JP2007282753A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、洗浄水をカゴにセットした食器類に噴射して洗浄する食器洗い機に関するものである。
従来の一般的な食器洗い機について、図4〜6を用いて説明する。
図4、5において、従来の食器洗い機は、前面に開口部1aをもつ洗浄槽1と、開口部1aを開閉する扉2を有し、洗浄槽1の底部中央に洗浄水を噴射するノズル3が設けられ、洗浄槽1内には、食器類10を収容するカゴとして、上段カゴ4と下段カゴ5とが設けられている。扉2を開けている時には、下段カゴ5は、扉2と洗浄槽1との間を前後方向
に引き出し移動可能である。上段カゴ4は、洗浄槽1内の壁面に設けられたレール部6によって、前後方向に移動自在に支持されている。
に引き出し移動可能である。上段カゴ4は、洗浄槽1内の壁面に設けられたレール部6によって、前後方向に移動自在に支持されている。
また、下段カゴ5上の中央付近には小物入れ7が固定され、洗浄槽1の底部には洗浄水を温水にするときなどに使用されるヒータ8が、洗浄槽1の下部の外側には、洗浄ポンプ9がそれぞれ設けられている。なお、食器類10は、上段カゴ4、下段カゴ5にセットされ、小物入れ7には、スプーン、フォーク等のカトラリーの小物類11がセットされ、洗浄槽1内の下部には、排水口12が設けられている。
また、図6に示すように、洗浄槽1内に、上段カゴ4を前後方向に移動させるレール部6を上下に複数設けている食器洗い機もある。本図では、上下に3箇所にレール部6を設けた食器洗い機の例を示している(例えば、特許文献1参照)。
次に、上記従来の食器洗い機の動作について説明する。
先ず、扉2を開いて、扉2上に下段カゴ5を引き出して食器類10と小物入れ7に小物類11をセットする動作と、上段カゴ4を前方に引き出して食器類10をセットする動作を行う。
また、図6に示すように、レール部6を上下に3箇所設けている食器洗い機では、食器類10のセット前に、食器類10の大きさによって、レール部6をセレクトし、上段カゴ4を上下に移動させる。すなわち、食器類10の大きさにより3段階の高さ調整が可能である。例えば、下段カゴ5にセットする食器類10が大きい場合は、上段カゴ4を一番上のレール部6に支持させると良い。
そして、洗浄槽1内の洗浄水は、ヒータ8によって温水化され、洗浄ポンプ9にて洗浄槽1内の排水口12から吸い込まれ、ノズル3に圧送され、ノズル3より勢いよく食器類10に向けて噴射される。なお、ノズル3は回転しながら、洗浄水を噴射する。このようにして、上段カゴ4、下段カゴ5にセットされた食器類10、小物入れ7にセットされた小物類11が洗浄される。
特開2004−321283号公報
しかしながら、上記従来の食器洗い機の構成では、上段カゴ4、下段カゴ5とも、セットできる食器類10の大きさは決まっている。そのため、直径の大きい皿類や鉢類、全長の長いコップ類などの食器類10をセットするとき、セットスペースより大きい食器は、セットできないという課題を有していた。
仮に、食器類10のセットスペースを広く確保する手段として、洗浄槽1を大きくすると、食器洗い機本体が大きくなり、食器洗い機が台所の流し台等に設置できないという問題を起こすので、大きい食器類10のセット対応のため、一概に洗浄槽1を大きくする手段は良くない。
また、従来の食器洗い機において、上段カゴを上下する食器洗い機も見られるが、上段カゴを上下動させるために、上段カゴの両端に、上下にレール部を複数設けているものが多く、そのため、かえって、セットスペースが小さくなったり、上段カゴの上下動の機構にコストがかかるという問題が生じていた。しかも、食器類の大きさによって、上段カゴを上下動させる手間がかかり、かえって食器類をセットする時間がかかり、セット性も悪くなるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、洗浄槽を大きくすること無く、安価で簡単な構造で、カゴを上下方向に回動させて、直径の大きい皿類や鉢類、全長の長いコップ類等の食器類をセットするセットスペースを確保して、食器類のセット性に優れた食器洗い機を提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明の食器洗い機は、前方に開口部を有する洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ食器類を収納する主カゴと、前記主カゴの後方上方に配され食器類を収納する副カゴと、前記副カゴの後端を支持する複数の支持部材とを備え、前記支持部材の少なくとも一つと前記洗浄槽の壁面とを樹脂で一体に形成し、前記副カゴを、前記支持部材を回動支点として上下方向に回動自在としたもので、例えば、主カゴの下段カゴのセットスペースに収容できない大きな食器類をセットする場合、副カゴの上段カゴの前端を、当初の位置より上方向に回動すると、下段カゴ内のセットスペースが大きくなり、当初の位置より下方向に回動させると、上段カゴのセットスペースが大きくなる。よって、当初の上段カゴ、下段カゴのセットスペースに収容できない大きな食器類もセットできるようになり、洗浄槽を大きくしなくても、食器類のセット性が著しく向上するものである。しかも、支持部材と洗浄槽の壁面を樹脂で一体に形成しているため、支持部材の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、簡単で安価な構成で食器類のセット性を向上させることができるものである。
本発明の食器洗い機は、洗浄槽を大きくすること無く、安価で簡単な構成で、洗浄槽の壁面に設けた支持部材で副カゴの後端を回動自在に支持しているので、副カゴの前部を上下方向に回動させることにより、必要とするカゴのセットスペースを大きくでき、食器類のセット性を向上させることができるものである。
第1の発明は、前方に開口部を有する洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ食器類を収納する主カゴと、前記主カゴの後方上方に配され食器類を収納する副カゴと、前記副カゴの後端を支持する複数の支持部材とを備え、前記支持部材の少なくとも一つと前記洗浄槽の壁面とを樹脂で一体に形成し、前記副カゴを、前記支持部材を回動支点として上下方向に回動自在としたもので、例えば、主カゴの下段カゴのセットスペースに収容できない大きな食器類をセットする場合、副カゴの上段カゴの前端を、当初の位置より上方向に回動すると、下段カゴ内のセットスペースが大きくなり、当初の位置より下方向に回動させると、上段カゴのセットスペースが大きくなる。よって、当初の上段カゴ、下段カゴのセットスペースに収容できない大きな食器類もセットできるようになり、洗浄槽を大きくしなくても、食器類のセット性が著しく向上するものである。しかも、支持部材と洗浄槽の壁面を樹脂で一体に形成しているため、支持部材の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、簡単で安価な構成で食器類のセット性を向上させることができるものである。
第2の発明は、特に、第1の発明の洗浄槽の背面内面に、食器類を洗浄する洗浄水を噴射する固定ノズルを備え、支持部材の少なくとも一つと前記固定ノズルを樹脂で一体に形成したもので、洗浄槽の壁面と一体に形成した支持部材と、固定ノズルと一体に形成した支持部材との組み合わせで、上段カゴの大きさ、位置が変わっても、簡単で安価な構成で形成できるものである。例えば、下段カゴの左右方向の1/2の大きさの上段カゴを洗浄槽の左後方に設けたい場合、洗浄槽の左側面壁に支持部材を設け、固定ノズルを上段カゴの右側に設け、支持部材を構成すれば、簡単な構成で上段カゴの支持部材を構成できるものである。また、洗浄槽の右側面に支持部材を設ければ、使用者が、洗浄槽の右後方に上
段カゴの位置を変えることもでき、一層使い勝手も向上するものである。しかも、支持部材と固定ノズルを樹脂で一体に形成しているため、支持部材の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、簡単で安価な構成で形成できるものである。
段カゴの位置を変えることもでき、一層使い勝手も向上するものである。しかも、支持部材と固定ノズルを樹脂で一体に形成しているため、支持部材の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、簡単で安価な構成で形成できるものである。
第3の発明は、特に、第1又は第2の副カゴの前後方向の幅を、主カゴの前後方向の幅の1/2以下になるように構成したもので、上段カゴを支持部材を中心として回動すると、下段カゴの高さ方向のスペースが大きく開く。上段カゴの前後方向の幅が、1/2以上だと回動角度が小さくなるので、下段カゴの高さ方向のスペースが小さくなり、大きな食器類はセットできない。また、従来の食器洗い機では、下段カゴの後方位置に食器類をセットする場合、上段カゴが邪魔になって、食器類をセットし難いという問題があり、下段カゴを手前に引くなどの手間がかかっていたが、本発明は、上段カゴの前後方向の幅が、下段カゴの前後方向の幅の1/2以下なので、使用者が、上段カゴの下の下段カゴに食器類をセットする時、上段カゴが邪魔になって、セットし難いという問題もない。また、下段カゴを手前に引く手間もかからない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における食器洗い機の側断面図、図2は、同食器洗い機の正面図である。本実施の形態は、従来例とは、上段カゴの形状及び取り付け方法のみが異なるもので、従来例と同一部分については同一符号を付け、その部分の説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における食器洗い機の側断面図、図2は、同食器洗い機の正面図である。本実施の形態は、従来例とは、上段カゴの形状及び取り付け方法のみが異なるもので、従来例と同一部分については同一符号を付け、その部分の説明を省略する。
図1、2において、本実施の形態における食器洗い機は、食器類10を収納する主カゴとして、棒状の線材で構成された下段カゴ5と、下段カゴ5の後方、上方に樹脂製の副カゴの上段カゴ15を設けている。上段カゴ15の大きさは、左右方向、前後方向とも下段カゴ5の略1/2の大きさである。上段カゴ15を支持し、回転支点を兼ねる支持部材A16、B17を、それぞれ洗浄槽1の左側面の後方と、洗浄槽1の背面内面の左右方向の略中間地点に設けた固定ノズル18の壁面の2箇所に設けている。また、洗浄槽1の左側面の前後方向の中間地点に、更に1箇所、上段カゴ15を支持するための支持部材C19を設けている。なお、支持部材A16、C19と洗浄槽1の壁面、支持部材B17と固定ノズル18は、共に樹脂で一体に形成されている。他の構成は、従来例と同一なのでその説明を省略する。
以上のように構成された食器洗い機の上段カゴ15の使用方法について説明する。
上段カゴ15の上方向の回転は、回転支点を兼ねる支持部材A16、B17によって行う。回転前の初期位置での上段カゴ15は、洗浄槽1の壁面と固定ノズル18の壁面に設けた支持部材A16、B17と、洗浄槽1の側面に設けた支持部材C19の3点で支持されている。
本実施の形態では、この状態で、上段カゴ15に食器類10をセットする。また、下段カゴ5のセットスペースに収容できない大きな食器類10をセットする場合は、当初の位置より上段カゴ15を上方向に回転すると、下段カゴ5内のセットスペースが大きくなる。よって、下段カゴ5のセットスペースに収容できない大きな食器類10もセットできるようになり、洗浄槽1を大きくしなくても、食器類10のセット性が著しく向上するものである。
しかも、支持部材A16、C19と洗浄槽1の壁面、支持部材B17と固定ノズル18
を樹脂で一体に形成しているため、支持部材A16、B17、C19の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、本実施の形態では、簡単で安価な構成で形成できるものである。なお、本実施の形態では、上段カゴ15を支持部材A16、B17を中心の回転方式にしたが、上下に移動する方式にすれば、上に移動時でも、食器類10をセットできるものである。
を樹脂で一体に形成しているため、支持部材A16、B17、C19の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、本実施の形態では、簡単で安価な構成で形成できるものである。なお、本実施の形態では、上段カゴ15を支持部材A16、B17を中心の回転方式にしたが、上下に移動する方式にすれば、上に移動時でも、食器類10をセットできるものである。
なお、支持部材A16、B17、C19を下段カゴ5に構成することも可能であるが、支持部材A16、B17、C19を、下段カゴ5の上部で形成するためには、その分下段カゴ5の壁面等を上段カゴ15の位置まで高くする必要があり、その構成部材や、下段カゴ5のコストが増えるので、この方法は良くない。
また、洗浄槽1の右側面にさらに支持部材を設ければ、使用者が、上段カゴ15の位置を洗浄槽1の右後方に変えることもでき、一層使い勝手も向上するものである。
また、図3(a)に示すように、上段カゴ15の前後方向の幅を、下段カゴ5の前後方向の幅の略1/2以下としたことにより、上段カゴ15を支持部材A16、B17を中心として回転すると、上段カゴ15が、洗浄槽1の後方上部に位置するので、下段カゴ5の高さ方向のスペースが大きく開く。また、食器類10の多くは、略円形状のため、洗浄槽1の後方上部は、セットスペースとしては必要ない。よって、大きな食器類10がセットできるものである。なお、図3(b)に示すように、上段カゴ15の前後方向の幅が、下段カゴ5の前後方向の幅の1/2以上だと、上段カゴ15の回転角度が小さくなるので、下段カゴ5の高さ方向のスペースが小さくなり、大きな食器類10はセットできない。
しかし、本実施の形態では、上段カゴ15の左右方向の幅も下段カゴ5の幅の約1/2なので、上段カゴ15と反対側の下段カゴ5の上部は、大きくスペースが開き、より大きな食器類10がセットできるというメリットも生じるものである。
また、従来の前方に開口部1aを有する食器洗い機では、使用者が、下段カゴ5の後方位置に食器類10をセットする場合、上段カゴ4が邪魔になって、食器類10をセットし難いという問題があり、下段カゴ5を手前に引くなどの手間がかかっていたが、本実施の形態では、上段カゴ15の前後方向の幅が、下段カゴ5の前後方向の幅の1/2以下なので、使用者が、上段カゴ15の下の下段カゴ5に食器類10をセットする場合、上段カゴ15が邪魔になって、セットし難いという問題もない。
また、下段カゴ5を手前に引く手間もかからないというメリットも生じるものである。なお、本実施の形態は、前方に開口部1aを有する食器洗い機において特に有用である。
以上のように本実施の形態によれば、洗浄槽1を大きくしなくても、簡単な構造で、副カゴの上段カゴ15を回転でき、当初の下段カゴ5のセットスペースに収容できないような大きな食器類10も容易にセットできるようになる。それ故に、食器類10のセット性が大幅に向上するものである。しかも、支持部材A16、B17、C19と洗浄槽1の壁面を樹脂で一体に形成しているため、支持部材A16、B17、C19の新たな金型費用、組立てコストも発生しない。よって、簡単で安価な構成で形成できるものである。
以上のように、本発明に係る食器洗い機は、洗浄槽を大きくしなくても、コストをかけず簡単な構造で、カゴを上下動させることができるので、食器類、小物類等のセット性が大幅に向上するもので、家庭用、業務用食器洗い機に適用できるものである。
1 洗浄槽
5 下段カゴ(主カゴ)
10 食器類
15 上段カゴ(副カゴ)
16 支持部材A(支持部材)
17 支持部材B(支持部材)
18 固定ノズル
19 支持部材C(支持部材)
5 下段カゴ(主カゴ)
10 食器類
15 上段カゴ(副カゴ)
16 支持部材A(支持部材)
17 支持部材B(支持部材)
18 固定ノズル
19 支持部材C(支持部材)
Claims (3)
- 前方に開口部を有する洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ食器類を収納する主カゴと、前記主カゴの後方上方に配され食器類を収納する副カゴと、前記副カゴの後端を支持する複数の支持部材とを備え、前記支持部材の少なくとも一つと前記洗浄槽の壁面とを樹脂で一体に形成し、前記副カゴを、前記支持部材を回動支点として上下方向に回動自在とした食器洗い機。
- 洗浄槽の背面内面に、食器類を洗浄する洗浄水を噴射する固定ノズルを備え、支持部材の少なくとも一つと前記固定ノズルを樹脂で一体に形成した請求項1に記載の食器洗い機。
- 副カゴの前後方向の幅を、主カゴの前後方向の幅の1/2以下になるように構成した請求項1または2に記載の食器洗い機。
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