JP2007282750A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、洗浄水の噴射により食器等の洗浄を行う食器洗い機に関する。
従来、この種の食器洗い機は、図9に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にするために、本体101に設けられた
開口部102は、本体101の前面にその上部が後方へ傾斜するように設けられている。前記開口部102を開閉する扉体は、前記本体101上部の外側へ開く上扉体103と、前記開口部102を下方へ開く下扉体104で構成されている。前記本体101内には、食器等をセットする食器カゴ105が、開かれた前記開口部102から本体101の前方に引き出し可能に収容されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−219083号公報
開口部102は、本体101の前面にその上部が後方へ傾斜するように設けられている。前記開口部102を開閉する扉体は、前記本体101上部の外側へ開く上扉体103と、前記開口部102を下方へ開く下扉体104で構成されている。前記本体101内には、食器等をセットする食器カゴ105が、開かれた前記開口部102から本体101の前方に引き出し可能に収容されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の食器洗い機は、本体101上部の開口がほとんどないため、扉の開成時に上扉体103が開口部102を少しでも覆わないよう突出量を少なくするように構成していた。扉の開成時に上扉体103の突出量を少なくすることは、すなわち下扉体104が長くなることであり、扉の開成時の下扉体104の本体101前方への飛び出し量は多くなる。そして、台所のシンクサイドに食器洗い機を設置する場合、本体101は置けるが、扉の開成時に下扉体104が水道栓に接触するため食器カゴ105を引き出しづらくなり、食器のセット性を著しく損なうという課題があった。また逆に、上扉体103の長さを長くする場合、扉を開いた時に開口部102の上端部を上扉体103が覆うために、特に上段カゴへの食器のセットと取り出しが行い難くなるという課題に加え、洗浄途中などの扉体の開閉動作により水滴が本体に滴下するという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にして、食器のセット性を格段に向上させるとともに、扉体開閉時に扉体をつたって流れる水滴を蓋体の穴より上扉体内に取り込み、本体に水滴が垂れることを防止し、水滴が本体をつたってシンクにたどり着かないため、本体およびシンクを清潔に保つとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部への水滴付着をなくし安全性を向上させることを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の食器洗い機は、本体の上部形状を前面から背面にかけて上方へ膨出する略円弧状に形成し、扉体は、洗浄槽の上面に設けられた開口部を前記本体上部の外側へ開く上扉体と、前記洗浄槽の前面に設けられた開口部を下方へ開く下扉体を備え、前記上扉体に開放部と溝を形成し、前記開放部にその下部の一部を開口するように蓋体を配設し、前記溝に接着剤を塗布し上扉体と蓋体とをシールさせるように構成したものであり、本体上部の開口を大きくとることができ、本体上部からの食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にすることができるとともに、扉体開閉時に扉体をつたって流れる水滴を蓋体の穴より上扉体の開放部内に取り込み、略円弧状の本体に水滴が垂れることを防止し、水滴が本体をつたってシンクにたどり着かないため、本体およびシンクを清潔に保つとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部への水滴付着をなくし安全性を向上させることができる。
本発明の食器洗い機は、食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にすることができるとともに、扉体開閉時に扉体をつたって流れる水滴を蓋体の穴より上扉体内に取り込み、略円弧状の本体に水滴が垂れることを防止し、水滴が本体をつたってシンクにたどり着かないため、本体およびシンクを清潔に保つとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部への水滴付着をなくし安全性を向上させることができる。
第1の発明は、本体と、前記本体に設けた洗浄槽と、食器等の被洗浄物を収納し、前記洗浄槽に収容する食器カゴと、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する扉体とを備え、前記
開口部は、前記本体の前面と上面に開口するとともに、前記本体の上部形状を前面から背面にかけて上方へ膨出する略円弧状に形成し、前記扉体は、前記洗浄槽の上面に設けられた開口部を前記本体上部の外側へ開く上扉体と、前記洗浄槽の前面に設けられた開口部を下方へ開く下扉体を備えるとともに、前記上扉体に開放部と溝を形成し、前記開放部にその下部の一部を開口するように蓋体を配設し、前記溝に接着剤を塗布し前記上扉体と前記蓋体とをシールさせるように構成したものであり、本体上部の開口を大きくとることができ、本体上部からの食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にして、食器のセット性を格段に向上させることができるとともに、扉体開閉時に扉体をつたって流れる水滴が蓋体の穴より上扉体の開放部内に取り込み、略円弧状の本体に水滴が垂れることを防止し、水滴が本体をつたってシンクにたどり着かないため、本体およびシンクを清潔に保つとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部への水滴付着をなくし安全性を向上させることができる。
開口部は、前記本体の前面と上面に開口するとともに、前記本体の上部形状を前面から背面にかけて上方へ膨出する略円弧状に形成し、前記扉体は、前記洗浄槽の上面に設けられた開口部を前記本体上部の外側へ開く上扉体と、前記洗浄槽の前面に設けられた開口部を下方へ開く下扉体を備えるとともに、前記上扉体に開放部と溝を形成し、前記開放部にその下部の一部を開口するように蓋体を配設し、前記溝に接着剤を塗布し前記上扉体と前記蓋体とをシールさせるように構成したものであり、本体上部の開口を大きくとることができ、本体上部からの食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にして、食器のセット性を格段に向上させることができるとともに、扉体開閉時に扉体をつたって流れる水滴が蓋体の穴より上扉体の開放部内に取り込み、略円弧状の本体に水滴が垂れることを防止し、水滴が本体をつたってシンクにたどり着かないため、本体およびシンクを清潔に保つとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部への水滴付着をなくし安全性を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、蓋体に第1のリブを設け、上扉体の溝に前記第1のリブを配設し、ラビンリンス構成としたものであり、扉体と蓋体との接着面積が増え接着強度をあげることができるとともに、接着剤の塗布のバラツキにかかわらずラビリンス構成により開放部に流れ込んだ水を漏らすことなく開放部内に溜めておくことができるため、品質を向上させることができる。
第3の発明は、第1または第2の記載の発明において、扉体の開時に上扉体と蓋体間の空間に水を流し込む第2のリブを蓋体に配設したものであり、上扉体に付着した水滴が上扉体の壁をつたって上扉体の先端方向に流れるため、蓋体に設けたリブにより水滴を受け止め、受け止めた水滴を上扉体と蓋体で構成された開放部内に流れ込むような構成をしているため、流れる水滴を効率よく開放部内に回収することができ、本体への水滴落下を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1に示すように、1は食器洗い機の本体であり、この本体1を外側方から見たときの上部の外郭形状は、前面1aから背面1bにかけて上方へ膨出する略円弧状に形成した円弧状部1cを有している。また、前面形状は略平面で形成した平面部1dを有している。
図1に示すように、1は食器洗い機の本体であり、この本体1を外側方から見たときの上部の外郭形状は、前面1aから背面1bにかけて上方へ膨出する略円弧状に形成した円弧状部1cを有している。また、前面形状は略平面で形成した平面部1dを有している。
2は食器等の被洗浄物を収納する食器カゴ3を収容する洗浄槽で本体1に内装されている。洗浄槽2の上部形状は、本体1上部の円弧状部1cの内面に沿うように上面から背面にかけて上方へ膨出する略円弧状に形成し、洗浄槽2には、洗浄槽2を前面から上面にかけて開口する開口部4を設けるとともに、この開口部4を閉塞する開閉自在な扉体5を備えている。
扉体5は、開口部4の洗浄槽2の上面に設けられた部分を本体1上部の外側へ開く上扉体6と、前記開口部4の洗浄槽2の前面に設けられた部分を下方へ開く下扉体7で構成されており、上扉体6は洗浄槽2の内部を視認するための半透明な窓8を備えている。上扉体6の縦断面形状は、本体1の上面形状と同じく外方へ膨出する略円弧状に形成しており、本体1上部の円弧状部1cの外郭に沿うように移動して開口部4を開閉する。
食器カゴ3は、上段カゴ9と下段カゴ10の上下二段で構成されており、上段カゴ9は、下段カゴ10と構成部材を共用している。そして、食器カゴ3は、側面に摺動部11を設けるとともに、洗浄槽2の内側面に設けた支持部12に対して前後方向に摺動可能に支持されており、下扉体7を開いた時に下扉体7上に引き出し可能である。13は、洗浄ポ
ンプ14により加圧した洗浄水を食器に向けて噴射する洗浄ノズルである。洗浄槽2の下部には、洗浄水を加熱するヒータ15を配置している。16は洗浄槽2の下部に設けられた制御装置であり、洗浄ポンプ14やヒータ15等を制御する。
ンプ14により加圧した洗浄水を食器に向けて噴射する洗浄ノズルである。洗浄槽2の下部には、洗浄水を加熱するヒータ15を配置している。16は洗浄槽2の下部に設けられた制御装置であり、洗浄ポンプ14やヒータ15等を制御する。
また、図2〜図4に示すように、開口部4は、本体1の前面1aと、前面1aから上面にかけて外方へ膨らむように設けた円弧状部1cを含むように形成されており、開口部4の上端部39は、本体1の前面から上方へ膨出する略円弧状の本体1上面の頂部17まで開口する構成としており、本体1の上部面積の前面1a側の略半分が開口している(図4に示す線分Cは、頂部17を通る鉛直線で、開口部4の上端部39はその近傍に位置する)。洗浄槽2の前面から上面にかけて設けられた開口部4を覆う上扉体6と下扉体7の係合部18は、本体1の前面に形成した平面部1dに設けており、上扉体6側に設けたシール部材21と、下扉体7側に設けたシール受け部22によって、上扉体6と下扉体7を水密にシールする構成を有する。
上扉体6および下扉体7にはそれぞれ上扉体支持部23、下扉体支持部24が具備されており、洗浄槽2の側面に設けられた上扉体回動軸25、下扉体回動軸26により回動自在に軸支されている。上扉体支持部23上には移動軸27が設けられるとともに、洗浄槽2の側面には移動軸27が移動する移動溝28が設けられており、移動軸27は移動溝28に対して回動自在に移動する。上扉体6と下扉体7は第1の連動部材29と第2の連動部材30によって連結され、下扉体7の下方への回動に連動して上扉体6も上方へ回動する構成としている。
第1の連動部材29の一端は下扉体7に固定され、他端は連動部材間回動軸31を設け、第2の連動部材30の一端に設けられた連動部材間回動穴32との間で回動自在に軸支されている。第2の連動部材30の他端に設けられた上扉体連動穴33は、上扉体支持部23に設けられた上扉体連動回動軸34との間で回動自在に軸支されている。開口部4を開いた時の扉体5の位置規制を行うために、第2の連動部材30にストッパー部35を設け、このストッパー部35が当接するストッパー受け部36を本体1の側面に設けている。
上扉体支持部23は、その本体1から突出する部分が、上扉体6を閉じたときに上扉体6の側面に設けられたカバー(収納部)37により覆われて収納されるように構成している。上扉体支持部23、第1の連動部材29、第2の連動部材30、移動溝28など、扉体5を支持し回動させる機構部品は、本体1の側部の両側に設けられており本体側面ボディ38により覆われるものである。また、上扉体支持部23は、扉体5の開口動作終了時に本体1の上方へ膨出する円弧状部1cと交差する位置(図3に示す点D)が、開口部4の上端部39より後方になるように構成している。
上扉体6および下扉体7は、連動構成を有するため、下扉体回動軸26を中心に下扉体を図3の矢印イ方向へ下方に回動操作することにより、上扉体6もこれに連動して矢印ロ方向へ回動し開口部4が開かれる。また、開口部4を開いた時、上扉体6は上扉体回動軸25を中心に本体の上方後方へ移動するが、移動終了時点では上扉体支持部23が開口部4の上端部39より後方まで移動した時点でストッパー部35がストッパー受け部36に当接して上扉体6および下扉体7は停止し、それ以上移動することはない完全開放状態となる。
図5、図6に示すように上扉体6は、洗浄槽2の開口部4を閉じたときに(図5(a)参照)上方に位置する先端近傍部位の内面に下端から斜め後方に向けて横長に開口する開放部42と、開放部42の上方に内方に開口を有する溝43を設け、その開放部42の下部の一部を複数の穴45で開口させて開放部42および溝43を覆うように蓋体41を配
設して上扉体6に取り付けている。そして、蓋体41を上扉体6に取り付ける際に洗浄水に対するシール性を確保するために、上扉体6の溝43に接着剤44を塗布し取り付ける構成としている。また、開放部42の外気に臨む前面の一部には、洗浄槽2内の空気を機外に排気する格子状の排気窓40を配設している。
設して上扉体6に取り付けている。そして、蓋体41を上扉体6に取り付ける際に洗浄水に対するシール性を確保するために、上扉体6の溝43に接着剤44を塗布し取り付ける構成としている。また、開放部42の外気に臨む前面の一部には、洗浄槽2内の空気を機外に排気する格子状の排気窓40を配設している。
そして、前述の扉体5の完全開放状態では、上扉体6は、図5(b)に示すような姿勢および位置を取る。このとき、開放部42を含む上扉体6の先端部は、本体1の頂部17を通り越して背面側下方に回りこみ、開口部4を閉じた状態(図5(a))とは、上下が逆転し、開放部42は上扉体6の下部に位置するようになる。
また、図7に示すように、蓋体41の上扉体6に設けた溝43と対向する箇所には、ラビリンス構成になるようにリブ48(第1のリブ)が配置されている。また、図6、図8に示すように、横長形状とした蓋体41の左右両端部には、扉体5の開時に上扉体6と蓋体41間の空間に水滴46を流し込むリブ47(第2のリブ)を他の部分の下端より長く延設している。このリブ47は、開放部42の複数の穴45のいくつかに隣接させて設けてある。
次に、上記実施の形態における動作、作用について説明する。食器洗い機を設置する場合、キッチンの側壁に沿って食器洗い機の正面を手前に向けて置く場合と、側面を手前に向けて置く場合がある。最近のキッチンは、浴槽や給湯器などの給湯設備を集中的に制御するコントローラをキッチンの側壁に設置しているのが一般的である。食器洗い機をキッチンに設置する場合、食器洗い機の本体1の高さより高い位置にコントローラが設置されている場合は問題ないが、コントローラが少し低く設置されている場合は、コントローラに設けられた表示部の視認性やスイッチ類の操作性を確保するために、食器洗い機を壁面から離して設置しなければならず、キッチンでの作業性を損なう。そして、コントローラがさらに低く設置されている場合は、食器洗い機を設置することができない。
しかしながら、本発明の構成によれば、本体1の上部形状を前面から背面にかけて上方へ膨出する略円弧状に形成しているため、コントローラが低く設置されている場合でも、コントローラに接触することなく本体1を壁面に近づけて設置できる。また、使用者は上方から本体1越しにコントローラを視認することができるため、表示部の視認性が得られるとともに、スイッチ類の操作性も確保される。
このように本発明によれば、浴槽や給湯器などのコントローラを既設したキッチンにおいて、コントローラの視認性および操作性を確保し、設置性を高めることができる。
また、本体1の上部形状および上扉体6の上部形状を上方へ膨出する略円弧状に形成し、上扉体6を本体1上部の円弧状部1cに沿うように移動して洗浄槽2の前面から上面にかけて設けられた開口部4を開閉する構成としたため、開口部4を開いた時の本体1の高さを低く抑えることができ、吊戸棚等が既設しているなど、設置空間の高さが低い場所への設置を容易することができる。
また、従来の食器洗い機では、洗浄槽2の背面から上面にかけての本体の側方から見た形状が略直角になっていたので、洗浄時に洗浄槽2内部の背面から上面へ向けて流れる洗浄水が上面に届きにくく、上面から食器に降り注ぐ洗浄水が少ないため、食器の表面に付着した汚れの洗浄性能が低いが、本発明の構成によれば、洗浄槽2上面への洗浄水量が増加するため、上面から食器に降り注ぐ洗浄水が多くなり、食器の表面に付着した汚れを確実に洗い流すことができる。
また、開口部4は、本体1の前面1aと、前面1aから上面にかけて外方へ膨らむよう
に設けた円弧状部1cを含むように形成したことにより、食器カゴ3への食器等のセットと取り出しを容易にして食器のセット性が向上するとともに、浴槽や給湯器等のコントローラを既設したキッチンへの設置が容易になる。
に設けた円弧状部1cを含むように形成したことにより、食器カゴ3への食器等のセットと取り出しを容易にして食器のセット性が向上するとともに、浴槽や給湯器等のコントローラを既設したキッチンへの設置が容易になる。
また、洗浄槽2の上面に設けられた開口部4の上端部39を、上方へ膨出する円弧状部1cの頂部17の近傍に位置するように形成したことにより、本体1の上部面積の略半分を開口させることができる。このため、上段カゴ9の奥までの視野が広がるとともに、食器の出し入れを容易に行うことができる。特に、皿類50の重心と上方へ膨出する円弧状部1cの中心の本体1前面からの距離をほぼ等しくなるように食器カゴ3を構成しているため、大皿等は洗浄槽2の開口部4の縁に接触することなく容易に出し入れできる。
このように本発明によれば、本体1上面の前面側の略半分までを開口することで、食器カゴ3への食器等のセットと取り出しを容易にすることができ、食器のセット性を向上させることができる。
また、開口部4は本体1の前面と上面を開放する構成のため、この開口部4を覆う扉体5は、同程度の本体寸法の従来の食器洗い機より上下方向に長くなる。このため、一枚扉で上開き構成の場合は、扉が邪魔になり食器の取り出しができない。また、下開き構成の場合は、正面置きであれば扉が本体から手前に開かれて、キッチンカウンタ上の調理スペースがなくなり、縦置きであれば、水道栓に扉が当たって扉を完全に開口することができなくなる。
しかしながら、本発明の構成によれば、扉体5を上扉体6と下扉体7の二枚扉で構成しており、洗浄槽2の前面から上面にかけて設けられた開口部4の平面部1dに扉体5の分割位置を設けて係合部18を構成することにより、開口部4を開いた時の下扉体7の本体1前方への突出量を少なくして本体1設置時の本体1前方の設置奥行き寸法を小さくすることができ、水道栓などが本体1の近傍に存在する場合でも、本体の設置性を向上させることができる。
また、上扉体支持部23は、扉体5の開口動作終了時に本体1の上方へ膨出する円弧状部1cと交差する位置(図3の点D)が、開口部4の上端部39より後方になるように構成している。狭い台所のシンクサイドに食器洗い機を設置する場合、洗浄槽2の開口部4を使用者の対面に置く正面置きよりも、図3に示すように台所の右あるいは左のシンクサイドに縦置き設置される場合の方が多い。この縦置き設置の場合、扉体5を開いて食器を出し入れするときは、開口部4の斜め前方から行うが、本発明の上扉体支持部23は、上扉体6を閉じたときにカバー37内に収容されるように上方へ膨出する略円弧形状に形成されており、上扉体6を開いたときは、上扉体支持部23が上方へ膨出する円弧状部1cと交差する位置より後方へと変位し、上扉体支持部23が開口部4を妨げない構成のため、視界を遮られることがなく、食器のセット性を向上させることができる。
また、上扉体6に上扉体支持部23を収納するカバー37を設け、扉体5を閉じた時に上扉体支持部23の本体1から突出する部分をカバー37に収納可能に構成しているため、上扉体支持部23と上扉体連動回動軸34が本体外に露出しないので、埃やごみ等の異物が上扉体回動軸25にかみこんだり、堆積することを防ぐことができ、扉体5を円滑に開閉することができる。
また、移動軸27と移動溝28も本体側面ボディ38によって本体外に露出しない構成としているので、埃やごみ等の異物が移動軸27と移動溝28内に入り込むのを防ぐことができる。
また、下扉体7の回動に連動して上扉体6も回動する構成のため、扉体5の操作性および使い勝手を向上させることができる。
上扉体6は、洗浄槽2の開口部4を閉じたときに上方に位置する先端近傍部位の内面に下端から斜め後方に向けて横長に開口する開放部42と、開放部42の上方に内方に開口を有する溝43を設け、その開放部42の下部の一部を複数の穴45で開口させて開放部42および溝43を覆うように蓋体41を配設して上扉体6に取り付けている。そして、蓋体41を上扉体6に取り付ける際に洗浄水に対するシール性を確保するために、上扉体6の溝43に接着剤44を塗布し取り付ける構成としている。また、扉体5の完全開放状態では、開放部42を含む上扉体6の先端部は、本体1の頂部17を通り越して背面側下方に回りこみ、開口部4を閉じた状態とは、上下が逆転し、開放部42は上扉体6の下部に位置している。
したがって、洗浄途中に扉体5を開閉した時においても上扉体6の内面をつたって流れる水滴46を蓋体に設けた穴45より、上扉体6と蓋体41によって構成された開放部42内に取り込み、略円弧状の本体に水滴46が垂れ、シンク60に流れ落ちることを防止することができるため、本体1およびシンク60を清潔に保てるとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部(図示せず)への水滴46付着をなくすため安全性を向上させることができる。また、開放部42内に溜まった水滴46は扉体5を閉じる時に本体1前部の開口部4より洗濯槽2内に戻るように配設されているため、扉体6開閉時に本体1への水滴46落下を防止することができる。
また、開放部42の外気に臨む前面の一部には、洗浄槽2内の空気を機外に排気する格子状の排気窓40を配設しているので、排気時に排気窓40の内面や開放部42の内壁に結露した水滴も、扉体5の開放時に開放部42内に溜め、扉体5の閉塞時に洗浄槽2内に戻すことができる。なお、排気窓40の開放部42前面への配設の有無にかかわらず、上扉体6の内面をつたって流れる水滴46に対しては同様の作用、効果を得ることができる。
また、蓋体41の上扉体6に設けた溝43と対向する箇所には、ラビリンス構成になるように蓋体41にリブ48が配置したので、接着剤44における上扉体6と蓋体41との接着面積が増すことによりシール性を確保するとともに、接着剤44の塗布のバラツキ(作業者および自動機に起因する)にかかわらず、ラビリンス構成により開放部42に流れ込んだ水を漏らすことなく開放部42に溜めておくことができるため、品質の向上をさせることができる。
また、上扉体6の溝43のスペースを充分にとることが可能な場合には、ラビリンス構成を2層3層にすることにより接着剤44の塗布をなくした状態においても上扉体6の開放部42内に水滴を溜めておくことができ、同等の効果を得ることが可能となる。これにより、接着剤44の塗布の廃止が可能となり設備および材料費のコストダウンをすることができる。
また、横長形状とした蓋体41の左右両端部には、扉体5の開時に上扉体6と蓋体41間の空間に水滴46を流し込むリブ47を他の部分の下端より長く延設しているので、運転終了後(洗浄やすすぎ行程)や運転途中(洗浄中など)に扉体5の開閉動作を行った場合、上扉体6に付着した水滴46が上扉体6の壁をつたって上扉体6の先端方向に流れるため、蓋体41に設けたリブ47により水滴を受け止め、受け止めた水滴46を上扉体6と蓋体41で構成されて開放部42内に流れ込むような構成をしているため、流れる水滴46を効率よく上扉体6の開放部42内に回収することができ、本体1への水滴46落下を防止することができる。
以上のように、本発明の食器洗い機は、食器カゴへの食器等のセットと取り出しを容易にすることができるとともに、扉体開閉時に扉体をつたって流れる水滴を蓋体の穴より開口部内に取り込み、略円弧状の本体に水滴が垂れることを防止し、水滴が本体をつたってシンクにたどり着かないため、本体およびシンクを清潔に保つとともに、製品の背面部に配設されている電源コード部への水滴付着をなくし安全性を向上させた食器洗い機として有用である。
1 本体
1a 前面
1b 背面
1c 円弧状部
2 洗浄槽
3 食器カゴ
4 開口部
5 扉体
6 上扉体
7 下扉体
17 頂部
18 係合部
23 上扉体支持部
37 カバー(収納部)
39 上端部
41 蓋体
42 開放部
43 溝
44 接着剤
1a 前面
1b 背面
1c 円弧状部
2 洗浄槽
3 食器カゴ
4 開口部
5 扉体
6 上扉体
7 下扉体
17 頂部
18 係合部
23 上扉体支持部
37 カバー(収納部)
39 上端部
41 蓋体
42 開放部
43 溝
44 接着剤
Claims (3)
- 本体と、前記本体に設けた洗浄槽と、食器等の被洗浄物を収納し、前記洗浄槽に収容する食器カゴと、前記洗浄槽に設けた開口部を開閉する扉体とを備え、前記開口部は、前記本体の前面と上面に開口するとともに、前記本体の上部形状を前面から背面にかけて上方へ膨出する略円弧状に形成し、前記扉体は、前記洗浄槽の上面に設けられた開口部を前記本体上部の外側へ開く上扉体と、前記洗浄槽の前面に設けられた開口部を下方へ開く下扉体を備えるとともに、前記上扉体に開放部と溝を形成し、前記開放部にその下部の一部を開口するように蓋体を配設し、前記溝に接着剤を塗布し前記上扉体と前記蓋体とをシールさせるように構成した食器洗い機。
- 蓋体に第1のリブを設け、上扉体の溝に前記第1のリブを配設し、ラビリンス構成とした請求項1記載の食器洗い機。
- 扉体の開時に上扉体と蓋体間の空間に水を流し込む第2のリブを蓋体に配設した請求項1または2に記載の食器洗い機。
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