JP2003185656A - 生体高分子検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置 - Google Patents

生体高分子検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置

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JP2003185656A JP2001387831A JP2001387831A JP2003185656A JP 2003185656 A JP2003185656 A JP 2003185656A JP 2001387831 A JP2001387831 A JP 2001387831A JP 2001387831 A JP2001387831 A JP 2001387831A JP 2003185656 A JP2003185656 A JP 2003185656A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料中に存在する一連の機能的に密接な関係
のある複数の標的生体高分子の存在量を容易にかつ確実
にしかも簡便に検出可能であり、効率良く病気の診断等
を行うことが可能であり、アレイチップテクノロジーに
適用可能な生体高分子検出デバイスの提供。 【解決手段】 振動を誘起させる振動誘起手段と、該振
動誘起手段により誘起された振動により共振可能であ
り、かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合
手段と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相
互作用したか否かを検出する検出手段とを有する生体高
分子検出デバイス。振動誘起手段が、結合手段の一端に
設けられた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された
振動誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通
可能に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有
してなる態様、などが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料中に存在する
標的生体高分子を容易にかつ確実に検出可能であり、効
率良く病気の診断等を行うことが可能な生体高分子検出
デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカーボ
ンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヒトゲノム計画は、ヒトの全遺伝子(D
NA)を世界各国で分担して解読しようとする計画であ
り、1990年代から実行され、2000年夏にヒトの
全遺伝子(DNA)に関する解読情報を記したドラフト
版が公表された。このヒトの全遺伝子(DNA)におけ
るどの部分がどのような生体機能に関係しているかが明
らかになれば、病気の診断、治療等の技術をはじめとし
てライフサイエンス関連技術が更なる発展をとげるもの
と予想される。
【0003】例えば、従来から行われてきている糖尿病
の診断では、患者の体内におけるインシュリン産成能が
どの程度であるかに基づいて、単にI型、II型と分類さ
れるに過ぎない。前記糖尿病の場合、血糖のレセプタ
ー、該血糖値の量に応じてインシュリンを合成したり分
解したりする酵素など、互いに複雑に機能し合っている
複数のタンパク質等における機能や量のバランスがくず
れ血糖値の調節が不完全となることによって発症する
が、前記従来の糖尿病の診断の場合、糖尿病の直接の原
因を知ることができないという問題があった。しかし、
前記ヒトゲノム計画によって明らかにされたヒトの全遺
伝子(DNA)の解読情報は、前記血糖値の調節に関与
する酵素やレセプター等の各種タンパク質のアミノ酸配
列をコードする遺伝子(DNA)情報の総てを我々に提
示するものであり、この遺伝子(DNA)情報を分析す
ることにより、前記血糖値の調節異常の原因となってい
るタンパク質を知ることができ、前記糖尿病を従来のよ
うにI型、II型と大きく分類するのではなく、より詳細
なサブタイプに分類することができ、前記糖尿病のより
適切な診断と治療とを行うことが可能になる。近い将
来、一連の機能的に密接な関係のある複数のタンパク質
の機能や存在量等を分析することにより、病気の診断や
治療をより適切に行う時代が到来するものと予想され
る。
【0004】ところで、上述のような一連の機能的に密
接な関係のある複数のタンパク質の存在量を簡便に測定
可能な方法としては、現在のところ、二次元電気泳動と
質量分析との併用による方法しか確立されていない。し
かし、この方法では、病気の診断や治療に有効な情報が
十分に得られず、測定も簡便に行うことができないとい
う問題がある。一方、DNAに関しては、測定対象であ
るDNAを予めPCR反応(polymerase chain react
ion)によって増幅(増量)する際に蛍光標識色素を導
入し、アレイ状に配した相補DNA鎖と結合した試料中
のDNAに基づく蛍光強度によって、該試料中のDNA
量を簡便に定量可能なDNAチップが提供されている。
しかし、タンパク質に関しては、PCR反応に相当する
増幅法がなく、また、蛋白質と蛍光標識色素との反応性
が異なるため蛋白質が複数混在する場合には各タンパク
質に蛍光標識色素を一様に導入することが困難であるこ
と等の理由から、試料中のタンパク質量を定量可能なチ
ップは未だ提供されていないのが現状である。このた
め、蛍光標識色素を用いることなく、特定のタンパク質
を簡便に定量可能なアレイチップ及びその関連技術の開
発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる要望
に応え、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的
を達成することを課題とする。即ち、本発明は、試料中
に存在する一連の機能的に密接な関係のある複数の標的
生体高分子の存在量を容易にかつ確実にしかも簡便に検
出可能であり、効率良く病気の診断等を行うことが可能
であり、アレイチップテクノロジーに適用可能な生体高
分子検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用い
るカーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。 <1> 振動を誘起させる振動誘起手段と、該振動誘起
手段により誘起された振動により共振可能であり、かつ
標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合手段と、
該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用し
たか否かを検出する検出手段とを有することを特徴とす
る生体高分子検出デバイスである。前記<1>に記載の
生体高分子検出デバイスにおいては、前記振動誘起手段
が、振動を誘起させる。前記結合手段が、前記振動誘起
手段により誘起された振動により共振する。そして、該
結合手段は、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能で
あるので、試料中に該標的生体高分子が存在すれば該標
的生体高分子と結合乃至相互作用する。前記検出手段
が、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互
作用したか否かを検出することにより、試料中の前記標
的生体高分子の量が簡便に定量される。
【0007】<2> 振動誘起手段が、結合手段の一端
に設けられた基部電極と、該結合手段の近傍に配置され
た振動誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導
通可能に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを
有してなる前記<1>に記載の生体高分子検出デバイス
である。前記<2>に記載の生体高分子検出デバイスに
おいては、前記基部電極が前記結合手段の一端に設けら
れ、前記振動誘起電極が前記結合手段の近傍に配置され
ており、両者は互いに電気的に完全な導通状態で接続さ
れていないため、前記交流電源が交流電圧を印加する
と、前記結合手段と前記振動誘起電極との間で交流電界
が生じ、該結合手段がその導電性により前記交流電圧の
周波数に応じて振動する。
【0008】<3> 振動誘起手段が、圧電素子である
前記<1>又は<2>に記載の生体高分子検出デバイス
である。前記<3>に記載の生体高分子検出デバイスに
おいては、前記圧電素子を駆動させると前記結合手段が
該圧電素子による振動に共振する。
【0009】<4> 結合手段が、振動誘起手段により
印加された振動により共振可能な感応部と、標的生体高
分子と結合乃至相互作用可能な結合部とを有する前記<
1>から<3>いずれかに記載の生体高分子検出デバイ
スである。前記<4>に記載の生体高分子検出デバイス
においては、前記感応部が、前記振動誘起手段により誘
起された振動により共振する。前記結合部が、試料中に
該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結合
乃至相互作用する。
【0010】<5> 感応部が、カーボンナノチューブ
である前記<4>に記載の生体高分子検出デバイスであ
る。前記<5>に記載の生体高分子検出デバイスにおい
ては、前記カーボンナノチューブが、前記振動誘起手段
により誘起された振動により共振する。
【0011】<6> 結合手段が、カーボンナノチュー
ブの先端に結合部が結合してなり、前記カーボンナノチ
ューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先
端のダングリングボンドに、結合部を形成する材料を反
応させて結合させることにより製造された前記<3>か
ら<5>のいずれかに記載の生体高分子検出デバイスで
ある。前記<6>に記載の生体高分子検出デバイスにお
いては、前記カーボンナノチューブが、前記振動誘起手
段により誘起された振動により共振する。前記カーボン
ナノチューブの先端に、酸素プラズマ雰囲気下で処理し
て生成させたダングリングボンドに前記結合部を形成す
る材料を反応させて結合された前記結合部が、試料中に
該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結合
乃至相互作用する。
【0012】<7> 結合部が、生理的条件下で標的生
体高分子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及
び抗体断片から選択される少なくとも1種である前記<
4>から<6>のいずれかに記載の生体高分子検出デバ
イスである。前記<7>に記載の生体高分子検出デバイ
スにおいては、前記結合部が標的生体高分子と特異的に
結合乃至相互作用可能であるので、特定の標的生体高分
子が簡便に定量される。
【0013】<8> 標的生体高分子と結合乃至相互作
用可能な結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、
該結合手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合
手段の振動変化を検出する検出工程とを含むことを特徴
とする生体高分子検出方法である。前記<8>に記載の
生体高分子検出方法では、前記振動誘起工程において、
前記結合手段に振動が誘起される。該結合手段は、標的
生体高分子と結合乃至相互作用可能であるので、試料中
に該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結
合乃至相互作用する。前記検出工程において、前記結合
手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否
かが検出される。その結果、試料中の前記標的生体高分
子の量が簡便に定量される。
【0014】<9> 標的生体高分子に結合乃至相互作
用可能な結合部をカーボンナノチューブの先端に有して
なり、前記カーボンナノチューブを処理して生成させた
該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、
前記結合部を形成する材料を反応させて結合させて製造
されることを特徴とするカーボンナノチューブ構造体で
ある。前記<9>に記載のカーボンナノチューブ構造体
は、前記生体高分子検出装置、前記生体高分子検出方法
等に好適に使用される。
【0015】<10> 前記<1>から<7>のいずれ
かに記載の生体高分子検出デバイスを備えてなることを
特徴とする疾病診断装置である。前記<10>に記載の
疾病診断装置は、前記生体高分子検出デバイスを備えて
なるので、前記標的生体高分子としての、病気の原因と
なっているタンパク質の試料中の存在量を短時間で定量
できるので、疾病が容易にかつ詳細に診断される。
【0016】
【発明の実施の形態】(生体高分子検出デバイス)本発
明の生体高分子検出デバイスは、振動誘起手段と、結合
手段と、検出手段とを有してなり、更に必要に応じて適
宜選択したその他の手段を有してなる。
【0017】−振動誘起手段− 前記振動誘起手段としては、振動を誘起させる機能を有
する限り特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中
から適宜選択することができるが、周波数のある、電
場、電流、音波、磁気、光及び機械的刺激から選択され
る少なくとも1種により振動を誘起可能であるものが好
ましい。
【0018】前記電流により振動を誘起可能な振動誘起
手段としては、例えば、前記結合手段の一端に設けられ
た基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動誘起
電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能に接
続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有してなる
電気回路や、圧電素子などが好適に挙げられる。前記電
気回路の中でも、前記基部電極が固定されており、前記
結合手段が立設状態で配置されており、前記振動誘起電
極が該結合手段の周側面近傍に配置されているものが好
ましい。この場合、前記交流電源から交流電圧を前記基
部電極及び前記振動誘起電極とに印加すると、前記結合
手段を略水平方向に該交流電圧の周波数に対応させて振
動させることができる。
【0019】前記音波により振動を誘起可能な振動誘起
手段としては、例えば、超音波発振装置などが好適に挙
げられる。この超音波発振装置の場合、該超音波発振装
置が発振する超音波の周波数に対応させて該結合手段を
振動させることができる。
【0020】前記磁気により振動を誘起可能な振動誘起
手段としては、例えば、磁気極性を付与させた前記結合
手段の近傍に配置した、両極を備えた回転可能な永久磁
石、電磁石などが好適に挙げられる。該回転可能な永久
磁石の場合、該永久磁石が回転することにより前記結合
手段に印加する極性の変化周期に対応させて該結合手段
を振動させることができる。また、前記電磁石の場合、
該電磁石を一定の周期でON−OFFに切り換えること
により該周期に対応させて前記結合手段を振動させるこ
とができる。
【0021】前記光により振動を誘起可能な振動誘起手
段としては、例えば、露光の有無あるいは露光光の波長
の変化に応じて立体配座構造が変化可能な材料などが好
適に挙げられる。このような材料に前記結合手段を結合
させておくと、露光のON−OFFの切り換え周期、あ
るいは露光する露光光の種類の切り換え周期等に対応さ
せて前記結合手段を振動させることができる。
【0022】前記機械的刺激により振動を誘起可能な振
動誘起手段としては、例えば、圧電素子、振とう装置、
シェーカーなどが好適に挙げられる。これらの場合、そ
の振動周波数に対応させて前記結合手段を振動させるこ
とができる。
【0023】前記振動誘起手段が誘起する振動の周波数
としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択する
ことができるが、例えば、1〜10MHzが好ましく、
1〜10kHzがより好ましい。
【0024】前記振動誘起手段が誘起する振動の振幅と
しては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択するこ
とができるが、例えば、0.1nm〜10μmが好まし
く、1nm〜100nmがより好ましい。
【0025】−結合手段− 前記結合手段としては、前記振動誘起手段により誘起さ
れた振動により共振可能であり、かつ標的生体高分子と
結合乃至相互作用可能である限り特に制限はなく、目的
に応じて公知のものの中から適宜選択することができる
が、振動誘起手段により印加された振動により共振可能
な感応部と、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な
結合部とを有するもの、などが好適に挙げられる。ま
た、前記結合手段の形状、構造、大きさ、材質等につい
て特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することがで
きる。
【0026】前記感応部としては、可撓性を有するもの
が好ましい。この場合、該感応部を効率良く振動させる
ことができる点で有利である。また、前記感応部として
は、導電性を有するものが好ましい。
【0027】前記感応部として前記可撓性及び前記導電
性を有するものとしては、例えば、カーボンナノチュー
ブ、シリコン薄膜、水晶発振子などが挙げられ、これら
の中でも耐久性、振動の制御性、製造容易性等の点でカ
ーボンナノチューブが特に好ましい。
【0028】前記カーボンナノチューブとしては、特に
制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、例えば、その形状としては、直線状(略直線状の軸
を有するもの)であってもよいし、曲線状(曲線状の軸
を有するもの)であってもよいが、振動の制御性の観点
からは直線状であるのが好ましく、また、その構造とし
ては、シングルウォール構造であってもよいし、マルチ
ウォール構造であってもよいが、良好な可撓性の観点か
らはシングルウォール構造が好ましい。また、その大き
さとしては、直径が0.4〜10nm程度であるのが好
ましい。
【0029】前記カーボンナノチューブの製造方法とし
ては、特に制限はなく、公知の方法により製造すること
ができるが、前記直線状のカーボンナノチューブを製造
する観点からは、直流電場下で化学蒸着法(CVD)に
より製造する方法や、直流電場下で略直線状の空洞部を
有する構造体を用いて化学蒸着法(CVD)により製造
する方法がより好ましい。
【0030】なお、前記略直線状の空洞部を有する構造
体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択す
ることができるが、例えば、陽極酸化処理されたアルミ
ナなどが好適に挙げられる。また、前記化学蒸着法(C
VD)でカーボンナノチューブを製造する場合には、触
媒層を使用し、該触媒層上にカーボンナノチューブを成
長させる。この場合、該触媒層の材料としては、例え
ば、鉄、ニッケル、コバルト等の遷移金属などが好適に
挙げられる。前記化学蒸着法(CVD)でカーボンナノ
チューブを製造する場合、原料ガスとしては、特に制限
はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
メタンなどが好適に挙げられ、該化学蒸着法としては、
特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、
例えば、熱CVD、プラズマCVD、などが好適に挙げ
られ、該化学蒸着法を行うための装置としては、特に制
限はなく公知のものを使用することができ、該化学蒸着
の条件としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択
することができ、例えば、基板温度を500℃以上とす
る条件などが挙げられる。
【0031】なお、前記シリコン薄膜等は、例えば、マ
イクロマシンの製造プロセスにより製造することができ
る。
【0032】前記結合部としては、特に制限はなく目的
に応じて適宜選択することができ、生理的条件下で標的
生体高分子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体
及び抗体断片から選択される少なくとも1種であるのが
好ましい。
【0033】前記標的生体高分子としては、特に制限は
なく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、核
酸、脂質、糖、タンパク質などが挙げられる。
【0034】前記物質としては、特に制限はなく目的に
応じて適宜選択することができるが、例えば、核酸、タ
ンパク質、脂質、糖、酵素の基質となる物質、アロステ
リック制御物質、受容体タンパク質に対するアゴニス
ト、アンタゴニスト又はそれらの誘導体、生体内で前記
標的生体高分子と相互作用をするタンパク質、生体内で
前記標的生体高分子と複合体を形成するタンパク質、な
どが挙げられる。なお、該物質は、適宜合成して得ても
よいし、単離精製して得てもよい。
【0035】前記抗体としては、特に制限はなく目的に
応じて適宜選択することができるが、例えば、抗標的生
体高分子IgG抗体、抗標的生体高分子IgA抗体、抗
標的生体高分子IgM抗体、抗標的生体高分子IgD抗
体、抗標的生体高分子IgE抗体、などが挙げられる
が、これらの中でも抗標的生体高分子IgG抗体が好ま
しい。なお、該抗体は、モノクローナル抗体であっても
よいし、ポリクローナル抗体であってもよいが、モノク
ローナル抗体であるのが好ましく、また、適宜公知の方
法によって得ることができる。
【0036】前記抗体断片としては、特に制限はなく目
的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記
抗体のFabフラグメント、前記抗体の可変領域の一部
乃至全部を含む断片、などが挙げられる。なお、該抗体
断片は、適宜公知の方法、例えば、前記抗体を酵素処理
等する方法、該抗体を産成するリンパ球細胞の遺伝子組
換えによる方法、などによって得ることができる。
【0037】これらの結合部は、1種単独で使用しても
よいし、2種以上を併用してもよいが、一度に複数の標
的生体高分子を定量する場合には、前記結合部として異
なるものを2種以上併用するのが好ましく、該結合部が
分画されて複数存在し、分画された各結合部毎に結合乃
至相互作用可能な標的生体高分子が異なっている態様が
より好ましい。
【0038】前記感応部と前記結合部との結合として
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
でき、例えば、化学結合、物理吸着等のいずれであって
もよいが、安定性等の観点からは化学結合が好ましく、
その中でも、共有結合、配位結合などがより好ましい。
【0039】前記感応部がカーボンナノチューブである
場合、例えば、酸素プラズマ雰囲気下で該カーボンナノ
チューブを処理した後、前記結合部を形成する材料(例
えば前記抗体)の水溶液を該カーボンナノチューブに向
けて噴霧することにより、断熱膨張により該水溶液を凍
結させて前記結合部を形成する材料(例えば前記抗体)
の乾燥体を生成し、該乾燥体を該カーボンナノチューブ
に供給し、該乾燥体を前記カーボンナノチューブの先端
に結合させることができる。なお、前記水溶液として
は、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することがで
きるが、例えば、炭酸アンモニウムpH緩衝液(pH
7)などが好適に挙げられる。前記カーボンナノチュー
ブは、炭素六原子による芳香環が連続したチューブ構造
を有するが、その先端部分に炭素の五員環を含んでい
る。該カーボンナノチューブを前記酸素プラズマ雰囲気
下で処理すると、あるいは、該カーボンナノチューブを
アルゴンプラズマ等を利用したミリングプロセスで処理
すると、前記五員環部分が開環してダングリングボンド
が生成する。そこに、前記結合部を形成する材料を噴霧
させ、反応させると、該結合部を形成する材料が前記ダ
ングリングボンドに効率良く化学結合する。この手法に
よれば、前記カーボンナノチューブの先端に所望の材料
を容易にかつ簡便にしかも効率良く化学結合させること
ができる。
【0040】−検出手段− 前記検出手段としては、前記結合手段が前記標的生体高
分子と結合乃至相互作用したか否かを検出することがで
きる限り特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中
から適宜選択することができ、例えば、通電の有無を検
出するもの、振動変化を映像情報として検出するもの、
などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよ
いし、2種以上を併用してもよい。
【0041】前記通電の有無を検出する検出手段として
は、例えば、通電の有無を検出する測定部を有し、該測
定部が、通電があったことを検出して、前記結合手段が
前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検出
するものなどが好適に挙げられる。
【0042】前記振動変化を映像情報として検出する検
出手段としては、例えば、前記結合手段の振動状態を撮
影し、該結合手段の振幅変化を検知して振動変化を検出
する測定部を有し、該測定部が、振幅変化があったこと
を検出して、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合
乃至相互作用したことを検出するものなどが好適に挙げ
られる。
【0043】なお、検出する前記振動変化としては、固
有振動変化、振幅変化、定在波の節の位置変化、などが
挙げられるが、これらの中でも前記結合手段の共振状態
の変化を検出する観点からは、固有振動変化が好まし
い。
【0044】前記検出手段としては、前記測定部のほか
に、該測定部が検出した検出結果と、前記標的生体高分
子と前記結合部との解離定数とに基づき、試料中の前記
標的生体高分子の存在量を算出するデータ処理部を有し
ているのが好ましく、また、検出結果を表示可能なデー
タ表示部等を有しているのが好ましい。なお、前記デー
タ処理部、前記データ表示部等としては、公知のコンピ
ュータ等を用いることができる。
【0045】本発明の生体高分子検出デバイスは、例え
ば、前記結合手段を試料液中に配置させた状態で使用す
ることができ、各種タンパク質の定量、病気の診断等に
使用することができ、後述する本発明の生体高分子検出
方法、本発明の疾病診断装置に特に好適に使用すること
ができる。
【0046】なお、前記試料液としては、特に制限はな
く目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、
血液、リンパ液、唾液等の生体液、消化物、尿等の排泄
液、反応液、精製液、廃液、あるいはこれらの希釈液、
などが挙げられる。前記病気としては、特に制限はなく
目的に応じて適宜選択することができるが、複数のタン
パク質が関与する生体反応において少なくとも1種のタ
ンパク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発
症する病気が好適に挙げられ、例えば、糖尿病、高血圧
症、高脂血症、ガン、その他の多因性疾患、などが好適
に挙げられる。
【0047】本発明の生体高分子検出デバイスの検出感
度は、前記結合手段が結合する前記標的生体高分子の分
子量に依存して変化し、また、該標的生体高分子と前記
結合手段との結合定数によって変化するが、例えば、前
記結合手段として結合定数が異なるものを、複数アレイ
上に配置すること等により、検出の感度を高め、領域を
広くすることができる。
【0048】(生体高分子検出方法)本発明の生体高分
子検出方法は、前記標的生体高分子と結合乃至相互作用
可能な前記結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程
と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合した際の該
結合手段の振動変化を検出する検出工程とを含み、更に
必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。前記検
出工程は、前記検出手段により好適に行うことができ
る。前記生体高分子検出方法は、前記本発明の生体高分
子検出装置を用いて好適に実施することができる。
【0049】本発明の生体高分子検出方法は、例えば、
前記結合手段を前記試料液中に配置させた状態で使用す
ることができ、各種タンパク質の定量、病気の診断等に
好適に使用することができる。
【0050】(カーボンナノチューブ構造体)本発明の
カーボンナノチューブ構造体は、標的生体高分子に結合
乃至相互作用可能な結合部をカーボンナノチューブの先
端に有してなり、更に必要に応じてその他の部を有して
なる。なお、前記カーボンナノチューブの詳細は既述の
通りである。前記カーボンナノチューブ構造体は、前記
カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボン
ナノチューブ先端のダングリングボンドに、前記結合部
を形成する材料を反応させて結合させて製造される。
【0051】前記カーボンナノチューブと前記結合部と
の結合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選
択することができ、例えば、化学結合、物理吸着等のい
ずれであってもよいが、安定性等の観点からは化学結合
が好ましく、その中でも、共有結合、配位結合などがよ
り好ましい。
【0052】前記結合の方法としては、特に制限はなく
目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前
記カーボンナノチューブを処理した後、前記結合部を形
成する材料、例えば前記抗体、の水溶液を該カーボンナ
ノチューブに向けて噴霧することにより、断熱膨張によ
り該水溶液を凍結させて前記結合部を形成する材料(例
えば前記抗体)の乾燥体を生成し、該乾燥体を該カーボ
ンナノチューブに供給し、該乾燥体を前記カーボンナノ
チューブの先端に結合させることができる。前記カーボ
ンナノチューブは、炭素六原子による芳香環が連続した
チューブ構造を有するが、その先端部分には炭素の五員
環を含んでいる。該カーボンナノチューブを前記酸素プ
ラズマ雰囲気下で処理すると、あるいは該カーボンナノ
チューブをアルゴンプラズマ等を利用したミリングプロ
セスで処理すると、前記五員環部分が開環してダングリ
ングボンドが生成する。そこに、前記結合部を形成する
材料を供給し反応させると、該結合部を形成する材料が
前記ダングリングボンドに効率良く化学結合する。
【0053】本発明のカーボンナノチューブ構造体は、
各種用途に使用することができるが、本発明の前記生体
高分子検出装置、前記生体高分子検出方法における前記
結合手段として、あるいは以下の疾病診断装置、などに
好適に使用することができる。
【0054】(疾病診断装置)本発明の疾病診断装置
は、前記生体高分子検出デバイスを備えてなり、更に必
要に応じて適宜選択したその他の機器等を備えてなる。
【0055】本発明の疾病診断装置においては、疾病の
原因、マーカー等となる前記標的生体高分子を1種単独
で検出可能に設計してもよいし、2種以上を検出可能に
設計してもよい。
【0056】前者の場合、前記生体高分子検出デバイス
における前記結合手段の前記結合部が、特定の1種の前
記標的生体高分子に結合可能であればよく、例えば、該
結合部を、該特定の1種の前記標的生体高分子に対する
モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体となるよう
に設計するのが好ましい。
【0057】後者の場合、前記生体高分子検出デバイス
における前記結合手段の前記結合部が、特定の2種以上
の前記標的生体高分子に結合可能であればよく、例え
ば、該結合部を、定量すべき前記標的生体高分子の種類
(数)だけ分割し、かつ各結合部毎に、結合乃至相互作
用可能な前記標的生体高分子が異なるように設計されて
いてもよいし、前記生体高分子検出デバイスを定量ユニ
ットとして用い、該生体高分子検出デバイスを定量すべ
き前記特定の2種以上の前記標的生体高分子の種類
(数)だけ有し、かつ各結合部毎に、結合乃至相互作用
可能な前記標的生体高分子が異なるように設計されてい
てもよい。なお、各結合部は、それぞれ特定の前記標的
生体高分子に対するモノクローナル抗体又はポリクロー
ナル抗体となるように設計するのが好ましい。
【0058】本発明の疾病診断装置は、複数のタンパク
質が関与する生体反応において少なくとも1種のタンパ
ク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発症す
る病気の有無の診断等に特に好適に使用することがで
き、例えば、糖尿病、高血圧症、高脂血症、ガン、その
他の多因性疾患、などの診断に特に好適に使用すること
ができる。
【0059】なお、本発明の疾病診断装置の測定対象で
ある試料液としては、特に制限はなく目的に応じて適宜
選択することができるが、例えば、血液、リンパ液、唾
液等の生体液、消化物、尿等の排泄液、反応液、精製
液、廃液、あるいはこれらの希釈液、などが挙げられ
る。
【0060】上述した本発明の生体高分子検出デバイス
又は疾病診断装置によると、前記標的生体高分子と結合
乃至相互作用を示す前記結合部、例えば抗体等をアレイ
状に配置し、該標的生体高分子と該結合部とが結合する
際に生ずる振動変化(結合シグナル)と、該結合部の位
置(アレイ位置)との対応関係に基づいて、前記試料中
に1種単独で存在する前記標的生体高分子(タンパク質
等)の量を、あるいは前記試料中に存在する複数の前記
標的生体高分子(タンパク質等)の量を、一括して検出
し把握することができる。このため、本発明の生体高分
子検出デバイス又は疾病診断装置は、プロテインチップ
として機能させ好適に使用することができる。
【0061】前記生体高分子検出デバイス又は疾病診断
装置によると、例えば、糖尿病の診断も従来よりも詳細
に行うことができる。前記糖尿病は、肝細胞がインシュ
リンの受容状態に応じて細胞内グリコーゲン代謝を切り
換える場合等において、インシュリン受容体からグリコ
ーゲン分解酵素に至る一連のタンパク質の相互作用ネッ
トワークにおける一部乃至全部が低下乃至昂進した結果
として発症するものであるが、前記生体高分子検出デバ
イス又は疾病診断装置を使用することにより、前記一連
のタンパク質について、リン酸化や糖鎖付加等の翻訳後
修飾も含めてそのポピュレーションを把握することが可
能となり、該糖尿病の原因となっているタンパク質を把
握することができる。その結果、前記糖尿病を、従来の
ように発現症状のみに基づいて大括りに診断するのでは
なく、機能不全乃至異常の原因タンパク質を確実に検出
し、より適切な治療を行うことが可能となるような詳細
な診断を行うことができるようになる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0063】(実施例1)図1〜図3を参照しながら実
施例1の生体高分子検出装置について説明する。図1に
示すように、実施例1の生体高分子検出装置1は、シリ
コン基板10と、抗CEA抗体Fabフラグメント20
と、カーボンナノチューブ40と、基部電極60aと、
振動誘起電極80と、交流電源82と、基部電極60b
と、振動検出電極90と、電流計92とを有している。
【0064】シリコン基板10は、前記生体高分子検出
装置の各部材等を固定するための支持体である。実施例
1では、シリコン基板としたが、他の材質による基板を
前記支持体としてもよい。
【0065】シリコン基板10上には、基部電極60b
と基部電極60aとがこの順に積層されている。実施例
1では、基部電極60b及び基部電極60aはチタン製
である。また、基部電極60a上には触媒層50が設け
られている。実施例1では、触媒層50は、鉄とした
が、ニッケル、コバルト等としてもよい。触媒層50上
に、以下のようにしてカーボンナノチューブ40を形成
した。即ち、直流電圧をシリコン基板10と直交する方
向に印加した状態で、シリコン基板10の温度を500
℃以上にし、メタンガスを原料ガスとして供給し、熱C
VDによって触媒層50上に略直線状のカーボンナノチ
ューブ40をシリコン基板10に略垂直方向に成長させ
た。実施例1においては、カーボンナノチューブ40が
前記感応部として機能する。次に、カーボンナノチュー
ブ40の先端に、以下のようにして抗CEA抗体Fab
フラグメントを結合させた。即ち、酸素プラズマでカー
ボンナノチューブ40をアッシング処理し、カーボンナ
ノチューブ40の先端に存在する5員環を開環させてダ
ングリングボンド30を形成した。そして、10mMの
炭酸アンモニウムpH緩衝液(pH7)に溶解した抗C
EA抗体Fabフラグメントを霧状にしてダングリング
ボンド30を有するカーボンナノチューブ40が配置さ
れた真空系内に導入した。すると、断熱膨張により水分
が氷結し昇華し、抗CEA抗体Fabフラグメントのフ
リーズドライ粉体が生成され、該抗CEA抗体Fabフ
ラグメントのフリーズドライ粉体と、カーボンナノチュ
ーブ40のダングリングボンド30とが反応し、抗CE
A抗体Fabフラグメント20がカーボンナノチューブ
40の先端に固定される。実施例1においては、抗CE
A抗体Fabフラグメント20が前記結合部として機能
する。そして、抗CEA抗体Fabフラグメント20と
カーボンナノチューブ40とで前記結合手段として機能
する。
【0066】また、シリコン基板10上には、カーボン
ナノチューブ40の近傍に振動誘起電極載置用凸部70
が設けられており、振動誘起電極載置用電極70上に振
動誘起電極80が配置されている。振動誘起電極80と
基部電極60aとは交流電源82を介して導通可能に接
続されている。交流電源82と、これと導通可能に接続
された振動誘起電極80と基部電極60aとが、前記振
動誘起手段として機能する。実施例1では、振動誘起電
極80はアルミニウム製である。
【0067】また、カーボンナノチューブ40の近傍に
は、振動検出電極90が配置されており、振動検出電極
90と基部電極60bとは電流計92を介して導通可能
に接続されている。電流計92と、これと導通可能に接
続された振動検出電極90と基部電極60bとが、前記
検出手段として機能する。実施例1では、振動検出電極
90はアルミニウム製である。
【0068】実施例1の生体高分子検出デバイス1にお
いては、交流電源82から交流電圧を印加すると、振動
誘起電極80と基部電極60aとの間で、交流電界が印
加されて、導電性のカーボンナノチューブ40が、該交
流電界の周波数に応じて、図2に示すように、振動誘起
電極80に近づいたり離れたりして共振した。カーボン
ナノチューブ40の先端に結合した抗CEA抗体Fab
フラグメント20もカーボンナノチューブ40と共に共
振した。実施例1では、共振するカーボンナノチューブ
40の振動周波数は1〜10MHzであり、振幅は数n
m〜数10μmであった。
【0069】カーボンナノチューブ40の先端に固定さ
れた抗CEA抗体Fabフラグメント20は、前記標的
生体高分子としてのガンマーカーであるCEAタンパク
質100と抗原抗体反応により結合可能であるので、抗
CEA抗体Fabフラグメント20を、前記標的生体高
分子としてのガンマーカーであるCEAタンパク質10
0が存在する試料液中に配置させると、抗CEA抗体F
abフラグメント20は、CEAタンパク質100と抗
原抗体反応により結合した。このとき、抗CEA抗体F
abフラグメント20とCEAタンパク質100とは、
結合したままの状態にあるのではなく、抗CEA抗体F
abフラグメント20の解離定数に従って、結合したり
解離したりしていた。
【0070】カーボンナノチューブ40が振動誘起電極
80に近づいたり離れたりして共振している状態は、カ
ーボンナノチューブ40の近傍に配置された振動検出電
極90と、カーボンナノチューブ40の端部に設けられ
た基部電極60bとの間に流れる電流の導通断続パター
ンとして電流計92により測定(モニタ)した。なお、
実施例1においては、振動検出電極90と基部電極60
bとで形成される電気回路に1Vの直流電圧が印加した
状態で、振動検出電極90と基部電極60bとの間に流
れる電流の導通断続パターンを測定(モニタ)した。
【0071】抗CEA抗体Fabフラグメント20がC
EAタンパク質100と結合すると、カーボンナノチュ
ーブ40の先端質量が増加するため、カーボンナノチュ
ーブ40の共振周波数が変化し、図3に示すように、カ
ーボンナノチューブ40の振幅が大きくなり、これに伴
い、振動検出電極90と基部電極60bとの間に流れる
電流の導通断続パターンも変化した。この電流の導通断
続パターンの変化を検出することにより、試料液中のC
EAタンパク質100の存在を検出することができ、更
に該試料中に存在するCEAタンパク質100の量と抗
CEA抗体Fabフラグメント20との間の解離定数に
従って、該試料中のCEAタンパク質100の量を定量
することができた。
【0072】(実施例2)図4〜図6を参照しながら実
施例2の生体高分子検出装置について説明する。図4に
示すように、実施例4の生体高分子検出装置1は、振動
検出電極90の位置がカーボンナノチューブ40の直近
くに配置されている点で、実施例1の生体高分子検出装
置1と異なっている。実施例4の生体高分子検出装置1
においては、抗CEA抗体Fabフラグメント20がC
EAタンパク質100と結合する前においては、図5に
示すように、実施例1の場合と同様にカーボンナノチュ
ーブ40が振動しているが、抗CEA抗体Fabフラグ
メント20がCEAタンパク質100と結合すると、図
6に示すように、カーボンナノチューブ40の振幅が大
きくなって振動検出電極90と接触し、振動検出電極9
0と基部電極60bとの間に電流が直接導通した。そし
て、この電流の直接の導通パターンの変化を検出するこ
とにより、試料液中のCEAタンパク質100の存在を
検出することができ、更に該試料中に存在するCEAタ
ンパク質100の量と抗CEA抗体Fabフラグメント
20との間の解離定数に従って、該試料中のCEAタン
パク質100の量を定量することができた。
【0073】なお、実施例1及び2における生体高分子
検出装置1を、ブロック構成図にして説明すると、図7
に示す通りであり、シリコン基板10上に、振動誘起部
2と検出部3と感応部4と結合部5とが配置されてい
る。これらは、試料液が収容された試料容器9内に配置
されている。振動誘起部2は、振動誘起電極載置用凸部
70、振動誘起電極80、交流電源82及び基部電極6
0aにより構成される。検出部3は、基部電極60b、
振動検出電極90及び電流計92により構成される。結
合部5は、抗CEA抗体Fabフラグメント20により
構成される。測定部6は、振動誘起部2と検出部3と感
応部4と接続されており、これらにおける電流の変化を
測定(モニタ)する。また、測定部6は、データ処理部
7に接続されており、測定データを校正値データ7a及
びアレイ配置データ7bと照合し演算し、試料液中のC
EAタンパク質100の量を定量する。
【0074】また、図8に示すブロック構成図は、実施
例1及び2における生体高分子検出装置1とは異なり、
振動誘起部2として圧電素子を、シリコン基板10にお
ける検出部3と感応部4と結合部5とが配置されている
側とは反対側に配置させた生体高分子検出装置のもので
ある。この生体高分子検出装置においても、実施例1及
び2における生体高分子検出装置1と同様の作用効果を
示す。
【0075】ここで、本発明の好ましい態様を付記する
と、以下の通りである。 (付記1) 振動を誘起させる振動誘起手段と、該振動
誘起手段により誘起された振動により共振可能であり、
かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合手段
と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作
用したか否かを検出する検出手段とを有することを特徴
とする生体高分子検出デバイス。 (付記2) 振動誘起手段が、周波数のある電流、超音
波、磁気、光及び機械的刺激から選択される少なくとも
1種により振動を誘起可能である前記付記1に記載の生
体高分子検出デバイス。 (付記3) 振動誘起手段が、結合手段の一端に設けら
れた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動誘
起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能に
接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有してな
る前記付記1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。 (付記4) 振動誘起手段が、基部電極が固定され、結
合手段が立設状態で配置され、振動誘起電極が該結合手
段の周側面近傍に配置された前記付記3に記載の生体高
分子検出デバイス。 (付記5) 振動誘起手段が、圧電素子である前記付記
1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。 (付記6) 振動誘起手段が超音波発振装置である前記
付記1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。 (付記7) 振動の周波数が1〜10MHzである前記
付記1から6のいずれかに記載の生体高分子検出デバイ
ス。 (付記8) 振動の振幅が0.1nm〜10μmである
前記付記1から7のいずれかに記載の生体高分子検出デ
バイス。 (付記9) 結合手段が、振動誘起手段により印加され
た振動により共振可能な感応部と、標的生体高分子と結
合乃至相互作用可能な結合部とを有する前記付記1から
8のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。 (付記10) 感応部が可撓性である前記付記9に記載
の生体高分子検出デバイス。 (付記11) 感応部が導電性である前記付記9又は1
0に記載の生体高分子検出デバイス。 (付記12) 感応部が、シリコン薄膜及び水晶発振子
のいずれかである前記付記9から11のいずれかに記載
の生体高分子検出デバイス。 (付記13) 感応部が、カーボンナノチューブである
前記付記9から11のいずれかに記載の生体高分子検出
デバイス。 (付記14) カーボンナノチューブがシングルウォー
ル構造を有する前記付記13に記載の生体高分子検出デ
バイス。 (付記15) カーボンナノチューブが略直線状の軸を
有する前記付記14又は14に記載の生体高分子検出デ
バイス。 (付記16) カーボンナノチューブが直流電場下で化
学蒸着法により製造された前記付記13から15のいず
れかに記載の生体高分子検出デバイス。 (付記17) カーボンナノチューブが略直線状の空洞
部を有する構造体を用いて製造された前記付記13から
16のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。 (付記18) 略直線状の空洞部を有する構造体が陽極
酸化処理されたアルミナである前記付記17に記載の生
体高分子検出デバイス。 (付記19) 結合手段が、カーボンナノチューブの先
端に結合部が結合してなり、酸素プラズマ雰囲気下で前
記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボ
ンナノチューブ先端のダングリングボンドに、結合部を
形成する材料を反応させて結合させることにより製造さ
れた前記付記13から18のいずれかに記載の生体高分
子検出デバイス。 (付記20) 結合部が、生理的条件下で標的生体高分
子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及び抗体
断片から選択される少なくとも1種である前記付記9か
ら19のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。 (付記21) 抗体が、抗標的生体高分子IgG抗体で
あり、抗体断片が抗標的生体高分子IgG抗体のFab
フラグメント及びその断片である前記付記20に記載の
生体高分子検出デバイス。 (付記22) 検出手段が、振動変化を検出する測定部
を有し、該測定部が、該振動変化を検出して、結合手段
が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検
出する前記付記1から21のいずれかに記載の生体高分
子検出デバイス。 (付記23) 振動変化が固有振動変化である前記付記
22に記載の生体高分子検出デバイス。 (付記24) 検出手段が、通電の有無を検出する測定
部を有し、該測定部が、通電があったことを検出して、
結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用した
ことを検出する前記付記1から21のいずれかに記載の
生体高分子検出デバイス。 (付記25) 検出手段が、結合手段の振動状態を撮影
し、該結合手段の振幅変化を検知して振動変化を検出す
る測定部を有し、該測定部が、振幅変化があったことを
検出して、結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相
互作用したことを検出する前記付記1から21のいずれ
かに記載の生体高分子検出デバイス。 (付記26) 検出手段が、測定部が検出した検出結果
と、標的生体高分子と結合部との解離定数とに基づき、
試料中の前記標的生体高分子の含有量を算出するデータ
処理部を有する前記付記22から25のいずれかに記載
の生体高分子検出デバイス。 (付記27) 結合手段が試料液中に配置された前記付
記1から26のいずれかに記載の生体高分子検出デバイ
ス。 (付記28) 病気の診断に用いられる前記付記1から
27のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。 (付記29) 病気が、複数のタンパク質が関与する生
体反応において少なくとも1種のタンパク質が所要量よ
りも減少乃至増加したことにより発症する病気であり、
結合部が、分画されて複数存在し、分画された各結合部
毎に結合乃至相互作用可能な標的生体高分子が異なる前
記付記28に記載の生体高分子検出デバイス。 (付記30) 標的生体高分子と結合乃至相互作用可能
な結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、該結合
手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合手段の
振動変化を検出する検出工程とを含むことを特徴とする
生体高分子検出方法。 (付記31) 標的生体高分子に結合乃至相互作用可能
な結合部をカーボンナノチューブの先端に有してなり、
酸素プラズマ雰囲気下で前記カーボンナノチューブを処
理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダング
リングボンドに、前記結合部を形成する材料を反応させ
て結合させて製造されることを特徴とするカーボンナノ
チューブ構造体。 (付記32) 前記付記1から29のいずれかに記載の
生体高分子検出デバイスを備えてなることを特徴とする
疾病診断装置。 (付記33) 複数のタンパク質が関与する生体反応に
おいて少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少
乃至増加したことにより発症する病気の有無を診断する
疾病診断装置であって、前記生体高分子検出デバイスに
おける結合部を前記複数のタンパク質の数だけ分割し、
かつ各結合部毎に、結合乃至相互作用可能な標的生体高
分子が異なる前記付記32に記載の疾病診断装置。 (付記34) 複数のタンパク質が関与する生体反応に
おいて少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少
乃至増加したことにより発症する病気の有無を診断する
疾病診断装置であって、前記生体高分子検出デバイスを
前記複数のタンパク質の数だけ有し、かつ各結合部毎
に、結合乃至相互作用可能な標的生体高分子が異なる前
記付記32に記載の疾病診断装置。
【0076】
【発明の効果】本発明によると、前記要望に応え、従来
における前記問題を解決することができ、試料中に存在
する一連の機能的に密接な関係のある複数の標的生体高
分子の存在量を容易にかつ確実にしかも簡便に検出可能
であり、効率良く病気の診断等を行うことが可能であ
り、アレイチップテクノロジーに適用可能な生体高分子
検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカ
ーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生体高分子検出装置を用いた
本発明の生体高分子検出方法の一実施例を示す概略説明
図である。
【図2】図2は、図1における生体高分子検出装置の動
作の一例を示す概略説明図である。
【図3】図3は、図1における生体高分子検出装置の検
出の一例を示す概略説明図である。
【図4】図4は、本発明の生体高分子検出装置を用いた
本発明の生体高分子検出方法の他の実施例を示す概略説
明図である。
【図5】図5は、図4における生体高分子検出装置の動
作の一例を示す概略説明図である。
【図6】図6は、図4における生体高分子検出装置の検
出の一例を示す概略説明図である。
【図7】図7は、本発明の生体高分子検出装置の一例を
示すブロック図である。
【図8】図8は、本発明の生体高分子検出装置の他の例
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 生体高分子検出装置 2 振動誘起部 3 検出部 4 感応部 5 結合部 6 測定部 7 データ処理部 7a 校正値データ 7b アレイ配置データ 8 表示部 9 試料容器 10 シリコン基板 20 抗CEA抗体Fabフラグメント 30 ダングリングボンド 40 カーボンナノチューブ 50 触媒層 60a 基部電極 60b 基部電極 70 振動誘起電極載置用凸部 80 振動誘起電極 82 交流電源 90 振動検出電極 92 電流計 100 CEAタンパク質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動を誘起させる振動誘起手段と、該振
    動誘起手段により誘起された振動により共振可能であ
    り、かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合
    手段と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相
    互作用したか否かを検出する検出手段とを有することを
    特徴とする生体高分子検出デバイス。
  2. 【請求項2】 振動誘起手段が、結合手段の一端に設け
    られた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動
    誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能
    に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有して
    なる請求項1に記載の生体高分子検出デバイス。
  3. 【請求項3】 振動誘起手段が、圧電素子である請求項
    1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。
  4. 【請求項4】 結合手段が、振動誘起手段により印加さ
    れた振動により共振可能な感応部と、標的生体高分子と
    結合乃至相互作用可能な結合部とを有する請求項1から
    3いずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
  5. 【請求項5】 感応部が、カーボンナノチューブである
    請求項4に記載の生体高分子検出デバイス。
  6. 【請求項6】 結合手段が、カーボンナノチューブの先
    端に結合部が結合してなり、酸素プラズマ雰囲気下で前
    記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボ
    ンナノチューブ先端のダングリングボンドに、結合部を
    形成する材料を反応させて結合させることにより製造さ
    れた請求項3から5のいずれかに記載の生体高分子検出
    デバイス。
  7. 【請求項7】 結合部が、生理的条件下で標的生体高分
    子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及び抗体
    断片から選択される少なくとも1種である請求項4から
    6のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
  8. 【請求項8】 標的生体高分子と結合乃至相互作用可能
    な結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、該結合
    手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合手段の
    振動変化を検出する検出工程とを含むことを特徴とする
    生体高分子検出方法。
  9. 【請求項9】 標的生体高分子に結合乃至相互作用可能
    な結合部をカーボンナノチューブの先端に有してなり、
    前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カー
    ボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、前記結
    合部を形成する材料を反応させて結合させて製造される
    ことを特徴とするカーボンナノチューブ構造体。
  10. 【請求項10】 請求項1から7のいずれかに記載の生
    体高分子検出デバイスを備えてなることを特徴とする疾
    病診断装置。
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