JP2007272663A - タッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】各種電子機器に用いられるタッチパネルに関し、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なものを提供することを目的とする。
【解決手段】上基板11の配線基板6との接続部に切欠部11Aを設けると共に、この切欠部11Aに接着層17を形成することによって、上基板11上面への接着層17の突出を防止できるため、これを取り除く手間が省け、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なタッチパネルを得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】上基板11の配線基板6との接続部に切欠部11Aを設けると共に、この切欠部11Aに接着層17を形成することによって、上基板11上面への接着層17の突出を防止できるため、これを取り除く手間が省け、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なタッチパネルを得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、主に各種電子機器の操作に用いられるタッチパネルに関するものである。
近年、携帯電話やカーナビ等の各種電子機器の高機能化や多様化が進むに伴い、液晶等の表示素子の前面に光透過性のタッチパネルを装着し、このタッチパネルを通して背面の表示素子の表示を視認しながら、指やペン等でタッチパネルを押圧操作することによって、機器の各機能の切換えを行うものが増えており、操作や電気的接続の確実なものが求められている。
このような従来のタッチパネルについて、図4及び図5を用いて説明する。
なお、構成を判り易くするために、図面は厚さ方向の寸法を拡大して表している。
図4(a)は従来のタッチパネルの断面図、図5は同平面図であり、同図において、1はフィルム状で光透過性の上基板、2は同じく光透過性の下基板で、上基板1の下面には酸化インジウム錫等の光透過性の上導電層3が、下基板2の上面には同じく下導電層4が各々形成されている。
そして、下導電層4上面には絶縁樹脂によって、複数のドットスペーサ(図示せず)が所定間隔で形成されると共に、上導電層3の両端には銀等の一対の上電極3Aが、下導電層4の両端には、上電極3Aとは直交方向の一対の下電極4Aが各々形成されている。
また、5は上基板1下面または下基板2上面の外周に形成された略額縁状のスペーサで、このスペーサ5の上下面に塗布形成された接着層(図示せず)によって、上基板1と下基板2の外周が貼り合わされ、上導電層3と下導電層4が所定の間隙を空けて対向している。
さらに、6はフィルム状の配線基板で、この下面には、銅や銀等の複数の配線パターン6Aが形成されると共に、配線基板6下面には両端部を除いて、配線パターン6Aを覆う絶縁層(図示せず)が形成されている。
また、この配線基板6の左端が、上基板1と下基板2右端の間に挟持されると共に、合成樹脂内に導電粒子を分散した異方導電接着剤(図示せず)によって、下基板2上面の上電極3A及び下電極4Aの端部と、配線パターン6Aの左端が各々接着接続されている。
さらに、上基板1右端と配線基板6左端の接続部には接着層7が塗布形成され、配線基板6が上下方向へ折曲された場合でも、配線基板6の剥離や外れがないように接続部が補強され、安定した電気的接続が得られるようにしてタッチパネルが構成されている。
そして、このように構成されたタッチパネルが、液晶表示素子等の前面に配置されて電子機器に装着されると共に、配線基板6が下方へ折曲され配線パターン6A右端が、接続用コネクタ或いは半田付け等によって機器の電子回路(図示せず)に接続される。
以上の構成において、タッチパネル背面の液晶表示素子等の表示を視認しながら、上基板1上面を指或いはペン等で押圧操作すると、上基板1が撓み、押圧された箇所の上導電層3が下導電層4に接触する。
そして、電子回路から配線基板6の複数の配線パターン6Aを介して、上電極3Aと下電極4A、上導電層3両端及びこれと直交方向の下導電層4両端へ順次電圧が印加され、これらの電圧比によって、押圧された箇所を電子回路が検出し、機器の様々な機能の切換えが行なわれるように構成されている。
なお、このようなタッチパネルを製作する際には、ほぼ同じ大きさの上基板1と下基板2をスペーサ5によって貼り合わせた後、上基板1と下基板2右端の間に配線基板6の左端を挟持し、複数の配線パターン6Aが、複数の上電極3Aと下電極4Aに重なるように、位置を合わせ配置する。
そして、配線基板6左端が挟まれた上基板1上面と下基板2下面を、治工具等によって加熱加圧し、異方導電接着剤によって上電極3A及び下電極4Aの端部と、配線パターン6Aの左端を各々接着接続して、配線基板6を上基板1や下基板2に接続する。
さらに、上基板1右端と配線基板6左端の接続部に接着層7を塗布形成するが、この時、実際の製造工程においては、ある程度粘性のある接着剤を、注射針のような中空円筒状のノズル等で塗布するため、図4(b)に示すように、接着層7が盛り上がり、上基板1上面よりも上方へ突出した接着層7Aが形成される。
したがって、このままで接着層7Aを乾燥し硬化させると、タッチパネルを電子機器に装着した際、上基板1上面から突出した接着層7Aが機器ケース(図示せず)等に当たり、上基板1とケース等との間に隙間や浮きが発生してしまう場合がある。
このため、図4(b)に示すように、ヘラ状の工具9等によって上方へ突出した余分な接着層7Aを取り除き、接着層7の状態にした後、これを乾燥硬化させて、配線基板6が接続されたタッチパネルが完成するものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−58319号公報
しかしながら、上記従来のタッチパネルにおいては、上基板1と配線基板6の接続部に、配線基板6の剥離や外れを防止するための補強用の接着層7を形成する際、接着剤をいったん塗布した後、上方へ突出した接着層7Aを取り除いて接着層7を形成しているため、製作に手間がかかり、高価なものになるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なタッチパネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、上基板または下基板の少なくとも一方の、配線基板との接続部に切欠部を設けると共に、この切欠部に接着層を形成してタッチパネルを構成したものであり、切欠部内に接着層を塗布形成することによって、上基板上面や下基板下面への接着層の突出を防止できるため、これを取り除く手間が省け、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なタッチパネルを得ることができるという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、切欠部の幅を配線基板の幅よりも大きく形成したものであり、接着層の塗布形成を容易に行えると共に、接着範囲が広くなり、配線基板の接着保持を確実に行うことができるという作用を有する。
以上のように本発明によれば、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なタッチパネルを実現することができるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3を用いて説明する。
なお、構成を判り易くするために、図面は厚さ方向の寸法を拡大して表している。
また、背景技術の項で説明した構成と同一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を簡略化する。
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態によるタッチパネルの断面図、図2は同平面図であり、同図において、11はポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等のフィルム状で光透過性の上基板、2はガラスまたはアクリル、ポリカーボネート等の光透過性の下基板で、上基板11の下面には酸化インジウム錫や酸化錫等の光透過性の上導電層3が、下基板2の上面には同じく下導電層4が、スパッタ法等によって各々形成されている。
図1は本発明の一実施の形態によるタッチパネルの断面図、図2は同平面図であり、同図において、11はポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等のフィルム状で光透過性の上基板、2はガラスまたはアクリル、ポリカーボネート等の光透過性の下基板で、上基板11の下面には酸化インジウム錫や酸化錫等の光透過性の上導電層3が、下基板2の上面には同じく下導電層4が、スパッタ法等によって各々形成されている。
そして、下導電層4の上面にはエポキシやシリコン等の絶縁樹脂によって複数のドットスペーサ(図示せず)が所定間隔で形成されると共に、上導電層3の両端には銀やカーボン等の一対の上電極3Aが、下導電層4両端には、上電極とは直交方向の一対の下電極4Aが各々形成されている。
また、5は額縁状でポリエステルやエポキシ等のスペーサで、この上基板11下面または下基板2上面の外周に形成されたスペーサ5の、上下面または片面に形成されたアクリルやゴム等の接着層(図示せず)によって、上基板11と下基板2の外周が貼り合わされ、上導電層3と下導電層4が所定の間隙を空けて対向している。
さらに、6はポリエチレンテレフタレートやポリイミド等のフィルム状の配線基板で、この下面には、銀やカーボン、銅等の複数の配線パターン6Aが形成されると共に、配線基板6下面には両端部を除いて、配線パターン6Aを覆う絶縁層(図示せず)が形成されている。
そして、この配線基板6の配線パターン6A左端が、エポキシやアクリル、ポリエステル等の合成樹脂内に、ニッケルや樹脂等に金メッキを施した複数の導電粒子を分散した異方導電接着剤(図示せず)によって、下基板2上面に延出した上電極3Aと下電極4Aの端部に接着接続され、複数の配線パターン6Aが上電極3Aと下電極4Aを介して、上導電層3両端及びこれと直交方向の下導電層4両端に電気的に接続されている。
さらに、上基板11右端の配線基板6左端との接続部には、配線基板6の幅よりも大きな幅の切欠部11Aが設けられると共に、この切欠部11A内にはアクリルやシリコン、ウレタン、エポキシ等の接着層17が塗布形成され、配線基板6が上下方向へ折曲された場合でも、配線基板6の剥離や外れがないように接続部が補強され、安定した電気的接続が得られるようにしてタッチパネルが構成されている。
また、このような構成のタッチパネルを製作する際には、先ず、上基板11と下基板2を重ね合わせ、これらをスペーサ5によって貼り合わせた後、下基板2上の切欠部11A内に、複数の配線パターン6Aが複数の上電極3Aと下電極4Aに重なるように位置を合わせて、配線基板6の左端を載置する。
そして、配線基板6左端の上面と下基板2下面を、治工具等によって加熱加圧し、異方導電接着剤によって上電極3A及び下電極4Aの端部と、配線パターン6Aの左端を各々接着接続して、配線基板6を下基板2に接続する。
さらに、図3の要部斜視図に示すように、注射針のような中空円筒状のノズル13を移動させ、切欠部11A内の配線基板6左端に粘性のある接着剤17Aを塗布して、接着層17を塗布形成した後、この接着層17を乾燥し硬化させて、配線基板6が接続されたタッチパネルが完成する。
なお、この時、上基板11右端の配線基板6左端との接続部には、切欠部11Aが設けられ、ノズル13で接着剤17Aを塗布する際に、配線基板6左端と切欠部11Aの間や配線基板6上面に接着剤17Aが塗布されるため、多少接着剤17Aを多めに塗布しても接着層17の高さが低くなり、上基板11上面から上方へ突出しづらいようになっている。
つまり、上基板11の切欠部11A内に接着剤17Aを塗布して、接着層17を形成することによって、上基板11上面への接着層17の突出を防止し、この突出した接着剤17Aを取り除く手間等をなくすことで、容易にタッチパネルの製作が行えるように構成されている。
さらに、この切欠部11Aの幅が配線基板6の幅よりも大きくなっているため、切欠部11A周辺の上基板11上面へは接着剤17Aが付着しづらくなり、ノズル13による接着剤17Aの塗布が容易に行えると共に、接着範囲が広くなり、配線基板6の接着保持が確実なものとなって、配線基板6と上基板11や下基板2との安定した電気的接続が得られるようになっている。
そして、このように構成されたタッチパネルが、液晶表示素子等の前面に配置されて電子機器に装着されると共に、配線基板6が下方へ折曲され配線パターン6Aの右端が、接続用コネクタ或いは半田付け等によって機器の電子回路(図示せず)に接続される。
以上の構成において、タッチパネル背面の液晶表示素子等の表示を視認しながら、上基板11上面を指或いはペン等で押圧操作すると、上基板11が撓み、押圧された箇所の上導電層3が下導電層4に接触する。
そして、電子回路から配線基板6の複数の配線パターン6Aを介して、上電極3Aと下電極4A、上導電層3両端及びこれと直交方向の下導電層4両端へ順次電圧が印加され、これらの電圧比によって、押圧された箇所を電子回路が検出し、機器の様々な機能の切換えが行われるように構成されている。
このように本実施の形態によれば、上基板11の配線基板6との接続部に切欠部11Aを設けると共に、この切欠部11A内に接着層17を形成することによって、上基板11上面への接着層17の突出を防止できるため、これを取り除く手間が省け、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なタッチパネルを得ることができるものである。
また、切欠部11Aの幅を配線基板6の幅よりも大きく形成することによって、接着層17の塗布形成を容易に行えると共に、接着範囲が広くなり、配線基板6の接着保持を確実に行うことができるため、配線基板6と上基板11や下基板2との安定した電気的接続を得ることができる。
なお、以上の説明では、下基板2上面に上電極3Aと下電極4Aの端部を設け、これに配線基板6下面の配線パターン6A左端を接続した構成について説明したが、上基板11下面に上電極3Aと下電極4Aを設け、これに配線基板6上面の配線パターン6Aを接続すると共に、下基板2の配線基板6との接続部に切欠部を設けた構成としても、本発明の実施は可能である。
さらに、上基板11下面に上電極3A、下基板2上面に下電極4Aを各々設け、これに配線基板6上下面の配線パターン6Aを接続すると共に、上基板11の下電極4A上方、及び下基板2の上電極3A下方の配線基板6との接続部に、各々切欠部を設けた構成としてもよい。
本発明によるタッチパネルは、安定した電気的接続が得られると共に、製作が容易で安価なものを得ることができるという有利な効果を有し、各種電子機器の操作用として有用である。
2 下基板
3 上導電層
3A 上電極
4 下導電層
4A 下電極
5 スペーサ
6 配線基板
6A 配線パターン
11 上基板
11A 切欠部
13 ノズル
17 接着層
17A 接着剤
3 上導電層
3A 上電極
4 下導電層
4A 下電極
5 スペーサ
6 配線基板
6A 配線パターン
11 上基板
11A 切欠部
13 ノズル
17 接着層
17A 接着剤
Claims (2)
- 下面に上導電層が形成された光透過性の上基板と、上面に上記上導電層と所定の間隙を空けて対向する下導電層が形成された光透過性の下基板と、上面または下面の少なくとも一方に形成された複数の配線パターン端部が、上記上導電層両端及びこれと直交方向の下導電層両端に接続された配線基板からなり、上記上基板または下基板の少なくとも一方の、上記配線基板との接続部に切欠部を設けると共に、この切欠部に接着層を形成したタッチパネル。
- 切欠部の幅を配線基板の幅よりも大きく形成した請求項1記載のタッチパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006098832A JP2007272663A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | タッチパネル |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006098832A JP2007272663A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | タッチパネル |
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JP2006098832A Pending JP2007272663A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | タッチパネル |
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JP (1) | JP2007272663A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101065289B1 (ko) | 2009-07-16 | 2011-09-16 | (주)삼원에스티 | 터치패널센서 및 터치패널센서의 제조방법 |
-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006098832A patent/JP2007272663A/ja active Pending
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KR101065289B1 (ko) | 2009-07-16 | 2011-09-16 | (주)삼원에스티 | 터치패널센서 및 터치패널센서의 제조방법 |
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