JP2007283426A - 吸塵用研磨具 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸塵用孔を有する研磨材をバックアップパッドに取り付ける際に、孔位置を整合させる必要をなくし、研磨材の付け替え労力を軽減すると同時に、吸塵用研磨具の研磨性能を更に向上させること。
【解決手段】20以上の吸塵孔3、3’を有するシート状研磨材と、第1主表面と対向する第2主表面を有し、前記第1主表面と第2主表面とを貫通する少なくとも1つの吸塵用穴を持つ基体材1と、前記基体材の第1主表面に接合され、前記研磨材を取付ける取付け面と前記取付け面から前記基体材の第1主表面方向に延在する複数の孔を持つ、通気部材4、4’とを有し、前記通気部材は前記基体材と協働して、粉塵を、前記取付け面から前記基体材の第2主表面に流出させる、研磨材支持用バックアップパッドとを有する吸塵用研磨具。
【選択図】図8
【解決手段】20以上の吸塵孔3、3’を有するシート状研磨材と、第1主表面と対向する第2主表面を有し、前記第1主表面と第2主表面とを貫通する少なくとも1つの吸塵用穴を持つ基体材1と、前記基体材の第1主表面に接合され、前記研磨材を取付ける取付け面と前記取付け面から前記基体材の第1主表面方向に延在する複数の孔を持つ、通気部材4、4’とを有し、前記通気部材は前記基体材と協働して、粉塵を、前記取付け面から前記基体材の第2主表面に流出させる、研磨材支持用バックアップパッドとを有する吸塵用研磨具。
【選択図】図8
Description
本発明は、吸塵用の孔を備えるシート状研磨材と、通気部材を持つ研磨材支持用バックアップパッドとを有する吸塵用研磨具に関する。
自動車補修作業等においては軟質の塗膜やパテ等が研磨される。軟質の塗膜やパテ等を研磨する際には研磨屑が多量に発生するため、研磨屑の排出性を良くして目詰まりし難くする必要がある。そのため、研磨面に吸塵用の開口を有する吸塵用研磨具が従来から知られている。
このような研磨具は、一般に、シート状研磨材(研磨布紙等)と、それを支持するバックアップパッドとから構成されている。研磨材及びバックアップパッドには、直径約10mmの吸塵用の孔が6〜7個程度決められた位置に空けられている。そして、シート状研磨材は、孔が重なるようにバックアップパッドの研磨材取付け面に装着され、研磨具の研磨面には裏面まで貫通する開口が形成される。
研磨作業は、研磨具の裏面に吸引機能を有するサンダーを取り付けて行い、研磨屑は研磨面の開口を通して吸引され、排出される。
本明細書において、研磨面の「有効開口部」とは、研磨材の吸塵孔とバックアップパッドの研磨材取付け面の孔とが重なった部分を指していう。つまり、「研磨面の有効開口部」は、サンダーから吸引した場合に研磨かすを吸い込む機能を奏する、研磨具の研磨面から裏面まで連通している孔である。また、「孔」とは貫通孔をいい、窪みは含まれない。
「吸塵孔」、「吸塵用孔」とは少なくとも研磨屑を収集する機能を奏する孔をいう。例えば、ドーナツ形状をした研磨材について、中央部分にある研磨屑の収集に関与しない穴は、「吸塵用孔」には含まれない。
研磨材をバックアップパッドに装着する際には、パッド及び研磨材の孔位置を目視で確認し、孔の位置合わせをしながら研磨材を取り付ける作業が必要であり、手間がかかる。仮に研磨材の孔位置がバックアップパッドの孔位置からずれると、研磨面において、有効開口部を持つ吸塵孔の数が少なくなるために十分な吸塵能力が得られない。それゆえ、研磨材の種類を変更して吸塵用の孔位置や孔形状が変わると、パッドもそれに合わせて変更する必要があり、研磨材の付け替えには煩雑な作業が必要である。
かかる問題を改善するために、例えば特許文献1ではバックアップパッドの吸塵用孔を環状溝として孔位置を会わせる労力の軽減を図っている。しかしながら、環状溝の部分において研磨材の支持が不十分となる。また、研磨材の孔位置が同一円周上に空けられていない場合、孔位置は環状溝と整合せず、課題の解決が不十分である。
特許文献2ではバックアップパッドの孔寸法を研磨材の孔寸法よりも大きくして位置を合わせやすくする提案がされている。又孔の位置が整合していない研磨材を使用する場合、該パッドもそれに合わせて変更する必要があり、交換作業が繁雑である。
他方、吸塵用研磨具には、切削性及び研磨持続性のような研磨性能を更に向上させることが望まれている。そのためには研磨面の吸塵能力を向上させることが有効である。
特許文献3及び4には研磨面に多数の孔を有するシート状研磨材、及び孔開きバックアップパッドを有する吸塵用研磨具が記載されている。しかしながら、これら研磨具の研磨面をみると、研磨材の孔位置はバックアップパッドの孔位置と整合せず、バックアップパッドの孔が研磨材の孔によって狭められている。その結果、研磨面の有効開口部を持つ吸塵孔の数かなり少なく、これらの研磨具は研磨面の吸塵能力に劣り、研磨性能が不十分である。
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、シート状研磨材をバックアップパッドに取り付ける際に、孔位置を整合させる必要をなくし、研磨材の付け替え労力を軽減すると同時に、吸塵用研磨具の研磨性能を更に向上させることにある。
本発明は、20以上の吸塵孔を有するシート状研磨材と、研磨支持用バックアップパッドを有する吸塵用研磨具を提供する。ここで、バックアップパッドは、第1主表面と対向する第2主表面を有し、この第1主表面と第2主表面とを貫通する少なくとも1つの吸塵用穴を持つ基体材と;基体材の第1主表面に接合され、研磨材を取付ける取付け面と取付け面から基体材の第1主表面方向に延在する複数の孔を持つ通気部材とを有する。この通気部材は基体材と協働して、粉塵を、取付け面から基体材の第2主表面に流出させる。
シート状研磨材
シート状研磨材
シート状研磨材をバックアップパッドの任意の位置に装着することが可能となり、シート状研磨材をバックアップパッドに取り付ける際に、孔位置を整合させる手間が軽減される。また、研磨面の吸塵能力が向上する。
本発明実施の形態に係る吸塵用研磨具は、20以上の多数の吸塵孔を持つシート状研磨材と、通気部材を持つバックアップバッドとを組み合わせたものであり、両者を取り付ける際の孔位置の整合を不要にし、任意の取り付け位置で良好な研磨面での吸塵能力を確保できることを特徴とする。
なお、この特徴をより有効に実現するため、シート状研磨材をバックアップパッドの研磨材取り付け面上に取り付けた際に、両者の吸塵孔が重なる有効開口部を持つシート状研磨材の吸塵孔の数の比率(以下、「有効開口数率」という)が当該シート状研磨材の全吸塵孔の数の約30%以上となるよう、シート状研磨材およびバックアップパッドの各開口構造が設定されることが好ましい。
また、バックアップパッドの通気部材は、15以上の吸塵孔を有し、研磨材接触面積全面積に対し開口部総面積を15%以上とすることが好ましい。
以下、シート状研磨材、バックアップパッドの各実施の形態および両者を組み合わせた吸塵用研磨具の実施の形態について説明する。
また、バックアップパッドの通気部材は、15以上の吸塵孔を有し、研磨材接触面積全面積に対し開口部総面積を15%以上とすることが好ましい。
以下、シート状研磨材、バックアップパッドの各実施の形態および両者を組み合わせた吸塵用研磨具の実施の形態について説明する。
シート状研磨材
まず、本発明の吸塵用研磨具に用いるのに好ましいシート状研磨材の実施の形態について説明する。図1は吸塵孔を有するシート状研磨材の構造(一部)を示す断面図である。基材101の表面上にバインダー102が被覆され、砥粒103はバインダー102により基材101に接着されている。研磨材には多数の吸塵孔104、104’・・・が設けられている。
まず、本発明の吸塵用研磨具に用いるのに好ましいシート状研磨材の実施の形態について説明する。図1は吸塵孔を有するシート状研磨材の構造(一部)を示す断面図である。基材101の表面上にバインダー102が被覆され、砥粒103はバインダー102により基材101に接着されている。研磨材には多数の吸塵孔104、104’・・・が設けられている。
孔の研磨面側の縁は面取りされていることが好ましい。孔の研磨面側の縁が鋭利であったり突出していると、被研磨面を傷つける怖れがあるからである。
孔は、好ましくは、シート状研磨材を打ち抜き加工して形成される。研磨材を打ち抜く際には、その研磨面から基材の裏面へ向かう方向に刃を入れることが好ましい。そのことによって孔の研磨面側の縁が面取りされるからである。また、孔は基材を予め打ち抜いて形成しておいてもよい。
基材は、シート状研磨材の基材として通常使用される材料であればよい。具体的には、ポリマーフィルム、織布、不織布、紙、含浸紙、ポリマー被覆紙、フォーム状のエラストマー等が使用できる。特に好ましい基材はオイル含浸紙、ポリマー被覆紙、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステルフィルム、及びこれらの金属蒸着紙及びフィルムである。基材の厚さは、一般に12〜5000μm、好ましくは38〜3000μmである。
基材の表面には、バインダーにより砥粒が接着される。バインダーとしては、接着強度が充分に確保でき、自動車補修用研磨材に通常用いられるものを使用する。例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ユリア樹脂等が挙げられる。
砥粒としては、自動車補修用研磨材に用いうるものを使用する。例えば、材質としては、酸化アルミニウム、酸化セリウム、シリコンカーバイド、ダイヤモンド、酸化アルミナについてさらに言えば溶融アルミナ、セラミックアルミナ(ゾルゲルアルミナを含む)等が挙げられる。また、砥粒はポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリオレフィン等からなるプラスチック製微粒子であっても良い。砥粒の寸法は、一般に平均粒径500〜0.45μm程度である。すなわち、平均粒径500μm(JIS#36)〜0.45μm(#20000)、好ましくは平均粒径5μm(#2500)〜300μm(#60)である。
シート状研磨材は、まず吸塵孔を有しない基材を用いて研磨面が平坦な塗布研磨材を製造し、その後、基材の表面に複数の吸塵孔を形成することにより製造できる。あるいは、基材の表面に複数の吸塵孔を形成し、この基材にバインダー及び砥粒を被覆し、そして加熱してバインダーを硬化させることにより製造してもよい。
図2は本発明の実施の形態に用いるシート状研磨材の研磨面を示す図である。このシート状研磨材200は研磨面に多数の吸塵孔204、204’が設けられている。吸塵孔204の数は、少なくとも20以上、好ましくは30以上、より好ましくは50以上である。少なくとも20以上の吸塵孔を有すれば、後述する本実施の形態にかかるバックアップパッドと組み合わせた場合に、任意のあわせ位置で、約30%以上の有効開口数率、すなわちシート状研磨材の研磨面において、全吸塵孔の約30%において、有効開口部を得ることができる。
なお、吸塵孔は、研磨面全面に均一に配置させる必要は必ずしもなく、図2に示すように、中央部にのみ配置してもよい。このように、吸塵孔を集合させた配置された開口部領域と、周縁部に無孔部領域とを配する場合は、被研磨材の状態に合わせて、開口部領域と無孔部領域とを使い分けることができる。例えば、研磨屑の排出が少なく、研磨面の高い精度が要求されるような研磨仕上工程では、無孔部領域で主に研磨することが望ましい場合もある。
吸塵孔は、合計面積の研磨材片面全体の面積に対する割合(吸塵孔面積率)が1%以上、好ましくは3〜50%、より好ましくは5〜40%である。吸塵孔面積率が1%未満であると、研磨面で十分な有効開口面積を確保することが困難となり、研磨面の吸塵能力が低下する。吸塵孔の面積率が50%を越えると研磨面の研磨能力が低下する。
吸塵孔は、1個あたりの吸塵孔面積が0.5〜350mm2である。吸塵孔の面積がこの範囲内であれば、孔の形状は円形、楕円形、多角形、扇形、木葉形、弓形など、どのような形でも良い。1個あたりの吸塵孔面積が0.5mm2以下になると、塊状になった研磨屑が詰まり易くなり、研磨屑排出の能力が低下する。
1個あたりの吸塵孔面積が350mm2以上になると、特に吸引機能を持つサンダーに装着して使用した場合、孔1個あたりの吸引力が弱くなるために、効率良く研磨屑を排出することができない。その結果、高い切削性能の向上が得られない。ただし、ドーナツ形状をした研磨材の、中央部分にある大きな孔の面積は、この限りではない。1個あたりの吸塵孔面積が1〜80mm2であると、さらに高い切削性能の向上が得られる。
隣接する吸塵孔の端部間距離は1〜20mm、好ましくは3〜10mmである。隣接する吸塵孔の端部間距離が1mm以下になると、孔間のシート強度が弱くなり破断を生じてしまう。また、シート内での応力差により、多孔部分に撓みを生じてしまい、研磨材の品質に悪影響を与えてしまう。その結果、高い切削性能の向上が得られない。隣接する吸塵孔の端部間距離が20mm以上になると、研磨材の研磨運動において孔が研磨屑に遭遇する頻度が低くなり、効率良く研磨屑を排出することができない。その結果、やはり高い切削性能の向上が得られない。
シート状研磨材の平面形状及び寸法は用途に応じて適宜決定すればよい。例えば、ディスク状や方形シート状が一般的である。このことは、以下に説明するバックアップパッドについても当てはまる。
バックアップパッド
次に、本発明の吸塵用研磨具に用いるのに好ましいバックアップパッドの構成について説明する。研磨材支持用バックアップパッドは、基体材とこの基体材に設置される研磨材取付け面を持つ通気部材とを主要構成として有する。基体材は、通気部材の取付け面である第1主表面(主表面)と、サンダー取付け面である第2主表面とを有する。
次に、本発明の吸塵用研磨具に用いるのに好ましいバックアップパッドの構成について説明する。研磨材支持用バックアップパッドは、基体材とこの基体材に設置される研磨材取付け面を持つ通気部材とを主要構成として有する。基体材は、通気部材の取付け面である第1主表面(主表面)と、サンダー取付け面である第2主表面とを有する。
図3は、基体材のサンダー取付け面及び側面の一例を示す図である。基体材1の中心部にはサンダー取付け用ボルト2が装着され、主表面まで貫通する吸塵用孔3、3’、・・・が6個設けられている。
基体材の構成はサンダー取付け面から吸引した場合に主表面側から研磨かすを吸い込むことができ、また、後に説明する通気部材など主表面上に支持することができるものであれば足り、図3の例には限定されない。例えば、吸塵用孔の数は増減させてよい。つまり、吸塵用孔の数は1個であってもよく、複数の吸塵用孔を集合させて開口構造とした多孔構造やメッシュ構造としてもよい。
基体材は剛性材料で形成することが好ましい。サンダーの駆動力を研磨材に効率的に伝達するためである。基体材の材質にはプラスチック、繊維強化プラスチック及び金属等が使用される。プラスチックとしては、例えば熱可塑性樹脂:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネイト、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフロロエチレン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド等、熱硬化性樹脂:フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂等が挙げられる。繊維強化プラスチックの強化繊維としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維等の長繊維、短繊維等が挙げられ、前述のプラスチックの強化用に使用される。又これらプラスチックには、耐久性、強度等を上げるために酸化防止剤、各種顔料、紫外線吸収剤、充填材等の添加がされても構わない。金属には、ステンレススチール、アルミニウム合金、マグネシウム合金等が挙げられる。
図4は通気部材の研磨材取付け面及び側面の一例を示す図である。通気部材は、シート状または板状であり、研磨材取付け面は開口構造を有している。開口構造を構成する吸塵孔の形状は、研磨かすを支障無く通過させる機能を有するものであれば限定されない。例えば、図4(a)に示した円形の貫通穴21、図4(b)に示した正方形の貫通穴22示した円形(a)及び正方形(b)の他、三角形、六角形のような多角形、長方形、菱形、星型、楕円形等であってよい。
吸塵孔の寸法、数、配置は、研磨作業時に研磨材を支持することができ、研磨かすを支障無く通過させる研磨面の開口率を実現するように決定される。これらの好ましい値や態様は、通気部材の材質などを考慮して適宜決定されるが、少なくとも15以上、好ましくは20以上の多数の吸塵孔を有することが望ましい。
図5は通気部材の研磨材取付け面及び側面の他の例を示す図である。図5(a)に示される研磨材取付け面は波型メッシュ構造31を有している。図5(b)に示される研磨材取り付け面は格子型メッシュ構造32を有している。メッシュ構造は複数の貫通穴が集合して構成されており、開口構造に含まれる。
通気部材の開口構造は研磨かすを通過させることができ、研磨材を取り付けることができるものであれば足り、上記の例には限定されない。図6及び図7は通気部材の開口構造の例を示す平面図である。図6(a)〜(f)及び図7(a)〜(d)は、それぞれ通気部材の開口構造の例を示す平面図である。各構造例において、研磨材取り付け面40、50には、開口41、51が複数集合している。
図6は円形のシート状研磨材を例示し、(a)は平行な8角形穴の列でなる構造、(b)は6角形穴と格子を組み合わせた構造、(c)は放射状の6角形穴でなる構造、(d)は寸法の異なる円形穴の列でなる構造、(e)は複数の同心円状穴でなる構造、(f)は複数の波線状穴でなる構造、を表している。図7は方形のシート状研磨材を例示し、(a)は平行な6角形穴の列でなる構造、(b)は細長い穴を互い違いに配置した構造、(c)は複数の波線状穴でなる構造、(d)は平行な正方形穴の列でなる構造、を表している。
研磨材接触面全面積に対する、通気部材の研磨材取付け面の全開口面積の比率(以下、「孔面積率」と呼ぶ)は限定されないが、好ましくは15%以上、好ましくは30〜80%、より好ましくは30〜70%である。孔面積率が15%未満であると、シート状研磨材での研磨面における有効開口数率を確保することが困難となり、研磨面の吸塵能力が低下する。孔面積率が70%を越えると研磨材の支持が困難になる。
なお、「研磨材接触面全面積」とは、研磨材を通気部材に取り付けた場合に、バックアップパッドと研磨材とが接触する面積の合計をいう。したがって、通気部材の研磨材取り付け面の周囲に後述するような環状台や環状壁が存在する場合は、研磨材取り付け面の面積のみならず、研磨材と接する環状台や環状壁の面積も含まれる。
なお、「研磨材接触面全面積」とは、研磨材を通気部材に取り付けた場合に、バックアップパッドと研磨材とが接触する面積の合計をいう。したがって、通気部材の研磨材取り付け面の周囲に後述するような環状台や環状壁が存在する場合は、研磨材取り付け面の面積のみならず、研磨材と接する環状台や環状壁の面積も含まれる。
通気部材は、研磨材を支持して研磨機能を実現するのに十分な強度を有する材料で形成すればよい。通気部材の材質には、例えば熱可塑性樹脂:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネイト、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフロロエチレン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド等、熱硬化性樹脂:フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂等、エラストマー:ポリウレタン、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、EPDMポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリクロロプレン、ニトリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムあるいはスチレン/ブタジエンコポリマーのような天然又は合成ゴムエラストマーが1種又は複数使用される。通気部材はこれらの素材からなる成型品、開放気泡又は独立気泡を有する発泡材、天然繊維又は熱可塑性樹脂からなる不織布等の1種又は複数から構成される。又これらの通気部材には、耐久性、強度等を上げるために酸化防止剤、各種顔料、紫外線吸収剤、充填材等の添加がされても構わない。
通気部材は、基体材の主表面上に支持されてバックアップパッドが構成される。
好ましい態様では、通気部材は、支持構造によって主表面と間隔を空けて主表面とほぼ平行になるように支持される。そうすると、基体材と通気部材との間に空間が形成され、その空間は通気部材の開口構造を基体材の吸塵用孔と連通する。
その結果研磨作業によって発生した研磨かすは、研磨材の吸塵孔から吸い込まれ、開口構造を通過した後に、基体材のいずれかの吸塵用孔に向かって自由に移動できるようになり、その結果、吸塵効率が向上する。基体材の吸塵用孔と開口構造とを連通し、通気チャネルとなる空間(空洞ポケット)を、本明細書ではダストポケットという。
ダストポケットは、例えば、通気部材の開口構造を構成する少なくとも2つの孔を基体材の少なくとも1つの吸塵用孔と連通させる。好ましくは、ダストポケットは、通気部材の開口構造を構成する実質的に全ての孔を基体材の少なくとも1つの吸塵用孔と連通させる。ここで、実質的に全ての孔とは、バックアップパッドが完成した状態で空気の導通が維持されているものをいう。つまり、通気部材を支持するための構造材や結合剤等と接することによって塞がれている孔を除く趣旨である。
ダストポケットは複数の空間に分割されていてもよい。しかしながら、好ましくは、ダストポケットは一つの空間を形成し、通気部材の開口構造を構成する全ての孔を基体材の任意の一つの吸塵用孔と連通させる。
図8は本発明の一実施態様であるバックアップパッドの断面図である。このバックアップパッドは、基体材1、及び通気部材4を有している。基体材1は吸塵用孔3、3’、・・・を有しており、通気部材4は孔11、11’、・・・からなる開口構造を有している。
図9は本発明の他の実施態様であるバックアップパッドの断面図である。このバックアップパッドは、外周部に一体成形された環状台を有する基体材1、環状台の上にわたされた剛性シート材8及び通気部材4を有している。基体材1は吸塵用孔3、3’、・・・を有しており、通気部材4及び剛性シート材8は整合する孔11、11’、・・・からなる開口構造を有している。
通気部材4は基体材1の環状台及び剛性シート材8によって、主表面と間隔を空けて主表面とほぼ平行になるように支持されている。そして、基体材1の主表面に隣接して、吸塵用孔と開口構造とを連通させるダストポケット7が形成されている。
基体材1又は剛性シート材8の面上には、剛性を高めるため、リブ(図には非表示)を形成してもよい。また、研磨作業時の圧力に対抗して剛性シート材8を支持するために、基体材1の主表面に橋脚を立ててもよい。図10は、橋脚の形状及び配置を例示した平面図である。図10(a)〜(e)は、橋脚の形状及び配置を例示した平面図である。各例において、基体材の主表面80の上に、複数の橋脚81が立てられている。図10(a)は直線壁放射状、(b)は円柱円周状、(c)は曲線壁放射状、(d)は角柱円周状、(e)は曲線壁円周状の橋脚配置を現している。更に、バックアップパッドの側壁に吸塵孔12、12’、・・・を設けて吸塵効果をさらに高めてもよい。
橋脚は、例えば、基体材、剛性シート材又は通気部材と同様の材料で形成されてよく、基体材や剛性シート材と一体成形されていてもよい。橋脚の弾性や強度等の物性は適宜調整してよく、橋脚は金属などの剛性材料で形成してもよい。
図11は本発明の他の実施態様であるバックアップパッドの断面図である。このバックアップパッドは、基体材1、環状台9、環状台9の上にわたされた剛性シート材8及び通気部材4を有している。基体材1は吸塵用孔3、3’、・・・を有しており、通気部材及び剛性シート材は整合する孔11、11’、・・・からなる開口構造を有している。
通気部材4は環状台9及び剛性シート材8によって、主表面と間隔を空けて主表面とほぼ平行になるように支持されている。そして、基体材1の主表面に隣接して、吸塵用孔と開口構造とを連通させるダストポケット7が形成されている。
図9及び図11に示した実施態様では、支持構造は橋脚及び橋桁からなっており、橋脚は環状台9、及び橋桁は剛性シート材8である。剛性シート材8は環状台の内径寸法以上外径寸法以下の径寸法を有している。剛性シート材8の厚さはその材質の強度を考慮して、通気部材4を適切に支持できるように決定される。
環状台9は、剛性シート材8を保持する限り円筒形、断面が台形の形状等どの様な形状をしていても構わない。また、環状台は、例えば、橋脚と同様の材料で形成されてよい。環状台の弾性や強度等の物性は適宜調整してよい。
剛性シート材8の材質は、例えば、ステンレススチール、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属の他にも、熱可塑性樹脂:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、超高分子量ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネイト、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフロロエチレン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド等、熱硬化性樹脂:フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂等及びこれらの樹脂をガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、金属繊維等の長繊維、短繊維等で強化した繊維強化樹脂等、エラストマー:ポリウレタン、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、EPDMポリマー、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリクロロプレン、ニトリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムあるいはスチレン/ブタジエンコポリマー等の天然又は合成ゴムエラストマーが1種又は複数使用される。又耐久性、強度等を上げるために酸化防止剤、各種顔料、紫外線吸収剤、充填材等の添加がされても構わない。
剛性シート材8の開口構造は通気部材4を適切に支持でき、研磨かすを支障無く通過させる開口率を有するものであれば限定されない。例えば、孔の形状は、1辺が0.5mm以上の格子状、直径0.5mm以上の円形状、長方形、菱形、三角形、四角形、多角形、星型、円形、楕円形等であってよい。また、開口構造はメッシュ構造であってもよい。
図11の実施態様においても、図9に示した態様と同様に、リブ、橋脚、側壁の吸塵孔などを更に設けてもよい。
図12は本発明の一実施態様であるバックアップパッドの研磨材取付け面およびA−A’断面を示す図である。このバックアップパッドは、吸塵用孔を有する基体材1、主表面上に固定された複数の橋脚6、6’、・・・、及び橋脚に支持された通気部材4を有している。通気部材4の外周には環状壁5が設けられている。基体材と通気部材との間には、吸塵用孔と開口構造とを連通させるダストポケット7が形成されている。
図13は本発明の他の実施態様であるバックアップパッドの研磨材取付け面およびB−B’断面を示す図である。このバックアップパッドは、吸塵用孔を有する基体材1、主表面の外周部に沿って固定された環状台9、環状台にわたされた剛性シート材8、及び剛性シート材に固定された通気部材4を有している。通気部材4の外周には環状壁5が設けられている。
図14は本発明の他の実施態様であるバックアップパッドの研磨材取付け面およびC−C’断面を示す図である。この実施態様では、図13に示したバックアップパッドにおいて、橋桁である剛性シート材8が橋脚である複数の柱状台10、10’、・・・によって支持されている。そのことにより、剛性シート材8が通気部材4を支持する強度が更に向上する。この際、金属又は樹脂からなる通気部材8は環状台9の寸法に関わらず設定される。又環状台9は円筒形、断面が台形の形状等どの様な形状をしていても構わない。柱状台の配置パターン、個数及び材質等は適宜決定すればよい。
吸塵用研磨具
上述のシート状研磨材をバックアップパッドの研磨材取付け面に固定して本実施の形態の吸塵用研磨具が得られる。研磨材固定部材は常套のものを用いればよい。好ましい研磨材固定部材の例には、面ファスナー及び粘着材等がある。面ファスナーを使用した場合は、研磨材とバックアップパッドの間にクリアランスができ、このクリアランスが研磨かすの吸塵チャネルとして機能するため、さらに吸塵効率を上げることができる。面ファスナーを使用する場合は、吸塵用シート研磨材の裏面とバックアップパッドの研磨材取り付け面のいずれか一方にループ状面ファスナーを付け、他方にフック状の面ファスナーをつける。クリアランスの高さはループの高さで調整できるが、吸塵チャネルとして機能させるためには0.5mm以上、好ましくは1〜2mm以上とする。
上述のシート状研磨材をバックアップパッドの研磨材取付け面に固定して本実施の形態の吸塵用研磨具が得られる。研磨材固定部材は常套のものを用いればよい。好ましい研磨材固定部材の例には、面ファスナー及び粘着材等がある。面ファスナーを使用した場合は、研磨材とバックアップパッドの間にクリアランスができ、このクリアランスが研磨かすの吸塵チャネルとして機能するため、さらに吸塵効率を上げることができる。面ファスナーを使用する場合は、吸塵用シート研磨材の裏面とバックアップパッドの研磨材取り付け面のいずれか一方にループ状面ファスナーを付け、他方にフック状の面ファスナーをつける。クリアランスの高さはループの高さで調整できるが、吸塵チャネルとして機能させるためには0.5mm以上、好ましくは1〜2mm以上とする。
本実施の態様の吸塵用研磨具では、バックアップパッドに取り付ける際に、シート状研磨材は孔位置を整合させる必要がない。研磨面の有効開口数率、すなわち研磨材の全吸塵孔数に対する、有効開口部を持つ吸塵孔の数の比率は、30%以上、好ましくは40%以上である。つまり、シート状研磨材をどのような向きに配置しても、研磨面の有効開口部の面積が一定以上確保され、研磨面の吸塵能力が維持される。その理由は、シート状研磨材が一定以上の吸塵孔面積率を有し、バックアップパッドの研磨材取付け面は複数の孔が集合した開口構造を有するため、研磨材の吸塵孔とバックアップパッドの研磨材取付け面の孔とが重なり易いからである。なお、有効開口数率が30%未満であると研磨面の吸塵能力の向上が不十分となる。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図2に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は19.6mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は5mm、孔数は69個、吸塵孔面積率は11%である。
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図2に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は19.6mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は5mm、孔数は69個、吸塵孔面積率は11%である。
厚さ1〜2mmのナイロン製面ファスナー付の合成皮革製シート材に孔をあけ、これを通気部材として用いて、研磨材取付け面に開口構造を有するバックアップパッドを作製した。図15(a)はこの研磨材取付け面を示す平面図である。開口構造を構成する1個当りの孔面積は52.6mm2、隣接する孔の端部間距離は4mmであり、吸塵孔の数は約65、孔面積率は28%である。
面ファスナーを用いて上述のシート状研磨材をバックアップパッドの研磨材取付け面にクリアランスが2mmとなるように固定して吸塵用研磨具を得た。取り付ける際に研磨材の孔位置を整合させる必要がなく、取付け作業は容易であった。
図15(b)は吸塵用研磨具の研磨面を示す平面図の一例である。研磨面の開口は、暗い領域として示されている。シート状研磨材とバックアップパッドとをほぼ両者の中心位置を合わせた状態で任意の回転位置で取り付ける場合、回転位置によらず、常に研磨面の吸塵孔のうち有効開口部を持つ比率、すなわち有効開口数率は、常に75%以上であった。
この吸塵用研磨具を住友スリーエム製ダブルアクションサンダー「PN3965」に装着し、パテ(関西ペイント社製「LUCポリパテ」)を研磨した。3分間の連続研磨を6回行い、研磨されたパテの重量を合計して研磨量とした。研磨試験の結果を表1に示す。表中、研磨量は、比較例の研磨量を100%として換算した値である。
次いで、研磨材固定部材として、面ファスナーの代わりに粘着剤を用いること以外は上記と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。研磨試験の結果を表1に示す。
実施例2
実施例1と同様の厚さと材質のシート材に孔をあけ、これを通気部材として用いて、研磨材取付け面に開口構造を有するバックアップパッドを作製した。図16(a)はこの研磨材取付け面を示す平面図である。開口構造を構成する1個当りの孔面積は100mm2、隣接する孔の端部間距離は4mmであり、孔面積率は33%である。
実施例1と同様の厚さと材質のシート材に孔をあけ、これを通気部材として用いて、研磨材取付け面に開口構造を有するバックアップパッドを作製した。図16(a)はこの研磨材取付け面を示す平面図である。開口構造を構成する1個当りの孔面積は100mm2、隣接する孔の端部間距離は4mmであり、孔面積率は33%である。
このバックアップパッドを用いること以外は実施例1と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。図16(b)は吸塵用研磨具の研磨面を示す平面図の一例である。研磨面の有効開口部は、暗い領域として示されている。この場合、研磨材とバックアップパッドとの取り付け位置によらず、常に研磨面での有効開口数率は61%以上であった。研磨試験の結果を表1に示す。
実施例3
実施例1と同様の厚さと材質のシート材に孔をあけ、これを通気部材として用いて、研磨材取付け面に開口構造を有するバックアップパッドを作製した。図17(a)はこの研磨材取付け面を示す平面図である。開口構造を構成する1個当りの孔面積は42.3mm2、隣接する孔の端部間距離は4mmであり、孔面積率は24%である。
実施例1と同様の厚さと材質のシート材に孔をあけ、これを通気部材として用いて、研磨材取付け面に開口構造を有するバックアップパッドを作製した。図17(a)はこの研磨材取付け面を示す平面図である。開口構造を構成する1個当りの孔面積は42.3mm2、隣接する孔の端部間距離は4mmであり、孔面積率は24%である。
このバックアップパッドを用いること以外は実施例1と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。図17(b)は吸塵用研磨具の研磨面を示す平面図である。研磨面の有効開口部は、暗い領域として示されている。この場合、研磨材とバックアップパッドとの取り付け位置によらず、常に研磨面の有効開口数率は54%以上であった。研磨試験の結果を表1に示す。
実施例4
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図19に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は19.6mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は7mm、孔数は57個、吸塵孔面積率は9%である。
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図19に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は19.6mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は7mm、孔数は57個、吸塵孔面積率は9%である。
このシート状研磨材を用いること以外は実施例1と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。この場合、研磨材とバックアップパッドとの取り付け位置によらず、常に研磨面の有効開口数率は52%以上であった。研磨試験の結果を表1に示す。
実施例5
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図20に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は38.5mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は7mm、孔数は32個、吸塵孔面積率は10%である。
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図20に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は38.5mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は7mm、孔数は32個、吸塵孔面積率は10%である。
このシート状研磨材を用いること以外は実施例1と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。この場合、研磨材とバックアップパッドとの取り付け位置によらず、常に研磨面の有効開口数率は88%以上であった。研磨試験の結果を表1に示す。
比較例1
3M社製バックアップパッド(「ディスクパッド5595、5581」)を準備した。図18(a)はその研磨材取付け面を示す平面図である。1個当りの孔面積は95mm2、隣接する孔の端部間距離は27mm、孔数は6個であり、孔面積率は5%である。
3M社製バックアップパッド(「ディスクパッド5595、5581」)を準備した。図18(a)はその研磨材取付け面を示す平面図である。1個当りの孔面積は95mm2、隣接する孔の端部間距離は27mm、孔数は6個であり、孔面積率は5%である。
このバックアップパッドを用いること以外は実施例1と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。図18(b)は吸塵用研磨具の研磨面を示す平面図である。研磨面の有効開口部は、暗い領域として示されている。この場合、研磨面の有効開口数率は10%であった。研磨試験の結果を表1に示す。
比較例2
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図21に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は38.5mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は12mm(直線方向)、孔数は17個、吸塵孔面積率は5%である。
直径125mmの住友スリーエム社製研磨材「ディスクユニカットP400」に、孔をあけ、図21に示される開口構造を形成した。開口構造を構成する1個当りの吸塵孔面積は38.5mm2、隣接する吸塵孔の端部間距離は12mm(直線方向)、孔数は17個、吸塵孔面積率は5%である。
このシート状研磨材を用いること以外は実施例1と同様にして吸塵用研磨具を得、研磨試験を行った。この場合、研磨材とバックアップパッドとの取り付け位置によらず、常に研磨面の有効開口数率は88%以上であった。研磨試験の結果を表1に示す。
101…基材、
102…バインダー、
103…砥粒、
104、104’…吸塵孔、
200…シート状研磨材、
204、204’…吸塵孔、
1…基体材、
2…サンダー取付け用ボルト、
3、3’…吸塵用孔、
4…通気部材、
5…環状壁、
6、6’…壁状台、
7…ダストポケット、
8…剛性シート材、
9…環状台、
10、10’…柱状台。
102…バインダー、
103…砥粒、
104、104’…吸塵孔、
200…シート状研磨材、
204、204’…吸塵孔、
1…基体材、
2…サンダー取付け用ボルト、
3、3’…吸塵用孔、
4…通気部材、
5…環状壁、
6、6’…壁状台、
7…ダストポケット、
8…剛性シート材、
9…環状台、
10、10’…柱状台。
Claims (9)
- 20以上の吸塵孔を有するシート状研磨材と、
第1主表面と対向する第2主表面を有し、前記第1主表面と第2主表面とを貫通する少なくとも1つの吸塵用穴を持つ基体材と、前記基体材の第1主表面に接合され、前記研磨材を取付ける取付け面と前記取付け面から前記基体材の第1主表面方向に延在する複数の孔を持つ、通気部材とを有し、前記通気部材は前記基体材と協働して、粉塵を、前記取付け面から前記基体材の第2主表面に流出させる、研磨材支持用バックアップパッドと
を有する吸塵用研磨具。 - 前記シート状研磨材と前記バックアップパッドは、
前記シート状研磨材を前記バックアップパッドの前記研磨材取り付け面上に取り付けた際に、両者の吸塵孔が重なる有効開口部を持つ吸塵孔の数が、常に前記シート状研磨材の全吸塵孔の数の30%以上である請求項1に記載の吸塵用研磨具。 - 前記シート状研磨材は、研磨面のおける前記吸塵孔の開口面積が1%以上である請求項1または2に記載の吸塵用研磨具。
- 前記シート状研磨材は、前記バックアップパッドの前記研磨材取り付け面に、面ファスナーで取り付けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の吸塵用研磨具。
- 前記バックアップパッドは、前記通気部材が複数の通気壁によって画定される複数の分離した通気孔を有するものである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸塵用研磨具。
- 前記バックアップパッドは、前記通気部材の前記取付け面の開口部総面積が、研磨材接触面全面積に対し15%以上である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の吸塵用研磨具。
- 前記バックアップパッドは、前記通気部材と前記基体材との間に、空洞ポケットをもつ、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の吸塵用研磨具。
- 前記バックアップパッドは、通気部材が、少なくとも15個の分離した通気孔を持つ、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の吸塵用研磨具。
- 前記研磨材は、研磨面に、前記開口構造を持つ第1研磨面領域と、無孔構造を持つ第2研磨面領域とを有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸塵用研磨具。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090707 |