JP2007283441A - 歯車仕上げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】工具のメンテナンスを容易に行うことができる歯車仕上げ装置を提供する。
【解決手段】加工対象となるワークに噛合する内歯車形状の工具を有する工具ユニット7と、ワークの軸方向両端からワークを支持するとともに、軸方向に近接離間可能な主軸台及び心押し台5と、工具ユニット7を支持する基部29と、を備え、工具ユニット7は、基部29に対してワークの軸方向とは略垂直の水平方向に進退可能に構成され、主軸台及び心押し台5と干渉しない位置へ前進可能である。
【選択図】図12

Description

本発明は、加工対象となる被加工歯車に、仕上げ加工用の歯車形状工具を噛合させ、被加工歯車と工具のうち、少なくとも工具を回転させることで被加工歯車の仕上げ加工を行う歯車仕上げ装置に関する。
従来より、歯車に対する仕上げ加工として、例えばホーニング加工やシェービング加工が知られている。これらの加工においては、加工精度を向上させるため、ホーニング加工では加工対象となる被加工歯車と砥石用歯車とを、シェービング加工では被加工歯車とシェービングカッタとを噛み合い回転させて仕上げ加工を行っている。
例えば、特許文献1には、ホーニング加工を行う歯車仕上げ装置が記載されている。この装置では、加工対象となる歯車は、一対の固定具により軸方向の両端から挟むことで支持されており、両固定具の間に配置された、内歯車状の工具を有する環状の工具ヘッドを歯車に噛合させている。そして、この状態で工具ユニットを回転させることにより、歯車の仕上げを行っている。
特許2880407号公報
ところで、上記特許文献1に記載の装置では、環状の工具ユニットを挟むように一対の固定具が配置されているため、工具ユニットのメンテナンスを行う場合には、固定具が妨げとなり、工具にアクセスしにくいという問題があった。したがって、上記構成では、メンテナンスを円滑に行うことができなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、工具のメンテナンスを容易に行うことができる歯車仕上げ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歯車仕上げ装置は、上記問題を解決するためになされたものであり、加工対象となる被加工歯車に噛合する内歯車形状の工具を有する工具ユニットと、被加工歯車の軸方向両端から当該被加工歯車を支持するとともに、軸方向に近接離間可能な一対の固定具と、前記工具ユニットを支持する基部と、を備え、前記工具ユニットは、前記基部に対して前記被加工歯車の軸方向とは略垂直の水平方向に進退可能に構成され、前記固定具と干渉しない位置へ前進可能である。
この構成によれば、工具ユニットが被加工歯車を支持する固定具に干渉しない位置へ前進するため、工具ユニットを前進させた状態にすれば、固定具に作業を妨げられることなく、スムーズにメンテナンスを行うことができる。
また、工具ユニットが固定具と干渉しない位置へ上昇可能であるため、工具ユニットを上昇させれば、工具ユニットに妨げられることなく、固定具のメンテナンスを円滑に行うことができる。
ところで、工具ユニットを固定具と干渉しない位置まで前進させるには、一対の固定具を離間させて、その間隔を十分に広げる必要がある。しかしながら、固定具間の距離を十分に広げるには、装置を大型化する必要があり、コストの観点からも問題がある。これに対して、上記構成によると、基部とともに工具ユニットを上昇させた後、工具ユニットを基部から前進させれば、固定具間の距離を大きく広げることなく、工具ユニットのメンテナンスが可能になる。その後、必要に応じて工具ユニットを下降させればメンテナンスがさらに容易になる。
上記工具ユニットは、種々の構成をとることができるが、例えば次のように構成することができる。すなわち、工具ユニットに水平方向に突出する軸体を設け、この軸体を基部に対して水平方向に進退自在に構成する。そして、工具ユニットが、軸体の進退に伴って基部と近接離間するとともに、軸体の軸心周りに回転可能となるように構成する。この構成によれば、工具ユニットを軸体の軸心周りに回転して傾斜させることで、仕上げ加工中に非加工歯車と工具との間に交差角を設けることができる。
上記装置においては、次の構成を設けることができる。すなわち、基部における工具ユニットとの当接面に形成され、前記軸体の軸心を中心とする円弧状の溝と、工具ユニットにおける基部との当接面に形成され、溝に係合し、工具ユニットの回転に伴って溝に沿って移動可能な突出部と、突出部を溝内に固定可能な抜け止め機構と、を設け、突出部が溝の所定範囲内に係合しているときには抜け止め機構により、突出部が溝内に固定可能である一方、突出部が所定範囲外に移動したときに抜け止め機構による抜け止めが解除され、突出部が前記溝から離脱可能となるように構成することができる。
上記構成によれば、抜け止め機構を駆動し突出部を溝内に固定することで、工具ユニットの傾斜を保持することができる。そして、突出部が所定範囲外まで移動したとき、つまり工具ユニットが所定範囲を超えて回転したとき、突出部が溝から離脱するように構成しているので、工具ユニットを基部から離間して前進させることができる。すなわち、加工中に工具ユニットを傾斜させた状態から工具ユニットをさらに回転させると離脱状態になるため、加工からメンテナンスへの移行を迅速に行うことができる。
工具ユニットと基部とは、メンテナンス中に離間するため、両者の当接面にはゴミがたまりやすい。特に、工具ユニットにはクーラント、潤滑油等を用いるため、これらが当接面に進入しやすくなっている。このようなゴミ等が進入すると、加工時に工具ユニットと基部とが当接したときに、ずれが生じ、これによって加工精度が低下する恐れがある。そこで、基部及び工具ユニットにおける両当接面の間に対して空気を圧送可能な空気供給手段を設けておけば、空気圧によって、当接面に進入したゴミ、クーラント等を吹き飛ばして除去することができる。その結果、加工精度の低下を防止することができる。
また、空気供給手段を設ける以外に、例えば次のような構成することもできる。すなわち、基部及び工具ユニットにおける各当接面の周縁に段部を形成し、各段部が、当接面から軸方向に離間するにしたがって、軸体の径方向内方に向かって傾斜する傾斜面を有するように構成することができる。
この構成によれば、当接面の周縁に段部を形成しているため、この部分に進入するクーラント等の液体は段部によって受けることができる。そして、この段部には、当接面から軸方向に離間するにしたがって、軸体の径方向内方に向かって傾斜する傾斜面が形成されているため、段部によって受けられた液体が当接面から軸方向に離間する方向に流れ、当接面側に進入するのを防止することができる。
メンテナンスに際して、工具ユニットは前進されるが、このときに、軸体に沿ってレールを設け、軸体がレールに沿って進退するとともに、レールによって軸心周りの回転が規制されるように構成しておくと、工具ユニットの前進時に、工具がぶれるのを防止でき、スムーズに前進させることができる。
上記装置では、メンテナンス後に、工具ユニットが後退して再び基部に対して当接するが、この際に次のように構成することが好ましい。すなわち、基部に、軸体を保持するとともに軸体の軸心周りに当該軸体とともに回転可能で、しかも工具ユニットに当接可能な保持部材を設け、保持部材と工具ユニットとが当接したときに軸周りの位置決めを行う位置決め機構を設けることが好ましい。このような位置決め機構を設けることにより、工具ユニットが基部と当接し再び加工を行うのに際して、工具ユニットの位置を正確に復元することができる。
上記装置において、工具ユニットの前進位置において当該工具ユニットを覆う第1の位置と待機用の第2の位置との間を移動可能なカバー体と、このカバー体が第1の位置にあるときに、工具ユニットの前進を許可する制御手段とをさらに設けることができる。この構成によれば、工具ユニットを覆う第1の位置にカバー体を移動させなければ工具ユニットが前進しないため、工具ユニットのメンテナンスを行う作業者等を確実に保護することができる。このとき、カバー体に、工具ユニットから生ずる液体を受ける受容部を設けておけば、前進した工具ユニットからの液体を受けることができ、これによって、前進した工具ユニットの周辺が汚れるのを防止することができる。
カバー体を設ける代わりに、工具ユニットの前進位置における物体の存否を検出する検出手段と、検出手段によって物体の存在が検出されないときに、工具ユニットの前進を許可する制御手段とを設けるようにすることもできる。この構成によっても、工具ユニットのメンテナンスを行う作業者を確実に保護することができる。
以上のように、本発明に係る歯車仕上げ装置によれば、工具のメンテナンスを容易に行うことができる。
以下、本発明に係る歯車仕上げ装置をホーニング加工装置に適用した場合の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1、図2、及び図3は、それぞれ本実施形態に係るホーニング加工装置の正面図、側面図、及び平面図である。なお、以下の説明では、図1の左右を「左右方向」、図1の上下を「上下方向」、図2の左右を「前後方向」と称し、これを基準に説明をしていく。また、以下では、ワーク(被加工歯車)Wとして一対の軸部材Wが取り付けられた歯車Wを仕上げ研削加工する場合について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るホーニング加工装置は、基台B上に支持された第1テーブル1を備えており、このテーブル1上には、同図中のX軸方向に互いに近接離間し、ワークWを回転自在に挟持する主軸台(固定具)3及び心押し台(固定具)5が設けられている。また、これら主軸台3と心押し台5との間には、工具が取り付けられた工具ユニット7が設けられている。
主軸台3及び心押し台5は、第1テーブル1上にX軸方向に配置されたレール9上を移動可能となっており、また、その先端には、ワークWの軸部材Wを軸方向から支持する軸受け部材11,13がそれぞれ回転自在に設けられている。主軸台3の軸受け部材11は、内蔵されているモータ(図示省略)によって回転駆動する。心押し台5には、ワークWを下側から支持する板状の受け部15が設けられており、この受け部15上には、ワークWの軸部材Wをそれぞれ支持する一対の受け部材17が設けられている。加工前のワークWは、この受け部15上に配置され、その後、主軸台3と心押し台5とを近接させると、これらによって軸方向から支持される。
図1及び図2に示すように、工具ユニット7は、内歯車形状の砥石からなる工具(図示省略)が回転自在に取り付けられた環状の本体部19を備えている。この本体部19は、図1のX軸方向に開口を向けるように配置され、その後ろ側に円形の基板21が固着されている。また、本体部19の上端には、モータ23が固着されており、このモータ23を駆動すると内歯車形状の工具が本体部19に対して回転する。以上のように構成された工具ユニット7は、次に説明する切り込み駆動部25によって支持され、前後方向に移動する。
図3に示すように、基台B上には、第1テーブル1の後方に第2テーブル27が設けられている。この第2テーブル27は、第1テーブル1と直交するように前後方向に延びるように配置されており、このテーブル27上に同図中のZ軸方向に移動可能な切り込み駆動部25が設けられている。切り込み駆動部25上には、工具ユニット7を支持する基部29が設けられており、この基部29は、切り込み駆動部25に上下動可能に支持されている。
次に、切り込み駆動部について図4及び図5も参照しつつ詳細に説明する。図4及び図5は、切り込み駆動部を中心に示した図2の一部断面図である。図2〜図4に示すように、切り込み駆動部25は、その底面に配置されたボールねじ31及びモータ33によって第2テーブル27上をZ方向に移動可能となっている。これにより、仕上げ加工時にワークWに対して工具を切り込ませることができるほか、工具ユニット7を後方に待避させることができる。切り込み駆動部25の前面には、上下方向に延びるレール35が取り付けられており、このレール35に沿って上述した基部29が上下動するようになっている。また、レール35と平行にボールねじ37及びこれを軸周りに回転するモータ39も設けられており、基部29は、このボールねじ37に図示を省略するナットを介して取り付けられている。
図4に示すように、基部29は、筒状の本体41と、この本体41前面の開口周縁に取り付けられた環状のフランジ部43とで構成されている。本体41の内側には、筒状の保持部材45がベアリング47を介して回転自在に取り付けられており、この保持部材45の後端に、さらに筒状の収納部49が固着されている。したがって、保持部材45は、収納部49とともに本体41に対して回転する。
また、工具ユニット7の基板21の中心には、後方へ水平に延びる筒状の軸体51が取り付けられている。軸体51は、基板21の保持部材45及び収納部49内にスライド可能に収納されており、油圧ユニット(図示省略)による軸体51のスライドに伴って工具ユニット7が進退する。収納部49の内壁面には、軸方向に延びるレール53が取り付けられており、軸体51はこのレール53に係合し、これに沿って進退する。このレール53によって、軸体51は、収納部49に対して軸周りに回転するのが規制されている。また、収納部49の内部には、軸方向に延びるピストン55が取り付けられており、このピストン55が軸体51の内部空間を塞ぐように圧入されている。そして、軸体51の内部空間に油圧ユニットから油が供給されると、図5に示すように、軸体51が工具ユニット7ともに前進する。一方、内部空間の油が油圧ユニットによって吸引されると、軸体51が工具ユニット7とともに後退する。
図6及び図7は、切り込み駆動部の背面図である。図6に示すように、基部29の背面には、左右方向に水平に延びるボールねじ57及びこれを駆動するモータ59が取り付けられており、このボールねじ57に螺合するナット61に、下方に延びる垂下板63が揺動自在に取り付けられている。垂下板63の先端(下端)には、板状のブラケット65が上下方向にスライド自在に取り付けられており、このブラケット65が上述した収納部49の外周面に固着されている。そして、図7に示すように、ボールネジ57が回転すると、ナット61が垂下板63及びブラケット65がともに左右方向に移動し、これに伴って収納部49が軸周りに回転される。これにより、収納部49は、保持部材45及び軸体51とともに回転し、工具ユニット7の傾きが変化する。
次に、工具ユニットと切り込み駆動部との当接面の構成について説明する。上述したように、工具ユニット7は、切り込み駆動部25に対して進退する。そして、工具ユニット7が初期位置、つまり切り込み駆動部25に接触しているときには、工具ユニット7の基板21の周縁部が、切り込み駆動部25の基部29のフランジ部43に当接する。以下、これを第1当接面Sと称する(図5参照)。一方、これより径方向内方、つまり基板21における軸体51の周囲が、基部29における保持部材45の開口周縁に当接する。以下、これを第2当接面Sと称する(図5参照)。
まず、第1当接面Sについて図8及び図9も参照しつつ説明する。図8は、切り込み駆動部における工具ユニットに対向する面の正面図であり、図9は第1当接面の拡大断面図である。図5に示すように、工具ユニット7の基板21の周縁には、切り込み駆動部側に突出する4個の突出部67が固着されている。各突出部67は、軸体51を中心に等間隔に配置されている。図9に示すように、突出部67は、軸部69とその先端に設けられた円形の係合部71とから構成されており、係合部71の直径は、軸部69の直径よりも大きくなっている。また、軸部69の基端部には、バネ73が取り付けられており、このバネ73によって突出部67は、基板21に没入する方向に付勢されている。なお、基板21には油圧ユニットが取り付けられており、この油圧ユニットにより突出部67をバネ73に抗して基板21から突出させることができる。
一方、図8に示すように、切り込み駆動部25におけるフランジ部43には、軸体51を中心とした4個の円弧状の溝75が形成されており、各溝75に上述した突出部67が係合する。各溝75の中心角は、約60度となっており、そのうちの中間にある30度が加工時に工具とワークとの間の交差角を形成する範囲であり、その両端から各々15度超えると、溝75から突出部67が離脱するように構成されている。各溝75の開口側の幅(径方向の長さ)は突出部67の軸体69の直径よりもやや大きいが係合部71の直径よりは小さい程度に形成されている。これに対して、各溝75の両端部77は、突出部67の係合部71が挿入可能な形状に開口している。また、溝75の内部は、空洞になっている。以上のような構成により、工具ユニット7の突出部67は、両端部77から溝75内に挿入可能であり、この状態から突出部67が周方向に溝75に沿って移動すると、突出部67の係合部71は、溝75の開口縁部が抜け止めになり、溝75内に保持される。突出部67を溝75に沿って移動させる場合には、上述した油圧ユニットを駆動し、突出部67を溝75内に押し遣る。一方、油圧ユニットの駆動を停止すると、突出部67はバネ73によって基板21に没入する方向に付勢され、これによって突出部67の係合部71が溝75の開口縁部を内側から押圧し、突出部67が溝75に固定される。その結果、工具ユニット7は、軸体51を中心とした所定の角度で切り込み駆動部25に対して固定される。ここで、上記構成において突出部の抜けを規制する係合部、突出部の溝への固定を行うバネ、油圧ユニットが本発明の抜け止め機構に相当する。
図10は、第1及び第2当接面の拡大断面図である。同図に示すように、工具ユニット7における基板21の周縁部には、切り込み駆動部25側に突出する段部79が形成されている。この段部79は、第1当接面Sから軸方向に離間するにしたがって、径方向内方に向かって傾斜する傾斜面81を有している。同様に、基部25のフランジ部43にも段部83が形成されており、軸方向に離間するにしたがって、径方向内方へ傾斜する傾斜面85を有している。これら段部79,83は、工具ユニット7と切り込み駆動部25が当接したときに、断面において径方向外方に突出する山形を形成する(図4参照)。これにより、当接面S,Sに進入しようとする液体が傾斜面81,85に沿って流れ、当接面S,Sへの液体の進入を防止する。さらに、フランジ部43における段部83よりも径方向外方には、環状の第1ゴミよけ87が取り付けられている。この第1ゴミよけ87は、工具ユニット7側にいくにしたがって、径方向外方に傾斜する板体によって形成されている。一方、工具ユニット7の基板21にも同様の構成の第2ゴミよけ89が設けられている。この第2ゴミよけ89は、第1ゴミよけ87よりも径方向外方に配置されており、切り込み駆動部25側へいくにしたがって径方向外方に傾斜する板体により構成されている。以上のような段部79,83、ゴミよけ87,89は、次のような理由で設けられている。すなわち、本実施形態の歯車仕上げ装置では、工具ユニット7と基部29とは、離間するため、両者の当接面S,Sにはゴミがたまりやすい。特に、特に工具ユニット7はクーラント、潤滑油等を用いるため、これらが当接面S,Sに進入しやすくなっている。このようなゴミ等が進入すると、加工時に工具ユニット7と基部29とが当接したときに、ずれが生じ、これによって加工精度が低下する恐れがある。これに対して、上記のような構成にしておくと、工具ユニット7の周縁からゴミや液体が当接面に進入するのを防止することができる。
次に、第2当接面Sについて説明する。図8に示すように、切り込み駆動部25の保持部材45において、工具ユニット7と対向する位置には、環状の第1位置決め部91が形成されている。この位置決め部91には、周方向に沿って所定間隔で突部93が形成されている。つまり、周方向に沿って凹凸が形成されている。一方、図10に示すように、工具ユニット7の基板21においても保持部材45の第1位置決め部91と対向する位置には第2位置決め部93が形成されている。第2位置決め部93も環状に形成され、周方向に沿って凹凸が形成されている。そして、第1及び第2位置決め部91,93は、互いに凹凸嵌合するようになっており、工具ユニット7が切り込み駆動部25に当接したときの位置決めに用いられる。また、図10に示すように、工具ユニット7における第2位置決め部93の複数の凸部には、図示を省略するコンプレッサーにより空気が吹き出される開口95が形成されており、ここから吹き出される空気によって、工具ユニット7と切り込み駆動部25との当接面S,Sに進入するゴミや液体を除去できるようになっている。ここで、上記構成において空気を吹き出す開口95及びコンプレッサーが本発明の空気供給手段に相当する。また、上記第1及び第2の位置決め部が本発明の位置決め機構を構成する。
続いて、メンテナンス時に用いられるカバー体について図11も参照しつつ説明する。図11はカバー部材の使用方法を説明する側面図である。カバー体97は、前進した工具ユニット7を覆うための板状の部材である。図3に示すように、カバー体97は、加工時には、主軸台3の前面に配置されている。そして、メンテナンス時には、工具ユニット7の前面まで横方向にスライドされ、前側に引き出される。図11に示すように、このカバー体97は、上板99及び下板101に上下に二分割されて互いに揺動するようになっている。また、カバー体97の下端部が揺動自在に基台Bに連結されている。そして、同図に示すように、メンテナンス時には、前側に引き出され、下板101が工具ユニット7の下側を覆い、上板99が工具ユニット7の前部を覆う。下板101は、工具ユニット7から滴り落ちるクーラント等の液体の受容部としての役割も果たす。また、本実施形態に係る装置では、カバー体97が引き出されなければ、工具ユニット7が前進しないように制御されている。この制御については、図示を省略するコンピュータによる制御部(制御手段)によって行われる。
次に、上記のように構成された歯車仕上げ装置の動作について図12及び図13も参照して説明する。図12及び図13は動作説明図である。歯車の仕上げ加工は、図1〜図3に示す初期位置で行われる。そして、加工が終わり、装置のメンテナンス、特に工具のメンテナンスを行う際には、まず、図3に示す待機位置からカバー体97を横方向にスライドさせた後、前側に引き出しておく。次に、工具ユニット7が垂直になるように軸体周りに回転させ、X方向において主軸台3及び心押し台5と干渉しないようにする。続いて、モータ39を駆動し、基部29とともに工具ユニット7を、Y方向において主軸台3及び心押し台5と干渉しない位置まで上昇させる。これに続いて、工具ユニット7を軸体周りに回転させ、突出部67を溝75の端部77に位置させるようにする。この状態で、突出部67は溝75から離脱可能になる。そして、図12に示すように、油圧ユニットにより、軸体51とともに工具ユニット7を前進させ、工具ユニット7がZ方向において主軸台3等と干渉しない位置に配置する。最後に、モータ39を駆動し、図11に示すように、基部29とともに工具ユニット7をY方向の初期位置まで下降させる。この状態で、メンテナンスを行うが、図13に示すように、必要に応じて、工具ユニット7を軸体51周りに回転させてメンテナンスを行いやすいようにする。
以上のように、本実施形態によれば、工具ユニット7がワークWを支持する主軸台3および心押し台5に干渉しない位置へ前進するため、工具ユニット7を前進させた状態にすれば、主軸台3等に作業を妨げられることなく、スムーズにメンテナンスを行うことができる。また、工具ユニット7が主軸台3等と干渉しない位置へ上昇可能であるため、工具ユニット7を上昇させれば、工具ユニット7に妨げられることなく、主軸台3及び心押し台5のメンテナンスも円滑に行うことができる。
このように工具ユニット7の進退と上下動が可能であるため、主軸台3と心押し台5との間隔を大きく広げなくても、進退と上下動を組み合わせて工具ユニット7を主軸台よりも前側に前進させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、カバー体97を前側に引き出すまでは工具ユニット7を前進させることができないように制御されているが、不意に工具ユニット7が前進するのを防止するには、これ以外の構成も可能である。例えば、工具ユニット7が前進してくる位置R(図12参照)において物体を検出するセンサー(検出手段)を設けておき、このセンサーが物体、例えば作業者を検知している間は、工具ユニット7の前進が許可されないように制御部(制御手段)で制御することもできる。
また、上記実施形態に係るワークの交換を自動化することができる。以下、図14〜図16を参照しつつワーク交換装置を備えた歯車仕上げシステムについて説明する。図14は歯車仕上げシステムの正面図、図15は図14の側面図、図16はワーク保持アームの底面図である。
図14に示すように、このシステムは、上記実施形態の装置と、ワークを交換するワーク交換装置とを備えている。ワーク交換装置103は、歯車仕上げ装置のワークを搬送するワーク保持アーム105を備えており、このアーム105がフレーム107によって支持されている。フレーム107は、歯車仕上げ装置の上方で水平方向に延びる水平フレーム107aと、その両端で水平フレーム107aを支持する支持フレーム107bとから構成されている。水平フレーム107aの左側の下方には、加工前のワークが配置された加工前ワーク待機部109が設けられている。一方、水平フレーム107aの右側の下方には、加工後のワークが配置される加工後ワーク待機部111が設けられている。ワーク保持アーム105は、水平フレーム107aに沿って水平方向に移動可能であるとともに、上下方向にも移動可能となっている。
ワーク保持アーム105の先端(下端)には、鉛直軸周りに回転可能な矩形板状の支持部113が設けられており、この支持部113の下面にワークWを把持する2個の保持具、つまり第1及び第2保持具115,117が設けられている。図14に示すように、これら保持具115,117は、支持部113の下面の対角線上に設けられている。
次に、上記システムの動作について説明する。まず、ワークの加工が完了すると、主軸台3と心押し台5とを離間させる。この離間に伴って、両者に支持されていたワークWは心押し台5の受け部15上に配置される。次に、切り込み駆動部25をZ方向に後退させ、工具ユニット7と心押し台5とが干渉しないようにする。続いて、ワーク保持アーム105を加工前ワーク待機部109まで移動させ、加工前のワークを第1保持具115によって把持する。これに続いて、ワーク保持アーム105を心押し台5の受け部15まで移動させる。そして、図15に示すように、アーム105を下降させ、第2保持具117によって受け部15上のワークWを把持した後、アーム105を少し上昇させる。この状態で、支持部113を180度回転させ、加工前のワークWを把持した第1保持具115を受け部15の上方に位置決めする。これに続いて、アーム105を下降させ、第1保持具115によるワークWの把持を解除し、加工前のワークWを受け部15上に載置する。その後、第2保持具117に加工後のワークWを把持したままで、これを加工後ワーク待機部111まで搬送し、待機部にワークを載置する。以上の工程を経れば、ワークの交換も自動化することができ、歯車の仕上げ加工を効率的に行うことができる。
本発明に係る歯車仕上げ装置をホーニング加工装置に適用した場合の一実施形態を示す正面図である。 図1のホーニング加工装置の側面図である。 図1のホーニング加工装置の平面図である。 切り込み駆動部を中心に示した図2の一部断面図である。 切り込み駆動部を中心に示した図2の一部断面図である。 切り込み駆動部の背面図である。 切り込み駆動部の背面図である。 切り込み駆動部における工具ユニットに対向する面の正面図である。 第1当接面の拡大断面図である。 第1及び第2当接面の拡大断面図である。 カバー部材の使用方法を説明する側面図である。 図1に示す装置の動作説明図である。 図1に示す装置の動作説明図である。 本発明に係る歯車仕上げシステムの一実施形態の正面図である。 図14の側面図である。 ワーク保持アームの底面図である。
符号の説明
3 主軸台(固定具)
5 心押し台(固定具)
7 工具ユニット
29 基部
45 保持部材
51 軸体
53 レール
67 突出部
75 溝
79,83 段部
81,85 傾斜面
91 第1位置決め部(位置決め機構)
93 第2位置決め部(位置決め機構)
95 開口(空気供給手段)
97 カバー体
101 下板(受容部)

Claims (11)

  1. 加工対象となる被加工歯車に噛合する内歯車形状の工具を有する工具ユニットと、
    被加工歯車の軸方向両端から当該被加工歯車を支持するとともに、軸方向に近接離間可能な一対の固定具と、
    前記工具ユニットを支持する基部と、を備え、
    前記工具ユニットは、前記基部に対して前記被加工歯車の軸方向とは略垂直の水平方向に進退可能に構成され、前記固定具と干渉しない位置へ前進可能である、歯車仕上げ装置。
  2. 前記基部は上下動可能に構成され、前記工具ユニットは前記固定具と干渉しない位置へ上昇可能である、請求項1に記載の歯車仕上げ装置。
  3. 前記工具ユニットは、水平方向に突出する軸体を有しており、
    前記軸体は、前記基部に対して水平方向に進退自在に構成されており、
    前記工具ユニットは、前記軸体の進退に伴って前記基部と近接離間するとともに、前記軸体の軸心周りに回転可能である、請求項1または2に記載の歯車仕上げ装置。
  4. 前記基部における前記工具ユニットとの当接面に形成され、前記軸体の軸心を中心とする円弧状の溝と、
    前記工具ユニットにおける前記基部との当接面に形成され、前記溝に係合し、前記工具ユニットの回転に伴って前記溝に沿って移動可能な突出部と、
    前記突出部を前記溝内に固定可能な抜け止め機構と、を備え、
    前記突出部が前記溝の所定範囲内に係合しているときには前記抜け止め機構により、前記突出部を前記溝内に固定可能である一方、前記突出部が前記所定範囲外に移動したときに前記抜け止め機構による抜け止めが解除され、前記突出部が前記溝から離脱可能となる、請求項3に記載の歯車仕上げ装置。
  5. 前記基部及び工具ユニットにおける各当接面の間に空気を圧送可能な空気供給手段をさらに備えている、請求項3または4に記載の歯車仕上げ装置。
  6. 前記基部及び工具ユニットにおける各当接面の周縁には段部が形成されており、
    前記各段部は、前記当接面から軸方向に離間するにいくにしたがって、前記軸体の径方向内方に向かって傾斜する傾斜面を有している、請求項3から5のいずれかに記載の歯車仕上げ装置。
  7. 前記軸体に沿ってレールが設けられており、
    前記軸体は、前記レールに沿って進退するとともに、前記レールによって軸心周りの回転を規制されている、請求項3から6のいずれかに記載の歯車仕上げ装置。
  8. 前記基部は、
    前記軸体を保持するとともに前記軸体の軸心周りに当該軸体とともに回転可能で、しかも前記工具ユニットと当接可能な保持部材と、
    前記保持部材と前記工具ユニットとが当接したときに前記軸周りの位置決めを行う位置決め機構と
    をさらに備えている、請求項3から7のいずれかに記載の歯車仕上げ装置。
  9. 前記工具ユニットの前進位置において当該工具ユニットを覆う第1の位置と、待機用の第2の位置との間を移動可能なカバー体と、
    前記カバー体が前記第1の位置にあるときに、前記工具ユニットの前進を許可する制御手段と
    をさらに備えている、請求項1から8のいずれかに記載の歯車仕上げ装置。
  10. 前記カバー体は、前記工具ユニットから生ずる液体を受ける受容部を有している請求項9に記載の歯車仕上げ装置。
  11. 前記工具ユニットの前進位置における物体の存否を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって物体の存在が検出されないときに、前記工具ユニットの前進を許可する制御手段と
    をさらに備えている、請求項1から8に記載の歯車仕上げ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016527096A (ja) * 2013-08-12 2016-09-08 エムデーツェー・マックス・デートワイラー・アーゲー ギアをホーニング仕上げするための機械

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