JP2007271370A - 子宮癌検出用マーカー - Google Patents

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Abstract

【課題】子宮癌の的確かつ簡易な検出に有用な子宮癌マーカー、および子宮癌の検出方法の提供。
【解決手段】質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有する血中タンパク質からなる、子宮癌マーカーが開示されている。さらに、これら子宮癌マーカーを指標として用いる、子宮癌の検出方法が開示されている。
【選択図】図3

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、特定の質量の血中タンパク質からなる、複数の子宮癌マーカーおよびこれらを指標として用いる子宮癌の検出方法に関する。
背景技術
近年、ライフスタイルの欧米化などに伴い、若年層における子宮癌の罹患率は増加傾向にある。子宮癌は、その生ずる部位によって子宮頚癌および子宮体癌に分類され、その典型的な臨床的徴候としては、異常な膣出血、下腹部痛、腰痛などが挙げられる。子宮癌の検出方法としては、一般には、経膣超音波、経膣細胞診および経膣組織診などが用いられている。しかしながら、これらの方法は被験者に苦痛や不快感を与え、さらに疼痛、検査後の発熱、出血、穿孔などの危険を伴う可能性を有している。
一方、子宮癌の検出の指標としては、例えば、既存の血清腫瘍マーカーであるCA125が挙げられる(非特許文献1:長谷川清志、宇田川康博著、「女性性器がんと腫瘍マーカー」、産婦人科治療、89巻、p.273−278)。しかしながら、初期段階の子宮癌患者においては、CA125の陽性率は低く、さらに自覚症状も乏いため、病変の発見時点では原発巣の進行や転移などにより、治療が困難である場合が少なくない。したがって、子宮癌を早期において、的確かつ簡易に発見することが可能な検出技術の創出が依然として望まれる。
長谷川清志、宇田川康博著、「女性性器がんと腫瘍マーカー」、産婦人科治療、89巻、p.273−278
発明の概要
本発明者らは、今般、子宮癌患者の血液試料について質量分析を行ったところ、特定の質量の複数の血中タンパク質のレベルが、健常者のレベルと有意に異なり、これら血中タンパク質を指標とすることにより子宮癌の検出を的確かつ簡易に行うことができることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
したがって、本発明は、子宮癌の的確かつ簡易な検出に用いうる子宮癌マーカーの提供を目的としている。
また、本発明は、上記子宮癌マーカーを指標とする子宮癌の検出方法の提供を目的としている。
そして、本発明による子宮癌マーカーは、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有する血中タンパク質からなるものである。
また、本発明による子宮癌を検出する方法は、血液成分を含んでなる生物学的試料を被検者から採取し、生物学的試料中の、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有するタンパク質の存在量を測定し、該タンパク質の存在量が、健常者の上記生物学的試料中の上記タンパク質の存在量を参照して予め設定された閾値と比較して高い場合、被検者における子宮癌が検出されたものとする方法である。
本発明によれば、特定の質量の血中タンパク質を子宮癌マーカーとして利用することにより子宮癌の検出を的確かつ簡易に行うことが可能であり、これにより子宮癌を早期に発見・治療することが可能となる。
発明の具体的説明
本発明による子宮癌マーカーは、上述の通り、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有する血中タンパク質からなるものである。ここで、各血中タンパク質の質量の値は、質量分析における質量分布中心の値を示す。そして、上記子宮癌マーカーは、健常者における発現レベルと比較して、子宮癌患者における発現レベルが高いことを特徴とする。また、上記子宮癌マーカーは、好ましくは生体から単離して用いられる。
また、本発明の別の態様によれば、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有する血中タンパク質の、子宮癌マーカーとしての使用が提供される。
本発明による子宮癌マーカーは、それぞれを単独で子宮癌の指標として用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。これらのマーカーは、単独で使用しても精度の高い子宮癌の検出を可能とするが、組み合わせてマルチマーカーとして使用することで、より精度の高い検出が可能となる。また、本発明による子宮癌マーカーは、CA125などの公知の子宮癌マーカーと組み合わせて子宮癌の検出に利用することもでき、本発明にはかかる態様も包含される。
また、本発明によるマーカーの対象とされる子宮癌としては、子宮頚癌または子宮体癌が挙げられるが、とりわけ子宮体癌の検出に有利である。
本発明による子宮癌マーカーは、上述の通り、子宮癌の的確かつ簡易な検出を可能とするものである。したがって、本発明の別の態様によれば、子宮癌を検出する方法であって、血液成分を含んでなる生物学的試料を前記患者から採取し、生物学的試料中の、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有するタンパク質の存在量を測定し、該タンパク質の存在量が、健常者の上記生物学的試料中の上記タンパク質の存在量を参照して予め設定された閾値と比較して高い場合、被検者における子宮癌が検出されたものとする方法が提供される。
上記子宮癌マーカーの測定に用いられる手法は、子宮癌マーカーを定量できる手法であれば特に限定されないが、好ましくは質量分析であり、より好ましくは飛行時間型質量分析である。かかる質量分析においては、例えば、質量ピークのイオン強度を指標として子宮癌マーカーを定量することができる。
また、上記質量分析において用いられる装置としては、子宮癌マーカーの発現レベルを測定可能な装置またはシステムであれば、特に制限なく使用できる。このような装置またはシステムとしては、例えば、四重極型質量分析計、飛行時間型質量分析計、四重極イオントラップ質量分析計、フーリエ変換型イオンサイクロトロン型質量分析計などの装置、プロテインチップおよび飛行時間型質量分析計および測定・解析に使用するソフトウェアがインストールされたコンピュータが一体となったプロテインチップシステムなどが挙げられるが、好ましくは四重極型質量分析計、飛行時間型質量分析計である。
また、本発明における質量分析において、使用されるエネルギー吸収分子としては、本発明によるマーカーの質量分析に使用可能であれば特に限定されないが、例えば、シナピン酸(sinapinic acid)またはα−CHCA(α−Cyano-4-hydroxycinnamic acid)などが挙げられる。
また、本発明による方法において、生物学的試料中の子宮癌マーカーの存在量を的確に測定することを勘案すれば、生物学的試料を予め精製することが好ましい。したがって、上記生物学的試料は、被検者から採取した後、子宮癌マーカーの存在量の測定の前に、シバクロンブルー(Cibacron Blue)と接触させることが好ましい。
シバクロンブルーは、血液中のアルブミンとの結合能を有し、血液からアルブミンを除去するために利用しうることが知られている。したがって、本発明において、シバクロンブルーは、生物学的試料と接触させることによりアルブミンを除去し、アルブミンの存在により検出が妨げられる低濃度のタンパク質について的確に定量する上で有利に利用できる。また、本発明において、シバクロンブルーは、好ましくは固相化されたものである。シバクロンブルーを固相化する担体としては、架橋アガロース、架橋セルロース等を好ましい例として挙げることができる。シバクロンブルーを固相化した担体およびその担体を有するクロマトグラフィーは周知であり、市販もされている(ProExpression Biomarker Manual Enrichment Kit 、Perkin Elmer社など)。本発明では、これらの市販のクロマトグラフィーを好ましく用いることができる。また、これらクロマトグラフィーに用いられる緩衝液は、クロマトグラフィーの種類・性質に応じて、当業者によって適宜調製される。
また、本発明による方法においては、子宮癌マーカーの測定妨害を回避し、的確にマーカーの定量を行う観点から、無機塩を予め除去し濃縮することが好ましい。したがって、本発明の好ましい態様によれば、上記方法において、生物学的試料は、被検者から採取した後、上記測定の前に、脱塩濃縮することが好ましい。また、上記脱塩濃縮は、上記シバクロンブルーとの接触工程前に行ってもよいが、好ましくは、生物学的試料をシバクロンブルーと接触させた後、上記測定の前に行われる。
また、上記脱塩濃縮手法としては、当業者に公知の手法を用いてよく、例えば、逆相カラムを用いる手法、限外濾過、または脱塩濃縮用のピペットチップ(Ziptip、MILLIPORE社など)もしくはプレート(ZipPlate C18 96-Well Plate、MILLIPORE社など)を用いる簡易な手法が挙げられる。また、上記脱塩濃縮用のピペットチップまたはプレートを用いる場合、公知の溶出試薬や平衡化用試薬を用いてよく、例えば、タンパク質の溶出試薬として、100〜50%アセトニトリル溶液や、平衡化用試薬としての0.05〜0.1%TFA溶液が挙げられる。
また、本発明における閾値は、人種、年齢などに応じて、予め設定することができる。さらに、上記閾値は、上述の手法により、健常者の前記生物学的試料中の子宮癌マーカーの存在量を測定し、その測定値を参照して予め設定することができる。このような測定値を参照して閾値を設定する手法としては、例えば、(健常者の生物学的試料中の子宮癌マーカーの定量値の平均値±2×標準偏差)、(健常者の生物学的試料中の子宮癌マーカーの定量値の平均値±標準偏差)またはROC(Receiver Operating Characteristic)分析などが挙げられる。なお、子宮癌が検出されたことの判定は、患者の生物学的試料中の子宮癌マーカーの存在量を参照して、上述のような統計手法により予め設定された閾値と、被検者の生物学的試料中の子宮癌マーカーの存在量とを比較することにより行ってもよく、本発明にはかかる態様も包含される。
また、本発明における生物学的試料は、好ましくは全血、血清または血漿であり、より好ましくは血清である。生物学的試料の採取および調製手法は、本発明によるマーカーの測定に影響を与えない限り特に限定されず、当業者に公知の手法により行うことができる。
また、本発明による上記方法は、患者において子宮癌をモニタリングする方法に利用することができる。該モニタリング方法は、子宮癌の進行を正確に把握し、より適切な時期に、より適切な薬剤を投与したり、適切な治療を施したりするのに有利に利用することができる。
したがって、本発明の別の態様によれば、患者における子宮癌をモニタリングする方法であって、血液成分を含んでなる生物学的試料を患者から採取し、生物学的試料中の、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有するタンパク質の存在量を測定し、該タンパク質の存在量が経時的に上昇した場合、子宮癌が進行したものとする、方法が提供される。
また、本発明の別の好ましい態様によれば、上記生物学的試料は、患者から採取した後、上記測定の前に、シバクロンブルー(Cibacron Blue)と接触させる。また、本発明の別のより好ましい態様によれば、上記生物学的試料は、患者から採取した後、上記測定の前に、脱塩濃縮する。さらに、上記脱塩濃縮は、好ましくは、生物学的試料をシバクロンブルーと接触させた後、上記測定の前に行われる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
サンプルの調製
子宮癌患者(子宮体癌患者)92名および対照被検者34名(子宮脱患者17名、健常者17名)から血液サンプルを採取した。次に、各血液サンプルから40μLの血清を得、ProExpression Biomarker Manual Enrichment Kit (Perkin Elmer社)を用いて血清中のタンパク質を精製した。得られたサンプルをZipPlate C18 96-Well Plate(MILLIPORE社)を用いて脱塩濃縮した後、サンプルにEnergy Absorbing Molecule CHCA (サイファージェン社)添加し、金テフロンMALDI Plate(PerkinElmer社)上でタンパク質を結晶化させた。
質量分析
上記結晶化させたタンパク質について、飛行時間型質量分析機を搭載した四重極型ハイブリッド質量分析機Q-star XL PrOTOF 2000(PerkinElmer社製社)を用い、検出範囲1,000−80,000(m/z)において質量分析を行った。質量分析器PrOTOF 2000から得られた質量・イオン化情報は、解析用ソフトウエアーProteoJudge(国立がんセンター研究所および三井情報開発による共同開発社)を用い、質量・イオン化情報データに対する、ガウシアン窓関数によるスムージングを行い、さらには、Improving protein identification from peptide mass fingerprinting through a parameterized multi-level scoring algorithm and an optimized peak detection(Electrophoresis. 1999 Dec;20(18):3535-50.の記載に準じてベースラインおよびノイズレベルの調整を行い、ピーク情報へ変換した。なお、質量分析機において許容される質量誤差は0.05%程度とした。
ピークチャート
上記の方法により得られたピークスペクトルについて子宮癌患者と対照被検者とを比較し、総計507本のタンパク質のピークから子宮癌マーカー候補を検索した。
その結果、4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のタンパク質のピークにおいては、対照被検者と比較して子宮癌患者のピークのイオン強度は高い傾向が観察された。また、子宮癌患者および対照被検者における、4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のピークチャートは図1〜3に示される通りであった。ここで、図1〜図3におけるピークチャートの縦軸は相対的なイオン強度を示す。また、図1〜図3において、Aは子宮癌患者のピークチャートを示し、Bは対照被検者のピークチャートを示す。
U検定(Mann Whitney U test)
上記4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のピークに関し、対照被検者群と子宮癌患者群とを比較したU検定を行った。
U検定の結果、各ピークのイオン強度の平均値およびP値は表1に示される通りであった。
Figure 2007271370
表1に示される通り、子宮癌患者群のピークのイオン強度はいずれも、対照被検者群と比較して、有意に高かった。さらに、すべてのピークについて、P値は0.00001以下であった。
ROC分析
また、4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のピークに関し、ROC分析を行った。その結果、得られたROC曲線は図4〜6に示される通りであった。図4に示される、4,769±3(m/z)のピークのROC曲線のAUCは、0.813であった。また、図5に示される、6,254±4(m/z)のピークのROC曲線のAUCは、0.857であった。また、図6に示される、11,792±6(m/z)のピークのAUCは、0.815であった。
実施例2
実施例1の、4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のピークについて、子宮癌の手術進行期別に子宮癌検出の感度を算出した。ここで、カットオフ値は一律に、(ピークイオン強度の平均値+2×標準偏差)とした。また、上記ピークについては特異度についても算出した。
また、実施例1の子宮癌患者群および対照被検者群において、公知の子宮癌マーカー:CA125の血清中濃度を、エクルーシス試薬 CA 125II(ロシュ・ダイアグノシス)を用いて測定した。次に、得られた測定値に基づき子宮癌検出の感度を算出した。ここで、CA125の血清中濃度のカットオフ値は35U/mLと設定した。
結果は、表2に示される通りであった。表2において、カッコ内の数値は(検査により子宮癌と判定された例数/そのカテゴリーに属する総数)を意味する。また、0〜IV期とは、子宮体癌取扱い規約 改訂 第2版(日本産科婦人科学会 日本病理学会 日本放射線学会/編 金原出版)の記載に準じて分類された、子宮体癌の手術進行期を意味する。また、3ピークコンビネーションとは、4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のピークの少なくとも一つが検出された場合を意味する。
Figure 2007271370
表2において、4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)および11,792±6(m/z)のピークの子宮癌検出の感度は、いずれのカテゴリーにおいてもCA125よりも高値を示した。また、全子宮癌患者を対象とした子宮癌検出の特異度は、4,769±3(m/z)のピークについては100%であり、6,254±4(m/z)のピークについては97.0%であり、11,792±6(m/z)については97.0%であった。
また、表2において、CA125は0期において感度 0%を示し、I期において感度 17.3%を示した。一方、3ピークコンビネーションは、0期おいて感度 66.7%を示し、I期において感度 60.3%を示した。
図1Aは、子宮癌患者における4,769±3(m/z)の血中タンパク質のピークチャートを示す。また、図1Bは、対照被検者における4,769±3(m/z)の血中タンパク質のピークチャートを示す。 図2Aは、子宮癌患者における6,254±4(m/z)の血中タンパク質のピークチャートを示す。また、図2Bは、対照被検者における6,254±4(m/z)の血中タンパク質のピークチャートを示す。 図3Aは、子宮癌患者における11,792±6(m/z)の血中タンパク質のピークチャートを示す。また、図3Bは、対照被検者における11,792±6(m/z)の血中タンパク質のピークチャートを示す。 図4は、実施例1における4,769±3(m/z)のピークに関するROC曲線を示す。 図5は、実施例1における6,254±4(m/z)のピークに関するROC曲線を示す。 図6は、実施例1における11,792±6(m/z)のピークに関するROC曲線を示す。

Claims (17)

  1. 質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有する血中タンパク質からなる、子宮癌マーカー。
  2. 健常者における発現レベルと比較して、子宮癌患者における発現レベルが高いことを特徴とする、請求項1に記載の子宮癌マーカー。
  3. 子宮体癌の検出に用いられる、請求項1に記載の子宮癌マーカー。
  4. 子宮癌を検出する方法であって、
    血液成分を含んでなる生物学的試料を被検者から採取し、
    前記生物学的試料中の、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有するタンパク質の存在量を測定し、
    該タンパク質の存在量が、健常者の前記生物学的試料中の前記タンパク質の存在量を参照して予め設定された閾値と比較して高い場合、前記被検者における子宮癌が検出されたものとする、方法。
  5. 前記被検者から採取した後、前記測定の前に、前記生物学的試料をシバクロンブルーと接触させることをさらに含んでなる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記被検者から採取した後、前記測定の前に、前記生物学的試料を脱塩濃縮することをさらに含んでなる、請求項4に記載の方法。
  7. 前記測定が質量分析により行われる、請求項4に記載の方法。
  8. 前記質量分析が飛行時間型質量分析である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記子宮癌が子宮体癌である、請求項4に記載の方法。
  10. 前記生物学的試料が、全血、血清または血漿である、請求項4に記載の方法。
  11. 患者における子宮癌をモニタリングする方法であって、
    血液成分を含んでなる生物学的試料を前記患者から採取し、
    前記生物学的試料中の、質量 4,769±3(m/z)、6,254±4(m/z)または11,792±6(m/z)のいずれかを有するタンパク質の存在量を測定し、
    該タンパク質の存在量が経時的に上昇した場合、子宮癌が進行したものとする、方法。
  12. 前記測定が質量分析により行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記質量分析が飛行時間型質量分析である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記患者から採取した後、前記測定の前に、前記生物学的試料をシバクロンブルーと接触させることをさらに含んでなる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記患者から採取した後、前記測定の前に、前記生物学的試料を脱塩濃縮することをさらに含んでなる、請求項11に記載の方法。
  16. 前記子宮癌が子宮体癌である、請求項11に記載の方法。
  17. 前記生物学的試料が、全血、血清または血漿である、請求項11に記載の方法。
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