JP2007266022A - プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器 - Google Patents

プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007266022A
JP2007266022A JP2004183111A JP2004183111A JP2007266022A JP 2007266022 A JP2007266022 A JP 2007266022A JP 2004183111 A JP2004183111 A JP 2004183111A JP 2004183111 A JP2004183111 A JP 2004183111A JP 2007266022 A JP2007266022 A JP 2007266022A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
temperature
generator according
plasma generator
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004183111A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Ito
裕之 伊藤
Bunji Mizuno
文二 水野
Yuichiro Sasaki
雄一朗 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004183111A priority Critical patent/JP2007266022A/ja
Priority to PCT/JP2005/009459 priority patent/WO2005117080A1/ja
Priority to TW094117017A priority patent/TW200603194A/zh
Publication of JP2007266022A publication Critical patent/JP2007266022A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32431Constructional details of the reactor
    • H01J37/32458Vessel
    • H01J37/32522Temperature

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

【課題】一つのイオン源を用いて、分子イオンも、原子イオンも効率よく発生させることのできるプラズマ発生装置を提供する。
【解決手段】プラズマ源のプラズマ室を形成する壁の1部もしくは全部に冷媒を通すチャネルと加熱するためのヒータとを設け、またはプラズマ室近傍にプラズマ室に密着もしくは近接できる温度コントロールプレートを設けることによってin situでプラズマ室内のガスの温度を調整し、プラズマ源を取出さずに分子や原子などの異なるイオン種を高い効率で生成する。
【選択図】図1

Description

本発明はプラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器に係り、特に物質をイオン化した後運動エネルギを与えてこれを利用するもので、特にイオン注入やプラズマドーピング、プラズマ表面処理などの表面処理における温度制御に関する。
プラズマを発生させるプラズマ源もしくはイオン源は、プラズマプロセス装置やイオン注入装置等、様々な産業、研究分野で多様な用途に用いられている。プラズマ源に求められる性能はそれらの用途によって大きく異なり、例えば高エネルギのイオン注入の場合には高い効率で原子イオンを生成することが求められ、また表面改質(塗膜やエッチングを含む)などでは分子イオンの生成を求められることが多い。
図8はイオン注入機用のマイクロ波プラズマ源の主要部分の断面構造図である。プラズマ室100に接続された導波管110に高周波120が導入され、プラズマ室100に導かれる。このエネルギはソレノイドコイル130で損失の無いように制御され、プラズマ室100内でプラズマが発生する。これを外部に引き出して、イオンビーム140を得る事ができる。
プラズマ源には直流放電を用いるタイプから高周波励起を用いるタイプを含めて多くの種類が存在するが、一般にそれぞれのタイプが発生させられるプラズマの性質には特徴的な違いがあり、このため例えば原子イオンの発生に適したプラズマ源では分子イオンを効率よく発生させることは困難であった。
例えば、マイクロ波やICPRFなどを使用した高周波イオン源によるプラズマ生成では、電子のみを励起する傾向が高いため、ガス温度が比較的低く保たれることから分子イオンの発生が多く、原子イオンの生成に適さなかった。又、直流放電イオン源など高温フィラメントを使用するイオン源では通常熱電子を発生させる陰極から熱の放出を伴うためにプラズマ室内のガス温度が高くなり、BF やB1014 等の分子イオンは容易に分解されて原子イオンが優勢に発生する傾向があった。
つまり、一つのイオン源を用いて、例えば、分子イオンも、原子イオンも大量に発生させる事。例えば原子イオンの発生に適したプラズマ源では分子イオンを効率よく発生させることは困難であった。従って、従来の技術では、使用目的に合わせて異なるプラズマ源を選択する方法を取らざるを得ず、少なくとも2種類のイオン源を保有もしくは使用せざるを得なかった。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、一つのイオン源を用いて、分子イオンも、原子イオンも効率よく発生させることのできるプラズマ発生装置を提供することを目的とする。
本発明はイオン源をもつプラズマ室もしくはその近傍に温度調節機能を具備する。即ち、プラズマ源のプラズマ室を形成する壁の1部もしくは全部に冷媒を通すチャネルと加熱するためのヒータとを設け、またはプラズマ室近傍にプラズマ室に密着もしくは近接できる温度コントロールプレートを設けることによってin situでプラズマ室内のガスの温度を変えられるようにし、プラズマ源を取出さずに異なるイオン種を高い効率で生成する方法を提供する。これによって各種プラズマ源の単一構造での性能範囲を大きく拡大する事が可能になる。本発明は、従来の特定用途プラズマ源を高性能汎用プラズマ源に改良する技術を提供するものである。
本発明のプラズマ発生装置は、プラズマ発生室と、前記プラズマ発生室内で電子プラズマを生成するプラズマ生成手段と、前記プラズマ生成手段で生成されるプラズマの温度を調整する温度調整手段を具備したことを特徴とする。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は前記プラズマ発生室に設けられたことを特徴とする。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は前記プラズマ発生室の壁部に設けられたことを特徴とする。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は前記プラズマ発生室を囲むように配設された温度調整ブロックである。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整ブロックは、前記プラズマ発生室との間隔が調整可能である。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は前記プラズマ生成手段に設けられたことを特徴とする。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段が前記プラズマ生成手段を構成するフィラメントに設けられたものを含む。
本発のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段が、供給電流を調整するように構成されたものを含む。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は、熱媒体としての流体の流量を調整可能であるものを含む。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は、熱媒体としての流体の熱伝導率を調整可能であるものを含む。
本発明のプラズマ発生装置は、前記温度調整手段は、空間的位置によって温度制御可能であるものを含む。
本発明のプラズマ発生装置は、被処理基体に対しプラズマ処理を行うように構成されたものを含む。
本発明の電子デバイスの製造方法は、被処理基体に対しプラズマ処理を行うことにより電子デバイスを形成する工程を含む。
本発明の電子デバイスは、上記プラズマ発生装置を用い、被処理基体に対しプラズマ処理を行うことにより形成される。
また、本発明のプラズマ発生装置は以下のもの含む。
(1)温度調整機能を具備したプラズマ発生装置
(2)物質を被照射対象に導入する機能を持つ機械装置であって、温度調整機能を具備したプラズマ発生装置を内蔵、もしくは結合されている事を特徴とする機械装置
(3)上記プラズマ発生装置であって、プラズマ発生装置の種類が高周波プラズマ発生装置であることを特徴とする、温度制御機能を具備するプラズマ発生装置。
(4)上記プラズマ発生装置であって、温度調節機能をプラズマ室に適用する事を特徴とする、温度制御機能を具備するプラズマ発生装置。
(5)上記プラズマ発生装置であって、電子発生の源になるフィラメントもしくは同等の機能構造の周辺に温度調整機能を具備させた事を特徴とする、温度制御機能を具備するプラズマ発生装置。
(6)上記プラズマ発生装置であって、温度調整機能として、電流量、流体の流量、熱伝導率の制御及び空間的位置関係の制御によって、温度調整を行う事を特徴とする、温度制御機能を具備するプラズマ発生装置。
(7)上記機械装置もしくは、この機械装置のプラズマ発生装置の特徴を持たせた機械装置を使用して作成する事を特徴とする電子デバイスの作成方法。
(8)上記の機械装置もしくは、この機械装置のプラズマ発生装置に上記の特徴を持たせた機械装置を使用して作成された電子デバイス。
(実施の形態1)
以下本発明の実施の形態1における高周波プラズマ発生装置に関して、図1から図4を参照しながら説明する。図1は背景技術の図8から、プラズマ室100を取り出して、立体構造図として示したものであり、図2はこの構造を3面から断面図で表したものである。
高周波の導波管に接続されたプラズマ室100は高周波が侵入可能な様に一部もしくは全部がセラミック、電気的絶縁物などで構成されている。このプラズマ室に、プラズマを発生する源になるガスを導入する。もしくは、ガス状態で得にくい物質は固体もしくは液体の状態で導入する(ガスなどの材料導入手段は図面には表現していない)。導入された物質はガスもしくはその他のものはガス化あるいはガスに混入させる形で、プラズマ室に侵入した高周波によってエネルギーを与えられプラズマが発生する。
高周波を利用したプラズマ源の場合、導入したガス分子を壊す事無く、分子レベルの構成から電子を奪って、分子イオンを生成する確率が高い。更にこの確率を高めるためには、プラズマ室100を冷却し、プラズマと接触する外界即ちプラズマ室の壁の温度を下げると良い事が分かった。
そのために用いた手法は2つある。1つは、プラズマ室にチャネルを穿ち、その経路を利用して、冷媒もしくは熱伝導性の良い流体を流し、冷却する。この場合はプラズマ室を構成する材料も熱伝導性を考慮して良好なものを選択する。即ち、図1においてプラズマ室100の構成材料に、例えば、冷却管160を穿ち、又、別の部分に経路を設けここにヒータ170を設置する。この二者は冷却もしくは加熱を行うのは勿論であるが、両者を同時に設置する事も可能で、両者の組み合わせで冷却管160に流れる冷媒とヒータ170に流れる電流とを温度モニタ装置180を介してフィードバック制御することにより、自身の温度を制御する事も可能である。この実施例では主に冷却機能を利用して冷却した。温度測定には温度モニタ機能を有する装置180をプラズマ室100の構成壁内に埋設した。これは接触させても良いし、非接触で例えば赤外線を測定するなどの手法をとっても良い。図2は図1の立体構造図を3面から見た断面構造図に分解したものである。上面図を見ると、プラズマ室の周辺にプラズマ室を構成する壁があり、その内部に冷却管160やヒータ170、温度モニタ装置180が設置されている。
第2の手法を図3及び4を引用しながら説明する。これは、プラズマ室の材質の性格上内部に流路を確保する事が工作上難しいもしくは適さない場合に、プラズマ室に隣接して冷却機構として、温度コントロールプレート200を持った機能部品を設置して、プラズマ室と機能部品の間の間隙210に熱伝導性の良い気体、例えば、Heを流し、熱を奪い冷却する。温度コントロールプレート200の中には、先に説明した通り、内部に冷却管160やヒータ170を設置する。プラズマ室と温度コントロールプレート200の距離を機械的に変更できるようにしておく事も可能。これによって、熱伝導に関する距離を制御し、所定の壁温度にする事ができる。勿論、プラズマ室100と温度コントロールプレート200の間の間隙210をゼロにし、完全に接触させる事もできる。図4は図3の立体構造図を1方向から見た断面構造図である。
(実施の形態2)
同じく、図1から4を用いて、温度を上昇させる場合の実施例を説明する。高周波の導波管に接続されたプラズマ室100は高周波が侵入可能な様に一部もしくは全部がセラミック、電気的絶縁物などで構成されている。このプラズマ室に、プラズマを発生する源になるガスを導入する。もしくは、ガス状態で得にくい物質は固体もしくは液体の状態で導入する(ガスなどの材料導入手段は図面には表現していない)。導入された物質はガスもしくはその他のものはガス化あるいはガスに混入させる形で、プラズマ室に侵入した高周波によってエネルギーを与えられプラズマが発生する。
高周波を利用したプラズマ源の場合、導入したガス分子を壊す事無く、分子レベルの構成から電子を奪って、分子イオンを生成する確率が高い。この本質的な特性を抑制して、原子イオンプラズマを優勢にするためには、プラズマ室100を加熱し、プラズマと接触する外界即ちプラズマ室の壁の温度を上げると良い事が分かった。
そのために用いた手法は3つある。1つは、プラズマ室にチャネルを穿ち、その経路を利用して、ここにヒータ170を設置する。この場合はプラズマ室を構成する材料も熱伝導性を考慮して良好なものを選択する。即ち、図1においてプラズマ室100の構成材料に、例えば、冷却用管160を穿ち、又、別の部分に経路を設け冷媒もしくは熱伝導性の良い流体を流し、冷却する。この二者は加熱もしくは冷却を行うのは勿論であるが、両者を同時に設置する事も可能で、両者の組み合わせで温度制御する事も可能である。この実施例では主に加熱機能を利用して加熱した。温度測定には温度モニタ機能を有する装置180をプラズマ室100の構成壁内に埋設した。これは接触させても良いし、非接触で例えば赤外線を測定するなどの手法をとっても良い。図2は図1の立体構造図を3面から見た断面構造図に分解したものである。上面図を見ると、プラズマ室の周辺にプラズマ室を構成する壁があり、その内部に冷却管160やヒータ170、温度モニタ装置180が設置されている。
第2の手法を図3及び4を引用しながら説明する。これは、プラズマ室の材質の性格上内部に流路を確保する事が工作上難しいもしくは適さない場合に、プラズマ室に隣接して加熱機構として、温度コントロールプレート200を持った機能部品を設置して、プラズマ室と機能部品の間の間隙210に熱伝導性の良い気体、例えば、Heを流し、熱を伝え加熱する。温度コントロールプレート200の中には、先に説明した通り、内部にヒータ170や冷却管160を設置する。プラズマ室と温度コントロールプレート200の距離を機械的に変更できるようにしておく事も可能。これによって、熱伝導に関する距離を制御し、所定の壁温度にする事ができる。勿論、プラズマ室100と温度コントロールプレート200の間の間隙210をゼロにし、完全に接触させる事もできる。図4は図3の立体構造図を1方向から見た断面構造図である。
第3は、第2と同様であるが、図4に示したとおり、赤外線ランプ220などを保持できる機能部品を設置して、主に輻射熱によって、温度を上昇させる。
これらにより、プラズマ室100の壁温度が上昇し、高周波プラズマ発生装置であっても、原子イオンプラズマを優勢に発生させる事が可能となる。
(実施の形態3)「フィラメントを冷却」
フィラメントを保有する直流プラズマ発生装置は、半導体のイオン注入機のプラズマ源として広く使用されてきた。主な目的は、原子イオンプラズマを大量に発生させ、これらのイオンを高エネルギに加速して半導体基板に注入する事であった。
本発明によれば、この直流プラズマ発生装置を用いても、比較的大量の分子イオンプラズマを発生させる事ができた。装置の構造概念は既に説明した、実施の形態1と同様であるが、図5を引用して説明する。これは図2で説明した高周波プラズマ源とは異なり、フィラメント224を具備する。このフィラメントに電流を流す事によって熱電子を発生させ、プラズマを発生させる。これにより原子イオンプラズマが優勢に発生する。そこで、高周波の場合と同様に、プラズマ室100の構成壁にチャネルを穿ち、冷却管160として機能させ、ここに冷媒などの流体を導入し、冷却する。又直接プラズマ室にチャネルを穿つ事が難しいか、もしくは、適切で無い場合は、実施の形態1で図4を引用しながら説明した様に、冷却管160などを具備する温度コントロールプレートを設置すればよい。又、プラズマ室に一部ヘリウムなどの熱伝導性の高いガスを導入する事もプラズマ室冷却に効果がある。
(実施の形態4)
イオン注入機という機械は、既に述べたプラズマ源をイオンの源として、原則的には、エネルギーと物質を分離するための電磁場印加機構を保有する。最終的には目的物、例えば、半導体産業ではシリコン半導体基板に所定のエネルギで必要な物質を注入する目的で構成されている。図6を引用しながら説明すると、イオンの源はプラズマ源230であり、ここで発生したイオンを引き出し電極240で引き出す。引き出されてイオンビーム140が形成される。これを分析する為に、質量分析マグネット260を経由し、後段加速減速電極270で所定のエネルギに調整され、ウエーハ280上に到達する。イオン注入機は真空装置なので、真空ポンプ290が数台設置され、イオンの電荷を中和するための、電荷中和装置300が設置される。
本発明の応用として、典型的にB1014を導入した際の例を述べる。この応用は半導体に対する不純物ドーピングの際に、用いる。通常はBFやBなどのガスを用いて、BやBF として、ボロンの原子イオンを半導体基板に導入してトランジスタを形成している。この際に使用するイオン注入機は元々が加速器であるから、エネルギが比較的高いところで、効率良く運転できるように設計されてきた。トランジスタの微細化に伴って急速にエネルギを低下させる必要があるが、そうすると、イオン電流量が急速に減少する。ここで、B1014を利用して、BFやBと同等のプラズマ密度が得られれば、等価的に10倍の電流量が得られ、10分の1に低下したエネルギでドーピングが可能となる。つまり、工業的に使用できる1KEVのイオン注入機の電流量が1MAだとすると、等価的に100EVのエネルギで10MAでドーピングが可能となる。ところが、プラズマ源におけるもともとの密度が低下しては、本来の目的が達成できなくなる。ここで本発明のプラズマ室に対する工夫を採用し、図6で説明したプラズマ源230を本発明で既に説明したプラズマ発生装置に交換すれば同一のイオン注入機の限定されたプラズマ室の大きさで得られるプラズマ密度を効率よく発生させる事ができるので、分子イオンを発生させたとしても、十分に大きな電流量になり、所定の目的を達成する事ができた。ところで、この方法を既に産業界に売却されているイオン注入機に装着させる事ができると、現在の装置の寿命が延命でき、廃棄物の削減などの課題にも一石を投じる発明であると言える。
(実施の形態5)
最近半導体や液晶のトランジスタ微細化に伴い、必要とされるイオンのエネルギは低下し、電流量は増加する傾向にある。そもそもプラズマドーピングはこの要請に応えて開発されたものであるが、更に効率を向上する必要性もある。それは、ウエーハや液晶の基板面積が引き続き増大し、装置自体のコスト増が予想されるからである。原理的に大量のイオン電流を基板に導入する為に設計されたプラズマドーピング装置では、プラズマ源に、高密度プラズマを発生する高周波プラズマ源を用いる事が多い。これを本発明によって、更に2通りに活用する。図7は図4のプラズマ室100内部に被処理物体である、ウエーハ280を設置した概念断面図である。原理的には、プラズマ室に被処理物を載置してプラズマ処理を行うのがプラズマドーピングである。先ず、1つは、プラズマ源の冷却の応用である。実施例1に既に記載した様に、プラズマ室の壁を冷却する事によって、ドーピングガスの分解が抑制され、より高い効率で分子イオンプラズマを発生させる事ができる。プラズマ室100をウエーハ280が載置できるように設計し、このプラズマ室に対して、周辺に温度コントロールプレートを配して、温度を冷却する。
逆にこの様な、高周波プラズマ源を用いながら、原子イオンプラズマを優勢に発生させたい場合の応用には、図2の例を応用する形でプラズマ源のプラズマ室の壁にヒータを設置して、壁の温度を上昇させるのは、通常真空度を向上させるための設備を応用してもできるが、高精度に制御する為に、プラズマ室外部から、ビューワを通して、赤外ランプ220から赤外線などを照射し、プラズマ室壁を熱したり、プラズマ室内部にランプや赤熱ヒータなどを設置し、壁に対して、熱伝導もしくは、輻射熱で温度上昇を行う事ができる。この事により、熱電子が盛んに放出されるようになり、ドーピングガス物質の解離が促進され、原子イオンプラズマが優勢なプラズマを生成する事ができた。
(実施の形態6)
ここでは、図面を引用しないが、実施の形態4,5で説明した、イオン注入機やプラズマドーピング装置を用いて作成した半導体デバイスに関して説明する。イオン注入機には高周波プラズマ源を用いても良いし、直流プラズマ源を用いても良い。過去大量に販売された、直流プラズマ源に本発明の冷却の効果を取り込んで、B1014プラズマが大量に発生する。これを利用して、加速エネルギー1.5KEVで0.5MAの電流を取り出した。これは、ボロン原子に換算して、エネルギー150EV、電流量5MAに匹敵する。このボロンなどを、MOSトランジスタの所謂ソースドレインエクステンション作成に応用した。深さ15NM、シート抵抗1000Ω/□の接合が得られ、ゲート長25NMのMOSトランジスタに適用し、トランジスタ特性、ショートチャネル効果などに良好な結果を得た。
半導体製造におけるイオン注入機のように、原子や分子を含む異なるイオン種をプラズマ源を変えずに高電流で取出す技術は極めて需要が高く、特に大量生産を必要とする工場では高い生産性による経済効果を発揮できる。
プラズマ室の構成壁に冷却加熱機構を埋め込んだ例の立体構造図である。 プラズマ室の構成壁に冷却加熱機構を埋め込んだ例の3方向からの断面構造図である。 プラズマ室の近傍に温度コントロールパネルを設置した例の立体構造図である。 プラズマ室の近傍に温度コントロールパネルを設置した例の断面構造図である。 フィラメントを要する直流プラズマ発生装置のプラズマ室の構成壁に冷却加熱機構を埋め込んだ例の3方向からの断面構造図である。 イオン注入機を説明する為の断面構造図である。 プラズマドーピングの基本原理を説明するための断面構造図である。 背景技術を説明する為の、既存のマイクロ波プラズマ源の中心部分の断面構造図である。
符号の説明
100 プラズマ室
110 導波管
120 高周波
130 ソレノイドコイル
140 イオンビーム
160 冷却管
170 ヒータ
180 温度モニタ装置
200 温度コントロールプレート
210 間隙
220 赤外ランプ
224 フィラメント
230 プラズマ源
240 引き出し電極
260 質量分析マグネット
270 後段加速減速電極
280 ウエーハ
290 真空ポンプ
300 電荷中和装置

Claims (14)

  1. プラズマ発生室と、
    前記プラズマ発生室内で電子プラズマを生成するプラズマ生成手段と、
    前記プラズマ生成手段で生成されるプラズマの温度を調整する温度調整手段を具備したプラズマ発生装置
  2. 請求項1に記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は前記プラズマ発生室に設けられたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 請求項2に記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は前記プラズマ発生室の壁部に設けられたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  4. 請求項2に記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は前記プラズマ発生室を囲むように配設された温度調整ブロックであることを特徴とするプラズマ発生装置。
  5. 請求項4に記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整ブロックは、前記プラズマ発生室との間隔が調整可能であることを特徴とするプラズマ発生装置。
  6. 請求項1に記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は前記プラズマ生成手段に設けられたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  7. 請求項6に記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は前記プラズマ生成手段を構成するフィラメントに設けられたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は、供給電流を調整するように構成されたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は、熱媒体としての流体の流量を調整可能であることを特徴とするプラズマ発生装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれかに記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は、熱媒体としての流体の熱伝導率を調整可能であることを特徴とするプラズマ発生装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載のプラズマ発生装置であって、
    前記温度調整手段は、空間的位置によって温度制御可能であることを特徴とするプラズマ発生装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用い、被処理基体に対しプラズマ処理を行うように構成されたプラズマ処理装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用い、被処理基体に対しプラズマ処理を行うことにより電子デバイスを形成する工程を含む電子デバイスの製造方法。
  14. 請求項1乃至11のいずれかに記載のプラズマ発生装置を用い、被処理基体に対しプラズマ処理を行うことにより形成された電子デバイス。
JP2004183111A 2004-05-25 2004-05-25 プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器 Pending JP2007266022A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183111A JP2007266022A (ja) 2004-05-25 2004-05-25 プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器
PCT/JP2005/009459 WO2005117080A1 (ja) 2004-05-25 2005-05-24 プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器
TW094117017A TW200603194A (en) 2004-05-25 2005-05-25 Plasma generator, plasma processing apparatus using same and electronic device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183111A JP2007266022A (ja) 2004-05-25 2004-05-25 プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007266022A true JP2007266022A (ja) 2007-10-11

Family

ID=35451139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004183111A Pending JP2007266022A (ja) 2004-05-25 2004-05-25 プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2007266022A (ja)
TW (1) TW200603194A (ja)
WO (1) WO2005117080A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11978608B2 (en) 2020-03-18 2024-05-07 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Ion generation device and ion generation method

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6479828B2 (en) * 2000-12-15 2002-11-12 Axcelis Tech Inc Method and system for icosaborane implantation
JP4037149B2 (ja) * 2002-04-05 2008-01-23 株式会社半導体エネルギー研究所 イオンドーピング装置及びイオンドーピング方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11978608B2 (en) 2020-03-18 2024-05-07 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Ion generation device and ion generation method

Also Published As

Publication number Publication date
TW200603194A (en) 2006-01-16
WO2005117080A1 (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5128640B2 (ja) イオン供給源
JP4749713B2 (ja) 水素化ホウ素クラスターイオンの注入によるイオン注入方法及び半導体製造方法
US7700925B2 (en) Techniques for providing a multimode ion source
KR101593540B1 (ko) 폭이 넓은 리본 이온 빔 발생을 위한 고밀도 헬리콘 플라즈마 소스
CN100385605C (zh) 离子注入系统及离子源
TWI467615B (zh) 離子源與調整離子束均一性的方法
US20080042580A1 (en) Dual mode ion source for ion implantation
KR101838578B1 (ko) 실라보란 주입 공정들
US6545419B2 (en) Double chamber ion implantation system
JP4517204B2 (ja) プラズマ引出し用アパーチャのマウント機構
JP2007266022A (ja) プラズマ発生装置、これを用いたプラズマ処理装置および電子機器
Rose et al. Concepts and designs of ion implantation equipment for semiconductor processing
JPH10177846A (ja) イオン注入装置のイオン源
JPH068510B2 (ja) プラズマ/イオン生成源およびプラズマ/イオン処理装置
KR100569213B1 (ko) 이온 주입 시스템 및 제어 방법
JPH07272895A (ja) 電子ビーム励起プラズマ発生装置
JPH0661167A (ja) イオン注入の中性化方法
JP2007189137A (ja) イオンドーピング装置