JP2007284443A - 人工染色ケラチン繊維の色を改良するための、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の特定のさらなる化合物を含む化粧用組成物の使用 - Google Patents

人工染色ケラチン繊維の色を改良するための、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の特定のさらなる化合物を含む化粧用組成物の使用 Download PDF

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Abstract

【課題】人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の着色性を改良すること。
【解決手段】本発明は、人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の色合を改良するための、とりわけ、洗浄に対して人工染色ケラチン繊維の色合をさらにまたその化粧特性を保護するための或いは染色後のケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の色合を一体化させるための、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の、充填剤、無機又は有機塩基及びC1〜C8低級アルコールから選ばれたさらなる化合物を含む化粧用組成物の使用に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の着色性を改良する目的における、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の特定のさらなる化合物を含む化粧用組成物の使用に関する。
また、本発明は、上記繊維の染色のための前処理又は後処理方法及び染色方法にも関する。
ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、具体的には毛髪を、酸化基剤として一般に知られている酸化染料プレカーサーを含有する染料組成物によって染色することは、既知の慣行である。これらの酸化基剤は、無色であるか或いは弱着色性化合物であり、酸化性生成物と混合したとき、酸化的縮合過程によって着色化合物を生じる。また、これらの酸化基剤によって得られた色調は、これらの基剤をカップラー又は着色モデファイアーと結合させることによって変化させ得る。酸化基剤及びカップリング剤として使用する種々の分子により、広範囲の色を得ることが可能である。
また、ケラチン繊維を直接染色によって染色することも既知の慣行である。直接染色において通常使用する方法は、ケラチン繊維に、この繊維に対して親和性を有する着色分子及び着色性分子である直接染料を適用し、これら分子を作用せしめ、その後、繊維をリンスすることからなる。
それによって得られた色は、とりわけ有彩色であるが、直接染料をケラチン繊維に結合させる相互作用の本質並びに繊維の表面及び/又は芯からの直接染料の脱着が直接染料の弱い染色力及び直接染料の乏しい洗浄堅牢性に関与しているので、一時的か或いは半永久的である。
直接染色又は酸化染色処理によって得られた毛髪の人工色は、適用当日には一般に満足し得る。しかしながら、これらの色は繰返しの洗浄の結果として次第に消失し、その色合は褪せてきて、あまり鮮明で無くそしてあまり審美的でない色を生じる。このことは、赤色又はブロンズ色を含有する“暖色”系の色調においてとりわけ顕著である。
市販のリンスする及びリンスしないケア製品の使用は、これまでのところ、毛髪の人工色の堅牢性を十分には改良していない。
従って、人工色を繰返しの洗浄作用及び経時的作用から保護する手段を開発することも必要である。
さらにまた、毛髪が受ける処置(パーマネントウェーブ処置又は連続の漂白及び染色)次第で、その状態は、同じ頭髪において相対的に不均質であり得る。感受性毛髪として一般に知られているこの毛髪に着色を施すとき、得られる全体的色合は、常に均一ではない。従って、染色前に施したときに、より均一な全体的染色結果(ユニゾンとしても知られている)を得ることを可能にする利用可能な処置を有することが有利である。
従って、期待される毛髪着色において染色すべきケラチン繊維の性質固有の作用を低減し得る利用可能な組成物を有することが有利である。
シャンプー処置に対して残留性である毛髪コーティーングを生成し得る求電子性モノマーを含む毛髪処置組成物を使用することは、特許出願 FR 2 833 489号から既知の慣行である。
本出願人は、正に、上述の問題を解決する目的において、特定の求電子性モノマーを特定のコンディショニング剤及び/又はさらなる化合物の存在下において使用することが可能であることを見出した。
さらに詳細には、本出願人は、そのような組成物を毛髪に適用することにより、残留性のコーティーング又は被覆物がその場で形成されることを見出した。この説明に拘束されることを望むものではないが、上記処置組成物−毛髪界面でのアニオン重合過程を誘発させる中性pHの水中に含まれた水酸化物イオン(OH-)を毛髪が吸収しているようである。この組成物中に存在するコンディショニング剤及び/又は特定のさらなる化合物は、シアノアクリレートモノマーのその場での重合後に得られたポリマー構造体中にそのようにして取込まれる。
人工染色ケラチン繊維を被覆する特定のコーティーングの形成は、“バリア効果”を有し、それによって連続シャンプー中の染料の損失を回避し、そのようにして繊維の色合を保存し得る。
さらにまた、本出願人は、上記の毛髪の着色の品質及び残留性に対して得られた効果以外に、化粧特性、例えば好ましい感覚、柔軟性又は良好な櫛通り性も連続洗浄中に保持されることも見出している。
同様に、感受性ケラチン繊維を被覆する特定のコーティーングの生成は、染色前の毛髪の表面状態を均一化し得るが染料の取込みを妨げることはなく、長期持続する形でそのようにあり得る。
また、本出願人は、毛髪染色の前又は後の上記化粧用組成物の適用によって高度に化粧性の付着物を毛髪上で得ることができ、毛髪は一緒に固まることはなく、付着物は滑らかでありそしてシャンプー処置に対して残留性であり得る。
選定した配合によるが、この付着物は、頭髪全体における量的なまたスタイリング特性における増加を伴い、或いは、対照的に、“見た目の”自然感を有し得る。
用語“ヒトケラチン繊維”とは、頭髪及び体毛、とりわけ、顎ひげ又は口ひげ、まつ毛又はまゆ毛を意味する。
用語“人工染色ケラチン繊維”とは、直接染色法により又は酸化染色法により染色したケラチン繊維を意味する。
用語“洗浄”とは、ケラチン繊維への、シャンプーのような通常清浄剤であるリンスする水性組成物の1回以上の適用を意味する。また、この表現には、とりわけ海中又は水泳プール内での水浴も含まれる。
本発明の趣旨に従って、用語“コンディショニング剤”は、毛髪の化粧特性、とりわけ、柔軟性、櫛通り性、感触、滑らかさ又は静電気特性を改善する機能を有する任意の剤を意味する。
従って、本発明の主題は、人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の色を改良するための、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の、充填剤、無機又は有機塩基及びC1〜C8低級アルコールから選ばれたさらなる化合物を含む化粧用組成物の使用である。
また、本発明の主題は、人工染色ケラチン繊維の色を保護しさらにまたそれら繊維の洗浄に対する化粧特性を保護するための、上記化粧用組成物の使用である。
また、本発明は、染色後の染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の色を均一化する目的における上記化粧用組成物の使用に関する。
また、本発明は、人工染色ケラチン繊維の色を保護しさらにまたそれら繊維の洗浄に対する化粧特性を保護する方法にも関する。
また、本発明の主題は、染色後のケラチン繊維の色を均一化させるためのケラチン繊維の処置方法である。
もう1つの本発明の主題は、ヒトケラチン繊維、さらに具体的には毛髪に、染料組成物(A)を適用し、この適用の後又は前に、上記で定義したような化粧用組成物を含有する組成物(B)を適用することからなる染色方法である。
本発明の最後の主題は、多成分着色剤である。
以下、本発明の各種の主題を詳細に説明する。以下に示す本発明において使用する化合物の意味及び定義は、全て、本発明の主題全部に亘って有効である。
本発明の組成物中に存在するシアノアクリレートモノマー(1種以上)は、好ましくは、下記の式(I)を有するモノマー類から選択する:
Figure 2007284443
(式中、Xは、NH、S又はOを示し;
R1及びR2は、互いに個々に、下記のような難電子求引性又は非電子求引性の基(難誘電求引性又は非誘電求引性の基):
‐水素原子、
‐好ましくは1〜20個、さらに良好には1〜10個の炭素原子を含有し、必要に応じて1個以上の窒素、酸素又はイオウ原子を含有し、さらに、必要に応じて-OR、-COOR、-COR、-SH、-SR及び-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1個以上の基によって置換されている飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基、
‐修飾又は非修飾ポリオルガノシロキサン残基、
‐ポリオキシアルキレン基、
を示し;
Rは、好ましくは1〜20個、さらに良好には1〜10個の炭素原子を含有し、必要に応じて1個以上の窒素、酸素又はイオウ原子を含有し、さらに、必要に応じて-OR'、-COOR'、-COR'、-SH、-SR'及び-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1個以上の基によって置換されている飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基、或いは、フリーラジカル重合、重縮合又は開環によって得ることのできるポリマー残基を示し;R'は、C1〜C10アルキル基を示し;
R'3は、水素原子、或いは、好ましくは1〜20個の、さらに良好には1〜10個の炭素原子を含有し、必要に応じて1個以上の窒素、酸素又はイオウ原子を含有し、さらに、必要に応じて-OR'、-COOR'、-COR'、-SH、-SR'及び-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1個以上の基によって置換されている飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基、或いは、フリーラジカル重合、重縮合又は開環によって得ることのできるポリマー残基を示し;R'は、C1〜C10アルキル基を示す)。
用語“電子求引性又は誘電求引性の基(-I)”とは、炭素よりも電気陰性である任意の基を意味する。刊行物 P.R. Wells, Prog. Phys. Org. Chem., Vol. 6, 111 (1968) を参照し得る。
用語“難電子求引性又は非電子求引性の基”とは、電気陰性度が炭素の電気陰性度以下である任意の基を意味する。
アルケニル又はアルキニル基は、好ましくは2〜20個の炭素原子、さらに良好には2〜10個の炭素原子を含有する。
好ましくは1〜20個の炭素原子を含有する飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基としては、とりわけ、線状又は枝分れのアルキル、アルケニル又はアルキニル基、例えばメチル、エチル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ブテニル又はブチニル;シクロアルキル又は芳香族基を挙げることができる。
挙げることのできる置換炭化水素系基の例としては、ヒドロキシアルキル及びポリハロアルキル基がある。
とりわけ挙げることのできる未修飾ポリオルガノシロキサンの例としては、ポリアルキルシロキサン類、例えばポリジメチルシロキサン、ポリアリールシロキサン類、例えばポリフェニルシロキサン、及びポリアリールアルキルシロキサン類、例えばポリメチルフェニルシロキサンがある。
修飾ポリオルガノシロキサンのうちでは、とりわけ、ポリオキシアルキレン及び/又はシロキシ及び/又はシラノール及び/又はアミン及び/又はイミン及び/又はフルオロアルキル基を含有するポリジメチルシロキサン類を挙げることができる。
ポリオキシアルキレン基のうちでは、とりわけ、好ましくは1〜200個のオキシアルキレン単位を含有するポリオキシエチレン基及びポリオキシプロピレン基を挙げることができる。
モノ-又はポリフルオロアルキル基のうちでは、とりわけ、-(CH2)n-(CF2)m-CF3又は(CH2)n-(CF2)m-CHF2のような基を挙げることができ、n = 1〜20、m = 1〜20である。
置換基R1及びR2は、必要に応じて、化粧活性を有する基によって置換し得る。特段に使用する化粧活性は、着色、酸化防止、UVスクリーニング及びコンディショニング機能を有する基から得られる。
とりわけ挙げることのできる着色機能を有する基の例としては、アゾ、キノン、メチン、シアノメチン及びトリアリールメタン基がある。
とりわけ挙げることのできる酸化防止機能を有する基の例としては、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ビチルヒドロキシトルエン(BHT)又はビタミンEタイプの基がある。
とりわけ挙げることのできるUVスクリーニング機能を有する基の例としては、ベンゾフェノン、シンナメート、ベンゾエート、ベンジリデンカンファー及びジベンゾイルメタンタイプの基がある。
とりわけ挙げることのできるコンディショニング機能を有する基の例としては、カチオン性の基及び脂肪酸エステルタイプの基がある。
好ましくは、R1及びR2は、水素原子を示す。
好ましくは、R'3は、1〜10個の炭素原子を含有する飽和炭化水素系基又は2〜10個の炭素原子を含有するアルケニル基である。
好ましくは、Xは、Oを示す。
挙げることのできる式(I)を有する化合物の例としては、下記のモノマー類がある:
a) ポリフルオロアルキル 2-シアノアクリレートの群に属する、例えば、下記の式のエステル 2,2,3,3-テトラフルオロプロピル 2-シアノ-2-プロペノエート:
Figure 2007284443
又は、下記の式のエステル 2,2,2-トリフルオロエチル 2-シアノ-2-プロペノエート:
Figure 2007284443
b) 下記の式(IV)を有するアルキル又はアルコキシアルキル 2-シアノアクリレート:
Figure 2007284443
(式中、R'3は、C1〜C10アルキル又は(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C10)アルキル基である)。
さらに具体的には、エチル 2-シアノアクリレート、メチル 2-シアノアクリレート、n-プロピル 2-シアノアクリレート、イソプロピル 2-シアノアクリレート、tert-ブチル 2-シアノアクリレート、n-ブチル 2-シアノアクリレート、イソブチル 2-シアノアクリレート、3-メトキシブチル シアノアクリレート、n-デシル シアノアクリレート、ヘキシル 2-シアノアクリレート、2-エトキシエチル 2-シアノアクリレート、2-メトキシエチル 2-シアノアクリレート、アリル 2-シアノアクリレート、2-オクチル 2-シアノアクリレート、2-メトキシプロピル 2-シアノアクリレート、2-プロポキシエチル 2-シアノアクリレート、n-オクチル 2-シアノアクリレート及びイソアミル シアノアクリレートを挙げることができる。
本発明の趣旨に従って、好ましくはモノマー類b)を使用する。1つの好ましい実施態様によれば、シアノアクリレートモノマー(1種以上)は、C6〜C10アルキルシアノアクリレート類から選択する。
とりわけ好ましいモノマーは、下記の式(V)を有するオクチルシアノアクリレート類及びこれらの混合物である:
Figure 2007284443
(式中、R'3 = -(CH2)7-CH3;-CH(CH3)-(CH2)5-CH3;-CH2-CH(C2H5)-(CH2)3-CH3;-(CH2)5-CH(CH3)-CH3;又は、-(CH2)4-CH(C2H5)-CH3である)。
本発明に従う化粧用組成物においてとりわけ好ましく使用するシアノアクリレートモノマーは、メチルヘプチルシアノアクリレートである。
本発明に従って使用するモノマーは、支持体、例えばポリマー類、オリゴマー類又はデンドリマー類に共有結合させ得る。上記ポリマー又はオリゴマーは、線状、枝分れ、コーム形又はブロック形であり得る。ポリマー、オリゴマー又はデンドリマー構造体上での上記モノマーの分布は、ランダム、末端位置又はブロックの形状であり得る。
重合性シアノアクリレートモノマー(1種以上)は、化粧用組成物の総質量に対して、好ましくは0.1質量%〜99質量%の範囲の量、好ましくは1質量%〜30質量%の範囲の量で存在する。
本発明に従う式(I)のシアノアクリレートモノマーは、当該技術において開示されている既知の方法に従って合成し得る。とりわけ、上記シアノアクリレートモノマー類は、米国特許第3 527 224号、米国特許第3 591 767号、米国特許第3 667 472号、米国特許第3 995 641号、米国特許第4 035 334号及び米国特許第4 650 826号の教示に従って合成し得る。
コンディショニング剤は、液体、半固体又は固体形の、例えば、油類、ワックス類又はゴム類であり得る。
本発明に従うコンディショニング剤は、好ましくは、下記から選択する:
‐有機酸類;
‐油類。
本発明に従うコンディショニング剤は、好ましくはC1〜C12を有する有機酸であり得、この酸は、1個以上のカルボキシル基又はスルホン基を含有し、好ましくは0〜6のpKaを有する酸、例えばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、安息香酸、モノ-、ジ-又はトリクロロ酢酸、サリチル酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、オクタン酸、ヘプタン酸又はヘキサン酸である。
好ましくは、酢酸、クエン酸又はオクタン酸を使用する。
好ましくは、有機酸は、上記組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜30質量%、より好ましくは組成物の総質量に対して0.1質量%〜15質量%の割合に導入する。
また、本発明に従うコンディショニング剤は、鉱油、有機油又は植物油のような油でもあり得る。
好ましくは、油は、植物油、好ましくはトリグリセリドであり得る。
とりわけ、オリーブ油、ヒマシ油、ナタネ油、ココナツ油、麦芽油、甘扁桃油、アボカド油、ポリブテン油、マカダミア油、杏仁油、イソノナン酸イソノニル、紅花油、アブラギリ油(candlenut oil)、リンゴ酸イソステアリル、ホホバ油、ヒマワリ油、ゴマ油、ラッカセイ油、ブドウの実油、ダイズ油、トウモロコシ油、ヘーゼルナッツ油、シアバター、ヤシ油、カロフィラム油(beauty-leaf oil)、カメリナ油、タマヌ核油(tamanu kernel oil)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、トリメリット酸トリデシル及びレモン油を挙げることができる。
また、本発明によれば、油は、揮発性シリコーンであり得る。本発明において使用し得る揮発性シリコーンは、8 mm2/s (8 cSt)未満の室温及び大気圧での粘度を有する線状又は環状シリコーンである。
粘度は、好ましくは、毛管粘度測定により、例えば、とりわけUbbelohdeタイプの毛管粘度計を使用して、ASTM規格 D445-97に従い25℃の温度で測定する。落球法も使用し得る。
揮発性シリコーンは、一般に、60℃〜260℃の沸点を有し、とりわけ、下記から選択する:
(i) 3〜7個、好ましくは4〜5個のケイ素原子を含有する環状揮発性シリコーン類。これらのシリコーンは、例えば、とりわけUnion Carbide社から商品名Volatile Silicone 7207として又はRhodia社からSilbione(登録商標) 70045 V 2として市販されているオクタメチルシクロテトラシロキサン、Union Carbide社から品名Volatile Silicone 7158として及びRhodia社からSilbione(登録商標) 70045 V 5として又はDow Corning社から品名DC245 Fluidとして市販されているデカメチルシクロペンタシロキサン、並びにこれらの混合物である。
また、ジメチルシロキサン/メチルアルキルシロキサンタイプのシクロコポリマー、例えば下記の化学構造を有するUnion Carbide社から市販されているVolatile Silicone FZ 3109も挙げることができる:
Figure 2007284443
また、環状シリコーンとオルガノケイ素化合物との混合物、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンとテトラトリメチルシリルペンタエリスリトールとの混合物(50/50)及びオクタメチルシクロテトラシロキサンとオキシ-1,1'-ビス[2,2,2',2',3,3'-ヘキサキス(トリメチルシリルオキシ)]ネオペンタンとの混合物も挙げることができる。
(ii) 2〜9個のケイ素原子を含有し、25℃で5 mm2/s以下の粘度を有する線状揮発性シリコーン類。例としては、とりわけToray Silicone社から品名SH 200として市販されているデカメチルテトラシロキサンがある。また、このカテゴリーに属するシリコーン類は、Cosmetics and Toiletries, Vol. 91, Jan. 76, pp. 27-32, Todd & Byers “Volatile Silicone Fluids for Cosmetics”において公表された論文にも記載されている。
D5としてより一般的に知られているデカメチルシクロペンタシロキサンは、好ましく使用し得る。
また、本発明によれば、油は、流動性シリコーンであり得る。
用語“流動性シリコーン”とは、25℃で測定した動的粘度が0.1 cSt〜1 000 000 cSt、好ましくは1 cSt〜30 000 cStであるシリコーンを意味する。
本発明に従って使用し得るシリコーン類は、水中で可溶性又は不溶性であり得、とりわけ水不溶性ポリオルガノシロキサン類であり得る。
オルガノポリシロキサン類は、Walter Nollの“Chemistry and Technology of Silicones” (1968), Academin Pressに詳細に定義されている。これらのシロキサン類は、揮発性又は不揮発性であり得る。
なかでも、とりわけ挙げることのできる流動性不揮発性シリコーン類は、ポリアルキルシロキサン類、ポリアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類、シリコーンゴム類及び有機官能基で修飾したポリオルガノシロキサン類である。本発明に従って使用し得る有機修飾シリコーン類は、上記で定義したとおりで且つその構造中に炭化水素系基を介して結合した1個以上の有機官能基を含有するシロキサン類である。
有機修飾シリコーン類のうちでは、下記を含むポリオルガノシロキサン類を挙げることができる:
‐必要に応じてC6〜C24アルキル基を含むポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ基、例えばDow Corning社から品名DC 1248として又はUnion Carbide社から油類 Silwet(登録商標) L 722、L7500、L 77及びL 711として市販されているジメチコンコポリオールとして知られている製品、及びDow Corning社から品名Q2 5200として市販されている(C12)アルキルメチコンコポリオール;
‐置換又は非置換アミン基、例えばGenesee社から品名GP 4 Silicone Fluid及びGP 7100として市販されている製品又はDow Corning社から品名Q2 8220及びDow Corning 929又は939として市販されている製品。置換アミン基は、とりわけ、C1〜C4アミノアルキル基である;
‐チオール基、例えばGenesee社から品名GP 72A及びGP 71として市販されている製品;
‐アルコキシル化基、例えばSWS Silicones社から品名Silicone Copolymer F-755として並びにGoldschmidt社からAbil Wax(登録商標) 2428、2434及び2440として市販されている製品;
‐ヒドロキシル化基、例えばフランス特許出願 FR-A-85 16334号に記載されている、ヒドロキシアルキル官能基を含有するポリオルガノシロキサン類;
‐アシルオキシアルキル基、例えば、米国特許第4 957 732号に記載されているポリオルガノシロキサン類;
‐カルボン酸タイプのアニオン、例えば、Chisso Corporation社からの特許EP 186 507号に記載されている生成物におけるもの、又はアルキルカルボキシルタイプのアニオン、例えばShin-Etsu社からの製品X-22-3701E中に存在する基;2-ヒドロキシアルキルスルホネート;2-ヒドロキシルアルキルチオスルフェート、例えばGoldschmidt社から品名Abil(登録商標) S201及びAbil(登録商標) S255として市販されている製品;
‐ヒドロキシアシルアミノ基、例えば特許出願EP 342 834号に記載されているポリオルガノシロキサン類。例えば、Dow Corning社からの製品Q2-8413を挙げることができる。
好ましくは、本発明に従う組成物中のシリコーン油は、PDMS (ポリジメチルシロキサン)揮発性油及びジメチコン又はジメチコノールゴムからなる。既に商業的に入手可能である混合物のうちでは、下記を挙げることができる:
‐D5とジメチコノールの混合物、例えば、DC 1501 Fluid (Dow Corning社);
‐D5とジメチコンの混合物、例えばDow Corning社からのDC 1411 Fluid及びBayer社からのSF1214;
‐PDMS流体とジメチコノールの混合物、例えばDow Corning社からのDC 1503 Fluid。
好ましくは、油は、上記組成物中に、組成物の総質量に対して1質量%〜99.9質量%、より好ましくは組成物の総質量に対して20質量%〜95質量%の割合に導入する。
さらなる化合物を充填剤から選択する場合、充填剤は、結晶学的形状(例えば、層状晶、立方晶、六方晶、斜方晶等)にかかわりなく、血小板形、球形又は長方形であり得る任意の形状を有する無機又は有機充填剤から選択し得る。タルク、雲母、シリカ、疎水性薬剤で表面処理したシリカ、カオリン、ベントン、ポリアミド(Nylon(登録商標))粉末(Atochem社からのOrgasol(登録商標))、ポリ-β-アラニン粉末及びポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー(Teflon(登録商標))粉末、ラウロイルリシン、澱粉、窒化ホウ素、ポリ塩化ビニリデン/アクリロニトリル、例えば、Expancel(登録商標) (Nobel industrie社)又はアクリル酸コポリマー(例えば、Dow Corning社からのPolytrap(登録商標))のミクロスフィアのような中空ポリマーミクロスフィア及びシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えば、Toshiba社からのTosperarls(登録商標))、弾性ポリオルガノシロキサン粒子、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフィア(Maprecos社からのSilica Beads(登録商標))、ガラス又はセラミックマイクロカプセル、並びに、8〜22個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を含有する有機カルボン酸から誘導された金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛又はミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
必要に応じて疎水性表面処理を受けているヒュームドシリカは、好ましいものとみなす。とりわけ、シリカの表面は、シリカ表面に存在するシラノール基数の減少をもたらす化学反応によって化学的に改変させることが可能である。とりわけ、シラノール基を疎水性基で置換することが可能である:疎水性シリカは、その後得られる。疎水性基は、下記であり得る:
‐トリメチルシロキシル基;この基は、とりわけヒュームドシリカをヘキサメチルジシラザンの存在下に処理することによって得られる。そのように処理したシリカは、CTFA (第6版、1995年)に従う“シリカシリレートとして知られている。これらのシリカは、例えば、Degussa社から参照Aerosil R812(登録商標)及びAerosil R8200として、さらに、Cabot社からCab-O-Sil TS-530(登録商標)として市販されている。
‐ジメチルシロキシル又はポリジメチルシロキサン基;これらの基は、とりわけヒュームドシリカをポリジメチルシロキサン又はジメチルジクロロシランの存在下に処理することによって得られる。そのように処理したシリカは、CTFA (第6版、1995年)に従う“シリカジメチルシリレートとして知られている。これらのシリカは、例えば、Degussa社から標章Aerosil R972(登録商標)及びAerosil R974(登録商標)として、さらに、Cabot社からCab-O-Sil TS-610(登録商標)及びCab-O-Sil TS-720(登録商標)として市販されている。
上記疎水性ヒュームドシリカは、とりわけ、ナノメートルないしマイクロメートルであり得る、例えば、約5〜200nmの範囲の粒度を有する。
また、窒化ホウ素、例えば、Wacker社からのBelsil BNP範囲又はAdvanced Ceramics社からのCC6098又はCC6004も、好ましいものとみなす。
上記粒子は、コーティーング又はグラフト化によって処理し得る。混合無機/有機粒子は、とりわけ、そのようにして得られる。
また、上記粒子は、物質、例えばキトサン、二酸化チタン、シリカ又は親水性ポリマー、とりわけスルホン酸系ポリエステル又はポリ第四級アンモニウムを使用して、化学的にコーティーング又はグラフト化することによって親水性とした化合物であり得る。
疎水性又は親水性のいずれかを有する粉末化合物から選択した疎水性粉末化合物も選択し得る。後者の場合、これらの化合物は、生産物、例えばシリコーン類、アミノ酸類、金属石鹸類、フルオロ誘導体、鉱油類、レシチン、イソプロピルトリイソステアリルチタネート、ポリエチレン、コラーゲン及びその誘導体、及びポリアクリレート類で化学的にコーティーング又はグラフト化することによって疎水性とする。
挙げることのできる例としては、Miyoshi社から商品名Silica SI SB 700として市販されているポリメチルヒドロゲノシロキサンコーティーングシリカマイクロビーズ又はMiyoshi社から商品名Sericite SNI S100として市販されているメチコン/水素化卵油でコーティーングした絹雲母がある。
好ましくは、充填剤は、上記組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜50質量%、好ましくは0.01質量%〜30質量%の含有量で存在する。
さらなる化合物が無機又は有機塩基である場合、塩基は、アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、1,3-プロパンジアミン、アルカリ金属又はアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩、有機炭酸塩、例えば炭酸グアニジン、又はアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム;好ましくは、モノエタノールアミンから選択する。
好ましくは、塩基は、上記組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜30質量%、より好ましくは組成物の総質量に対して0.01質量%〜5質量%の割合に導入する。
最後に、更なる化合物がC1〜C8低級アルコールである場合、このアルコールは、1〜5個の炭素原子を含有する低級モノアルコール類、例えばエタノール又はイソプロパノール;2〜8個の炭素原子を含有するグリコール類、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール又はジプロピレングリコール;好ましくは、エタノールから選択する。
好ましくは、上記アルコールは、上記組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜30質量%、より好ましくは組成物の総質量に対して0.01質量%〜5質量%の割合に導入する。
本発明の趣旨に従って、式(I)の求電子性シアノアクリレートモノマーは、求核剤の存在下においてアニオン重合を受け得るモノマーである。用語“アニオン重合”は、刊行物“Advanced Organic Chemistry”, Third Edition, by Jerry March, pages 151 to 161に定義されているメカニズムを意味する。
アニオン重合を開始させ得る求核剤は、求核剤との接触時にカルボアニオンを発生させ得るそれ自体公知の系、例えば中性pHの水中に含まれる水酸化物イオンである。用語“カルボアニオン”とは、“Advanced Organic Chemistry”, Third Edition, by Jerry March, page 141に定義されている化学種を意味する。
求核剤は、本発明の組成物と別個に適用し得る。求核剤は、使用時に本発明の組成物と混合してもよい。
求核剤は、求核官能基を含有する分子化合物、オリゴマー、デンドリマー又はポリマーである。挙げることのできる求核官能基の非限定的な例としては、R2N-、NH2 -、Ph3C-、R3C-、PhNH-、ピリジン、ArS-、R-C≡C-、RS-、SH-、RO-、R2NH、ArO-、N3 -、OH-、ArNH2、NH3、I-、Br-、Cl-、RCOO-、SCN-、ROH、RSH、NCO-、CN-、NO3 -、ClO4 -及びH2Oがあり;Phはフェニル基を示し、Arはアリール基を示し、RはC1〜C10アルキル基を示す。
また、有機酸以外の重合抑制剤、さらに詳細には、アニオン及び/又はフリーラジカル重合抑制剤を上記組成物中に導入して、組成物の経時的安定性を増強し得る。以下の重合抑制剤を包括的に挙げることができる:二酸化イオウ、酸化窒素、三フッ化ホウ素、ヒドロキノン及びその誘導体、例えばヒドロキノンモノエチルエーテル、TBHQ、ベンゾキノン及びその誘導体、例えばジュロキノン、カテコール及びその誘導体、例えばt-ブチルカテコール及びメトキシカテコール、アニソール及びその誘導体、例えば、メトキシアニソール又はヒドロキシアニソール、ピロガロール及びその誘導体、p-メトキシフェノール、ヒドロキシブチルトルエン、硫酸アルキル類、亜硫酸アルキル類、アルキルスルホン類、アルキルスルホキシド類、硫化アルキル類、メルカプタン類及び3-スルホネン、及びこれらの混合物。アルキル基は、好ましくは、1〜6個の炭素原子を含有する基を示す。
本発明の化粧用組成物中の重合抑制剤の濃度は、組成物の総質量に対して10ppm〜5質量%、より好ましくは10ppm〜0.5質量%であり得る。
本発明に従う使用において使用する組成物は、水溶性又は脂溶性のシリコーン又は非シリコーンスクリーニング剤から選択した有機UVスクリーニング剤(UV線を遮断する系)を含み得る。
有機スクリーニング剤は、とりわけ、ジベンゾイルメタン誘導体;アンスラニレート類;桂皮酸誘導体;サリチル酸誘導体;樟脳誘導体;ベンゾフェノン誘導体;ジフェニルアクリレート誘導体;トリアジン誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;特許 EP 669 323号及び米国特許第2 463 264号に記載されているようなビス-ベンズアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;特許出願 EP 0 832 642号、EP 1 027 883号、EP 1 300 137号及びDE 101 62 844号に記載されているようなベンズオキサゾール誘導体;スクリーニングポリマー及びスクリーニングシリコーン類、例えばとりわけ特許出願 WO 93/04665号に記載されているもの;α-アルキルスチレン系ダイマー類、例えば特許出願 DE 198 55 649号に記載されているもの;4,4-ジアリールブタジエン類、例えば特許出願 EP 0 967 200号、DE 197 46 654号、DE 197 55 649号、EP-A-1 008 586号、EP 1 133 980及びEP 133 981号に記載されているもの並びにこれらの混合物から選択する。
有機UVスクリーニング剤の例としては、以下でそのINCI名で記すものを挙げることができる:
パラ-アミノ安息香酸誘導体
PABA;
エチルPABA;
エチルジヒドロキシプロピルPABA;
とりわけISP社から品名Escalol 507として市販されているエチルヘキシルジメチルPABA;
グリセリルPABA;
BASF社から品名Uvinul P25として市販されているPEG-25 PABA。
桂皮酸誘導体
とりわけHoffmann LaRoche社から商品名Parsol MCXとして市販されているエチルヘキシルメトキシシンナメート;
イソプロピルメトキシシンナメート;
とりわけHaarmann and Reimer社から商品名Neo Heliopan E 1000として市販されているイソアミルメトキシシンナメート;
シノキサート(cinoxate);
DEAメトキシシンナメート;
ジイソプロピルメチルシンナメート;
グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート。
ジベンゾイルメタン誘導体
とりわけHoffmann LaRoche社から商品名Parsol 1789として市販されているブチルメトキシジベンゾイルメタン;
とりわけMerck社から商品名Eusolex 8020として市販されているイソプロピルジベンゾイルメタン。
サリチル酸誘導体
Rona/EM Industries社から品名Eusolex HMSとして市販されているホモサラート;
Haarmann and Reimer社から品名Neo Heliopan OSとして市販されているエチルヘキシルサリチレート;
Scher社から品名Dipsalとして市販されているジプロピレングリコールサリチレート;
Haarmann and Reimer社から品名Neo Heliopan TSとして市販されているTEAサリチレート。
ジフェニルアクリレート誘導体
とりわけBASF社から品名Uvinul N539として市販されているオクトクリレン;
とりわけBASF社から品名Uvinul N35として市販されているエトクリレン。
ベンゾフェノン誘導体
BASF社から商品名Uvinul 400として市販されているベンゾフェノン-1;
BASF社から商品名Uvinul D50として市販されているベンゾフェノン-2;
BASF社から商品名Uvinul M40として市販されているベンゾフェノン-3即ちオキシベンゾン;
BASF社から商品名Uvinul MS40として市販されているベンゾフェノン-4;
ベンゾフェノン-5;
Norquay社から商品名Helisorb 11として市販されているベンゾフェノン-6;
American Cyanamid社から商品名Spectra-Sorb UV-24として市販されているベンゾフェノン-8;
BASF社から商品名Uvinul DS-49として市販されているベンゾフェノン-9;
ベンゾフェノン-12;
n-ヘキシル 2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート。
ベンジリデンカンファー誘導体
Chimex社から品名Mexoryl SDとして製造されている3-ベンジリデンカンファー;
Merck社から品名Eusolex 6300として市販されている4-メチルベンジリデンカンファー;
Chimex社から品名Mexoryl SLとして製造されているベンジリデンカンファースルホン酸;
Chimex社から品名Mexoryl SOとして製造されているカンファーベンズアルコニウムメトスルフェート;
Chimex社から品名Mexoryl SXとして製造されているテレフタリリデンジカンファースルホン酸;
Chimex社から品名Mexoryl SWとして製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー。
フェニルベンズイミダゾール誘導体
とりわけMerck社から商品名Eusolex 232として市販されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸;
Haarmann and Reimer社から商品名Neo Heliopan APとして市販されているフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム。
フェニルベンゾトリアゾール誘導体
Rhodia Chimie社から品名Silatrizoleとして市販されているドロメトリゾールトリシロキサン;
Fairmount Chemical社から商品名Mixxim BB/100として固形物形で又はCiba Specialty Chemicals社から商品名Tinosorb Mとして水性分散液としての微細化形で市販されているメチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール。
トリアジン誘導体
Ciba Geigy社から商品名Tinosorb Sとして市販されているビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン;
とりあわけBASF社から商品名Uvinul T150として市販されているエチルヘキシルトリアゾン;
Sigma 3V社から商品名Uvasorb HEBとして市販されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;
2,4,6-トリス(ジイソブチル 4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン。
アンスラニレート誘導体
Haarmann and Reimer社から商品名Neo Heliopan MAとして市販されているメンチルアンスラニレート。
イミダゾリン誘導体
エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート。
ベンザルマロネート誘導体
ベンザルマロネート官能基を含有するポリオルガノシロキサン、例えば、Hoffmann LaRoche社から商品名Parsol SLXとして市販されているポリシロキサン-15。
4,4-ジアリールブタジエン誘導体
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。
ベンズオキサゾール誘導体
Sigma 3V社から品名Uvasorb K2Aとして市販されている2,4-ビス[5-(1-ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)-イミノ-1,3,5-トリアジン。
並びに、これらの混合物。
本発明における使用に適する脂溶性(又は親油性)有機UVスクリーニング剤としては、とりわけ下記を挙げることができる:
エチルヘキシルメトキシシンナメート、
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、
ホモサラート、
エチルヘキシルサリチレート、
オクトクリレン、
ベンゾフェノン-3、
n-ヘキシル 2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、
4-メチルベンジリデンカンファー、
エチルヘキシルトリアゾン、
ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、
ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、
ドロメトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン-15、
1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、
2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)-イミノ-1,3,5-トリアジン。
本発明における使用に適する水溶性(親水性)有機UVスクリーニング剤としては、とりわけ下記を挙げることができる:
PABA、
PEG-25 PABA、
ベンジリデンカンファースルホン酸、
カンファーベンズアルコニウムメトスルフェート、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、
ベンゾフェノン-4、
ベンゾフェノン-5。
また、本発明に従う使用において使用する組成物は、ポリマー類も含み得る。
用語“ポリマー”とは、化粧品において使用し得る任意の天然又は合成ポリマー、とりわけ、フリーラジカル又はアニオン重合により又は重縮合により又は開環により得られるポリマーを意味する。これらのポリマーは、線状、枝分れ又は星型ポリマーであり得る。
また、本発明に従う組成物は、チオ酸及びその塩類(チオグリコール酸又はチオ硫酸塩、システイン又はシステアミン)、アルカリ金属又はアルカリ土類金属亜硫酸塩、グルコースのような還元性糖類、ビタミンC及びその誘導体、スルホビン酸(sulfovinic acid)誘導体及びホスフィン類から選択する還元剤も含有する。
また、本発明に従う組成物は、線状又は芳香族(複素環式又は非複素環式)共役構造体から選択する着色剤も含有する。これらのうちでは、ニトロベンゼン染料、芳香族染料、アミノベンゼン染料、アゾ染料、アントラキノン染料、芳香族ジアミン類、アミノフェノール類、フェノール類及びナフトール類、ポルフィリン類、テトラフェニルポルフィリン類、メタロポルフィリン類、フタロシアニン類、カロテノイド類、フラボノイド類、及び蛍光分子(フルオレセイン、ローダミン、クマリン等)を挙げることができる。
本発明に従う組成物の媒質は、水又は1種以上の液体有機溶媒、又は水と1種以上の液体有機溶媒との混合物を含有し得る。
好ましくは、本発明に従う組成物における支持体は、好ましくは無水及び非吸湿性である。
本発明の目的においては、用語“無水支持体”とは、1%未満の水分を含有する支持体を意味する。
好ましくは、液体有機溶媒は、25℃の温度及び105 Pa (760 mmHg)において液体であり且つ本発明に従うシアノアクリレートモノマー以外の化合物から選択する。
支持体は、とりわけ、上述したようなコンディショニング剤(1種以上)からなり得る。
使用し得る液体有機溶媒のうちでは、下記から選択する溶媒を挙げることができる:
‐芳香族アルコール類、例えばベンジルアルコール;
‐少なくとも12個の炭素原子を含有する液体脂肪族アルコール類;
‐液体パラフィン及び液体アルカン類、とりわけ、C5〜C10アルカン類;
‐少なくとも12個の炭素原子を含有する液体脂肪酸、液体脂肪族アミド類、及び脂肪族エステル類、とりわけ、脂肪族アルキルベンゾエート又はサリチレート類。
本発明の1つの特定の態様によれば、本発明の組成物における支持体は、上記で定義したような無水媒質中又は水性媒質中又はエマルジョン形中のいずれかの分散液中カプセルの形であり得る。
本発明の1つの特定の態様によれば、本発明の組成物における支持体は、水性相と有機相を含み、シアノアクリレートモノマーを安定化させるエマルジョンの形であり得る。
また、本発明の化粧用組成物は、還元剤、酸化剤、金属イオン封鎖剤、高分子又は非高分子増粘剤、保湿剤、皮膚軟化剤、可塑剤、蛍光増白剤、クレー類、コロイド状ミネラル類、コロイド状金属類、金属類又はケイ素をベースとする“量子井戸”タイプの半導電性粒子、フォトクロミック又はサーモクロミック化合物、真珠箔剤(nacreous agent)、香料、ペプタイザー、保存剤、タンパク質、ビタミン類、頭垢取り剤、オキシエチレン化又は非オキシエチレン化ワックス類、アニオン性、カチオン性又は両性の固着性又は非固着性ポリマー類、アニオン性、カチオン性、両性又はノニオン性の界面活性剤のような、この非限定的な目録から選択する一般的な化粧用添加剤も含有し得る。
調合物は、ローション、エアゾールムース、ヘアコンディショナー、シャンプー、ゲル又はワックスのような種々の剤形であり得る。組成物は、ポンプディスペンサーボトル又はエアゾールスプレー内に収容し得る。毛髪への適用後、本発明の組成物は、洗出ししてもよく或いは残存させてもよい。
組成物をエアゾール中に含ませる場合、組成物は、推進剤を含有し得る。推進剤は、エアゾール組成物の調製において通常使用する圧縮又は液化ガスからなる。空気、二酸化炭素、圧縮窒素又は可溶性ガス、例えばジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素類(とりわけ、フルオロ炭化水素類)又は非ハロゲン化炭化水素類(ブタン、プロパン又はイソブタン)、及びこれらの混合物は、好ましくは使用し得る。
本発明の1つの方法によれば、本発明の組成物は、ケラチン繊維、とりわけ、ヒトケラチン繊維、例えば毛髪に、求核剤の存在下に適用する。
本発明方法の1つの特定の実施態様によれば、シアノアクリレートモノマーの重合を開始させ得る求核剤を、前以ってケラチン繊維に適用し得る。求核剤は、溶液として又はエマルジョンの形で純粋で使用してもよく、或いはカプセル化してもよい。また、求核剤は、ケラチン繊維への適用直前の使用時に無水組成物に添加してもよい。
好ましくは、この求核剤は水である。この水は、例えば、ケラチン繊維を前以って湿潤させることによって提供し得る。また、水は、適用前の組成物中に直接添加してもよい。
1つの特定の実施態様によれば、重合速度は、塩基、酸又は酸/塩基混合物を使用してpHを調整した水溶液により繊維を前以って湿潤させることによって改変可能である。酸及び/又は塩基は、無機又は有機であり得る。
また、本発明の組成物の複数回の適用を実施して重ね合わせのコーティーングを得、化学的性質、機械的強度、厚さ、外観又は感触の点で付着物における特定の性質を達成することも可能である。
なかんずく、その場で形成させるポリ(シアノアクリレート)の接着性を改善するためには、繊維を任意のタイプのポリマーで予備処理し得る。
アニオン重合速度を改変するためには、繊維の求核性もケラチン繊維の化学的形質転換によって増大させ得る。挙げることのできる例としては、ケラチンを1部構成しているジスルフィドブリッジの本発明の組成物の適用前のチオールへの還元がある。ケラチンを1部構成しているジスルフィドブリッジに対する還元剤の例としては、以下の化合物を包括的に挙げることができる:無水チオ硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ尿素、亜硫酸アンモニウム、チオグリコール酸、チオ乳酸、チオ乳酸アンモニウム、モノチオグリコール酸グリセリル、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリセリン、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、ジチオグリコール酸二アンモニウム、チオグリコール酸ストロンチウム、チオグリコール酸カルシウム、ホルモスルホキシル酸亜鉛、チオグリコール酸イソオクチル、DL-システイン、チオグリコール酸モノエタノールアミン。
また、本発明の主題は、上記で定義したような少なくとも1種の化粧用組成物を、ケラチン繊維を染色する前又は後に、上記で定義したような少なくとも1種の求核剤の存在下に適用することを特徴とする、人工染色ケラチン繊維の色合の改良方法である;上記求核剤は上記組成物中に存在させるか或いは別個にコンディショニングする。
本発明の1つの変形によれば、本発明に従う組成物を毛髪染色後の繊維に適用する場合、上記方法により、色を連続洗浄から保護し、さらにこれらの洗浄後の化粧特性を改善することが可能である。
この方法は、1段階又は2段階で実施し得る。色を保護する上記方法を2段階で実施する場合、以下のステップを含む。毛髪の染色ステップ及び絞り乾燥ステップの後、求核剤を含有する組成物を上記繊維に適用する。次いで、繊維を必要に応じて乾燥させる。その後、第2段階において、上記で定義したとおりの且つ求核剤を含有していない化粧用組成物を上記繊維に適用する。
求核剤を含有する組成物を適用する前に、化粧用添加剤を含有する組成物の繊維への適用を目論むことも可能である。
また、重合性シアノアクリレートモノマー及びコンディショニング剤及び/又は更なる化合物を含有する組成物を適用する前に、リンスステップ及び/又はシャンプーによる洗浄ステップを目論むことも可能である。
本発明に従う方法は、ヘアドライヤーによるケラチン繊維を全体的に又は部分的に乾燥させ、必要に応じて、最後にシャンプー処置するさらなるステップも含み得る。
本発明の1つの特定の態様によれば、上記ケラチン繊維の色の保護方法は、化粧用組成物を加熱するステップを含み、その後、化粧用組成物をケラチン繊維に直接適用する。温度は、好ましくは、60〜120℃であろう。
本発明の1つの特定の態様によれば、上記ケラチン繊維の色の処理方法は、化粧用組成物の適用後にケラチン繊維を加熱するステップを含み得る。
ケラチン繊維の加熱は、例えば、アイロン、液体水/水蒸気混合物を使用して或いは加熱用フードにより実施し得る。
本発明の趣旨に従って有用な加熱用アイロンは。ヘアケア分野において通常使用される加熱用アイロンである。そのようなアイロン、例えば、カールごて又はスムージングアイロンは、ヘアトリートメントの分野において周知である。例えば、本発明の実施において有用なアイロンは、米国特許第4 103 145号、米国特許第4 308 878号、米国特許第5 983 903号、米国特許第5 957 140号及び米国特許第5 494 058号に記載されている平坦又は丸型アイロンである。アイロンは、数秒間の連続的な間隔を置いた接触により或いはアイロンを髪の房に沿って順次移動又はスライドさせることにより適用し得る。色保護用組成物の適用とケラチン繊維への加熱用アイロン適用との間に休止を目論むことも可能である。この休止は、好ましくは30秒〜60分、より好ましくは1〜30分の範囲であろう。
本発明の趣旨に従って有用な液体水/水蒸気混合物は、一般に、少なくとも35℃の温度を有し得る。
液体水/水蒸気混合物は、噴霧を構成する。この混合物は、少なくとも1種の他のガス、例えば酸素又は窒素、ガス混合物、例えば空気、又は他の蒸発性化合物も含有し得る。
液体水/水蒸気混合物の温度は、好ましくは40℃以上、より好ましくは約40℃〜75℃である。
好ましくは、液体水/水蒸気混合物は、繊維と1秒〜1時間、より好ましくは5分〜15分間繊維と接触させる。言うまでもないが、上記混合物の適用は、同じ繊維上で数回繰返し得、各操作は上述したような時間で実施する。さらに好ましくは、化粧用組成物を先ず毛髪に適用し、その後、そのようにして含浸させた髪の房を液体水/水蒸気混合物の作用に上述の条件下で供し、そのようにして処理した髪の房を、例えば、髪の房の上又は中に冷空気流又は周囲温度の空気流を送ることによって冷却する。
本発明に従って使用する液体水/水蒸気混合物は、それ自体公知のこの目的を意図する任意の装置を使用して生成させ得る。しかしながら、本発明によれば、液体水/水蒸気混合物をケラチン繊維、とりわけヒト毛髪上に拡散させるフードに直接連結させた少なくとも1基の水蒸気発生器を含む装置を好ましく使用する。使用する装置のタイプは、さらに具体的には、Takara Belmont社から品名Micromist(登録商標)として市販されているタイプである。
上記の過程は、染色当日又は染色後1日以上(1〜60日)で実施し得る。
また、本発明の主題は、染色後のケラチン繊維の色を均一化させるためのケラチン繊維の処置方法である。毛髪の染色ステップ前に、繊維を洗浄し、次いで絞り乾燥させ、その後、上記で定義したとおりの求核剤を含有する化粧用組成物を上記繊維に適用する。
上記で定義した方法の1つの変形によれば、染色後のケラチン繊維の色を均一化させるためのケラチン繊維の処置方法は、2段階で実施する。毛髪を染色するステップの前に、繊維を洗浄し、次いで絞り乾燥させ、その後、求核剤を含有する組成物を上記繊維に適用する。その後、繊維を必要に応じて乾燥させる。次に、第2段階において、上記で定義したとおりの求核剤を含有しない化粧用組成物を上記繊維に適用する。
求核剤を含有する組成物の適用前に、上記繊維に化粧用添加剤を含有する組成物を適用することを目論むことも可能である。
本発明に従う上記方法は、ケラチン繊維をヘアドライヤーで全体的に又は部分的に乾燥させ、必要に応じて、最後にシャンプーするさらなるステップも含み得る。
本発明のもう1つの主題は、染料組成物(A)を、ヒトケラチン繊維、さらに具体的には毛髪に、発色するのに十分な時間適用し、この組成物は、必要に応じて、少なくとも1種の直接染料(A1)、又は明色直接染料組成物をもたらす少なくとも1種の直接染料及び1種の酸化剤(A2)、又は少なくとも1種の酸化染色性基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラー (A3)、又は少なくとも1種の酸化染色基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラー及び少なくとも1種の直接染料(A4)を含有し;そして、この適用の後又は前に、重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の、充填剤、無機又は有機塩基及びC1〜C8低級アルコールから選ばれたさらなる化合物を含む上記で定義したような化粧用組成物を含有する組成物(B)を上記で定義したような少なくとも1種の求核剤の存在下に適用し;該求核剤を使用時に上記組成物中に混合するか或いは組成物(C)中で別個コンディショニングすることからなる染色方法に関する。
染料組成物(A)の適用の後は、ケラチン繊維のリンス及び/又は乾燥を行い得る。
組成物(B)の適用の後は、ケラチン繊維のリンス及び/又は乾燥を行い得る。組成物(B)は、上記で定義した同じ条件下に予備加熱し得る。組成物(B)の適用後は、上記で定義した同じ条件下でのケラチン繊維の加熱を行い得る。
組成物(B)は、染色直後又は一定間隔後に適用し得る。用語“一定間隔後”とは、染色後の数時間、1日又は数日(1〜60日)で行なう適用を意味する。好ましくは、組成物(B)は、ケラチン繊維の染色直後に適用する;該組成物の適用は、2回の着色間で繰返し得る。
染料組成物(A)中に存在する染料の性質及び濃度は、臨界的ではない。
本発明の目的においては、用語“染色”とは、水中での溶解度が20℃で0.01%未満、好ましくは0.0001%未満であり且つ350〜700nmでの吸収、好ましくは最高値による吸収を有する任意の有機及び/又は無機種として定義される顔料以外の染料を使用する任意の染色法を意味する。
明色直接染色の場合は、染料組成物(A2)は、少なくとも1種の直接染料を含有する染料組成物と酸化剤を含有する組成物(A5)の使用時の混合から生じる。
酸化染色の場合は、染料組成物(A3)及び(A4)は、少なくとも1種の酸化基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラー及び/又は少なくとも1種の直接染料を含有する染料組成物と酸化剤を含有する組成物(C)の使用時の混合から生じる。
直接染料は、より具体的には、可視範囲(400〜750nm)の光放射を吸収する化合物である。これらの染料は、ノニオン性、アニオン性又はカチオン性を有し得る。
一般に、直接染料は、単独又は混合物としての、ニトロベンゼン染料、並びにアゾ、アントラキノン、ナフトキノン、ベンゾキノン、フェノチアジン、インジゴイド、キサンテン、フェナントリジン、フタロシアニン、及びトリアリールメタン系染料から選択する。
挙げることのできるニトロベンゼン染料のうちには、以下のレッド又はオレンジ化合物がある:単独又は混合物としての、1-ヒドロキシ-3-ニトロ-4-N-(γ-ヒドロキシプロピル)アミノベンゼン、N-(β-ヒドロキシ-エチル)アミノ-3-ニトロ-4-アミノベンゼン、1-アミノ-3-メチル-4-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-6-ニトロベンゼン、1-ヒドロキシ-3-ニトロ-4-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、1,4-ジアミノ-2-ニトロベンゼン、1-アミノ-2-ニトロ-4-メチルアミノベンゼン、N-(β-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-パラ-フェニレンジアミン、1-アミノ-2-ニトロ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-5-クロロベンゼン、2-ニトロ-4-アミノジフェニルアミン、1-アミノ-3-ニトロ-6-ヒドロキシベンゼン、1-(β-アミノエチル)アミノ-2-ニトロ-4-(β-ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、1-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)オキシ-3-ニトロ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、1-ヒドロキシ-3-ニトロ-4-アミノベンゼン、1-ヒドロキシ-2-アミノ-4,6-ジニトロベンゼン、1-メトキシ-3-ニトロ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、2-ニトロ-4'-ヒドロキシジフェニルアミン、1-アミノ-2-ニトロ-4-ヒドロキシ-5-メチルベンゼン。
ニトロベンゼン直接染料に関しては、イエロー及びグリーンイエロータイプの染料、例えば、1-β-ヒドロキシエチルオキシ-3-メチルアミノ-4-ニトロベンゼン、1-メチルアミノ-2-ニトロ-5-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)オキシベンゼン、1-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メトキシ-4-ニトロベンゼン、1-(β-アミノエチル)アミノ-2-ニトロ-5-メトキシベンゼン、1,3-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-4-ニトロ-6-クロロベンゼン、1-アミノ-2-ニトロ-6-メチルベンゼン、1-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ヒドロキシ-4-ニトロベンゼン、N-(β-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-4-トリフルオロメチルアニリン、4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3-ニトロベンゼンスルホン酸、4-エチルアミノ-3-ニトロ安息香酸、4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3-ニトロクロロベンゼン、4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3-ニトロメチルベンゼン、4-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)アミノ-3-ニトロトリフルオロメチルベンゼン、1-(β-ウレイドエチル)アミノ-4-ニトロベンゼン、1,3-ジアミノ-4-ニトロベンゼン、1-ヒドロキシ-2-アミノ-5-ニトロベンゼン、1-アミノ-2-[トリス(ヒドロキシメチル)-メチル]アミノ-5-ニトロベンゼン、1-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、及び4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3‐ニトロベンズアミドを使用し得る。
また、ブルー又はバイオレットニトロベンゼン染料、例えば、なかんずく、1-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、1-(γ-ヒドロキシプロピル)アミノ-4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、1-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-4-(N-メチル,N-β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、1-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-4-(N-エチル,N-β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、1-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)アミノ-4-(N-エチル,N-β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-ニトロベンゼン、フランス特許 FR 2 692 572号に記載されているもののような下記の式を有する2-ニトロ-パラ-フェニレンジアミン類を使用することも目論み得る:
Figure 2007284443
(式中、R6は、C1〜C4アルキル基、又はβ-ヒドロキシエチル、β-ヒドロキシプロピル若しくはγ-ヒドロキシプロピル基を示し;
R5及びR7は、同一又は異なるものであり得、β-ヒドロキシエチル、β-ヒドロキシプロピル、γ-ヒドロキシプロピル又はβ,γ-ジヒドロキシプロピル基を示し、基R6、R7及びR5の少なくとも1つはγ-ヒドロキシプロピル基を示し、R6とR7は、R6がγ-ヒドロキシプロピル基である場合は、同時にβ-ヒドロキシエチル基を示し得ない)。
アゾ染料は、その構造内に環中には含まれない少なくとも1個の-N=N-配列を含む化合物であり;メチン染料は、その構造内に環中には含まれない少なくとも1個の-C=C-配列を含む化合物であり;アゾメチン染料は、その構造内に環中には含まれない少なくとも1個の-C=N-配列を含む化合物であることを再認識されたい。
トリアリールメタン系染料は、その構造内に少なくとも1個の下記の配列を含む:
Figure 2007284443
(Aは、酸素又は窒素原子を示す)。
キサンテン染料は、その構造内に少なくとも1個の下記の式の配列を含む:
Figure 2007284443

フェナントリジン染料は、その構造内に少なくとも1個の下記の式の配列を含む:
Figure 2007284443
フタロシアニン染料は、その構造内に少なくとも1個の下記の式の配列を含む:
Figure 2007284443
フェノチアジン染料は、その構造内に少なくとも1個の下記の配列を含む:
Figure 2007284443
直接染料は、さらにまた、カラーインデックス、第3版に、とりわけ、品名:ベーシックブラウン16、ベーシックブラウン17、ベーシックイエロー57、ベーシックレッド76、ベーシックバイオレット10、ベーシックブルー26及びベーシックブルー99として掲載されている染料のような塩基性染料;カラーインデックス、第3版に、品名:アシッドオレンジ7、アシッドオレンジ24、アシッドイエロー36、アシッドレッド33、アシッドレッド184、アシッドブラック2、アシッドバイオレット43及びアシッドブルー62として掲載されている酸性直接染料;或いは、カチオン性直接染料、例えば特許出願WO 95/01772号、WO 95/15144号及びEP 714 954号に記載されているもの、及び、とりわけベーシックレッド51、ベーシックオレンジ31及びベーシックイエロー87からも選択し得る (その内容は、本発明の不可欠部分を構成する)。
また、直接染料は、L'Orealの特許出願FR 2 361 447号、FR 2 456 764号、FR 2 457 306号及び米国特許3 567 678号、並びに特許出願 EP 0 747 036号、EP 0 852 943号、米国特許第4 381 260号、米国特許第4 533 484号、米国特許第4 871 371号、米国特許第4 911 731号、米国特許第4 921 589号、米国特許第5 310 887号、米国特許第5 637 637号、米国特許第5 951 718号、米国特許第6 194 534号、米国特許第6 342 618号、米国特許第6 653 390号、米国特許第2002/0 006 977号及び米国特許第2003/0 221 587号に記載されている着色ポリマーからも選択し得る。
また、直接染料は、特許出願 FR 2 874 177号及びFR 2 874 178号に記載されている、logPが2よりも大きい疎水性直接染料からも選択し得、上記logPの値は、通常、オクタノールと水間の染料の分配係数を表す。
直接染料(1種以上)は、存在するとき、好ましくは染料組成物の総質量に対しておよそ0.0005質量%〜12質量%、より好ましくはこの質量に対しておよそ0.005質量%〜6質量%を示す。
酸化基剤は、酸化染色において通常使用する酸化基剤のから選択し得、これらのうちでは、とりわけ、パラ-フェニレンジアミン類、ビス(フェニル)アルキレンジアミン類、パラ-アミノフェノール類、オルソ-アミノフェノール類及び複素環基剤を挙げることができる。
とりわけ挙げることのできるパラ-フェニレンジアミン類のうちには、例えば、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-4-アミノ-3-メチルアニリン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、4N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルアニリン、4N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-クロロアニリン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-フルオロ-パラ-フェニレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシルプロピル)- パラ-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシルメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-パラ-フェニレンジアミン、N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル)- パラ-フェニレンジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)- パラ-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)- パラ-フェニレンジアミン、N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン及びN-(β-メトキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、並びにこれらの酸との付加塩がある。
上記のパラ-フェニレンジアミン類のうちでは、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン及び2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、並びにこれらの酸との付加塩は、最も特段に好ましい。
とりわけ挙げることのできるビス(フェニル)アルキレンジアミン類のうちには、例えば、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(4-メチルアミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(エチル)-N,N'-ビス(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレンジアミン及び1,8-ビス(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,5-ジオキサオクタン、並びにこれらの酸との付加塩がある。
とりわけ挙げることのできるパラ-アミノフェノール類には、例えば、パラ-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)フェノール及び4-アミノ-2-フルオロフェノール、並びにこれらの酸との付加塩がある。
とりわけ挙げることのできるオルソ-アミノフェノール類には、例えば、2-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノール及び5-アセトアミド-2-アミノフェノール、並びにこれらの酸との付加塩がある。
とりわけ挙げることのできる複素環式塩基類には、例えば、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体及びピラゾール誘導体がある。
とりわけ挙げることのできるピリジン誘導体には、例えば、特許 GB 1 026 978号及びGB 1 153 196号に記載されている化合物、例えば2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-(β-メトキシエチル)アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン及び3,4-ジアミノピリジン、並びにこれらの酸との付加塩がある。
とりわけ挙げることのできるピリミジン誘導体には、例えば、特許 DE 2 359 399号、JP 88169 571号、JP 05-163 124号、EP 0 770 375号又は特許出願 WO 96/15765号に記載されている化合物、例えば2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジン及び2,5,6-トリアミノピリミジン、並びにピラゾロ-ピリミジン誘導体、例えば特許出願 FR-A-2 750 048号に記載されているもの、該誘導体のうちでは、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン、2,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-オール、2-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミノ)エタノール、2-(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルアミノ)エタノール、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、2-[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、5,6-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,6-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5,N7,N7-テトラメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン及び3-アミノ-5-メチル-7-イミダゾリル-プロピルアミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、並びにこれらの酸との付加塩及びこれらの互変異性体形(互変異性平衡が存在する場合)を挙げることができる。
とりわけ挙げることのできるピラゾール誘導体には、特許 DE 3 843 892号及びDE 4 133 957号並びに特許出願 WO 94/08969号、WO 94/08970号、FR-A-2 733 749号及びDE 195 43 988号に記載されている化合物、例えば4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾール及び3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-1-メチルピラゾール、並びにこれらの酸との付加塩がある。
これらの酸化基剤は、使用する場合、好ましくはおよそ染料組成物の総質量に対して0.0005質量%〜12質量%、より好ましくはおよそこの質量に対して0.005質量%〜6質量%を示す。
また、本発明に従う酸化染料組成物は、とりわけ色調を改変し又は色調を色合によって濃厚にするための少なくとも1種のカップラー及び/又は少なくとも1種の直接染料も含有する。
本発明に従う酸化染料組成物において使用するカップラーは、酸化染色において通常使用するカップラーから選択し得、これらのうちでは、とりわけ、メタフェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類、ナフトール類及び複素環式カップリング剤、例えば、インドール誘導体、インドリン誘導体、ピリジン誘導体、インダゾール誘導体、ピラゾロ[1,5-b]-1,2,4-トリアゾール誘導体、ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、1,3-ベンゾジオキソール誘導体及びピラゾロン類、並びにこれらの酸との付加塩を挙げることができる。
これらのカップラーは、さらに具体的には、2-メチル-5-アミノフェノール、5-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルフェノール、3-アミノフェノール、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、4-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メトキシベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、セサモール、α-ナフトール、2-メチル-1-ナフトール、6-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシ-N-メチルインドール、6-ヒドロキシインドリン、6-ヒドロキシベンゾモルホリン、3,5-ジアミノ-2,6-ジメトキシ-ピリジン、1-N(β-ヒドロキシエチル)アミノ-3,4-メチレンジオキシ-ベンゼン、2,6-ビス(β-ヒドロキシルエチレンアミノ)トルエン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、1H-3-メチルピラゾル-5-オン及び1-フェニル-3-メチルピラゾル-5-オン、並びにこれらの酸との付加塩から選択する。
カップリング剤(1種以上)は、存在する場合、好ましくはおよそ染料組成物の総質量に対して0.0001質量%〜10質量%、より好ましくはおよそこの質量に対して0.005質量%〜5質量%を示す。
また、本発明に従う染料組成物は、毛髪染色組成物において通常使用する各種アジュバント類、例えばアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性又は両性イオン性界面活性剤又はこれらの混合物;アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性又は両性イオン性ポリマー又はこれらの混合物;有機又は無機増粘剤;酸化防止剤;浸透剤;金属イオン封鎖剤;香料;緩衝剤;分散剤;コンディショニング剤、例えば、シリコーン類;フィルム形成性剤;保存剤及び乳白剤も含有し得る。
言うまでもないが、当業者であれば、この又はこれらの任意成分としての追加の化合物を選択するのに、本発明に従う酸化染料組成物に固有に伴う有益な特性が意図する添加(1以上)によって悪影響を受けないか又は実質的に受けないように注意するであろう。
本発明に従う染料組成物は、種々の形態、例えば液体、クリーム又はゲル、或いはケラチン繊維、とりわけヒト毛髪を染色するのに適する任意の他の形態であり得る。
明色直接染色操作(酸化剤による直接染色)において又は酸化染色操作において使用する酸化剤の性質は、臨界的ではない。
酸化剤は、好ましくは、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩又はフェリシアン化物、及び過酸塩、例えば過ホウ酸塩又は過硫酸塩によって形成される群から選択する。また、1種以上のレドックス酵素、例えばラッカーゼ類、ペルオキシダーゼ類及び二電子オキシドレダクターゼ類(例えばウリカーゼ)もそれぞれのドナー又はその共因子の存在下において適切な場合に、酸化剤として使用し得る。
本発明に従う組成物は、変動性の粘度を有し得る。これらの組成物は、連続液滴で適用し、次いで、指で、必要に応じて櫛で梳く処理によりマッサージしてもよく、或いはブラシにより、とりわけブラシボードを使用して適用して繊維の長さに沿った組成物の良好な分布を得ることもできる。
本発明の組成物を染色後に適用する場合、そのコーティーングの色の保護効果は、適用をブラシによって実施したときに、より一層均一な色の保護をもたらす。従って、この適用方式は、好ましいものである。
また、本発明の主題は、少なくとも、上記で定義したような直接染料組成物(A1)を含む第1成分;上記で定義したような、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の、充填剤、無機又は有機塩基及びC1〜C8低級アルコールから選ばれたさらなる化合物を含有する化粧用組成物を含有する組成物(B)を含む第2成分;及び、任意成分としての、少なくとも1種の求核剤を含有する組成物(D)を含む多成分着色剤又はキットである。
また、本発明の主題は、染料組成物、例えば、少なくとも1種の直接染料を含有し得る組成物、又は少なくとも1種の酸化染色性基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラーを含む組成物(A3)、又は少なくとも1種の酸化染色性基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラー及び少なくとも1種の直接染料を含む組成物(A4)を含む少なくとも第1成分;上記で定義したような、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の、充填剤、無機又は有機塩基及びC1〜C8低級アルコールから選ばれたさらなる化合物を含有する組成物(B)を含む第2成分;少なくとも1種の酸化剤を含む組成物(C)を含む第3成分;及び、任意成分としての、少なくとも1種の求核剤を含有する組成物(D)を含む第4成分を含む多成分着色剤又はキットである。
本発明を、以下の実施例により、さらに十分に例示するが、これらの実施例は、本発明を限定するものとみなすことはできない。
実証構成要素
試験染料
自然又はパーマネントウェーブ処置した1gの髪の房において、1連の染色した髪の房を、下記の市販製品を使用して生成させた:
酸化染色:
Majirouge 6.66
Majirel 7.1
髪の房中の染色:
カッパーレッド(coppery-red)色調のMaji Contrast
直接染色:
Color Pulse Rouge Pulse
Renovative、アッシュチェスナット及びゴールデンライトチェスナット
カッパー色調の発現
オーバーンチェスナット色調のDedicace
A. 連続洗浄後の色の保護及び化粧特性の試験
2房の同一の髪を各タイプの染色用に準備する。
1つの房をシャンプーし、他方の房を本発明の組成物で処置し、その後、同じ回数のシャンプー洗浄に供す。
各房の色を、専門家パネリストによる試験に供する。目視評価を確証する比色定量も行なう。
例1
カッパーレッドMaji Contrastによる染色
下記の組成物を調製する:

Figure 2007284443

0.25gのこの組成物を、好ましくはブラシにより、カッパーレッドMaji Contrastにより前以って染色した1gの白髪の房に適用する。房をフードの下で30分間乾燥させ、次いで櫛で梳く。最後のシャンプー処置を必要に応じて実施する。毛髪は、柔軟で櫛通りが容易である。
15回のシャンプー処置後、染色し次いで本発明に従って処理した房の色合は、カッパーレッドMaji Contrastにより同様に染色し、同じ手順で15回シャンプー処置した房の色よりも著しく鮮明である。
例2
カッパーレッドMaji Contrastによる染色
下記の組成物を調製する:

Figure 2007284443

0.25gのこの組成物を、好ましくはブラシにより、前もってカッパーレッドMaji Contrastによる染色した1gの白髪の房に適用する。房をフードの下で30分間乾燥させ、次いで櫛で梳く。最後のシャンプー処置を必要に応じて実施する。毛髪は、柔軟で櫛通りが容易である。
15回のシャンプー処置後、染色し本発明に従って処理した房の色合は、カッパーレッドMaji Contrastにより同様に染色し、同じ手順で15回シャンプー処置した房の色よりも著しく鮮明である。
例3
カッパーレッドMaji Contrastによる染色
水中に0.6%のモノエタノールアミンを含有するローションAを調製する。
下記の組成物Bを調製する:

Figure 2007284443

1gの白髪の3房、M1、M2及びM3をMaji Contrastカッパーレッドで染色する。
0.25gのローションAを房M1に適用する。その後、0.25gの組成物Bを、好ましくはブラシによって適用する。房をフードの下で30分間乾燥させ、次いで櫛で梳く。最後のシャンプー処置を必要に応じて実施する。
並行して、0.25gの組成物Bを、房M2に、好ましくはブラシによって適用する。房をフードの下で30分間乾燥させ、次いで櫛で梳く。最後のシャンプー処置を必要に応じて実施する。
房M1は、房M2よりも光沢がある。
15回のシャンプー処置後、染色し本発明に従って処理した2つの房M1及びM2の色は、カッパーレッドMaji Contrastにより同様に染色し、同じ手順で15回シャンプー処置した房M3の色合よりも著しく鮮明である。
ローションAと組成物Bの組合せは、房の外観の改良を可能にし、同時に、組成物B単独によって得られた効果と同じレベルの色の保護効果を維持している。
例4
カッパーレッドMaji Contrastによる染色
下記の組成物Cを調製する:

Figure 2007284443
場合によっては、酢酸を配合物に最終0.25%の割合に添加し得る。

下記の組成物Dを調製する:

Figure 2007284443
場合によっては、酢酸を配合物に最終0.25%の割合に添加し得る。

下記の組成物Eを調製する:

Figure 2007284443
場合によっては、酢酸を配合物に最終0.25%の割合に添加し得る。

5房の1gの白髪をカッパーレッドMaji Contrast染料により染色する。
各房を絞り乾燥させ、その後、4つの房を、それぞれ、好ましくはブラシにより適用する0.25gの組成物B、C、D及びEで処理する。各房をフードの下で30分間乾燥させ、次いで櫛で梳く。第5の房は、単純に乾燥させる。
5つの房を15回シャンプー処置する。
組成物B、C、D及びEで処理した房の色は、単純に染色しシャンプー処置した房よりも著しく鮮明である。
B. 染色した髪の房のユニゾン比較試験
下記の組成物を調製する:

Figure 2007284443

0.25gのこの組成物を、1gのパーマネントウェーブ白髪の房に、好ましくはブラシにより適用する。
房をフードの下で30分間乾燥させ、次いで櫛で梳く。最後のシャンプー処置を必要に応じて実施する。毛髪は、柔軟で櫛通りが容易である。
カッパーレッドMili Contrast染料をこの房Mに適用する。
また、染料は、Tと記す対照パーネントウェーブ白髪房にも適用する。
シアノアクリレートを含有する組成物を受けた房Mは、その長さに沿って単純染色対照房Tよりも均一な色合を有することが観察された。房Mは対照房Tよりも良好なユニゾンを有すると言える。

Claims (10)

  1. 人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の色を改良するための、少なくとも1種の重合性シアノアクリレートモノマー及び少なくとも1種のコンディショニング剤及び/又は少なくとも1種の、充填剤、無機又は有機塩基及びC1〜C8低級アルコールから選ばれたさらなる化合物を含む化粧用組成物の使用。
  2. 洗浄後のケラチン繊維の色及びその化粧特性を保護するための、請求項1記載の使用。
  3. 人工染色ケラチン繊維の色のユニゾンを改良するための、請求項1記載の使用。
  4. 前記シアノアクリレートモノマーが、下記の式(I)を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の使用:
    Figure 2007284443
    (式中、Xは、NH、S又はOを示し;
    R1及びR2は、互いに個々に、下記の難電子求引性又は非電子求引性の基(難誘電求引性又は非誘電求引性の基):
    ‐水素原子、
    ‐好ましくは1〜20個、さらに良好には1〜10個の炭素原子を含有し、必要に応じて1個以上の窒素、酸素又はイオウ原子を含有し、さらに、必要に応じて-OR、-COOR、-COR、-SH、-SR及び-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1個以上の基によって置換されている飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基、
    ‐修飾又は非修飾ポリオルガノシロキサン残基、
    ‐ポリオキシアルキレン基、
    を示し;
    Rは、好ましくは1〜20個、さらに良好には1〜10個の炭素原子を含有し、必要に応じて1個以上の窒素、酸素又はイオウ原子を含有し、さらに、必要に応じて-OR'、-COOR'、-COR'、-SH、-SR'及び-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1個以上の基によって置換されている飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基、或いは、フリーラジカル重合、重縮合又は開環によって得ることのできるポリマー残基を示し;R'は、C1〜C10アルキル基を示し;
    R'3は、水素原子、或いは、好ましくは1〜20個の、さらに良好には1〜10個の炭素原子を含有し、必要に応じて1個以上の窒素、酸素又はイオウ原子を含有し、さらに、必要に応じて-OR'、-COOR'、-COR'、-SH、-SR'及び-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1個以上の基によって置換されている飽和又は不飽和の線状、枝分れ又は環状炭化水素系基、或いは、フリーラジカル重合、重縮合又は開環によって得ることのできるポリマー残基を示し;R'は、C1〜C10アルキル基を示す)。
  5. 前記シアノアクリレートモノマーが、エチル 2-シアノアクリレート、メチル 2-シアノアクリレート、n-プロピル 2-シアノアクリレート、イソプロピル 2-シアノアクリレート、tert-ブチル 2-シアノアクリレート、n-ブチル 2-シアノアクリレート、イソブチル 2-シアノアクリレート、3-メトキシブチル シアノアクリレート、2-メトキシプロピル 2-シアノアクリレート、アリル 2-シアノアクリレート、n-デシル シアノアクリレート、ヘキシル 2-シアノアクリレート、2-エトキシエチル 2-シアノアクリレート、2-メトキシエチル 2-シアノアクリレート、2-オクチル 2-シアノアクリレート、2-プロポキシエチル 2-シアノアクリレート、n-オクチル 2-シアノアクリレート及びイソアミル シアノアクリレートから選ばれる、請求項4記載の使用。
  6. 前記コンディショニング剤が、有機酸及び油類から選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項記載の使用。
  7. 前記組成物が、少なくとも1種の求核剤を含み;該求核剤が、請求項1〜6のいずれか1項に従って定義した組成物中の混合物中に存在するか或いは別途コンディショニングされている、請求項1〜6のいずれか1項記載の使用。
  8. 人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪の着色性/色の改良方法であって、請求項1〜6において定義した少なくとも1種の化粧用組成物を、ケラチン繊維を染色する前又は染色した後に、請求項7記載の少なくとも1種の求核剤の存在下に適用し;該求核剤を使用時に前記組成物中に混合するか又は別々に適用することを特徴とする方法。
  9. 染料組成物(A)を、人工染色ケラチン繊維、とりわけヒトケラチン繊維、さらに具体的にはヒト毛髪に、発色するのに十分な時間適用し、この組成物は、必要に応じて、少なくとも1種の直接染料(A1)、又は明色直接染料組成物をもたらす少なくとも1種の直接染料及び1種の酸化剤(A2)、又は少なくとも1種の酸化染色性基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラー (A3)、又は少なくとも1種の酸化染色性基剤及び任意成分としての少なくとも1種のカップラー及び少なくとも1種の直接染料(A4)を含有し;そして、この適用の後又は前に、請求項1〜6のいずれか1項において定義した化粧用組成物を含有する組成物(B)を、請求項7記載の少なくとも1種の求核剤の存在下に適用し;該求核剤を使用時に前記組成物中に混合するか又は別々に適用することからなる染色方法。
  10. 少なくとも、請求項9において定義した染料組成物(A)を含む第1成分、請求項1〜6のいずれか1項において定義した化粧用組成物を含有する組成物(B)を含む第2成分、少なくとも1種の酸化剤を含む組成物(C)を含む任意成分としての第3成分、及び少なくとも1種の求核剤を含有する組成物(D)を含む任意成分としての第4成分を含む、多成分着色剤又はキット。
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