JP2007287392A - 電線ヒューズ - Google Patents

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雄一 川原
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Abstract

【課題】ヒューズ素子の溶断を容易にかつ効率良く判別できる電線ヒューズを提供する。
【解決手段】ヒューズ素子33が溶断すると、ヒューズ素子片33aが、バネ部材41の付勢力によって、電力供給側端子21の方向に引き寄せられる。この移動とともに可動接点部が同方向に移動して、固定接点部に接触し、接続線312を介して電力供給側端子21に接続された可動接点部42の接触電極と、駆動回路50に接続された固定接点部43の接触電極とが接触する。この接触によってスイッチ30Aが非接続の状態から接続状態に切り替わると、電力供給側端子21と駆動部50とが接続されて、駆動部50に電力供給側端子21を介して電力供給が行われ、駆動部50によってLED60が駆動されて、点灯する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、電線ヒューズに関する。
詳しくは、この発明は、ヒューズ素子が溶断したとき、スイッチ部を介して電力供給側端子から駆動部に電力が供給され、駆動部が発光素子を駆動させることによって、昼夜を問わず、ユーザにヒューズ素子の溶断を容易に、かつ効率良く知らせることを可能とした電線ヒューズに係るものである。
従来、一般家庭等の電力需要者に対して電力供給を行う場合、引込線を介して配電線と電力需要者側の引込口配線の接続が行われている。また、配電線と引込線との接続点には電線ヒューズが取り付けられており、引込線に過大な電流が流れるような場合が生じても、電線ヒューズのヒューズ素子を溶断させることで、引込線を保護することが行われている。
このような電線ヒューズは、ヒューズ素子が筐体内に設けられているため、ユーザが、ヒューズ素子が溶断しているか否かを目視で確認することは容易でない。また、停電事故が生じたときに、ヒューズ素子が溶断しているか否かの確認を速やかに行うことができないと、原因の究明や事故からの復旧に時間を要してしまう。
そこで、例えば特許文献1では、ヒューズ素子の溶断が生じたとき、透明な外筒の内面側に設けられている感熱紙に焦跡を生じさせることで、外部からヒューズ素子が溶断していることを容易に判別可能とする密閉型ヒューズの溶断表示装置が開示されている。
実開平5−84005号公報
ところで、ヒューズ素子の溶断を感熱紙の焦跡等で表示するものとした場合、停電事故等が夜間に生じると、電線ヒューズに照明を当てて焦跡が生じている否かを確認しなければならず、ヒューズ素子が溶断しているか否かの確認を簡単に行うことができない。
また、透明な外筒が埃等で汚れていると、汚れと焦跡との区別がつかないことがあり、このような場合には、汚れを落としてからでないとヒューズ素子が溶断しているか否かを確認できない。したがって、停電事故等が夜間あるいは日中のいずれの時間帯で生じても、ヒューズ素子が溶断しているか否かの確認に時間を要してしまう。
そこで、この発明では、ヒューズ素子の溶断を簡単で容易にかつ効率良く判別できる電線ヒューズを提供するものである。
この発明の概念は、
筒状の筐体内にヒューズ素子が設けられて、上記ヒューズ素子の一端が上記筐体の一方の端部に設けられた電力供給側端子に接続され、上記ヒューズ素子の他端が上記筐体の他方の端部に設けられた電力需要側端子に接続されている電線ヒューズにおいて、
上記筐体内に、
発光素子と、
上記発光素子を駆動する駆動部と、
上記ヒューズ素子が溶断したとき、上記電力供給側端子に供給されている電力を上記駆動部に供給して上記発光素子を発光させるスイッチ部とを設け、
上記筐体には、上記発光素子からの出力光を筐体外に放射する放射部を形成した
ことを特徴とする電線ヒューズにある。
この発明において、電線ヒューズは、例えば、配電線と引込線との間に取り付けられる。この電線ヒューズの筐体の一方の端部には、配電線のうち、非接地側の配電線(電源側の配電線)を接続するための電力供給側端子が設けられており、他方の端部には、引込線を接続するための電力需要側端子が設けられている。筐体内には、一端が電力供給側端子に接続され、他端が電力需要側端子に接続された、ヒューズ素子が設けられている。
また、上述した電力供給側端子および電力需要側端子と同様に、筐体の一方の端部および他方の端部に、接地側電線を接続するための接地側端子を設けるものとしても良い。なお、接地側端子間は接続線を用いて電気的に接続する。
スイッチ部は、例えば、ヒューズ素子と電力供給側端子との間に介在するバネ部材と、電力供給側端子に接続された第1の接触片と、発光素子を駆動する駆動部に接続された第2の接触片とで構成される。
バネ部材としては、例えばコイルバネを用いる。バネ部材の一端は電力供給側端子側に接続され、他端は、バネ部材が伸張した状態で、ヒューズ素子の端部のうち、電力供給側端子と接続されている一端側に接続されている。したがって、ヒューズ素子の電力供給側端子と接続されている一端側には、バネ部材によって、電力供給側端子の方向に付勢力が働いている状態となる。
第1の接触片は、筐体内の、例えば、バネ部材およびヒューズ素子の間に配設されており、電力供給側端子と電気的に接続されている。また、この第1の接触片は、ヒューズ素子の電力供給側端子側の一端が電力供給側端子の方向に移動するとき、このヒューズ素子の一端の移動とともに移動する。
第2の接触片は、駆動部に電気的に接続されており、筐体内の、例えば、第1の接触片よりも電力供給側端子側に、第1の接触片とは所定間隔をおいた位置に固定して配設されている。また、ここでいう所定間隔は、第1の接触片における電力供給側端子の方向の移動距離よりも短い距離に設定する。
ヒューズ素子が溶断していないとき、スイッチ部の第1の接触片と第2の接触片は所定間隔を有しており、非導通状態となる。
ヒューズ素子が溶断したとき、スイッチ部のバネ部材による付勢力によって、溶断したヒューズ素子の電力供給側端子側の一端が、電力供給側端子の方向に移動する。このとき、第1の接触片も電力供給側端子の方向に移動する。
また、上述したように、ヒューズ素子が溶断していないときにおける第1の接触片と第2の接触片との間隔は、第1の接触片の移動距離よりも短い距離に設定されていることから、ヒューズ素子の電力供給側端子側の一端が電力供給側端子の方向に移動すると、この移動とともに第1の接触片が同方向に移動し、第1の接触片が第2の接触片に接触して、導通状態となる。
ここで、第1の接触片は電力供給側端子と電気的に接続されており、第2の接触片は駆動部に電気的に接続されている。したがって、ヒューズ素子が溶断したときは、電力供給側端子とスイッチ部を介して、駆動部に電力供給が行われることとなり、駆動部によって発光素子(例えば、発光ダイオード)が駆動されて、発光素子から光が出力される。
筐体は、例えば合成樹脂等を用いて、一端側および他端側が閉塞された円筒状に形成されている。また、筐体には、発光素子からの出力光を筐体外に放射する放射部が形成されている。なお、透明あるいは半透明の合成樹脂を用いて筐体を形成すれば、放射部を容易に形成できる。このように、筐体に放射部を設けることで、ヒューズ素子が溶断して発光素子が駆動されたときには、放射部から発光素子の出力光が筐体外に放射されることとなる。
放射部には、筐体の内面側に、発光素子を挿入するための挿入部を設けてもよい。挿入部は、例えば、筐体の内部から外部側面の方向に形成された凹みである。このように挿入部を設けることで、発光素子からの出力光の放射領域を広く取ることが可能となるとともに、容易に筐体外に放射させることが可能となる。
また、筐体の内面側に反射部材を設けるようにすれば、発光素子からの出力光をより効率良く筐体外に放射させることができる。反射部材は、例えば、光の反射率の高い金属板や金属シート等を用いるものとする。また、筐体の内面側に反射膜を形成するものとしてもよい。
この発明によれば、ヒューズ素子が溶断したとき、スイッチ部を介して電力供給側端子から発光素子を駆動する駆動部に電力の供給が行われて、発光素子から光が出力される。また、この発光素子からの出力光が筐体外に放射されるので、昼夜を問わず、また電線ヒューズの筐体に汚れを生じても、ユーザはヒューズ素子の溶断を簡単で容易にかつ効率良く判別できるようになる。
以下、図面を用いてこの発明の実施の形態について説明する。電線ヒューズは、電力供給側の線路と電力需要側の線路との接続点、例えば配電線と屋内用の引込線との接続点に設けられており、引込線に過大な電流が流れたときに、内蔵するヒューズ素子を溶断させて引込線側の線路や機器等を保護するものである。
図1は電線ヒューズ10を示しており、図2は、電線ヒューズ10の横断面を示した断面概略図である。なお、図1および図2では、電線ヒューズ10を介して、配電線の各線と引込線の各線を接続可能とする場合を示す。
電線ヒューズ10の筐体20は、例えば両端部が閉塞された円筒状であり、絶縁性を有した合成樹脂で成形されている。この筐体20には、図1に示すように、放射部25が設けられている。放射部25は、後述する発光素子からの出力光を筐体20の外に放射するためのものであり、透明あるいは半透明の合成樹脂で形成されている。なお、放射部25は筐体20の一部に設ける場合に限られるものではなく、透明あるいは半透明の合成樹脂で筐体20全体を形成することで、筐体20の全体を放射部とすることも可能である。
筐体20の一方の端部には、配電線のうち、図示しない非接地側電線(例えば、電源側の配電線)を接続するための電力供給側端子21と、配電線の接地側電線を接続するための接地側端子22が取り付けられている。電力供給側端子21は、非接地側電線の芯線を挿入して圧接するためのスリーブ211と、スリーブ211を覆う絶縁カバー212で構成されている。接地側端子22も電力供給側端子21と同様に、接地側電線の芯線を挿入して圧接するためのスリーブ221と、スリーブ221を覆う絶縁カバー222で構成されている。
また、筐体20の他方の端部には、引込線の非接地側電線を接続するための電力需要側端子23と、引込線の接地側電線を接続するための接地側端子24が取り付けられている。これら電力需要側端子23と接地側端子24も電力供給側端子21と接地側端子22と同様に、スリーブ231,241と、スリーブ231,241を覆う絶縁カバー232,242とで構成されている。
図2に示すように、筐体20内には、ヒューズ素子(図示せず)を介して電力供給側端子21および電力需要側端子23を接続するための電源線31と、接地側端子22と接地側端子24を電気的に接続するための接続線としての接地線32が、筐体20の長手方向に沿って配設されている。
また、電源線31と接地線32との間にはスイッチ部40と、スイッチ部40を介して電力供給が行われる駆動部50と、駆動部50によって駆動される発光素子としてのLED60(Light Emitting Diode)とが設けられている。なお、以下の説明では、発光素子としてLED60を用いた場合を示しているが、発光素子はLED60に限定されない。
また、図2に示すように、筐体20に設けた放射部25の内面側には、外部方向に凹んだ挿入部26が形成されている。挿入部26には、LED60が挿入される。また、放射部25において、挿入部26を除く内部側面には、反射部材90が設けられている。反射部材90は、例えば、光の反射率の高い、アルミニウム等の金属板や金属シート等を用いるものとする。また、放射部25の内面側に反射膜を形成するものとしても良い。
図3は、筐体20の内部に設けたスイッチ部40と駆動部50の構成を示している。配電線の非接地側電線(図示せず)は電力供給側端子21のスリーブ211と接続される。スリーブ211には、リード線311および、接続線312,313からなる電源線31が接続される。
リード線312は、後述するバネ部材41の伸張または収縮に応じて変形自在な線であり、端部間の距離を可変し得る電線である。このリード線312の一方の端部は電力供給側端子21のスリーブ211に接続されており、他方の端部は接続線312を介してヒューズ素子33の一方の端部に接続されている。
また、ヒューズ素子33の他方の端部は、接続線313を介して電力需要側端子23のスリーブ231に接続される。この電力需要側端子23のスリーブ231には、引込線の非接地側電線が接続される。配電線の非接地側電線は、電力供給側端子22のスリーブ221に接続される。また、スリーブ221は接地線32によって電力需要側端子24のスリーブ241と接続され、電力需要側端子24のスリーブ241には、引込線の接地側電線が接続される。
図3に示すように、電力供給側端子21とヒューズ素子33の間には、スイッチ部40を構成するバネ部材41(例えば、コイルバネ)が設けられている。また、接続線312には、バネ部材41と同様に、スイッチ部40を構成する可動接点部42が接続されている。バネ部材41の一方の端部は、筐体20の電力供給側端子21を設けた端部に固定されており、他方の端部は、バネ部材41が伸張した状態で接続線312に接続されている。このため、接続線312や接続線312に接続されているヒューズ素子33の一方の端部および接続線312に固定されている可動接点部42には、電力供給側端子21の方向にバネ部材41による付勢力が加わることとなる。
可動接点部42に対して電力供給側端子21側には、固定接点部43が設けられており、この固定接点部43は、可動接点部42がヒューズ素子33の溶断によって電力供給側端子21の方向に移動したときに接触するように構成されている。なお、この固定接点部43は駆動部50に接続されている。
図4は、スイッチ部40の詳細な構成を示している。図2および図3に示すように、筐体20の内部に電源線31と接地線32を配設した場合、ヒューズ素子33が溶断していないときには、電源線31と接地線32が略平行に架設されており、絶縁距離が保たれている。
しかし、ヒューズ素子33が溶断すると、電源線31の電圧印加側の端部が固定されていない状態、すなわち接続線312やリード線311の位置が固定されていない状態となる。このような場合、例えば接続線312が接地線32に近づいて触れてしまうと、絶縁距離を保つことができない。このため、筐体20の内部に筒状の絶縁部材34を設けて、この絶縁部材34の内部に電源線31やヒューズ素子33等を収納することで、ヒューズ素子33が溶断した場合であっても、接地線32に対して接続線312等の絶縁距離を確保する。
可動接点部42は、筒状の絶縁部材34の内部で軸方向に移動可能とされている接点ベース421を用いて構成されている。接点ベース421の中央には、接続線312を挿通させて固着するための固着穴422が設けられており、接点ベース421は固着穴422を挿通している接続線312と固着されている。また、接点ベース421における電力供給側端子21側の面には、接触電極423が設けられており、接触電極423は、接続線312と電気的に接続されている。
固定接点部43は、絶縁部材34の内部に固定された接点ベース431を用いて構成されている。接点ベース431の中央には接続線312を挿通するための挿通穴432が設けられている。この挿通穴432は、接続線312の径よりも大きく形成されているため、この挿通穴432を挿通している接続線312は、接点ベース431が絶縁部材34に固定されていても、絶縁部材34の軸方向に移動可能とされている。また、接点ベース421における電力需要側端子23側の面には、接触電極433が設けられている。
なお、接触電極423,433は、例えばリング状で幅を広く形成すれば、可動接点部42が電力供給側端子21に移動して固定接点部43と当接したとき、接触電極423と接触電極433とを確実に接触させることができる。
また、接点ベース421,431を導電性の材料で形成するようにすれば、接触電極423,433を設ける必要がなく、可動接点部42と固定接点部43とが当接するだけで、接点部間を電気的に接続することができる。なお、接点ベース431を導電性の材料で形成したときには、接点ベース431と接続線312が接触しないように、挿通穴432の径を接続線312の径よりも大きく形成するようにすれば、ヒューズ素子が溶断していないときに駆動部50に電力が供給されてしまうことがない。
図3に示す駆動部50は、発光素子としてLED60を用いた場合を示している。駆動部50は、電力供給側端子21から供給される交流電圧を直流に整流するブリッジダイオード51と、平滑用のコンデンサ52と、LED60に供給される電流を制限するための電流制限用の抵抗53とを備えて成る。
このように構成された電線ヒューズにおいて、ヒューズ素子33が溶断していないときには、図3に示すように、スイッチ部40の可動端子部42が固定端子部43から離れた位置となるように構成される。このとき駆動部50には電力供給が行われないので、発光素子60は発光しない。
次に、ヒューズ素子33が溶断した場合について説明する。図5は、ヒューズ素子33が溶断した場合の筐体20の内部を示した図である。図5に示すように、ヒューズ素子33が溶断すると、溶断したヒューズ素子33のヒューズ素子片のうち、電力供給側端子21側のヒューズ素子片33aが、バネ部材41の付勢力によって、矢印方向である、電力供給側端子21の方向に引き寄せられる。このとき、リード線312は弛んだ状態となる。
バネ部材41の付勢力によって、ヒューズ素子片35aが電力供給側端子21の方向(矢印方向)に移動すると、接続線312に固着されている可動接点部42も、この移動とともに矢印方向に移動する。このため、可動接点部42の接触電極423と固定接点部43の接触電極433とが接触し、スイッチ部40は、非接続の状態から接続状態に切り替わり、電力供給側端子21のスリーブ211と駆動部50とが接続される。
このように、スイッチ部40が接続状態となると、電力供給側端子21を介して駆動部50に電力供給が行われるので、駆動部50によってLED60が駆動され、LED60が点灯する。
こうしてLED60から出光される光は、図1に示す放射部25から筐体20外に放射されるので、ユーザは、昼夜を問わず、ヒューズ素子33が溶断したか否かを容易に、なおかつ効率良く確認することが可能となる。また、上述したように、筐体20全体を透明あるいは半透明の合成樹脂で形成するようにすれば、筐体20全体が放射部として光を放射する。
また、図2を用いて示したように、LED60は、筐体20に設けられた挿入部26に挿入される。LED60が発光すると、放射された光のうち、挿入部26に入射した光は、拡散して出光される。つまり、光を放射する放射面を広く取ることができ、光を筐体20の内部全体から筐体20の外部に放射させることが可能となる。
さらに、上述したように、挿入部26を除いた筐体20の内部側面には、光の反射率の高い反射部材90が設けられており、LED60から出光される光を反射させるので、光の放射効率を向上させることができる。
なお、上述の実施の形態においては、図1〜図3、図5に示すように、接地線32が、接地側端子22,24を介して筐体20内に配された構成としたが、筐体20の外部に配されることも考えられる。
図6は、接地線が筐体20Aの外部に配される場合に対応した、接地線接続部70を備えた電線ヒューズ10Aを示した図である。この電線ヒューズ10Aの筐体20Aの両端部にも、それぞれ電力供給側端子21および電力需要側端子23が取り付けられている。電力供給側端子21は、非接地側電線の芯線(図示せず)を挿入して圧接するためのスリーブ211と、スリーブ211を覆う絶縁カバー212で構成され、また、電力需要側端子23にも引込線の非接地側電線の芯線(図示せず)を挿入して圧接するためのスリーブ231と、スリーブ231を覆う絶縁カバー232で構成される。
図6においては、接地側電線80が、筐体20Aの外部側面に取り付けられた接地線接続部70を介して筐体20Aの内部に接続されている。接地線接続部70には、接地側電線80を取り付けるための嵌め込み部71が設けられている。また、接地線接続部70の側面には、ねじ穴が設けられており、この穴には、穴のねじに対応したボルト72が螺入される。図6に示すように、接地側電線80は、嵌め込み部71の下部から嵌め込まれた後、接地線接続部70の側面に設けられたねじ穴に螺入されるボルト72によって、接地線接続部70に固定される。
図7は、図6に示す電線ヒューズ10Aの横断面図を示した断面概略図である。図7に示すように、筐体20A内には、電源線31が配設されている。また、接地線接続部70の嵌め込み部71に通され、接地側電線80から分岐された接地線81は、筐体20Aの外部側面に設けられた貫孔部29を介して筐体20Aの内部に取り込まれる。
なお、図7に示す、電線ヒューズ10Aのスイッチ部40および駆動部50の構成、そしてヒューズ素子33が溶断した場合の各部の動作については図3〜5を用いて上述した電線ヒューズ10の説明と同様であり、ヒューズ素子33が溶断すると、スイッチ部40が接続状態となって、駆動部50に電力供給が行われてLED60を発光させるので、ユーザにヒューズ素子33の溶断を容易に知らせることができる。
また、上述の実施の形態においては、スイッチ部40を図4に示す構成としたが、ヒューズ素子33の溶断によって接続状態に切り替わるのであれば、この構成に限定されることはない。
図8は、スイッチ部40の別の構成を示した図である。例えば、図8に示すように、ヒューズ素子33側に、接続線332を挿通するための挿通穴442が設けられたベース441を配設し、電力供給側端子21側に可動接点部42であり、リード線331を挿通させて固着するための固着穴422が設けられた接点ベース412を配設する。また、ベース441と接点ベース412との間に、バネ部材41を、収縮した状態で介在させる。したがって、接点ベース412には、電力供給側端子21側の方向にバネ部材41の付勢力が加わった状態となる。
また、図8に示すように、電力供給側端子21と接点ベース412との間に、固定接点部43としての接触電極433を設け、接点ベース421における電力供給側端子21側の面に接触電極423を設けるようにすれば、ヒューズ素子33が溶断した際に、バネ部材41の付勢力によって接点ベース412が電力供給側端子21の方向に移動し、接触電極423と接触電極433とが接触してスイッチ部40が接続状態に切り替わり、電力供給側端子21を介して駆動部50に電力が供給される。このように、図4に示すスイッチ部40と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施の形態においては、図2、3、5、7で示したように、LED60を1個設けた場合を示しているが、複数個設けるようにしてもよい。例えば、複数個のLED60を筐体20,20A内に、筐体20,20Aの外周に沿って放射状に設ける。このように複数個のLED60を設けることによって、ユーザは電線ヒューズ10をどの方向から見ても、LED60の発光を把握することができるので、ヒューズ素子33の溶断をより確実に確認することができる。
また、発光素子としてLED60の代わりに、例えばEL(Electro Luminescence)等の面発光素子を用いるようにすれば、筐体20,20Aを全体的に光らせることができ、LED60を複数個設けた場合と同様に、ユーザは電線ヒューズ10をどの方向から見ても、ヒューズ素子33の溶断をより確実に確認することが可能となる。
この発明によれば、ヒューズ素子が溶断した場合、スイッチ部により駆動部に電力供給を行い、駆動部によって発光素子を発光させる構成とした電線ヒューズに係るものであり、ユーザにヒューズ素子の溶断を知らせる際に適用することができる。
電線ヒューズ10を示した図である。 電線ヒューズ10の横断面図である。 電線ヒューズ10の筐体20の内部を示した図である。 スイッチ部40の構成を示した図である。 ヒューズ素子33が溶断した場合の筐体20の内部を示した図である。 接地線接続部70を備えた電線ヒューズ10Aを示した図である。 電線ヒューズ10Aの横断面図である。 スイッチ部40の別構成を示した図である。
符号の説明
10,10A・・・電線ヒューズ、20,20A・・・筐体、21・・・電力供給側端子、211,221,231,241・・・スリーブ、212,221,231,241・・・絶縁カバー、22,24・・・接地側端子、23・・・電力需要側端子、25・・・放射部、26・・・挿入部、31・・・電源線、311・・・リード線、312,313・・・接続線、32,81・・・接地線、33・・・ヒューズ素子、34・・・絶縁部材、40・・・スイッチ部、41・・・バネ部材、42・・・可動接点部、421,431・・・接点ベース、422・・・固着穴、423,433・・・接触電極、43・・・固定接点部、432,442・・・挿通穴、441・・ベース、50・・・駆動部、51・・・ブリッジダイオード、52・・・コンデンサ、53・・・抵抗、60・・・LED、70・・・接地線接続部、71・・・嵌め込み部、72・・・ボルト、80・・・接地側電線、90・・・反射部材

Claims (4)

  1. 筒状の筐体内にヒューズ素子が設けられて、上記ヒューズ素子の一端が上記筐体の一方の端部に設けられた電力供給側端子に接続され、上記ヒューズ素子の他端が上記筐体の他方の端部に設けられた電力需要側端子に接続されている電線ヒューズにおいて、
    上記筐体内に、
    発光素子と、
    上記発光素子を駆動する駆動部と、
    上記ヒューズ素子が溶断したとき、上記電力供給側端子に供給されている電力を上記駆動部に供給して上記発光素子を発光させるスイッチ部とを設け、
    上記筐体には、上記発光素子からの出力光を筐体外に放射する放射部を形成した
    ことを特徴とする電線ヒューズ。
  2. 上記スイッチ部は、
    上記ヒューズ素子の上記電力供給側端子に接続されている一端を、上記電力供給側端子の方向に付勢するバネ部材と、
    上記電力供給側端子に接続されており、上記ヒューズ素子が溶断したとき、上記バネ部材の付勢力によって移動される上記ヒューズ素子の一端とともに移動する第1の接触片と、
    上記駆動部に接続されており、上記ヒューズ素子が溶断したとき、上記ヒューズ素子の一端とともに移動する第1の接触片に接続される第2の接触片とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電線ヒューズ。
  3. 上記筐体の内面側に、上記発光素子を挿入するための挿入部を形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の電線ヒューズ。
  4. 少なくとも上記光放射領域の内面側に、上記発光素子から出力された光を外部に反射させる反射部材を設けた
    ことを特徴とする請求項3に記載の電線ヒューズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101224801B1 (ko) * 2011-08-25 2013-01-21 현명자 단선안내수단이 구비된 퓨즈 홀더

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