本発明は、テレビ放送の番組などのコンテンツをハードディスク等の大容量の記録媒体に記録し、再生するとともに、記録済みのコンテンツを削除することによって、記録媒体の空き容量を確保することができるコンテンツ記録再生装置に関するものである。
近年、デジタルデータ処理技術の進歩やハードディスク、DVD、SDカードなど記録媒体の大容量化及び低価格化等に伴って、それら記録媒体の内蔵もしくは着脱可能なビデオレコーダーが開発・販売されている。市販されているコンテンツ記録再生装置の一例として、ハードディスクビデオレコーダーは、テレビ放送信号を受信し、受信したテレビ放送信号をMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)形式のストリームに変換してハードディスクに記録する。そして、ハードディスクに記録されたコンテンツからリストを作成し、ユーザに提示することにより、ユーザが所望のコンテンツを自由に選択し、再生あるいは削除することができる。また、複数のユーザが一台のハードディスクビデオレコーダーでコンテンツを記録、再生、削除するなど共有するようになってきたことに伴い、ユーザ単位で記録情報を管理することができ、一のユーザの操作が他のユーザの操作から影響を受けず、また、影響も与えない操作が可能であるようにしたものも存在する(例えば特許文献1参照)。また、ユーザが視聴を途中で中断した場合にすべてを視聴したとの判断を避けることにより、ユーザが提供された情報のすべてを視聴したか否かを確認できるようにしたものも存在する(例えば特許文献2参照)。
特開2001‐160280号公報
特開2004‐279949号公報
しかしながら、従来の技術では、複数のユーザが共有している記録媒体において、各コンテンツの視聴情報をユーザに提示するだけなので、複数のユーザの視聴情報が混在し、このため他のユーザ全員にとって削除可能なコンテンツがどれであるかを把握することができなかった。また、ユーザ単位で記録情報を管理することができるものにあっても、ユーザごとの視聴状況、削除可否状況という形で整理された状態でデータが保持されているわけではないため、例えば自分だけ未視聴であるコンテンツはどこにあるのか探す場合など、視認性が悪く容易に見つけることが出来ないという課題があった。さらに、コンテンツが視聴途中で中断されたか、すべてが視聴されたかを認識することはできても、視聴中断位置より以前のコンテンツを削除対象として選択する方法は開示されておらず、かかるコンテンツの一部を削除して記録媒体の空き容量を確保することができないという課題があった。
そこで、本発明が解決すべき課題は、コンテンツを記録する際、記録媒体の空き容量が不足していた場合に、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するための情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択することができるコンテンツ記録再生装置を提供することにある。特に、コンテンツ記録再生装置を現に操作しているユーザとそれ以外のユーザ全員とを区別し、前者にかかる情報をユーザ情報として取得することで、両者の視聴状況や削除可否にかかる状況を区別して取扱い、削除可能なコンテンツの選択を迅速に行えるようにすることにある。また、コンテンツ視聴管理テーブルに、ユーザごとの視聴状況、削除可否状況を容易に検索可能に保持することにより、格納されている情報より、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザ以外のユーザ全員が削除可能であり、またコンテンツ記録再生装置を操作しているユーザの削除可否の設定がなくても、当該ユーザによる入力操作に基づいて削除可否を判断しつつ削除可否を判断し、これにより削除可能なコンテンツを削除して記録媒体の空き容量を増やすことができるコンテンツ記録再生装置を提供することにある。さらに、視聴途中のコンテンツに対し、視聴を中断した位置より以前のコンテンツを削除することで、記録媒体の空き容量の確保をすることが可能なコンテンツ記録再生装置を提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明のうち請求項1に記載の発明は、記録媒体にコンテンツを記録する記録部と、前記記録部にて記録したコンテンツを再生する再生部と、前記記録媒体の空き容量からコンテンツの記録に必要な容量を減算することにより、記録媒体の空き容量が不足しているか否かを判断する判断部と、前記判断部が記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合に前記コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するためのユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、前記ユーザ情報取得部が取得したユーザ情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択する削除可能コンテンツ選択部と、を有することを特徴とするコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項2に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを削除する削除部を有することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項3に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示するリスト提示部と、前記リスト提示部の提示に基づくユーザの選択を受け付けるユーザ選択受付部とをさらに有し、前記削除部は、前記ユーザ選択受付部にて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを削除するユーザ選択コンテンツ削除手段を有することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項4に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択部が行う削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録された任意の一のコンテンツに対する全ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザの削除可否の設定がないコンテンツを選択するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項5に記載の発明は、前記再生部は、前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを再生する選択コンテンツ再生手段を有し、前記削除部は、前記選択コンテンツ再生手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除する第一再生終了後コンテンツ削除手段を有し、前記削除可能コンテンツ選択部は、削除可能なコンテンツの選択として、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項6に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示するリスト提示部と、前記リスト提示部の提示に基づくユーザの選択を受け付けるユーザ選択受付部とをさらに有し、前記再生部は、前記選択コンテンツ再生手段に代えて前記ユーザ選択受付部にて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを再生するユーザ選択コンテンツ再生手段をさらに有し、前記削除部は、前記第一再生終了後コンテンツ削除手段に代えて、前記ユーザ選択コンテンツ再生手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除する第二再生終了後コンテンツ削除手段を有することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項7に記載の発明は、前記再生部は、前記選択コンテンツ再生手段が再生するコンテンツを途中で中断した場合に中断した位置を記録する中断位置記録手段をさらに有し、前記削除部は、前記中断位置記録手段が記録した位置より以前のコンテンツを削除する中断位置以前コンテンツ削除手段をさらに有する請求項6に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項8に記載の発明は、前記再生部は、前記ユーザ選択受付部が受け付けたコンテンツのうち視聴途中で中断した位置より以降のコンテンツを再生する中断位置以降再生手段をさらに有し、前記削除部のユーザ選択コンテンツ削除手段は、前記中断位置以降再生手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除する中断位置以降再生後コンテンツ削除器を有し、前記削除可能コンテンツ選択部が行う削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。また、請求項9に記載の発明は、前記削除部は、コンテンツの再生を途中で中断した場合に前記中断位置読取手段が読み取った位置を前記コンテンツの再生を途中で中断した位置で更新する中断位置更新手段を有し、前記削除部のユーザ選択コンテンツ削除手段は、前記中断位置更新手段が更新した位置より以前のコンテンツを削除する更新位置以前コンテンツ削除器をさらに有し、前記削除可能コンテンツ選択部が行う削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択するものであることを特徴とする請求項7又は8に記載のコンテンツ記録再生装置を提供する。
また、請求項10に記載の発明は、複数のユーザによりコンテンツの記録、再生および不要なコンテンツを削除することが可能なコンテンツ記録再生装置を提供する。を利用したコンテンツ記録再生方法であって、記録媒体にコンテンツを記録する記録ステップと、前記記録ステップにて記録したコンテンツを再生する再生ステップと、前記記録媒体の空き容量からコンテンツの記録に必要な容量を減算することにより、記録媒体の空き容量が不足しているか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにて記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合に前記コンテンツ記録再生装置を提供する。を操作しているユーザを識別するためのユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、前記ユーザ情報取得ステップにて取得したユーザ情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択する削除可能コンテンツ選択ステップとを有することを特徴とするコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項11に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択ステップにて選択したコンテンツを削除する削除ステップをさらに有する請求項10に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項12に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択ステップにて選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示するリスト提示ステップと、前記リスト提示ステップでの提示に基づくユーザの選択を受け付けるユーザ選択受付ステップとをさらに有し、前記削除ステップにおける削除は、前記ユーザ選択受付ステップにて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを削除するものであることを特徴とする請求項11に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項13に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択ステップにおける削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録された任意の一のコンテンツに対する全ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザの削除可否の設定がないコンテンツを選択するものであることを特徴とする請求項10から12のいずれか一に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項14に記載の発明は、前記再生ステップは、前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを再生する選択コンテンツ再生サブステップを有し、前記削除ステップは、前記選択コンテンツ再生ステップにて再生したコンテンツを再生終了後に削除する第一再生終了後コンテンツ削除ステップを有し、前記削除可能コンテンツ選択ステップにおいては、削除可能なコンテンツの選択として、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択することを特徴とする請求項11に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項15に記載の発明は、前記削除可能コンテンツ選択ステップにて選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示するリスト提示ステップと、前記リスト提示ステップでの提示に基づくユーザの選択を受け付けるユーザ選択受付ステップとをさらに有し、前記再生ステップは、前記選択コンテンツ再生ステップに代えて、前記ユーザ選択受付ステップにて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを再生するユーザ選択コンテンツ再生サブステップをさらに有し、前記削除ステップは、前記第一再生終了後コンテンツ削除サブステップに代えて、前記ユーザ選択コンテンツ再生ステップにて再生したコンテンツを再生終了後に削除する第二再生終了後コンテンツ削除サブステップを有することを特徴とする請求項14に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項16に記載の発明は、前記再生ステップは、前記選択コンテンツ再生ステップにて再生するコンテンツを途中で中断した場合に中断した位置を記録する中断位置記録サブステップをさらに有し、前記削除ステップは、前記中断位置記録サブステップにて記録した位置より以前のコンテンツを削除する中断位置以前コンテンツ削除サブステップをさらに有する請求項15に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項17に記載の発明は、前記削除ステップは、前記ユーザ選択受付ステップにて受け付けたコンテンツのうち視聴途中で中断した位置を読み取る中断位置読取サブステップをさらに有し、前記ユーザ選択コンテンツ削除サブステップは、前記中断位置読取サブステップにて読み取った位置より以前のコンテンツを削除する中断読取位置以前コンテンツ削除サブステップを含み、前記削除可能コンテンツ選択ステップにおける削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択することを特徴とする請求項16に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。また、請求項18に記載の発明は、前記削除ステップは、コンテンツの再生を途中で中断した場合に前記中断位置読取サブステップにて読み取った位置を前記コンテンツの再生を途中で中断した位置で更新する中断位置更新サブステップを有し、前記削除ステップは、前記中断位置更新サブステップにて更新した位置より以前のコンテンツを削除する更新位置以前コンテンツ削除サブステップをさらに有し、前記削除可能コンテンツ選択ステップにおける削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択するものであることを特徴とする請求項16又は17に記載のコンテンツ記録再生方法を提供する。
本発明により、コンテンツを記録する際、記録媒体の空き容量が不足していた場合に、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するための情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。特に、コンテンツ記録再生装置を現に操作しているユーザとそれ以外のユーザ全員とを区別し、前者にかかる情報をユーザ情報として取得することで、両者の視聴状況や削除可否にかかる状況を区別して取扱い、削除可能なコンテンツの選択を迅速に行えるようにすることが可能となる。また、コンテンツ視聴管理テーブルに、ユーザごとの視聴状況、削除可否状況を容易に検索可能に保持することにより、格納されている情報より、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザ以外のユーザ全員が削除可能であり、またコンテンツ記録再生装置を操作しているユーザの削除可否の設定がなくても、当該ユーザによる入力操作に基づいて削除可否を判断しつつ削除可否を判断し、これにより削除可能なコンテンツを削除して記録媒体の空き容量を増やすことができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。さらに、視聴途中のコンテンツに対し、視聴を中断した位置より以前のコンテンツを削除することで、記録媒体の空き容量の確保をすることが可能なコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、2、4、10、11、13などに関し、実施例2は主に請求項3、12などに関し、実施例3は主に請求項5、14などに関し、実施例4は主に請求項6、15などに関し、実施例5は主に請求項7、16などに関し、実施例6は主に請求項8、17などに関し、実施例7は主に請求項9、18などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、複数のユーザによりコンテンツの記録、再生および不要なコンテンツを削除することが可能なコンテンツ記録再生装置であって、記録媒体にコンテンツを記録する手段と、記録したコンテンツを再生する手段と、記録媒体の空き容量からコンテンツの記録に必要な容量を減算することにより、記録媒体の空き容量が不足しているか否かを判断する手段と、記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合にコンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するためのユーザ情報を取得する手段と、取得したユーザ情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択する手段とを有する。さらに、本実施例のコンテンツ記録再生装置は、前記削除可能なコンテンツを選択する手段が選択したコンテンツを削除する手段を有していてもよい。
<構成>
図1は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本件発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両者、のいずれかによって構成される。たとえば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、メモリ、バス、インターフェイス、周辺機器などから構成されるハードウェアと、これらのハードウェア上にて実行可能なソフトウェアを挙げることができる。具体的には、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インターフェイスを介して入力されるデータの加工、蓄積、出力などにより各部の機能が実現される。本図に示すように、本例の「コンテンツ記録再生装置」0100は、「記録部」0110と、「再生部」0120と、「判断部」0130と、「ユーザ情報取得部」0140と、「削除可能コンテンツ選択部」0150とを有する。また、本図に示すように、本実施例のコンテンツ記録再生装置はさらに「削除部」0160を有していてもよい。
「記録部」は、記録媒体にコンテンツを記録するように構成されている。記録媒体は主に大容量のものをいい、例えばハードディスク、DVD、SDカードなどが含まれる。「再生部」は、記録部にて記録したコンテンツを再生するように構成されている。「判断部」は、前記記録媒体の空き容量からコンテンツの記録に必要な容量を減算することにより、記録媒体の空き容量が不足しているか否かを判断するように構成されている。この場合、判断部が当該計算を行うことを可能にするためには、記録媒体の空き容量及びコンテンツの記録に必要な容量を知る必要がある。このうち、記録媒体の空き容量は、記録媒体の容量(最大容量)から記録済みのコンテンツの容量を減算することで得られる。その際、例えば、記録媒体の容量は予め保持されている。また、記録済みのコンテンツの容量は、例えばファイルシステム等を利用して記録媒体の管理領域等に記録されたデータとして得られたものであってもよいし、あるいは、各コンテンツに付加されてコンテンツとともに受信して取得した情報やEPGの中で各コンテンツに関連付けられた情報を取得することで得られた情報から記録するコンテンツの録画モード等に応じて換算して得られたものであってもよい。そして、前者から後者を減算することで記録媒体の空き容量が得られる。
「ユーザ情報取得部」は、前記判断部が記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合に前記コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するための情報であるユーザ情報を取得するように構成されている。ユーザ情報を取得する理由は、現にその装置を操作しているユーザと他のユーザとを識別する必要があるためであり、この識別のために用いられる情報が「ユーザ情報」である。このユーザ情報を利用することにより、コンテンツ記録再生装置を現に操作しているユーザとそれ以外のユーザ全員とを区別し、両者の視聴状況や削除可否にかかる状況も区別して取扱うことで、記録媒体の空き容量が不足していると判断された場合に削除可能なコンテンツの選択を迅速に行うことが可能となる。即ち、コンテンツを記録しようとしたところ記録媒体の空き容量が不足していると判断された場合、当該コンテンツを記録できるようにするためには記録済みのコンテンツのどれか(コンテンツの一部でもよい)を削除して空き容量を確保する必要があるが、この場合、現にコンテンツ記録再生装置を操作しているユーザについては、その場でユーザに削除の可否を入力させることによって削除可能なコンテンツかどうかを確認して削除対象コンテンツを選択することが可能である。しかし、その場にいない他のユーザについては、そのユーザにとってそのコンテンツが削除可能かどうかをその場で判断させることができないため、記録済みのコンテンツの中からどれかを選択して削除しようとする場合、予め得られている情報、例えば当該他のユーザが既にそのコンテンツを視聴済みであり、かつ削除可能であるといった情報に基づいて判断する必要がある。換言すれば、例えばそのコンテンツが他のユーザ全員にとって視聴済みかつ削除可能であることがわかっていれば、現にその装置を操作しているユーザについて予め削除の可否がわからなくても、その場で削除可能かどうかを入力させ、これにより削除可能であることが示されれば、現に装置の操作を行っているユーザを含むユーザ全員にとってそのコンテンツが削除可能であることがわかるので、このコンテンツを削除対象コンテンツとして選択することが可能となる。以上のような考え方に基づいて現に装置を操作しているユーザと他のユーザを区別することとしたのであり、このために「ユーザ情報取得部」を設けて、判断部が記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合にユーザ情報取得部がユーザ情報を取得するように構成したのである。装置を操作しているユーザを他のユーザと識別するための方法としては、例えば、リモコンなどユーザが当該装置の操作のために用いる機器において各ユーザが使用するキー、ボタン等を区別しておき、各キー等からの入力信号に含まれるユーザを識別する信号に基づいて、どのキー等が使用されているか、即ち、どのユーザが操作しているかを識別するという方法が考えられる。なお、ユーザ情報は、通例は、コンテンツ記録再生装置の電源投入後ユーザがリモコン等を用いて何らかの操作を行うと自動的に装置に取得されるものである。そこで、この場合には、ユーザ情報取得部は、判断部が記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合に、既にコンテンツ記録再生装置としては取得済みのユーザ情報を、装置内から取得することになるが、本発明におけるユーザ情報取得部の構成においては、かかる取得の仕方を何ら排除するものではない。つまり、ユーザ情報取得部がユーザ情報を取得するタイミングが判断部が記録媒体の空き容量が不足していると判断した後であるというのは、あくまで本装置において、空き容量が不足する場合に削除可能なコンテンツを選択するために当該情報を取得するという機能を司る手段であるユーザ情報取得部としての取得のタイミングを述べたものである。
「削除可能コンテンツ選択部」は、前記ユーザ情報取得部が取得したユーザ情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択するように構成されている。具体的には、取得したユーザ情報によって識別されるユーザ以外のユーザ全員について一定の判断指標により予め削除可能であることがわかっているコンテンツであって、ユーザ情報によって識別されるユーザにとっても削除可能と判断されたコンテンツを選択する。例えば、他のユーザ全員にとって視聴済みかつ削除可能とされているコンテンツを「削除可能である」と位置付けるとともに、当該条件を満たすコンテンツであって、ユーザ情報にかかるユーザにとって削除可能か否かの設定がなされていないコンテンツについて、当該ユーザ情報にかかるユーザに対し削除可否に関する入力を促し、当該ユーザから削除可能であるとの入力が得られた場合に、そのコンテンツを削除可能コンテンツとして選択するといったごときである。また、「削除部」が設けられる場合、同部は前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを削除するように構成される。
また、コンテンツ視聴管理テーブルに格納されている情報によりユーザ全員が視聴済かつ削除可能であることが判明しているコンテンツは、操作しているユーザによる入力を待つことなく直ちに自動的に削除されてもよいし、かかるコンテンツが複数あり、どれか一つを削除すれば空き容量を確保できる場合にどのコンテンツを削除するかは、例えば予め保持されている一定のルール(例えば記録日時の古いものを優先的に選択するなど)に従って選択されるようにしてもよい。
図2は、本実施例のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例のコンテンツ記録再生装置の「記録部」は、「記憶装置(記録媒体)」0201と、「メインメモリ」0202と、「CPU」0203と、「インターフェイス」0204と、「I/O」0205と、「リモコン」0208とを有する。「再生部」は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「インターフェイス」と、「I/O」と、「ディスプレイ」0206と、「スピーカ」0207と、「リモコン」とを有する。「判断部」と、「ユーザ情報取得部」と、「削除可能コンテンツ選択部」と「削除部」はそれぞれ「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とを有する。これらは「システムバス」0209などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。
まず、記録部がコンテンツを記録するための構成について説明する。記憶装置には予め受信したコンテンツを記録するための記録プログラムが記憶されており、例えばコンテンツ記録再生装置の電源投入などによりメインメモリに自動的に展開されて常駐する。そこで、CPUは当該プログラムを実行することによりコンテンツの記録処理を行う。具体的には、例えば本装置がデジタルテレビ放送受信機能を備えた装置の場合であれば、インターフェイスが、放送局から放送波で送信されるコンテンツを図示を省略したチューナーを介してインターフェイスで受信し、多重化された信号や情報をそれぞれの信号や情報(音声情報、映像情報など)に分離した後、記憶装置(記録媒体)に記録する。次に、再生部がコンテンツを再生するための構成について説明する。記憶装置には、予め再生プログラムも記憶されている。そこで、CPUが当該プログラムを実行することにより、再生処理を行う。具体的には、上記処理によってそれぞれの信号や情報に分離された形で記録された音声情報、映像情報を、それぞれスピーカ、ディスプレイから出力する。同様に、データ放送情報についてもOSD表示手段を経て映像信号と合成した後、これをディスプレイから出力する。
次に、記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合に記録されているコンテンツが削除可能か否か判断するための構成について説明する。判断部を構成する記憶装置は、予めユーザごとにコンテンツの視聴状況、削除可否情報などを記録した「コンテンツ視聴管理テーブル」を有している。そして、CPUが予め記憶装置に記憶されている判断プログラムを実行して当該テーブルを利用することにより、条件を満たすコンテンツを抽出する。抽出されたコンテンツはいったんメインメモリに保持される。図3は、かかるコンテンツ視聴管理テーブルの一例を示す図であって、コンテンツ記録再生装置に登録されているユーザの情報並びにコンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの視聴情報および削除可否の情報の一例を示すものである。本図の例ではコンテンツ視聴管理テーブルに格納されているユーザの情報は「ユーザA」、「ユーザB」、「ユーザC」及び「ユーザD」である。また、記録されたコンテンツごと・ユーザごとにコンテンツに対する視聴有無及び削除可否の情報が一覧可能に示されている。なお、本図に示されている項目は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理実現のための一例であり、これらに限定されるものではない。例えば、必要に応じて記録日時、記録時間等の管理情報項目を増やしてもよい。ここで仮に、現にコンテンツ記録再生装置を操作している者がユーザCであると想定する。この場合、例えばコンテンツ「1」については、他のユーザであるユーザA、ユーザB、ユーザDの全員にとって当該コンテンツは「視聴済みかつ削除可能」、即ちそのコンテンツを削除してよい状態にはなっていないため、ユーザCの入力を待つまでもなく当該コンテンツは削除できない状態であることがわかる。一方、例えばコンテンツ「2」については、他のユーザ全員にとって当該コンテンツは「視聴済みかつ削除可能」、即ちそのコンテンツを削除してよい状態になっている。そこで、ユーザCの状態は「視聴済みかつ削除設定なし」であるところ、ユーザCが削除してよいと考えてかかる入力がなされた場合には当該コンテンツを削除できる状態であることがわかる。また、コンテンツ「10」については、ユーザCも含めた全員にとって「視聴済みかつ削除可能」、即ちそのコンテンツを削除してよい状態になっている。そこで、このような場合には、ユーザCの操作に基づく入力を待つことなく、直ちに自動的に削除されてもよい。
図2に戻り、次に、削除可能なコンテンツを選択するための構成について説明する。この場合、削除可能コンテンツ選択部を構成するCPUが、予め記憶装置に記憶されている選択プログラムを実行して削除可能なコンテンツを選択する。この選択は、上述の判断部を構成するCPUによって抽出されてメインメモリに保持されたコンテンツに対するユーザ入力に基づいて行われる。例えば、図3に示したテーブルに即せば、コンテンツ「2」とコンテンツ「7」が、ユーザC以外のユーザ全員にとって「視聴済みかつ削除可能」であり、ユーザCにとって「視聴済みかつ削除設定なし」であるコンテンツである。そこで、例えば、図3に示したようなコンテンツ視聴管理テーブルの内容がそのままディスプレイ等に表示され、装置を操作するユーザがこのテーブルを見て、自身以外のユーザ全員にとって「視聴済みかつ削除可能」であるコンテンツを把握し、その中から上記と同様の判断処理を行ってなされた入力に基づいて削除可能なコンテンツが選択される。あるいは、CPUは当該情報に基づいて「削除可能コンテンツ」(ここではユーザC以外の全員にとって「視聴済みかつ削除可能」であり、ユーザCのみ視聴済みかつ削除可否設定がないコンテンツ)のみを抽出したコンテンツリストを生成してディスプレイ等に表示するようにしてもよい。
次に、本実施例のコンテンツ記録再生装置の具体的な実施例にかかる構成について、デジタルテレビ放送受信機能を備えた装置の例で説明する。図4は、かかる装置の具体的構成の一例を示す概要図である。本図を用いてまず記録及び再生にかかる構成について説明する。本図にあるように、本例の「コンテンツ記録再生装置」0410は、「アンテナ」0411と、「チューナー」0412と、「音声信号処理手段」0413と、「音声出力手段」0414と、「画面表示手段」0415と、「データ処理手段」0416と、「OSD表示手段」0417と、「映像/OSD信号合成手段」0418と、「映像信号処理手段」0419と、「番組情報処理手段」0420と、「エンコーダ」0421と、「デコーダ」0422と、「リモコン」0423と、「キー入力手段」0424と、「ユーザ情報管理手段」0425と、「記録媒体制御手段」0426と、「記録媒体」0427と、「コンテンツ記録容量計算手段」0428と、「ユーザ情報記憶手段」0429と、「コンテンツ視聴管理テーブル」0430と、「空き容量有無判別手段」0431と、「記録媒体容量計算手段」0432と、「視聴中断位置記録手段」0433と、「リスト作成手段」0434と、「デマルチプレクサ」0435とからなる。このうち、「アンテナ」、「チューナー」、「デマルチプレクサ」、「音声信号処理手段」、「データ処理手段」、「映像信号処理手段」、「番組情報処理手段」、「エンコーダ」、「記録媒体制御手段」、「記録媒体」及び「視聴中断位置記録手段」は、「記録部」を構成する要素である。また、「音声出力手段」、「画面表示手段」、「OSD表示手段」、「映像/OSD信号合成手段」及び「デコーダ」は、「再生部」を構成する要素である。また、「空き容量有無判別手段」、「記録媒体容量計算手段」及び「コンテンツ記録容量計算手段」は、「判断部」を構成する要素である。また、「リモコン」、「キー入力部」及び「ユーザ情報記憶手段」は、「ユーザ情報取得部」を構成する要素である(なお、これらは記録部及び/又は再生部をも構成する要素であってもよい)。さらに、「コンテンツ視聴管理テーブル」及び「リスト作成手段」は、「削除可能コンテンツ選択部」を構成する要素である。
まず、コンテンツの記録にかかる構成の一例について説明する。放送局から送信される放送波は、アンテナを通して、チューナーで受信される。受信された放送波には、テレビ放送に関する音声信号、映像信号、データ放送情報や番組情報が含まれている。それらの信号や情報は、デマルチプレクサで、多重化された信号や情報からそれぞれの信号や情報に分離される。デマルチプレクサで分離された音声信号、映像信号は、それぞれ音声信号処理手段、映像信号処理手段で記録媒体に記録可能な情報の形に処理される。その際、音声信号処理手段で処理された音声信号は、ハードディスクなどの記録媒体に記録される。映像信号処理部で処理された映像信号も、ハードディスクなどの記録媒体に記録される。同様に、データ放送情報はデータ処理手段で処理され、番組情報は番組情報処理手段によって番組表として生成されて、これらも記録媒体に記録される。次に、コンテンツの再生にかかる構成の一例について説明する。上記処理によって記録媒体に記録された音声信号は、スピーカ等の音声出力手段によって出力される形で再生される。また映像信号は、映像/OSD信号合成手段を経てディスプレイ等の画面表示手段によって出力される。さらにデータ放送情報は、OSD表示手段を経て映像/OSD信号合成手段で映像信号と合成され、ディスプレイ等の画面表示手段によって出力される。
次に、記録媒体の空き容量からコンテンツの記録に必要な容量を減算することにより、記録媒体の空き容量が不足しているか否かを判断するための構成の一例について説明する。本例では、ユーザCがある番組を録画予約したい場合に記録媒体の空き容量が不足しているかどうか判断する場合の例で説明する。この場合、まずユーザCは、例えばリモコン0423から電子番組表を表示するためのキーであるEPG表示キーを押下する。押下信号はキー入力手段0424が受信し、キーが押下されたことを示す情報(以下便宜上「キーコード」という)をユーザ情報管理手段0425に入力する。ユーザ情報管理手段で、そのキーコードが「EPG表示」と判断されたら、ユーザ情報管理手段は番組情報処理手段0420に電子番組表を要求する。要求された番組情報処理手段は電子番組表をユーザ情報管理手段へ返す。ユーザ情報管理手段はOSD表示手段0417に電子番組表の提示を指示する。電子番組表は映像/OSD信号合成手段0418で映像信号と合成され、画面表示手段0415に出力される。出力された電子番組表上でユーザCはリモコンのカーソルキーと決定キーを操作することにより、録画予約を行う。その際、ユーザCはリモコンのカーソルキーで選択したい番組にカーソルを合わせて決定キーを押下する。決定キーの信号は、キー入力手段0424で受信され、キー入力手段はそのキーコードをユーザ情報管理手段に入力する。ユーザ情報管理手段で、そのキーコードが「決定」と判断されたら、ユーザ情報管理手段は選択した番組の情報を記録媒体制御手段0426に渡す。
ここで、記録媒体制御手段は、選択した番組を録画するための空き容量が記録媒体に残っているかどうか判断するため、まず、番組の情報から録画に必要な容量を計算するようコンテンツ記録容量計算手段0428に指示する。コンテンツ記録容量計算手段は選択した番組の情報から録画に必要な容量を計算し、記録媒体制御手段に返す。この計算は、例えばEPGに含まれる番組情報中の番組録画時間に基づいてなされるが、この場合には予め保持する録画時間とそれに対応する容量の関係を示すデータを含むテーブルを参照してこの計算が行われる。例えば、当該記録媒体がハードディスクであり、標準モードで1時間録画するのに約2.3ギガバイトの容量を必要とするという録画時間と容量の関係がある場合に、2時間の番組を標準モードで録画しようとするときには、コンテンツ記録容量計算手段は、上記テーブルを参照して録画に必要な容量の計算を行い、約4.6ギガバイトという計算結果を得ることができる。あるいは、番組情報中に当該番組の録画に必要な容量を直接示す情報があれば、それをそのまま取得してもよい。この場合には、上述のような計算は不要となる。一方、記録媒体制御手段は記録媒体0427の空き容量から録画に必要な容量を減算するよう記録媒体容量計算手段0432に指示する。記録媒体容量計算手段はこれを受けて記録媒体の空き容量から録画に必要な容量を減算し、その結果を記録媒体制御手段0426に返す。例えば、記録媒体がハードディスクであり、その最大容量が184.3ギガバイトであり、記録済みのコンテンツの容量が170.0ギガバイトである場合には、記録媒体容量計算手段は前者から後者を減算することにより記録媒体の空き容量が14.3ギガバイトであるという計算結果を得る。
次に、記録媒体制御手段は記録媒体容量計算手段で減算した結果を空き容量有無判別手段0431に渡し、空き容量有無判別手段は記録媒体の空き容量を判別する。この判別は、上述の計算等の結果得られた空き容量から当該番組の録画に必要な容量を減算することにより行われる。そして、空き容量有無判別手段で当該減算結果が「正」即ち、空き容量の方が多いと判別されたら録画予約が完了する。一方、「負」即ち、空き容量の方が少ないと判別されたら、記録媒体制御手段0426は、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザである「ユーザC」の情報を取得するようユーザ情報記憶手段0429に要求する。上述の例では、当該減算結果は約9.7ギガバイトという「正」の値であるので、録画予約が完了されることになる。なお、当該空き容量有無判別手段に渡される情報は本実施例のための一例であり、これらに限定されるものではない。なお、以上の例では記録媒体はハードディスクの例で説明したが、本実施例のコンテンツ記録再生装置の記録媒体はこれに限定されず、他の記録媒体、例えば、DVD、SDカードなどであってもよい。
次に、上記減算結果が「負」である場合には、空き容量有無判別手段からユーザ情報記憶手段に対し上記のユーザ情報(本例では「ユーザC」の情報)の取得の要求がなされるところ、かかる要求がなされた場合のユーザ情報の取得のための構成の一例について説明する。この場合、ユーザ情報記憶手段0429が、この要求に対し、「ユーザC」の情報を記録媒体制御手段0426に返すのであるが、このため、ユーザ情報記憶手段は、当該処理に先立ってユーザ情報を取得しておく必要がある。このユーザ情報の取得は、例えば以下のような要領でなされる。例えば、本装置を操作するユーザが、例えばリモコン0423からユーザ選択画面を表示するためのキーであるユーザ選択キーを押下すると、キー入力手段0424がその入力信号を受信し、当該入力信号に含まれる当該ユーザ選択キーが押下されたことを示すキーコードをユーザ情報管理手段0425に送付する。そしてユーザ情報管理手段が、そのキーコードによってユーザ選択キーが押下されたことを認識した場合、ユーザ情報管理手段は、コンテンツ視聴管理テーブルに格納されているユーザ情報を記録媒体制御手段に要求する。コンテンツ視聴管理テーブル0430で管理されている情報はコンテンツ記録再生装置に登録されているユーザの情報と、コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの視聴状況及び削除可否にかかる情報である。
記録媒体制御手段0426はこれらの情報からユーザ選択リストを作成するようリスト作成手段0434に要求する。この場合、リスト作成手段は当該要求に基づきユーザ選択リストを作成し、記録媒体制御手段0426に返す。記録媒体制御手段はOSD表示手段0417にユーザ選択リストの提示を指示する。ユーザ選択リストは映像/OSD信号合成手段18で映像信号と合成され、画面表示手段0415に出力される。図5は、以上の処理の結果ユーザ選択リストが画面に出力された状態の一例を示す図である。画面表示手段に出力されたユーザ選択リスト画面上には、現在選択されているユーザを含む登録済みユーザが表示されている。図5の例では、ユーザがこの選択のための操作を行う際に現在選択されているユーザとして、例えば前回当該リモコンを操作したユーザである「ユーザA」0551にカーソルが合わされた状態が示されている。そこで、現在の操作者であるユーザCがリモコンのカーソルキーと決定キーを操作し、画面表示手段に出力されたユーザ選択画面の「ユーザC」にカーソルを合わせて決定キーを押下すると、次に説明するユーザ選択処理が行われ、ユーザ選択リスト画面上で選択されているユーザが、「ユーザA」から「ユーザC」に切り替わることになる。
再び図4に戻り、ユーザ選択処理のための構成の一例について説明する。この場合、ユーザCによる上記操作により決定キーが押下されると、当該押下信号がキー入力手段0424で受信され、キー入力手段はそのキーコードをユーザ情報管理手段0425に入力する。ユーザ情報管理手段が、そのキーコードが決定キーが押下されたことを示すと認識すると、その情報は記録媒体制御手段0426に渡される。記録媒体制御手段は「ユーザC」の情報を記憶するようユーザ情報記憶手段0429に指示する。これを受けてユーザ情報記憶手段は「ユーザC」の情報を記憶装置に記憶する。なお、新たにユーザを新規登録する場合は、図5に示すように、画面表示手段に出力されたユーザ選択画面の「新規登録」0550を選択する。かかる選択がなされた場合、図4に示すユーザ情報管理手段0425がユーザの新規登録を行い、新規登録されたユーザの情報は記録媒体制御手段0426に渡される。記録媒体制御手段は新規登録されたユーザの情報を記憶するようユーザ情報記憶手段0429に指示する。ユーザ情報記憶手段は新規登録されたユーザの情報を記憶する。なお、以上では、他のユーザにかかるコンテンツが削除可能かどうかの判断を、視聴済みでありかつ削除可能な場合にのみ「削除可能」と判断する例で説明したが、このほか、例えば削除可能との判断のみで(即ち、視聴済みかどうかを問わずに)「削除可能」と判断するように構成してもよい。また、削除可能との判断は、ユーザによる削除可能である旨の入力に基づいてなされるようにしてもよいし、一定の条件が満たされたコンテンツ、例えば視聴済みとなったコンテンツを自動的に「削除可能」と判断するようにしてもよい。
次に、装置を操作しているユーザ(本例では「ユーザC」)の入力に基づいて、削除可能なコンテンツを選択するための構成の一例について説明する。図4において、記録媒体制御手段0426はコンテンツ視聴管理テーブル0430に格納されている情報より、ユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツをコンテンツ視聴管理テーブルから抽出するよう記録媒体制御手段に要求する。かかる要求を受けた記録媒体制御手段は、コンテンツ視聴管理テーブルの中から、ユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツを抽出する。これにより削除可能なコンテンツが選択されるので、以後当該コンテンツを削除して空き容量を確保することが可能となる。
<処理の流れ>
図6は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図である。あるユーザが特定のコンテンツを記録したいと考えた場合、本図に示すように、まず録画対象コンテンツ選択ステップS0601において、コンテンツ記録再生装置は、記録媒体に記録(録画)する対象となるコンテンツを選択する。この選択は、例えば当該ユーザがディスプレイに表示されたEPG情報を見ながら、リモコンのカーソルキーと決定キーなどにより行う操作に基づく入力を受け付けることにより行う。次に、空き容量計算ステップS0602において、コンテンツ記録再生装置は、記録媒体の空き容量から前記ステップS0601にて選択したコンテンツの記録に必要な容量を減算する計算を行う。記録媒体の空き容量は、記録媒体の容量(最大容量)から記録済みのコンテンツの容量を減算することで得ることができる。この計算の具体的な要領は、先に説明したとおりである。次に、記録媒体の空き容量が不足するか否かの判断ステップS0603において、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS0602にて計算した空き容量が当該コンテンツの記録のために不足しているか否か判断する。この場合、当該計算結果が「正」であればNo(不足しない)、「負」であればYes(不足する)と判断されることになる。
次に、前記ステップS0603における判断結果がYes(不足する)との判断結果である場合、ユーザ情報取得ステップS0604において、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するためのユーザ情報を取得する。ユーザ情報の具体的取得要領については後述する。次に、削除可能コンテンツ選択ステップS0605において、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS0604にて取得したユーザ情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択する。さらに、本図に示すように、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS0605にて選択されたコンテンツを削除する削除ステップS0606を有していてもよい。さらに、前記ステップS0606における削除処理により空き容量を確保したことに基づいて、記録対象であるコンテンツを記録するステップS0607を有していてもよいし、これに加え、記録したコンテンツを再生するステップS0608を有していてもよい。なお、前記ステップS0603における判断結果がNo(不足しない)との判断結果である場合、コンテンツ記録再生装置は、直ちに記録ステップS0607における処理を行い、さらにその後再生ステップS0608における処理を行ってもよい。
次に、上記の処理の流れのうち、ユーザ情報取得ステップ及び削除可能コンテンツ選択ステップにおける処理の流れについて、具体例を用いてさらに詳細に説明する。ここでは、コンテンツ記録再生装置がデジタルテレビ放送受信機能を備えた装置であり、当該装置の操作者がユーザCである場合の例で説明する。また、コンテンツ視聴管理テーブルに格納されている情報の中から、ユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」 以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツを抽出する場合の例で説明する。図7は、かかる処理の流れの一例を示す図である。上述の図6における判断ステップS0603において、コンテンツ記録再生装置が記録媒体の空き容量が不足していると判断した場合、まず、本図に示すように、コンテンツ記録再生装置は、ユーザ情報取得部(具体的にはユーザ情報記憶手段)に対しユーザ情報(本例では「ユーザC」の情報)の取得の要求を行う(ステップS0701)。次に、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS0701において要求したユーザ情報(ユーザCの情報)をユーザ情報取得部から記録部(記録媒体制御手段)に返すとともに、コンテンツ視聴管理テーブルに格納されている情報の中から、条件(ユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、かつ「ユーザC」の削除可否の設定がない)に合致するコンテンツを抽出するよう記録部からコンテンツ視聴管理テーブルに要求する(ステップ0702)。次に、コンテンツ視聴管理テーブルに格納されている情報の中から、上記条件(ユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」 以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がない)に合致するコンテンツを抽出する(ステップS0703)。その際の、コンテンツ視聴管理テーブルから上記条件に合致するコンテンツを抽出するための処理の詳細については後述する。次に、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS0703にて抽出したコンテンツからコンテンツリストを作成するよう記録媒体制御手段からリスト作成手段に要求する(ステップS0704)。要求されたリスト作成手段はコンテンツ視聴管理テーブルから抽出されたコンテンツからコンテンツリストを作成し(ステップS0705)、記録媒体制御手段に返す。次に、記録媒体制御手段はOSD表示手段に対しコンテンツリストの提示を指示する(S0706)。次に、コンテンツ記録再生装置は、コンテンツリストを映像/OSD信号合成手段にて映像信号と合成した上で、ディスプレイ等の画面表示手段にユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツリストとして提示(出力)する(ステップS0707)。この出力の一例は図4に示したとおりである。次に、コンテンツ記録再生装置は、ユーザCの操作に基づいて、前記ステップS0707にて提示(出力)されたコンテンツリストの中から削除対象コンテンツを選択する(ステップS0708)。この場合のユーザ操作は、例えば、リモコンを使って画面表示手段に出力されたコンテンツリストから削除したいコンテンツを選んで、決定キーを押下することにより行われる。
図8は、図7の説明で言及したコンテンツの抽出にかかるステップS0703における、条件(本例では、ユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」 以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないこと)に合致するコンテンツを抽出するための処理の流れの詳細の一例について説明するための図である。本例では、コンテンツ視聴管理テーブルに格納されているコンテンツの数がnであると仮定し、コンテンツ視聴管理テーブルから取得するi番目のコンテンツをcontents[i]と表現する。まず、コンテンツ記録再生装置は、記録部(記録媒体制御手段)からコンテンツ視聴管理テーブルに対して同テーブルに格納されているコンテンツの一つであるcontents[i]を要求する。その際、まず「i」に「0」を代入して(ステップS0801)、当該処理を行う(ステップS0803)。次に、コンテンツ記録再生装置は、この要求に対し、コンテンツの一つcontents[i]をコンテンツ視聴管理テーブルから記録媒体制御手段に返し、記録媒体制御部がコンテンツ視聴管理テーブル30からcontents[i]を受信する。次に、コンテンツ記録再生装置は、複数のユーザの視聴情報と削除可否の情報からユーザ全員視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツかを順次判断する(ステップS0804・S0805・S0806)。もし、contents[i]がユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツと判断されたら、記録媒体制御手段はcontents[i]を抽出する(ステップS0807)。コンテンツ記録再生装置は、上記処理をcontents[0]からcontents[n−1]までに対して順次行い(ステップS0808)、[n−1]まで処理を行ったことを判断(ステップS0802)すると、処理を終了する。例えば、図3で示したコンテンツ視聴管理テーブルに格納されているコンテンツについて当該処理を行う場合、ユーザ全員が視聴済みで「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、かつ「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツとしてコンテンツ「2」とコンテンツ「7」とが抽出される。
さらに、上記のうち、削除ステップにおける処理の流れについて、具体例を用いてさらに詳細に説明する。本例でも、抽出されたコンテンツがユーザ全員が視聴済みかつ「ユーザC」以外のユーザ全員が削除可能であり、また「ユーザC」の削除可否の設定がないコンテンツである場合の例で説明する。図9は、かかる処理の流れの一例を示す図である。まず、図6における削除可能コンテンツ選択ステップS0605、より詳細には図7に示したステップS0708において、例えばリモコンを使って画面表示手段に出力されたコンテンツリストから削除したいコンテンツを選んで決定キーを押下するというユーザ操作に基づいてコンテンツリストの中から削除対象コンテンツの選択がなされると、当該コンテンツに付されたキーコードの入力ステップS0901において、コンテンツ記録再生装置は、当該キーコードをキー入力手段にて受信してユーザ情報管理手段に入力する。次に、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS0901にて入力されたキーコードに基づいて削除することを決定するか否かの判断ステップS0902にて「決定」と判断した場合に、コンテンツ削除指示ステップS0903において、ユーザ情報管理手段から記録媒体制御手段に対し、選択されたコンテンツを削除するよう指示する。次に、コンテンツ削除ステップS0904において、コンテンツ記録再生装置は、記録媒体制御手段にて選択されたコンテンツを記録媒体から削除する。なお、当該コンテンツを削除してもなお空き容量が不足していたら(ステップS0905にて判断)、記録媒体の空き容量が充分になるまで以上の処理を繰り返す。そして、記録媒体の空き容量が充分になったら以上の処理を終了し、録画予約を完了する。
<効果>
本実施例により、コンテンツを記録する際、記録媒体の空き容量が不足していた場合に、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザを識別するための情報に基づいて削除可能なコンテンツを選択することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、基本的に実施例1の装置と共通するが、削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示する手段と、当該手段の提示に基づくユーザの選択を受け付ける手段とをさらに有し、また、削除部が、必須構成要素であるとともに、上記のユーザの選択を受け付ける手段で受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを削除する手段をさらに有することを特徴とする。
<構成>
図10は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本実施例の装置の構成は、基本的に実施例1と共通する。ただし、本図に示すように、本例の「コンテンツ記録再生装置」1000は、「リスト提示部」1070と、「ユーザ選択受付部」1080とをさらに有する。また、「削除部」1060は必須構成要素であり、同部は、「ユーザ選択コンテンツ削除手段」1061を有する。
「リスト提示部」は、前記削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツのリスト(以下「コンテンツリスト」という。)をユーザに対し選択可能に提示するように構成されている。このコンテンツリストは、実施例1で図3に示したようなコンテンツ視聴管理テーブルの中から削除可能なコンテンツのみを抽出したものであり、ユーザに対する提示は、例えばディスプレイ等の画像表示手段にこのリストの内容を出力することにより行われる。図11は、かかるコンテンツリストの一例を示す図であり、コンテンツリストがディスプレイ上でユーザに選択可能に提示されている状態を示したものである。本図は、図3で示したコンテンツ視聴管理テーブルの例に即して削除可能なものを選択した例を示すものであり、装置を操作しているユーザであるユーザC以外の他のユーザ全員が視聴済みでありかつ削除可能であるコンテンツであって、ユーザCが視聴済みかつ削除可否の設定がないコンテンツであるコンテンツ「2」とコンテンツ「7」を抽出したものである。なお、本図では、合わせて録画に必要な容量及び現在の空き容量を提示するとともに、削除可能なコンテンツのジャンル、タイトル、容量及び削除した後の空き容量をも提示する例が示されている。このような情報を合わせて表示することで、ユーザが削除対象コンテンツを選択するための入力を行う際に、これらの情報を参考にしつつ入力のための操作を行うことが可能になる。なお、コンテンツリストの提示に際してかかる参考情報を提示するか否か、また提示する場合にいかなる情報を表示するかは当業者の適宜の設計事項である。
「ユーザ選択受付部」は、前記リスト提示部の提示に基づくユーザの選択を受け付けるように構成されている。上述の例に即せば、本装置を操作しているユーザCは、当該ディスプレイ上に提示されたコンテンツリストを見て、これらのコンテンツを削除してよいか判断することが可能となる。その結果、例えばユーザCがコンテンツ「2」について削除可能であると判断した場合には、コンテンツ「2」を削除してよいとの入力のための画面操作を行う。この操作は、例えばカーソルを「削除可能」と判断するコンテンツである「コンテンツ「2」」に合わせてクリックすることにより行う。以上のユーザ操作に基づく入力がなされると、ユーザ選択受付部は、この入力を受け付ける。また、「ユーザ選択コンテンツ削除手段」は、前記ユーザ選択受付部にて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを削除するように構成されている。
以上に説明したところから明らかなように、実施例1では、削除可能コンテンツ選択部が選択した削除可能コンテンツは必ずしもその後の削除対象コンテンツの選択のためのユーザ操作を待つことなく、そのまま削除対象とされる場合もある(典型的には、図3のコンテンツ「10」のような場合)のに対し、本実施例の場合、削除可能コンテンツ選択部が選択した削除可能コンテンツは、装置を操作しているユーザが改めてそのリストの提示を見て、どれを削除するかを判断した上で、削除対象コンテンツが決定される点で異なる。これは、削除可能なコンテンツの中からどれを削除するかを、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザにリストを提示して選択させることで、迅速かつ柔軟に削除対象コンテンツを決定できるようにすることを目的とする。
次に、本実施例の装置のハードウェア構成のうち、リスト提示部とユーザ選択受付部の構成について説明する。なお、その余の各部の構成は実施例1と同じであるから説明を省略する。図12は、本実施例のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成のうち、リスト提示部とユーザ選択受付部の構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例の装置の「リスト提示部」と「ユーザ選択受付部」は、それぞれ「記憶装置(記録媒体)」1201と、「メインメモリ」1202と、「CPU」1203と、「インターフェイス」1204と、「ディスプレイ」1206とを有する。これらも「システムバス」1209などのデータ通信経路によって相互に接続されている。
まず、コンテンツリストの提示にかかるハードウェア構成の一例について説明する。記憶装置には予めリスト提示プログラムが記憶されている。そして、実施例1で説明した処理により削除可能コンテンツの識別子(図12中では「削除可能コンテンツ」と略記)が選択されてこれらが一旦メインメモリに保持されると、リスト提示部を構成するCPUは、記憶装置からリスト提示プログラムをメインメモリに展開し、当該プログラムを実行して、メインメモリに保持された削除可能コンテンツの識別子を読み出してディスプレイに出力することでコンテンツリストの提示が実現される。次に、ユーザ選択受付にかかるハードウェア構成の一例について説明する。記憶装置には予めユーザ選択受付プログラムも記憶されている。そして、上記処理によりディスプレイに出力されたコンテンツリストを見たユーザが、その中から削除してよいコンテンツを選び、例えば画面操作によりカーソルを当該コンテンツの位置に移動してクリックするなどにより当該コンテンツを選択して入力が行われると、ユーザ選択受付部を構成するCPUはメインメモリに展開された当該プログラムを実行してこの入力信号を受け付け、これに含まれる削除対象コンテンツの識別子を取得する。これによりユーザ選択に基づく削除対象コンテンツの選択が完了する。この結果、本図には示されていないが、削除部を構成するCPUが削除プログラムを実行して、上記の削除対象コンテンツを削除する。なお、かかるコンテンツリストに基づいてユーザ選択を受け付けてコンテンツの削除を行う具体的な実施例については、実施例1について図4などを用いて説明したところと同様であるから、説明を省略する。
<処理の流れ>
図13は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の処理の流れは、基本的に実施例1と共通する。ただし、本実施例の処理の流れは、リスト提示ステップS1306とユーザ選択受付ステップS1307を有する点で異なる。リスト提示ステップにおいて、コンテンツ記録再生装置は、削除可能コンテンツ選択ステップS1305にて選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示する。また、ユーザ選択受付ステップにおいて、コンテンツ記録再生装置は、前記ステップS1306における提示に基づくユーザの選択を受け付ける。当該ステップにおける処理の流れの詳細は、実施例1について図7‐9などに基づいて具体例を用いて説明したところと共通するので、ここでは省略する。
<効果>
本実施例により、削除可能なコンテンツの中からどれを削除するかを、コンテンツ記録再生装置を操作しているユーザにリストを提示して選択させることが可能となり、迅速かつ柔軟に削除対象コンテンツを決定し、当該コンテンツを削除して空き容量を確保することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、基本的に実施例1の装置と共通するが、削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを再生する手段と、前記手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除する手段とを有し、削除可能コンテンツ選択部は、削除可能なコンテンツの選択として、ユーザ情報及び記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択することを特徴とする。
<構成>
図14は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本実施例の装置の構成は、基本的に実施例1と共通する。ただし、本図に示すように、本例の「コンテンツ記録再生装置」1400の「再生部」1420は、「選択コンテンツ再生手段」1421を有し、「削除部」1460は「第一再生終了後コンテンツ削除手段」1462を有する。また、「削除可能コンテンツ選択部」1450は、削除可能なコンテンツの選択として、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択するように構成されている。なお、ここで、「未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がない」とは、「未視聴かつ削除可能である」又は「未視聴かつ削除可否の設定がない」の意である。
「選択コンテンツ再生手段」は、削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを再生するように構成されている。選択コンテンツ再生手段が再生するコンテンツを選択するための構成は、実施例1で削除可能コンテンツ選択部の構成の中で、コンテンツの選択一般について説明したところと共通する。また、再生のための構成自体も、実施例1で再生部の構成について説明したところと同様である。また、「第一再生終了後コンテンツ削除手段」は、前記選択コンテンツ再生手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除するように構成されている。同手段が再生終了を検知するための構成としては、例えば、コンテンツに付された位置情報やコンテンツの再生時間を予め記憶しておき、当該位置情報や再生時間の経過情報を検知することにより再生終了を知るといった構成が考えられる。なお、削除のための構成自体は、実施例1で再生部の構成について説明したところと同様である。
以上のような構成は、あるコンテンツが、コンテンツ記録再生装置を操作中のユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能である場合に、たとえ当該操作中のユーザがそのコンテンツを未視聴であっても、その場で再生して視聴することで当該コンテンツを削除可能コンテンツとして選択することを可能にすることを目的とする。
次に、本実施例の装置のハードウェア構成のうち、第一再生終了後コンテンツ削除手段の構成について説明する。図15は、本実施例のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成のうち、第一再生終了後コンテンツ削除手段の構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例の装置の「第一再生終了後コンテンツ削除手段」は、「記憶装置(記録媒体)」1501と、「メインメモリ」1502と、「CPU」1503とを有する。これらも「システムバス」1509などのデータ通信経路によって相互に接続されている。なお、第一再生終了後コンテンツ削除手段が削除するコンテンツは、ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツである。例えば前出の図3のコンテンツ視聴管理テーブルに示すコンテンツの中では、「ユーザC」がユーザ情報にかかるユーザである場合に、コンテンツ「5」がこれに該当する。かかるコンテンツを選択するための構成及び当該コンテンツを再生するための構成は、実施例1で図2、図4などを用いて説明したところと同様である。
また、第一再生終了後コンテンツ削除手段を構成する記憶装置には、予め削除プログラムが記憶されている。そして、コンテンツの再生が終了すると、メインメモリに展開された当該プログラムを実行することにより、CPUが当該コンテンツを削除する。当該プログラムは、コンテンツの再生が終了したら当該コンテンツを削除せよとの命令を含み、例えば、コンテンツの最終シーンに付された位置情報に基づいて、あるいは内蔵された時計により再生のための経過時間情報に基づいてコンテンツの再生終了を検知したら、当該命令を実行してコンテンツを削除する。その余の構成は実施例1と同じであるから説明を省略する。
<処理の流れ>
図16は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の処理の流れは、基本的に実施例1と共通する。ただし、本実施例の処理の流れにおいて、再生ステップは、選択コンテンツ再生サブステップS1606を有しており、同ステップにおいてコンテンツ記録再生装置は、前記削除可能コンテンツ選択ステップS1605にて選択したコンテンツを再生する。この処理は削除可能コンテンツ選択ステップの後、削除ステップの前になされる。また、削除ステップは、前記選択コンテンツ再生サブステップにて再生したコンテンツを再生終了後に削除するサブステップS1608を有する。なお、前記削除可能コンテンツ選択ステップにおいて、コンテンツ記録再生装置は、削除可能なコンテンツの選択として、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択する。その余の処理の流れは実施例1と同様である。
<効果>
本実施例により、たとえコンテンツ記録再生装置を操作しているユーザがそのコンテンツを未視聴であっても、その場で再生して視聴することで当該コンテンツを削除可能コンテンツとして選択することにより、コンテンツを削除して空き容量を確保することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、基本的に実施例3の装置と共通するが、削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示する手段と、当該手段の提示に基づくユーザの選択を受け付ける手段とを有しており、削除可能コンテンツ選択部が選択したコンテンツを再生後に削除する手段に代えて、上記のユーザ選択にかかるコンテンツを再生後に削除する手段を有する点に特徴を有する。つまり、実施例3と異なり、本実施例では、再生終了後に削除するコンテンツをユーザの選択にかからしめている点に特徴がある。
<構成>
図17は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本実施例の装置の構成は、基本的に実施例3と共通する。ただし、本図に示すように、本例の「コンテンツ記録再生装置」1700は、「リスト提示部」1770と、「ユーザ選択受付部」1780とをさらに有し、「再生部」1720は、「ユーザ選択コンテンツ再生手段」1722を有し、「削除部」1760は「第二再生終了後コンテンツ削除手段」1763を有する。なお、「削除可能コンテンツ選択部」1750が、削除可能なコンテンツの選択として、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択する点は実施例3と同様である。また、「リスト提示部」及び「ユーザ選択受付部」の構成は、実施例2で説明したところと共通するので説明を省略する。
図18は、コンテンツ視聴管理テーブルに基づいて選択された削除可能なコンテンツのみを抽出したコンテンツのリストをユーザに対し選択可能に提示する場合のリストの一例を示す図であり、リストがディスプレイ上でユーザに選択可能に提示されている状態を示したものである。本図は、図3に示したテーブルの例に即して削除可能なものを選択した例であり、装置を操作しているユーザであるユーザC以外の他のユーザ全員が視聴済みでありかつ削除可能であり、かつユーザCが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツであるコンテンツ「5」を抽出したものである。なお、本図でも、図11で示した例と同様、合わせて録画に必要な容量及び現在の空き容量や削除可能なコンテンツについてそのジャンル、タイトル、容量及び削除した後の空き容量をも表示する例が示されている。
次に、「ユーザ選択コンテンツ再生手段」は、前記ユーザ選択受付部にて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを再生するように構成されている。また、「第二再生終了後コンテンツ削除手段」は、前記ユーザ選択コンテンツ再生手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除するように構成されている。なお、同手段が再生終了を検知するための構成は、実施例3で説明したところと同様である。また、ユーザ選択受付部で受け付けたユーザ選択にかかるコンテンツの再生及び再生後の削除自体の構成は、実施例1、3などで説明したところと同様である。さらに、本実施例の装置のハードウェア構成についても、以上の各実施例の中で説明したところと同様であるから、説明を省略する。
<処理の流れ>
図19は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の処理の流れは基本的に実施例3と共通する。ただし、本実施例の処理の流れは、リスト提示ステップS1906と、ユーザ選択受付ステップS1907とを有するとともに、再生ステップは、選択コンテンツ再生ステップに代えてユーザ選択受付ステップにて受け付けたユーザの選択にかかるコンテンツを再生するユーザ選択コンテンツ再生サブステップS1908をさらに有し、削除ステップは、選択コンテンツ再生サブステップにて再生したコンテンツを再生終了後に削除するサブステップに代えて、前記ユーザ選択コンテンツ再生ステップにて再生したコンテンツを再生終了後に削除するサブステップS1910を有する点で実施例3と異なる。
<効果>
本実施例により、たとえコンテンツ記録再生装置を操作しているユーザがそのコンテンツを未視聴であっても、その場で再生して視聴することで当該コンテンツを削除対象コンテンツとすることができるが、この処理をユーザの選択に基づいて行うことで、より柔軟に削除対象コンテンツを決定し、当該コンテンツを削除して空き容量を確保することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、基本的に実施例4の装置と共通するが、選択コンテンツ再生手段が再生するコンテンツを途中で中断した場合に中断した位置を記録する手段と、当該手段が記録した中断位置より以前のコンテンツを削除する手段とをさらに有する点に特徴を有する。
<構成>
図20は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本実施例の装置の構成は、基本的に実施例4と共通する。ただし、本図に示すように、本例の「コンテンツ記録再生装置」2000の「再生部」2020は、「中断位置記録手段」2023を有し、「削除部」2060は「中断位置以前コンテンツ削除手段」2064を有する。なお、「削除可能コンテンツ選択部」2050が、削除可能なコンテンツの選択として、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが未視聴かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択する点は実施例4と同様である。なお、本図の例とは異なるが、さらに「リスト提示部」と「ユーザ選択受付部」とを有するとともに、「削除部」が「第一再生終了後コンテンツ削除手段」に代えて「第二再生終了後コンテンツ削除手段」を有していてもよい。
「中断位置記録手段」は、選択コンテンツ再生手段が再生するコンテンツを途中で中断した場合に中断した位置を記録するように構成されている。また、「中断位置以前コンテンツ削除手段」は、当該手段が記録した位置より以前のコンテンツを削除するように構成されている。中断した位置を記録するための具体的構成としては、例えば、コンテンツの各シーンに位置情報が付与されており、再生を中断した場合に、当該中断時における再生シーンに付与されていた位置情報を読み取り、これを記憶するといった方法が考えられる。あるいは、再生開始から再生が中断された時点までの経過時間に基づいて当該再生中断位置を記録するようにしてもよい。
このように構成したのは、コンテンツの再生の途中で視聴を中断した場合、既に視聴済みの部分については削除してもよい場合があり得、このようなコンテンツの一部であっても当該一部を削除すれば記録媒体の空き容量を確保する上でそれだけ資することになる(例えば、他に削除してよいコンテンツがない場合でも、当該コンテンツの一部を削除することで空き容量を確保できる場合がある)ことから、かかる削除を可能にすることを目的とする。
次に、本実施例のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成のうち、中断位置記録手段及び中断位置以前コンテンツ削除手段の構成について説明する。図21は、本実施例の装置のハードウェア構成のうち、中断位置記録手段及び中断位置以前コンテンツ削除手段の構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例の装置の「中断位置記録手段」及び「中断位置以前コンテンツ削除手段」は、「記憶装置(記録媒体)」2101と、「メインメモリ」2102と、「CPU」2103とを有する。これらも「システムバス」2109などのデータ通信経路によって相互に接続されている。まず、中断位置の記録にかかる構成について説明する。中断位置記録手段を構成する記憶装置には、予め中断位置記録プログラムが記憶されている。そして、コンテンツの再生が途中で中断された場合、CPUが当該プログラムを実行し、再生を中断した位置を記録する。この中断位置を検知する方法としては、例えば当該中断時における再生シーンに付与されていた位置情報を読み取り、これを記憶するとか、図示を省略した内蔵時計により再生開始から再生が中断された時点までの経過時間を計測し、これに基づいて当該再生中断位置を検知するといったものが考えられる。そして、かかる検知に基づいて中断位置情報が取得されてメインメモリに一旦保持される。次に、中断位置以前のコンテンツの削除にかかる構成について説明する。記憶装置には予め削除プログラムが保持されている。そして、中断位置が記録されると、メインメモリに展開された当該プログラムを実行することにより、CPUが当該コンテンツのうち中断位置以前の部分を削除する。その余の構成は実施例4と同じであるから説明を省略する。
<処理の流れ>
図22は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の処理の流れは基本的に実施例4と共通する。ただし、再生ステップは、前記ユーザ選択コンテンツ再生ステップS2208におけるコンテンツの再生を途中で中断した場合(ステップS2209)に中断した位置を記録する中断位置記録サブステップS2210をさらに有し、削除ステップは、前記中断位置記録サブステップにて記録した位置より以前のコンテンツを削除する中断位置以前コンテンツ削除サブステップS2211をさらに有する。また、本図の例とは異なるが、リスト提示ステップ、ユーザ選択受付ステップをさらに有するとともに、選択コンテンツ再生ステップに代えてユーザ選択コンテンツ再生ステップを有していてもよい。その余の処理の流れは、実施例4と同様であるので説明を省略する。
<効果>
本実施例により、コンテンツの途中で視聴を中断した場合でも、既に視聴済みの部分について当該コンテンツの一部を削除することで、より多くの空き容量を確保することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、基本的に実施例5のコンテンツ記録再生装置と共通するが、前記ユーザ選択受付部が受け付けたコンテンツのうち視聴途中で中断した位置より以降のコンテンツを再生する手段と、前記手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除する手段を有し、前記削除可能コンテンツ選択部が行う削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択することを特徴とする。
<構成>
図23は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「コンテンツ記録再生装置」2300は、基本的に実施例5のコンテンツ記録再生装置と共通する。ただし、本実施例の装置の「再生部」2320は、「中断位置以降再生手段」2324を有し、「削除部」2360の「ユーザ選択コンテンツ削除手段」2361は「中断位置以降再生後コンテンツ削除器」2365を有する。
「中断位置以降再生手段」は、前記「ユーザ選択受付部」2340が受け付けたコンテンツのうち視聴途中で中断した位置より以降のコンテンツを再生するように構成されている。「中断位置以降再生後コンテンツ削除器」は、前記中断位置以降再生手段が再生したコンテンツを再生終了後に削除するように構成されている。再生を視聴中断位置から開始するための方法としては、例えば、実施例5と同様の中断位置を記録する手段を有しており、当該手段が記録した過去の再生時における中断位置を読み出してそこから再生を開始するといったものが考えられる。なお、本実施例の装置は、さらに実施例5と同様の中断位置以前コンテンツ削除手段を有していてもよい。この場合には、中断位置以前のコンテンツは既に削除されている可能性があるので、残存している中断位置以降のコンテンツの冒頭から再生がなされた後に、当該残存コンテンツ全部を削除することとなる。一方、視聴途中で再生を中断したコンテンツ全部が削除されずに残存している場合は、中断位置以降再生手段が中断位置以降のみを再生した後に、中断位置以降再生後コンテンツ削除器がコンテンツの全部を削除することになる。また、「削除可能コンテンツ選択部」2350が行う削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツである。なお、ここで、「視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がない」とは、「視聴途中かつ削除可能である」又は「視聴途中かつ削除可否の設定がない」の意である。
以上のような構成は、あるコンテンツを、コンテンツ記録再生装置を操作中のユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能である場合に、たとえ装置を操作中のユーザがそのコンテンツを視聴途中であったとしても、その場で残りの部分を再生して視聴することで当該コンテンツを削除可能コンテンツとして選択することを可能にすることを目的とする。この点、実施例5では、かかる視聴途中のコンテンツについては、中断位置以前の部分、つまり視聴済みである部分のみを削除するのに対し、本実施例では、当該ユーザがその場でコンテンツの未視聴部分を再生して視聴することにより、そのコンテンツの全部を視聴済みにした上で削除することになるので、そのコンテンツの全部を削除することができ、これにより、より多くの空き容量を確保することが可能となる。
次に、本実施例のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成のうち、中断位置以降再生手段及び中断位置以降再生後コンテンツ削除器の構成について説明する。図24は、本実施例の装置のハードウェア構成のうち、中断位置以降再生手段及び中断位置以降再生後コンテンツ削除器の構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例の装置の「中断位置以降再生手段」及び「中断位置以降再生後コンテンツ削除器」は、「記憶装置(記録媒体)」2401と、「メインメモリ」2402と、「CPU」2403とを有する。これらも「システムバス」2409などのデータ通信経路によって相互に接続されている。まず、中断位置以降の再生にかかる構成について説明する。中断位置以降再生手段を構成する記憶装置には、予め再生プログラムが記憶されている。また、そして、コンテンツの再生が視聴途中で中断された場合、CPUが当該プログラムを実行し、再生を中断した位置を記録する。この中断位置を検知する方法としては、例えば当該中断時における再生シーンに付与されていた位置情報を読み取り、これを記憶するとか、図示を省略した内蔵時計により再生開始から再生が中断された時点までの経過時間を計測し、これに基づいて当該再生中断位置を検知するといったものが考えられる。そして、かかる検知に基づいて中断位置情報が取得されてメインメモリに一旦保持される。次に、中断位置以前のコンテンツの削除にかかる構成について説明する。記憶装置には予め削除プログラムが保持されている。そして、中断位置が記録されると、メインメモリに展開された当該プログラムを実行することにより、CPUが当該コンテンツのうち中断位置以前の部分を削除する。その余の構成は実施例5と同じであるから説明を省略する。
<処理の流れ>
図25は本実施例の処理の流れの一例を示す図である。本実施例の処理の流れは基本的に実施例5と共通する。ただし、本実施例の処理の流れは、選択コンテンツ再生ステップS2508と、前記ステップにて再生するコンテンツを途中で中断した場合(ステップS2509)に中断した位置を記録する中断位置記録ステップS2510と、前記中断位置記録ステップにて記録した位置より以前のコンテンツを削除する中断位置以前コンテンツ削除ステップS2511とをさらに有する。また、本図には示されていないが、リスト提示ステップ、ユーザ選択受付ステップをさらに有するとともに、選択コンテンツ再生ステップに代えてユーザ選択コンテンツ再生ステップを有していてもよい。その余の処理の流れは、実施例5と同様であるので説明を省略する。
<効果>
本実施例により、たとえ装置を操作中のユーザがコンテンツを視聴途中であっても、その場で再生して視聴することで当該コンテンツを削除可能コンテンツとして選択することができ、これによりそのコンテンツの全部を削除して、より多くの空き容量を確保することができるコンテンツ記録再生装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例のコンテンツ記録再生装置は、基本的に実施例5又は6の装置と共通するが、再生部は、コンテンツの再生を途中で中断した場合に前記中断位置読取手段が読み取った位置を前記コンテンツの再生を途中で中断した位置で更新する中断位置更新手段を有し、削除部は、前記中断位置更新手段が更新した位置より以前のコンテンツを削除する更新位置以前コンテンツ削除器をさらに有し、前記削除可能コンテンツ選択部が行う削除可能なコンテンツの選択は、前記ユーザ情報及び前記コンテンツ記録再生装置に記録されたコンテンツに対する各ユーザの削除可否の情報を管理するためのコンテンツ視聴管理テーブルに基づいて、前記ユーザ情報にかかるユーザ以外のユーザ全員が視聴済みかつ削除可能であり、かつ前記ユーザ情報にかかるユーザが視聴途中かつ削除可能であるかもしくは削除可否の設定がないコンテンツを選択するものであることを特徴とする。
<構成>
図26は、本実施例のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「コンテンツ記録再生装置」2600は、基本的に実施例5又は6のコンテンツ記録再生装置と共通する。ただし、本実施例の装置の「再生部」2620は、「中断位置更新手段」2625を有し、「削除部」2660の「ユーザ選択コンテンツ削除手段」2661は「更新位置以前コンテンツ削除器」2666を有する。
「中断位置更新手段」は、コンテンツの再生を途中で中断した場合に前記中断位置読取手段が読み取った位置を前記コンテンツの再生を途中で中断した位置で更新するように構成されている。「更新位置以前コンテンツ削除器」は、「中断位置更新手段」が更新した位置より以前のコンテンツを削除するように構成されている。
このような構成は、コンテンツの一部のみを削除することを可能にすることで、記録媒体の空き容量の確保のためのコンテンツ削除をより柔軟かつきめ細かく行えるようにするという実施例6で述べた目的をさらにきめ細かく追求することにある。即ち、実施例6により、たとえ装置を操作中のユーザがそのコンテンツを視聴途中であったとしても、その場で残りの部分を再生して視聴することで当該コンテンツを削除可能コンテンツとして選択することが可能になったのでるが、何らかの事情によりこの再生が再び視聴途中で中断される場合があり得る。そこで、本実施例により、再生したところまでを新たな中断位置として前回の中断位置を更新し、更新した新たな中断位置以前を削除することで、今回再生した分だけ削除対であるコンテンツが増えることとなり、これにより、さらに多くの空き容量を確保することが可能となる。
次に、本実施例のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成のうち、中断位置更新手段及び更新位置以前コンテンツ削除器の構成について説明する。図27は、本実施例の装置のハードウェア構成のうち、中断位置更新手段及び更新位置以前コンテンツ削除器の構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本例の装置の「中断位置更新手段」及び「更新位置以前コンテンツ削除器」は、「記憶装置(記録媒体)」2701と、「メインメモリ」2702と、「CPU」2703とを有する。これらも「システムバス」2709などのデータ通信経路によって相互に接続されている。まず、中断位置の更新にかかる構成について説明する。中断位置更新手段を構成する記憶装置には、予め中断位置更新プログラムが記憶されている。また、そして、実施例6で説明した要領に従って中断位置以降について再生されたコンテンツの再生が視聴途中で中断された場合、CPUが当該プログラムを実行し、視聴を中断した位置を更新する。この更新すべき中断位置を検知する方法は、実施例6で説明した中断位置の検知方法と同様である。また、更新の方法としては、例えば、中断位置記録手段によって記録された中断位置情報を読み出すとともに、これに今回読み取った新たな中断位置を示す情報を上書きするといったものが考えられる。このようにして更新された中断位置情報はメインメモリに一旦保持される。次に、更新位置以前のコンテンツの削除にかかる構成については、実施例6で説明した更新位置以前のコンテンツの削除にかかる構成と同様である。その余の構成も実施例6と同じであるから説明を省略する。
<処理の流れ>
図28は、本実施例のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例の処理の流れは基本的に実施例6と共通する。ただし、本実施例の処理の流れは、ユーザ選択コンテンツ再生ステップS2808におけるコンテンツの再生が途中で中断された場合(ステップS2809)、中断位置が記録された後(ステップS2810)、中断位置以降の再生を行い(ステップS2811)、これが再び途中で中断されると(ステップS2812)、中断位置更新ステップS2813にて、コンテンツ記録再生装置は、中断位置を更新する。さらに、更新位置以前コンテンツ削除ステップS2814にて、コンテンツ記録再生装置は前記ステップS2813にて更新した中断位置以前のコンテンツを削除する。その余の構成は、実施例6と同様であるから説明を省略する。
<効果>
本実施例により、視聴途中のコンテンツを再生中に何らかの事情によりこの再生が再び視聴途中で中断されても、再生したところまでを新たな中断位置として前回の中断位置を更新し、更新した新たな中断位置以前を削除することで、今回再生した分だけ削除対象であるコンテンツが増えることとなり、これにより、さらに多くの空き容量を確保することが可能となる。
実施例1のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
実施例1のコンテンツ記録再生装置のコンテンツ視聴管理テーブルの一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置の具体的構成の一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置のユーザ選択リストの画面出力状態の一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例1のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例2のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例2のコンテンツ記録再生装置におけるコンテンツリストの一例を示す図
実施例2のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
実施例2のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例3のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例3のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
実施例3のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例4のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例4のコンテンツ記録再生装置におけるコンテンツリストの一例を示す図
実施例4のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例5のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例5のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
実施例5のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例6のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例6のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
実施例6のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
実施例7のコンテンツ記録再生装置の機能ブロックの一例を示す図
実施例7のコンテンツ記録再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
実施例7のコンテンツ記録再生装置における処理の流れの一例を示す図
符号の説明
0100 コンテンツ記録再生装置
0110 記録部
0120 再生部
0130 判断部
0140 ユーザ情報取得部
0150 削除可能コンテンツ選択部
0160 削除部