JP2007286431A - 現像剤および現像方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハイブリッド現像法において低濃度原稿を多数枚印刷した場合であっても安定した画像濃度で良好な画像形成ができ、しかも環境安全性にも優れた現像剤を提供する。
【解決手段】 本発明の現像剤は、現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法に用いられる現像剤であって、前記トナーが環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するとともに、前記トナーの球形化度が0.94以上である、ことを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の現像剤は、現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法に用いられる現像剤であって、前記トナーが環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するとともに、前記トナーの球形化度が0.94以上である、ことを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真、静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に利用される現像剤およびこれを用いた現像方法に関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における現像方法の一つとして、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させる二成分現像剤を使用し、現像ローラ上に帯電されたトナーのみを保持させて静電潜像に飛翔させ、該潜像を非接触現像するようにしたハイブリッド現像方法がある。このハイブリッド現像方法は、ドット再現性に優れ、長寿命化、高速の画像形成が可能であり、これまでから注目されてきた。特に、近年、カラー画像形成における高速化が要求されるなか、複数の感光体を用い転写部材の送りに同期させてカラー画像を形成し転写部材上で色重ねを行うタンデム型画像形成装置が実用化されているが、このタンデム型画像形成装置の欠点である色ずれの発生を解消しうる手段としても、現像ローラと感光体とが非接触であるためトルク変動をきたすことがないハイブリッド現像方法が有効であると考えられている。
これまでに種々のハイブリッド現像装置が開発、実用化されている。代表的なものとして、トナー薄層を表面に形成する現像ローラとトナーを現像ローラに供給するための磁気ローラとを備えた装置であって、現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させるようにしたハイブリッド現像装置がある。このようなハイブリッド現像装置においては磁性キャリアと非磁性のトナーからなる二成文現像剤が使用される。この二成分現像剤におけるトナーに関しては、平均円形度を0.93〜0.99、2μm以下の微粉含有量を20個数%以下とし、好ましくは特定量比で変性ポリエステルと未変性ポリエステルとを含有させることによって、トナーに超微粉が含有されないのでキャリアや機械部品への付着が少なくなり、特定範囲の平均円形度を持つので流動性の安定化が図れる、という効果が得られることが報告されている(特許文献1参照)。しかし、これ以外には、二成分現像剤におけるトナーについてはこれまで殆ど検討がなされておらず、従来から一般に用いられてきたスチレン−アクリル系樹脂やポリエステル樹脂からなるトナーを、特にハイブリッド現像に適するよう工夫することもなく、そのまま使用しているのが実情であった。
特開2003−177568号公報
しかしながら、前述したハイブリッド現像装置では、現像ローラと磁気ローラとの間においてトナーおよびキャリアに非常に高いストレスがかかる。そのため、これまで使用されていたスチレン−アクリル系樹脂やポリエステル樹脂からなるトナーをハイブリッド現像に用いた場合、耐久性が不足する傾向があった。具体的には、二成分現像剤を磁気ローラ上に保持して混合する際にトナーがキャリアへ付着する事などにより劣化が起こりやすく、そのため現像機内での流動性が低下し、現像ローラに劣化したトナー等が付着して、画像濃度が不均一になるなどの不具合を生じさせるという問題があった。特に、ストレスのかかりやすい低濃度(低印字率)での連続印字を行った場合には、印字中のストレス等による劣化で微粉が生じることが多かった。しかも、トナー劣化により高流動性の状態を維持することが難しくなると、現像機内での撹拌の負荷が大きくなり、さらに劣化が促進される、という悪循環を繰り返すことになる。
また、特許文献1に記載のトナーも、微粉含有量は減少されているものの、ハイブリッド現像においては未だ満足しうるレベルとは言えないものであり、キャリアへのトナー付着は充分に解消されず、前述の問題を回避することはできなかった。
そこで、本発明の課題は、ハイブリッド現像法において低濃度原稿を多数枚印刷した場合であっても安定した画像濃度で良好な画像形成ができる現像剤およびこれを用いた現像方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、耐久性に優れた環状構造を有するポリオレフィン樹脂をトナーの結着樹脂として選択することによりハイブリッド現像法においてトナーおよびキャリアの劣化を効果的に低減させることができることを見出した。そして、さらに検討を重ね、トナーの球形化度をある特定値以上とすることにより高流動性化を容易に達成できるという知見を得、この知見と前述した特定の結着樹脂を選択するという知見を組み合わせ、トナーおよびキャリア劣化を低減させるとともに、高流動性を維持することによって始めて、前記課題を一挙に解決することができることを見出し、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法に用いられる現像剤であって、前記トナーが環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するとともに、前記トナーの球形化度が0.94以上である、ことを特徴とする現像剤。
(2)前記トナーは、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とをパラフィン系オイルに溶解または分散させた後、スプレードライ法により粉状化して得られたものである、前記(1)に記載の現像剤。
(3)現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法であって、前記(1)または(2)記載の現像剤を用いる、ことを特徴とする現像方法。
(1)現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法に用いられる現像剤であって、前記トナーが環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するとともに、前記トナーの球形化度が0.94以上である、ことを特徴とする現像剤。
(2)前記トナーは、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とをパラフィン系オイルに溶解または分散させた後、スプレードライ法により粉状化して得られたものである、前記(1)に記載の現像剤。
(3)現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法であって、前記(1)または(2)記載の現像剤を用いる、ことを特徴とする現像方法。
なお、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂(環状オレフィン・コポリマー(COC))を結着樹脂として用いたトナーを含む現像剤は、特開2003−76063号公報に開示されている。しかし、ここで開示されている現像剤は、非磁性一成分現像剤であって磁性キャリアを有していない。しかも、前記現像剤は、いわゆるクリーナレスシステムで非磁性一成分現像剤を用いた場合に残留トナーの回収効率が低くなること等を回避しようとするものであり、ハイブリッド現像特有の前述した問題を解決しようとする本発明の現像剤とは目的が異なっている。さらに、環状オレフィン・コポリマー(COC)は樹脂自体の抵抗が高く、チャージアップしやすいため低濃度印字などには向かない等の欠点があることから、従来、この環状オレフィン・コポリマー(COC)をハイブリッド現像における二成分現像剤に用いることを着想するのは当業者にとって容易ではなかったと言える。
本発明によれば、ハイブリッド現像法において低濃度原稿を多数枚印刷した場合であっても安定した画像濃度で良好な画像形成ができる、という効果がある。また、本発明の現像剤において使用する環状構造を持ったポリオレフィン樹脂は環境安全性の高い材料であるので、本発明によれば、環境への配慮を図ることができる、という効果もある。
本発明の現像剤は、トナーおよびキャリアからなる。
本発明の現像剤におけるトナーは、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するものである。このようにトナーの結着樹脂として環状構造を持ったポリオレフィン樹脂を含有させることにより、ハイブリッド現像法においてトナーおよびキャリアの劣化を効果的に低減させることができるのである。
本発明の現像剤におけるトナーは、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するものである。このようにトナーの結着樹脂として環状構造を持ったポリオレフィン樹脂を含有させることにより、ハイブリッド現像法においてトナーおよびキャリアの劣化を効果的に低減させることができるのである。
環状構造を持ったポリオレフィン樹脂は、シクロオレフィンのホモポリマー、シクロオレフィンを含む共重合成分のコポリマーのいずれであってもよいが、一般に、環状オレフィン・コポリマー(以下「COC」と略すこともある)と称されるものが好適である。環状オレフィン・コポリマー(COC)としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン(非環式オレフィン)とシクロヘキセン、ノルボルネン等の二重結合を有する脂環式化合物(シクロオレフィン)との共重合体等が挙げられる。このようなCOCは、例えば、メタロセン系触媒やチグラー系触媒を用いた重合法により得ることができる。具体的には、非環式オレフィンの1種類以上のモノマーとシクロオレフィンの1種類以上のモノマーとを、−78〜150℃好ましくは20〜80℃、圧力0.01〜64バールで、アルミノキサンなどの共触媒と例えばジルコニウムあるいはハフニルムよりなるメタロセンの少なくとも1種類からなる触媒の存在において重合することにより得られる。環状構造を持ったポリオレフィン樹脂の具体例として、市販品では、例えば、ティコナ株式会社製のTOPAS TB、TM、9506F04等を挙げることができる。
前記結着樹脂としては、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂以外の他の樹脂を含んでいてもよい。他の樹脂としては、通常、トナーを製造する際に用いられているものであればよく、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。ただし、これら他の樹脂をも結着樹脂とする場合、その割合は全結着樹脂中40%重量未満となるように(言い換えれば、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂の割合が全結着樹脂中60重量%以上となるように)することが望ましい。
着色剤としては、無機顔料、有機顔料、合成染料などが挙げられる。これら顔料および/または染料は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。着色剤の含有量は特に制限されないが、通常、結着樹脂100重量部に対して1〜10重量部であるのが好ましい。
前記無機顔料としては、例えば、金属粉系顔料、金属酸化物系顔料、カーボン系顔料等が挙げられる。金属粉系顔料としては、具体的には、鉄粉、銅粉等が挙げられる。金属酸化物系顔料としては、具体的には、マグネタイト、フェライト、ベンガラ等が挙げられる。カーボン系顔料としては、具体的には、カーボンブラック、ファーネスブラック等が挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ系顔料、酸性染料系顔料および塩基性染料系顔料、媒染染料系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクドリン系顔料、ジオキサン系顔料等が挙げられる。アゾ系顔料としては、具体的には、ベンジジンイエロー、ベンジジンオレンジ等が挙げられる。酸性染料系顔料および塩基性染料系顔料としては、具体的には、キノリンイエロー、アシッドグリーン、アルカリブルー等の染料を沈澱剤で沈澱させたもの、あるいはローダミン、マゼンタ、マカライトグリーンの染料をタンニン酸やリンモリブデン酸などで沈澱させたもの等が挙げられる。媒染染料系顔料としては、具体的には、ヒドロキシアントラキノン類の金属塩類等が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、具体的には、フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニン等が挙げられる。キナクリドン系顔料およびジオキサン系顔料としては、具体的には、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレット等が挙げられる。
前記合成染料としては、例えば、アニリン黒、アゾ染料、ナフトキノン染料、インジゴ染料、ニグロシン染料、フタロシアニン染料、ポリメチン染料、トリおよびジアリルメタン染料等が挙げられる。
本発明におけるトナーは、結着樹脂および着色剤の他に、例えば電荷制御剤やワックス類等の通常用いられる各種添加剤を含有するものであってよい。特に、電荷制御剤とワックス類は代表的な添加剤として挙げられる。
電荷制御剤は、帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を向上させ、耐久性や安定性に優れた特性等を得るために配合されるものである。すなわち、トナーを正帯電させて現像に供する場合には、正帯電性の電荷制御剤を添加し、負帯電させて現像に供する場合には、負帯電性の電荷制御剤を添加すればよい。
電荷制御剤は、帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を向上させ、耐久性や安定性に優れた特性等を得るために配合されるものである。すなわち、トナーを正帯電させて現像に供する場合には、正帯電性の電荷制御剤を添加し、負帯電させて現像に供する場合には、負帯電性の電荷制御剤を添加すればよい。
正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、例えば、4級アンモニウム系化合物、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEWおよびアジンディーブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテンナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩;などが挙げられる。これらの中でも、ニグロシン化合物がより迅速な立ち上がり性が得られる観点から、正帯電性トナーとしての使用には最適である。
負帯電性の電荷制御剤としては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物が好ましく挙げられ、具体例としては、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム等が挙げられる。これらの中でも、アセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好ましい。
正帯電性または負帯電性の電荷制御剤の含有量は、特に制限されないが、通常、トナー100重量部中、1.5〜15重量部、好ましくは2〜8重量部、より好ましくは3〜7重量部であるのがよい。電荷制御剤の含有量が前記範囲よりも少ないと、所定極性にトナーを安定して帯電させることが困難となる傾向があり、このトナーを用いて静電潜像の現像を行って画像形成を行ったときに画像濃度や画像濃度耐久性が低下する恐れがある。また、電荷制御剤の分散不良が起こりやすく、いわゆるカブリの原因となったり、感光体汚染が激しくなる等の傾向がある。一方、電荷制御剤が前記範囲よりも多いと、耐環境性、特に高温高湿下での帯電不良や画像不良が生じやすく、感光体汚染等の欠点も発生する恐れがある。
ワックス類は、定着性やオフセット性を向上させるために配合されるものである。ワックス類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等が挙げられる。
ワックス類の含有量は、特に制限されないが、通常、トナー100重量部中、1〜10重量部であるのが好ましい。ワックス類の添加量が前記範囲よりも少ないと、オフセット性や像スミアリング等を効率的に防止することができない傾向があり、一方、前記範囲よりも多いと、トナー同士が融着してしまい、保存安定性が低下する恐れがある。
本発明の現像剤におけるトナーは、前述した結着樹脂、着色剤、および必要に応じて各種添加剤(電荷制御剤やワックス類等)からなる材料を用い、溶融混練法、スプレードライ法などの従来公知の方法で粉状化することにより得ることができる。溶融混練法は、前記材料を混合し、二軸混練機等で混練したのち冷却し、粉砕、分級を施すことにより粉状化する方法である。スプレードライ法は、前記材料を混合し、スプレードライヤーで造粒したのち、分級することにより粉状化する方法である。本発明においては、容易に後述する範囲の球形度を有するトナーが得られるという観点から、後者のスプレードライ法による粉状化が好ましく、さらにその際には、前記材料(少なくとも環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを必須とする材料))をパラフィン系オイルに溶解または分散させた後、スプレードライ法により粉状化することが好ましい。なお、ここで、パラフィン系オイルとしては、例えば、市販のエクソン社製「アイソパーG」等が挙げられる。
本発明の現像剤におけるトナーには、シリカ、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物微粒子(通常、平均粒径が1.0μm以下)等の通常用いられている各種外添剤が外添されていてもよい。例えば、シリカを外添することによりトナーの流動性が上がり、酸化チタンを外添することにより感光体表面が研磨される。
本発明の現像剤におけるトナーは、球形化度が0.94以上であることが重要である。好ましくは、0.97以上であるのがよい。トナーの球形化度が0.94以上であることにより、現像機内での高流動性化を容易に達成できることとなる。トナーの球形化度を前記範囲とするには、例えば、ターボミルの粉砕時の風量を落とすなどの調整をすればよい。
なお、トナーの球形化度は、以下のようにして計測することができる。すなわち、サンプリングした所定量(20mg/50cc)のトナーについて、フロー式粒子像分析装置を用いて分析し、個々のトナーを平面に投影した投影像の周長C1を求める。また、かかる投影像と同じ面積の円を想定してその周長C2を求める。そして、両者の比C2/C1で表される球形度を算出する操作をサンプリングしたトナー粒子の全量について行って、球形化度の累積曲線を求め、そのうちの中央累積値(50%値)を平均値とする。フロー式粒子像分析装置としては、例えば、SYSMEX株式会社製のFPIA−2100等を用いることができる。
なお、トナーの球形化度は、以下のようにして計測することができる。すなわち、サンプリングした所定量(20mg/50cc)のトナーについて、フロー式粒子像分析装置を用いて分析し、個々のトナーを平面に投影した投影像の周長C1を求める。また、かかる投影像と同じ面積の円を想定してその周長C2を求める。そして、両者の比C2/C1で表される球形度を算出する操作をサンプリングしたトナー粒子の全量について行って、球形化度の累積曲線を求め、そのうちの中央累積値(50%値)を平均値とする。フロー式粒子像分析装置としては、例えば、SYSMEX株式会社製のFPIA−2100等を用いることができる。
本発明の現像剤におけるキャリアは、特に制限されるものではなく、従来公知の磁性キャリアを用いることができる。例えば、磁性体材料に焼結およびアトマイズ等を施して得られる磁性体粒子をコア材とし、このコア材の表面を樹脂で被覆したものが挙げられる。磁性体材料としては、例えば、磁性体金属(例えば、鉄、ニッケル、コバルト等)およびそれらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライト等のソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物およびそれらの混合物などが挙げられる。コア材の表面を被覆する樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂等を用いることができる。
キャリアの粒径は、一般に、電子顕微鏡法による粒径で20〜200μmが好ましく、30〜150μmがより好ましい。また、キャリアの見掛け密度は、コア材の組成や表面構造等によっても異なるが、一般に、2.4〜3.0g/cm3の範囲が好ましい。
キャリアとして好ましいものは、体積固有抵抗が107〜1014Ωcm、795.8kA/mの磁場における飽和磁化が40〜80Am2/kg(emu/g)、平均粒径35〜 60μmのフェライトキャリアであり、とりわけ、マグネタイトキャリア、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト等が高磁力でしかも低抵抗キャリアである点で特に有効である。
なお、飽和磁化の測定は、常温常湿(20℃、65%RH)で保管しておいた磁性粉含有樹脂粒子を50mg程度取り分け円筒形のセルに挿入して、振動試料型磁力計(VSM−P7・15型:東英工業製)により、1分間でヒステリシスカーブを描かせて測定を行うことができる。
また、キャリアの粒径は、透過型電子顕微鏡によって撮影した写真(倍率1万倍)を4倍に拡大して、写真に写された300個の磁性粉について測定したマーチン径(円相当径)の平均値である。
さらに、キャリアの体積固有抵抗値の測定は、ADVANTEST社製「R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER」を用い、1kgの荷重をかけ、印加電圧DC10Vにて求められる。
キャリアとして好ましいものは、体積固有抵抗が107〜1014Ωcm、795.8kA/mの磁場における飽和磁化が40〜80Am2/kg(emu/g)、平均粒径35〜 60μmのフェライトキャリアであり、とりわけ、マグネタイトキャリア、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト等が高磁力でしかも低抵抗キャリアである点で特に有効である。
なお、飽和磁化の測定は、常温常湿(20℃、65%RH)で保管しておいた磁性粉含有樹脂粒子を50mg程度取り分け円筒形のセルに挿入して、振動試料型磁力計(VSM−P7・15型:東英工業製)により、1分間でヒステリシスカーブを描かせて測定を行うことができる。
また、キャリアの粒径は、透過型電子顕微鏡によって撮影した写真(倍率1万倍)を4倍に拡大して、写真に写された300個の磁性粉について測定したマーチン径(円相当径)の平均値である。
さらに、キャリアの体積固有抵抗値の測定は、ADVANTEST社製「R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER」を用い、1kgの荷重をかけ、印加電圧DC10Vにて求められる。
本発明の現像剤において、トナーとキャリアとの割合は、トナー濃度(トナーおよびキャリアの合計重量に対するトナー重量を百分率で示した値)が2〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、より好ましくは4〜25重量%となるようにするのがよい。トナー濃度が2重量%未満であると、トナー帯電量が高くなって、充分な画像濃度が得られなくなる恐れがあり、一方、40重量%を超えると、充分な帯電量が得られなくなり、トナーが現像器から飛散して画像形成装置内を汚染したり、画像上にトナーかぶりが生じたりする恐れがある。
本発明の現像剤は、現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法に用いられる現像剤である。以下、このハイブリッド現像法について詳しく説明する。
まず、本発明の現像剤を使用するハイブリッド現像法に用いることのできるハイブリッド現像装置について説明する。図1はその断面図であり、図2はその平面図である。図1および図2中、3は感光体(静電潜像担持体)、4は像様露光光、22はパドルミキサー、20は現像ローラ、21は磁気ローラである。24は磁気ブラシの厚さを制御する穂切りブレードである。現像ローラ20には、直流バイアス電圧Vdc1と交流電圧Vacが重畳された電圧(Vac+Vdc1)が印加され、磁気ローラ21には直流電圧Vdc2が印加されるようになっている。
ハイブリッド現像法においては、まず、現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成させる。そして、トナーは攪拌ミキサー23とパドルミキサー22によって攪拌帯電させられる。詳しくは、磁気ローラ21の表面に、トナーとキャリアからなる現像剤を保持させ、仕切板26によって仕切られた攪拌ミキサー23とパドルミキサー22によって現像剤を攪拌帯電させながら、トナーを適正なレベルに帯電させるのである。
次いで、前記磁気ブラシを現像ローラ20に摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラ20へトナーのみを転移させる。つまり、上記で帯電されたトナーは磁気ローラ20と現像ローラ21間の電位差で現像ローラ20上に薄層で保持されるのである。詳しくは、現像剤は穂切りブレード24によって層規制され、磁気ローラ20と現像ローラ21間の電位差によって現像ローラ20にトナーのみの薄層が形成されるのである。現像ローラ20上のトナーの薄層は現像剤の抵抗や現像ローラ20と磁気ローラ21の回転速度差などによっても変化するが、上記の電位差によっても制御することが可能である。該電位差を大きくすると現像ローラ20上のトナー層が厚くなり、小さくするとトナー層は薄くなる。該電位差の範囲は、一般的に100〜250v程度が適当である。
次いで、現像ローラ20上のトナー薄層にて感光体(潜像担持体)3上の潜像を非接触現像させる。現像ローラ20上に形成されたトナーの薄層と感光体3との間の直流、交流の重畳されたバイアスを印加させることにより非接触で現像を行なうのである。なお、このとき、トナーの飛散を防ぐためには、交流は現像の直前に印加することが望ましい。
図1および図2に示すようなハイブリッド現像装置において、穂切りブレード24と磁気ローラ21とのギャップは0.3〜1.5mm、磁気ローラ21と現像ローラ20間のギャップは同様に0.3〜1.5mm程度であるのが好ましい。現像ローラ上のトナーの薄層は、通常、10〜100μm、好ましくは30〜70μmの厚さに設定される。この厚さはトナーの平均粒径を7μmとした場合にトナーを5層〜10層程度重ねた厚さに相当する。現像ローラ20と感光体3との間のギャップは、通常、150〜400μm、好ましくは200〜300μmである。現像ローラ20と感光体3との間のギャップが150μmより狭いと、カブリの要因になり、一方、400μmより広いと、トナーを感光体3に飛翔させることが困難になり、充分な画像濃度を得ることができない恐れがある。
図1および図2に示すようなハイブリッド現像装置においては、現像残のトナーは掻き取りブレードなどの特別な装置を設けることなく、容易に回収することができる。すなわち、磁気ローラ21上の磁気ブラシが現像ローラ20上のトナー層に接触し、各ローラの周速差によるブラシ効果が得られることで現像残のトナーは掻き取られ、そして、磁気ブラシの現像剤はミキサーでの攪拌で現像剤が入れ替わることによって、容易にトナーの回収と入れ替えが可能になるのである。このとき、磁気ブラシの幅が、現像ローラ20上のトナーを回収する幅であるため、現像ローラ20の幅を磁気ブラシ幅27より短くすることにより確実に未回収領域をなくすことができる。そうすることにより、磁気ブラシ幅27外の現像ローラ20に付着するトナーがなくなり、両端部のトナー飛散をなくすことが可能となる。現像剤の入れ替えを促進するための方法として、磁気ローラ21の回転速度を現像ローラ20の速度に対し、1.0〜2.0倍に設定し、現像ローラ上のトナーを回収するとともに適当なトナー濃度に設定された現像剤を現像ローラに供給することで、均一なトナー層を形成することが可能になる。
また、均一な画像濃度を維持するためには、現像タイミング以外の時間において現像ローラ20と磁気ローラ21間の電位を同電位にすることが好ましい。これによって、トナーに負担をかけず現像ローラ20上のトナーを磁気ローラ21に回収することが可能になる。
また、均一な画像濃度を維持するためには、現像タイミング以外の時間において現像ローラ20と磁気ローラ21間の電位を同電位にすることが好ましい。これによって、トナーに負担をかけず現像ローラ20上のトナーを磁気ローラ21に回収することが可能になる。
本発明の現像方法は、前述したハイブリッド現像法を本発明の現像剤を用いて行なうものであり、この現像方法によれば、低濃度原稿を多数枚印刷した場合であっても安定した画像濃度で良好な画像形成ができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
結着樹脂としてCOC樹脂(Ticona社製「TOPAS TB」)100重量部、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製「MA−100」)5重量部、帯電制御剤としてニグロシン染料(オリエント化学工業社製「N−01」)5重量部、およびワックスとしてポリプロピレン(三洋化成工業社製「ユーメックス100TS」)3重量部をパラフィン系オイル(エクソン社製「アイソパーG」)中に投入し、ホモミキサー(特殊機化工業社製「MARKII−40」)を用いて16000rpmで120分間混合した。得られた混合物を、スプレードライヤー(装置:大川原化工機社製「COC−16型」)を用い、9.3kg/時間、IN温度100℃、OUT温度65℃の条件で造粒した(スプレードライ法)。その後、アルピネ分級機(アルピネ社製)を用いて分級し、トナー粒子を得た。このトナー粒子に外添剤としてシリカ(ワッカー社製「H2050EP」)を0.8重量%(対トナー粒子重量)の割合で添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製「20B」)を用いて2500rpmで3分間攪拌することにより表面処理を施し、平均粒径6.8μm、球形化度0.98のトナーを作製した。
結着樹脂としてCOC樹脂(Ticona社製「TOPAS TB」)100重量部、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製「MA−100」)5重量部、帯電制御剤としてニグロシン染料(オリエント化学工業社製「N−01」)5重量部、およびワックスとしてポリプロピレン(三洋化成工業社製「ユーメックス100TS」)3重量部をパラフィン系オイル(エクソン社製「アイソパーG」)中に投入し、ホモミキサー(特殊機化工業社製「MARKII−40」)を用いて16000rpmで120分間混合した。得られた混合物を、スプレードライヤー(装置:大川原化工機社製「COC−16型」)を用い、9.3kg/時間、IN温度100℃、OUT温度65℃の条件で造粒した(スプレードライ法)。その後、アルピネ分級機(アルピネ社製)を用いて分級し、トナー粒子を得た。このトナー粒子に外添剤としてシリカ(ワッカー社製「H2050EP」)を0.8重量%(対トナー粒子重量)の割合で添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製「20B」)を用いて2500rpmで3分間攪拌することにより表面処理を施し、平均粒径6.8μm、球形化度0.98のトナーを作製した。
次に、得られたトナーとキャリア(パウダーテック社製「フェライトキャリア」:平均粒径50μm)とをトナー濃度8重量%となる割合でボールミルを用いて30分間混合し、現像剤を得た。
得られた現像剤を用いて、図1に示すハイブリッド現像装置を備えたページプリンタ(京セラミタ(株)製「FS−C5020N」)にて画像形成を行い、下記のように評価した。結果を表1に示す。
<初期画像濃度(初期ID)>
通常環境(20℃、65%RH)にて初期時に画像評価パターンを印刷して画像を得、ソリッド画像の画像濃度をマクベス反射濃度計(グレタグ・マクベス社製「RD914」)を用いて測定した。
<5万枚印刷後かぶり濃度(50k後FD)>
低濃度(印字率0.4%)で5万枚の連続印刷を行った後、画像評価パターンを印刷して画像を得、ソリッド画像のかぶり画像濃度を反射濃度計(東京電飾社製「TC−6D」)を用いて測定した。
<判定>
上記で得られた初期IDおよび50k後FDの値から下記の基準に従って判定した。
◎:初期IDが1.40以上であり、かつ、50k後FDが1.35以上である
○:初期IDが1.35以上、50k後FDが1.30以上であり、かつ、初期IDが1.40未満かもしくは50k後FDが1.35未満である
×:初期IDが1.35未満かもしくは50k後FDが1.30未満である
得られた現像剤を用いて、図1に示すハイブリッド現像装置を備えたページプリンタ(京セラミタ(株)製「FS−C5020N」)にて画像形成を行い、下記のように評価した。結果を表1に示す。
<初期画像濃度(初期ID)>
通常環境(20℃、65%RH)にて初期時に画像評価パターンを印刷して画像を得、ソリッド画像の画像濃度をマクベス反射濃度計(グレタグ・マクベス社製「RD914」)を用いて測定した。
<5万枚印刷後かぶり濃度(50k後FD)>
低濃度(印字率0.4%)で5万枚の連続印刷を行った後、画像評価パターンを印刷して画像を得、ソリッド画像のかぶり画像濃度を反射濃度計(東京電飾社製「TC−6D」)を用いて測定した。
<判定>
上記で得られた初期IDおよび50k後FDの値から下記の基準に従って判定した。
◎:初期IDが1.40以上であり、かつ、50k後FDが1.35以上である
○:初期IDが1.35以上、50k後FDが1.30以上であり、かつ、初期IDが1.40未満かもしくは50k後FDが1.35未満である
×:初期IDが1.35未満かもしくは50k後FDが1.30未満である
(実施例2)
結着樹脂としてCOC樹脂(Ticona社製「TOPAS TB」)100重量部、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製「MA−100」)5重量部、帯電制御剤としてニグロシン染料(オリエント化学工業社製「N−01」)5重量部、およびワックスとしてポリプロピレン(三洋化成工業社製「ユーメックス100TS」)3重量部をパラフィン系オイル(エクソン社製「アイソパーG」)中に投入し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製「20B」)を用いて2500rpmで5分間混合した。得られた混合物を、二軸混練機(池貝社製「PCM−30」)を用い、回転数200rpm、シリンダー温度120℃、投入量6kg/時間の条件で混練した後、ドラムフレーカ(三井鉱山社製)を用いて板厚3〜4mmになるよう140mm/秒で冷却し、次いで、ターボミル(ターボ工業社製「T−250型」)を用いて粉砕した(溶融混練法)。その後、アルピネ分級機(アルピネ社製)を用いて分級し、トナー粒子を得た。このトナー粒子に外添剤としてシリカ(ワッカー社製「H2050EP」)を0.8重量%(対トナー粒子重量)の割合で添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製「20B」)を用いて2500rpmで3分間攪拌することにより表面処理を施し、平均粒径6.9μm、球形化度0.94のトナーを作製した。
結着樹脂としてCOC樹脂(Ticona社製「TOPAS TB」)100重量部、着色剤としてカーボンブラック(三菱化学社製「MA−100」)5重量部、帯電制御剤としてニグロシン染料(オリエント化学工業社製「N−01」)5重量部、およびワックスとしてポリプロピレン(三洋化成工業社製「ユーメックス100TS」)3重量部をパラフィン系オイル(エクソン社製「アイソパーG」)中に投入し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製「20B」)を用いて2500rpmで5分間混合した。得られた混合物を、二軸混練機(池貝社製「PCM−30」)を用い、回転数200rpm、シリンダー温度120℃、投入量6kg/時間の条件で混練した後、ドラムフレーカ(三井鉱山社製)を用いて板厚3〜4mmになるよう140mm/秒で冷却し、次いで、ターボミル(ターボ工業社製「T−250型」)を用いて粉砕した(溶融混練法)。その後、アルピネ分級機(アルピネ社製)を用いて分級し、トナー粒子を得た。このトナー粒子に外添剤としてシリカ(ワッカー社製「H2050EP」)を0.8重量%(対トナー粒子重量)の割合で添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製「20B」)を用いて2500rpmで3分間攪拌することにより表面処理を施し、平均粒径6.9μm、球形化度0.94のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2よりもターボミルの風量を下げたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径6.9μm、球形化度0.95のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2よりもターボミルの風量を下げたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径6.9μm、球形化度0.95のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
ターボミル(ターボ工業社製「T−250型」)を用いて粉砕する代わりに、(日本ニューマティック社製「IDS―2型」)を用いて粉砕したこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径7.0μm、球形化度0.91のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
ターボミル(ターボ工業社製「T−250型」)を用いて粉砕する代わりに、(日本ニューマティック社製「IDS―2型」)を用いて粉砕したこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径7.0μm、球形化度0.91のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
結着樹脂としてスチレン−アクリル系樹脂(積水化学 社製「エスレックPP−190」;表中「St−Ac」と表す)100重量部を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径6.8μm、球形化度0.95のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
結着樹脂としてスチレン−アクリル系樹脂(積水化学 社製「エスレックPP−190」;表中「St−Ac」と表す)100重量部を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径6.8μm、球形化度0.95のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
結着樹脂としてポリエステル系樹脂(花王 社製:ビスフェノールA+テレフタル酸+フマル酸+無水トリメリット酸を必須構成モノマーとしたポリエステル樹脂、酸価10mg/KOH以下、軟化点105℃;表中「Pes」と表す)100重量部を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径7.0μm、球形化度0.94のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
結着樹脂としてポリエステル系樹脂(花王 社製:ビスフェノールA+テレフタル酸+フマル酸+無水トリメリット酸を必須構成モノマーとしたポリエステル樹脂、酸価10mg/KOH以下、軟化点105℃;表中「Pes」と表す)100重量部を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径7.0μm、球形化度0.94のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例2よりもターボミルの風量をあげたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径7.1μm、球形化度0.93のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2よりもターボミルの風量をあげたこと以外は、実施例2と同様にして、平均粒径7.1μm、球形化度0.93のトナーを作製した。
次に、上記で得られたトナーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、現像剤を得た。
上記で得られた現像剤を用いて、実施例1と同様にして、印字評価を行った。結果を表1に示す。
3 感光体
4 像様露光光
20 現像ローラ
21 磁気ローラ
22 パドルミキサー
23 攪拌ミキサー
24 穂切りブレード
26 仕切り板
27 磁気ブラシ幅
4 像様露光光
20 現像ローラ
21 磁気ローラ
22 パドルミキサー
23 攪拌ミキサー
24 穂切りブレード
26 仕切り板
27 磁気ブラシ幅
Claims (3)
- 現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法に用いられる現像剤であって、
前記トナーが環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とを含有するとともに、前記トナーの球形化度が0.94以上である、ことを特徴とする現像剤。 - 前記トナーは、環状構造を持ったポリオレフィン樹脂と着色剤とをパラフィン系オイルに溶解または分散させた後、スプレードライ法により粉状化して得られたものである、請求項1に記載の現像剤。
- 現像剤中のトナーとキャリアにより磁気ローラの外周に磁気ブラシを形成し、該磁気ブラシを現像ローラに摺擦させながら両ローラ間の電位差を利用して現像ローラへトナーのみを転移させ、現像ローラ上のトナー薄層にて潜像担持体上の潜像を非接触現像するハイブリッド現像法であって、請求項1または2記載の現像剤を用いる、ことを特徴とする現像方法。
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-
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- 2006-04-18 JP JP2006114857A patent/JP2007286431A/ja active Pending
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