JP2007273138A - ガス拡散電極、ガス拡散電極の製造方法及び膜電極接合体 - Google Patents

ガス拡散電極、ガス拡散電極の製造方法及び膜電極接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】有効な3相界面が多く、製造コストを増加することなく良好な発電効率を実現できる固体高分子形燃料電池におけるガス拡散電極、その製造方法および膜電極接合体を提供すること。
【解決手段】本発明のガス拡散電極は、電極触媒微粒子1と、該電極触媒微粒子1を表面に担持するカーボン粒子2と、親水基を有するプロトン伝導性高分子3とを含み、更に前記親水基部分を前記カーボン粒子2に担持された前記電極触媒微粒子1に向けるように前記プロトン伝導性高分子3を配向する作用を為す配向制御剤5を含むものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や通信機器等の移動体の電源、或いは家庭用の分散電源等に、その利用が期待される固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)の主要構成要素であるガス拡散電極、ガス拡散電極の製造方法及び膜電極接合体(Membrane
Electrode Assembly)に関するものである。
近年、従来の内燃機関等に比べて効率が高く、環境負荷が比較的小さい水素ガス、天然ガス、メタノール等を一次燃料として使用することができる燃料電池が注目されている。燃料電池は、電解質の種類等によって固体高分子形、リン酸型、溶融塩型、固体酸化物型などに分けられる。
これらの内、固体高分子形燃料電池は、その作動温度が低く短時間で起動できること、更に電解質の散逸が無い等の優れた特性を有している点で特に注目されている。そして、その主要構成部を成すのが膜電極接合体である。この膜電極接合体は、プロトン伝導性の固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の両面に積層されたガス拡散電極(電極触媒層とも言われる)とを備えている。該ガス拡散電極は、電極触媒微粒子を担持したカーボン粒子と、該カーボン粒子を取り巻くプロトン伝導性高分子を備えて成る。
固体高分子形燃料電池の電極反応は、電極触媒微粒子を表面に担持したカーボン粒子と該カーボン粒子を取り巻くプロトン伝導性高分子が共に存在する3相界面でのみ行われると言われている。カソード(正極)における電極反応について具体的に説明すると、カーボン粒子から電子が供給され、プロトン伝導性高分子からプロトンが供給され、そこに電極触媒が存在し、更に多孔質のガス拡散電極の孔を通って燃料ガスである酸素ガスが拡散供給されることで、当該電極反応が行われる。
その際、酸素ガスの拡散が促され、且つ電極反応で次々に生成される水が3相界面近傍から速やかに除去されるようにするために、ガス拡散電極は疎水性を有することが必要である。この疎水性は、カーボン粒子表面の性状とプロトン伝導性高分子の後述する親水基の部分を除いた全体として大部分を占める疎水性の化学構造部(フッ素樹脂系等)の性状によって発現される。一方、プロトンがプロトン伝導性高分子によって3相界面まで誘導されるためには水を含む必要があり、そのため当該プロトン伝導性高分子は親水基を備え、この親水基によって親水性の領域を形成できるようになっている。
従って、プロトン伝導性高分子の前記親水性部分が電極触媒微粒子の周りに存在し、前記疎水性部分が電極触媒微粒子から少し離れた当たりから存在する状態で、当該プロトン伝導性高分子が電極触媒微粒子の周りに固定されるのが、当該3相界面の構造として望ましいと言える。このような構造をとることで、プロトンがプロトン伝導性高分子内の親水性領域を移動し、そのまま3相界面(電極触媒微粒子)まで円滑に誘導されることができるので、電極反応が円滑に行われる。そして、該電極反応で次々に生成される水は、その生成と共に3相界面周りから少しずつ離れて行き、前記疎水性部分に至ることで速やかに外部に除去される。
次に、ガス拡散電極の従来の製造方法を説明する。従来、ガス拡散電極は、電極触媒微粒子を担持したカーボン粒子と前記両性状を備えたプロトン伝導性高分子の溶液とを混合して作製した触媒ペーストを多孔質カーボン紙等の基材に塗布し乾燥することで作られている。ここで、電極触媒微粒子のサイズ(粒径)は平均的に数ナノメートル、カーボン粒子は数十ナノメートルであり、触媒ペースト中に分散したプロトン伝導性高分子は数十ナノメートルのサイズである。
しかしながら、上記粒径の関係にあることから、上記製造方法では元々粒径の小さい電極触媒微粒子の隅々の箇所までプロトン伝導性高分子は到達しにくく、微細な3相界面構造は数的には充分には形成されにくい問題があった。
また、上記製造方法では、親水性と疎水性の両性状を備えたプロトン伝導性高分子は、固体される際に何らかの傾向付けをするものが含まれていないことから電極触媒微粒子に対してほとんど無秩序に固定されてしまう。更に、プロトン伝導性高分子は、前記触媒ペースト中では内側に親水性部分を向け、外側に疎水性部分を向けた構造を成して存在するため、外側の疎水性部分がカーボン粒子表面および電極触媒微粒子表面に固定される傾向にある。そのように固定された場合は、3相界面周りに親水性の領域が少なくなるため、見かけ上は3相界面ができていても効果的には機能せず、プロトンは該3相界面の電極触媒にまで到達しにくくなり、電極反応を高効率で行わせることができない問題があった。
そこで、上記粒径の関係に着目して、プロトン伝導性高分子(ポリマー)は使わず、そのモノマーを用いてカーボン粒子表面にグラフト重合によりプロトン伝導性高分子を生成して存在させることにより、微細な領域にもプロトン伝導性高分子が存在できるようにして、3相界面を多く作る方法が提案されている(非特許文献1)。
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構の平成16年度成果報告書「固体高分子形燃料電池要素技術開発等「新規電極層構造制御技術およびMEAシステム設計法の確立」」平成17年3月
上記非特許文献1に開示された技術では、プロトン伝導性高分子と電極触媒微粒子の粒径の違いに起因する問題は減少し、3相界面の数も多くなるが、モノマーを用いたグラフト重合などの手段を用いることになるため、グラフト重合工程とその工程管理が必要となり、製造コストを増加する問題がある。また、グラフト重合によりプロトン伝導性高分子をそのモノマーから成長させて作ると当該ガス拡散電極に必要な多孔質が充分に確保されにくくなる他の問題があった。
本発明の目的は、有効な3相界面が多く、製造コストを増加することなく良好な発電効率を実現できるガス拡散電極、その製造方法および膜電極接合体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極は、電極触媒微粒子と、該電極触媒微粒子を表面に担持するカーボン粒子と、親水基を有するプロトン伝導性高分子とを含み、更に前記親水基部分を前記カーボン粒子に担持された前記電極触媒微粒子に向けるように前記プロトン伝導性高分子を配向する作用を為す配向制御剤を含むことを特徴とするものである。
本発明の態様によれば、当該配向制御剤によってプロトン伝導性高分子を、その親水性部分を電極触媒微粒子に向けてカーボン粒子表面の当該電極触媒微粒子周りに固定させることが可能となり、以て有効な3相界面の数の多いガス拡散電極を得ることができる。このガス拡散電極により固体高分子形燃料電池を構成することにより良好な発電効率を実現することができる。
本発明の第2の態様に係る固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極は、前記第1の態様のガス拡散電極において、前記配向制御剤は、一端側が疎水性の化学構造部であり、他端側が前記一端側に比して親水性の化学構造部であることを特徴とするものである。
このように配向制御剤として、一端側が疎水性の化学構造部であり、他端側が前記一端側に比して親水性の化学構造部であるものを用いることにより、当該配向制御剤はその疎水性部分がカーボン粒子の表面に固定される状態で存在できるため、その親水性部分はカーボン粒子の表面から立ち上がった状態となる。該親水性部分は水を引きつけるため、カーボン粒子の表面に濡れ性を帯びさせることができる。カーボン粒子の表面が前記濡れ性を帯びて濡れることにより、プロトン伝導性高分子の親水基部分を、濡れているカーボン粒子表面に向くように配向させて該表面に固定することが可能になる。その結果、カーボン粒子の表面には電極触媒微粒子が存在するので、3相界面が形成され、カーボン粒子の表面全体において有効な3相界面が数多く生成されることになる。
本発明の第3の態様に係る固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極は、前記第2の態様のガス拡散電極において、前記配向制御剤は、
Rf−O−(CH−CH−O−)−CH
なる化学構造の化合物である。ここで、Rfはパーフルオロアルキル基により構成された疎水性の化学構造部であり、nは整数である。この化合物を用いることにより、有効な3相界面の数の多いガス拡散電極を確実性を持って得ることができる。親水性の化学構造部の末端がメチル基(−CH)であるため、立体障害無く水が容易に引きつけられる。
本発明の第4の態様に係る固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極は、前記第3の態様のガス拡散電極において、nは12〜45であることを特徴とするものである。nがこの範囲であることで、適度な親水性が有効に発現される。このnを16〜30にすると一層効果的である。尚、nを変えることにより、カーボン粒子表面の濡れ性(親水性の程度)を制御することが可能になる。
本発明の第5の態様に係る固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極の製造方法は、電極触媒微粒子を表面に担持するカーボン粒子と、水と、親水基を有するプロトン伝導性高分子の前記親水基部分を前記カーボン粒子に担持された前記電極触媒微粒子に向けるように前記プロトン伝導性高分子を配向する作用を為す配向制御剤とを含む混合物を撹拌する第1撹拌工程と、該第1撹拌工程に続いて前記プロトン伝導性高分子の溶液を加えて撹拌して触媒ペーストにする第2撹拌工程と、該触媒ペーストを膜状に成形して乾燥する乾燥工程と、を有するものである。
本発明の態様によれば、撹拌工程を2段にするだけで、製造コストを増加することなく有効な3相界面の数が多く、良好な発電効率を実現できるガス拡散電極を容易に製造することができる。
本発明の第6の態様に係る固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体は、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の両面に積層されたガス拡散電極とを備えた固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体であって、前記ガス拡散電極は前記第1の態様〜第4の態様のいずれかのガス拡散電極であることを特徴とするものである。
本発明の態様によれば、固体高分子形燃料電池に組み付けて良好な発電効率を実現できる。
本発明によれば、当該配向制御剤によってプロトン伝導性高分子を、その親水性部分を電極触媒微粒子に向けてカーボン粒子表面の当該電極触媒微粒子周りに固定させることが可能となり、以て有効な3相界面の数の多いガス拡散電極が得られ、固体高分子形燃料電池に組み込むことにより良好な発電効率を実現することができる。
[ガス拡散電極の構造]
図1は本発明の実施例に係るガス拡散電極の構造を示す概略構成図である。電極触媒微粒子である白金微粒子1がカーボン粒子2の表面に担持されている。白金微粒子の粒径は約2ナノメートル、カーボン粒子の粒径は30〜50ナノメートルである。図1はカーボン粒子1の表面の一部を拡大して示したもので、図面を単純化するために白金微粒子が1個だけ描かれているが、実際はカーボン粒子2の表面に多くの白金微粒子1が担持されている。
カーボン粒子2の表面には、配向制御剤5がその疎水性の化学構造部Rfを固定されて存在している。本実施例では配向制御部5は、

Rf−O−(CH−CH−O−)−CH …(1)

の化学構造の化合物である。ここではRfはパーフルオロアルキル基であり、一例として下記の化学構造(2)のものが用いられる。
Figure 2007273138
配向制御剤5の親水性の化学構造部6は、上記(1)式にあるように、エチルエーテル基より成り、該親水性の化学構造部6はカーボン粒子2の表面から立ち上がった状態で存在する。該親水性の化学構造部6は水を引きつけるため、カーボン粒子2の表面は濡れ性を帯び、図示のように水が引き寄せられて濡れている。ここで、nは12〜45の範囲のが用いられる。nがこの範囲であることで適度な親水性が有効に発現される。nが8では充分な親水性が出ない。nが22において最も良い発電結果を得ることが確認された。nが大きくなり過ぎると分子構造自体が大きくなり、若干発電性能が低下するので、上限を45とするのがよい。特に、nを16〜30にすると一層効果的である。尚、nを変えることにより、カーボン粒子表面の濡れ性(親水性の程度)を制御することが可能になる。
プロトン伝導性高分子3は、カーボン粒子2の表面が濡れ性を帯びることにより、該プロトン伝導性高分子3の親水基が白金微粒子1の担持されているカーボン粒子2の表面側に向き、他側の疎水性部分4が白金微粒子1から少し離れたところに位置するように配向され、この状態でカーボン粒子2の表面に固定されている。ここでは、プロトン伝導性高分子3は、パーフルオロスルホン酸系高分子であり、その親水基はスルホン酸基(SO )であり、疎水性部分4はテフロン(登録商標)系主鎖部分をベースとするフッ素樹脂系の高分子構造のものである。カーボン粒子2の表面には白金微粒子1が存在するので、白金微粒子1とカーボン粒子2とプロトン伝導性高分子3の親水性基であるスルホン酸基とによって、有効な3相界面がカーボン粒子2の表面全体において、数多く生成されている。
[ガス拡散電極の製造方法]
図1および図2により本発明の実施例に係るガス拡散電極の製造方法について説明する。図2は、第1撹拌工程後の状態を示す概略構成図である。
先ず、白金微粒子1を表面に担持するカーボン粒子2と、水と、上記配向制御剤5とを含む混合物を撹拌する第1撹拌工程を行う。この第1撹拌工程によって、図2に示したように、配向制御剤5はその疎水性部分Rfがカーボン粒子2の表面に固定される状態で存在できるため、その親水性部分6はカーボン粒子2の表面から立ち上がった状態となる。この状態で、親水性部分6は水を引きつけるため、カーボン粒子2の表面は濡れ性を帯びる。
第1撹拌工程に続いて前記プロトン伝導性高分子3の溶液を加えて更に撹拌して触媒ペーストにする第2撹拌工程を行う。これにより、図1に示した構造が得られる。すなわち、カーボン粒子2の表面が前記濡れ性を帯びて濡れることにより、プロトン伝導性高分子3のスルホン酸基を、濡れているカーボン粒子2の表面に向くように配向させて該表面に固定する。その結果、カーボン粒子2の表面には白金微粒子1が存在するので、有効な3相界面が形成され、カーボン粒子2の表面全体において有効な3相界面が数多く生成される。
次に、前記触媒ペーストを多孔質カーボン紙に塗布して膜状に成形して乾燥することで、ガス拡散電極ができる。
[実施例1]
白金担持カーボン(田中貴金属工業社製の50wt%Pt担持カーボン)を、最終的に表1に示した配合比になるように秤量し、プラスチック容器にて水と混合する。次に、超音波ホモジナイザー(島津製作所社製のUPS400:チタン合金チップ使用)にて撹拌する。次に、上記(1)式の配向制御剤Rf−O−(CH−CH−O−)−CHを表1に示した配合比になるように加え、更に超音波ホモジナイザーで撹拌してスラリー化する。以上のトータルの撹拌時間は10〜30分間の範囲とした。30分間以上撹拌しても効果は変わらなかった。
このスラリーに、プロトン伝導性高分子として市販の5wt%ナフィオン(デュポン社の商標)溶液を表1に示した配合比になるように加え、スターラーにて撹拌する。これにより触媒ペーストが得られる。
その後、2流体ノズルを用いて、空気圧3kg/cm、輸送速度5cc/minで、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜上に前記触媒ペーストを塗布する。塗布の後、50℃、30分間乾燥処理する。これにより、ガス拡散電極が得られる。
そして、図3に示したように、市販されているパーフルオロスルホン酸系の陽イオン交換膜(デュポン社製 商品名:ナフィオン(Nafion)112 厚さ50μm)より成るプロトン伝導性の固体高分子電解質膜7の両側を前記構成のガス拡散電極8で挟み込み、ホットプレスを用い、140℃、200kgf/cm(19.6MPa)で10分間プレスすることにより、図4に示した膜電極接合体を形成した。図4において、符号9はPTFE膜を示す。この後、PTFE膜9は取り除かれる。
この膜電極接合体をカーボンセパレータと集電体で挟み込んでプロトン伝導性の固体高分子電解質形燃料電池セルを作製した。
この燃料電池セルを、セル温度:80℃、燃料極(水素極)側に加湿水素(80℃の湯を通過させた水素ガス、水素流量:30cc/min)、酸素極(空気極)側に加湿酸素(78℃の湯を通過させた酸素ガス、酸素流量:30cc/min)、常圧環境下で日本ベル社製発電装置を用いて、発電試験を行った。その結果を表2と表3に示す。
表2は、表1の配合比で配向制御剤のnを変えて行った発電試験結果である。電流密度(A/cm)が0.4、0.5、0.6、0.7に対する電圧の変化は、n=22のものが最も良い結果を示した。n=8ではこの場合は配向制御剤を使わないときとほとんど差がなかった。
表3は、n=22の配向制御剤の添加量(単位:部)を変えて行った発電試験結果である。同じく電流密度(A/cm)が0.4、0.5、0.6、0.7に対する電圧の変化は、添加量2部のものが最も良い結果を示した。
Figure 2007273138
Figure 2007273138
Figure 2007273138
本発明は、自動車や通信機器等の移動体の電源、或いは家庭用の分散電源等に、その利用が期待される固体高分子形燃料電池の主要構成要素であるガス拡散電極、ガス拡散電極の製造方法及び膜電極接合体に利用可能である。
本発明の一実施例に係るガス拡散電極の構造を示す概略構成図である。 本発明で第1撹拌工程後の状態を示す概略構成図である。 本発明に係る膜電極接合体の接合前の断面図を示す。 本発明に係る膜電極接合体の接合状態の断面図を示す。
符号の説明
1 白金微粒子(電極触媒微粒子)
2 カーボン粒子
3 プロトン伝導性高分子
4 プロトン伝導性高分子の疎水性部分
5 配向制御剤
6 親水性の化学構造部
7 固体高分子電解質膜
8 ガス拡散電極
9 PTFE膜

Claims (6)

  1. 電極触媒微粒子と、
    該電極触媒微粒子を表面に担持するカーボン粒子と、
    親水基を有するプロトン伝導性高分子と、を含み、
    更に前記親水基部分を前記カーボン粒子に担持された前記電極触媒微粒子に向けるように前記プロトン伝導性高分子を配向する作用を為す配向制御剤を含むことを特徴とする固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極。
  2. 請求項1に記載のガス拡散電極において、前記配向制御剤は、一端側が疎水性の化学構造部であり、他端側が前記一端側に比して親水性の化学構造部であることを特徴とする固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極。
  3. 請求項2に記載のガス拡散電極において、前記配向制御剤は、
    Rf−O−(CH−CH−O−)−CH
    なる化学構造の化合物であり、ここで、Rfはパーフルオロアルキル基により構成された疎水性の化学構造部であり、nは整数である固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極。
  4. 請求項3に記載のガス拡散電極において、nは12〜45であることを特徴とする固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極。
  5. 電極触媒微粒子を表面に担持するカーボン粒子と、水と、親水基を有するプロトン伝導性高分子の前記親水基部分を前記カーボン粒子に担持された前記電極触媒微粒子に向けるように前記プロトン伝導性高分子を配向する作用を為す配向制御剤とを含む混合物を撹拌する第1撹拌工程と、
    該第1撹拌工程に続いて前記プロトン伝導性高分子の溶液を加えて撹拌して触媒ペーストにする第2撹拌工程と、
    該触媒ペーストを膜状に成形して乾燥する工程と、
    を有する固体高分子形燃料電池用のガス拡散電極の製造方法。
  6. 固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の両面に積層されたガス拡散電極とを備えた固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体であって、前記ガス拡散電極は請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス拡散電極であることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体。
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