JP2007268692A - カーボンナノチューブ連結体及びその製造方法、並びに、標的検出素子及び標的検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のカーボンナノチューブ連結体は、複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブが配列してなる。本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、金属層上に凹状ラインを形成し、該ライン上に、金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、カーボンナノチューブ形成工程により凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び金属層を溶解させる金属層溶解工程を含む。
【選択図】図3F
Description
前記カーボンナノチューブの優れた物性に着目して、該カーボンナノチューブの実用化がなされてきており、具体的には、例えば集積回路等のマイクロデバイス、コンピューターに使用される半導体チップの電気コネクター、電池、光周波アンテナ、走査トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査プローブ顕微鏡用のプローブなどに用いられているが、更に他の分野への応用が期待されており、特にナノテクノロジー分野では、高精細、高精度等が要求され、複数の前記カーボンナノチューブを使用する場合には、該カーボンナノチューブを規則的に配列させて使用することが望まれている。
これに対し、例えば、陽極酸化アルミナナノホールを鋳型として、この中にカーボンナノファイバーを気相炭化法にて成長させた後、アルミナ層の表面に堆積した炭素を除去してから前記陽極酸化アルミナを溶解除去することにより、炭素質ナノ構造体を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、陽極酸化条件でナノホールサイズを正確に制御でき、該ナノホール内に生成するカーボンナノチューブのサイズも正確に制御できるという利点がある。しかし、前記陽極酸化アルミナナノホールは、六方最密格子等のように2次元的な配列に形成されるので、得られる炭素質ナノ構造体は、カーボンナノチューブが2次元的に集合した集合体であり、この方法では、カーボンナノチューブを規則的(例えば、一列)に配列させた状態で得ることができない。
標的検出素子、センサー等に好適に用いられ、サイズが1μm以下の微小長なカーボンナノチューブが配列してなるカーボンナノチューブ連結体及びその効率的な製造方法、並びに、該カーボンナノチューブ連結体を用い、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサーやガスセンサーに好適に使用可能な標的検出素子及び該標的検出素子を用い、高感度かつ簡便に標的を検出可能な標的検出方法を提供することを目的とする。
本発明のカーボンナノチューブ連結体は、複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなることを特徴とする。該カーボンナノチューブ連結体においては、複数の前記カーボンナノチューブが、前記基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に多数配向した状態で配列されているため、例えば、前記基材がそれぞれシート状物、帯状物、及び線状物である場合には、それぞれシート状、帯状、及び線状のカーボンナノチューブ連結体が得られ、前記カーボンナノチューブは、吸着能及び分離能を有するため、例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を検出可能であり、標的検出素子、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
前記カーボンナノチューブ連結体の製造方法では、前記ナノホール構造体形成工程において、前記金属層上に凹状ラインが形成され、該金属層に対し前記ナノホール形成処理が行われる。その結果、前記凹状ライン上に前記金属層に対し略直交する方向に配向したナノホールが配列してなるナノホール列が形成されたナノホール構造体が形成される。前記カーボンナノチューブ形成工程において、前記ナノホールの内部にカーボンナノチューブが形成される。前記カーボン除去工程において、前記カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着した前記カーボンが除去される。前記金属層溶解工程において、前記金属層が溶解される。以上により、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体が効率よく製造される。
本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、ナノホール構造体形成工程と、カーボンナノチューブ形成工程と、カーボン除去工程と、金属層溶解工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
本発明のカーボンナノチューブ連結体は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の製造方法により好適に製造される。以下に、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法と共にその詳細を説明する。
前記ナノホール構造体形成工程は、金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成する工程である。
前記電極層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Nb、Ta、Ti、W、Cr、Co、Pt、Cu、Ir、Rh、これらの合金、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。該電極層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蒸着法、スパッタリング法、などが挙げられる。
前記スパッタリング法の場合、前記金属層の材料である金属で形成されたスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより、好適に実施することができる。前記スパッタリングターゲットの純度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高純度であるのが好ましく、前記金属層がアルミニウムである場合には、該金属層を形成するのに用いるスパッタリングターゲットとしてのアルミニウムの純度は99.990%以上であるのが好ましい。
前記凹状ラインの長さ方向と直交方向の断面形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、四角形状、V形状、半円形状などが挙げられる。
これらの中でも、前記金属層に前記基板面に略直交する方向に多数のナノホールを略等間隔にかつ均等に配列形成することができる等の点で、陽極酸化処理が特に好ましい。
前記電圧が、前記式で与えられる範囲から選択される値であると、前記凹状ラインに前記ナノホールを配列させることができる等の点で有利である。
なお、前記陽極酸化処理における電解液の種類、濃度、温度、時間等としては、特に制限はなく、形成するナノホールの数、大きさ、アスペクト比等に応じて適宜選択することができる。例えば、前記電解液の種類としては、隣接する前記ナノホール列の間隔(ピッチ)が、150〜500nmである場合は、希釈リン酸溶液が好適に挙げられ、80〜200nmである場合は、希釈蓚酸溶液が好適に挙げられ、10〜150nmである場合は、希釈硫酸溶液が好適に挙げられる。いずれの場合も、前記ナノホールのアスペクト比の調整は、陽極酸化処理後にリン酸溶液に浸漬させて前記ナノホール(アルミナポア)の直径を増加させることにより行うことができる。
前記ナノホール構造体における前記ナノホールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、貫通孔として形成されていてもよいし、穴(窪み)として形成されていてもよいが、貫通孔として形成されているのが好ましい。
前記間隔が、5nm未満であると、ナノホールの形成が困難であり、500nmを超えると、ナノホールの規則的配列が困難である。
前記比(間隔/幅)が、1.1未満であると、隣接するナノホール同士が融合してしまい、独立したナノホールが得られないことがあり、1.9を超えると、陽極酸化処理の際に凹状ライン部分以外の部分にもナノホールが形成されてしまうことがある。
前記ナノホール列の幅が、5nm未満であると、ナノホールの形成が困難であり、450nmを超えると、ナノホールの規則配列が困難である。
また、前記ナノホール列の幅としては、一定であってもよいし、図1Aに示すように、前記ナノホール列の長さ方向において一定間隔(一定周期)で変化(広く又は狭く)するもの、などであってもよい。この場合、該ナノホール列における幅が広くなっている箇所に、図1Bに示すように、前記ナノホールが一定間隔で形成され易くなる点で好ましい。
前記ナノホールにおける開口径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、陽極酸化電圧で決まるナノホール間隔の1/3の大きさとなり、これをリン酸液浸漬処理により、適宜、拡大させることが可能である。
前記カーボンナノチューブ形成工程は、前記ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成する工程である。
前記カーボンナノチューブの形成の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、CVD法(化学的気相成長法)が好適に挙げられる。
前記CVD(化学的気相成長法)としては、例えば、熱CVD(単にCVDとも呼ばれる)、ホットフィラメントCVD、プラズマエンハンストCVD(プラズマアシステッドCVD、プラズマCVDとも呼ばれる)、プラズマエンハンストホットフィラメントCVD、レーザーエンハンストCVD(レーザーCVDとも呼ばれる)、などが挙げられる。これらの中でも、熱CVD、プラズマCVDが好ましい。
前記プラズマCVDにおいては、0.1〜1,000W/cm3程度の高周波(RF)で励起したプラズマにより原料ガスを分解して炭素を蒸着させる。なお、前記高周波(RF)で励起したプラズマ以外に、低周波、マイクロ波(MW)、直流(DC)等で励起したプラズマを使用することもできる。
前記炭素供給ガスとしては、例えば、メタン、エチレン、プロピレン、アセチレン、ベンゼン、ブタン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、C10H16、CS2、C60、などが挙げられる。また、前記導入ガスとしては、窒素、アルゴン、水素、NH3、などが挙げられる。
この場合、前記混合ガスにおける混合割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記炭素供給ガスとしてプロピレンガスを用い、前記導入ガスとして窒素ガスを用いた場合には、常圧にて、流量比でプロピレンガス:窒素ガス=1〜5:99〜95程度、全流量としては100〜300cm3/minであるのが好ましく、また、温度は、500〜900℃であるのが好ましく、800℃付近であるのが特に好ましい。
前記カーボン除去工程は、前記カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去する工程である。
なお、前記カーボン除去工程の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記(1)における前記金属層の凸部の長手方向及び高さ方向に対するプラズマ処理の角度、並びに、前記(2)におけるイオンビーム及び前記(3)におけるイオンビームの照射角度は、適宜選択することができる。
前記金属層溶解工程は、前記金属層(前記ナノホール構造体)を溶解させる工程である。該金属層溶解工程を行うことにより、本発明のカーボンナノチューブ連結体が得られる。
前記金属層溶解工程の条件等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該金属層溶解工程の具体的な方法としては、例えば、アルミナナノホールの場合、フッ化水素(HF)浸漬処理、NaOH水熱処理、などが好適に挙げられる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洗浄工程、乾燥工程などが挙げられる。
前記基材の形状としては、例えば、シート状、帯状、線状などが挙げられる。これらの中でも、適宜設計が容易で幅広い分野に適用可能な点で、線状であるのが好ましい。
前記厚みとしては、前記カーボンナノチューブを連結可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2〜20nmが好ましい。
前記カーボンナノチューブの長さは、前記金属層の厚みに一致させることができ、1μm以下の微小長のカーボンナノチューブ連結体が容易に得られる。なお、該カーボンナノチューブの長さは、前記金属層(例えば、アルミニウム層、アルミナ層など)の厚みと一致するので、該金属層の厚みを制御することにより、所望の程度に正確にかつ均一に、しかも容易に制御することができる。
また、この場合、前記カーボンナノチューブ連結体が標的捕捉体を有するのが好ましい。
前記標的捕捉体は、前記カーボンナノチューブ連結体と結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な標的捕捉部とを有するのが、一分子内で効果的に機能を分離させることができる点で好ましい。
前記カーボンナノチューブ連結体と前記標的捕捉体との結合態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結合安定性に優れる点で、化学結合であるのが好ましい。
前記捕捉の態様としては、特に制限はないが、物理吸着、化学吸着などが挙げられる。これらは、例えば、水素結合、分子間力(ファンデル・ワールス力)、配位結合、イオン結合、共有結合などにより形成され得る。
前記検出標的としては、前記標的捕捉部がそれぞれ、前記酵素である場合には例えば該酵素の補酵素であり、前記補酵素である場合には例えば該補酵素を補酵素とする酵素であり、前記包接化合物である場合には例えば該包接化合物のゲスト化合物(包接される成分)であり、前記抗体である場合には例えば該抗体の抗原としてのタンパク質であり、前記タンパク質である場合には例えば該タンパク質を抗原とする抗体であり、前記核酸である場合には例えば該核酸と相補的な核酸、チューブリン、キチン等であり、前記ホルモンレセプターである場合には例えば該ホルモンレセプターに受容されるホルモンであり、前記レクチンである場合には例えば該レクチンに受容させる糖であり、前記生理活性物質受容体である場合には例えば該生理活性物質受容体に受容される生理活性物質である。
前記チオ尿素が捕捉可能な検出標的としては、例えば、分岐状又は環状の炭化水素などが挙げられる。
前記デオキシコール酸が捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類、脂肪酸、芳香族化合物などが挙げられる。
前記ジニトロジフェニルが捕捉可能な検出標的としては、例えば、ジフェニル誘導体などが挙げられる。
前記トリフェニルメタンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類などが挙げられる。
前記メチルナフタリンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、C16までのn−パラフィン類、分岐状パラフィン類などが挙げられる。
前記スピロクロマンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類などが挙げられる。
前記PHTP(ペルヒドロトリフェニレン)が捕捉可能な検出標的としては、例えば、クロロホルム、ベンゼン、各種高分子物質などが挙げられる。
前記セルロースが捕捉可能な検出標的としては、例えば、H2O、パラフィン類、CCl4、色素、ヨウ素などが挙げられる。
前記アミロースが捕捉可能な検出標的としては、例えば、脂肪酸、ヨウ素などが挙げられる。
前記グラファイトが捕捉可能な検出標的としては、例えば、O、HSO4 −、ハロゲン、ハロゲン化物、アルカリ金属などが挙げられる。
前記モンモリロナイトが捕捉可能な検出標的としては、例えば、ブルシン、コデイン、o−フェニレンジアミン、ベンジジン、ピペリジン、アデニン、グイアニン及びこれらのリポシドなどが挙げられる。
前記ゼオライトが捕捉可能な検出標的としては、例えば、H2Oなどが挙げられる。
前記気体水化物が捕捉可能な検出標的としては、例えば、ハロゲン、希ガス元素、低級炭化水素などが挙げられる。
前記トリ−o−チモチドが捕捉可能な検出標的としては、例えば、シクロヘキサン、ベンゼン、クロロホルムなどが挙げられる。
前記オキシフラバンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、有機塩基などが挙げられる。
前記ジシアノアンミンニッケルが捕捉可能な検出標的としては、例えば、ベンゼン、フェノールなどが挙げられる。
前記クリプタンドが捕捉可能な検出標的としては、例えば、NH4+、各種金属イオンなどが挙げられる。
前記単分子系ホスト化合物としては、例えば、シクロデキストリン、クラウン化合物、シクロファン、アザシクロファン、カリックスアレーン、シクロトリペラトリレン、スフェランド、キャビタンド、環状オリゴペプチド、などが挙げられる。
前記多分子系ホスト化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、デオキシコール酸、ペルヒドロトリフェニレン、トリ−o−チモチド、などが挙げられる。
前記高分子系ホスト化合物としては、例えば、セルロース、デンプン、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、などが挙げられる。
前記無機系ホスト化合物としては、例えば、層間化合物、ゼオライト及びHofmann型錯体、などが挙げられる。
前記HCV関連抗原としては、例えば、HCVc100−3リコビナント抗原、pHCV−31リコビナント抗原、pHCV−34リコビナント抗原などが挙げられ、それらの混合物が好ましく使用できる。前記HIV関連抗原としては、ウイルス表面抗原などが挙げられ、例えば、HIV−I env.gp41リコビナント抗原、HIV−I env.gp120リコビナント抗原、HIV−I gag.p24リコビナント抗原、HIV−II env.p36リコビナント抗原などが挙げられる。
また、ウイルス以外の感染症としては、MRSA、ASO、トキソプラズマ、マイコプラズマ、STDなどが挙げられる。
本発明の前記カーボンナノチューブ連結体は、吸着能及び分離能を有する前記カーボンナノチューブが規則的に配列してなるので、目的に応じた設計が容易であり、取扱性に富み、幅広い分野で好適に使用することができる。例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を検出可能であり、標的検出素子、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明の標的検出素子は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体と、保持部とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記カーボンナノチューブ連結体は、検出標的を捕捉可能な捕捉部を有しているのが好ましい。
前記捕捉部としては、各種検出標的を捕捉可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記標的捕捉体からなるのが好ましく、前記カーボンナノチューブと前記標的捕捉体との結合が、化学結合により行われるのが好ましい。
なお、前記カーボンナノチューブ連結体、前記検出標的、及び前記標的捕捉体の詳細については、上述した通りである。
前記保持部に対する前記カーボンナノチューブ連結体の固定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接着剤等により、固定することができる。該接着剤としては、市販品であってもよいし、適宜合成してもよく、例えば、2液性のエポキシ接着剤などが挙げられる。
また、予め既知量の標的物質を用いて検量線を作成することにより、試料中の検出又は定量すべき標的物質濃度を検出又は定量することもできる。
なお、前記水晶発振子とは、薄い水晶板の両側に金属電極を蒸着したものであり、電極間に交流電界を印加すると逆圧電効果により一定の周期の振動が生ずるものである。例えば、9MHz、ATカットの水晶発振子の銀電極などを用いることができる。
前記表面弾性波素子(SAW)とは、固体の表面に一対の櫛形電極を設け、電気信号を表面弾性波(固体表面を伝わる音波、超音波)に変換して、対向する電極まで伝達し、再び電気信号として出力する素子であり、刺激に対応して特定の周波数の信号を取り出すことができる。圧電効果を示すタンクル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの強誘電体や、水晶、酸化亜鉛薄膜などが材料とされる。
本発明の標的検出素子は、例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明の標的検出方法においては、本発明の前記標的検出素子を用い、前記検出標的を含む試料を前記標的検出素子に作用させることを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
前記標的検出素子は、上述の本発明の標的検出素子であり、前記検出標的も上述の通りである。
前記検出標的を含む試料の前記標的検出素子への作用の方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記標的捕捉体を有する前記標的検出素子を、前記検出標的を含む試料に浸漬する方法などが挙げられる。
なお、前記標的検出素子が、複数本の前記カーボンナノチューブ連結体を有する場合には、各カーボンナノチューブ連結体に異なる前記標的捕捉体を固定させることにより、同時に複数種の前記検出標的を分析することができる。
また、予め既知量の標的物質を用いて検量線を作成することにより、試料中の検出又は定量すべき標的物質濃度を検出又は定量することもできる。
なお、前記水晶発振子とは、薄い水晶板の両側に金属電極を蒸着したものであり、電極間に交流電界を印加すると逆圧電効果により一定の周期の振動が生ずるものである。例えば、9MHz、ATカットの水晶発振子の銀電極などを用いることができる。
前記表面弾性波素子(SAW)とは、固体の表面に一対の櫛形電極を設け、電気信号を表面弾性波(固体表面を伝わる音波、超音波)に変換して、対向する電極まで伝達し、再び電気信号として出力する素子であり、刺激に対応して特定の周波数の信号を取り出すことができる。圧電効果を示すタンクル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの強誘電体や、水晶、酸化亜鉛薄膜などが材料とされる。
陽極酸化処理してナノホール(アルミナポア)を形成するアルミニウム層に、150nmピッチのライン/スペースパターンを持つモールドを前記アルミニウム層に押し付けて、該アルミニウム層の表面にライン(凹部又はグルーブ部)/スペース(凸部又はランド部)パターンをインプリント転写した。図2Aに示すように、予め直線状の凹凸パターン(凹状ラインが一定間隔で配置されたもの)を形成した。次に、希釈シュウ酸中、60Vの電圧で陽極酸化処理を行ったところ、図2Bに示すように、ナノホール(アルミナポア)が、前記凹状ラインにのみ、かつその長さ方向に自己組織化的に配列した状態で形成された(ナノホール列が形成された)。
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
<ナノホール構造体形成工程>
図3Aに示すように、EB描画装置(「ELS7000」;エリオニクス社製)を用い、SiC基板上にEBレジストを塗布し、ラインを描画して凹凸パターン(ライン&スペースパターン)を形成し、エッチング処理を行うことにより、SiCモールド50を得た。なお、該凹凸パターンにおける、凹状ラインの間隔(ピッチ)は150nmであり、凹状ラインの溝深さは100nmであり、凹状ラインの凸部幅と、凹部の幅との比(凸幅/凹幅)は1:1であった。
次に、インプリント転写後の金属層54を、希釈シュウ酸浴を用いて、電圧60Vで陽極酸化処理を行ったところ、図2B及び図3Cに示すように、凹状ライン上にのみ、金属層54の層面と略直交方向にナノホール(アルミナナノホール、アルミナポア)56が多数形成されたナノホール構造体58が得られた。なお、凹状ライン上でのナノホール56どうしの間隔は約150nmであり、金属層54の厚み(前記ナノホールの深さ(長さ))は、300nmであり、ナノホール56の開口径は50nmであった。
次に、カーボンナノチューブを形成するための前記炭素供給ガスとしてプロピレンガスを用い、前記導入ガスとして窒素ガスを用い、CVD法により、ナノホール構造体(アルミナナノホール)58における外表面とナノホール56内にカーボンを成長させた。具体的には、ナノホール56を形成したシリコン基板52を石英反応管に入れ、窒素気流下で800℃まで2時間で昇温した後、1.2%濃度のプロピレンを窒素をキャリアーガスとして反応管内に流入し、800℃にて2時間CVDを行い、その後プロピレンを止め、窒素気流下で室温まで冷却した。
その結果、図3Dに示すように、ナノホール構造体58の表面にはカーボン層60が堆積形成され、該ナノホール構造体58におけるナノホール56内には、カーボンナノチューブ62が形成された。また、各カーボンナノチューブ62の平均長さは300nmであった。
表面にカーボン層60が堆積形成されたナノホール構造体58を研磨用ターンテーブルにセットし、アルミナ砥粒(粒度3μm)のラッピングテープを押し当て、ターンテーブルを回転させて、冷却水を供給しながら表面研磨を行い、図3Eに示すように、前記凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層(金属層54の凸部64の上面に堆積したカーボン層及び凸部64の側面に付着したカーボン層)60を除去した。
次に、前記凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層62を除去したナノホール構造体58に対し、NaOH水熱処理を行って金属層(アルミナ層)54を溶解除去(条件:10M NaOH,オートクレーブ中150℃)し、希塩酸で中和した。その結果、図3Fに示すように、複数のカーボンナノチューブ62が、線状物66にその一端が結合し、該線状物66に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブ62が一列に配列してなる、紐状の本発明のカーボンナノチューブ連結体68を得た。
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、カーボン除去工程を、下記方法により行った以外は、実施例1と同様にして実施例2のカーボンナノチューブ連結体を作製した。
前記カーボンナノチューブ形成工程において得られた、表面にカーボン層60が堆積形成されたナノホール構造体58を、酸素イオンビーム加工装置にセットした。なお、該加工装置におけるイオン源は、ECR(エレクトロンサイクロトロン共鳴)20kV型であり、試料ホルダーに対し入射角が45°となるようにセットした。そして、図4に示すように、500eVのイオンエネルギーで酸素イオンビーム70を照射し、凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層(金属層54の凸部64の上面に堆積したカーボン層及び凸部64の側面に付着したカーボン層)60を除去した(図3E参照)。
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、カーボン除去工程を、下記方法により行った以外は、実施例1と同様にして実施例3のカーボンナノチューブ連結体を作製した。
前記カーボンナノチューブ形成工程において得られた、表面にカーボン層が堆積形成されたナノホール構造体58を、イオンミリング加工装置(「ME−1001」;ビーコ社製)にセットした。そして、加速電圧50V、電流20mA/cm2の条件で、入射角度30度でアルゴンイオンビームを照射し、凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層(金属層54の凸部64の上面に堆積したカーボン層及び凸部64の側面に付着したカーボン層)60を除去した。
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、ナノホール構造体形成工程を、下記方法により行った以外は、実施例1と同様にして、実施例4のカーボンナノチューブ連結体を作製した。
EB描画装置(「ELS7000」;エリオニクス社製)を用い、ガラス基板上に、スピンコートした厚み40nmのレジスト層に、ラインを描画して凹凸パターン(ライン&スペースパターン)を形成した。なお、該凹凸パターンにおける、凹状ラインの間隔(ピッチ)は60nmであり、凹状ラインの溝深さは50nmであり、凹状ラインの凸部幅と、凹部の幅との比(凸幅/凹幅)は1:1であった。該凹凸パターンの表面に、Ni層をスパッタ法により形成し、これを電極として、スルファミン酸ニッケル浴を用いて、ニッケル層の厚みが0.3mmになるまで電鋳を行い、裏面を研磨することにより、Niモールドを得た。
シリコン基板上に、前記電極層としてのNbをスパッタリング法により真空蒸着(厚み:50nm)し、その上に、アルミニウムスパッタリングターゲットを用いて、前記金属層としてのアルミニウム(Al、厚み:350nm)をスパッタリング法により真空蒸着した。こうして得た金属層に、Niモールドを押し付けることにより、Niモールドの表面に形成された凹凸パターンを、該金属層の表面にインプリント転写したところ、金属層表面に凹凸パターンが形成された。なお、インプリント転写の際の押付け圧力は、油圧プレスにて3,000kg/cm2とした。
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、前記ナノホール構造体形成工程におけるEB露光を行う際に、EB露光時の露光パワーを一定周期で変調させることにより、図1Aに示すよう、凹状ラインの幅を凹状ライン内で100nm間隔で変化させた凹凸パターンを形成した後、実施例3と同様にしてNiモールドを作製した。次いで、希釈硫酸中、電圧40Vで陽極酸化処理を行った以外は、実施例1と同様にして実施例4のカーボンナノチューブ連結体を作製した。その結果、図1Bに示すような構造が観察され、前記凹状ラインの幅を広くした部分に、規則性よく、ナノホール(アルミナポア)が形成されていることが確認された。
−標的検出素子の作製−
前記保持部として、厚み1mm、大きさ1cm×10cmに切断した棒状のプラスチック製アクリル板を用い、該保持部82の長手方向端部に、実施例1〜5で得られたカーボンナノチューブ連結体68における線状物66を長さ1cm連結させ、カーボンナノチューブ62を前記保持部の長手方向に対し略直交する方向に配向するように、接着剤(「アロンアルファ(登録商標)」;東亜合成株式会社製)で接着固定し、図6に示すような標的検出素子80を得た。
標的検出素子を用い、環境ホルモンの吸着分離検出を行った。
図6に示すように、実施例5のカーボンナノチューブ連結体68(線状物の長さ2cm、カーボンナノチューブの存在間隔100nm)100本を、保持部82に接着して標的検出素子80を作製した。図7Aに示すように、標的検出素子80におけるカーボンナノチューブ連結体68部分を、環境ホルモン様物質であるビスフェノールAを含む溶液(ビスフェノールA濃度は1ng/ml)に浸漬した。その後、図7Bに示すように、標的検出素子80を、ビスフェノールAを含む溶液から取り出し、メタノール液に浸漬して吸着成分を溶離させ、溶離液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、ビスフェノールAが検出された。なお、検出信号は、略濃度に比例するので、定量分析も可能であることが判った。
以上の結果より、ビスフェノールAの濃度が極めて小さくても、該ビスフェノールAを検出することができ、すなわち、前記カーボンナノチューブ連結体を有する標的検出素子は、ビスフェノールAの吸着能を有し、選択吸着能を活かした吸着分離検出技術に応用可能であることが判った。なお、4−n−ノニルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、ダイオキシンンなどに対しても、同様の吸着能を示すことが判った。
−標的の検出−
カーボンナノチューブに化学修飾を施した標的検出素子を用い、α−フェトプロテイン(AFP)の検出を行った。
まず、実施例5で得られたカーボンナノチューブ連結体68(線状物の長さ2cm、カーボンナノチューブの存在間隔100nm)100本を用いた実施例6の標的検出素子80(図6参照)における、カーボンナノチューブ連結体68部分を濃硝酸中に浸漬し、80℃にて3時間加熱し、カーボンナノチューブ62にカルボキシル基(−COOH)を導入した。これに、ストレプトアビジンを修飾し、更に、ビオチン化した抗AFP抗体を固定した。これにAFPを含む試料及びRu(bpy)3 2+ラベル化抗AFP抗体を反応させ、Ru(bpy)3 2+による電気化学発光法にて検出した。AFPの検出限界は、10ng/mlと高感度で定量的であり、化学修飾による生体高分子の分析に応用することができることが判った。
(付記1) 複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなることを特徴とするカーボンナノチューブ連結体。
(付記2) 基材が線状物であり、カーボンナノチューブが一列に配列してなる付記1に記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記3) カーボンナノチューブにおける基材と結合する端が開口し、他端が閉鎖されている付記1から2のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記4) 複数のカーボンナノチューブにおける長さ、太さ、及び外径の少なくともいずれかが互いに同一である付記1から3のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記5) カーボンナノチューブの平均長さが、1μm以下である付記1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記6) 基材が、カーボンで形成されてなる付記1から5のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記7) カーボンナノチューブが、機能性材料で被覆されている付記1から6のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記8) 検出標的を捕捉するのに用いられる付記1から7のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記9) カーボンナノチューブ連結体が、カーボンナノチューブと結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な捕捉部とからなる標的捕捉体を有する付記1から8のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記10) カーボンナノチューブと標的捕捉体との結合が、化学結合により行われる付記9に記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記11) 付記1から8のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体と保持部とを有してなり、前記カーボンナノチューブ連結体が、検出標的を捕捉可能な捕捉部を有することを特徴とする標的検出素子。
(付記12) 捕捉部が、カーボンナノチューブと結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な捕捉部とを有する標的捕捉体からなる付記11に記載の標的検出素子。
(付記13) 付記1から10のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体を製造する方法であって、
金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、該ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、該カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び前記金属層を溶解させる金属層溶解工程を含むことを特徴とするカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記14) 金属層がアルミニウムで形成された付記13に記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記15) 凹状ラインの幅が、該凹状ラインの長さ方向において一定間隔で変化した付記13から14のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記16) ナノホール形成処理が、陽極酸化処理である付記13から15のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記17) カーボンナノチューブ形成工程が、CVD法(化学的気相成長法)により行われる付記13から16のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記18) カーボン除去工程が、ラップ処理及びCMP(化学的機械的研磨)処理の少なくともいずれかにより行われる付記13から17のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記19) 凸部側面に付着したカーボンの除去が、イオンビーム及び電子ビームのいずれかを、前記凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって照射することにより行われる付記13から19のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記20) 付記11から12のいずれかに記載の標的検出素子を用い、検出標的を含む試料を前記標的検出素子に作用させることを特徴とする標的検出方法。
本発明の標的検出素子は、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の製造に好適に使用することができる。
本発明の標的検出方法は、簡便かつ高感度に標的を検出することができる。
52 シリコン基板
54 金属層
56 ナノホール
58 ナノホール構造体
60 カーボン層
62 カーボンナノチューブ
64 凸部
66 線状物
68 カーボンナノチューブ連結体
70 酸素イオンビーム
80 標的検出素子
82 保持部
Claims (10)
- 複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなることを特徴とするカーボンナノチューブ連結体。
- 基材が線状物であり、カーボンナノチューブが一列に配列してなる請求項1に記載のカーボンナノチューブ連結体。
- カーボンナノチューブにおける基材と結合する端が開口し、他端が閉鎖されている請求項1から2のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
- 複数のカーボンナノチューブにおける長さ、太さ、及び外径の少なくともいずれかが互いに同一である請求項1から3のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
- 基材が、カーボンで形成されてなる請求項1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
- 検出標的を捕捉するのに用いられる請求項1から5のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
- カーボンナノチューブ連結体が、カーボンナノチューブと結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な捕捉部とからなる標的捕捉体を有し、前記カーボンナノチューブと前記標的捕捉体との結合が化学結合により行われる請求項6に記載のカーボンナノチューブ連結体。
- 請求項1から7のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体を製造する方法であって、
金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、該ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、該カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び前記金属層を溶解させる金属層溶解工程を含むことを特徴とするカーボンナノチューブ連結体の製造方法。 - カーボン除去工程が、ラップ処理及びCMP(化学的機械的研磨)処理の少なくともいずれかにより行われる請求項8に記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
- 凸部側面に付着したカーボンの除去が、イオンビーム及び電子ビームのいずれかを、前記凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって照射することにより行われる請求項8から9のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
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