JP2007277191A5 - - Google Patents

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酸化亜鉛はUV−Aにも吸収極大を有する化粧料用の素材であり、UV−Aの生体に対する影響が強く懸念される今日、紫外線より、生体を防護するためには必要欠くべからざる素材である。紫外線防護化粧料などに於いては、酸化亜鉛は、所望によりその表面をハイドロジェンメチルポリシロキサン焼付等で疎水化処理し、二酸化チタン等ともに配合されている。又、紫外線防護化粧料に於いては、均一な化粧膜を形成させることが必要であることから、乳化剤形を用いることが多いが、酸化亜鉛も二酸化チタンも非常に比重が大きく、これを安定に分散させるためには、分散媒の構造をしっかりとしたものにする必要があり、この様な粘度構造のしっかりした剤形として、油中水乳化剤形が選択される場合が多かった。水中油乳化剤形としては、サクシノグルカンなどの高分子を使用して構造を持たせる方法(例えば、特許文献1を参照)や、分岐型ポリエーテル変性シリコーンなどのような極めて特殊な界面活性剤を使用する方法(例えば、特許文献2を参照)などが散見される程度であった。この様な剤形に於いても、当座の安定性は確保できても、過酷な保存条件や、長期の保存条件では十分に安定であるとは言えないのが現状であった。特に、容器として樹脂製のものを選択した場合、樹脂表面が親油性であることから、エマルションに対しては油性成分を誘引する親和性を発揮し、エマルションの形態の維持にとっては過酷な条件となる場合が存し、この様な結果、離水現象を起こす場合も存した。その一方、使用をする時期が夏を中心とすることから、紫外線防護化粧料としては、使用感などの面から、油っぽく、のびの重い油中水乳化剤形よりは、水中油乳化剤形の方が好ましいことは明らかであり、製剤の安定性からやむなく油中水乳化剤形を選択しているのが現状であると言える。
この様な状況に鑑みて、水中油乳化剤形の化粧料に於いて、酸化亜鉛を安定に含有させる技術を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、クエン酸を酸化亜鉛とともに含有させることにより、この様な製剤ができることを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
(1)1)表面を疎水化処理されていても良い酸化亜鉛1〜10質量%と、2)クエン酸乃至はその塩を0.1〜1質量%含有することを特徴とする、水中油乳化剤形の化粧料。
(2)更に、表面を疎水化処理されていても良い二酸化チタンを、5〜10質量%含有することを特徴とする、(1)に記載の水中油乳化剤形の化粧料。
(3)界面活性剤として、非イオン界面活性剤を含有し、脂肪酸石鹸を配合しないことを特徴とする、(1)又は(2)に記載の水中油乳化剤形の化粧料。
(4)前記非イオン界面活性剤は、脂肪酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、(グリセリン/オキシブチレン)コポリマーアルキル及び蔗糖脂肪酸エステルから選択される1種乃至は2種以上であることを特徴とする、(3)に記載の水中油乳化剤形の化粧料。
(5)樹脂容器に充填されていることを特徴とする、(1)〜(4)何れかに記載の化粧料。
本発明の化粧料においては、かかる成分以外に、通常化粧料で使用される任意成分を本発明の効果を損なわない範囲に於いて、含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)アルキルグルコシド等の前述の非イオン界面活性剤以外の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール
、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタンの無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。これらを常法に従って処理することにより、本発明の化粧料は製造することができる。
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