JP2007269552A - 活性炭およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高エネルギー密度の電気二重層キャパシタを得ることが可能な、電極材料として好適な活性炭を提供すること。
【解決手段】比表面積5〜50m/gの範囲にある易黒鉛化性炭素の集合体100重量部に対して、0.01〜3重量部の有機金属化合物の存在下、酸化性ガスで賦活処理する。
【選択図】なし

Description

本発明は活性炭に関し、更に詳しくは、電極材料として好適な活性炭に関する。
近年、充放電サイクル特性や急速充電にも優れた小型バックアップ電源として電気二重層キャパシタが検討され、AV機器や通信機器におけるメモリーバックアップ用途を中心に1F以下の小型品が幅広い分野で用いられていた。しかし、用途の広がりにつれて、ハイブリッド自動車、燃料電池車のモーター駆動、回生エネルギーの蓄電等に適したデバイスとして期待されるようになり、電極材料である炭素材料の高容量化、大電流化が課題となっている。
上記を解決する方法として、原料にピッチ、コークスなどの易黒鉛化性原料を用いて活性炭を製造する方法が多数開示(例えば、特許文献1,2,3,4,5等参照)されている。しかし、一般に易黒鉛化性原料はその高結晶性のため、水蒸気や二酸化炭素のような酸化性ガスを用いた賦活により細孔構造を形成することが難しく、電気二重層キャパシタの容量発現に必要な比表面積を増大させることが困難であった。このため、易黒鉛化性炭素の賦活は水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等の薬品を用いる方法が一般的である。しかし、この方法は、賦活で金属カリウムや金属ナトリウム等が生成するためその処理工程が煩雑となること、原料の炭素に対して2〜5倍重量のアルカリを用いるためその中和処理に多大の費用が掛かることなど、多くの問題点を有していた。このため、易黒鉛化性炭素をガスで賦活する方法が求められていた。
特開2005−029444号公報 特開2004−273520号公報 特開2004−281555号公報 特開2004−203715号公報 特開2004−107814号公報
本発明の目的は、従来技術では達成し得なかった、易黒鉛化性炭素の酸化性ガスによる賦活により、電極材料として好適な活性炭を提供する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術に鑑み鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、Y軸の単位がcc/Å/g、X軸の単位がÅである、77K窒素吸着等温線のBJH解析から求めた細孔径分布において、少なくとも40Å未満に2つ以上のピークトップを有する、比表面積1200〜2500m/gである活性炭により達成される。
上記活性炭は、比表面積5〜50m/gの範囲にある易黒鉛化性炭素の集合体100重量部に対して、0.01〜3重量部の有機金属化合物の存在下、酸化性ガスで賦活処理することにより得ることができる。なお、本発明にはレーザー回折散乱法で評価した易黒鉛化性炭素の集合体が、下記要件(A)および(B)を同時に満足すること、
(A)頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が5μm以下であること。
(B)d(0.9)が4以下、d(0.5)が2以下、d(0.1)が0.1以上を同時に満足すること。
[ここで、d(0.9)はこれ以下の粒子の比率が90%である粒径をμmで表した数字、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒径をμmで表した数字、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が90%である粒径をμmで表した数字を指す。]、易黒鉛化性炭素の集合体が繊維状であること、さらに、有機金属化合物が鉄(III)−アセチルアセトナートであることも包含される。
本発明によれば、従来技術では達成し得なかった、易黒鉛化性炭素の酸化性ガスによる賦活により、電極材料として好適な活性炭および活性炭を提供する方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、上記従来技術に鑑み鋭意検討を重ねた結果、電気二重層の活物質として好適に用いられる活性炭を完成するに至った。すなわち、本発明の活性炭は、Y軸の単位がcc/Å/g、X軸の単位がÅである、77K窒素吸着等温線のBJH解析から求めた細孔径分布において、少なくとも40Å未満に2つ以上のピークトップを有し、かつ比表面積が1200〜2500m/gの活性炭である。
電気二重層キャパシタに用いられる電解質イオンは、通常溶媒和された状態で1nm程度であることが知られている。しかし、1nm未満の細孔ではその細孔を有効利用することができないといった問題がある。このため、1nmを超える細孔の発達が望まれているが、従来の賦活方法では、1nmを超える選択的な細孔を形成させるのが難しいといった問題点があった。しかしながら、本発明の活性炭では4nm未満に少なくとも2つ以上の特異な細孔径を有する活性炭であるため、従来よりも高容量の二重層容量を期待することができる。4nm未満の特異な細孔径、すなわちピークトップの数としては3つ以上、更には4つ以上であることが好ましい。また、本発明の活性炭は電気二重層キャパシタの活物質に好適に用いられる。このため、比表面積は1200〜2500m/gの範囲にあることが好ましい。活性炭の比表面積が1200m/g未満であると、電気二重層キャパシタの活物質として十分な二重層容量を持たせることができず好ましくない。一方、2500m/g以上であると単位体積当りに詰め込める活性炭の重量が低下するために、体積あたりの二重層容量の低下を引き起こし好ましくない。比表面積の好ましい範囲は1500〜2300m/gの範囲である。
本発明のもう一つの目的は、上記活性炭を製造する方法を提供することにある。本発明の活性炭は、比表面積5〜50m/gの範囲にある易黒鉛化性炭素の集合体100重量部に対して、0.01〜3重量部の有機金属化合物の存在下、酸化性ガスで賦活処理することにより得られる。
本発明で使用する易黒鉛化性炭素としては、ピッチ、コークス、ポリカルボジイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンゾアゾール、およびアラミド類など炭素前駆体となりうるものであれば特に限定されるものではないが、電気二重層キャパシタの高容量化、大電流化という要求特性の観点から、ピッチ、コークス、アラミドを用いるのが好ましい。特に易黒鉛化性炭素の中でもメソフェーズピッチを用いることが特に好ましい。なお、ここで言う易黒鉛化性炭素とは六角網面層が異方性を持って一方向に適度に配列した構造を有した炭素であり、2000℃以上で処理した際に広角X線から見積もられるd002値が0.350nm以下である物質をさす。
本発明では上記易黒鉛化性炭素の集合体は、賦活処理を施す前に不融化、焼成処理を施しておくことが好ましい。不融化は、活性炭前駆体の集合体の焼成・賦活によるメルトを抑えるために必要な工程である。不融化処理の方法としては、例えば易黒鉛化性炭素の集合体の融点未満で熱処理する方法が好ましい。易黒鉛化性炭素の集合体の融点は材料の構造に依存するが、一般的には100℃以上500℃未満である。易黒鉛化性炭素の構造によっては融点を有さないものもあるが、このような場合易黒鉛化性炭素の軟化点温度未満で不融化処理を施すことが好ましい。また、不融化処理の際、酸素または酸素/ハロゲン混合ガス雰囲気下で処理することが好ましい。ハロゲンガスとしては臭素、沃素を用いるのが好ましく、特に沃素が好ましい。不融化処理の時間としては10分から24時間未満である。不融化処理時間が10分未満であると、不融化が不十分であり焼成・賦活により易黒鉛化性炭素の集合体のメルトが進行し好ましくない。一方、不融化処理時間が24時間を超える場合、生産性を著しく低減させるために好ましくない。不融化処理に要する時間としては、好ましくは10分以上20時間以下である。上記不融化処理は、焼成または賦活の際に易黒鉛化性炭素の集合体がメルトする場合、必要な工程であるが、この処理を施しておかなくても焼成または賦活の際にメルトを伴わない易黒鉛化性炭素の集合体に関しては必ずしも必要ではない。焼成処理は、不融化処理を終えた易黒鉛化性炭素の集合体をさらに不活性ガス雰囲気下、300〜1000℃程度で事前に熱処理して、賦活による収率を向上させるのに必要な工程である。焼成温度が300℃未満であると、活性炭前駆体の集合体の賦活による収率が著しく低下し好ましくない。一方、1000℃を越えると賦活に多大の時間を要し、生産性の観点から好ましくない。焼成温度のより好ましい範囲としては350〜800℃である。
本発明の易黒鉛化性炭素の集合体は、その比表面積が5〜50m/gの範囲にあることが好ましい。比表面積が5〜50m/gの易黒鉛化性炭素の集合体を得る方法として、例えば、粉砕処理を施すことで得ることができる。粉砕の方法は特に限定されるものではないが、乾式法では例えばボールミルを用いた方法、粉砕室に送られた原料が衝撃爪(ピン)と蓋に取り付けられた爪状のステータ(固定盤)との回転の結果、衝撃、せん断作用により微粉化する方法(インパクトミル)、圧縮空気で粉体の相互衝突、相互摩擦により粉砕を行う方法(ジェットミル)などを例示することができる。一方、湿式法としては、例えば水またはN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミドなどの有機溶剤中でジルコニアボールなどと一緒に仕込み、衝突・せん断などにより焼成炭を粉砕する方法などを例示することができる。
本発明で使用する易黒鉛化性炭素の集合体は、比表面積5〜50m/gの範囲において繊維状のナノファイバーであっても良い。繊維の繊維平均直径は10〜1000nm、繊維平均長は200nm〜5000μmの範囲、更に好ましくは繊維直径50〜800nm、繊維平均長は500nm〜3000μmの範囲にあるのが好ましい。
また、本発明の易黒鉛化性炭素の集合体は下記要件(A)および(B)を同時に満足することが好ましい。
(A)頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が5μm以下であること。
(B)d(0.9)が4以下、d(0.5)が2以下、d(0.1)が0.1以上を同時に満足すること。
[ここで、d(0.9)はこれ以下の粒子の比率が90%である粒径をμmで表した数字、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒径をμmで表した数字、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が90%である粒径をμmで表した数字を指す。]
頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が5μmを超えると、比表面積1200〜2500m/gである活性炭を製造することができず好ましくない。本発明では上記条件に加えて、d(0.9)が4以下、d(0.5)が2以下、d(0.1)が0.1以上を同時に満足することが必要である。この条件から外れる範囲の易黒鉛化性炭素の集合体を賦活しても、比表面積1200〜2500m/gである活性炭を製造することができず好ましくない。条件(B)のより好ましい値は、d(0.9)が0.1〜3以下、d(0.5)が0.1〜1以下、d(0.1)が0.1以上である。易黒鉛化性炭素を賦活して比表面積1200〜2500m/gである活性炭を得るためには、粒径が小さいほど好ましいが、d(0.9)、d(0.5)およびd(0.1)が0.1未満であると、最終的に得られる活性炭の嵩密度が大きくなり、結果として単位体積当りに詰め込める活性炭重量が低下するため、エネルギー密度の低下を引き起こし好ましくない。
本発明では、上述の黒鉛化性炭素の集合体100重量部に対して、0.01〜3重量部の有機金属化合物を使用する。使用する有機金属化合物としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属に加えて、Ti,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Rb,Mo,Ru,Rh,Pd,Cd,Pt,Yなどのアセチルアセトナート類、アセテート類、水酸化物、フェノールオキサイド塩などを用いることができる。これらの中でも、特にFe、Y,Co,Ni,Kのアセチルアセトナート類、アセテート類、水酸化物が好ましく、特にFe(III)−アセチルアセトナートが好ましい。本発明では黒鉛化性炭素の集合体に上述の有機金属化合物を均一に分散させておくことが好ましい。このため、有機金属化合物を水または有機溶剤等の溶媒に溶解させておき、黒鉛化性炭素の集合体と接触させた後、溶剤を除去する方法などを採択することが好ましい。有機金属化合物の使用量は、黒鉛化性炭素の集合体100重量部に対して0.01〜3重量部である。有機金属化合物の使用量が0.01重量部未満であると、目的とする活性炭を製造することができないばかりか、賦活に長時間を要するため好ましくない。一方、3重量部よりも多いと、賦活後活性炭に残存した触媒を除去するのに多大の費用が掛かり好ましくない。使用する有機金属化合物のより好ましい範囲としては、0.03〜1重量部である。
本発明では、易黒鉛化性炭素の集合体を有機金属化合物の存在下、酸化性ガスで賦活処理することにより得ることができる。酸化性ガスを用いた賦活は、通常の粒状活性炭のガス賦活方法であり、水蒸気または二酸化炭素、空気、またはこれらの混合ガスなどの酸化性ガスの存在下、700℃〜1500℃の温度で行なわれる。より好ましい温度範囲は、800℃〜1200℃である。酸化性ガスとしては水蒸気を用いるのが特に好ましい。本発明では、活性炭が1200〜2500m/gの比表面積になるまで賦活するのが好ましい。目的とする比表面積の活性炭を製造するのに要する時間は、賦活温度と用いる触媒の種類、酸化性ガスの種類により大きく異なるが、目安として3〜180分間実施するのが好ましい。該賦活処理の時間が3分未満であると、得られた活性炭の比表面積が著しく低下し好ましくない。一方、180分より長時間であると、生産性の低下を引起こすだけでなく、炭化収率を著しく低下させるため好ましくない。より好ましい賦活時間としては5〜120分、更に好ましくは10〜60分である。
本発明で得られる活性炭は、酸化性ガスの賦活処理後、触媒が残存することがある。このため、酸やアルカリ溶液で触媒を除去しても良い。触媒を除去する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば1−50%の塩酸中で20−90℃の熱を掛けた状態で攪拌する方法などを採択することができる。また、本発明で得られた活性炭は、賦活処理後または触媒除去後に、再度粉砕、分級しても良い。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明が何等限定を受けるものでは無い。
活性炭の比表面積は、NOVA1200(ユアサイオニックス製)で評価した窒素吸着量から求めた。また、77Kの窒素吸着等温線は同装置を用いてデータを取り、同装置に付随した解析プログラム(Autosorb Ver.1.0.7)のBJH解析により、細孔径分布の解析を行なった。炭素粒子の粒度分布はレーザー回折・散乱装置(シスメックス株式会社MASTERSIZER2000)を用い評価した。
[実施例1]
炭素粒子の原料としてメソフェーズピッチAR−MP(三菱ガス化学(株)製)を乳鉢で粉砕した後、篩により300μm未満のAR−MPの粒子を得た。この粒子10重量部と100重量部の水を500ccのステンレス容器に1mmのジルコニアボール350重量部と共に仕込み、200rpmで5時間遊星ボールミル装置を用い粉砕処理を施した。得られた炭素粒子を空気中200℃まで1時間で昇温した後、200℃から400℃まで3時間で昇温することで400℃焼成炭を得た。得られた焼成炭の窒素吸着法によるBET比表面積は22m/gであった。また、レーザー回折・散乱装置を用い、この炭素粒子の測定を実施したところ、頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が2.1μmであり、d(0.9)が1.4、d(0.5)が0.6以下、d(0.1)が0.2であった。上記炭素粒子を100重量部に対して1重量部の鉄(III)−アセチルアセトナートが溶解したアセトン溶液に浸漬させ、防爆乾燥機内でアセトンを除去した。鉄(III)−アセチルアセトナートが付着した炭素粒子をロータリーキルンに仕込み、水蒸気雰囲気下900℃まで30分で昇温後、同温度で30分保持した。得られた活性炭の比表面積は1890m2/gであった。また、BJH解析による細孔径分布(Y軸の単位がcc/Å/g、X軸の単位がÅ)から、17.2Å、18.4Å、19.8Å、23.2Å、37.3Åの5つのピークトップがあることを確認した。
[実施例2]
熱可塑性樹脂としてポリ−4−メチルペンテン−1(TPX:グレードRT−18[三井化学株式会社製])100重量部と熱可塑性炭素前駆体としてメソフェーズピッチAR−HP(三菱ガス化学株式会社製)11.1部を同方向二軸押出機(株式会社日本製鋼所製TEX−30、バレル温度320℃、窒素気流下)で溶融混練して混合物を作成した。この条件で得られた混合物の、熱可塑性炭素前駆体の熱可塑性樹脂中への分散径は0.05〜2μmであった。また、この混合物を300℃で10分間保持したが、熱可塑性炭素前駆体の凝集は認められず、分散径は0.05〜2μmであった。次いで、上記混合物を330℃で吐出孔より吐出紡糸し、繊維径15μmの前駆体繊維を作成した。この前駆体繊維1重量部を150℃に加熱した200重量部のデカリンに浸漬させ、熱可塑性樹脂の溶解を行った。次いで、ろ過により熱可塑性樹脂の除去を行い、カーボンナノファイバー前駆体を得た。カーボンナノファイバー前駆体をアセトンで数回洗浄して乾燥後、室温から空気中200℃まで1時間で昇温した後、200℃から400℃まで3時間で昇温することで400℃焼成カーボンナノファイバーを得た。得られたカーボンナノファイバーは見た目粉末状であるが、電子顕微鏡観察から平均繊維径が200nm、平均繊維長が2μmであった。また、窒素吸着法によるBET比表面積は23m/gであり、レーザー回折・散乱装置で評価した頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が4.2μmであり、d(0.9)が3.8、d(0.5)が0.8以下、d(0.1)が0.2であった。上記炭素粒子を100重量部に対して1重量部の鉄(III)−アセチルアセトナートが溶解したアセトン溶液に浸漬させ、防爆乾燥機内でアセトンを除去した。鉄(III)−アセチルアセトナートが付着した炭素粒子をロータリーキルンに仕込み、水蒸気雰囲気下900℃まで30分で昇温後、同温度で30分保持した。得られた活性炭の比表面積は1778m2/gであった。また、BJH解析による細孔径分布(Y軸の単位がcc/Å/g、X軸の単位がÅ)から、15.9Å、17.2Å、19.1Å、23.0Å、37.1Åの5つのピークトップがあることを確認(図1参照)した。
[比較例1]
熱可塑性樹脂としてポリ−4−メチルペンテン−1(TPX:グレードRT−18[三井化学株式会社製])100重量部と熱可塑性炭素前駆体としてメソフェーズピッチAR−HP(三菱ガス化学株式会社製)11.1部を同方向二軸押出機(株式会社日本製鋼所製TEX−30、バレル温度320℃、窒素気流下)で溶融混練して混合物を作成した。この条件で得られた混合物の、熱可塑性炭素前駆体の熱可塑性樹脂中への分散径は0.05〜2μmであった。また、この混合物を300℃で10分間保持したが、熱可塑性炭素前駆体の凝集は認められず、分散径は0.05〜2μmであった。次いで、上記混合物を330℃で吐出孔より吐出紡糸し、繊維径15μmの前駆体繊維を作成した。この前駆体繊維1重量部を150℃に加熱した200重量部のデカリンに浸漬させ、熱可塑性樹脂の溶解を行った。次いで、ろ過により熱可塑性樹脂の除去を行い、カーボンナノファイバー前駆体を得た。カーボンナノファイバー前駆体をアセトンで数回洗浄して乾燥後、室温から空気中200℃まで1時間で昇温した後、200℃から400℃まで3時間で昇温することで400℃焼成カーボンナノファイバーを得た。得られたカーボンナノファイバーは見た目粉末状であるが、電子顕微鏡観察から平均繊維径が200nm、平均繊維長が2μmであった。また、窒素吸着法によるBET比表面積は23m/gであり、レーザー回折・散乱装置で評価した頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が4.2μmであり、d(0.9)が3.8、d(0.5)が0.8以下、d(0.1)が0.2であった。上記炭素粒子をロータリーキルンに仕込み、水蒸気雰囲気下900℃まで30分で昇温後、同温度で90分保持した。得られた活性炭の比表面積は1668m2/gであった。また、BJH解析による細孔径分布(Y軸の単位がcc/Å/g、X軸の単位がÅ)から、36.9Åに1つのピークトップがあることを確認した。
実施例2の操作によって得られた活性炭のBJH解析による細孔径分布図である。

Claims (5)

  1. Y軸の単位がcc/Å/g、X軸の単位がÅである、77K窒素吸着等温線のBJH解析から求めた細孔径分布において、少なくとも40Å未満に少なくとも2つ以上のピークトップを有する、比表面積1200〜2500m/gである、電気二重層キャパシタの活物質に好的に用いられる活性炭。
  2. 比表面積5〜50m/gの範囲にある易黒鉛化性炭素の集合体100重量部に対して、0.01〜3重量部の有機金属化合物の存在下、酸化性ガスで賦活処理することにより得られる請求項1記載の活性炭の製造方法。
  3. レーザー回折散乱法で評価した易黒鉛化性炭素の集合体が、下記要件(A)および(B)を同時に満足する請求項2記載の活性炭の製造方法。
    (A)頻度曲線(volume−under曲線の微分)の上限が5μm以下であること。
    (B)d(0.9)が4以下、d(0.5)が2以下、d(0.1)が0.1以上を同時に満足すること。
    [ここで、d(0.9)はこれ以下の粒子の比率が90%である粒径をμmで表した数字、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒径をμmで表した数字、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が90%である粒径をμmで表した数字を指す。]
  4. 易黒鉛化性炭素の集合体が繊維状である請求項2記載の活性炭の製造方法。
  5. 有機金属化合物が鉄(III)−アセチルアセトナートである請求項2記載の活性炭の製造方法。
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