JP2007278259A - 内燃機関の動弁構造 - Google Patents

内燃機関の動弁構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2007278259A
JP2007278259A JP2006109524A JP2006109524A JP2007278259A JP 2007278259 A JP2007278259 A JP 2007278259A JP 2006109524 A JP2006109524 A JP 2006109524A JP 2006109524 A JP2006109524 A JP 2006109524A JP 2007278259 A JP2007278259 A JP 2007278259A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
variable valve
valve timing
internal combustion
combustion engine
intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006109524A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Kikuoka
振一郎 菊岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006109524A priority Critical patent/JP2007278259A/ja
Publication of JP2007278259A publication Critical patent/JP2007278259A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

【課題】吸気側および排気側の両方に設置される液圧駆動式可変バルブタイミング機構30A,30Bと、吸気側および排気側のうちの片方に設置される可変バルブリフト機構40とを有する内燃機関の動弁構造において、可変バルブタイミング機構30A,30Bの位相保持条件が厳しくなるような特定状況下で作動液供給用のポンプ15による吐出能力を過剰に大きくすることなく、両方の可変バルブタイミング機構30A,30Bを適正に制御可能とする。
【解決手段】両方の可変バルブタイミング機構30A,30Bへの各作動液供給経路(60A,60B,70A,70B)における流通抵抗が、可変バルブリフト機構40が設置される側の可変バルブタイミング機構30Aに供給する作動液圧を、他方の可変バルブタイミング機構30Bに供給する作動液圧より小とするように設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、吸気バルブおよび排気バルブの開閉タイミングを個別に変更するための液圧駆動式可変バルブタイミング機構と、吸気バルブまたは排気バルブのリフト量を変更するための可変バルブリフト機構とを有する内燃機関の動弁構造に関する。
内燃機関には、吸気バルブや排気バルブの開閉タイミングを個別に変更するための可変バルブタイミング機構や、吸気バルブや排気バルブのリフト量を変更するための可変バルブリフト機構が設けられることがある。
ところで、可変バルブタイミング機構を液圧駆動式とする場合、例えばオイルパン内の潤滑油を前記各機構の作動液として利用するようにしている。つまり、単一のオイルポンプによりオイルパン内の潤滑油を吸い上げ、この潤滑油をシリンダヘッド側に導き、シリンダヘッド側に設置されるオイルコントロールバルブを制御装置で制御することにより、可変バルブタイミング機構の進角側圧力室や遅角側圧力室に潤滑油を作動液として供給する状態や、可変バルブタイミング機構の各圧力室から作動液を排出させてオイルパン側へ戻す状態にするようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、例えば吸気側および排気側の両方に可変バルブタイミング機構を設置する場合、通常、両方の可変バルブタイミング機構に対する供給液圧を均等とするように、各可変バルブタイミング機構の各圧力室に対する作動液の供給経路における流通抵抗を設定する。
特開平11−82075号公報
ところで、例えば吸気側および排気側の両方に液圧駆動式の可変バルブタイミング機構を設置したうえで、吸気側(または排気側)のみに可変バルブリフト機構を設置するような場合に、次のような点で改良の余地がある。
例えば内燃機関の低回転域ではオイルポンプの吐出量が少なくなり、また高油温域では潤滑油粘度が低下するが、これらの状況では可変バルブタイミング機構の位相保持条件が厳しくなる。このような状況において、可変バルブリフト機構で吸気バルブを小リフト量に設定すると、この可変バルブリフト機構が設置される側つまり吸気側カムシャフトの駆動トルクの変動幅が小となる関係より、吸気側の可変バルブタイミング機構の駆動力を小さく、排気側の可変バルブタイミング機構の駆動力を大きくするのが好ましいと言える。
しかしながら、例えば上述したように、単一のオイルポンプを用いて両方の可変バルブタイミング機構に均等に潤滑油(作動液)を供給させるようにしていると、上述したような状況において、両方の可変バルブタイミング機構にそれぞれに見合った作動液圧を供給することができないと言える。
なお、上述したような状況におけるオイルポンプの吐出能力は、前記大きい駆動力が必要となる排気側の可変バルブタイミング機構を基準としてオイルポンプの必要駆動力を総合的に設定する必要があるが、そのように設定すると、前記小さい駆動力が必要となる吸気側の可変バルブタイミング機構にとっては供給される作動液圧が過剰になってしまい、動作的には支障ないものの、オイルポンプの駆動エネルギーとしては無駄が生じていると言える。
このように、上述したような状況においては、片方の可変バルブタイミング機構にとってオイルポンプの吐出能力が過剰に大きく設定されていると言え、オイルポンプ内のフリクションが不必要に増加する等、内燃機関の効率低下が懸念される。
本発明は、吸気側および排気側の両方に設置される液圧駆動式可変バルブタイミング機構と、吸気側および排気側のうちの片方に設置される可変バルブリフト機構とを有する内燃機関の動弁構造において、可変バルブタイミング機構の位相保持条件が厳しくなるような特定状況下で作動液供給用のポンプによる吐出能力を過剰に大きくすることなく、両方の可変バルブタイミング機構を適正に制御可能とすることを目的としている。
本発明は、吸気側および排気側の両方に設置される液圧駆動式可変バルブタイミング機構と、吸気側および排気側のうちの片方に設置される可変バルブリフト機構とを有する内燃機関の動弁構造であって、前記両方の可変バルブタイミング機構への各作動液供給経路における流通抵抗が、前記可変バルブリフト機構が設置される側の可変バルブタイミング機構に供給する作動液圧を、他方の可変バルブタイミング機構に供給する作動液圧より小とするように設定されていることを特徴としている。
この構成によれば、単一の作動液供給用のポンプで両方の可変バルブタイミング機構に作動液を供給する場合、前記ポンプの吐出能力に関係なく、一方の可変バルブタイミング機構に供給する作動液圧と他方の可変バルブタイミング機構に供給する作動液圧とに適宜の差をつけることが可能になる。
ところで、例えばポンプ吐出量が少なくなる内燃機関の低回転域や、潤滑油粘度が低下する高油温域等では、可変バルブタイミング機構の位相保持条件が厳しくなる。このような状況において、可変バルブリフト機構でリフト量を小に設定すると、この可変バルブリフト機構が設置される側のカムシャフトの駆動トルクの変動幅が小となる関係より、可変バルブリフト機構が設置される側の可変バルブタイミング機構の駆動力を小さく、他方の可変バルブタイミング機構の駆動力を大きくするのが好ましいとされる。
このような状況において、本発明の上記構成によれば、両方の可変バルブタイミング機構にそれぞれに見合った作動液圧を供給することが可能になる。しかも、ポンプ吐出能力を従来例のように過剰に設定せずに済むので、従来例に比べてポンプ内のフリクションを低減することが可能になる。
これにより、ポンプの吐出能力を従来例のように過剰に設定しなくても、両方の可変バルブタイミング機構の制御性を確保することが可能になる。
好ましくは、前記可変バルブタイミング機構の作動液は、内燃機関の潤滑油とされ、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプで吸い上げて、前記両可変バルブタイミング機構へ個別のオイルコントロールバルブを介して供給するように構成され、前記両オイルコントロールバルブと前記両可変バルブタイミング機構とを接続する作動油供給、排出用の通路における流通抵抗が上記関係となるように設定される。
このように、可変バルブタイミング機構の駆動系を特定すれば、上述した本発明の作用、効果が理解しやすくなると言える。
好ましくは、前記可変バルブリフト機構は、シリンダヘッド上にカムシャフトと平行に固定支持されるロッカシャフトの中心孔にコントロールシャフトを軸方向変位可能に挿通し、前記ロッカシャフトの外周にスライダギアを前記コントロールシャフトと連動可能に外装し、このスライダギアにカム被打用の入力アームおよびバルブ打用の出力アームを軸方向隣り合わせにそれぞれ傾斜方向が反対のヘリカルスプラインを介して外装し、前記コントロールシャフトを軸方向に変位させて前記入力アームに対する前記出力アームの相対位相差を変更することで、機関バルブのリフト量や作用角等の作動特性を変更可能とする構成である。
この構成では、可変バルブリフト機構の構成を特定しており、このような可変バルブリフト機構であれば、従来例のようなカム変更タイプに比べてリフト変更量を大きくすることが可能となる。
本発明によれば、可変バルブタイミング機構の位相保持条件が厳しくなるような特定状況下でも、作動液供給用のポンプによる吐出能力を過剰に大きくすることなく、両方の可変バルブタイミング機構を適正に制御可能とすることが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1から図11に本発明の一実施形態を示している。
図1には、自動車等の車両に搭載される内燃機関(エンジンともいう)の概略構成を示している。ここでの内燃機関は、例えば四気筒DOHC型ガソリンエンジンとされているが、気筒数は特に限定されない。
図1に示すように、内燃機関は、シリンダヘッド2とシリンダブロック3とピストン4とで区画する燃焼室5内に、外部から取り込んだ空気と燃料噴射弁6から噴射される燃料とを所定割合で混合した混合気を入れて、点火プラグ7で点火して燃焼させることにより、ピストン4およびコネクティングロッド8を上下運動させつつクランクシャフト9を回転させてクランクシャフト9から回転動力を取り出すようになっている。燃焼後の排気ガスは排気ポート2bから排気系へ排出される。
シリンダヘッド2には、吸気ポート2aを開閉する吸気バルブ10と、排気ポート2bを開閉する排気バルブ11とがそれぞれ配置されているとともに、吸気バルブ10をリフトさせる吸気カムシャフト12と排気バルブ11をリフトさせる排気カムシャフト13とが搭載されている。
なお、吸気バルブ10、排気バルブ11、吸気カムシャフト12、排気カムシャフト13等を含めて、動弁機構20と言う。この動弁機構20には、内燃機関の型式によってロッカアームやラッシュアジャスタ等も含まれる。
吸気カムシャフト12および排気カムシャフト13は、図2に示すように、クランクシャフト9によりタイミングチェーン(あるいはタイミングベルト)21を介して回転駆動される。
タイミングチェーン21は、吸気カムシャフト12の軸方向一端に付設されるタイミングギア22と、排気カムシャフト13の軸方向一端に設けられているタイミングギア23と、クランクシャフト9の軸方向一端側に設けられているタイミングギア24とに巻き掛けられている。このタイミングチェーン21の張力は、チェーンテンショナ25によって自動的に調整されるようになっている。
これらタイミングチェーン21、三つのタイミングギア22〜24が、クランクシャフト9から各カムシャフト12,13への動力伝達系を構成している。これらタイミングチェーン21、タイミングギア22〜24等は、一般的に、シリンダブロック3の前壁外側に配置され、シリンダブロック3の前壁に取り付けられるタイミングチェーンカバー(図示省略)でもって隠蔽保護されるようになっている。
この実施形態では、図1および図2に示すように、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト12や排気カムシャフト13の相対回転位相を連続的に変更することにより吸気バルブ10や排気バルブ11の開閉タイミングを制御するための液圧(例えば油圧)駆動式の可変バルブタイミング機構(VVT:Variable Valve Timing)30A,30Bが設けられているとともに、吸気バルブ10および排気バルブ11のうちの片方、例えば吸気バルブ10のバルブリフト量や作用角等の作動特性を調節するための可変バルブリフト機構(VVTL:Variable Valve Timing and Lift)40が設けられている。
両方の可変バルブタイミング機構30A,30Bは、共に、例えば特開平11−82075号公報や特開2000−87769号公報等に示されているような公知の構成のものが採用される。但し、油圧駆動式であればその他の構成のものを採用することも可能である。
一方、可変バルブリフト機構40は、例えば特開2001−263015号公報等に示されているような公知の構成のものが採用される。但し、その他の構成のものを採用することも可能である。
以下、この実施形態で採用する可変バルブタイミング機構30A,30Bおよび可変バルブリフト機構40の構成を説明する。
まず、可変バルブタイミング機構30A,30Bは、共に同じ構成であり、例えば図4から図6に示すように、主としてベーンロータ31、アウターロータ32、下記制御系を有する。
ベーンロータ31は、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の軸方向一端側にボルト等の締結部材で一体回転可能に固定されている。
アウターロータ32は、ベーンロータ31を覆い囲むように同心状に配置され、かつ吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の軸方向一端側に相対回転可能に外装配置されるタイミングギア22(23)に固定される。このアウターロータ32は、ハウジング35と、蓋36と、タイミングギア22(23)の胴部22a(23a)とを組み合わせた構成とされている。
アウターロータ32の各凹部35a内にベーンロータ31の各ベーン31aが円周方向揺動可能に個別に挿入されることによって、図5に示すように、進角側圧力室37および遅角側圧力室38が形成される。
制御系は、ベーンロータ31とアウターロータ32との相対回転位相を制御するものであり、主としてオイルコントロールバルブ33A、33B、制御装置34等を備えている。
オイルコントロールバルブ33A(33B)は、例えば一般的に公知の電磁駆動式の四ポート弁とされ、必要に応じて、進角側圧力室37および遅角側圧力室38に対する作動液の供給、排出を制御することにより、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)を進角側または遅角側に駆動し、吸気バルブ10(排気バルブ11)の開閉タイミングを変更する。
制御装置34は、図示しない回転数センサや吸気圧センサ、クランク角センサ、カム角センサ等から送られてくる検出信号に基づき、内燃機関の現在の運転状態に適した吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)における回転位相角を算出するとともに、この実際の回転位相角と回転位相角の目標値との偏差を判断し、同偏差が所定値以下となるようにオイルコントロールバルブ33A(33B)を制御する。
この制御装置34は、内燃機関の運転状況に応じて、オイルコントロールバルブ33A(33B)の電磁ソレノイド33aへの印加電圧をデューティー制御することにより、スプール33bを軸方向に移動させ、スプール33bの移動位置によって進角側圧力室37および遅角側圧力室38に対する作動液の供給量、あるいは進角側圧力室37および遅角側圧力室38からの作動液の排出量を調整する。
このような可変バルブタイミング機構30A(30B)の基本的な動作を説明する。
まず、オイルコントロールバルブ33A,33Bにより進角側圧力室37内の液圧を遅角側圧力室38内の液圧よりも高くすると、ベーンロータ31がアウターロータ32に対して吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の回転方向に相対回転されるので、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の回転位相がクランクシャフト9の回転位相に対して進む。
これとは逆に、オイルコントロールバルブ33A,33Bにより遅角側圧力室38内の液圧を進角側圧力室37内の液圧よりも高くすると、ベーンロータ31がアウターロータ32に対して吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の回転方向と逆方向に相対回転されるので、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の回転位相がクランクシャフト9の回転位相に対して遅れる。
このように、可変バルブタイミング機構30A,30Bの各進角液圧室37および各遅角液圧室38に対する作動液の供給、排出を、オイルコントロールバルブ33A,33Bでもって制御することにより、吸気カムシャフト12や排気カムシャフト13を進角側または遅角側に駆動するようになっている。
このような可変バルブタイミング機構30A,30Bの作動液としては、内燃機関の潤滑油が利用される。
つまり、図3に示すように、シリンダブロック3の底部に設けられるオイルパン14内の潤滑油を、クランクシャフト9で駆動される単一のオイルポンプ15で汲み上げてオイルフィルタ16で濾過してから、オイルコントロールバルブ33A,33Bを通じて進角側圧力室37および遅角側圧力室38へ作動液として供給するようになっている。一方、これら各圧力室37,38から排出される作動液としての潤滑油はオイルパン14に戻される。
ここで、オイルコントロールバルブ33A,33Bから進角側圧力室37に至る進角側通路60A,60Bは、例えばシリンダヘッド2のカムシャフト支持用台座2cの通路61、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の通路62,ベーンロータ31の通路63等を組み合わせて構成されている。
また、オイルコントロールバルブ33A,33Bから遅角側圧力室38に至る遅角側通路70A,70Bは、シリンダヘッド2のカムシャフト支持用台座2cの通路71、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)の通路72,タイミングギア22(23)の胴部22a(23a)の通路73等を組み合わせて構成されている。
なお、進角側通路60A,60Bおよび遅角側通路70A,70Bを構成する各通路は、要するに、シリンダヘッド2のカムシャフト支持用台座2cと、吸気カムシャフト12(排気カムシャフト13)、ベーンロータ31、タイミングギア22(23)の胴部22a(23a)等に適宜の孔や溝等として設けられる。
次に、可変バルブリフト機構40については、例えば図7から図11に示すように、主として、ロッカシャフト41、コントロールシャフト42、アクチュエータ43、アームアッセンブリ44を備えている。
ロッカシャフト41は、シリンダヘッド2のカムシャフト支持用台座2cに軸方向ならびに周方向に不動となるように支持されている。このロッカシャフト41は、吸気カムシャフト12および排気カムシャフト13と平行つまり気筒(燃焼室5)の配列方向に沿って配置されている。
コントロールシャフト42は、中空パイプからなるロッカシャフト41の中心孔内に軸方向変位可能に挿入されており、アクチュエータ43によって軸方向に進退駆動される。このアクチュエータ43は、電動式モータ等とされており、その動作は上述した制御装置34でもって制御されるようになっている。
アームアッセンブリ44は、気筒数と同数設けられており、ロッカシャフト41に対し各気筒と対応するように外装されており、それぞれ吸気カムシャフト12のカムロブとローラロッカアーム27との間に配設される。このアームアッセンブリ44は、単一のカム被打用の入力アーム51、二つのバルブ打用の出力アーム52,52およびスライダギア53を備えている。
入力アーム51と二つの出力アーム52,52とは、軸方向隣り合わせに並べられた状態でスライダギア53の外径側に外装されている。
入力アーム51のローラ51aは、ロストモーションスプリング28によって常に吸気カムシャフト12のカムロブへ弾性的に押しつけられ、出力アーム52,52のベース円部分、またはノーズ52cのカム面52dには、吸気バルブ10のバルブスプリング10aによってローラロッカアーム27のローラ27aが圧接される。このような関係により、吸気カムシャフト12のカムロブの回転によって入力アーム51が揺動され、この入力アーム51と一体的に揺動する出力アーム52,52によって、ローラロッカアーム27を介して吸気バルブ10がリフトされるようになっている。
スライダギア53は、ロッカシャフト41上にコントロールシャフト42と連動して軸方向に移動可能に、かつ、ロッカシャフト41およびコントロールシャフト42に対して円周方向に所定角度範囲内で揺動可能に外装されている。このようなスライダギア53の動きを実現するために、図9に示すように、スライダギア53の内周溝53dに部分円弧状のブッシュ54が摺動可能に配設され、このブッシュ54の周方向中間に設けられているピン挿入孔54aとコントロールシャフト42のピン挿入孔42aとにコネクトピン55が挿入され、このコネクトピン55の中間部がロッカシャフト41の長孔41aに挿入された構造になっている。
このような可変バルブリフト機構40の動作を説明する。
まず、コントロールシャフト42がアクチュエータ43から離れる方向(図7における矢符F方向)に最大限まで移動した状態では、図10(a)、(b)に示すように、ロッカシャフト41の軸心回りにおける入力アーム51のローラ51aと、出力アーム52,52のノーズ52cとの相対位相差が最大となる。
図10において、(a)は吸気カムシャフト12のカムロブのベース円部が入力アーム51のローラ51aに当接していてローラ51aを押し下げていない状態を示しており、(b)は吸気カムシャフト12のカムロブの凸部で入力アーム51のローラ51aを押し下げている状態を示している。
図10(b)のように入力アーム51のローラ51aを最大限に押し下げた状態では、ローラロッカアーム27のローラ27aの変位差が最も大きくなり、吸気バルブ10は最大のバルブリフト量および作用角で開閉される。
一方、コントロールシャフト42がアクチュエータ43に近づく方向(図7における矢符R方向)に最大限まで移動した状態では、図11(a)、(b)に示すように、ロッカシャフト41の軸心回りにおける入力アーム51のローラ51aとノーズ52cとの相対位相差が最小となる。
図11において、(a)は吸気カムシャフト12のカムロブのベース円部が入力アーム51のローラ51aに当接していてローラ51aを押し下げていない状態を示しており、(b)は吸気カムシャフト12のカムロブの凸部で入力アーム51のローラ51aを押し下げている状態を示している。
図11(b)のように入力アーム51のローラ51aを最大限に押し下げた状態では、ローラロッカアーム27のローラ27aの変位量は最も小さくなり、吸気バルブ10が最小のバルブリフト量および作用角で開閉される。
但し、図11では、吸気バルブ10の最大リフト量が「0」となる場合としているため、吸気カムシャフト12のカムロブが入力アーム51のローラ51aを最大限に押し下げた図11(b)に示す状態でも、吸気バルブ10のリフト量が「0」の状態になっている。
ここで、上述した構成の内燃機関の動弁構造において、本発明の特徴部分を詳細に説明する。
両方の可変バルブタイミング機構30A,30Bへの各作動液供給経路における流通抵抗について、可変バルブリフト機構40が設置される吸気側の可変バルブタイミング機構30Aに供給する作動液圧を、排気側の可変バルブタイミング機構30Bに供給する作動液圧より小とするように設定されている。
なお、前記作動液供給経路は、例えば図3に示すように、オイルポンプ15およびオイルフィルタ16の下流側においてシリンダヘッド2内で三つに分岐する分岐点17から二つのオイルコントロールバルブ33A,33Bに至るまでの導入路18A,18Bと、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aの各圧力室37,38とそれに対応するオイルコントロールバルブ33Aとを連通する進角側通路60Aおよび遅角側通路70Aと、排気側の可変バルブタイミング機構30Bの各圧力室37,38とそれに対応するオイルコントロールバルブ33Bとを連通する進角側通路60Bおよび遅角側通路70Bとを含む。
なお、図3では、導入路18A,18Bの長さが不均等に見えるが、この実施形態においては両方の導入路18A,18Bにおける流通抵抗を均等にしているものとする。
この実施形態では、前記作動液供給経路のうち、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aに関連する進角側通路60Aおよび遅角側通路70Aにおける作動液の流通抵抗を、排気側の可変バルブタイミング機構30Bに関連する進角側通路60Bおよび遅角側通路70Bにおける作動液の流通抵抗より大きくすることにより、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aに供給する作動液圧を、排気側の可変バルブタイミング機構30Bに供給する作動液圧より小とするようにしている。
但し、前記条件を満たしたうえで、可変バルブリフト機構40で主としてバルブリフト量を最大にする場合において、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aの制御を可能とするのに必要な作動液供給量を最低限確保できるように、前記作動液の流通抵抗をチューニングするのが好ましい。
ところで、前記作動液の流通抵抗は、進角側通路60A,60Bおよび遅角側通路70A,70Bの通路内径、通路長、あるいは通路屈曲形状等を適宜設計することによって、任意に調節することが可能である。
このようにして、オイルポンプ15の吐出能力に関係なく、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aに供給する作動液圧と排気側の可変バルブタイミング機構30Bに供給する作動液圧とに適宜の差をつけるようにしていれば、下記するような状況において有利となる。
つまり、例えばオイルポンプ15の吐出量が少なくなる内燃機関の低回転域や、潤滑油粘度が低下する高油温域等のように、可変バルブタイミング機構の位相保持条件が厳しくなるような状況において、可変バルブリフト機構40で吸気バルブ10のリフト量を小に設定すると、可変バルブリフト機構40が設置される側の吸気カムシャフト12の駆動トルクの変動幅が小となる関係より、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aの駆動力を小さく、排気側の可変バルブタイミング機構30Bの駆動力を大きくするのが好ましいとされる。
このような状況では、オイルポンプ15の吐出能力について、吸気側および排気側の両方の可変バルブタイミング機構30A,30Bの総合的な必要駆動力を考慮して設定すればよくなるから、従来例のように排気側の可変バルブタイミング機構30Bを基準として必要駆動力を総合的に設定する場合に比べて、弱く設定することが可能になる。
これにより、両方の可変バルブタイミング機構30A,30Bにそれぞれに見合った作動液圧を供給することが可能になる。しかも、オイルポンプ15の吐出能力を従来例のように過剰に設定せずに済むので、従来例に比べてオイルポンプ15内のフリクションを低減することが可能になり、内燃機関の効率向上に貢献できる。
このように、オイルポンプ15の吐出能力を従来例のように過剰に設定しなくても、両方の可変バルブタイミング機構の制御性を確保することが可能になる。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。
(1)上記実施形態では、進角側通路60A,60Bおよび遅角側通路70A,70Bそれぞれを、作動液の供給路と排出路とを兼用したタイプとした例を挙げているが、それらが別々になったタイプであっても本発明を適用することができる。
(2)上記実施形態では、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aに関連する進角側通路60Aおよび遅角側通路70Aにおける作動液の流通抵抗と、排気側の可変バルブタイミング機構30Bに関連する進角側通路60Bおよび遅角側通路70Bにおける作動液の流通抵抗とに差を付けるようにした例を挙げているが、二つのオイルコントロールバルブ33A,33Bの上流側にそれぞれ配置される二つの導入路18A,18Bにおける作動液の流通抵抗に差をつけるように設定してもよい。
(3)上記実施形態で例示した可変バルブリフト機構40については、例えば特開平11−82075号公報に示すようなタイプや、あるいは特開2000−87769号公報に示すようなタイプであってもよい。
なお、特開平11−82075号公報に示す可変バルブリフト機構は、要するに、高速カムと低速カムとを有するカムシャフトを用いて必要に応じていずれか一方のカムを有効としてバルブリフト量を変更するように構成されている。
一方、特開2000−87769号公報に示す可変バルブリフト機構は、要するに、カムの最大凸部を軸方向一方へ向けて漸次突出するようなテーパ形状とし、カムシャフトを軸方向に変位させてカムの凸部の軸方向のどの領域でバルブをリフトさせるかを設定することでバルブリフト量を変更するように構成されている。
(4)上記実施形態では、可変バルブリフト機構40を吸気側のみに付設した例を挙げたが、排気側のみに付設する形態とすることも可能である。
その場合には、上記実施形態と逆に、排気側の可変バルブタイミング機構30Bに関連する進角側通路60Bおよび遅角側通路70Bの作動液流通抵抗を、吸気側の可変バルブタイミング機構30Aに関連する進角側通路60Aおよび遅角側通路70Aの作動液流通抵抗より大きくするように設定すればよい。
本発明が適用される内燃機関を示す概略構成図である。 図1の内燃機関のクランクシャフトから動弁機構への動力伝達系を示す説明図である。 図1の内燃機関における潤滑油循環経路を模式的に示す説明図である。 図1における可変バルブタイミング機構の一実施形態を示す断面図である。 図4の(5)−(5)線断面の矢視図である。 図4および図5の吸気側の可変バルブタイミング機構を示す斜視図である。 図1における可変バルブタイミング機構および可変バルブリフト機構を備える内燃機関を模式的に示す平面図である。 図7の可変バルブリフト機構に備えるアームアッセンブリの分解斜視図である。 図7のロッカシャフトおよびコントロールシャフトに対するスライダギアの連結部分を示す断面図である。 図7の入力アームと出力アームとの相対位相差を最大にした場合の動作説明に用いる側面図である。 図7の入力アームと出力アームとの相対位相差を最小にした場合の動作説明に用いる側面図である。
符号の説明
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
10 吸気バルブ
11 排気バルブ
12 吸気カムシャフト
13 排気カムシャフト
14 オイルパン
15 オイルポンプ
20 動弁機構
30A 吸気側可変バルブタイミング機構
30B 排気側可変バルブタイミング機構
33A 吸気側オイルコントロールバルブ
33B 排気側オイルコントロールバルブ
40 吸気側可変バルブリフト機構
60A 吸気側可変バルブタイミング機構の進角側通路(作動液供給経路)
60B 吸気側可変バルブタイミング機構の遅角側通路(作動液供給経路)
70A 排気側可変バルブタイミング機構の進角側通路(作動液供給経路)
70B 排気側可変バルブタイミング機構の遅角側通路(作動液供給経路)

Claims (3)

  1. 吸気側および排気側の両方に設置される液圧駆動式可変バルブタイミング機構と、吸気側および排気側のうちの片方に設置される可変バルブリフト機構とを有する内燃機関の動弁構造であって、
    前記両方の可変バルブタイミング機構への各作動液供給経路における流通抵抗が、前記可変バルブリフト機構が設置される側の可変バルブタイミング機構に供給する作動液圧を、他方の可変バルブタイミング機構に供給する作動液圧より小とするように設定されていることを特徴とする内燃機関の動弁構造。
  2. 請求項1において、前記可変バルブタイミング機構の作動液は、内燃機関の潤滑油とされ、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプで吸い上げて、前記両可変バルブタイミング機構へ個別のオイルコントロールバルブを介して供給するように構成され、
    前記両オイルコントロールバルブと前記両可変バルブタイミング機構とを接続する作動油供給、排出用の通路における流通抵抗が上記関係となるように設定されることを特徴とする内燃機関の動弁構造。
  3. 請求項1または2において、前記可変バルブリフト機構は、シリンダヘッド上にカムシャフトと平行に固定支持されるロッカシャフトの中心孔にコントロールシャフトを軸方向変位可能に挿通し、前記ロッカシャフトの外周にスライダギアを前記コントロールシャフトと連動可能に外装し、このスライダギアにカム被打用の入力アームおよびバルブ打用の出力アームを軸方向隣り合わせにそれぞれ傾斜方向が反対のヘリカルスプラインを介して外装し、前記コントロールシャフトを軸方向に変位させて前記入力アームに対する前記出力アームの相対位相差を変更することで、機関バルブのリフト量や作用角等の作動特性を変更可能とする構成であることを特徴とする内燃機関の動弁構造。
JP2006109524A 2006-04-12 2006-04-12 内燃機関の動弁構造 Pending JP2007278259A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006109524A JP2007278259A (ja) 2006-04-12 2006-04-12 内燃機関の動弁構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006109524A JP2007278259A (ja) 2006-04-12 2006-04-12 内燃機関の動弁構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007278259A true JP2007278259A (ja) 2007-10-25

Family

ID=38679935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006109524A Pending JP2007278259A (ja) 2006-04-12 2006-04-12 内燃機関の動弁構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007278259A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9080471B2 (en) Cam torque actuated phaser with mid position lock
US6230675B1 (en) Intake valve lift control system
KR101396736B1 (ko) 가변 밸브 기어를 구비한 내연 기관
US7568458B2 (en) Valve event reduction through operation of a fast-acting camshaft phaser
RU2493376C1 (ru) Устройство регулируемых клапанов для двигателя внутреннего сгорания
KR20040025645A (ko) 스풀 밸브 제어식 vct 로킹 핀 해제 메카니즘
US6302071B1 (en) Oil passage system of valve moving apparatus for internal combustion engine
US9188030B2 (en) Internal combustion engine with variable valve opening characteristics
US6550436B2 (en) Intake valve control device of internal combustion engine
KR101204604B1 (ko) 내연 기관용 가변 밸브 장치
US5893345A (en) Valve control apparatus for an internal combustion engine
KR101110993B1 (ko) 내연 기관용 가변 밸브 장치
JP2009264133A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP4736986B2 (ja) 弁開閉時期制御装置
JP2009264153A (ja) カム位相可変型内燃機関
JP2007278259A (ja) 内燃機関の動弁構造
JP4069340B2 (ja) ベーン式カム位相可変装置
JP2010138860A (ja) 可変動弁装置
JP4645561B2 (ja) 弁開閉時期制御装置
JP3740834B2 (ja) 可変バルブタイミング装置付エンジン
US20190003349A1 (en) Internal-combustion engine valve timing control device
US7210434B2 (en) Hydraulic cam for variable timing/displacement valve train
JP2010248976A (ja) カム位相可変装置
JP2010255575A (ja) 内燃機関のカム位相可変装置
JP2008101568A (ja) エンジンの給油構造