JP2007268692A - カーボンナノチューブ連結体及びその製造方法、並びに、標的検出素子及び標的検出方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ連結体及びその製造方法、並びに、標的検出素子及び標的検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】標的検出素子、センサー等に好適に用いられ、カーボンナノチューブが一列に配列してなるカーボンナノチューブ連結体及びその効率的な製造方法等の提供。
【解決手段】本発明のカーボンナノチューブ連結体は、複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブが配列してなる。本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、金属層上に凹状ラインを形成し、該ライン上に、金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、カーボンナノチューブ形成工程により凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び金属層を溶解させる金属層溶解工程を含む。
【選択図】図3F

Description

本発明は、複数のカーボンナノチューブが配列してなるカーボンナノチューブ連結体及びその製造方法、並びに、該カーボンナノチューブ連結体を用いた標的検出素子及び該標的検出素子を用いた標的検出方法に関する。
カーボンナノチューブ(以下「CNT」と称することがある)は、従来より、電子・電気分野をはじめとして各種分野における新規材料等として使用されてきており、アーク放電法、レーザー蒸発法、熱CVD法、プラズマCVD法などの方法により製造されてきた。これらの方法により製造されるカーボンナノチューブとしては、グラフェンシートが一層のみの単層カーボンナノチューブ(SWNT:Single Wall Nanotube)、複数のグラフェンシートからなる多層カーボンナノチューブ(MWNT:Maluti Wall Nanotube)などが知られている。
前記カーボンナノチューブの優れた物性に着目して、該カーボンナノチューブの実用化がなされてきており、具体的には、例えば集積回路等のマイクロデバイス、コンピューターに使用される半導体チップの電気コネクター、電池、光周波アンテナ、走査トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡、走査プローブ顕微鏡用のプローブなどに用いられているが、更に他の分野への応用が期待されており、特にナノテクノロジー分野では、高精細、高精度等が要求され、複数の前記カーボンナノチューブを使用する場合には、該カーボンナノチューブを規則的に配列させて使用することが望まれている。
しかし、前記アーク放電法等により合成したカーボンナノチューブは、長さや太さ等が不均一であり、しかもバラバラの粉体として生成されるので、一定数のカーボンナノチューブを取り出して規則的に配列させることは困難である。
これに対し、例えば、陽極酸化アルミナナノホールを鋳型として、この中にカーボンナノファイバーを気相炭化法にて成長させた後、アルミナ層の表面に堆積した炭素を除去してから前記陽極酸化アルミナを溶解除去することにより、炭素質ナノ構造体を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、陽極酸化条件でナノホールサイズを正確に制御でき、該ナノホール内に生成するカーボンナノチューブのサイズも正確に制御できるという利点がある。しかし、前記陽極酸化アルミナナノホールは、六方最密格子等のように2次元的な配列に形成されるので、得られる炭素質ナノ構造体は、カーボンナノチューブが2次元的に集合した集合体であり、この方法では、カーボンナノチューブを規則的(例えば、一列)に配列させた状態で得ることができない。
特開2004−243477号公報
本発明は、前記現状に鑑みてなされたものであり、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
標的検出素子、センサー等に好適に用いられ、サイズが1μm以下の微小長なカーボンナノチューブが配列してなるカーボンナノチューブ連結体及びその効率的な製造方法、並びに、該カーボンナノチューブ連結体を用い、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサーやガスセンサーに好適に使用可能な標的検出素子及び該標的検出素子を用い、高感度かつ簡便に標的を検出可能な標的検出方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明のカーボンナノチューブ連結体は、複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなることを特徴とする。該カーボンナノチューブ連結体においては、複数の前記カーボンナノチューブが、前記基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に多数配向した状態で配列されているため、例えば、前記基材がそれぞれシート状物、帯状物、及び線状物である場合には、それぞれシート状、帯状、及び線状のカーボンナノチューブ連結体が得られ、前記カーボンナノチューブは、吸着能及び分離能を有するため、例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を検出可能であり、標的検出素子、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体を製造する方法であって、金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向に配向したナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、該ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、該カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び前記金属層を溶解させる金属層溶解工程を含むことを特徴とする。
前記カーボンナノチューブ連結体の製造方法では、前記ナノホール構造体形成工程において、前記金属層上に凹状ラインが形成され、該金属層に対し前記ナノホール形成処理が行われる。その結果、前記凹状ライン上に前記金属層に対し略直交する方向に配向したナノホールが配列してなるナノホール列が形成されたナノホール構造体が形成される。前記カーボンナノチューブ形成工程において、前記ナノホールの内部にカーボンナノチューブが形成される。前記カーボン除去工程において、前記カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着した前記カーボンが除去される。前記金属層溶解工程において、前記金属層が溶解される。以上により、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体が効率よく製造される。
本発明の標的検出素子は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体と保持部とを有してなり、前記カーボンナノチューブ連結体が、検出標的を捕捉可能な捕捉部を有することを特徴とする。該標的検出素子においては、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体が、前記検出標的を捕捉可能な捕捉部を有するので、該捕捉部に対し各種検出標的が捕捉される。また、前記カーボンナノチューブ連結体が、前記保持部に固定されるので、該保持部を手で持って操作することができ、前記カーボンナノチューブ連結体が複数併用して固定される場合には、各カーボンナノチューブ連結体に異なる機能を持たせることができ、更に各カーボンナノチューブ連結体における各カーボンナノチューブに異なる機能を持たせることもできる。このため、例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明の標的検出方法は、本発明の前記標的検出素子を用い、検出標的を含む試料を前記標的検出素子に作用させることを特徴とする。該標的検出方法においては、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体を有してなる本発明の前記標的検出素子を用いるので、前記カーボンナノチューブに各種検出標的が作用される。このため、前記試料等中における前記標的の存在が、簡便にしかも高感度に検出される。なお、前記標的検出素子が、前記カーボンナノチューブ連結体を複数有する場合には、各カーボンナノチューブ連結体に異なる機能を付与することができ、更に該カーボンナノチューブ連結体における各カーボンナノチューブに異なる機能を付与することもでき、該カーボンナノチューブ連結体乃至カーボンナノチューブにそれぞれ異なる前記検出標的が作用可能であり、同時に複数の前記検出標的を分析可能である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、標的検出素子、センサー等に好適に用いられ、サイズが1μm以下の微小長なカーボンナノチューブが配列してなるカーボンナノチューブ連結体及びその効率的な製造方法、並びに、該カーボンナノチューブ連結体を用い、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサーやガスセンサーに好適に使用可能な標的検出素子及び該標的検出素子を用い、簡便かつ高感度に標的を検出可能な標的検出方法を提供することができる。
(カーボンナノチューブ連結体及びその製造方法)
本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、ナノホール構造体形成工程と、カーボンナノチューブ形成工程と、カーボン除去工程と、金属層溶解工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
本発明のカーボンナノチューブ連結体は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の製造方法により好適に製造される。以下に、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法と共にその詳細を説明する。
<ナノホール構造体形成工程>
前記ナノホール構造体形成工程は、金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成する工程である。
前記金属層の材料、形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記材料としては、前記ナノホール形成処理によりナノホールを形成可能な材料であればよく、例えば、金属単体、その酸化物、窒化物等、合金などのいずれであってもよく、その中でも、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)、アルミニウムなどが特に好ましい。
前記金属層は、基板上に形成してもよく、この場合、該基板としては、その形状、構造、大きさ、材質等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記材質としては、例えば、金属、ガラス、シリコン、石英、シリコン表面に熱酸化膜を形成してなるSiO/Si、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ナノホール形成処理を陽極酸化処理にて行う場合、その際の電極としても使用することができる点で、金属が好ましい。なお、前記基板は、適宜製造したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
また、前記ナノホール形成処理を陽極酸化処理にて行う場合、その際の電極として機能する電極層を前記基板とは別に、該基板と前記金属層との間に配置させることができる。
前記電極層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Nb、Ta、Ti、W、Cr、Co、Pt、Cu、Ir、Rh、これらの合金、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。該電極層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蒸着法、スパッタリング法、などが挙げられる。
前記金属層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該厚みがそのままカーボンナノチューブの長さとなり、1μm以下の微小長のカーボンナノチューブを得る観点からは、1μm以下であるのが好ましく、得たいカーボンナノチューブの長さに一致させることができる。本発明のカーボンナノチューブ連結体におけるカーボンナノチューブの長さは、該金属層の厚みにより容易に制御可能であり、その平均長さを均一にすることができ、均一な品質、物性等が達成可能な点で有利である。
なお、前記金属層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の方法、例えば、蒸着法、スパッタリング法、などが好適に挙げられる。これらの中でも、前記スパッタリング法は、前記金属層の厚みの制御が正確かつ容易に行うことができる点で有利である。
前記スパッタリング法の場合、前記金属層の材料である金属で形成されたスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングを行うことにより、好適に実施することができる。前記スパッタリングターゲットの純度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高純度であるのが好ましく、前記金属層がアルミニウムである場合には、該金属層を形成するのに用いるスパッタリングターゲットとしてのアルミニウムの純度は99.990%以上であるのが好ましい。
前記ナノホール形成処理の前に、前記金属層に前記ナノホールを形成するための凹状ラインを予め形成しておくことが必要である。この場合、前記ナノホール形成処理を陽極酸化処理にて行うと、前記凹状ライン上にのみ、効率的に前記ナノホールを形成することができる点で有利である。
前記凹状ラインの長さ方向と直交方向の断面形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、四角形状、V形状、半円形状などが挙げられる。
前記凹状ラインの形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)一定間隔で凸状ラインとスペースとが配列してなる凸状ラインを表面形状として有するモールドを、前記金属層(例えば、アルミナ、アルミニウムなど)の表面にインプリント転写し、一定間隔で凹状ラインとスペースとが配列してなる凹状ラインを形成する方法、(2)前記金属層上に樹脂層やフォトレジスト層を形成した後、通常のフォト工程やモールドを用いたインプリント法により、これらをパターニングし、エッチング処理等することにより、前記金属層の表面に凹状ラインを形成する方法、(3)前記金属層上に直接、溝(凹状ライン)を形成する方法、などが好適に挙げられる。
なお、このとき、前記モールドにおける凸状ラインの幅、前記フォトレジスト層等に形成する凹状ラインパターンの幅などを、その長さ方向において一定間隔(一定周期)で変化させることにより、前記ナノホール列の幅を、前記ナノホール列の長さ方向において一定間隔(一定周期)で変化(広く又は狭く)させることができる。この場合、ナノホールが凹状ライン幅の変動周期に同期して、ナノホール間隔を一定にすることができる点で好ましい。
前記モールドとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、半導体分野で微細構造作製用材料として最も広範囲に使用されているという観点からは、シリコンやシリコン酸化膜、これらの組み合わせ等が挙げられ、連続使用耐久性の観点からは、炭化珪素基板などが挙げられ、また、光ディスクの成型等に使用されているNiスタンパなども挙げられる。該モールドは、複数回使用することができる。前記インプリント転写の方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができる。また、前記フォトレジスト層のレジスト材料には、光レジスト材料のほか、電子線レジスト材料なども含まれる。前記光レジスト材料としては、特に制限はなく、半導体分野等において公知の材料の中から適宜選択することができ、例えば、近紫外光、近視野光などを利用可能な材料などが挙げられる。
前記ナノホール形成処理としては、前記金属層に前記ナノホールを形成することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、陽極酸化処理、エッチング処理、などが好適に挙げられる。
これらの中でも、前記金属層に前記基板面に略直交する方向に多数のナノホールを略等間隔にかつ均等に配列形成することができる等の点で、陽極酸化処理が特に好ましい。
前記陽極酸化処理における電圧としては、特に制限はないが、次式、ナノホールの間隔(nm)÷A(nm/V) (ただし、A=〜2.5)、で与えられる値の電圧を選択するのが好ましい。
前記電圧が、前記式で与えられる範囲から選択される値であると、前記凹状ラインに前記ナノホールを配列させることができる等の点で有利である。
なお、前記陽極酸化処理における電解液の種類、濃度、温度、時間等としては、特に制限はなく、形成するナノホールの数、大きさ、アスペクト比等に応じて適宜選択することができる。例えば、前記電解液の種類としては、隣接する前記ナノホール列の間隔(ピッチ)が、150〜500nmである場合は、希釈リン酸溶液が好適に挙げられ、80〜200nmである場合は、希釈蓚酸溶液が好適に挙げられ、10〜150nmである場合は、希釈硫酸溶液が好適に挙げられる。いずれの場合も、前記ナノホールのアスペクト比の調整は、陽極酸化処理後にリン酸溶液に浸漬させて前記ナノホール(アルミナポア)の直径を増加させることにより行うことができる。
前記陽極酸化処理により前記ナノホール構造体形成工程を行った場合、前記金属層に多数形成した前記ナノホールの下部にバリア層が形成されてしまうことがあるが、該バリア層は、リン酸等の公知のエッチング液を用いて公知のエッチング処理を行うことにより、容易に除去することができる。
前記ナノホール構造体形成工程により、前記金属層の厚み方向に配向したナノホールが配列してなるナノホール列が形成されたナノホール構造体が形成される。
前記ナノホール構造体における前記ナノホールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、貫通孔として形成されていてもよいし、穴(窪み)として形成されていてもよいが、貫通孔として形成されているのが好ましい。
隣接する前記ナノホール列の間隔としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜500nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。
前記間隔が、5nm未満であると、ナノホールの形成が困難であり、500nmを超えると、ナノホールの規則的配列が困難である。
隣接するナノホール列の間隔と、ナノホール列の幅との比(間隔/幅)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1.1〜1.9が好ましく、1.2〜1.8がより好ましい。
前記比(間隔/幅)が、1.1未満であると、隣接するナノホール同士が融合してしまい、独立したナノホールが得られないことがあり、1.9を超えると、陽極酸化処理の際に凹状ライン部分以外の部分にもナノホールが形成されてしまうことがある。
前記ナノホール列の幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜450nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。
前記ナノホール列の幅が、5nm未満であると、ナノホールの形成が困難であり、450nmを超えると、ナノホールの規則配列が困難である。
また、前記ナノホール列の幅としては、一定であってもよいし、図1Aに示すように、前記ナノホール列の長さ方向において一定間隔(一定周期)で変化(広く又は狭く)するもの、などであってもよい。この場合、該ナノホール列における幅が広くなっている箇所に、図1Bに示すように、前記ナノホールが一定間隔で形成され易くなる点で好ましい。
前記ナノホールにおける深さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常は10μm以下であるが、該深さと、本発明のカーボンナノチューブ連結体における前記カーボンナノチューブの長さとが対応することを考慮すると、例えば、1μm以下であるのが好ましい。
前記ナノホールにおける開口径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、陽極酸化電圧で決まるナノホール間隔の1/3の大きさとなり、これをリン酸液浸漬処理により、適宜、拡大させることが可能である。
<カーボンナノチューブ形成工程>
前記カーボンナノチューブ形成工程は、前記ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成する工程である。
前記カーボンナノチューブの形成の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、CVD法(化学的気相成長法)が好適に挙げられる。
前記CVD(化学的気相成長法)としては、例えば、熱CVD(単にCVDとも呼ばれる)、ホットフィラメントCVD、プラズマエンハンストCVD(プラズマアシステッドCVD、プラズマCVDとも呼ばれる)、プラズマエンハンストホットフィラメントCVD、レーザーエンハンストCVD(レーザーCVDとも呼ばれる)、などが挙げられる。これらの中でも、熱CVD、プラズマCVDが好ましい。
前記熱CVDにおいては、ナノホール構造体を配置した石英管等の反応管を、電気炉等を用いて400〜2,000℃程度に加熱し、前記反応管に原料ガスを供給・分解してカーボン及びカーボンナノチューブを成長させる。
前記プラズマCVDにおいては、0.1〜1,000W/cm程度の高周波(RF)で励起したプラズマにより原料ガスを分解して炭素を蒸着させる。なお、前記高周波(RF)で励起したプラズマ以外に、低周波、マイクロ波(MW)、直流(DC)等で励起したプラズマを使用することもできる。
前記CVD法によるカーボンナノチューブの形成条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、原料ガスの流量を制御し、該原料ガスとして、炭素供給ガスと導入ガスとの混合ガスを用いるのが好ましい。
前記炭素供給ガスとしては、例えば、メタン、エチレン、プロピレン、アセチレン、ベンゼン、ブタン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、C1016、CS、C60、などが挙げられる。また、前記導入ガスとしては、窒素、アルゴン、水素、NH、などが挙げられる。
この場合、前記混合ガスにおける混合割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記炭素供給ガスとしてプロピレンガスを用い、前記導入ガスとして窒素ガスを用いた場合には、常圧にて、流量比でプロピレンガス:窒素ガス=1〜5:99〜95程度、全流量としては100〜300cm/minであるのが好ましく、また、温度は、500〜900℃であるのが好ましく、800℃付近であるのが特に好ましい。
前記カーボンナノチューブ形成工程においては、前記CVD法等により前記カーボンナノチューブを形成する際に、前記金属層の材料が該カーボンナノチューブの形成触媒として作用するため、前記カーボンナノチューブの形成のための触媒を別途使用しなくてもよい。例えば、前記金属層がアルミニウムで形成されている場合には、該金属層の露出表面に存在するアルミナがそのまま前記カーボンナノチューブの形成のための触媒として作用する。
前記カーボンナノチューブ形成工程により形成されるカーボンナノチューブは、直径、長さ、層数等が略均一であり、前記金属層の厚みを1μm以下にした場合には、平均長さが1μm以下であり、その一端が閉鎖された構造を有している。
<カーボン除去工程>
前記カーボン除去工程は、前記カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去する工程である。
前記ナノホール構造体形成工程において、前記金属層上に凹状ラインを形成すると、該凹状ライン間には金属層の凸部が形成される。その後、前記カーボンナノチューブ形成工程において、前記凹状ライン上の前記ナノホール内部に前記カーボンナノチューブが形成されるとともに、前記凸部表面に前記カーボンが付着する。前記カーボン除去工程は、該凸部表面に付着したカーボンを除去する工程であり、更に、後述する金属層溶解工程を行うと、前記金属層(前記ナノホール構造体)の凹状ライン上に堆積したカーボン層に、多数のカーボンナノチューブが規則的に配列して該カーボン層と一体化された状態のまま(シート状、帯状、紐状等)の本発明のカーボンナノチューブ連結体が得られる。該カーボンナノチューブ連結体においては、前記カーボンナノチューブが、前記カーボンの層面に対し略直交方向に配向している。
前記カーボンを除去する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層の凸部表面に付着したカーボンを機械研磨(例えば、ラップ処理、CMP(化学的機械的研磨)処理など)によりエッチングする方法、特に前記凸部側面に付着したカーボンを除去する方法としては、(1)酸素プラズマ処理(基板への電界印加を含む)を、前記金属層の凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって施し、前記カーボンをエッチングする方法、(2)イオンビーム(例えば酸素イオンビーム)を、前記金属層の凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって照射して前記カーボンを除去する方法、(3)酸素雰囲気を制御しながら、イオンビームを、前記金属層の凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって照射して前記カーボンを除去する方法、などが好適に挙げられる。
なお、前記カーボン除去工程の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記(1)における前記金属層の凸部の長手方向及び高さ方向に対するプラズマ処理の角度、並びに、前記(2)におけるイオンビーム及び前記(3)におけるイオンビームの照射角度は、適宜選択することができる。
<金属層溶解工程>
前記金属層溶解工程は、前記金属層(前記ナノホール構造体)を溶解させる工程である。該金属層溶解工程を行うことにより、本発明のカーボンナノチューブ連結体が得られる。
前記金属層溶解工程の条件等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該金属層溶解工程の具体的な方法としては、例えば、アルミナナノホールの場合、フッ化水素(HF)浸漬処理、NaOH水熱処理、などが好適に挙げられる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洗浄工程、乾燥工程などが挙げられる。
上述した本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の製造方法により、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体が効率よく製造される。
本発明のカーボンナノチューブ連結体は、複数の前記カーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなる。
前記基材としては、その材質、形状、構造、大きさ、厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記材質としては、カーボンであるのが好ましい。前記基材がカーボンで形成される場合、前記カーボンナノチューブ連結体を容易に形成することができる。すなわち、前記カーボンナノチューブ形成工程において、前記ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成させる際、前記金属層(前記ナノホール構造体)上に、カーボン層が堆積する。前記金属層の凹状ライン上に堆積したカーボン層は、該カーボン層の層面に略直交した方向に配向した前記カーボンナノチューブと結合して一体化された状態にあり、該一体化されたものが前記カーボンナノチューブ連結体に相当する。
前記基材の形状としては、例えば、シート状、帯状、線状などが挙げられる。これらの中でも、適宜設計が容易で幅広い分野に適用可能な点で、線状であるのが好ましい。
前記厚みとしては、前記カーボンナノチューブを連結可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2〜20nmが好ましい。
前記カーボンナノチューブ連結体における前記カーボンナノチューブの一配列に存在する前記カーボンナノチューブの数としては、特に制限はなく、前記ナノホール構造体における前記ナノホールの存在間隔と前記カーボンナノチューブ連結体の長さにより異なり、目的に応じて適宜選択することができる。
前記カーボンナノチューブ連結体における前記カーボンナノチューブは、前記基材と結合する端が開口し、他端が閉鎖されているのが好ましい。この場合、前記カーボンナノチューブ連結体は、化学的に安定性に優れ、経時による酸化等の問題がない。このため、前記カーボンナノチューブ連結体は、各種用途に好適に使用することができる。
前記カーボンナノチューブ連結体における前記カーボンナノチューブの長さ、太さ、及び外径の少なくともいずれかが互いに同一であるのが好ましい。この場合、標的検出、センサー等に適用する際、各カーボンナノチューブの作用が均質となり、安定な動作が可能となる。
前記カーボンナノチューブの長さは、前記金属層の厚みに一致させることができ、1μm以下の微小長のカーボンナノチューブ連結体が容易に得られる。なお、該カーボンナノチューブの長さは、前記金属層(例えば、アルミニウム層、アルミナ層など)の厚みと一致するので、該金属層の厚みを制御することにより、所望の程度に正確にかつ均一に、しかも容易に制御することができる。
前記カーボンナノチューブは、機能性材料で被覆されているのが好ましい。該機能性材料としては、例えば、抗体等の生体分子などが挙げられる。前記カーボンナノチューブは、それ自体が吸着能及び分離能を有するが、前記生体分子により被覆されると、該生体分子による各種標的の検出が可能となる。
本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、検出標的を捕捉するのに用いられるのが好ましい。
また、この場合、前記カーボンナノチューブ連結体が標的捕捉体を有するのが好ましい。
−標的捕捉体−
前記標的捕捉体は、前記カーボンナノチューブ連結体と結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な標的捕捉部とを有するのが、一分子内で効果的に機能を分離させることができる点で好ましい。
前記カーボンナノチューブ連結体と前記標的捕捉体との結合態様としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結合安定性に優れる点で、化学結合であるのが好ましい。
前記標的捕捉体としては、前記標的捕捉部にて前記検出標的を捕捉することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記捕捉の態様としては、特に制限はないが、物理吸着、化学吸着などが挙げられる。これらは、例えば、水素結合、分子間力(ファンデル・ワールス力)、配位結合、イオン結合、共有結合などにより形成され得る。
前記標的捕捉部の具体例としては、酵素、補酵素、酵素基質、酵素阻害剤、包接化合物(以下「ホスト化合物」又は「ホスト」と称することがある)、金属、抗体、抗原、タンパク質、微生物、ウイルス、細胞破砕物、代謝産物、核酸、ホルモン、ホルモンレセプター、レクチン、糖、生理活性物質、生理活性物質受容体、アレルゲン、血液タンパク質、組織タンパク質、核物質、ウイルス粒子、神経伝達物質、ハプテン、寄生虫、環境物質、化学種又はこれらの誘導体、などから形成されるものが好適に挙げられる。
−検出標的−
前記検出標的としては、前記標的捕捉部がそれぞれ、前記酵素である場合には例えば該酵素の補酵素であり、前記補酵素である場合には例えば該補酵素を補酵素とする酵素であり、前記包接化合物である場合には例えば該包接化合物のゲスト化合物(包接される成分)であり、前記抗体である場合には例えば該抗体の抗原としてのタンパク質であり、前記タンパク質である場合には例えば該タンパク質を抗原とする抗体であり、前記核酸である場合には例えば該核酸と相補的な核酸、チューブリン、キチン等であり、前記ホルモンレセプターである場合には例えば該ホルモンレセプターに受容されるホルモンであり、前記レクチンである場合には例えば該レクチンに受容させる糖であり、前記生理活性物質受容体である場合には例えば該生理活性物質受容体に受容される生理活性物質である。
なお、前記検出標的を含む試料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、細菌、ウイルス等の病原体、生体から分離された血液、唾液、組織病片等、糞尿等の排泄物、などが挙げられる。更に、出生前診断を行う場合は、羊水中に存在する胎児の細胞や、試験管内での分裂卵細胞の一部を試料とすることもできる。また、これらの試料は、直接、又は必要に応じて遠心分離操作等により沈渣として濃縮した後、例えば、酵素処理、熱処理、界面活性剤処理、超音波処理、これらの組合せ等による細胞破壊処理を予め施したものを使用してもよい。
前記包接化合物としては、分子認識能(ホスト−ゲスト結合能)を有する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、筒状(一次元)の空洞を有するもの、層状(二次元)の空洞を有するもの、かご状(三次元)の空洞を有するもの、などが好適に挙げられる。
前記筒状(一次元)の空洞を有する包接化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、デオキシコール酸、ジニトロジフェニル、ジオキシトリフェニルメタン、トリフェニルメタン、メチルナフタリン、スピロクロマン、PHTP(ペルヒドロトリフェニレン)、セルロース、アミロース、シクロデキストリン(ただし、溶液中では前記空洞がかご状)などが挙げられる。
前記尿素が捕捉可能な検出標的としては、例えば、n−パラフィン誘導体などが挙げられる。
前記チオ尿素が捕捉可能な検出標的としては、例えば、分岐状又は環状の炭化水素などが挙げられる。
前記デオキシコール酸が捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類、脂肪酸、芳香族化合物などが挙げられる。
前記ジニトロジフェニルが捕捉可能な検出標的としては、例えば、ジフェニル誘導体などが挙げられる。
前記ジオキシトリフェニルメタンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類、n−アルケン類、スクアレンなどが挙げられる。
前記トリフェニルメタンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類などが挙げられる。
前記メチルナフタリンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、C16までのn−パラフィン類、分岐状パラフィン類などが挙げられる。
前記スピロクロマンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、パラフィン類などが挙げられる。
前記PHTP(ペルヒドロトリフェニレン)が捕捉可能な検出標的としては、例えば、クロロホルム、ベンゼン、各種高分子物質などが挙げられる。
前記セルロースが捕捉可能な検出標的としては、例えば、HO、パラフィン類、CCl、色素、ヨウ素などが挙げられる。
前記アミロースが捕捉可能な検出標的としては、例えば、脂肪酸、ヨウ素などが挙げられる。
前記シクロデキストリンは、デンプンのアミラーゼによる分解で生成する環状のデキストリンであり、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンの3種が知られている。本発明においては、前記シクロデキストリンとして、これらの水酸基の一部を他の官能基、例えば、アルキル基、アリル基、アルコキシ基、アミド基、スルホン酸基などに変えたシクロデキストリン誘導体も含まれる。
前記シクロデキストリンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、チモール、オイゲノール、レゾルシン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン等のフェノール誘導体、サリチル酸、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル等の安息香酸誘導体及びそのエステル、コレステロール等のステロイド、アスコルビン酸、レチノール、トコフェロール等のビタミン、リモネン等の炭化水素類、イソチオシアン酸アリル、ソルビン酸、ヨウ素分子、メチルオレンジ、コンゴーレッド、2−p−トルイジニルナフタレン−6−スルホン酸カリウム塩(TNS)などが挙げられる。
前記層状(二次元)の包接化合物としては、例えば、粘土鉱物、グラファイト、スメクタイト、モンモリロナイト、ゼオライトなどが挙げられる。
前記粘土鉱物が捕捉可能な検出標的としては、例えば、親水性物質、極性化合物などが挙げられる。
前記グラファイトが捕捉可能な検出標的としては、例えば、O、HSO 、ハロゲン、ハロゲン化物、アルカリ金属などが挙げられる。
前記モンモリロナイトが捕捉可能な検出標的としては、例えば、ブルシン、コデイン、o−フェニレンジアミン、ベンジジン、ピペリジン、アデニン、グイアニン及びこれらのリポシドなどが挙げられる。
前記ゼオライトが捕捉可能な検出標的としては、例えば、HOなどが挙げられる。
前記かご状(三次元)の包接化合物としては、例えば、ヒドロキノン、気体水化物、トリ−o−チモチド、オキシフラバン、ジシアノアンミンニッケル、クリプタンド、カリックスアレン、クラウン化合物などが挙げられる。
前記ヒドロキノンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、HCl、SO、アセチレン、希ガス元素などが挙げられる。
前記気体水化物が捕捉可能な検出標的としては、例えば、ハロゲン、希ガス元素、低級炭化水素などが挙げられる。
前記トリ−o−チモチドが捕捉可能な検出標的としては、例えば、シクロヘキサン、ベンゼン、クロロホルムなどが挙げられる。
前記オキシフラバンが捕捉可能な検出標的としては、例えば、有機塩基などが挙げられる。
前記ジシアノアンミンニッケルが捕捉可能な検出標的としては、例えば、ベンゼン、フェノールなどが挙げられる。
前記クリプタンドが捕捉可能な検出標的としては、例えば、NH4+、各種金属イオンなどが挙げられる。
前記カリックスアレンは、フェノールとホルムアルデヒドとから適当な条件で合成されるフェノール単位をメチレン基で結合した環状オリゴマーであり、4〜8核体が知られている。これらの内、p−t−ブチルカリックスアレン(n=4)が捕捉可能な検出標的としては、例えば、クロロホルム、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。p−t−ブチルカリックスアレン(n=5)が捕捉可能な検出標的としては、例えば、イソプロピルアルコール、アセトンなどが挙げられる。p−t−ブチルカリックスアレン(n=6)が捕捉可能な検出標的としては、例えば、クロロホルム、メタノールなどが挙げられる。p−t−ブチルカリックスアレン(n=7)が捕捉可能な検出標的としては、例えば、クロロホルムなどが挙げられる。
前記クラウン化合物としては、電子供与性のドナー原子として酸素を持つクラウンエーテルのみではなく、そのアナログとして窒素、硫黄などのドナー原子を環構造構成原子として持つ大環状化合物を含み、また、クリプタンドを代表する2個以上の環よりなる複環式クラウン化合物も含まれ、例えば、シクロヘキシル−12−クラウン−4、ジベンゾ−14−クラウン−4、t−ブチルベンゾ−15−クラウン−5、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、18−クラウン−6、トリベンゾ−18−クラウン−6、テトラベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−26−クラウン−6などが挙げられる。
前記クラウン化合物が捕捉可能な検出標的としては、例えば、Li,Na、K等のアルカリ金属、Mg、Ca等のアルカリ土類金属などの各種金属イオン、NH4+、アルキルアンモニウムイオン、グアニジウムイオン、芳香族ジアゾニウムイオンなどが挙げられ、該クラウン化合物はこれらと錯体を形成する。また、該クラウン化合物が捕捉可能な検出標的としては、これら以外にも、酸性度が比較的大きいC−H(アセトニトリル、マロンニトリル、アジポニトリルなど)、N−H(アニリン、アミノ安息香酸、アミド、スルファミド誘導体など)、O−H(フェノール、酢酸誘導体など)ユニットを有する極性有機化合物などが挙げられ、該クラウン化合物はこれらと錯体を形成する。
前記包接化合物の空洞の大きさ(径)としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選定することができるが、安定した分子認識能(ホスト−ゲスト結合能)を発揮し得る観点からは0.1〜2.0nmであるのが好ましい。
なお、前記包接化合物は、例えば、単分子系ホスト化合物、多分子系ホスト化合物、高分子系ホスト化合物、無機系ホスト化合物などに分類することもできる。
前記単分子系ホスト化合物としては、例えば、シクロデキストリン、クラウン化合物、シクロファン、アザシクロファン、カリックスアレーン、シクロトリペラトリレン、スフェランド、キャビタンド、環状オリゴペプチド、などが挙げられる。
前記多分子系ホスト化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、デオキシコール酸、ペルヒドロトリフェニレン、トリ−o−チモチド、などが挙げられる。
前記高分子系ホスト化合物としては、例えば、セルロース、デンプン、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、などが挙げられる。
前記無機系ホスト化合物としては、例えば、層間化合物、ゼオライト及びHofmann型錯体、などが挙げられる。
前記抗体としては、抗原と特異的に抗原抗体反応を生じるものであれば特に制限されず、多クローン性抗体であっても、単クローン性抗体であってもよく、更にはIgG、IgM、IgE、IgGのFab’、Fab、F(ab’)、アビジンなども含まれる。
前記抗原としては、特に制限はなく、前記抗体の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、血漿蛋白、腫瘍マーカー、アポ蛋白、ウイルス抗原、自己抗体、凝固・線溶因子、ホルモン、血中薬物、HLA抗原、ビオチンなどが挙げられる。
前記血漿蛋白としては、例えば、免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM,IgD,IgE)、補体成分(C3,C4,C5,C1q)、CRP、α−アンチトリプシン、α−マイクログロブリン、β−マイクログロブリン、ハプトグロビン、トランスフェリン、セルロプラスミン、フェリチンなどが挙げられる。
前記腫瘍マーカーとしては、例えば、α−フェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原(CEA)、CA19−9、CA125、CA15−3、SCC抗原、前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)、PIVKA−II、γ−セミノプロテイン、TPA、エラスターゼI、神経特異エノラーゼ(NSE)、免疫抑制酸性蛋白(IAP)などが挙げられる。
前記アポ蛋白としては、例えば、アポA−I、アポA−II、アポB、アポC−II、アポC−III、アポEなどが挙げられる。
前記ウイルス抗原としては、例えば、B型肝炎ウイルス(HBV)関連抗原、C型肝炎ウイルス(HVC)関連抗原、HTLV−I、HIV、狂犬病ウイルス、インフルエンザウイルス、風疹ウイルスなどが挙げられる。
前記HCV関連抗原としては、例えば、HCVc100−3リコビナント抗原、pHCV−31リコビナント抗原、pHCV−34リコビナント抗原などが挙げられ、それらの混合物が好ましく使用できる。前記HIV関連抗原としては、ウイルス表面抗原などが挙げられ、例えば、HIV−I env.gp41リコビナント抗原、HIV−I env.gp120リコビナント抗原、HIV−I gag.p24リコビナント抗原、HIV−II env.p36リコビナント抗原などが挙げられる。
また、ウイルス以外の感染症としては、MRSA、ASO、トキソプラズマ、マイコプラズマ、STDなどが挙げられる。
前記自己抗体としては、例えば、抗マイクロゾーム抗体、抗サイログロブリン抗体、抗核抗体、リュウマチ因子、抗ミトコンドリア抗体、ミエリン抗体などが挙げられる。
前記凝固・線溶因子としては、例えば、フィブリノゲン、フィブリン分解産物(FDP)、プラスミノゲン、α−プラスミンインヒビター、アンチトロンビンIII、β−トロンボグロブリン、第VIII因子、プロテインC、プロテインSなどが挙げられる。
前記ホルモンとしては、例えば、下垂体ホルモン(LH、FSH、GH、ACTH、TSH、プロラクチン)、甲状腺ホルモン(T、T、サイログロブリン)、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、副腎皮質ホルモン(アルドステロン、コルチゾール)、性腺ホルモン(hCG、エストロゲン、テストステロン、hPL)、膵・消化管ホルモン(インスリン、C−ペプチド、グルカゴン、ガストリン)、その他(レニン、アンジオテンシンI,II、エンケファリン、エリスロポエチン)などが挙げられる。
前記血中薬物としては、例えば、カルバマゼピン、プリミドン、バルプロ酸等の抗てんかん薬、ジゴキシン、キニジン、ジギトキシン、テオフィリン等の循環器疾患薬、ゲンタマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン等の抗生物質などが挙げられる。
前記タンパク質としては、多くの重金属、特に亜鉛、カドミウム、銅、水銀などに高い親和性を示す低分子量(約6,000〜13,000)のもの、などが好適に挙げられる。これらのタンパク質は、動物の肝臓、腎臓、その他の組織中に存在し、最近では微生物体内にも存在することが見出されている。また、これらのタンパク質は、システイン含有量が多く、芳香族の残基を殆ど含まないアミノ酸分布を呈しており、生体内においてカドミウム、水銀などの解毒化機能を有する物質であるとともに、亜鉛、銅など生体に必須の微量金属の貯蔵と、生体内における分布にも関与している重要な物質である。
前記重金属としては、例えば、アルキル水銀化合物(R−Hg)、水銀又はその化合物(Hg)、カドミウム又はその化合物(Cd)、鉛又はその化合物(Pb)、六価クロム(Cr6+)、銅又はその化合物(Cu)、亜鉛又はその化合物(Zn)、シアン、六価クロム、砒素、セレン、マンガン、ニッケル、鉄、亜鉛、セレン、スズなどが挙げられる。
本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の製造方法によれば、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体を効率的に製造することができる。
本発明の前記カーボンナノチューブ連結体は、吸着能及び分離能を有する前記カーボンナノチューブが規則的に配列してなるので、目的に応じた設計が容易であり、取扱性に富み、幅広い分野で好適に使用することができる。例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を検出可能であり、標的検出素子、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
(標的検出素子)
本発明の標的検出素子は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体と、保持部とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記カーボンナノチューブ連結体は、検出標的を捕捉可能な捕捉部を有しているのが好ましい。
前記捕捉部としては、各種検出標的を捕捉可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記標的捕捉体からなるのが好ましく、前記カーボンナノチューブと前記標的捕捉体との結合が、化学結合により行われるのが好ましい。
なお、前記カーボンナノチューブ連結体、前記検出標的、及び前記標的捕捉体の詳細については、上述した通りである。
前記保持部としては、前記カーボンナノチューブ連結体を固定させた状態にて、手で持って操作可能である限り、その材質、形状、構造、大きさ、厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1mmの厚みで1cm×10cmの大きさに切断した、アルミニウム等からなる金属板、プラスチック等からなるアクリル板などが挙げられる。
前記保持部に対する前記カーボンナノチューブ連結体の固定位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記保持部の長手方向端部に、前記カーボンナノチューブ連結体における前記基材を連結させ、前記カーボンナノチューブを、前記保持部の長手方向に対し略直交する方向に配向するように固定する態様が挙げられる。この際、前記カーボンナノチューブ連結体の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1本でもよいし、複数本でもよい。該カーボンナノチューブ連結体を複数本用いる場合には、各カーボンナノチューブ連結体に異なる機能を付与することができ、該カーボンナノチューブ連結体にそれぞれ異なる物質(後述する検出標的など)が作用可能であり、同時に複数の前記検出標的を分析することができる。
前記保持部に対する前記カーボンナノチューブ連結体の固定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接着剤等により、固定することができる。該接着剤としては、市販品であってもよいし、適宜合成してもよく、例えば、2液性のエポキシ接着剤などが挙げられる。
前記標的捕捉体を有する前記カーボンナノチューブ連結体を用いた前記標的の検出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ELISA法、振動又は粘性測定センサー、ハイブリダイゼーションプローブなどを用いた検出方法が挙げられる。
前記ELISA法による検出では、例えば抗体が前記標的検出素子における前記カーボンナノチューブに結合した前記標的捕捉体に該当し、該抗体に対し蛍光ラベル化された標的物質を捕捉させ、レーザー光を照射し、蛍光ラベル化された標的物質が励起されて放出する光の強度を検出することにより行うことができる。
前記振動又は粘性測定センサーによる検出では、例えば、水晶発振子又は表面弾性波素子(SAW)の電極上に化学的に結合乃至固定させた前記基材と前記カーボンナノチューブとが前記標的捕捉体に該当し、これに標的物質を作用させると、前記標的捕捉体における前記捕捉部に標的物質が特異的に結合することにより、前記標的捕捉体の重量又は粘弾性が変化し、この重量変化又は粘弾性変化を水晶発振子又は表面弾性波素子(SAW)がとらえ周波数に変換するので、この周波数変化を周波数カウンターで測定することにより、標的物質の存在の有無を検査することができる。
また、予め既知量の標的物質を用いて検量線を作成することにより、試料中の検出又は定量すべき標的物質濃度を検出又は定量することもできる。
なお、前記水晶発振子とは、薄い水晶板の両側に金属電極を蒸着したものであり、電極間に交流電界を印加すると逆圧電効果により一定の周期の振動が生ずるものである。例えば、9MHz、ATカットの水晶発振子の銀電極などを用いることができる。
前記表面弾性波素子(SAW)とは、固体の表面に一対の櫛形電極を設け、電気信号を表面弾性波(固体表面を伝わる音波、超音波)に変換して、対向する電極まで伝達し、再び電気信号として出力する素子であり、刺激に対応して特定の周波数の信号を取り出すことができる。圧電効果を示すタンクル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの強誘電体や、水晶、酸化亜鉛薄膜などが材料とされる。
前記ハイブリダイゼーションプローブによる検出では、例えば、化学処理により変性させたDNA一本鎖が前記標的捕捉体に該当し、これに、標識されたDNAプローブを作用(ハイブリダイズ)させることにより、DNAプローブに相補的(A(アデニン)ならT(チミン)、G(グアニン)ならC(シトシン))な塩基配列を有する特定のDNAを検出することができる。この場合、癌、免疫疾患等と関連した複数の遺伝子の活性(遺伝子発現)を系統的に解析することができる。
本発明の前記標的検出素子は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体を有するので、前記カーボンナノチューブに対し各種物質が反応及び吸着可能であり、各種標的が吸着及び分離可能である。また、前記カーボンナノチューブ連結体が、前記保持部に固定されるので、該保持部を手で持って容易に操作することができる。更に、前記カーボンナノチューブ連結体を1本で使用する場合には、該カーボンナノチューブ連結体を複数の領域に区切って、該領域ごとに前記カーボンナノチューブの末端に結合させる物質を異ならせることができ、前記カーボンナノチューブ連結体を複数本併用して使用する場合には、該カーボンナノチューブ連結体の本数ごとに結合させる物質を異なるせることができる。例えば、1本のカーボンナノチューブ連結体を2つの領域で区切って、廃水中の汚染物質を検出するセンサーとして用いる場合、一の領域では、重金属を捕捉可能な標的捕捉体を前記カーボンナノチューブに結合させ、他の領域では、シアンを捕捉可能な標的捕捉体を前記カーボンナノチューブに結合させることにより、2種類の汚染物質を同時に検出することができる。また、2本の前記カーボンナノチューブ連結体を用い、一のカーボンナノチューブ連結体における前記カーボンナノチューブに重金属を捕捉可能な標的捕捉体を結合させ、他のカーボンナノチューブ連結体における前記カーボンナノチューブにシアンを捕捉可能な標的捕捉体を結合させることによっても、2種類の汚染物質を同時に検出することができる。
本発明の標的検出素子は、例えば、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
(標的検出方法)
本発明の標的検出方法においては、本発明の前記標的検出素子を用い、前記検出標的を含む試料を前記標的検出素子に作用させることを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
前記標的検出素子は、上述の本発明の標的検出素子であり、前記検出標的も上述の通りである。
前記検出標的を含む試料を前記標的検出素子に作用させると、該検出標的が前記標的検出素子における前記標的捕捉体に捕捉される。
前記検出標的を含む試料の前記標的検出素子への作用の方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記標的捕捉体を有する前記標的検出素子を、前記検出標的を含む試料に浸漬する方法などが挙げられる。
なお、前記標的検出素子が、複数本の前記カーボンナノチューブ連結体を有する場合には、各カーボンナノチューブ連結体に異なる前記標的捕捉体を固定させることにより、同時に複数種の前記検出標的を分析することができる。
前記検出標的の検出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ELISA法、振動又は粘性測定センサー、ハイブリダイゼーションプローブなどを用いた検出方法が挙げられる。
前記ELISA法による検出は、前記標的検出素子における前記カーボンナノチューブに、前記標的捕捉体を化学結合させ、該標的捕捉体に対し蛍光ラベル化された標的物質を結合させ、レーザー光を照射し、蛍光ラベル化された標的物質が励起されて放出する光の強度を検出することにより行うことができる。
前記振動又は粘性測定センサーによる検出は、前記標的検出素子における前記カーボンナノチューブを、例えば、水晶発振子又は表面弾性波素子(SAW)の電極上に化学的に結合乃至固定させ、これに標的物質を作用させると、前記化学修飾されたカーボンナノチューブにおける前記標的捕捉体に標的物質が特異的に結合することにより、前記標的捕捉体の重量又は粘弾性が変化し、この重量変化又は粘弾性変化を水晶発振子又は表面弾性波素子(SAW)がとらえ周波数に変換するので、この周波数変化を周波数カウンターで測定することにより、標的物質の存在の有無を検査することができる。
また、予め既知量の標的物質を用いて検量線を作成することにより、試料中の検出又は定量すべき標的物質濃度を検出又は定量することもできる。
なお、前記水晶発振子とは、薄い水晶板の両側に金属電極を蒸着したものであり、電極間に交流電界を印加すると逆圧電効果により一定の周期の振動が生ずるものである。例えば、9MHz、ATカットの水晶発振子の銀電極などを用いることができる。
前記表面弾性波素子(SAW)とは、固体の表面に一対の櫛形電極を設け、電気信号を表面弾性波(固体表面を伝わる音波、超音波)に変換して、対向する電極まで伝達し、再び電気信号として出力する素子であり、刺激に対応して特定の周波数の信号を取り出すことができる。圧電効果を示すタンクル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの強誘電体や、水晶、酸化亜鉛薄膜などが材料とされる。
前記ハイブリダイゼーションプローブによる検出は、例えば、前記標的捕捉体を、化学処理により変性させたDNA一本鎖で形成し、これに、標識されたDNAプローブを作用(ハイブリダイズ)させることにより、DNAプローブに相補的(A(アデニン)ならT(チミン)、G(グアニン)ならC(シトシン))な塩基配列を有する特定のDNAを検出することができる。この場合、癌、免疫疾患等と関連した複数の遺伝子の活性(遺伝子発現)を系統的に解析することができる。
以上の本発明の標的検出方法によれば、上述した各種の標的を含む試料中の該標的を効率よく、かつ高精度に検出することができ、定性分析、定量分析等を行うことができ、例えば、酵素、補酵素、酵素基質、酵素阻害剤、包接化合物、金属、抗体、抗原、タンパク質、微生物、ウイルス、細胞破砕物、代謝産物、核酸、ホルモン、ホルモンレセプター、レクチン、糖、生理活性物質、生理活性物質受容体、アレルゲン、血液タンパク質、組織タンパク質、核物質、ウイルス粒子、神経伝達物質、ハプテン、寄生虫、環境物質、化学種又はこれらの誘導体、ガス成分、などの分析乃至スクリーニング等を行うことができ、医薬品の開発、病気の診断、標的物質のセンシング、生体分子のセンシング、ガスのセンシングなどに好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(ナノホール構造体の形成実験)
陽極酸化処理してナノホール(アルミナポア)を形成するアルミニウム層に、150nmピッチのライン/スペースパターンを持つモールドを前記アルミニウム層に押し付けて、該アルミニウム層の表面にライン(凹部又はグルーブ部)/スペース(凸部又はランド部)パターンをインプリント転写した。図2Aに示すように、予め直線状の凹凸パターン(凹状ラインが一定間隔で配置されたもの)を形成した。次に、希釈シュウ酸中、60Vの電圧で陽極酸化処理を行ったところ、図2Bに示すように、ナノホール(アルミナポア)が、前記凹状ラインにのみ、かつその長さ方向に自己組織化的に配列した状態で形成された(ナノホール列が形成された)。
(実施例1)
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
<ナノホール構造体形成工程>
図3Aに示すように、EB描画装置(「ELS7000」;エリオニクス社製)を用い、SiC基板上にEBレジストを塗布し、ラインを描画して凹凸パターン(ライン&スペースパターン)を形成し、エッチング処理を行うことにより、SiCモールド50を得た。なお、該凹凸パターンにおける、凹状ラインの間隔(ピッチ)は150nmであり、凹状ラインの溝深さは100nmであり、凹状ラインの凸部幅と、凹部の幅との比(凸幅/凹幅)は1:1であった。
図3Bに示すように、シリコン基板52上に、前記電極層としてのNbをスパッタリング法により真空蒸着(厚み:50nm)し、その上に、アルミニウムスパッタリングターゲットを用いて、前記金属層としてのアルミニウム(Al、厚み:350nm)をスパッタリング法により真空蒸着した。こうして得た金属層54に、SiCモールド50を押し付けることにより、SiCモールド50の表面に形成された凹凸パターンを、該金属層54の表面にインプリント転写したところ、図2Aに示すように、金属層54表面に凹凸パターンが形成された。なお、インプリント転写の際の押付け圧力は、油圧プレスにて3,000kg/cmとした。
次に、インプリント転写後の金属層54を、希釈シュウ酸浴を用いて、電圧60Vで陽極酸化処理を行ったところ、図2B及び図3Cに示すように、凹状ライン上にのみ、金属層54の層面と略直交方向にナノホール(アルミナナノホール、アルミナポア)56が多数形成されたナノホール構造体58が得られた。なお、凹状ライン上でのナノホール56どうしの間隔は約150nmであり、金属層54の厚み(前記ナノホールの深さ(長さ))は、300nmであり、ナノホール56の開口径は50nmであった。
<カーボンナノチューブ形成工程>
次に、カーボンナノチューブを形成するための前記炭素供給ガスとしてプロピレンガスを用い、前記導入ガスとして窒素ガスを用い、CVD法により、ナノホール構造体(アルミナナノホール)58における外表面とナノホール56内にカーボンを成長させた。具体的には、ナノホール56を形成したシリコン基板52を石英反応管に入れ、窒素気流下で800℃まで2時間で昇温した後、1.2%濃度のプロピレンを窒素をキャリアーガスとして反応管内に流入し、800℃にて2時間CVDを行い、その後プロピレンを止め、窒素気流下で室温まで冷却した。
その結果、図3Dに示すように、ナノホール構造体58の表面にはカーボン層60が堆積形成され、該ナノホール構造体58におけるナノホール56内には、カーボンナノチューブ62が形成された。また、各カーボンナノチューブ62の平均長さは300nmであった。
<カーボン除去工程>
表面にカーボン層60が堆積形成されたナノホール構造体58を研磨用ターンテーブルにセットし、アルミナ砥粒(粒度3μm)のラッピングテープを押し当て、ターンテーブルを回転させて、冷却水を供給しながら表面研磨を行い、図3Eに示すように、前記凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層(金属層54の凸部64の上面に堆積したカーボン層及び凸部64の側面に付着したカーボン層)60を除去した。
<金属層溶解工程>
次に、前記凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層62を除去したナノホール構造体58に対し、NaOH水熱処理を行って金属層(アルミナ層)54を溶解除去(条件:10M NaOH,オートクレーブ中150℃)し、希塩酸で中和した。その結果、図3Fに示すように、複数のカーボンナノチューブ62が、線状物66にその一端が結合し、該線状物66に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブ62が一列に配列してなる、紐状の本発明のカーボンナノチューブ連結体68を得た。
(実施例2)
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、カーボン除去工程を、下記方法により行った以外は、実施例1と同様にして実施例2のカーボンナノチューブ連結体を作製した。
<カーボン除去工程>
前記カーボンナノチューブ形成工程において得られた、表面にカーボン層60が堆積形成されたナノホール構造体58を、酸素イオンビーム加工装置にセットした。なお、該加工装置におけるイオン源は、ECR(エレクトロンサイクロトロン共鳴)20kV型であり、試料ホルダーに対し入射角が45°となるようにセットした。そして、図4に示すように、500eVのイオンエネルギーで酸素イオンビーム70を照射し、凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層(金属層54の凸部64の上面に堆積したカーボン層及び凸部64の側面に付着したカーボン層)60を除去した(図3E参照)。
その後、実施例1と同様にして、前記金属層溶解工程を行い、複数のカーボンナノチューブ62が、線状物66にその一端が結合し、該線状物66に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブ62が一列に配列してなる、紐状の本発明のカーボンナノチューブ連結体68を得た(図3F参照)。
(実施例3)
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、カーボン除去工程を、下記方法により行った以外は、実施例1と同様にして実施例3のカーボンナノチューブ連結体を作製した。
<カーボン除去工程>
前記カーボンナノチューブ形成工程において得られた、表面にカーボン層が堆積形成されたナノホール構造体58を、イオンミリング加工装置(「ME−1001」;ビーコ社製)にセットした。そして、加速電圧50V、電流20mA/cmの条件で、入射角度30度でアルゴンイオンビームを照射し、凹状ライン間の凸部64表面に付着したカーボン層(金属層54の凸部64の上面に堆積したカーボン層及び凸部64の側面に付着したカーボン層)60を除去した。
その後、実施例1と同様にして、前記金属層溶解工程を行い、複数のカーボンナノチューブ62が、線状物66にその一端が結合し、該線状物66に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブ62が一列に配列してなる、紐状の本発明のカーボンナノチューブ連結体68を得た(図3F参照)。
(実施例4)
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、ナノホール構造体形成工程を、下記方法により行った以外は、実施例1と同様にして、実施例4のカーボンナノチューブ連結体を作製した。
<ナノホール構造体形成工程>
EB描画装置(「ELS7000」;エリオニクス社製)を用い、ガラス基板上に、スピンコートした厚み40nmのレジスト層に、ラインを描画して凹凸パターン(ライン&スペースパターン)を形成した。なお、該凹凸パターンにおける、凹状ラインの間隔(ピッチ)は60nmであり、凹状ラインの溝深さは50nmであり、凹状ラインの凸部幅と、凹部の幅との比(凸幅/凹幅)は1:1であった。該凹凸パターンの表面に、Ni層をスパッタ法により形成し、これを電極として、スルファミン酸ニッケル浴を用いて、ニッケル層の厚みが0.3mmになるまで電鋳を行い、裏面を研磨することにより、Niモールドを得た。
シリコン基板上に、前記電極層としてのNbをスパッタリング法により真空蒸着(厚み:50nm)し、その上に、アルミニウムスパッタリングターゲットを用いて、前記金属層としてのアルミニウム(Al、厚み:350nm)をスパッタリング法により真空蒸着した。こうして得た金属層に、Niモールドを押し付けることにより、Niモールドの表面に形成された凹凸パターンを、該金属層の表面にインプリント転写したところ、金属層表面に凹凸パターンが形成された。なお、インプリント転写の際の押付け圧力は、油圧プレスにて3,000kg/cmとした。
次に、インプリント転写後の金属層を、希釈硫酸浴を用いて、電圧18Vで陽極酸化処理を行ったところ、図5に示すように、凹状ライン上にのみ、金属層の層面と略直交方向に貫通孔としてのナノホール(アルミナナノホール、アルミナポア)が多数形成されたナノホール構造体が得られた。なお、凹状ライン上での前記ナノホールどうしの間隔は約45nmと極めて狭く、金属層の厚み(前記ナノホールの深さ(長さ))は、350nmであり、前記ナノホールの開口径は20nmであった。
その後、実施例1と同様にして、前記カーボンナノチューブ形成工程、前記カーボン除去工程、及び前記金属層溶解工程を行い、複数のカーボンナノチューブ62が、線状物66にその一端が結合し、該線状物66に対し略直交する方向に配向し、カーボンナノチューブ62が一列に配列してなる、紐状の本発明のカーボンナノチューブ連結体68を得た(図3F参照)。
(実施例5)
−カーボンナノチューブ連結体の作製−
実施例1において、前記ナノホール構造体形成工程におけるEB露光を行う際に、EB露光時の露光パワーを一定周期で変調させることにより、図1Aに示すよう、凹状ラインの幅を凹状ライン内で100nm間隔で変化させた凹凸パターンを形成した後、実施例3と同様にしてNiモールドを作製した。次いで、希釈硫酸中、電圧40Vで陽極酸化処理を行った以外は、実施例1と同様にして実施例4のカーボンナノチューブ連結体を作製した。その結果、図1Bに示すような構造が観察され、前記凹状ラインの幅を広くした部分に、規則性よく、ナノホール(アルミナポア)が形成されていることが確認された。
(実施例6)
−標的検出素子の作製−
前記保持部として、厚み1mm、大きさ1cm×10cmに切断した棒状のプラスチック製アクリル板を用い、該保持部82の長手方向端部に、実施例1〜5で得られたカーボンナノチューブ連結体68における線状物66を長さ1cm連結させ、カーボンナノチューブ62を前記保持部の長手方向に対し略直交する方向に配向するように、接着剤(「アロンアルファ(登録商標)」;東亜合成株式会社製)で接着固定し、図6に示すような標的検出素子80を得た。
得られた標的検出素子80において、実施例1〜3のカーボンナノチューブ連結体を用いた標的検出素子では、カーボンナノチューブの存在間隔が150nmであることから、前記標的検出素子におけるカーボンナノチューブの数が67,000個であり、実施例4のカーボンナノチューブ連結体を用いた標的検出素子では、カーボンナノチューブの存在間隔が45nmであることから、前記標的検出素子におけるカーボンナノチューブの数が222,000個であり、実施例5のカーボンナノチューブ連結体を用いた標的検出素子では、カーボンナノチューブの存在間隔が100nmであることから、前記標的検出素子におけるカーボンナノチューブの数が100,000個であった。
−標的検出素子の吸着能評価−
標的検出素子を用い、環境ホルモンの吸着分離検出を行った。
図6に示すように、実施例5のカーボンナノチューブ連結体68(線状物の長さ2cm、カーボンナノチューブの存在間隔100nm)100本を、保持部82に接着して標的検出素子80を作製した。図7Aに示すように、標的検出素子80におけるカーボンナノチューブ連結体68部分を、環境ホルモン様物質であるビスフェノールAを含む溶液(ビスフェノールA濃度は1ng/ml)に浸漬した。その後、図7Bに示すように、標的検出素子80を、ビスフェノールAを含む溶液から取り出し、メタノール液に浸漬して吸着成分を溶離させ、溶離液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、ビスフェノールAが検出された。なお、検出信号は、略濃度に比例するので、定量分析も可能であることが判った。
以上の結果より、ビスフェノールAの濃度が極めて小さくても、該ビスフェノールAを検出することができ、すなわち、前記カーボンナノチューブ連結体を有する標的検出素子は、ビスフェノールAの吸着能を有し、選択吸着能を活かした吸着分離検出技術に応用可能であることが判った。なお、4−n−ノニルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、ダイオキシンンなどに対しても、同様の吸着能を示すことが判った。
(実施例7)
−標的の検出−
カーボンナノチューブに化学修飾を施した標的検出素子を用い、α−フェトプロテイン(AFP)の検出を行った。
まず、実施例5で得られたカーボンナノチューブ連結体68(線状物の長さ2cm、カーボンナノチューブの存在間隔100nm)100本を用いた実施例6の標的検出素子80(図6参照)における、カーボンナノチューブ連結体68部分を濃硝酸中に浸漬し、80℃にて3時間加熱し、カーボンナノチューブ62にカルボキシル基(−COOH)を導入した。これに、ストレプトアビジンを修飾し、更に、ビオチン化した抗AFP抗体を固定した。これにAFPを含む試料及びRu(bpy) 2+ラベル化抗AFP抗体を反応させ、Ru(bpy) 2+による電気化学発光法にて検出した。AFPの検出限界は、10ng/mlと高感度で定量的であり、化学修飾による生体高分子の分析に応用することができることが判った。
本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1) 複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなることを特徴とするカーボンナノチューブ連結体。
(付記2) 基材が線状物であり、カーボンナノチューブが一列に配列してなる付記1に記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記3) カーボンナノチューブにおける基材と結合する端が開口し、他端が閉鎖されている付記1から2のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記4) 複数のカーボンナノチューブにおける長さ、太さ、及び外径の少なくともいずれかが互いに同一である付記1から3のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記5) カーボンナノチューブの平均長さが、1μm以下である付記1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記6) 基材が、カーボンで形成されてなる付記1から5のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記7) カーボンナノチューブが、機能性材料で被覆されている付記1から6のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記8) 検出標的を捕捉するのに用いられる付記1から7のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記9) カーボンナノチューブ連結体が、カーボンナノチューブと結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な捕捉部とからなる標的捕捉体を有する付記1から8のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記10) カーボンナノチューブと標的捕捉体との結合が、化学結合により行われる付記9に記載のカーボンナノチューブ連結体。
(付記11) 付記1から8のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体と保持部とを有してなり、前記カーボンナノチューブ連結体が、検出標的を捕捉可能な捕捉部を有することを特徴とする標的検出素子。
(付記12) 捕捉部が、カーボンナノチューブと結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な捕捉部とを有する標的捕捉体からなる付記11に記載の標的検出素子。
(付記13) 付記1から10のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体を製造する方法であって、
金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、該ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、該カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び前記金属層を溶解させる金属層溶解工程を含むことを特徴とするカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記14) 金属層がアルミニウムで形成された付記13に記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記15) 凹状ラインの幅が、該凹状ラインの長さ方向において一定間隔で変化した付記13から14のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記16) ナノホール形成処理が、陽極酸化処理である付記13から15のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記17) カーボンナノチューブ形成工程が、CVD法(化学的気相成長法)により行われる付記13から16のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記18) カーボン除去工程が、ラップ処理及びCMP(化学的機械的研磨)処理の少なくともいずれかにより行われる付記13から17のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記19) 凸部側面に付着したカーボンの除去が、イオンビーム及び電子ビームのいずれかを、前記凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって照射することにより行われる付記13から19のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
(付記20) 付記11から12のいずれかに記載の標的検出素子を用い、検出標的を含む試料を前記標的検出素子に作用させることを特徴とする標的検出方法。
本発明のカーボンナノチューブ連結体は、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともできる標的検出素子、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明の標的検出素子は、病原物質、生体物質、有毒物質等の各種標的を高感度に検出可能で、更にはこれらの定性や定量を行うこともでき、バイオセンサー、ガスセンサー等の各種センサーなどをはじめとして各種分野に好適に使用可能である。
本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法は、本発明の前記カーボンナノチューブ連結体の製造に好適に使用することができる。
本発明の標的検出方法は、簡便かつ高感度に標的を検出することができる。
図1Aは、ナノホール列(一定間隔で幅が変化する態様)が形成される前の状態を示す概略説明図である。 図1Bは、ナノホール列(一定間隔で幅が変化する態様)が形成される後の状態を示す概略説明図である。 図2Aは、モールドをインプリント転写した後のアルミニウム層の表面状態の一例を説明するための写真である。 図2Bは、図2Aに示すアルミニウム層に対して陽極酸化処理を行い、ナノホール列を形成した状態の一例を示す写真である。 図3Aは、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法の工程を説明するための工程図(その1)である。 図3Bは、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法の工程を説明するための工程図(その2)である。 図3Cは、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法の工程を説明するための工程図(その3)である。 図3Dは、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法の工程を説明するための工程図(その4)である。 図3Eは、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法の工程を説明するための工程図(その5)である。 図3Fは、本発明のカーボンナノチューブ連結体の一例を示す概略説明図である。 図4は、本発明のカーボンナノチューブ連結体の製造方法におけるカーボン除去工程の一例を示す概略説明図である。 図5は、陽極酸化処理後の金属層の表面におけるナノホールの配列状態の一例を示す写真である。 図6は、本発明の標的検出素子の一例を示す概略説明図である。 図7Aは、本発明の標的検出素子の吸着能を評価するための実験方法の一例を示す概略説明図(その1)である。 図7Bは、本発明の標的検出素子の吸着能を評価するための実験方法の一例を示す概略説明図(その2)である。
符号の説明
50 SiCモールド
52 シリコン基板
54 金属層
56 ナノホール
58 ナノホール構造体
60 カーボン層
62 カーボンナノチューブ
64 凸部
66 線状物
68 カーボンナノチューブ連結体
70 酸素イオンビーム
80 標的検出素子
82 保持部

Claims (10)

  1. 複数のカーボンナノチューブが、基材にその一端が結合し、該基材に対し略直交する方向に配向し、前記カーボンナノチューブが配列してなることを特徴とするカーボンナノチューブ連結体。
  2. 基材が線状物であり、カーボンナノチューブが一列に配列してなる請求項1に記載のカーボンナノチューブ連結体。
  3. カーボンナノチューブにおける基材と結合する端が開口し、他端が閉鎖されている請求項1から2のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
  4. 複数のカーボンナノチューブにおける長さ、太さ、及び外径の少なくともいずれかが互いに同一である請求項1から3のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
  5. 基材が、カーボンで形成されてなる請求項1から4のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
  6. 検出標的を捕捉するのに用いられる請求項1から5のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体。
  7. カーボンナノチューブ連結体が、カーボンナノチューブと結合可能な結合部と、検出標的を捕捉可能な捕捉部とからなる標的捕捉体を有し、前記カーボンナノチューブと前記標的捕捉体との結合が化学結合により行われる請求項6に記載のカーボンナノチューブ連結体。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体を製造する方法であって、
    金属層上に凹状ラインを形成し、ナノホール形成処理を行うことにより、前記凹状ライン上に、前記金属層に対し略直交する方向にナノホールが配列してなるナノホール列を形成してナノホール構造体を形成するナノホール構造体形成工程、該ナノホールの内部にカーボンナノチューブを形成するカーボンナノチューブ形成工程、該カーボンナノチューブ形成工程により前記凹状ライン間の凸部表面に付着したカーボンを除去するカーボン除去工程、及び前記金属層を溶解させる金属層溶解工程を含むことを特徴とするカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
  9. カーボン除去工程が、ラップ処理及びCMP(化学的機械的研磨)処理の少なくともいずれかにより行われる請求項8に記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
  10. 凸部側面に付着したカーボンの除去が、イオンビーム及び電子ビームのいずれかを、前記凸部の長手方向及び高さ方向に対して角度をもって照射することにより行われる請求項8から9のいずれかに記載のカーボンナノチューブ連結体の製造方法。
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