以外の部分は金属を主成分とすることが好ましい。この結果、磁性層の密度が高まり、優れた電磁波吸収性が得られる。その詳細については後述する。
磁性層のさらに上層として、磁気特性に影響を及ぼさない被覆層を有していても構わない。例えば、有機樹脂コーティング層や非磁性金属被覆層、非磁性無機被覆層等が、これに当たる。上層の厚みは、目的に応じて決めればよく、特に限定しないが、保護皮膜として機能する下限として1μm、効果が飽和する上限として50μmが好適である。
本発明の表面処理金属材の電磁波吸収性評価には、同軸管反射法を用いた。磁性層を有する金属材を、外径7mmφ、内径3mmφ、厚さ1mm以下(元厚1mm以下の金属板や箔は元厚のまま、元厚1mm超の金属板や金属材は厚さ1mm以下まで減肉させた)の円筒状に精密加工し、同軸管に装着して、ネットワークアナライザーで、反射係数S11を測定した。これより、次式により、反射減衰量RLを算出した。
RL=−20log|S11
磁性体の電磁波吸収効果は、磁気損失に起因し、磁性体が磁気共鳴を起こす周波数(磁気共鳴周波数fr)で最大値になる。本発明の表面処理金属材は、周波数100MHz以上80GHz以下の範囲内に、磁気共鳴周波数frが存在し、該周波数近傍での反射減衰量RLが−10dB以下となるものである。より好ましくは−13dB以下、さらに好ましくは−16dB以下、より一層好ましくは−20dB以下である。
周波数100MHz未満に反射減衰量RLが−10dB以下となる領域が存在しても、本発明の目的である高周波ノイズの抑制には適さない。また、周波数80GHzを超えるノイズ抑制ニーズは現状では少ないため、本発明の対象としない。車載レーダー用筐体のように、発信源の周波数が80GHz以下のものについて、本発明の対象とする。
また、デジタル家電等の電子機器の筐体内部で通常発生するノイズを抑制する用途では、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数帯は、100MHz以上、10GHz以下に存在することが好ましい。広帯域で電磁波吸収能を発現するために、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域の幅は、上記周波数の範囲内で5GHz以上であることが好ましい。
次に、本発明の磁性層の構造について説明する。磁性体の付着量は4g/m2以上であることが好ましい。より好ましくは10g/m2以上、さらに好ましくは20g/m2以上である。付着量が低いと、十分な反射減衰量RLが得られない。磁性体の付着量は、例えば、磁性層中の金属成分を常温の希塩酸等で溶解し、残渣から磁石を用いて磁性体を分別・回収して、水洗・乾燥後、その質量を測定することで求められる。
磁性層の上層に有機皮膜や無機皮膜等を有する場合は、予めそれぞれに適した方法により上層を除去した後に、上記の方法を適用することが好ましい。この場合、上層と磁性層との界面付近から磁性体が脱落することが予想されるため、上層除去時にも、磁石による磁性体の回収を行う必要がある。
測定に用いるサンプルとしては、少なくとも35mm×35mm以上の大きさのものを用い、端面及び測定面と反対側の面(裏面)をテープや塗料等でシールして溶解から保護し、測定面の面積を計測後、上記の溶解操作を行うのがよい。また、5サンプル以上の測定を行い、最大と最小を除いた平均値を求めることで、良い精度が得られる。
磁性体としては、既に述べた各種酸化物軟磁性体が適用可能であるが、特に、六方晶系フェライトを主成分として含有する、即ち、50mass%以上含有することが好ましい。六方晶系フェライトはc軸を磁化容易軸とする大きな一軸異方性を持つことから、スピネル型フェライトに比べて、高周波数領域にfrが存在する。
六方晶系フェライトとしては、M型(MeFe1219:Me=Ba、Sr、Pb)、W型(BaM2Fe1627)、X型(BaM2Fe2846)、Y型(BaM2Fe1222)、Z型(Ba32Fe3660)等、ただし、M=Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、さらには、これらのFeの一部をTi、Zr、Sn、Co、Mn、Cu、Mg、Zn、Ni等で置換したものが使用可能である。
このように、結晶構造や組成を変化させることで、frの値を変化させることができる。これらの六方晶系フェライトを主成分とし、スピネル型等の他の結晶系を有するフェライトやセンダスト等の軟磁性金属材料を磁性体として併用したり、又は、カーボン等の誘電体を磁性体と併用しても構わない。
六方晶系フェライトを主成分として用いる場合、その量は、全磁性体中の50mass%以上、より好ましくは70mass%以上用いるのがよい。スピネル型等の他の結晶系を有するフェライトを併用する場合は、その量は、全磁性体中の40mass%未満、より好ましくは20mass%未満とする。軟磁性金属材料を併用する場合には、その量は、全磁性体中の20mass%未満、より好ましくは10mass%未満とする。カーボン等の誘電体を磁性体と併用する場合には、その量は、全磁性体の質量に対して50mass%未満とするのが良い。
磁性体は、長径10μm以下のものを主成分として用いるのがよい。10μmを超えると、磁性層中に均一分散させることが困難となるため、長径10μm超の微粒子が全磁性体中の30mass%未満、より好ましくは10mass%未満であるのが好ましい。
一方、長径の下限は、特に規定しないが、0.4μm(フェライトの単磁区臨界径相当の大きさ)未満の微粒子は、電磁波吸収特性を改善する効果が小さいことから、0.4μm未満の微粒子が、全磁性体中の30mass%未満、より好ましくは10mass%未満であるのが好ましい。
磁性層中の残部は金属を主成分とする、即ち、50mass%以上とすることが好ましい。より好ましくは70mass%以上である。これは、磁性層の密度を高めるためである。金属としては、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cr、Snから選ばれる1種又は2種以上が適する。特に、磁性金属であるFe、Co、Niから選ばれる1種又は2種以上を含有させると、電磁波吸収特性を改善する効果が大きくなる。これらの金属中にSi、Al等を添加すれば、渦電流損失が低減できて、さらに効果的である。
次に、本発明の表面処理金属材の製造方法について説明する。公知の方法で磁性体(フェライトであれば焼成体)を作製の後、これを粉砕して、長径10μm以下、より好ましくは5μm以下の微細粒子とする。これを水分散させるが、この際、界面活性剤を添加すると、分散が良好となる上、析出効率も高まるので、好ましい。
界面活性剤には、カチオン性、アニオン性、ノニオン性のものがあるが、磁性体及び金属イオンの種類に応じて、分散状態、析出効率に優れた界面活性剤を選択することができる。
磁性体の水分散体を、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cr、Sn等の金属イオンを含有する水溶液(めっき浴)と混合する。これらの金属イオンを用いためっき浴の組成としては、公知のものを用いればよく、例えば、Feめっき、Znめっき、Cuめっきでは硫酸浴、Coめっきでは塩化物浴、Niめっきではワット浴、Crめっきではサージェント浴、Snめっきではフェロスタン浴等が適用できる。
磁性層で被覆しようとする金属材を陰極として電解することにより、金属イオンと共に磁性体が金属材表面に誘起共析される。陽極は、いずれも公知のものでよく、一般には、不溶性陽極、例えば、白金や酸化イリジウムにより被覆されたTi板等を用いるが、Feめっきのように可溶性陽極、即ち、鉄電極を用いる方が適する場合もある。
磁性体の分散濃度、金属イオンの濃度、電流密度や電解時間等の電解条件は、目的に応じて適宜調整することができるが、磁性体の析出効率を高めるには、磁性体の分散濃度は30g/L以上、金属イオンの濃度は磁性体の分散濃度の4倍以下、電流密度は70A/dm2以上とするのが好ましい。また、めっき時には浴を攪拌することが好ましい。磁性体の析出効率をさらに高めるためには、めっき時に磁場を印加することも効果的である。
本発明の金属材を適用可能な電子機器の筐体としては、例えば、デスクトップPC、デジタルテレビ等のデジタル家電製品、複写機、さらには、カーナビゲーション、カーAV、エンジンルーム用電子機器、車載レーダー用筐体等のカーエレクトロニクス機器等が挙げられる。筐体の一部に本発明の金属材を用いる場合には、発信源から一波長以上離れた位置に配置すると、電磁波が平面波の状態となっているため、これより近傍に配置するよりも電磁波吸収効果が高く、より好ましい。
以下に、本発明を実施例を用いて、非限定的に説明する。
(実施例1)
表1に示す3種類の組成の六方晶系フェライトの焼成体を、通常の乾式法(混合、乾燥、仮焼、粉砕、造粒、成型、焼成の手順)にて得た。密度は4.8〜5.0g/cm3であった。焼成体は、各2種類の形状を用意し、この内、8mmφ×2mmtのものは、焼成体自身の磁気特性測定に供するため、外径7mmφ、内径3mmφの円筒状に精密加工し、同軸管に装着して、ベクトルネットワークアナライザー(アジレントテクノロジー社製、PNAシリーズE8363)で、周波数100MHz〜30GHzの範囲の吸収帯を測定した。結果を、表1に併せて示す。
もう1種類は、外径20mmφ、内径10mmφ、高さ5mmのトロイダルコアに成型した後、振動ミルとらいかい機を用いて粉砕し、長径10μm以下の微粉末とした。コア1個当たり約5gの粉砕粉を得た。これを集めて、粉砕粉45gに対して、水60g、界面活性剤としてシャロールAN−103P(第一工業製薬製)0.3gを添加して攪拌し、水分散体とした。
金属めっき浴として、硫酸ニッケル6水和物150g/L、塩化ニッケル6水和物30g/L、ほう酸30g/Lからなるワット浴を1L建浴して、これに、既に述べた磁性体の水分散液60gを加えた。混合した液をよく攪拌しながら、陰極電流密度70〜120A/dm2、浴温60℃で、板厚0.8mmの電気亜鉛めっき鋼板(亜鉛付着量20g/m2)を陰極として電解し、両面を磁性層で被覆した。
得られたサンプルの走査型電子顕微鏡による観察写真を図1及び図2に示す。図1は、サンプルを60°傾斜して撮影したものであり、析出した磁性体粒子により金属板表面に凹凸が付与されている様子が分かる。図2は、真上から撮影したものであり、磁性体の粒子径分布が概ね判別できる。
エネルギー分散型X線分光法(EDX)により元素分析をしたところ、磁性体粒子は、Fe、Ni、Ba、Oを含有することが分かった。また、磁性体粒子同士の隙間部分では、主としてNi、Feが検出され、Ni金属のマトリクス部分に対応すると考えられた。
一部のサンプルについては、上層皮膜として、水系ウレタン樹脂(大日本インキ製、ハイドランHW)、水系エポキシ樹脂(荒川化学工業製、モデピクス302)、水系アクリル樹脂(三井化学製、アルマテックス)、溶剤系メラミン樹脂(日本ペイント製、オルガセレクト100)、溶剤系ポリエステル樹脂(日本ペイント製、ユニポン400)を、それぞれ1〜25μm塗布し、所定の条件で乾燥焼付けした。
得られた表面処理金属材を外径7mmφ、内径3mmφの円筒状に精密加工し、同軸管に装着して、ネットワークアナライザー(アジレントテクノロジー社製、N5205A)を用いて、同軸管反射法にて周波数1GHz〜30GHzの範囲の反射係数S11を測定し、これより反射減衰量RLを算出した。
また、幅30mm、長さ60mmの試験片を2T折り曲げ加工した時の折り曲げ部(幅方向)のクラック有無を光学顕微鏡で観察し、以下の基準で評価した。
○:クラック個数5個/10mm未満
△:クラック個数5個/10mm以上15個/10mm未満
×:クラック個数15個/10mm以上
結果を、表2及び表3(表2の続き)に示す。本発明品は、磁性層の厚みが1〜50μmの範囲で、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域を1GHz以上の高周波領域に有している。また、実施例10、13、14、18、21、24、25は、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数の帯域が5GHz以上となっており、広帯域化されている。また、本発明品は、折り曲げ加工による磁性層起因のクラックも少ない。
(実施例2)
表2の実施例25及び磁性層を付与していない電気亜鉛めっき鋼板(亜鉛付着量20g/m2)で、300mm×300mm×200mmの筐体をそれぞれ1体ずつ作製した。筐体の天板は蓋とし、これ以外の全ての面は、接合部分に隙間がないように溶接した。筐体内部にスリーブアンテナを装着して、電波暗室内に配置し、パワーアンプに接続して信号を発生した。
筐体から3m離れた位置にホーンアンテナを設置し、蓋と筐体の隙間からの漏洩電磁波を受信した。周波数範囲1〜5GHzにおいて、実施例25を用いた筐体は、磁性層を付与していない電気亜鉛めっき鋼板で作製した筐体に比較して、シールド効果が7〜10dB高いことが分かった。
本発明品の磁性層の走査型電子顕微鏡による観察結果(金属板を60°傾斜して撮影した写真)を示す図である。 本発明品の磁性層の走査型電子顕微鏡による観察結果(金属板を真上から撮影した写真)を示す図である。

Claims (14)

  1. 金属材表面の少なくとも一部に、磁性体を含有しかつ厚さが1μm以上100μm以下の層を有し、反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域を、周波数100MHz以上80GHz以下の範囲内に有することを特徴とする電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  2. 前記反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域を、周波数100MHz以上10GHz以下の範囲内に有することを特徴とする請求項1記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  3. 前記反射減衰量RLが−10dB以下となる周波数領域の幅が5GHz以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  4. 前記磁性体を含有する層の厚さが1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  5. 前記金属材が厚さ3mm以下の金属板であることを特徴とする請求項1記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  6. 前記磁性体の付着量が4g/m2以上であることを特徴とする請求項1記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  7. 前記磁性体が酸化物軟磁性体を主成分として含有することを特徴とする請求項1又は6に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  8. 前記磁性体が六方晶系フェライトを主成分として含有することを特徴とする請求項1、6又は7に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  9. 前記磁性体が長径10μm以下のものを主成分とすることを特徴とする請求項1、6、7又は8に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  10. 前記磁性体を含有する層中の磁性体以外の残部が金属を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  11. 前記磁性体以外の残部の金属が、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Cr又はSnから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材を少なくとも一部に用いてなることを特徴とする電子機器用筐体。
  13. 磁性体微粒子を界面活性剤を用いて分散させた金属イオン含有処理液中で、金属材を陰極として電解することにより、金属材表面に磁性体を含有する層を形成することを特徴とする電磁波吸収性に優れた表面処理金属材の製造方法。
  14. 前記金属イオンが、Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Cr又はSnから選ばれる1種又は2種以上の陽イオンであることを特徴とする請求項13記載の電磁波吸収性に優れた表面処理金属材の製造方法。
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