JP2007284774A - 耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れる線材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐遅れ破壊特性及び冷間加工性に優れた線材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】鋼組成が、質量%で、C:0.05〜0.2%、Si:0.3〜1%、
Mn:0.8〜2.5%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、Cr:0.1〜1%、Al:0.005〜1%、N:0.003〜0.015%、O:0.005%以下、必要に応じて、Nb、Ti、V、Mo、Ni、Cu、Snの一種または二種以上を含有し、且つ、Ceq(=C+Si/7+Mn/5+Cr/9)が0.85%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、ミクロ組織をベイナイト組織とする。上記組成の鋼を熱間圧延後、直ちに5〜50℃で冷却し、その後、冷間伸線を行い鋼線とする。
【選択図】図1
【解決手段】鋼組成が、質量%で、C:0.05〜0.2%、Si:0.3〜1%、
Mn:0.8〜2.5%、P:0.035%以下、S:0.035%以下、Cr:0.1〜1%、Al:0.005〜1%、N:0.003〜0.015%、O:0.005%以下、必要に応じて、Nb、Ti、V、Mo、Ni、Cu、Snの一種または二種以上を含有し、且つ、Ceq(=C+Si/7+Mn/5+Cr/9)が0.85%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、ミクロ組織をベイナイト組織とする。上記組成の鋼を熱間圧延後、直ちに5〜50℃で冷却し、その後、冷間伸線を行い鋼線とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車用、各種産業機械部品などに適用される高強度鋼線の素材として好適な線材およびその製造方法に関し、特に引張強さが1200MPa以上で耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れた高強度鋼線の素材として好適なものに関するものである。
自動車や各種産業機械の軽量化、高性能化のため高強度鋼のニーズが高まっているが、鋼材の高強度化は一方で、耐遅れ破壊特性を劣化させる。
自動車用、各種産業機械用や橋梁用に使用されているボルトの場合、1200MPa以上の高強度になると遅れ破壊の危険性が増すため使用が制約され、自動車用などの各種輸送機器に使用されているばね等の種々の部品においても、燃費向上を達成するため、軽量化を目的に高強度化が進展し、耐遅れ破壊特性の劣化が懸念されるようになっている。
遅れ破壊は、外部環境から鋼中に侵入した水素が引張応力集中部の結晶粒界に集積し、粒界割れを助長するために生じ、遅れ破壊による破壊に至るまでの過程は、腐食→水素の侵入→結晶粒界への水素の集積→粒界で亀裂発生→亀裂の伝播→破壊で、その破壊形態は主に粒界破壊である。
粒界破壊の抑制には、粒界脆化を助長するPやSを低減したり、粒界強度を高めるために結晶粒を微細化することが有効で、また、線材に冷間伸線を施した鋼線は、結晶粒が伸張して亀裂伝播抵抗が高くなるため、焼入れ焼戻し処理を施した場合に比べて耐遅れ破壊特性は良好である。
例えば、特許文献1〜3は耐遅れ破壊特性に優れた高強度線材およびその製造方法に関し、C量が0.5〜1.2%でパーライト組織を主体とする線材を強伸線加工して、耐遅れ破壊特性の向上を図ることが記載されている。
また、特許文献4にはC量が0.7〜1.2%でベイナイト組織を主体とする線材を強伸線加工して、耐遅れ破壊特性の向上を図ることが記載されている。
特開平11−315347号公報
特開平11−315348号公報
特開平11−315349号公報
特開2002−241899号公報
しかしながら、特許文献1〜3記載の線材はいずれも炭素含有量が0.5〜1.2%で、特許文献4記載の線材は炭素含有量が0.7〜1.2%と高く、耐食性及び冷間加工性の低下が懸念される。
そこで、本発明は伸線加工によって引張り強度が1200MPa以上の高強度を有し、耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れた鋼線が得られる線材とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、遅れ破壊による破壊に至るまでの過程のうち、水素の侵入をもたらす腐食過程に着目し、水素の侵入に対する耐食性向上及び冷間加工性向上を目的に鋭意研究を重ねた結果、以下の知見を得た。
(1)フェライトとセメンタイトが層状になった、パーライト組織より、フェライト地にセメンタイトが析出しているベイナイト組織が耐食性は優位で、ベイナイト組織とする鋼の成分組成を低炭素化することで更に耐食性が向上すること。
(2)低炭素化し、更に炭素当量を規定した成分組成を有し、ベイナイト組織とした線材を伸線加工すると強度、延性に優れ、冷間鍛造性にも優れる鋼線が得られること。
(3)熱間圧延後、制御冷却によって5〜50℃/secの冷却速度で冷却した場合、ベイナイト組織の線材が得られ、当該冷却速度はミストと衝風の併用により調整可能であること。
(1)フェライトとセメンタイトが層状になった、パーライト組織より、フェライト地にセメンタイトが析出しているベイナイト組織が耐食性は優位で、ベイナイト組織とする鋼の成分組成を低炭素化することで更に耐食性が向上すること。
(2)低炭素化し、更に炭素当量を規定した成分組成を有し、ベイナイト組織とした線材を伸線加工すると強度、延性に優れ、冷間鍛造性にも優れる鋼線が得られること。
(3)熱間圧延後、制御冷却によって5〜50℃/secの冷却速度で冷却した場合、ベイナイト組織の線材が得られ、当該冷却速度はミストと衝風の併用により調整可能であること。
本発明は上記の得られた知見を基に更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1.鋼組成が、
質量%で、
C :0.05〜0.2%
Si:0.3〜1%
Mn:0.8〜2.5%
P :0.035%以下
S :0.035%以下
Cr:0.1〜1%
Al:0.005〜1%
N :0.003〜0.015%
O :0.005%以下を含有し、且つ、Ceqが0.85%以下、
残部Feおよび不可避的不純物からなり、
ミクロ組織がベイナイト組織である耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れた線材。
但し、Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9で各元素は含有量を示す。
2.更に鋼成分として、
Nb:0.005〜0.1%、
Ti:0.005〜0.1%、
V :0.05〜0.5%、
Mo:1%以下、
Ni:3%以下、
Cu:3%以下、
Sn:0.1%以下、
から一種又は二種以上を含有する1に記載の耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れた線材。
3.1または2記載の線材を冷間伸線して得られる耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れる引張り強さ1200MPa以上の鋼線。
4.1または2記載の鋼を熱間圧延後、直ちに5〜50℃で冷却することを特徴とする耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れる線材の製造方法。
5.4記載の方法で線材を製造後、冷間伸線を行うことを特徴とする耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れる引張り強さ1200MPa以上の鋼線の製造方法。
1.鋼組成が、
質量%で、
C :0.05〜0.2%
Si:0.3〜1%
Mn:0.8〜2.5%
P :0.035%以下
S :0.035%以下
Cr:0.1〜1%
Al:0.005〜1%
N :0.003〜0.015%
O :0.005%以下を含有し、且つ、Ceqが0.85%以下、
残部Feおよび不可避的不純物からなり、
ミクロ組織がベイナイト組織である耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れた線材。
但し、Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9で各元素は含有量を示す。
2.更に鋼成分として、
Nb:0.005〜0.1%、
Ti:0.005〜0.1%、
V :0.05〜0.5%、
Mo:1%以下、
Ni:3%以下、
Cu:3%以下、
Sn:0.1%以下、
から一種又は二種以上を含有する1に記載の耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れた線材。
3.1または2記載の線材を冷間伸線して得られる耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れる引張り強さ1200MPa以上の鋼線。
4.1または2記載の鋼を熱間圧延後、直ちに5〜50℃で冷却することを特徴とする耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れる線材の製造方法。
5.4記載の方法で線材を製造後、冷間伸線を行うことを特徴とする耐遅れ破壊特性、および冷間加工性に優れる引張り強さ1200MPa以上の鋼線の製造方法。
本発明によれば、冷間加工性及び耐遅れ破壊特性に優れた、引張り強さ1200MPa以上の自動車用ばねやボルトの製造に好適な鋼線の素材となる線材が得られ、産業上極めて有用である。
本発明では、成分組成とミクロ組織を規定する。
[成分組成]説明において、%は質量%とする。
C:0.05〜0.2%
Cは、鋼の強化元素および焼入性向上元素として重要であるが、0.05%未満では強化作用および焼入性向上作用が不足し、十分な強度が得られない。一方、0.2%を超えると、耐食性が劣化し遅れ破壊を助長するだけでなく、加工硬化が高くなり冷間加工性も低下する。従って、C含有量は、0.05〜0.2%の範囲内に限定した。
[成分組成]説明において、%は質量%とする。
C:0.05〜0.2%
Cは、鋼の強化元素および焼入性向上元素として重要であるが、0.05%未満では強化作用および焼入性向上作用が不足し、十分な強度が得られない。一方、0.2%を超えると、耐食性が劣化し遅れ破壊を助長するだけでなく、加工硬化が高くなり冷間加工性も低下する。従って、C含有量は、0.05〜0.2%の範囲内に限定した。
Si:0.3〜1%
Siは、溶製時の脱酸剤および鋼の焼入れ性向上元素として重要である。これらの効果を発揮させるためには0.3%以上を含有させることが必要である。一方、1%を超えると、加工硬化が高くなり延性が低下して冷間加工性が低下する。従って、Si含有量は、0.3〜1%の範囲内に限定した。
Siは、溶製時の脱酸剤および鋼の焼入れ性向上元素として重要である。これらの効果を発揮させるためには0.3%以上を含有させることが必要である。一方、1%を超えると、加工硬化が高くなり延性が低下して冷間加工性が低下する。従って、Si含有量は、0.3〜1%の範囲内に限定した。
Mn:0.8〜2.5%
Mnは、鋼の溶製時に脱酸剤として作用すると共に、延性を阻害するSをMnSとして固定し、その害を緩和する作用があり、しかも焼入性向上元素として作用し、基地組織の微細化によって延靭性の向上にも有効に作用する。
Mnは、鋼の溶製時に脱酸剤として作用すると共に、延性を阻害するSをMnSとして固定し、その害を緩和する作用があり、しかも焼入性向上元素として作用し、基地組織の微細化によって延靭性の向上にも有効に作用する。
これらの作用を適切に得るには、0.8%以上含有させることが必要であるが、2.5%を超えると、その効果は飽和するだけでなく、加工硬化が大きくなり、冷間加工性が低下する。従って、Mn含有量は、0.8〜2.5%の範囲内に限定した。
P:0.035%以下
Pは鋼中では不純物元素であり、オーステナイト粒界に偏析して、粒界強度を弱め、延靭性を低下させ、冷間加工性の低下及び遅れ破壊を助長する。従って、その含有率を0.035%以下とした。
Pは鋼中では不純物元素であり、オーステナイト粒界に偏析して、粒界強度を弱め、延靭性を低下させ、冷間加工性の低下及び遅れ破壊を助長する。従って、その含有率を0.035%以下とした。
S:0.035%以下
Sは鋼中では不純物元素でありオーステナイト粒界に偏析して、粒界強度を弱め、延靭性を低下させ、冷間加工性の低下及び遅れ破壊を助長する。従って、その含有率を0.035%以下とした。
Sは鋼中では不純物元素でありオーステナイト粒界に偏析して、粒界強度を弱め、延靭性を低下させ、冷間加工性の低下及び遅れ破壊を助長する。従って、その含有率を0.035%以下とした。
Cr:0.1〜1%
Crは、焼入性を向上させるとともに耐食性を向上させる作用を有する元素である。このような作用を発揮させるためには、0.1%以上含有させることが必要であるが、1%を超えると、加工硬化が大きくなり過ぎて冷間加工性を低下させる。従って、Cr含有量は、0.1〜1%の範囲内に限定した。
Crは、焼入性を向上させるとともに耐食性を向上させる作用を有する元素である。このような作用を発揮させるためには、0.1%以上含有させることが必要であるが、1%を超えると、加工硬化が大きくなり過ぎて冷間加工性を低下させる。従って、Cr含有量は、0.1〜1%の範囲内に限定した。
Al:0.005〜1%
Alは、溶製時に脱酸剤として作用する。また、窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して、鋼の強度と延靭性を高める作用とともに、耐食性の向上をもたらす作用がある。この効果を有効に発揮させるためには0.005%以上添加する必要があるが、一方、1%を越えて添加すると窒化物が過剰になり冷間加工性が低下するので上限を1%とした。
Alは、溶製時に脱酸剤として作用する。また、窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して、鋼の強度と延靭性を高める作用とともに、耐食性の向上をもたらす作用がある。この効果を有効に発揮させるためには0.005%以上添加する必要があるが、一方、1%を越えて添加すると窒化物が過剰になり冷間加工性が低下するので上限を1%とした。
N:0.003〜0.015%
Nは、窒化物形成元素であるAlと結合し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して、鋼の強度と延靭性を高める作用をする。その効果を発揮させるためには0.003%以上必要であるが、一方、0.015%を超えて含有すると時効硬化が大きくなり、更に窒化物が過剰になり冷間加工性が低下するので上限を0.015%とした。
Nは、窒化物形成元素であるAlと結合し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して、鋼の強度と延靭性を高める作用をする。その効果を発揮させるためには0.003%以上必要であるが、一方、0.015%を超えて含有すると時効硬化が大きくなり、更に窒化物が過剰になり冷間加工性が低下するので上限を0.015%とした。
O:0.005%以下
Oは、鋼中では不純物元素であり、鋼中で酸化物として存在するため酸化物量が多くなると冷間加工性が低下するばかりでなく耐食性も劣化する。従って、その上限を0.005%以下とする。
Oは、鋼中では不純物元素であり、鋼中で酸化物として存在するため酸化物量が多くなると冷間加工性が低下するばかりでなく耐食性も劣化する。従って、その上限を0.005%以下とする。
Ceq:0.85%以下
Ceqが0.85%を超えると、変形抵抗が高くなり、伸線性や、冷間鍛造時に割れが生じるなど冷間加工性を劣化させ、更に靭性が低下するので0.85%以下とする。本発明では、Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9とし、C、Si、Mn、Crは各元素の鋼中含有量(mass%)を表わす。
Ceqが0.85%を超えると、変形抵抗が高くなり、伸線性や、冷間鍛造時に割れが生じるなど冷間加工性を劣化させ、更に靭性が低下するので0.85%以下とする。本発明では、Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9とし、C、Si、Mn、Crは各元素の鋼中含有量(mass%)を表わす。
以上が本発明の基本成分系であるが、更に特性を向上させるため、Nb,Ti,V,Mo,Ni、Cu,Snの一種または二種以上を添加することが可能である。
Nb:0.005〜0.1%
Nbは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して圧延後の結晶粒を微細化し、鋼の強度と延靭性を高める。また、耐力比を高め、鋼線のクリープ特性の向上をもたらす。
Nbは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して圧延後の結晶粒を微細化し、鋼の強度と延靭性を高める。また、耐力比を高め、鋼線のクリープ特性の向上をもたらす。
この効果を発揮させる為には0.005%以上必要であるが、0.1%を超えて添加してもその効果が飽和するばかりでなく、炭窒化物が過剰になり冷間加工性が低下する。従って、添加する場合は、0.005〜0.1%とする。
Ti:0.005〜0.1%
Tiは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して圧延後の結晶粒を微細化し、鋼の強度と靭性を高める。また、耐力比を高め、鋼線のクリープ特性の向上をもたらす。
Tiは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止して圧延後の結晶粒を微細化し、鋼の強度と靭性を高める。また、耐力比を高め、鋼線のクリープ特性の向上をもたらす。
この効果を発揮させる為には0.005%以上必要であるが、0.1%を超えて添加してもその効果が飽和するばかりでなく、炭窒化物が過剰になり冷間加工性が低下する。従って、添加する場合は、0.005〜0.1%とする。
V:0.05〜0.5%
Vは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止し圧延後の結晶粒を微細化し、鋼の強度と延靭性を高める。また、耐力比を高め、鋼線のクリープ特性の向上をもたらす。この効果を発揮させる為には0.05%以上必要であるが、0.5%を超えて添加してもその効果が飽和するばかりでなく、炭窒化物が過剰になり冷間加工性が低下する。従って、添加する場合は、0.05〜0.5%とする。
Vは、鋼中で炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒の粗大化を防止し圧延後の結晶粒を微細化し、鋼の強度と延靭性を高める。また、耐力比を高め、鋼線のクリープ特性の向上をもたらす。この効果を発揮させる為には0.05%以上必要であるが、0.5%を超えて添加してもその効果が飽和するばかりでなく、炭窒化物が過剰になり冷間加工性が低下する。従って、添加する場合は、0.05〜0.5%とする。
Mo:1%以下
Moは、鋼の焼入性を高め、ベイナイト変態を促進する元素で、含有量の増大に従いその効果は増大するが、1%を超えて添加しても効果が飽和するので、添加する場合は、上限を1%とする。
Moは、鋼の焼入性を高め、ベイナイト変態を促進する元素で、含有量の増大に従いその効果は増大するが、1%を超えて添加しても効果が飽和するので、添加する場合は、上限を1%とする。
Ni:3%以下
Niは、鋼の耐食性を向上させ、また、鋼の靭性を高める作用を有する。但し、3%を超えて添加しても、その効果が飽和するので、添加する場合は、3%以下とする。
Niは、鋼の耐食性を向上させ、また、鋼の靭性を高める作用を有する。但し、3%を超えて添加しても、その効果が飽和するので、添加する場合は、3%以下とする。
Cu:3%以下
Cuは、鋼の耐食性を向上させる元素である。但し、3%を超えて添加してもその効果は飽和し、更に熱間脆化を引き起こして圧延材の表面性状を劣化させるので、添加する場合は、3%以下とする。
Cuは、鋼の耐食性を向上させる元素である。但し、3%を超えて添加してもその効果は飽和し、更に熱間脆化を引き起こして圧延材の表面性状を劣化させるので、添加する場合は、3%以下とする。
Sn:0.1%以下
Snは、鋼の耐食性を向上させる元素である。但し、0.1%を超えて添加してもその効果は飽和し、更に熱間脆化を引き起こして圧延材の表面性状を劣化させるので、添加する場合は、0.1%以下とする。
Snは、鋼の耐食性を向上させる元素である。但し、0.1%を超えて添加してもその効果は飽和し、更に熱間脆化を引き起こして圧延材の表面性状を劣化させるので、添加する場合は、0.1%以下とする。
[ミクロ組織]
本発明に係る線材では、ミクロ組織をベイナイト組織とする。ベイナイト組織はパーライト組織より耐食性に優れ、更に、本発明では、鋼の成分組成においてC:0.05〜0.2%と低炭素化することで耐食性が向上し、遅れ破壊の原因となる水素の侵入を抑制する。
本発明に係る線材では、ミクロ組織をベイナイト組織とする。ベイナイト組織はパーライト組織より耐食性に優れ、更に、本発明では、鋼の成分組成においてC:0.05〜0.2%と低炭素化することで耐食性が向上し、遅れ破壊の原因となる水素の侵入を抑制する。
また、ベイナイト組織の鋼は、パーライト組織の鋼に比べて伸線性に優れ、鋼線とした場合の延・靭性も優れる。更にベイナイト組織は、焼戻しマルテンサイト組織よりも耐遅れ破壊特性が優れる。
ベイナイト組織を有する棒線を伸線加工すると、結晶粒が伸張して亀裂伝播抵抗が高まるために、強度が1200MPa以上に於いても優れた耐遅れ破壊特性を有する鋼線が得られる。
尚、上述した効果は線材のベイナイト組織の面積率が80%以上で顕著に得られるため、ベイナイト組織の面積率が80%以上を本発明範囲とする。好ましくは90%以上とする。また、本発明では、上述したようにC量の上限を0.2%とするので線材および伸線後の鋼線において耐食性が向上し、更に冷間鍛造時の変形抵抗も抑えられる。
本発明に係る線材は、ビレットを加熱炉で所定の温度に加熱後、粗圧延、中間圧延、仕上げ圧延を経て所定の寸法に熱間圧延され、その後、冷却速度5〜50℃/secで冷却される。
熱間圧延後における冷却速度が5℃/sec未満ではフェライトが析出し伸線加工しても所定の強度が得られない。
一方、冷却速度が50℃/secを超えるとマルテンサイト組織が生成して伸線性、冷間鍛造性が低下するため、圧延後の制御冷却時の冷却速度は5〜50℃/secとする。冷却速度を制御する手段は特に規定しないが、衝風に加えてミストを併用すると冷却速度の調整が容易で好ましい。
本発明を実施例により説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、上述した本発明の要旨に従い適宜変更実施することはいうまでもない。
(1)成分組成がミクロ組織、機械的性質および冷間加工性に及ぼす影響
成分組成を変化させて、種々のミクロ組織の鋼線を製造し、機械的性質及び冷間加工性の評価を行った。
成分組成を変化させて、種々のミクロ組織の鋼線を製造し、機械的性質及び冷間加工性の評価を行った。
表1に示した鋼組成の鋼を工程1に従い熱間圧延し、コイル状に巻き取った線材を製造した。次いで該線材から工程2の伸線工程に従い鋼線を製造し、機械的性質及び冷間加工性を評価した。尚、表中、鋼No.32、33は従来鋼で、鋼No.32はJIS−G−3506のSWRH82B相当鋼、鋼No.33はJIS−G−4105のSCM440相当鋼である。
工程1:試験溶解(150kg)→中120(熱間鍛造)→中116(表面研削)→中116BTに溶接→熱間圧延(注1)
注1:熱間圧延条件:1130℃加熱→仕上げ温度:880℃→制御冷却(エアーミスト、冷却速度:15℃/sec)
工程2:Φ11.0(mm)→メカニカルデスケーリング→Φ7.50(mm)
得られた線材のミクロ組織評価は、線材のL断面を3%ナイタール腐食液もしくはピクリン酸アルコール腐食液にて腐食し、光学顕微鏡で組織写真を撮影後、得られた画像を解析して組織の比率を判定した。断面内の撮影位置はD/4で観察倍率は400倍、視野数は20視野とした。
注1:熱間圧延条件:1130℃加熱→仕上げ温度:880℃→制御冷却(エアーミスト、冷却速度:15℃/sec)
工程2:Φ11.0(mm)→メカニカルデスケーリング→Φ7.50(mm)
得られた線材のミクロ組織評価は、線材のL断面を3%ナイタール腐食液もしくはピクリン酸アルコール腐食液にて腐食し、光学顕微鏡で組織写真を撮影後、得られた画像を解析して組織の比率を判定した。断面内の撮影位置はD/4で観察倍率は400倍、視野数は20視野とした。
鋼線の引張試験は、JIS−Z−2201の9号B試験片にて実施した。冷間加工性は、Φ7.50(mm)の鋼線からΦ7.0×10.5h(mm)の圧縮試験片を10個採取し、5mm/minの速度で圧縮率60%まで1段で圧縮した後、表面割れの発生有無で示される鋼の変形能で判定した。
表2に試験結果を示す。本発明鋼である鋼No.1〜11は化学成分及びミクロ組織が適正であるため、線材の伸線性、鋼線の変形能ともに良好である。
一方、No.12〜33は比較鋼(但し、No.32,33は従来鋼)で、鋼No.12は、C量が下限を下回っているために焼入れ性が低下し、フェライトが多量に析出した。その結果、伸線時にベイナイト組織とフェライト組織界面に微小亀裂が発生し、鋼線の圧縮試験で割れが発生し変形能が低下した。
鋼No.13は、C量が上限を上回っているためにパーライト及びマルテンサイト組織が多くなりベイナイト組織が80%未満であった。更にCeq.が上限を超えているため鋼線の延性が低下し変形能が悪くなった。
鋼No.14は、Si量が下限を下回っているために焼入れ性が低下し、フェライトが多量に析出したため所定の強度が得られない。また鋼線の変形能も低下した。
鋼No.15は、Si量が上限を上回っているためにパーライト及びマルテンサイト組織が多くなりベイナイト組織が80%未満であった。更にCeq.が上限を超えているため鋼線の延性が低下し、変形能が低下した。
鋼No.16は、Mn量が下限を下回っているために焼入れ性が低下し、フェライトが多量に析出したため所定の強度が得られない。また鋼線の変形能も低下した。
鋼No.17は、Mn量が上限を上回っているためにパーライト及びマルテンサイト組織が多くなりベイナイト組織が80%未満であった。更にCeq.が上限を超えているため鋼線の延性が低下し変形能が悪くなった。
鋼No.18は、P量が上限を上回っているために鋼線の延性が非常に低く、変形能が低下した。
鋼No.19は、S量が上限を上回っているために鋼線の延性が非常に低く、変形能が低下した。
鋼No.20は、Cr量が下限を下回っているために焼入れ性が低下し、フェライトが多量に析出したため所定の強度が得られない。また鋼線の変形能も低下した。
鋼No.21は、Cr量が上限を上回っているためにパーライト及びマルテンサイト組織が多くなりベイナイト組織が80%未満であった。更にCeq.が上限を超えているため鋼線の延性が低下し、変形能が低下した。
鋼No.22は、Al量が下限を下回っているために、結晶粒が粗大化し,更に巨大なSi−Mn系の酸化物が多くなり鋼線の延性が低下し、変形能が低下した。鋼No.23は、Al量が上限を上回っているために、窒化物が過剰となり伸線時に断線した。
鋼No.24は、N量が下限を下回っているために、AlNが少なく結晶粒が粗大化して、鋼線の延性が低下し、変形能に劣る。鋼No.25は、N量が上限を上回っているために、窒化物が過剰となり伸線時に断線した。
鋼No.26は、O量が上限を上回っているために、酸化物が過剰となり伸線時に断線した。鋼No.27は、Nbが上限を上回っているために炭窒化物が過剰となり伸線時に断線した。
鋼No.28は、Tiが上限を上回っているために窒化物が過剰となり伸線時に断線した。鋼No.29は、Vが上限を上回っているために窒化物が過剰となり伸線時に断線した。
鋼No.30は、Cuが上限を上回っているために熱間圧延時に多数の表面疵が発生したため、伸線時に断線した。鋼No.31は、Snが上限を上回っているために熱間圧延時に多数の表面疵が発生し、伸線時に断線した。
(2)圧延後の冷却速度がミクロ組織、機械的性質および冷間加工性に及ぼす影響
成分組成が本発明範囲内である鋼No.10の鋼を用いて、圧延後の冷却速度を種々変えて棒線を製造後、伸線加工を施して鋼線を製造し、冷却速度がミクロ組織、機械的性質および冷間加工性に及ぼす影響を調査した。
成分組成が本発明範囲内である鋼No.10の鋼を用いて、圧延後の冷却速度を種々変えて棒線を製造後、伸線加工を施して鋼線を製造し、冷却速度がミクロ組織、機械的性質および冷間加工性に及ぼす影響を調査した。
表3に調査結果を示す。尚、熱間圧延条件および機械的性質、冷間加工性の試験方法は上述した(1)の試験方法に準じた。
試験No.1,2は、冷却速度が本発明範囲内でベイナイト組織が80%以上のミクロ組織が得られた。そのため、変形能に優れ、引張強度は1200MPa以上であった。
試験No.3は、冷却速度が2℃/secと遅いためにフェライトが多量に析出し、ベイナイト組織が80%未満であった。そのため所定の強度が得られず、変形能も劣っている。
試験No.4は、冷却速度が55℃/secと速いためにマルテンサイト組織の割合が多くなり伸線時に断線した。
(3)耐食性及び遅れ破壊特性に及ぼす影響
表1に示した種々の成分組成の鋼から鋼線を製造し、得られた鋼線から試験片を採取して、耐食性の調査を行った。耐食性試験は15%HCl水溶液に60分浸漬し、浸漬前後での重量(mg)の変化分を浸漬前の試験片の表面積(mm2)で除した、腐食減量(mg/mm2)で評価した。
表1に示した種々の成分組成の鋼から鋼線を製造し、得られた鋼線から試験片を採取して、耐食性の調査を行った。耐食性試験は15%HCl水溶液に60分浸漬し、浸漬前後での重量(mg)の変化分を浸漬前の試験片の表面積(mm2)で除した、腐食減量(mg/mm2)で評価した。
試験に供した試験片はΦ7.50(mm)の鋼線からΦ6.0×70(mm)長さに加工したもので、試験数は各3本実施し、腐食減量の平均値を算出して評価した。
遅れ破壊特性は、Φ7.50(mm)の鋼線から図1に示した試験片を作成し、15%HCl水溶液に60分浸漬させ、大気中で引張応力の90%の引張応力を100時間負荷し、そのときの破断の有無で判定した。実施数はN=5本とした。
表4に耐食性および遅れ破壊試験の試験結果を示す。引張り強度、ミクロ組織を併せて示す。尚、一部の試験片については遅れ破壊試験のみ実施した。
No.1〜3は本発明鋼を用いた試験結果で、いずれもNo.7のSWRH82B相当鋼(鋼No.32)及びSCM440相当鋼(鋼No.33)に対して腐食減量が少なく非常に良好な耐食性を有しているため遅れ破壊試験において未破断であった。
一方、No.4は鋼No.13を用いた試験結果で、C量が本発明範囲の上限を上回っているために鋼線のミクロ組織がマルテンサイト、フェライト・パーライト、ベイナイト組織の不均一な混合組織となり、腐食が助長され腐食量が多いため遅れ破壊特性が劣化し破断した。
No.5の鋼No.32はSWRH82B相当鋼で、ミクロ組織がフェライトとセメンタイトが層状になったパーライト組織のため腐食電池作用が促進したため腐食量が多く、遅れ破壊試験で破断した。
No.6の鋼No.33はSCM440相当鋼で、ミクロ組織が焼戻しマルテンサイト組織で焼戻しによってセメンタイトが析出し、当該セメンタイトがカソードとなり腐食電池作用を促進したため腐食減量が多く、遅れ破壊試験で破断した。
尚、供試材はNo.4の鋼No.13を除いて、いずれも上述した(1)の製造条件に準じて鋼線とした。No.4(鋼No.13)の供試材はΦ9.0mmの線材からΦ7.50mmの鋼線を伸線加工して製造した。
Claims (5)
- 鋼組成が、
質量%で、
C :0.05〜0.2%
Si:0.3〜1%
Mn:0.8〜2.5%
P :0.035%以下
S :0.035%以下
Cr:0.1〜1%
Al:0.005〜1%
N :0.003〜0.015%
O :0.005%以下を含有し、且つ、Ceqが0.85%以下、
残部Feおよび不可避的不純物からなり、
ミクロ組織がベイナイト組織である耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れた線材。
但し、Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9で各元素は含有量(%)を示す。 - 更に鋼成分として、質量%で
Nb:0.005〜0.1%、
Ti:0.005〜0.1%、
V :0.05〜0.5%、
Mo:1%以下、
Ni:3%以下、
Cu:3%以下、
Sn:0.1%以下
から一種または二種以上を含有する請求項1に記載の耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れた線材。 - 請求項1または2記載の線材を冷間伸線して得られる耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れる引張り強さ1200MPa以上の鋼線。
- 請求項1または2記載の鋼を熱間圧延後、直ちに5〜50℃で冷却することを特徴とする耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れる線材の製造方法。
- 請求項4記載の方法で線材を製造後、冷間伸線を行うことを特徴とする耐遅れ破壊特性および冷間加工性に優れる引張り強さ1200MPa以上の鋼線の製造方法。
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