JP2004085392A - 炭素元素線状構造体を用いた電界効果トランジスタ化学センサー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体基板31に形成したソース領域32とドレイン領域34、ソース領域32とドレイン領域34間のチャネル部、及びこのチャネル部からゲート絶縁膜36により絶縁されたゲート電極52を有し、且つ、ソース領域32とドレイン領域34間に所定電圧を印加する電圧源46を含み、ゲート電極52が、上面を有する下方部分38と、その上面から上方に延び出した、カーボンナノチューブに代表される炭素元素線状構造体50により構成されている化学センサー30とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブに代表される炭素元素線状構造体を感知部に用いた電界効果トランジスタを利用する化学センサーに関する。より具体的に言えば、本発明は、感知部に炭素元素線状構造体を用い、信号発生部に電界効果トランジスタ(MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))を用いた電界効果トランジスタ化学センサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
化学センサーは、特定の物質を感知する感知部と、そこで生じる化学量の変化を信号として発生させる信号発生部とを組み合わせた検出装置である。例えば、溶液中の特定のイオンに応答し、その濃度の測定を可能にする装置は、イオンセンサーとして知られる化学センサーであり、イオン感応型電界効果トランジスタ(ISFET(Ion Sensitive Field Effect Transistor))センサーと呼ばれる。
【0003】
ISFETイオンセンサーは、MOSFETの動作原理を利用しており、例えば、ISFETを用いたpHセンサーが既に実用化されている。MOSFETでは、ソース・ドレイン電極間のチャネル部分からゲート絶縁膜(SiO2膜等)で絶縁されたゲート電極に印加する電圧によりチャネル電流を静電誘導的に制御する。非常に大きな入力抵抗のため、ソース・ドレイン間電流の制御には大きな入力パワーは必要なく、イオン吸着等による静電的なポテンシャル変化でチャネル電流変化を誘発することが可能である。
【0004】
図1に従来のISFET構造のpHセンサー10を示す。このセンサー10では、ソース12とドレイン14間に電圧源22により電圧Vdsを印加し、ソース12とドレイン14間の電流を、ソース12とゲート電極16間に可変電圧源24により印加する電圧Vgsにより所定の電流Idsに設定する。このセンサー10は、参照電極(リファレンス電極)18とゲート電極16間の溶液20中のH+イオン濃度に依存して変化するIdsの変化を電流計26で検出することで、センサーとして動作する。
【0005】
ゲート電極16の表面にはH+イオンに選択的に応答する特別な酸化膜(イオン感応膜)28が形成されている。この膜28は、例えば、アルミナ膜、または、Li2O(28%)−Cs2O(3%)−La2O3(4%)−SiO2(65%)の組成を持つガラス膜でよく、これらはpH=0〜14の範囲でほとんどH+イオンだけに選択的に応答する。センサー10を溶液中に浸した時、溶液中のH+イオン濃度に依存して、参照電極18とゲート電極16の間でイオンが移動することでゲート電極16の電位が変化し、それに応じてソース12とドレイン14間の電流Idsが変化し、その信号によりpHを測定することができる。センサー10は、ゲート電極16表面の膜28の種類に依存して、様々なセンサーになり得る。例えば、上記のガラス膜のSiO2の一部をAl2O3で置換すると、Na+イオンセンサーとして使用できる。(松田好晴・岩倉千秋共著「電気化学概論」、丸善)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1を参照して説明した従来の電界効果トランジスタ利用の化学センサー10では、ゲート電極16上の酸化膜28が溶液20に接している面積(この面積はゲート電極16の表面積にほぼ等しい)によって検出感度が決まり、このため検出感度を高めるためには平面的なゲート電極面積を単純に大きくする方法がとられている。しかし、ゲート電極面積を大きくすることにはセンサー素子サイズが大きくなる欠点がある。特に、多数のセンサーをアレイ化したイメージングセンサーを作製する場合、個々のセンサーのゲート電極面積を大きくすることは空間分解能を劣化させるため好ましくない。
【0007】
そこで、本発明は、ゲート電極の平面的な表面積を増大することなく検出感度を実効的に上昇させるのを可能にする電界効果トランジスタ利用の化学センサーの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、電界効果トランジスタ利用の化学センサーの検出感度をゲート電極の平面的な表面積を増大することなく実効的に上げるための手段として、アスペクト比が非常に大きいナノ材料である、カーボンナノチューブに代表される炭素元素線状構造体を用いる。
【0009】
従って、本発明の化学センサーは、半導体基板に形成したソース領域とドレイン領域、ソース領域とドレイン領域間のチャネル部、及びこのチャネル部からゲート絶縁膜により絶縁されたゲート電極を有し、且つ、ソース領域とドレイン領域間に所定電圧を印加する電圧源を含む化学センサーであって、ゲート電極が、上面を有する下方部分と、その上面から上方に延び出した炭素元素線状構造体により構成されていることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、炭素元素線状構造体はゲート電極のうちの下方部分の上面の金属シリサイド層からの成長により形成される。金属シリサイドを構成する金属は、Ni、Co、Feのいずれか、又はこれらの金属の合金であるのが好ましい。
【0011】
炭素元素線状構造体には、感知しようとする物質(感知対象物質)の感知を選択的に促進する材料を付着させてもよい。そのような材料としては、例えば、感知対象物質を選択的に吸着あるいは透過する物質を使用することができる。
【0012】
液中にある感知対象物質の感知のために液に浸して使用する場合、本発明のセンサーは、ソース領域とゲート電極間に可変電圧を印加するための可変電圧源及び参照電極を更に含むことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
電界効果トランジスタを利用する本発明の化学センサーでは、その検出感度をゲート電極の平面的な表面積を増大することなく実効的に向上させるための手段として、アスペクト比が非常に大きいナノ材料のカーボンナノチューブ等の炭素元素線状構造体を、ゲート電極のうちの下方部分の表面から上方に延び出した形で用いることにより、ゲート電極のうちの感知対象物質の感知に有効な部分の表面積を実質的に増加させ、それにより検出感度を上昇させている。
【0014】
炭素元素線状構造体の一例であるカーボンナノチューブは、炭素原子がsp2という最も強い結合で6員環状に組み上げられたグラファイトシートを筒状に丸めた円筒構造を持つ、最小直径が0.4nmの線状のナノ構造体である。カーボンナノチューブには、半導体的性質を示すタイプと金属的性質を示すタイプの両方が存在し、本発明では金属的性質を示すタイプのカーボンナノチューブを使用する方が好ましい。また、単一の円筒体からなる単層チューブと、同心状の複数の円筒体を有する多層チューブが知られており、本発明ではどちらのカーボンナノチューブを使用することも可能である。
【0015】
炭素原子から構成される同様の線状ナノ構造体として、カーボンナノチューブ以外に、例えばカップスタック型構造体、カーボンファイバーなどと呼ばれるものが知られており、本発明ではカーボンナノチューブと同様にそれらのいずれも使用可能であり、そしてそれらを炭素元素線状構造体と総称することにする。また、このほかに、複数の線状要素が二次元あるいは三次元的に連結して形成され、「網状」あるいは「くもの巣状」などと称される構造体も知られており、ここではそれらも炭素元素線状構造体に含めるものとする。本発明の化学センサーにおいては、カーボンナノチューブ、カップスタック型構造体、カーボンファイバーなどの炭素元素線状構造体は、一般に複数の構造体がゲート電極の一部として用いられるのに対し、複数の線状要素が二次元あるいは三次元的に連結して形成された網状あるいはくもの巣状などと称される炭素元素線状構造体は、単一の構造体のみが用いられることもある。
【0016】
以下、代表的な炭素元素線状構造体の一つであるカーボンナノチューブを使用する例により、本発明の化学センサーを説明することにする。
図2に、本発明の化学センサー30を模式的に示す。この化学センサー30は、半導体基板31に形成したMOSFET構造を含み、このMOSFET構造は半導体基板30中に形成したソース領域32、ドレイン領域34、ソース領域32とドレイン領域34間のチャネル部の上に形成されたゲート絶縁膜36、その上のゲート電極下方部分38を含む。更に、ソース領域32にはソース電極40が、またドレイン領域34にはドレイン電極42が、それぞれ接続し、そしてゲート電極下方部分38の頭部を除き、MOSFET構造の全体が絶縁膜44で覆われている。ソース電極40とドレイン電極42は、ソース領域32とドレイン領域34間に所定電圧を印加する電圧源46につながっており、そしてこの回路には、ソース領域32とドレイン領域34間を流れる電流Idsの測定を可能にする電流計48が含まれている。
【0017】
本発明の化学センサー30の特徴は、ゲート電極下方部分38の表面から上方に延び出した炭素元素線状構造体としてのカーボンナノチューブ50を備えている点にある。これらのカーボンナノチューブ50は、ゲート電極下方部分38とともに、本発明の化学センサー30におけるMOSFET構造のゲート電極52を形成する。カーボンナノチューブ50は、図に模式的に示すように、ゲート電極下方部分38上に垂直配向させて密に形成することができ、図1に示したゲート電極16に比べて、実効的な感知面積を増加することが可能である。カーボンナノチューブ50に代えて、上述のカップスタック型構造体、カーボンファイバー、又は網状構造体あるいはくもの巣状構造体などと呼ばれる炭素元素線状構造体を使用することもできる。
【0018】
この化学センサー30で使用する電界効果トランジスタは、周知の電界トランジスタ製造方法で作製することができる。ゲート絶縁膜36の上にポリシリコンで形成したゲート電極下方部分38上に、薄い金属シリサイド層(図示せず)を形成し、この金属シリサイド層を構成する金属を触媒として、カーボンナノチューブをゲート電極下方部分38の表面に対し垂直配向成長させる。触媒となり得る金属のNi、Co又はFe、あるいはそれらの合金のシリサイド層上に、プラズマあるいは熱励起の化学気相成長法を用い、成長中に基板に対し垂直に電界を印加することにより、カーボンナノチューブの垂直配向成長が可能である。
【0019】
ゲート電極下方部分38とその上に垂直配向成長した一群のカーボンナノチューブ50から構成されたゲート電極52を備えた図2の化学センサー30は、カーボンナノチューブ50に酸素(O2)、アンモニア(NH3)などのガス分子を吸着することにより、これらのガスの検出に利用することができる。カーボンナノチューブ50がO2を吸着した場合、それがカーボンナノチューブから電子を引き抜くことにより、一方、カーボンナノチューブ50がNH3を吸着した場合には、それがカーボンナノチューブから正孔(ホール)を引き抜くことにより、カーボンナノチューブの荷電状態に変化を生じさせることができる。そしてこのカーボンナノチューブ50の荷電状態の変化、すなわちゲート電極52の荷電状態の変化に応じて変化するソース・ドレイン間のチャネルのコンダクタンスの変化を、電流計48で電流Idsの変化として検出することにより、化学センサー30による感知対象ガスの検出が可能となる。ゲート電極下方部分38上に垂直配向成長した一群のカーボンナノチューブ50の総表面積は、ゲート電極下方部分38の上面の表面積に比べて大きく、そのため通常のMOSFETにおけるゲート電極に相当するゲート電極下方部分38の平面的な表面積を増大することなしにセンサー30の検出感度を実効的に上昇させることができる。
【0020】
本発明の化学センサーの炭素元素線状構造体としてのカーボンナノチューブの表面には、感知対象物質の感知を選択的に促進する材料を付着させてもよい。図3に、本発明のこの態様の化学センサーを例示する。
【0021】
図3に模式的に示した化学センサー60は、図2に示した化学センサー30におけるように、半導体基板31に形成したソース領域32、ドレイン領域34、半導体基板31上に形成したゲート絶縁膜36、その上のゲート電極下方部分38と一群のカーボンナノチューブ50とで形成されたゲート電極52を有し、且つ、ソース領域32及びドレイン領域34にそれぞれ接続するソース電極40及びドレイン電極42を含み、そしてゲート電極下方部分38の頭部を除いて絶縁膜44で覆われている。ソース電極40とドレイン電極42は、ソース領域32とドレイン領域34間に所定電圧を印加する電圧源46につながり、そしてこの回路には、ソース領域32とドレイン領域34間を流れる電流Idsの測定を可能にする電流計48が含まれている。
【0022】
この態様の化学センサー60における特徴は、ゲート電極52の一部を構成するカーボンナノチューブ50の表面を覆う、感知対象物質の感知を選択的に促進する材料の膜62を備えていることにある。この材料は、感知対象物質を選択的に、例えば吸着あるいは透過することにより、その物質の感知を選択的に促進することができる材料でよい。この膜62は、個々のカーボンナノチューブ50の表面を覆う膜でもよく、あるいは一群のカーボンナノチューブ50の集合体を覆う膜として形成してもよい。感知に有効な表面積の観点からは、膜62は個別の又は集合体としての炭素元素線状構造体の全体を覆う方が好ましいが、その一部のみを覆う態様も本発明の範囲内に含まれる。また、膜62に代えて、分子(例えばCOOH基等の官能基)を用いてもよい。
【0023】
本発明においてこのような膜62を形成するのに使用可能な材料の代表例は、H+イオンを選択的に透過させることによりH+イオンに選択的に応答することができるアルミナ膜やLi2O(28%)−Cs2O(3%)−La2O3(4%)−SiO2(65%)の組成を持つガラス膜、あるいはNa+イオンに選択的に応答することができる、上記ガラス膜のSiO2の一部をAl2O3で置換したガラス膜などである。
【0024】
膜62の材料に例えばアルミナを用いた本発明の化学センサー60は、溶液中のH+イオンの検出のために、溶液中に浸漬して使用される。この場合、図3に示したように、ゲート電極52に対向するように溶液64中に位置する参照電極66が設けられ、そしてソース電極40とゲート電極52間に可変電圧を印加する可変電圧源68が設けられる。このセンサー60は、ゲート電極52の一部を構成するカーボンナノチューブ50を覆う膜62を通してカーボンナノチューブへのイオンの吸着によりゲート電極52の静電的な電位が変化し、それに応じて変化するソース・ドレイン間の電流の変化を検出することにより動作する。
【0025】
図2に例示したゲート電極52のカーボンナノチューブ50が露出されたセンサー30は気体のO2やNH3の検出を例に説明され、一方図3に例示したゲート電極52のカーボンナノチューブ50が膜62で覆われたセンサー60は溶液中のH+イオンの検出を例に説明されてはいるが、図2のセンサー30を溶液中の感知対象物質の検出に用いることも、あるいは図3のセンサー60を気体の感知対象物質の検出に用いることも可能である。この場合、図2のセンサー30には、図3のセンサーで用いるような参照電極と可変電圧源を用いるのが好ましく(例えばセンサーの感度の向上のために)、図3のセンサー60では参照電極66と可変電圧源68が省かれる。更に、図2と図3に示した両方のセンサーとも、溶液あるいは気体の分析ばかりでなく、固体の分析への応用が可能であり、あるいは固体、溶液及び気体の任意の混合物の分析への応用も可能である。
【0026】
図2及び図3を参照して説明した化学センサーは、それぞれ、カーボンナノチューブへの気体分子の吸着によるカーボンナノチューブの電荷状態の変化、及びカーボンナノチューブを覆う膜を通したカーボンナノチューブへのイオン吸着によるゲート電極の静電的な電位変化を基に、感知対象物質の感知を行う。本発明は、このようなゲート電極の電気的状態の変化を利用して感知するセンサーばかりでなく、ゲート電極の一部を構成するカーボンナノチューブに接続した生物学的な検出素子(例えば抗体)と感知対象物質の有機高分子化合物(例えば蛋白質)との相互作用によってチャネル電流変化を誘発するようなバイオセンサーにも応用可能である。
【0027】
図4に、そのようなバイオセンサーの一例を示す。この図のセンサー70は、やはり図2に示した化学センサー30におけるように、半導体基板31に形成したソース領域32、ドレイン領域34、半導体基板31上に形成したゲート絶縁膜36、その上のゲート電極下方部分38と一群のカーボンナノチューブ50とで形成されたゲート電極52を有し、且つ、ソース領域32及びドレイン領域34にそれぞれ接続するソース電極40及びドレイン電極42を含み、そしてゲート電極下方部分38の頭部を除いて絶縁膜44で覆われている。ソース電極40とドレイン電極42は、ソース領域32とドレイン領域34間に所定電圧を印加する電圧源46につながり、そしてこの回路には、ソース領域32とドレイン領域34間を流れる電流Idsの測定を可能にする電流計48が含まれている。
【0028】
この化学センサー(バイオセンサー)70におけるカーボンナノチューブ50の先端には、溶液80中の特定の感知対象蛋白質72に特異的に結合する抗体74が配置されれており、蛋白質72が抗体74に結合することにより誘起されるチャネル電流変化を検出することによって、蛋白質72の分析が可能である。
【0029】
次に、図3に例示した本発明の化学センサーの製造例を説明することにする。図5(a)に示したように、シリコン基板102上にゲート酸化膜となるSiO2膜104、ゲート電極下方部分となるポリシリコン膜106を順次形成する。SiO2膜104の形成にはシリコン基板102の熱酸化法を用い、ポリシリコン膜106の形成にはプラズマCVD法を用いる。
【0030】
次に、ポリシリコン膜106上にレジスト膜(図示せず)を形成し、パターニングによりゲート電極領域に残したレジスト膜をマスクに、ゲート電極領域以外のポリシリコン膜106とSiO2膜104をフッ素系エッチング剤でのドライエッチングにより除去する(図5(b))。
【0031】
続いて、図5(c)に示したように、ゲート、ソース、ドレインの各領域にCoシリサイド膜108を、次のようにして形成する。スパッタ法によりCo膜(図示せず)を形成し、アニール処理により下地のシリコンとCoの一部を反応させ、未反応Co膜を除去する。例えば、800℃、30秒のアニール処理により低抵抗なCoシリサイドのCoSi2が形成される。未反応Coは、例えば硝酸水溶液によるウェットエッチングで除去する。
【0032】
次いで、スパッタ法により全面にAl膜を形成後、ソース、ドレイン領域にパターニングによりレジスト膜(図示せず)を形成し、それをマスクにAl膜を塩素系エッチング剤でドライエッチングして、ソース電極114、ドレイン電極116を形成する(図5(d))。Al膜と下地シリサイド層108との反応を防ぐために、それらの間にTiW膜等のバリア材を挿入する場合もある。
【0033】
次に、全面に封止材料による封止膜118を形成する。封止材料としては、例えば、エポキシ樹脂、あるいはプラズマCVD法によるSi系絶縁膜を使用する。その後、ゲート電極領域に開口を持つようパターニングしたレジスト膜(図示せず)をマスクに、封止膜118をゲート電極下方部分106上のシリサイド層108が露出するまで、フッ素系エッチング剤でドライエッチングする(図6(a))。
【0034】
続いて、図6(b)に示したように、露出したCoシリサイド層108上に、例えばCH4ガスを原料としたプラズマあるいは熱CVD法によってカーボンナノチューブ120を成長させる。カーボンナノチューブ120は、Coシリサイド層108に存在するCoを触媒として成長する。このとき、シリサイド層108の上に、新たに触媒金属を配置してもかまわない。CVD成長時にゲート電極下方部分106の表面に対し垂直方向へ電界印加することにより、カーボンナノチューブ120の垂直配向成長が可能となる。
【0035】
カーボンナノチューブ成長は高周波(RF)プラズマCVD法を用いて行う。成長条件は次の通り。例えば、反応ガスとしてメタンと水素の混合ガスをそれぞれ40sccm、60sccmの流量で真空チャンバ内に導入し、圧力200Pa、2.45GHzマイクロ波パワー2kW、基板温度400℃とする。垂直配向させるために、チャンバ(接地)に対して基板にマイナス400Vの直流(DC)電界を印加する。反応ガスは炭素を含むガスであれば限定せず、アセチレン等のガスを使用することも可能である。
【0036】
また、プラズマCVD法に限らず、直流(DC)プラズマと熱フィラメントを組み合わせたDCプラズマ熱フィラメントCVD法を用いてもよい。その場合、例えば、反応ガスとしてアセチレンと水素の混合ガスをそれぞれ80sccm、20sccmの流量で真空チャンバ内に導入し、圧力1000Pa、基板温度600℃、熱フィラメント温度1800℃とする。垂直配向させるために、チャンバ(接地)に対して基板にマイナス400Vの直流(DC)電界を印加する(これがDCプラズマの意味)。
【0037】
従来の熱CVD法や熱フィラメントCVD法を用いてもカーボンナノチューブ成長は可能であるが、直流(DC)電界を印加する機構を持たない場合にはカーボンナノチューブは配向せずにくもの巣状になる。
【0038】
次いで、図6(c)に示したように、カーボンナノチューブ120を覆うようにイオン感応膜としてのアルミナ膜122を、例えばスパッタ法により形成する。
【0039】
このようにして、カーボンナノチューブ120によりゲート電極の感知対象物質に接する実効的な表面積が増大し、検出感度が向上した化学センサーを得ることができる。ここで説明した例においては、電圧源、電流計や、参照電極について言及していないが、それらとしては通常の電界効果トランジスタセンサーで使用されているものを使用することができる。
【0040】
本発明は、以上説明したとおりであるが、その特徴を種々の態様ととも付記すれば、次のとおりである。
(付記1)半導体基板に形成したソース領域とドレイン領域、ソース領域とドレイン領域間のチャネル部、及びこのチャネル部からゲート絶縁膜により絶縁されたゲート電極を有し、且つ、ソース領域とドレイン領域間に所定電圧を印加する電圧源を含む化学センサーであって、ゲート電極が、上面を有する下方部分と、その上面から上方に延び出した炭素元素線状構造体により構成されていることを特徴とする化学センサー。
(付記2)前記炭素元素線状構造体が、前記ゲート電極の下方部分の上面から垂直配向して形成されている、付記1記載の化学センサー。
(付記3)前記炭素元素線状構造体が、前記ゲート電極の下方部分の上面に位置する金属シリサイド層の上に配置されている、付記1又は2記載の化学センサー。
(付記4)前記金属シリサイド層における当該金属が、Ni、Co、Feのいずれか、又はこれらの金属の合金である、付記3記載の化学センサー。
(付記5)当該センサーで感知しようとする物質の感知を選択的に促進する材料が前記炭素元素線状構造体に付着している、付記1から4までのいずれか一つに記載の化学センサー。
(付記6)複数の個別の炭素元素線状構造体が用いられ、前記材料が個々の炭素元素線状構造体を覆う膜を形成している、付記5記載の化学センサー。
(付記7)複数の個別の炭素元素線状構造体が用いられ、前記材料が炭素元素線状構造体の集合体を覆っている、付記5記載の化学センサー。
(付記8)単一の炭素元素線状構造体が用いられ、前記材料がこの炭素元素線状構造体の全体を覆っている、付記5記載の化学センサー。
(付記9)前記材料が、当該センサーが感知しようとする物質を選択的に吸着あるいは透過する材料である、付記5から8までのいずれか一つに記載の化学センサー。
(付記10)前記材料が、アルミナ、Li2O(28%)−Cs2O(3%)−La2O3(4%)−SiO2(65%)の組成を持つガラス材料、又はこのガラス材料のSiO2の一部をAl2O3で置換したガラス材料である、付記9記載の化学センサー。
(付記11)前記ソース領域と前記ゲート電極間に可変電圧を印加するための可変電圧源及び参照電極を更に含む、付記1から10までのいずれか一つに記載の化学センサー。
(付記12)前記炭素元素線状構造体がカーボンナノチューブである、付記1から11までのいずれか一つに記載の化学センサー。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ゲート電極の平面的な表面積を増大することなく検出感度が実効的に上昇した電界効果トランジスタ利用の化学センサーを提供することができる。本発明の化学センサーは、多数のセンサーをアレイ化したイメージングセンサーとして利用する場合に、空間分解能の低下を招くことがなく、特に有利に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電界効果トランジスタを利用する従来の化学センサーの例を説明する図である。
【図2】本発明の一態様の化学センサーを説明する図である。
【図3】本発明のもう一つの態様の化学センサーを説明する図である。
【図4】本発明の更に別の態様の化学センサーを示す図である。
【図5】図3に示した化学センサーを製造する前半の工程を説明する図である。
【図6】図3に示した化学センサーを製造する後半の工程を説明する図である。
【符号の説明】
30、60、70…化学センサー
31…半導体基板
32…ソース領域
34…ドレイン領域
36…ゲート絶縁膜
38…ゲート電極下方部分
46…電圧源
48…電流計
50…カーボンナノチューブ
52…ゲート電極
62…感知対象物質の選択感知を可能にする材料膜
66…参照電極
68…可変電圧源
72…蛋白質
74…抗体
Claims (9)
- 半導体基板に形成したソース領域とドレイン領域、ソース領域とドレイン領域間のチャネル部、及びこのチャネル部からゲート絶縁膜により絶縁されたゲート電極を有し、且つ、ソース領域とドレイン領域間に所定電圧を印加する電圧源を含む化学センサーであって、ゲート電極が、上面を有する下方部分と、その上面から上方に延び出した炭素元素線状構造体により構成されていることを特徴とする化学センサー。
- 前記炭素元素線状構造体が、前記ゲート電極の下方部分の上面から垂直配向して形成されている、請求項1記載の化学センサー。
- 前記炭素元素線状構造体が、前記ゲート電極の下方部分の上面に位置する金属シリサイド層の上に配置されている、請求項1又は2記載の化学センサー。
- 前記金属シリサイド層における当該金属が、Ni、Co、Feのいずれか、又はこれらの金属の合金である、請求項3記載の化学センサー。
- 当該センサーで感知しようとする物質の感知を選択的に促進する材料が前記炭素元素線状構造体に付着している、請求項1から4までのいずれか一つに記載の化学センサー。
- 前記材料が、当該センサーが感知しようとする物質を選択的に吸着あるいは透過する材料である、請求項5記載の化学センサー。
- 前記材料が、アルミナ、Li2O(28%)−Cs2O(3%)−La2O3(4%)−SiO2(65%)の組成を持つガラス材料、又はこのガラス材料のSiO2の一部をAl2O3で置換したガラス材料である、請求項6記載の化学センサー。
- 前記ソース領域と前記ゲート電極間に可変電圧を印加するための可変電圧源及び参照電極を更に含む、請求項1から7までのいずれか一つに記載の化学センサー。
- 前記炭素元素線状構造体がカーボンナノチューブである、請求項1から8までのいずれか一つに記載の化学センサー。
Priority Applications (1)
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