JP2007279200A - 光ケーブルコアの解体方法及び解体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバ心線がスロットの溝から脱落するのを防止する粗巻き紐を、確実に切断除去することができる光ケーブルコアの解体方法及び解体装置を提供する。
【解決手段】溝付きスロット2の溝2a内に光ファイバ心線4を収納し、スロット2の外周に粗巻き紐5を施してなる光ケーブルコアの解体方法及び解体装置であって、熱線手段16等により粗巻き紐5の融点より高い温度を加えることにより、粗巻き紐5を溶融切断するようにしたものである。また、押え巻きテープ6の上から、光ケーブルコアの長手方向に沿って、粗巻き紐5の融点より高い温度に保持したカッター15を用いて、押え巻きテープ6と粗巻き紐5を切断するようにしてもよい。さらに、切断した粗巻き紐5がスロット2上に付着する場合は、ブラシ手段17で取り除くようにする。
【選択図】図1
【解決手段】溝付きスロット2の溝2a内に光ファイバ心線4を収納し、スロット2の外周に粗巻き紐5を施してなる光ケーブルコアの解体方法及び解体装置であって、熱線手段16等により粗巻き紐5の融点より高い温度を加えることにより、粗巻き紐5を溶融切断するようにしたものである。また、押え巻きテープ6の上から、光ケーブルコアの長手方向に沿って、粗巻き紐5の融点より高い温度に保持したカッター15を用いて、押え巻きテープ6と粗巻き紐5を切断するようにしてもよい。さらに、切断した粗巻き紐5がスロット2上に付着する場合は、ブラシ手段17で取り除くようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、溝付きスロットの溝内に多数本の光ファイバ心線を収納し、スロットの外周に粗巻き紐を施してなる光ケーブルコアの解体方法及び解体装置に関する。
情報通信の進展により光ケーブルを用いたネットワーク化が進むなかで、使用済み光ケーブルの廃棄量も増大しているが、地球環境保護と資源の有効利用の観点から、光ケーブルのリサイクルに対する対応が求められている。光ケーブルのリサイクルを実施するに当たって、リサイクルコストやリサイクル品の品質、また、リサイクルを考慮した光ケーブルに関して、今までにも種々の提案がなされている。
光ケーブルは、単心のものから1000心を超えるものもある。代表的な光ケーブルとしては、溝付きスロットの溝内に数百心の単心又はテープ状の光ファイバ心線を収納し、この外周に止水又は外被成形時の熱絶縁のための押え巻きテープを、螺旋巻きあるいは縦添えで施し、その外側をケーブル外被で覆った構造のものがある。この光ケーブルのリサイクルでは、ケーブル外被又はスロットのプラスチック材(通常、ポリエチレン)が対象とされるが、ケーブル外被のみを再利用するか、スロット(スペーサとも呼ばれている)のみを再利用するか、又はケーブル外被とスロットの両方を再利用するかによって、リサイクルの形態も多少異なっている。
例えば、特許文献1には、ケーブル外被を再利用するに際して、ケーブル外被の剥ぎ取りの段階で吸水テープ材等の異物を除去でき、再生化段階での異物除去に要する設備、マンナワーの低減を図るための解体方法が開示されている。この解体方法では、ケーブル外被に剥離のための切り込みを入れる際に、ケーブル外被内面に接する押え巻きテープ材に達しないように薄皮を残して切り込むようにしている。
また、特許文献2には、スペーサ(スロット)を再利用するに際して、スペーサ本体内からテンションメンバを小さい剥離引取り力でスムーズに剥離する方法が開示されている。この方法は、スペーサ本体に剥離のためのスリットを切り込んだ後、外周から圧力を加えてスペーサ本体に接着状態にあるテンションメンバを分離する。次いで、傾斜する分離プレートに設けたガイド孔からテンションメンバのみを挿通させて引出し、スペーサ本体を分離プレートの外面に乗り上げるようにして分離解体している。
また、特許文献3には、スペーサ(スロット)とケーブルシース(ケーブル外被)の両方を再利用するに際して、スペーサとケーブルシースの樹脂材料を効率的に回収し、リサイクル処理の低コスト化を図るための光ケーブルが開示されている。この光ケーブルは、スペーサ(例えば、高密度ポリエチレン)とケーブルシース(例えば、低密度ポリエチレン)の熱可塑性樹脂の密度を同程度にし、また、スペーサ内の抗張力(テンションメンバ)に添わせてスペーサを引裂くための引裂き用抗張力体を埋設している。
また、特許文献4には、シース(ケーブル外被)を再利用するに際して、シースのリサイクル時にシース内面に配される押え巻きテープの不織布繊維が不純物として混入しないようにする光ケーブルが開示されている。この光ケーブルは、シースを外層シースと内層シースの2層構造とし、内層シースに押出し成形時に外層シースと熱融着しない材料を用いている。内層シース自体には、不織布が直接接触して不織布繊維が混入するが、外層シースには不織布繊維が混入しないので、外層シースを良質なリサイクル品として再利用できるようにしている。
特開2005−326656号公報
特開2001−30193号公報
特開2004−240061号公報
特開2004−20619号公報
図3は、上述した従来技術による溝付きスロットを用いた光ケーブルのリサイクル方法の一例を示す図である。光ケーブル1は、図に示すように中心にテンションメンバ3を埋設一体化し、複数の溝2aを設けたプラスチック材からなるスロット2により構成される。スロット2の溝2aは螺旋状又はSZ状に形成され、溝2a内には複数本の光ファイバ心線又はテープ状の光ファイバ心線4が集線され収納される。光ケーブルの製造過程で、光ファイバ心線4を溝2a内に収納した直後、溝2aから光ファイバ心線4が脱落する(特に、SZ状スロットの場合)のを防止するために、粗巻き紐5がスロット2の外周に直ちに螺旋状に巻き付けられる。
粗巻き紐5が施されたスロット2の外周には、ケーブル内への止水又は外被成形時の熱絶縁のための押え巻きテープ6を螺旋巻きあるいは縦添えで施し、その外側をケーブル外被7で被覆して光ケーブル1とされる。なお、螺旋溝を有するスロットの場合は、粗巻き紐5を用いずに押え巻きテープ6で光ファイバ心線の脱落を防止することも可能であるが、SZ溝を有するスロットの場合は、光ファイバの脱落防止のために、複数本の光ファイバ心線を集線してスロット2の溝2aに収納すると同時に、押え巻きテープ6を施すのは難しく製造線速を遅くする必要などがあり効率的でない。このため、通常は、SZスロットを用いる場合、複数本の光ファイバ心線4を収納する地点近くで、巻き付けが容易な繊維束からなる粗巻き紐5で光ファイバ心線4の脱落を防止してから、押え巻きテープ6を施している。
上述した光ケーブル1をリサイクルする場合、例えば、前記特許文献1に開示のようなケーブル外被7に切り込みを入れる外被切り込み処理手段10と、切り込みを入れたケーブル外被7を2分する外被分離処理手段11を用いてケーブル外被7を除去する。外被切り込み処理手段10は、位置調整が可能な第1のケーブル保持ローラ10aと、第2の保持ローラ10bで光ケーブル1の保持位置を調整し、外被カッター10cを光ケーブル外被7の両側から当てて切り込みを入れる。外被分離処理手段11は、2分割された外被破材7aを、例えば、外被ガイドローラ11aを経てピンチローラからなる外被引取りローラ11bで引取り、排出シュータ(図示省略)に送り込んで再利用に供する。
次いで、押え巻き除去手段12により押え巻きテープ6とその内側の粗巻き紐5を切断して除去する。この押え巻き除去手段12は、例えば、ケーブル外被7が除去され、表面に押え巻きテープ6が施された状態の光ケーブルコアの外面に押え巻きカッター12aで切り込みを入れて、押え巻きテープ6をテープ屑6aに、粗巻き紐5を紐屑5aにする。そして、紐屑5a及びテープ屑6aは廃棄容器12cに自然に落下させるか、あるいはスロットの位置決めにも用いられるダイス12bでスロット表面をしごくことによって、強制的に落下させることにより回収する。
この後、光ファイバ心線回収手段13により、スロット2の解放された溝2aから光ファイバ心線4を引き出して除去する。光ファイバ心線回収手段13は、例えば、心線ガイドローラ13aを経て、ピンチローラからなる引取ローラ13b又はドラムで直接巻き取って回収する。光ファイバ心線4が除去されたスロット2は、例えば、前記特許文献2に開示のようなテンションメンバ剥離手段14を用いてスロットからテンションメンバを分離する。このテンションメンバ剥離手段14は、スロット2の両側面にスロットカッター14aによる切り込みを入れて側面を圧縮することにより、テンションメンバ3との密着を分離する。次いで、分離装置14bを用いて、2分割されたスロット破材2bとテンションメンバ3とに分離し、スロット破材2bは再利用に供され、テンションメンバ3はドラム等に巻き取って処分される。
上述のリサイクル処理の押え巻き除去手段12において、押え巻きテープ6と粗巻き紐5に対して、除去のために押え巻きカッター12aにより切り込みを入れるが、粗巻き紐5が切断されずに残ってしまうことがある。この理由としては、カッター12aがスロットのリブ部にある粗巻き紐に当たる場合は、リブ部が壁となって粗巻き紐が逃げないため比較的切断しやすいが、スロットの溝部を跨る粗巻き紐は、カッター12aに対し逃げるため、切断されないことがある。また、端部が切断された粗巻き紐5は張力が開放された状態となって弛むため、押え巻きカッター12aが当たっても切断されずにスロットの長手方向に逃げてしまうことがある。
粗巻き紐5に切断できない部分が生じると、スロットに巻き付いた紐自体が緩みやすくなって、リブ部上の粗巻き紐5に対しての切断もできなくなることがある。そのため、切断が不十分となり、粗巻き紐5と押え巻きテープ6を自然に落下させて完全に除去することは困難となることがあった。さらに、ダイス等を用いてスロット表面をしごいて除去する場合も、粗巻き紐5は溜まり絡まって毛玉状に固まって、押え巻きテープの切断を妨げたり、ダイス12bの通し穴を塞いでスロット2の移動が停止されるなどの障害を発生し、効率のよいケーブル解体ができないという問題があった。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、光ファイバ心線がスロットの溝から脱落するのを防止する粗巻き紐を、確実に切断除去することができる光ケーブルコアの解体方法及び解体装置の提供を目的とする。
本発明による光ケーブルコアの解体方法及び解体装置は、溝付きスロットの溝内に光ファイバ心線を収納し、スロットの外周に粗巻き紐を施してなる光ケーブルコアの解体方法及び解体装置であって、熱線手段等により粗巻き紐の融点より高い温度を加えることにより、粗巻き紐を溶融切断するようにしたものである。また、押え巻きテープの上から、光ケーブルコアの長手方向に沿って、粗巻き紐の融点より高い温度に保持したカッターを用いて、押え巻きテープと粗巻き紐を切断するようにしてもよい。さらに、溶融により切断した粗巻き紐がスロット上に付着する場合は、ブラシ手段で取り除くようにする。
本発明の光ケーブルコアの解体方法によれば、粗巻き紐が加熱溶融により短い長さで確実に切断することができ、短片状に切断された押え巻きテープとともにスロット上から容易に剥ぎ取ることができる。この結果、スロットの移動がスムースとなり、光ケーブルコアを効率よく解体することが可能となる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は第1の実施形態を説明する図、図2は第2の実施形態を説明する図である。図中、1は光ケーブル、2はスロット、2aは溝、3はテンションメンバ、4は光ファイバ心線、5は粗巻き紐、6は押え巻きテープ、7はケーブル外被、15,18はカッター、16は熱線手段、17はブラシ手段、19は加熱手段を示す。
光ケーブル1は、図に示すように中心にテンションメンバ(抗張力体とも言う)3を埋設一体化し、複数の溝2aを設けたプラスチック材からなるスロット(スペーサとも言う)2により構成される。スロット2の溝2aは、螺旋状又はSZ状に形成され、溝2a内には複数本の光ファイバ心線又はテープ状の光ファイバ心線4が収納される。光ケーブルの製造過程で、光ファイバ心線4が溝2a内に収納された後、溝2aから脱落する(特に、SZスロットの場合)のを防止するために、粗巻き紐5が直ちにスロット2の外周に巻き付けられる。
粗巻き紐5は、例えば、ナイロン繊維を紐状に束ねたもので、太さが1260デニールのものが用いられる。また、100心程度の光ケーブルで、スロット外径が9mm程度の場合、粗巻き紐5は20mmピッチで2条の紐を巻きつけて(10mmピッチとなる)形成される。なお、粗巻き紐5は、ナイロン繊維、アラミド繊維などのポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポロオレフィン系繊維などの種々の材料を用いることができるが、押え巻きテープ6を施す前に光ファイバ心線4が溝2aから脱落しない程度に保持されていればよく、取扱い性がよくて安価なものが用いられる。
粗巻き紐5が施されたスロット2の外周には、ケーブル内への止水のため、又は外被成形時に成形材が光ファイバ心線に直接接触しないように熱絶縁のための押え巻きテープ6が施される。この押え巻きテープ6は、螺旋巻きあるいは縦添えで施され、その外側をケーブル外被7で被覆して光ケーブル1とされる。螺旋スロットの場合は、粗巻き紐5を用いずに押え巻きテープ6で光ファイバ心線4の脱落を防止することも可能であるが、SZスロットの場合は集線して溝2aに収納した後、直ちに粗巻き紐5を施す必要がある。なお、光ファイバ心線4の収納直後に押え巻きテープ6を施すのは技術的に難しく、製造線速を遅くする必要などがあり効率的でない。このため、通常は、SZスロットを用いる場合、粗巻き紐5で光ファイバ心線4の脱落を防止してから押え巻きテープ6が施されている。
押え巻きテープ6には、テープ幅が20mm〜30mm程度のものが用いられ、螺旋巻きする場合には、例えば、1/5ラップ程度の重ね巻きで形成される。なお、縦添えで形成する場合は、重ねしろを含むテープ幅のものが用いられる。押え巻きテープ6が縦添えで施される場合は、押え巻きテープの縦添え接合部分に接着剤を塗布するか、前記テープ上に粗巻き紐が施される。この押え巻きテープ6は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の繊維からなる種々のものが用いられる。
ケーブル外被(シースとも言う)7は、一般にポリエチレンで形成され、再利用が可能な材料である。しかし、このケーブル外被7には押え巻きテープ6の繊維が混入しやすく、再生化したときの品質を低下させる。このため、不純物が混入しない純度の高い再生品を得る場合には、特許文献4に開示のようにリサイクル品に供される外層外被と、押え巻きテープ6の混入が許容される内層外被の2層で形成するようにしてもよい。
スロット2は、中心にテンションメンバ3を有し、光ケーブル1に高い抗張力を持たせるためにスロット2とテンションメンバ3は接着一体化されている必要がある。一方、スロット2を再利用するには、溝2a内に収納された光ファイバ心線4を除去し、スロット2とテンションメンバ3を剥離する必要がある。これには、例えば、特許文献2に開示の剥離方法を用いたり、或いは、特許文献3に開示のように、スロットを引裂くための引裂き用抗張力体を埋設しておくようにしてもよい。
上述したような光ケーブル1は、本発明による図1又は図2に示すような解体方法を用いることにより、効率的に解体することができる。しかし、光ケーブル1の全体的な解体は、図3で説明したのと同様な処理形態を基本としている。すなわち、ケーブル外被7のリサイクルには、例えば、前記特許文献1に開示のようなケーブル外被7に切り込みを入れる外被切り込み処理手段10と、切り込みを入れたケーブル外被7を2分する外被分離処理手段11を用いて、ケーブル外被7を除去する。
外被切り込み処理手段10は、位置調整が可能な第1のケーブル保持ローラ10aと第2の保持ローラ10bで光ケーブル1の保持位置を調整し、外被カッター10cを光ケーブル外被7の両側から当てて切り込みを入れる。外被分離処理手段11は、2分割された外被破材7aを、例えば、外被ガイドローラ11aを経てピンチローラからなる外被引取りローラ11bで引取り、排出シュータ(図示省略)に送り込んで再利用に供する。なお、ケーブル外被7が除去され、押え巻きテープ6が露出された状態を、本発明では光ケーブルコアと呼ぶ。
本発明においては、特に、次の押え巻き除去手段12により光ケーブルコア上の押え巻きテープ6とその内側の粗巻き紐5を確実に切断して除去する方法にある。この押え巻き除去手段12では、図1(A)に示すように、例えば、光ケーブルコアの長手方向に沿ってカッター15を用いて押え巻きテープ6に切り込みを入れて切断除去した後、熱線手段16等により粗巻き紐5の融点より高い温度(但し、粗巻き紐の発火点以下の温度で、例えば、ナイロン繊維の場合は180℃〜200℃)で加熱する。粗巻き紐5は、押え巻きテープ6に切り込みを入れるカッター15により切断される場合もあるが、切断されない場合は熱線手段16により加熱溶融されて切断される。
粗巻き紐5が溶融切断された後、切断された紐屑5aが溶融時の熱でスロット上に付着した状態で残る場合がある。このような場合は、図1(B)に示すように熱線手段16の下流に配した回転ブラシ等のブラシ手段17で強制的に剥ぎ取るようにする。これにより、紐屑5a及び切断された短片状のテープ屑6aは自然に落ちるが、それでもスロット上に残るような場合は、図3に示すようにダイス12bなどによりしごかれて落下し、廃棄容器12cで回収される。
また、図2(A)に示すように、例えば、光ケーブルコアの長手方向に沿って押え巻きテープ6に切り込みを入れるカッター18をヒータ等の加熱手段19により、粗巻き紐5の融点より高い温度(但し、押え巻きテープ及び粗巻き紐の発火点以下の温度で、例えば、粗巻き紐がナイロン繊維の場合は180℃〜200℃)に加熱保持しておく。この構成によれば、カッター15により押え巻きテープ6が切断されると同時に、カッターの熱により粗巻き紐5が溶融切断される。切り込みを入れるカッター15により切断される場合もあるが、加熱溶融も加わって確実に切断される。
また、切断された粗巻き紐の紐屑5aあるいは押え巻きテープのテープ屑6aが、溶融時の熱でスロット上に付着した状態で残る場合がある。このような場合は、図1(B)の場合と同様に、図2(B)に示すように下流に配した回転ブラシ等のブラシ手段17で強制的に剥ぎ取るようにする。これにより、紐屑5a及び切断された短片状のテープ屑6aは自然に落ちるが、それでもスロット上に残るような場合は、図3に示すようにダイス12bなどによりしごかれて落下し、廃棄容器12cで回収される。
この後、図3で説明したように、光ファイバ心線回収手段13により、スロット2の解放された溝2aから光ファイバ心線4を引出して除去する。光ファイバ心線回収手段13は、例えば、心線ガイドローラ13aを経て、ピンチローラからなる引取ローラ13b又はドラムで直接巻き取って回収する。また、光ファイバ心線4が除去されたスロット2は、例えば、前記特許文献2に開示のようなテンションメンバ剥離手段14を用いてスロットからテンションメンバを分離する。このテンションメンバ剥離手段14は、スロット2の両側にスロットカッター14aによる切り込みを入れて側面を圧縮してテンションメンバ3との密着を分離する。次いで、分離装置14bを用いて、2分割されたスロット破材2bとテンションメンバ3とに分離し、スロット破材2bは再利用に供され、テンションメンバ3はドラム等に巻き取って処理される。
1…光ケーブル、2…スロット、2a…溝、3…テンションメンバ、4…光ファイバ心線、5…粗巻き紐、6…押え巻きテープ、7…ケーブル外被、10…外被切り込み処理手段、11…外被分離処理手段、12…押え巻き除去手段、13…光ファイバ心線回収手段、14…テンションメンバ剥離手段、15,18…カッター、16…熱線手段、17…ブラシ手段、19…加熱手段。
Claims (5)
- 溝付きスロットの溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スロットの外周に粗巻き紐を施してなる光ケーブルコアの解体方法であって、
前記粗巻き紐の融点より高い温度を加えることにより、前記粗巻き紐を溶融切断することを特徴とする光ケーブルコアの解体方法。 - 溝付きスロットの溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スロットの外周に粗巻き紐、押え巻きテープを施してなる光ケーブルコアの解体方法であって、
前記押え巻きテープの上から、光ケーブルコアの長手方向に沿って、前記粗巻き紐の融点より高い温度に保持したカッターを用いて前記押え巻きテープと前記粗巻き紐を切断することを特徴とする光ケーブルコアの解体方法。 - 切断した粗巻き紐をブラシ手段で取り除くことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ケーブルコアの解体方法。
- 溝付きスロットの溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スロットの外周に粗巻き紐を施してなる光ケーブルコアの解体装置であって、
前記粗巻き紐を溶融切断する熱線手段を備えていることを特徴とする光ケーブルコアの解体装置。 - 溝付きスロットの溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スロットの外周に粗巻き紐、押え巻きテープを施してなる光ケーブルコアの解体装置であって、
前記押え巻きテープと前記粗巻き紐を光ケーブルコアの長手方向に沿って切断するカッターを有し、前記カッターは前記粗巻き紐の融点より高い温度に保持する加熱手段を備えていることを特徴とする光ケーブルコアの解体装置。
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