JPH0661167A - イオン注入の中性化方法 - Google Patents

イオン注入の中性化方法

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JPH0661167A
JPH0661167A JP4235218A JP23521892A JPH0661167A JP H0661167 A JPH0661167 A JP H0661167A JP 4235218 A JP4235218 A JP 4235218A JP 23521892 A JP23521892 A JP 23521892A JP H0661167 A JPH0661167 A JP H0661167A
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JP
Japan
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substrate
plasma
electrons
gas
microwaves
Prior art date
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Pending
Application number
JP4235218A
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English (en)
Inventor
Shigeki Sakai
滋樹 酒井
Hideki Fujita
秀樹 藤田
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオン注入装置において正イオンを大量に打
ち込むと正電荷で帯電してデバイスが破壊されることが
ある。帯電を防ぐために電子銃から電子を発生させ二次
電子を作り出しこれを試料に当てるものがある。これは
フィラメントが切れたりW蒸気が試料を汚染するなどの
問題がある。 【構成】 イオン注入装置にマイクロ波を導入してこれ
によりガスをプラズマにしプラズマ中に含まれる電子に
よって正電荷を中和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオン注入装置など
におけるイオン電荷によるチャ−ジアップを防ぐための
中性化方法に関する。イオン注入装置は半導体の製造プ
ロセスにおいて不純物を所定の領域に所定の濃度だけ注
入するのに用いられる。たとえば、MOS半導体のソ−
ス、ドレイン領域、受光素子のp型領域、n型領域な
ど、バイポラトランジスタのベ−ス、エミッタを作るた
めに用いることができる。正イオンを注入する場合、ウ
エハに正電荷が溜り正の高圧に帯電する。帯電が著しい
とデバイスが破壊される。
【0002】
【従来の技術】イオン注入法の適用範囲が広がりつつあ
り、さらに生産性をあげるためにも、イオン注入のド−
ズ量が高くなる傾向にある。たとえば最近は、ド−ズ量
が1016個cm-2というような高濃度の領域にもイオン
注入が適用されるようになってきた。このような高濃度
の不純物注入を短時間で行うためにはイオン注入の電流
を増やす他はなく、ためにイオン電流が10mAを越え
るイオン注入装置が開発されている。
【0003】一方、LSIの高集積化により、デバイス
の構造が複雑になり、スケ−ルが小さくなり、絶縁層が
薄くなる傾向にある。つまり一方で電流量が増えて帯電
量を増やす傾向にあり、他方で絶縁層が薄くなり、電界
強度が高くなる傾向にある。これらの要因によってチャ
−ジアップによる絶縁破壊、デバイス破壊の問題がより
深刻になってきている。
【0004】正イオンによる帯電を防止するために、幾
つかの対策がなされている。基材が導体の場合は、ステ
−ジとの電気的な導通を確保して、正電荷をステ−ジか
ら流れてくる電子によって中和できる。基材、基板が絶
縁体や半導体の場合は、ステ−ジから電子を十分に供給
できないので、電子の供給装置を設けてこれから電子を
発生させ基板に与える。
【0005】例えば、真空装置の内部にフィラメントを
張りこれに通電し、不活性ガスを導入し、熱フィラメン
トによって熱電子を発生させるようにしたものが提案さ
れる。これはしかし基板に当たる電子の密度を制御でき
ない。あるいは、電子銃を真空装置の内部に設けてこれ
から電子を発生させて基板に当てるようにしたものがあ
る。また電子銃からの電子をなんらかのタ−ゲットに当
てて二次電子を発生させてこれを基板にあてるようにし
たものもある。これらは積極的に電子を基板に当てるも
のであるが、基板内で電子線を均等に照射することが難
しい。中央部が高密度になり、周辺部が低密度になると
いうことになり易い。
【0006】このような難点を解決するために、幾つか
の提案がなされている。例えば特開平4−33246号
は電子銃から発生した電子を真空装置の壁に当て、二次
電子を生成しこれを基板に当てている。基板の裏面には
磁石が埋め込んでありこれが二次電子を捕らえるのでよ
り均等な分布を実現できる。また特開平1−23265
3号は、電子銃で発生させた電子をタ−ゲットにあてて
二次電子を発生させ基板に当てる。基板に磁石を埋め込
んでいる。ために電子密度を上げることができる。この
ように中和するための電子は従来電子銃あるいは装置中
に設けたフィラメントによって発生するようになってい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電子銃を用いるもの
は、熱フィラメントを電子源とするので寿命が短いとい
う欠点がある。細いフィラメントを高熱にするのでフィ
ラメントが断線し易い。フィラメントが断線するとこれ
を取り替える必要がある。また装置の一部がフィラメン
トによって局部加熱される。ために基板の近傍での温度
分布を乱す可能性もある。さらにフィラメントから金属
蒸気が出るがこの金属蒸気が雰囲気を汚染し、基板の内
部に望ましくない不純物として侵入することもある。こ
れは製品の品質を低下させるので望ましくない。
【0008】電子銃によって電子を発生させる方法によ
ると、電子のエネルギ−が高すぎることがある。電子の
エネルギ−が高いと、基板に衝突しても反発されるので
基板の上に十分な時間留まることができず中和に寄与し
ない。そこで電子銃からの電子をタ−ゲットに当てて二
次電子を発生させるのである。しかし二次電子のエネル
ギ−や速度の方向はランダムである。一部の二次電子の
みが基板の方向に向かい基板に当たる。
【0009】つまり基板近傍において二次電子分布が最
も高いということもない。また基板内においても二次電
子の衝突分布を均一にすることができない。このような
欠点は、電子を発生する部位と、基板の存在する部位が
離隔しており、前者から後者へ電子を均一に輸送するこ
とができないために起こる。基板の近傍に高密度の電子
が存在し、しかも基板内部での密度が均一であるように
したイオン注入装置の中和装置を提供することが本発明
の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、チャ−ジア
ップを中和するために電子銃を用いない。そうではなく
てマイクロ波プラズマを基板の近傍に発生させてプラズ
マ中の電子によって基板の正電荷帯電を防止する。この
ためにイオン注入装置にマイクロ波を外部から導入しマ
イクロ波プラズマを生成する。雰囲気ガスとしてArな
どの不活性ガスを導入する場合もある。不活性ガスを導
入しない場合でも、イオン注入のためのガスをマイクロ
波によって励起してプラズマを生成できる。またプラズ
マの密度を局所的に高めるために、基板の下側に永久磁
石を設け基板の近傍に強い磁界を保持するようにするこ
ともできる。あるいはチャンバの外周にコイルを設けて
基板の近傍に磁界を発生させプラズマ密度を向上するこ
ともできる。
【0011】
【作用】例えば、2.45GHzのマイクロ波を基板の
裏側からイオン注入装置の内部に導入する。これは雰囲
気ガスを励起しプラズマとする。プラズマの分布はチャ
ンバの形状などによる。プラズマは正イオンと電子の集
合である。プラズマの内部では電子は自由に動き回れる
が、質量の大きい正イオンはマイクロ波の短い周期内に
は動くことができず殆ど静止していると考えて良い。そ
れで基板の近傍にプラズマが存在すると電子は基板に衝
突するが、正イオンは殆ど接触しない。電子は基板に当
たりこれを中和することができる。
【0012】プラズマを利用して正電荷を中和できる理
由はここにある。プラズマは等量の正電荷負電荷を持つ
のでこれによって正電荷を中和できないように思うがそ
うではない。電子は自由に動きうるから正電荷の帯電に
よる強い正のポテンシャルを感じて基板の方へ引き寄せ
られる。そして基板に接触しこれを中和できる。ところ
がプラズマ中の正電荷は動かず基板に当たらない。
【0013】さらに都合のよいことは、プラズマ中で電
子が正イオンや電子同士で衝突し熱緩和を繰り返すので
電子の運動エネルギ−が均霑するということである。そ
して多くの場合、数eV〜十eVの低いエネルギ−に揃
う。これが基板に接触して中和するので基板状の構造物
に悪影響を及ぼさない。また、ほぼ一様な低エネルギ−
電子であるから中和の効率が高い。接触とともに運動エ
ネルギ−を失うことができるからである。従来のように
二次電子を用いる場合、二次電子のエネルギ−が一定し
ないので中和の確率は低い。
【0014】プラズマの分布はマイクロ波の作る定在波
のモ−ドによる。これは金属の物体の分布により自由に
調整できる。ためにプラズマの分布をモ−ド制御を通じ
て行うことができる。したがって電磁気学的手段によっ
て基板の上部の全面にプラズマが均等に存在するように
することができる。プラズマの分布が均一であれば、中
和の確率も均等にすることができる。
【0015】さらにマイクロ波によってプラズマを励起
しこれから電子を得るので、フィラメントのようなもの
が不要である。フィラメントがないのでフィラメント蒸
気(W蒸気)がパ−テイクルとなって試料を汚染するこ
とがない。フィラメントがないのでフィラメントが断線
するということもない。長寿命の中和装置とすることが
できる。局部加熱による温度不均一の問題も解決するこ
とができる。
【0016】
【実施例】図1によって本発明の実施例を説明する。真
空チャンバ1はイオン注入装置の一部である。上部には
イオン源や加速管(図示しない)がありこれからイオン
ビ−ム2が発生している。イオンビ−ム2の進路には回
転ディスク3が設けられる。これの回転軸はチャンバの
外部にある。また真空チャンバ1の下方には開口部があ
り、これが差動排気系4に接続されている。差動排気系
によって真空チャンバ1が真空に引かれている。回転デ
ィスク3の上にはイオン注入処理を受けるべき基板5が
戴置される。回転ディスク3の上には複数の基板5を取
付ることができ連続的にイオン注入やその他の処理を行
うことができる。
【0017】バイアス電源6は直流電源である。これと
高周波電源7が直列に接続される。これはマイクロ波を
生ずるための電源で、例えば2.45GHzの高周波を
発振する。適当なバイアスを与える必要があるときはこ
のようにバイアス電源6を設ける。高周波電流は同軸ケ
−ブル9を経てアンテナ(図示せず)から電磁波として
発振されこれが導波管8を伝達し、真空チャンバ1の内
部に入る。これが基板5の上部に定在波を形成する。真
空チャンバにはガスが存在するのでこれがマイクロ波に
よって励起されてプラズマ11となる。
【0018】導波管8とチャンバ1の境界には真空を維
持するための誘電体窓(図示せず)がある。またチャン
バ1の側方にはガス導入口12があってここから不活性
ガスを導入することができる。例えばAr等を導入する
とプラズマを励起するのがより簡単になる。不活性ガス
の導入添加がなくてもプラズマを形成できる場合はガス
をことさら導入しなくても良い。
【0019】基板5の下方に永久磁石10が設けられ
る。これはプラズマに磁場を与えてプラズマの分散を防
ぐ作用がある。また磁場の大きさを適当なものにするこ
とによって、電子のサイクロトロン運動をマイクロ波に
同期させてプラズマのエネルギ−を高めることもでき
る。ここでは基板の下方に永久磁石を設けるが、チャン
バの外周にそってコイルを設置しこれによって縦磁場を
発生させるようにすることもできる。
【0020】
【発明の効果】中和用の電子を基板に与えることができ
るので、電流量の多いイオン注入装置において正電荷の
蓄積によるチャ−ジアップを防ぐことができる。ド−ズ
量が1016個cm-2以上で電流が10mA以上のイオン
注入装置が開発されているが、このようにイオン電流が
大きい場合にも本発明はチャ−ジアップを抑止すること
ができる。
【0021】チャ−ジアップの防止のために従来は電子
銃を用い二次電子を発生させていたが、これはフィラメ
ントの蒸気が試料を汚染するという欠点があった。本発
明はそのようなことがない。フィラメントがないのでフ
ィラメントが焼損するということもない。またプラズマ
であるから電子の運動エネルギ−が一様である。さらに
試料基板の面内一様にプラズマを分布させることができ
るので、一様にチャ−ジアップを中和することができ
る。
【0022】プラズマを生成する手段はマイクロ波の他
に幾つもある。熱、光、高周波電界、直流電流による放
電などである。しかしこれらによって作られたプラズマ
は正イオンが自由に動きうるので、正電荷で帯電した基
板を中和するには不適当である。マイクロ波プラズマは
正電荷の熱運動をマイクロ波が封じるので基板の中和に
最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る中和方法を実施するため
のイオン注入装置の概略断面図。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 イオンビ−ム 3 回転ディスク 4 差動排気系 5 基板 6 バイアス電源 7 高周波電源 8 導波管 9 同軸ケ−ブル 10 永久磁石 11 プラズマ 12 ガス導入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中におかれた基板に対して高速のイ
    オンを打ち込むようにしたイオン注入装置において、基
    板の正電荷による帯電を防止するために、マイクロ波を
    外部から導入し、これによって雰囲気ガスを励起しプラ
    ズマとして、プラズマ中の電子により基板の正電荷を中
    和するようにしたことを特徴とするイオン注入の中性化
    方法。
  2. 【請求項2】 真空中におかれた基板に対して高速のイ
    オンを打ち込むようにしたイオン注入装置において、基
    板の正電荷による帯電を防止するために、マイクロ波を
    外部から導入し、これによって雰囲気ガスを励起しプラ
    ズマとして、磁場によってプラズマ生成領域を狭い範囲
    に限定し、プラズマ中の電子により基板の正電荷を中和
    するようにしたことを特徴とするイオン注入の中性化方
    法。
JP4235218A 1992-08-10 1992-08-10 イオン注入の中性化方法 Pending JPH0661167A (ja)

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