JP2007264570A - 透過型スクリーンおよびその組み立て方法、画像表示装置、ならびに光学フィルムおよび液晶表示装置 - Google Patents

透過型スクリーンおよびその組み立て方法、画像表示装置、ならびに光学フィルムおよび液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透過型スクリーンを構成するレンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材との対向面に隙間が生じないようにするとともに、運搬時にレンチキュラーレンズ面とフレネルレンズ面の対向部分に生じる傷や破損を防止する。
【解決手段】レンチキュラーレンズを有する部材とフレネルレンズを有する部材が対向して配置された透過型スクリーンにおいて、レンチキュラーレンズを有する部材とフレネルレンズを有する部材との間に接着部材を設けて接着部材を硬化させることにより、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材とが一体化された透過型スクリーンとする。また、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材の一方の表面に凸状部を設け、凸状部の先端部と他方の部材との間に接着部材を設けるようにしてもよい。
【選択図】図6

Description

この発明は、透過型スクリーンおよびその組み立て方法、画像表示装置、ならびに光学フィルムおよび液晶表示装置に関する。詳しくは、レンチキュラーレンズを有する透過型スクリーンおよびその組み立て方法、透過型スクリーンを用いた画像表示装置、ならびに光学フィルムおよび液晶表示装置に関する。
背面投影型プロジェクションテレビに用いる透過型スクリーンは、一般的に、観察者側に設けられたレンチキュラーシートと光源側に設けられたフレネルレンズシートとの組み合わせにより構成されている。
フレネルレンズシートは、小型プロジェクタからの投影光を略平行光とし、レンチキュラーシートに出射する。レンチキュラーシートは、フレネルレンズシートで略平行光とされた投影光を、レンチキュラーの特性により、水平方向に広げ、観察者側に表示光として出射する。
レンチキュラーシートは、光が入射する側の面にレンチキュラーレンズを有し、光を出射する側の面に黒顔料を含む遮光層を有する。この遮光層には、レンチキュラーレンズにより集光された光が照射される部分にだけ開口部が設けられている。
遮光層の開口部は以下のようにして形成される。まず、紫外線感光樹脂粘着層をレンチキュラーシートのレンズ側と逆側に貼り合わせ、レンズ側から紫外線を入射させて、レンズにより紫外線を集光させる。これにより、紫外線感光樹脂粘着層のうち集光部のみが感光されて、粘着性が失われる。そして、黒顔料が含有された転写フィルムを貼合し、剥離することで、非集光部のみに遮光層が形成される。
また、レンチキュラーシートには、観察者側に垂直方向に表示光を広げるための拡散シートが配置されており、上述のレンチキュラーシートとこの拡散シートの組み合わせにより表示光の広がりが制御される。すなわち、縦、横方向に表示光を広げるために複数枚のシートが用いられている。
レンチキュラーシートは横方向にレンズ形状を有するシリンドリカルレンズが並べられた形状であることが一般的であるが、このシリンドリカルレンズを用いた上述の遮光層の開口部の形成方法では、線状の開口部および非遮光部を形成することしかできない。したがって、遮光部の面積を増加させ、コントラストを向上させることは困難である。
そこで、コントラストの改善を目的として、このレンチキュラーシートをフライアイレンズで構成することが提案されている。このフライアイレンズの加工方法としては、レーザ加工が挙げられる。近年、レーザ加工技術の開発が進められ、大面積のフライアイレンズシートを量産するプロセス技術が検討されている。
ところで、従来のレンズシートの製造方法としては以下のものがある。(1)シリンドリカルレンズシートの製造方法としては、柱状の金属ローラ上に切削加工を施し、この彫刻ローラを賦型ローラとしてインラインでシートを製造する方法がある。(2)フレネルレンズシートの製造方法としては、金型ローラ上に切削加工が難しいため、平面状に切削加工を施して型を作製し、この型を用いた平面プレスにより枚葉にてシートを製造する方法が用いられている。(3)プリズムレンズシートの製造方法としては、(1)のシリンドリカルレンズシートの製造方法と同様に、柱状の金属ローラ上に切削加工を施し、この彫刻ローラを賦型ローラとしてインラインでシートを製造する方法がある。
レンチキュラーシートとフレネルレンズシートは、それぞれ対向するようにして重ねて配置される。透過型スクリーンを組み立てる際には、たとえば、透過型スクリーンの構成として、以下のような構成例が挙げられる。
図1に、透過型スクリーンの構成の一例を示す。透過型スクリーン1は、観察者側に設けられたレンチキュラーシート10と、光源側に設けられたフレネルレンズシート20との組み合わせにより構成されている。
レンチキュラーシート10は図中のYで示す光源側から順に、フライアイレンズシート11と、このフライアイレンズシート11の観察者側となる面に設けられた感光性粘着層12と、この感光性粘着層12上に設けられた遮光層13と、遮光層13上に設けられた拡散層14と、拡散層14上に設けられたガラス板15と、ガラス板15上に設けられたアンチグレア・ハードコート層(以下、AG・HC層と適宜称する。)16とを有し、それぞれが粘着層17(17a,17b,17c)により貼り合わされている。
フライアイレンズシート11は、フライアイレンズ11aとたとえばポリエチレンテレフタレート(PET)からなる支持体11bとを有する。また、拡散層14も拡散剤層14aとPET等からなる支持体14bとを有する。
AG・HC層16は、透過型スクリーン1の保護およびコントラストの向上などを図るためのものである。AG・HC層16は、例えば、ハードコート樹脂中にシリカ粒子などの微粒子を分散したハードコート剤16aを、支持体16b上に塗布・硬化することにより形成される。
フレネルレンズシート20は、PET等からなる支持体21b上にフレネルレンズ21aが設けられ、支持体21bの光源側に粘着層23を介して貼り合わされたガラス板22とを有している。
このような構成の透過型スクリーン1は、透過型スクリーン1を構成するレンチキュラーシート10とフレネルレンズシート20とが、それぞれ剛性および自立した平面性を得ることができるガラス板15およびガラス板22を有しているため、図2に示すようにテレビ枠等の固定部材2を用いて透過型スクリーンを組み立てた場合でも安定した面接触状態を得ることができる。
ところで、ガラス板は高価であるため、背面投影型プロジェクションテレビの低価格機種ではガラス板の代替として樹脂板を使用している。また、図3に一例を示すように、フレネルレンズシート20においてはガラス板の代替として樹脂板24を用い、レンチキュラーシート10においては拡散剤を混入した樹脂板18を用いることにより、部品点数を削減する構成としてもよい。なお、フレネルレンズシート20には、モアレ防止を目的とした拡散層が設けられる場合もある。
しかしながら、ガラス板の代替として樹脂板を用いた構成の透過型スクリーンでは樹脂板の剛性がガラス板ほど高くはないため、レンチキュラーレンズシート10とフレネルレンズシート20の接触面の平面性が保たれない。このため、図4に示すように、透過型スクリーンを組み立てた場合にいわゆる浮き不良が発生してしまう。
そこで、以下の特許文献1には、レンチキュラーシートおよびフレネルレンズシートのような透過型スクリーンを構成するレンズ部材の少なくとも一方に反りを設けることにより、レンチキュラーシートおよびフレネルレンズシートの間に浮き不良が発生しないようにした透過型スクリーンの製造方法が記載されている。
特開2004−29502号公報
図5に示すように、この特許文献1では、レンチキュラーシート10およびフレネルレンズシート20の少なくとも一方の少なくとも中央部近傍付近に、他方のレンズシートに対して凸状となるように非球面形状の曲率を持つ反りを設けてから透過型スクリーン1を組み立てることにより、浮き不良が発生することなく透過型スクリーンを作製することができる。特許文献1では、レンズ部材に反りを設けるために反り成形型を用い、反り成形型にレンズ部材を配置した後、熱プレス成型を行う方法が示されている。
しかしながら、上述の方法を用いた場合、運搬時等の振動によりレンチキュラーシートとフレネルレンズシートの対向面部分に傷や破損が生じるおそれがある。このような傷や破損が生じた場合、光学特性の劣化等が生じる。振動による傷や破損のような問題は、樹脂板を用いた透過型スクリーンのみでなく、ガラス板を用いた透過型スクリーンであっても生じるおそれがある。
また、温度や湿度が変化することにより反り量が大きく変化して浮きが発生する場合もあり、信頼性に欠くのが現状である。
上記問題点に鑑み、この発明の第1の目的は、振動によるレンチキュラーシートとフレネルレンズシートの対向面部分における傷や破損を防止することができる透過型スクリーンおよびその組み立て方法、画像表示装置を提供することにある。
また、この発明の第2の目的は、レンチキュラーシートとフレネルレンズシート間に浮きが生じるのを防止することができる透過型スクリーンおよびその組み立て方法、画像表示装置を提供することにある。
また、この発明の第3の目的は、振動による第1のレンチキュラーシートおよび第2のレンチキュラーシートの対向面部分における傷や破損を防止することができる光学フィルムおよび液晶表示装置を提供することにある。
また、この発明の第4の目的は、第1のレンチキュラーシートおよび第2のレンチキュラーシート間に浮きが生じるのを防止することができる光学フィルムおよび液晶表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明は、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材とを少なくとも備えた透過型スクリーンにおいて、
レンチキュラーレンズを有する部材とフレネルレンズを有する部材との間に接着部材が設けられたことを特徴とする透過型スクリーンである。
第2の発明は、レンチキュラーレンズを有する部材およびフレネルレンズを有する部材の少なくとも一方の表面に接着部材を設ける工程と、
レンチキュラーレンズを有する部材とフレネルレンズを有する部材とを接着部材を介して重ね合わせる工程と、
接着部材を硬化させる工程と
を備えることを特徴とする透過型スクリーンの組み立て方法である。
第3の発明は、画像を投影するプロジェクタと、
プロジェクタから投影された画像を表示する透過型スクリーンとを備え、
透過型スクリーンは、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材とを少なくとも備え、レンチキュラーレンズを有する部材とフレネルレンズを有する部材との間に接着部材が設けられたことを特徴とする画像表示装置である。
第4の発明は、少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズを有する第1および第2のレンチキュラーレンズシートを備え、
第1および第2のレンチキュラーレンズシートの間に接着部材が設けられたことを特徴とする光学フィルムである。
第5の発明は、照明光を出射する照明装置と、
照明装置から出射された照明光に基づき情報を表示する液晶パネルとを備え、
照明装置は、
光を出射する光源と、
光源から出射された光を正面方向に集光するための光学フィルムとを備え、
光学フィルムは、
少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズを有する第1および第2のレンチキュラーレンズシートを備え、
第1および第2のレンチキュラーレンズシートの間に接着部材が設けられたことを特徴とする液晶表示装置である。
第1、第2および第3の発明では、レンチキュラーレンズとフレネルレンズとの間に接着部材を設けることにより、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材とを一体化させた透過型スクリーンを得ることができる。
また、第4および第5の発明では、第1および第2のレンチキュラーレンズシートの間に接着部材を設けることにより、第1および第2のレンチキュラーレンズシートを一体化させた光学フィルムを得ることができる。
この発明によれば、組み立て後の透過型スクリーンにおいて、運搬時等にレンチキュラーレンズとフレネルレンズの対向部分に生じやすい傷や破損を防止することができる。また、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部との間に隙間が生じるのを防ぐことができる。
また、第1および第2のレンチキュラーレンズシートを備えたレンチキュラーレンズ体からなる光学フィルムにおいて、運搬時等に第1および第2のレンチキュラーレンズシート間に生じやすい傷や破損を防止することができる。また、第1および第2のレンチキュラーレンズシート間に隙間が生じるのを防ぐことができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
(1)第1の実施形態
[背面投影型の画像表示装置の全体構成]
図6は、この発明の第1の実施形態による背面投影型の画像表示装置の構成の一例を示す模式図である。この背面投影型の画像表示装置は、プロジェクタ31および透過型スクリーン32とを備え、プロジェクタ31から投影された画像を、透過型スクリーン32を透過させて表示するものである。
プロジェクタ31は、映像を透過型スクリーン32に拡大投影するものである。このプロジェクタ31としては、例えば液晶表示素子またはデジタルライトプロセッシング(DLP(登録商標))素子などをライトバルブとしたものを用いることができる。また、液晶表示素子を備えるプロジェクタ31としては、例えば、透過型液晶表示素子または反射型液晶表示素子を備えるものを用いることができる。
[透過型スクリーンの全体構成]
この実施形態による透過型スクリーン32は、プロジェクタ31からの投射光を略平行光として出射する作用を持つ、フレネルレンズを有する部材の一例であるフレネルレンズシート50と、このフレネルレンズシート50から出射された平行光を受け、水平方向および垂直方向に広げ、表示光として出射する作用を持つ、レンチキュラーレンズを有する部材の一例である遮光層付フライアイレンズシート40とを備える。この透過型スクリーン32は、フレネルレンズシート50がプロジェクタ31の側となり、遮光層付フライアイレンズシート40が観察者側となるようにして配置される。透過型スクリーン32は、例えば縦500mm×横900mmの大きさの長方形状を有する。
フレネルレンズシート50の観察者側となる面にはフレネルレンズ51aが設けられている。一方、フレネルレンズシート50のプロジェクタ側となる面は平面状とされている。また、遮光層付フライアイレンズシート40のプロジェクタ1側となる面にはフライアイレンズシート41が設けられている。一方、遮光層付フライアイレンズシート40の観察者側となる面には遮光層15が設けられている。これらのフレネルレンズシート50と遮光層付フライアイレンズシート40とは、それぞれのレンズ部が互いに向かい合うように配置され、フレネルレンズシート50と遮光層付フライアイレンズシート40との間には接着部材である接着剤60が設けられている
以下、遮光層付フライアイレンズシート40およびフレネルレンズシート50の構成について、より具体的に説明する。
[フレネルレンズシートの構成]
フレネルレンズシート50は、フィルム51b上一面に、フレネルレンズ51aが設けられたものである。フィルム51bとしては、透明性を有するプラスチックなどの材料からなるフィルムを用いることができ、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いることができる。フレネルレンズ51aは、例えば、フレネルレンズシート50の中心からプリズムが同心円状に配された構成を有する。このフレネルレンズ50aの作製方法としては、公知の作製方法を用いることができ、例えば、紫外線硬化性樹脂により作製する方法を用いることができる。
なお、フレネルレンズシート50には、モアレ防止を目的とした拡散層が設けられているが、この実施形態においては図示しない。
[遮光層付フライアイレンズシートの構成]
遮光層付フライアイレンズシート40は、フライアイレンズシート41と、このフライアイレンズシート41の観察者側となる面に設けられた感光性粘着層42と、この感光性粘着層42上に設けられた遮光層43と、この遮光層43上に設けられた拡散層44と、拡散層44上に設けられた基板45と、この基板45上に設けられたAG・HC層46とを備える。遮光層付フライアイレンズシート40は、例えば縦500mm×横900mmの大きさの長方形状を有する
フライアイレンズシート41は、支持体であるフィルム41bと、プロジェクタ31側となる面に設けられたフライアイレンズ41aとを有する。アンチグレア・ハードコート層(以下、AG・HC層と適宜称する。)46は、支持体であるフィルム46bの観察者側となる面に、シリカ粒子等の微粒子を分散させたハードコート剤46aを塗布したものである。このようなフィルム41bおよび46bは、透明性を有するプラスチックなどの材料からなるフィルムを用いることができ、例えばPETフィルムを用いることができる。
拡散層44は、フライアイレンズ41aにより集光された光を拡散するためのものであり、公知の拡散シートを用いることができる。この拡散層44としては、たとえば支持体であるフィルム44bの観察者側となる面に拡散剤44aを塗布したものを用いることができる。また、基板45は、例えばガラス板もしくは樹脂板が用いられる。
図7Aは、遮光層付フライアイレンズシート40のプロジェクタ側の外観を示す斜視図である。図7Bは、遮光層付フライアイレンズシート40の観察者側の外観を示す斜視図である。図7Aおよび図7Bに示すように、遮光層付フライアイレンズシート40の横方向にx軸を設定し、遮光層付フライアイレンズ10の縦方向にy軸を設定し、遮光層付フライアイレンズ10の厚さ方向にz軸を設定する。なお、図7Bでは、遮光層43の構成の説明を容易とするために、拡散層44、基板45およびAG・HC層46の図示を省略している。
フライアイレンズシート40は、フレネルレンズシート50から出射された平行光を集光するためのものである。感光性粘着層42は、後述するように、遮光層43を形成するときに用いられるものである。遮光層43は、外光を吸収して透過型スクリーン32のコントラストを向上させるためのものである。
図7Aに示すように、遮光層付フライアイレンズシート40のプロジェクタ側となる面には、複数のフライアイレンズ41aが稠密されている。なお、各フライアイレンズ41a上に付された「+」の印は、レンズの頂点の位置を示す。
図7Bに示すように、遮光層43には、プロジェクタ側となる面に設けられたフライアイレンズ51aと対応する位置に透過部43aが設けられている。この透過部43aは、遮光層43に設けられた開口部であり、この透過部43aを介してフライアイレンズ41aにより集光された光が観察者側に向けて出射される。
図8Aは、フライアイレンズの一例を示す平面図である。図8Aに示すように、フライアイレンズ41aは、遮光層付フライアイレンズシート40に対して垂直な方向から見ると、正方形または長方形などの四角形状を有する。複数のフライアイレンズ41aは、x軸方向およびy軸方向に周期的に配列されてなる稠密アレイを構成している。x軸方向のレンズピッチは、好ましくは35μm以上150μm以下に設定され、例えば100μmに設定される。y軸方向のレンズピッチは、好ましくは35μm以上150μm以下に設定され、例えば60μmに設定される。35μm未満であると、集光部があまりにも小さくなってしまうため、透過部43aの形成が困難となってしまう。また、150μmを越えると、モアレの発生が懸念される。
また、図8Bは、フライアイレンズ41aの裏面に設けられた遮光層の一例を示す平面図である。図8Bに示すように、遮光層43に設けられた複数の透過部43aは、x軸方向およびy軸方向に周期的に配されている。透過部43aは、フライアイレンズ41aの形状に応じた形状を有し、具体的には、フライアイレンズ41aの形状と相似した形状またはほぼ相似した形状を有する。例えば、図8Aに示すように、フライアイレンズ41aが四角形状を有する場合には、透過部43aの形状は図8Bに示すような四角形状またはほぼ四角形状に設定される。
また、図9Aに示すように、レンズの配置はハニカム状でも良い。この場合は、遮光層に設けられた複数の透過部43aは、図9Bに示すように、ハニカム状に設定される。
[遮光層付フライアイレンズシートの製造方法]
観察者側に配置される遮光層付フライアイレンズシートの製造方法は、(a)レーザ加工により母型を作製する母型の作製工程と、(b)電鋳により賦型を作製する賦型の作製工程と、(c)成形ローラによりフライアイレンズシートを作製するレンズシートの作製工程、(d)フライアイレンズシート上に遮光層を形成する遮光層の作製工程とを備える。
遮光層付フライアイレンズシートの製造方法の一例を以下の順序で説明する。
(a)母型の作製工程
(b)賦型の作製工程
(c)レンズシートの作製工程
(d)遮光層の作製工程
(a)母型の作製工程
まず、フライアイレンズシート40を作製するための母型の作製工程について説明する。ここでは、レーザ光を使用したマスクイメージング法を用いて、円筒状の被加工物を加工することにより、母型を作製する場合を例として説明する。レーザ加工を施すためのレーザ加工機としては、例えばベルギーOPTEC社製精密レーザ加工機MAS−300を使用することができる。
まず、レーザ加工に用いられるマスクについて説明する。図10は、レーザ加工に用いられるマスクの一例を示す模式図である。図10に示すように、マスクには、複数の開口部が設けられている。これらの複数の開口部は、複数の行および/または列をなすよう設けられている。このマスクの開口部を介してレーザ光を被加工物の一面に照射して、マスク像を形成することにより、レーザ光のエネルギーにより被加工物が加工される。
開口部の形状は、球面または非球面状の溝を形成できるように選ばれる。このような形状を形成できる開口部の形状としては、例えば半円形状または爪状の形状を挙げることができる。なお、マスクの開口が半円形状または爪状の形状を有する場合には、この半円形状または爪状などの湾曲した辺の側またはそれとは反対の側に対してマスク像を移動するようにする。このようにすることで、マスク像を一方向に向かって移動させた場合に、マスク像の中心部が通過する位置に対してより多くのレーザ光を照射することができる。すなわち、球面または非球面状の溝を形成することができる。マスクの材料としては、例えばレーザ光の照射に対して耐えることができるものが選ばれ、例えば金属が選ばれる。
また、図10に示すようなマスクのみでなく、レーザ照射系の移動方向に対して垂直な方向に複数の開口部を有し、レーザ照射系の移動方向に対して一つの開口部を有するようなマスク等も用いることができる。このようなマスクの場合、開口部の形状は、レーザ照射系の移動方向に対して長い半円形状または爪状の形状とすることができる。
被加工物の材料としては、公知のプラスチック材料を用いることができる。具体的には、たとえばポリイミド(PI)、ポリエステル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)およびポリカーボネート等が挙げられる。プラスチックの耐熱性、ガラス転移点により加工性や加工後の表面形状が変化するため、加工条件に応じて適宜選択することが可能であり、好ましくはポリカーボネート(PC)を用いることができる。
このような被加工物の表面上に、レーザ照射系を移動させる。レーザ照射系には、被加工物を所望の形状に加工するためのマスクが装着されている。
まず、レーザ照射系を被加工物の縦方向の一端部に配置し、縦方向に向かって移動させて被加工物の表面にマスク像を形成する。これにより、被加工物の縦方向に向かうストライプ状の溝が形成される。次いで、レーザ照射系を被加工物の横方向の一端部に移動させ、横方向に向かって移動させて被加工物の表面にマスク像を形成する。これにより、目的とする母型が得られる。
図11Aは、上述のようにして得られた母型の一部の形状を示す模式図である。図11Bは上述のようにして得られた母型の一部を拡大して示す模式図である。図11Aおよび図11Bに示すように、母型の表面には、上述のフライアイレンズ41aの形状に対応したたとえば縦60μm×横100μmの複数の凹部が、縦方向および横方向に周期的に配設されている。
また、図12A〜図12Gは、賦型を作製するまでの工程を示す模式図である。図12Aは、被加工物71を模式的に示す断面図であり、図12Bは、上述のようにマスクを介してレーザ光を照射することにより得られた母型72を模式的に示す断面図である。
(b)賦型の作製工程
次に、この発明の一実施形態による賦型の作製工程について、図12C〜図12Gを用いて説明する。まず、図12Cに示すように、上述のようにして得られた母型72の凹部形成面に対して下地処理として導電化処理を行い、導電化膜73aを形成する。導電化処理としては、例えば無電解メッキまたはスパッタリングを用いることができる。ここで、導電化膜は、例えばニッケルなどの金属からなる金属被膜である。
次に、導電化処理が施された母型72を電鋳装置に搬送し、図12Dに示すように、母型72の表面に形成された導電化膜73a上にニッケルメッキ層などの金属メッキ層73bを形成する。その後、図12Eに示すように、母型72から金属メッキ層73bを剥離することにより、母型72とは反対の凹凸パターンを有する複製母型73が得られる。
さらに、図12Fに示すように、例えば電鋳により複製母型73の表面上に、ニッケルメッキ層などの金属メッキ層74を形成する。その後、複製母型73から金属メッキ層74を剥離することにより、図12Gに示すような、複製母型73とは反対の凹凸パターンを有する賦型75が得られる。
(c)シートの製造工程
次に、図13A〜図13Cを参照しながら、フライアイレンズシートの作製工程について説明する。フライアイレンズシート41は、上述のようにして作製した賦型75を用い、樹脂に微細形状を転写することによりを作製することができる。
フライアイレンズを形成する樹脂材料としては、透光性を有すものであれば特に限定されない。また、製造の容易性の点から光により硬化できる感光性樹脂、電子線より硬化できる電子線効果樹脂、熱により硬化できる感熱性樹脂が望ましい。中でも、紫外線の照射により硬化することが可能な紫外線硬化性樹脂を用いるのが特に好ましい。
紫外線硬化性樹脂を用いる場合、まず図13Aに示すように、賦型75上に紫外線硬化性樹脂76を塗布し、透明な支持体であるフィルム41bを被せる。次いで、図13Bに示すようにフィルム41b側から紫外線を照射して硬化させ、賦型75を剥離することにより、図13Cに示すような、フィルム41b上にフライアイレンズ41aが形成されたフライアイレンズシート41が作製される。
紫外線硬化性樹脂76としては、たとえばウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリオールアクリレート、ポリエーテルアクリレート、メラミンアクリレートのアクリレート系樹脂、またはポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、シリコン樹脂等を用いることができる。
また、フィルム41bとしては、たとえばポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド、アラミド、ポリエチレン、ポリアクリレート、ポリエーテルスルフォン、トリアセチルセルロース、ポリスルフォン、ジアチルセルロース、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂など、従来用いられている樹脂フィルムの中から適宜選択して用いることができる。
また、熱可塑性樹脂を用い、熱プレスする方法、熱により溶融した樹脂を賦型で冷却しながら硬化させる溶融押し出し法などによりフライアイレンズシート41を作製することもできる。なお、この場合は支持基材となるフィルムは用いなくてもよい。
熱可塑性樹脂としては、アラミド、ポリカーボネート、ポリメタクリレート樹脂に代表されるアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。
(d)遮光層の作製工程
次に、図14A〜図14Eを参照しながら、上述のようにして得られたフライアイレンズシート41に対する遮光層43の作製工程について説明する。まず、図14Aに示すように、上述のようにして作製されたフライアイレンズシート41のレンズ側とは反対側の平坦面に、例えば紫外線感光樹脂粘着層などの感光性粘着層42を形成する。この感光性粘着層42の形成方法としては、例えば、フィルム41bの表面に感光性粘着剤を直接塗布する方法、感光性粘着層42を支持基材上に剥離可能に形成し、この感光性粘着層42をフィルム41bの表面に貼り合わせて、支持基材を剥離する方法などが挙げられる。
感光性粘着層42を構成する材料としては、少なくとも1つの有機重合体からなる熱粘着性の結合剤、エチレン性不飽和を有する光重合性化合物、1つの光重合開始剤を主成分とするものを用いることができる。
上述の有機合成体からなる熱粘着性の結合剤は、上述の各成分と相溶性であることが望ましい。一般的な有機重合体の例としては、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルアセタール、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエステル、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体、塩化ビニリデン−メタクリレート共重合体、塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体、セルロース誘導体、ポリオレフィン、ジアリルフタレート樹脂、各種合成ゴム、例えばブタジエン−アクリルニトリル共重合体などを挙げることができる。
光重合化合物としてはラジカル重合が可能なエチレン性不飽和を有する、付加重合または架橋可能な公知モノマー、オリゴマー、ポリマーを制限することなく使用することができる。例えばビニル基、またはアクリル基を有するモノマー、オリゴマーまたは末端また側鎖にエチレン性不飽和基を有するポリマーである。その例としては例えばアクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N-ビニル複素環類、アクリルエーテル類、アクリルエステル類、およびこれらの誘導体などを挙げることができる。具体的な化合物としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクルアミド、スチレン、アクリルニトリル、N-ビニルピロリドン、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテルヒドロキシプチルビニルエーテル、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが好適に使用でき、これらの化合物は1種または2種以上を混合して用いることができる。
前記材料成分の混合比は概ね、有機重合体からなる熱粘着性の結合剤20〜80wt%、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物20〜80wt%である。
次に、図14Bに示すように、未硬化状態の感光性粘着層42に、フライアイレンズ41aの側から紫外線(UV平行光)を照射する。これにより、フライアイレンズ41aにより紫外線が集光部42aに集光されて、感光性粘着層42のうち集光部42aの感光性粘着層42が硬化される。すなわち、集光部42aの感光性粘着層42は粘着性が失われる。これに対して、紫外線が集光されない非集光部42bの感光性粘着層42は、粘着性が維持される。
次に、図14Cに示すように、感光性粘着層42上に、黒色転写フィルム48の黒色層48aを貼り合わせた後、支持基材48bを剥離する。これにより、図14Dに示すように、黒色層48aのうち集光部42aに対応する部分が、支持基材48bと共に剥離されて、例えば、四角形状またはほぼ四角形状を有する透過部43aが黒色層48aに形成される。以上により、図14Eに示すように、遮光層43が観察者側となる面にる。
黒色転写フィルム48は樹脂とカーボンブラックを混合した塗料を、支持基材48bに塗工することにより得られる。
上述のカーボンブラックとしては、市販のカーボンブラックを使用することができる。例えば、三菱化成社製の#980B、#850B、MCF88B、#44B、キャボット社製のBP−800、BP−L、REGAL−660、REGAL−330、コロンビヤンカーボン社製のRAVEN−1255、RAVEN−1250、RAVEN−1020、RAVEN−780、RAVEN−760、デグサ社製のPrintex−55、Printex−75、Printex−25、Printex−45、SB−550等がある。これらを単独、あるいは混合して使用することができる。
カーボンブラックと配合するバインダー樹脂としては、変成または非変成の塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂等を使用でき、この他、セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステルも使用できる。また、特定の使用方式を有する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂等を用いてもよい。
塗料におけるカーボンブラックの含有量は45wt%以上75wt%以下が好ましい。含有量カーボンが75wt%を超える場合は、樹脂に対してカーボンが過剰となり、カーボンブラックが脱落する。集光部への脱落及び、転写工程で工程内で脱落し、汚れとなり望ましくない。またカーボンブラックの含有量が45wt%に満たない場合は、樹脂が過剰となるため塗膜強度が強く、集光部と非集光部の境界に倣い、塗膜が切れず、非集光部に付着すべき黒色層48aが不足する。あるいは集光部に黒色層48aが残存することが起きる。非集光部の黒色層48aの不足、集光部への黒色層48aの残存は、スクリーンのコントラスト低下及び投影像が欠けるため望ましくない。カーボン含有量は60wt%以上70wt%以下とするのが最も好ましい。
黒色層48aには、カーボンブラックとバインダー樹脂の他に、必要に応じて有機顔料、無機顔料などの添加剤を含有させることができる。
黒色層48aとなる塗料の形成は上述した各成分と必要に応じて溶剤とを常法により攪拌機で混合し、支持基材48bに塗布し、乾燥あるいは硬化すればよい。
上述の塗料の支持基材48bとしては、公知のプラスチックフィルムを用いることが可能である。必要に応じて、プラスチックフィルム表面に離型層を形成し、プラスチックフィルムと黒色層48aとの剥離強度を調整することが可能である。
黒色層48aの厚みは0.5μm以上、2.0μm以下が好ましい。厚みが0.5μmに満たない場合は黒色濃度が低下し、外光を十分に遮断することができない。また、濃度ムラが顕著となり望ましくない。厚みが2.0μmを超える場合は、感光粘着層に黒色層48aを貼合し加圧した際に塗膜にひび割れが生じ望ましくない。黒色層48aの厚みは0.7μm以上、1.2μm以下が最も好ましい。
なお、開口パターンを有する遮光層43の形成方法は、上述の方法に限定されるものではない。たとえば、レンズ集光面に全面形成した遮光層43をレンズ側からレーザ照射して、アブレーションにより自己整合開口する方法や、予め決められたサイズを有する開口を印刷法やエッチング法により形成する方法等も用いることができる。
また、溶融押し出しにより、図15に示すような、一方の面にレンズを形成し、レンズ側と反対の裏面の非集光部に対応する部分に突出部49aを設け、集光部に対応する部分に溝49bを設けたフライアイレンズシート49cを作製した後、この突出部49aのみに黒色の印刷を施すことにより遮光層43を形成する方法を用いることもできる。
この後、遮光層43上に拡散機能を有するシート状の拡散層44を貼り合わせ、さらに剛性を有する基板45を貼り合せる。最後に、アンチグレアおよびハードコート機能を有するAG・HC層46を基板45に貼り合せる事により、遮光層付フライアイレンズシート40が作製される。
[透過型スクリーン組み立て工程]
上述のようにして作製した遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを、それぞれのレンズ面が対向するようにして重ねる。このとき、図16Aに示すように、遮光層付フライアイレンズシート40のフライアイレンズ41a上に、ある一定の間隔、もしくは不規則な間隔で接着部材である接着剤60を点状に塗布する。接着剤60の塗布間隔は、スクリーンとしての品質を考慮して調整する。
次いで、図16Bに示すように、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを接着剤60を介して重ね合わせた後、接着剤60を硬化してスクリーンを一体化させる。フレネルレンズシート50は剛性のないシート状であるため、フレネルレンズシート50が遮光層付フライアイレンズシート40に沿うようにして重ね合わせた後、接着剤60を硬化してスクリーンを一体化することにより、良好な面接触状態を得ることができる。
接着剤60としては、スクリーンとしての機能を阻害しないよう透光性を有し、遮光層付フライアイレンズシート40またはフレネルレンズシート50を確実に一体化することができる材料であればいずれも用いることができ、たとえばアクリル樹脂等を用いることができる。また、製造の容易性の点から遮光層付フライアイレンズシート40およびフレネルレンズシート50を重ね合わせてから硬化させることができる紫外線硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
たとえば、フライアイレンズのレンズピッチを約100μmとした場合、現状では1画素がフライアイレンズ41aのレンズ16個分(縦4×横4)で表示される。接着剤60の塗布により画素表示能力を低下させないように、接着剤60の塗布個所が1画素あたり1点以下となるように間隔を調整する。接着剤60の塗布面積は、1つのフライアイレンズ内に抑えられるように塗布量および粘度を調整する。
接着剤60が1つのレンズ上に塗布されるように構成し、接着剤が塗布されたレンズ自体が100%機能しなくなった場合、1画素の表示エリアの画素表示能力は約6%の機能低下となる。しかしながら、接着剤60としては透明な樹脂を用いるため、接着剤が塗布されたレンズが100%機能しなくなるということはない。また、接着剤60の塗布径をたとえば50μmと小さくすることにより、1〜2%程度の機能低下に抑えることができる。
さらに、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを安定して一体化させるためには、たとえば10mm程度の間隔毎に接着剤60を設けてもよい。すなわち、1画素毎に接着剤60を設ける必要はないため、画像表示能力の機能低下はさらに小さくなる。
なお、一定の間隔で接着剤60を設けた場合に光学的なむらが発生する可能性がある場合は、その間隔が不規則となるように制御して接着剤60を設けるようにする。
上述の接着剤を設ける方法としては、インクジェット方式、スクリーン印刷など、種々の方法を用いることができる。接着剤60は、上述のように遮光層付フライアイレンズシート40上に設ける他、フレネルレンズシート50に設けるか、もしくは遮光層付フライアイレンズシート40およびフレネルレンズシート50の両方に設けても良い。
このように、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを接着剤60にて一体化する構成とすることにより、運搬時の損傷や、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50間の浮きを防止した透過型スクリーン32を組み立てることができる。
基板45としてガラス板を用いた場合、ガラス板は剛性が高く、平面性が高い。このため、図17Aに示すように、透過型スクリーン32を平面性を損なうことなく組み立てることができる。
また、基板45として樹脂板を用いた場合、樹脂板が完全に平面でない場合もある。このような場合には、外観上の問題等から図17Bに示すように、観察者側から見て凹状になるように構成する方が好ましい。このような形状であっても、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを接着剤60にて一体としているため、浮きが発生するおそれが少ない。
以上、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50の作製方法について説明したが、接着剤により遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とが一体化された透過型スクリーン32とすることにより、フレネルレンズシート50の基板を省いて構成することが可能となった。これにより、生産コストの削減および生産工程の簡略化を図ることができる。
このような構成の場合、基板を用いないレンズシートが、基板を用いたレンズシートに沿うようにして重ね合わせた後、接着剤60を硬化してスクリーンを一体化するため、良好な面接触状態を得ることができる。また、スクリーン組み立て後に基板に反りが発生した場合であっても、基板を用いないレンズシートが反りに追随することができ、浮きを防止することができる。
また、従来のように、フライアイレンズシートまたはフレネルレンズシートを反り付ける方法を用いる場合、それぞれ別に反りを設けられた樹脂板を用いてレンズ部材を作製し、組み立てを行うため、お互いの反りの程度にばらつきがあると透過型スクリーンを平面にすることが困難となる。反り付けの方法としては、熱プレス成型、熱ローラによる成型等、数種類の成型方法が挙げられるが、ばらつきを抑え均一に反りを設ける方法は未だ確立されていない。これに対し、この発明を適用した透過型スクリーンでは、特に基板45としてガラス板を設けた場合において、高い平面性を有する。このため、背面投影型プロジェクションテレビ等の画像表示装置の外観に優れ、観察者側から見て、てかりが生じるのを防止することができる。
なお、図6に示す画像表示装置の透過型スクリーン32において、基板45として樹脂板を用いる場合、図18に示すように、拡散層44を設けず、拡散剤を混入させた樹脂板45´を用いてもよい。このような構成とした場合、さらに生産工程の簡略化を図ることができる。
図19に、透過型スクリーン32における水平方向(横方向)の拡散特性(輝度分布)を示す。また、図20に、透過型スクリーン32における垂直方向(縦方向)の拡散特性(輝度分布)を示す。なお、図20において、約−20度以下の領域で輝度分布が無くなっているのは、測定条件によるものであり、透過型スクリーン32の性能とは何ら関係ない。
図19から、透過型スクリーン32の垂線方向で輝度が最も高く、垂線から水平方向にずれるに従って輝度が徐々に低下することが分かる。また、図20から、透過型スクリーン32の垂線方向で輝度が最も高く、垂線から垂直方向にずれるに従って輝度が徐々に低下することが分かる。すなわち、図19および図20から、1枚のフライアイレンズシートにより水平方向と垂直方向に広く光を拡散し、それに異方性があることが分かる。
(2)第2の実施形態
次に、第2の実施形態について説明する。この発明の第1の実施形態では、基板を用いた遮光層付フライアイレンズシート40と、基板を用いないシート状のフレネルレンズシート50とを一体化させた透過型スクリーンについて説明したが、第2の実施形態では、図21に示すように、遮光層付フライアイレンズシート40と、フレネルレンズシート50のそれぞれに基板を用いた構成について説明する。
なお、第2の実施形態は、フレネルレンズシートの構成と透過型スクリーン組み立て工程の一部以外は、上述の第1の実施形態と同様であるため、以下ではフレネルレンズシートの構成と透過型スクリーン組み立て工程について説明する。
[フレネルレンズシートの構成]
フレネルレンズシート50は、基板53と、フレネルレンズ51aが一面に設けられたフィルム51bとを備え、この基板53とフィルム51bとが接着層52を介して接着されている。基板53としては、透明性を有する材料から成るものが用いられ、例えばガラス板もしくは樹脂板が用いられる。
[透過型スクリーン組み立て工程]
作製した遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを、それぞれのレンズ面が対向するようにして重ねる。このとき、遮光層付フライアイレンズシート40のフライアイレンズ41a上に、ある一定の間隔、もしくは不規則な間隔で接着部材である接着剤60を点状に塗布する。接着剤60の塗布間隔は、スクリーンとしての品質を考慮して調整する。次いで、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを接着剤60を介して重ね合わせた後、接着剤60を硬化してスクリーンを一体化させる。
このようにして透過型スクリーン32を作製することにより、運搬時の損傷や、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50間の浮きを防止した透過型スクリーン32を組み立てることができる。
なお、図22に示すように、第1の実施形態と同様に、遮光層付フライアイレンズシート40の拡散層44を設けず、拡散剤を混入させた樹脂板45´を用いる構成としてもよい。
(3)第3の実施形態
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、図23に示すように、基板を用いない遮光層付フライアイレンズシート40と、基板を用いたフレネルレンズシート50を一体化させた透過型スクリーン32の構成について説明する。
なお、第3の実施形態は、背面投影型の画像表示装置の全体構成と透過型スクリーンの構成は第1の実施例と同様であるため、説明を省略する。
[フレネルレンズシートの構成]
フレネルレンズシート50は、基板53と、フレネルレンズ51aが一面に設けられたフィルム51bとを備え、この基板53とフィルム51bとが接着層52を介して接着されている。基板53としては、透明性を有する材料から成るものが用いられ、例えばガラス板もしくは樹脂板が用いられる。
[遮光層付フライアイレンズシートの構成]
遮光層付フライアイレンズシート40は、フライアイレンズシート41と、このフライアイレンズシート41の観察者側となる面に設けられた感光性粘着層42と、この感光性粘着層42上に設けられた遮光層43と、この遮光層43上に設けられた拡散層44と、拡散層44上に設けられたAG・HC層46とを備える。遮光層付フライアイレンズシート40は、例えば縦500mm×横900mmの大きさの長方形状を有し、基板を用いないため剛性を有しない。
フライアイレンズシート41、AG・HC層46、拡散層44は、第1の実施形態と同様の構成・材料を用いることができる。
[遮光層付フライアイレンズシートの製造方法]
フライアイレンズシート41およびフライアイレンズシート41の裏面に設けられた遮光層43の製造方法は、第1の実施形態と同様とする。この遮光層43上に、拡散機能を有するシート状の拡散層44を貼り合わせた後、基板45を貼り合わせず、AG・HC層46を拡散層44に貼り合せる事により、遮光層付フライアイレンズシート40が作製される。
[透過型スクリーン組み立て工程]
上述のようにして作製した遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを、それぞれのレンズ面が対向するようにして重ねる。このとき、遮光層付フライアイレンズシート40のフライアイレンズ41a上に、ある一定の間隔、もしくは不規則な間隔で接着部材である接着剤60を点状に塗布する。接着剤60の塗布間隔は、スクリーンとしての品質を考慮して調整する。
次いで、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50とを接着剤60を介して重ね合わせた後、接着剤60を硬化してスクリーンを一体化させる。遮光層付フライアイレンズシート40は剛性のないシート状であるため、遮光層付フライアイレンズシート40がフレネルレンズシート50に沿うようにして重ね合わせた後、接着剤60を硬化してスクリーンを一体化することにより、良好な面接触状態を得ることができる。
なお、フレネルレンズシート50において基板53を用いる場合には、フィルム51bを省き、フレネルレンズ51aを直接基板53に貼り付けることも可能である。
このような構成とすることにより、第1および第2の実施形態と同様に、運搬時の損傷や、遮光層付フライアイレンズシート40とフレネルレンズシート50間の浮きを防止した透過型スクリーン32を組み立てることができる。
(4)第4の実施形態
次に、第4の実施形態について説明する。この発明の第1、第2および第3の実施形態では、フライアイレンズ41a上に接着剤を塗布し、フレネルレンズ51aと一体化する透過型スクリーンについて説明したが、第4の実施形態では、図24に示すように、レンズ上の一部に凸状部82を設けたフライアイレンズ81aを用い、この凸状部82とフレネルレンズ51aとを一体化する透過型スクリーンについて説明する。
遮光層付フライアイレンズシート80の製造方法および、透過型スクリーンの組み立て時における遮光層付フライアイレンズシート80とフレネルレンズシート50との貼り合わせ方法以外は上述の第1の実施形態と同様であるので、以下では遮光層付フライアイレンズシート80の製造方法および遮光層付フライアイレンズシート80とフレネルレンズシート50との貼り合わせ方法について説明する。
[遮光層付フライアイレンズシートの製造方法]
観察者側に配置される遮光層付フライアイレンズシートの製造方法は、(a)レーザ加工により母型を作製する母型の作製工程と、(b)電鋳により賦型を作製する賦型の作製工程と、(c)成形ローラによりフライアイレンズシートを作製するレンズシートの作製工程、(d)フライアイレンズシート上に遮光層を形成する遮光層の作製工程とを備える。
遮光層付フライアイレンズシートの製造方法の一例を以下の順序で説明する。
(a)母型の作製工程
(b)賦型の作製工程
(c)レンズシートの作製工程
(d)遮光層の作製工程
(a)母型の作製工程
まず、図25A〜図25Cにより、フライアイレンズシート80を作製するための母型の作製工程について説明する。ここでは、レーザ光を使用したマスクイメージング法を用いて、被加工物を加工することにより、母型を作製する場合を例として説明する。この作製工程で用いるレーザ加工機、マスクおよび被加工物は、上述の第1の実施形態と同様のものを用いるため、説明を省略する。
まず、図25Aに断面図を示すような被加工物91を準備する。この被加工物91の縦方向の一端部にマスクが装着されたレーザ照射系を配置し、縦方向に向かって移動させて被加工物91の表面にマスク像を形成する。これにより、被加工物91の縦方向に向かうストライプ状の溝が形成される。次いで、レーザ照射系を被加工物91の横方向の一端部に移動させ、横方向に向かって移動させて被加工物91の表面にマスク像を形成する。図25Bに示すように、このようにして得られた被加工物91の表面には、第1の実施形態と同様の縦60μm×横100μmの複数の凹部が、縦方向および横方向に周期的に配設されている。
次いで、複数の凹部が縦方向および横方向に周期的に配設された被加工物91上に、丸開口を有するマスクを用いてレーザ光を照射することにより、円筒状の溝を形成する。この円筒状溝は、5μm以下程度となるようにする。このようなマスクは、たとえば縦240μm×横400μmピッチで丸開口を有するものであり、丸開口の直径はたとえば50μmとされる。これにより、図25Cに示すような断面形状の母型92が得られる。
なお、丸開口を有するマスクによって形成される円筒状の溝は、第2の実施形態においてフレネルレンズ50と接着される凸状部82を形成するためのものである。このため、接着部分の間隔を不規則にしたり、接着間隔を広く取るために、マスクの開口部の位置を変化させても構わない。
(b)賦型の作製工程
次に、図25D〜図25Hにより、この発明の第2の実施形態による賦型の作製工程について説明する。まず、図25Dに示すように、上述のようにして得られた母型92の凹部形成面に対して下地処理として導電化処理を行い、導電化膜93aを形成する。導電化処理の方法および導電化膜の材料は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
次に、導電化処理が施された母型92を電鋳装置に搬送し、図25Eに示すように、母型92の表面に形成された導電化膜93a上にニッケルメッキ層などの金属メッキ層93bを形成する。その後、母型92から金属メッキ層93を剥離することにより、図25Fに示すような母型92とは反対の凹凸パターンを有する複製母型93が得られる。
さらに、図25Gに示すように、例えば電鋳により複製母型93の表面上に、ニッケルメッキ層などの金属メッキ層94を形成する。その後、複製母型93から金属メッキ層94を剥離することにより、図25Hに示すような、複製母型93とは反対の凹凸パターンを有する賦型95が得られる。
(c)シートの製造工程
次に、図26A〜図26Cを参照しながら、フライアイレンズシートの作製工程について説明する。フライアイレンズシート81は、上述のようにして作製した賦型95を用い、樹脂に微細形状を転写することによりを作製することができる。
フライアイレンズ81aを形成する樹脂材料としては、第1の実施形態と同様の材料を用いることができる。
紫外線硬化性樹脂を用いる場合、まず図26Aに示すように、賦型95上に紫外線硬化性樹脂96を塗布し、透明な支持体であるフィルム81bを被せる。次いで、図26Bに示すようにフィルム81b側から紫外線を照射して硬化させ、賦型95を剥離する。これにより、図26Cに示すような、5μm以下程度の高さの凸状部82を有するフライアイレンズ81aがフィルム81b上に形成されたフライアイレンズシート81が作製される。
紫外線硬化性樹脂96およびフィルム81bとしては、第1の実施形態と同様の材料を用いることができる。また、熱可塑性樹脂を用いてフライアイレンズシート81を形成することも可能である。
(d)遮光層の作製工程
遮光層の作製工程については、上述の凸状部を有するフライアイレンズ81aを用いる以外は第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。また、遮光層作製以降の拡散層44、基板45、AG・HC層46の形成方法についても第1の実施形態と同様であるため省略する。
[透過型スクリーン組み立て工程]
図27に示すように、上述のようにして作製した遮光層付フライアイレンズシート80とフレネルレンズシート50とを、それぞれのレンズ面が対向するようにして重ねる。このとき、フライアイレンズ81a上に設けた凸状部82上に接着剤60を塗布し、遮光層付フライアイレンズシート80とフレネルレンズシート50とを重ね合せた後、接着剤を硬化して一体化された透過型スクリーン32とする。凸状部82の間隔は、スクリーンとしての品質を考慮して調整する。このように、凸状部82を設けることにより、接着剤60の濡れ広がりの状態や、フライアイレンズシート80とフレネルレンズシート50との間のスペースを安定させることができる。
第4の実施形態において、上述の接着剤を設ける方法としては、第1の実施形態において説明した方法を用いることも可能であるが、図28に示すようにローラ83にて接着剤60を転写するローラ転写方式を用いるのが好ましい。
なお、第4の実施形態においてフライアイレンズ81a上に円筒状の凸状部82を設けたが、凸状部82の形状は円筒形に限ったものではなく、対向するフレネルレンズ50とのスペースを安定に保つことができる形状であればいずれの形状であっても用いることができる。また、凸状部82の高さを調整することにより、スクリーンの上下方向、左右方向に若干の反りを持たせた透過型スクリーン32とすることもできる。
また、フライアイレンズ81aに設けられた凸状部82の先端部が、集光部42aに焦点に合わせた曲面を持つようにしてフライアイレンズシート81を構成しても良い。また、凸状部82はフライアイレンズシート81上でなく、フレネルレンズシート50上に設けてもよい。
さらに、遮光層付フライアイレンズシート80、フレネルレンズシート50は上述の構成に限ったものではなく、第1、第2および第3の実施形態のように、いずれか一方のレンズシートにガラス板もしくは樹脂板が用いられていればよい。
(5)第5の実施形態
次に、この発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、第4の実施形態と同様に、フライアイレンズ81a上の一部に凸状部82を設けたフライアイレンズ80を用い、この凸状部82とフレネルレンズ51aとを貼り合わせる透過型スクリーン32について説明する。
第5の実施形態においては、遮光層付フライアイレンズシート80の製造方法以外は上述の第4の実施形態と同様であるので、以下では遮光層付フライアイレンズシート80の製造方法について説明する。
[遮光層付フライアイレンズシートの製造方法]
観察者側に配置される遮光層付フライアイレンズシートの製造方法は、(a)レーザ加工により母型を作製する母型の作製工程と、(b)電鋳により賦型を作製する賦型の作製工程と、(c)成形ローラによりフライアイレンズシートを作製するレンズシートの作製工程、(d)フライアイレンズシート上に遮光層を形成する遮光層の作製工程とを備える。
遮光層付フライアイレンズシートの製造方法の一例を以下の順序で説明する。
(a)母型の作製工程
(b)賦型の作製工程
(c)レンズシートの作製工程
(d)遮光層の作製工程
(a)母型の作製工程
まず、フライアイレンズシート81を作製するための母型の作製工程について説明する。ここでは、レーザ光を使用したマスクイメージング法を用いて、円筒状の被加工物を加工することにより、母型を作製する場合を例として説明する。この作製工程で用いるレーザ加工機および被加工物は、上述の第1の実施形態と同様のものを用いるため、説明を省略する。
まず、第5の実施形態において、レーザ加工に用いられるマスクについて説明する。図29は、レーザ加工に用いられるマスクの一例を示す模式図である。図29に示すように、マスクには、複数の開口部が設けられている。これらの複数の開口部は、複数の行および/または列をなすよう設けられている。このマスクの開口部を介してレーザ光を被加工物の一面に照射して、マスク像を形成することにより、レーザ光のエネルギーにより被加工物が加工される。
開口部の形状は、第1ないし第4の実施形態で得られる球面または非球面状の溝と反転した溝が形成できるように選ばれる。なお、図29のようなマスクを用いる場合も、開口部の直線状の部分またはそれとは反対の側に対して垂直にマスク像を移動するようにする。このようにすることで、マスク像を一方向に向かって移動させた場合に、マスク像の中心部が通過する位置に対してより多くのレーザ光を照射することができる。マスクの材料としては、レーザ光の照射に対して耐えることができるものが選ばれ、例えば金属が選ばれる。
また、図29に示すようなマスクのみでなく、レーザ照射系の移動方向に対して垂直な方向に複数の開口部を有し、レーザ照射系の移動方向に対して一つの開口部を有するようなマスク等も用いることができる。このようなマスクの場合、開口部の形状は、レーザ照射系の移動方向に対して長い半円形状または爪状の形状を反転させた形状とすることができる。
図30A〜図30Eにより、フライアイレンズシート81を作製するための母型の作製工程について説明する。
まず、図30Aに断面図を示すような被加工物101を準備する。次いで、この被加工物101上に、ディスペンサー等を用いて一定間隔で銀ペースト102を塗布する。このような銀ペースト102は、たとえば縦240μm、横400μmピッチで設けられ、銀ペースト102の直径はたとえば50μmとされる。続いて、図30Cに示すように、被加工物上101にレーザ照射系を配置し、被加工物101の全面にレーザ光を照射することにより、円筒状の凸状部を形成した。
次いで、図29で示すマスクが装着されたレーザ照射系を、円筒状の凸状部が形成された被加工物101上に配置し、縦方向に向かって移動させて被加工物の表面にマスク像を形成する。これにより、円筒状の凸状部以外の部分に被加工物101の縦方向に向かうストライプ状の溝が形成される。次いで、レーザ照射系を被加工物101の横方向の一端部に移動させ、横方向に向かって移動させて被加工物101の表面にマスク像を形成する。このようにして得られた被加工物101の表面には、図30Dに示すように、第1および第2の実施形態と反転した形状の複数の凸部が、縦方向および横方向に周期的に配設されている。最後に、銀ペースト102を除去することにより、図30Eに示すような断面形状の母型103が得られる。
なお、銀ペースト102を設けることによって得られる円筒状の凸状部は、第4の実施形態においてフレネルレンズ50と接着される凸状部を形成するためのものである。このため、接着部分の間隔を不規則にしたり、接着間隔を広く取るために、銀ペースト102の位置を変化させても構わない。
(b)賦型の作製工程
次に、図30F〜図30Gにより、この発明の一実施形態による賦型の作製工程について説明する。まず、図30Fに示すように、上述のようにして得られた母型103の凸部形成面に対して下地処理として導電化処理を行い、導電化膜104aを形成する。導電化処理の方法および導電化膜104aの材料は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
次に、導電化処理が施された母型103を電鋳装置に搬送し、図30Gに示すように母型103の表面上にニッケルメッキ層などの金属メッキ層104bを形成する。その後、母型103から金属メッキ層104bを剥離することにより、図30Hに示すような母型103とは反対の凹凸パターンを有する賦型104が得られる。
(c)シートの製造工程
シートの製造工程については、上述の賦型104を用いる以外は第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(d)遮光層の作製工程
遮光層の作製工程については、第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。また、遮光層作製以降の拡散層44、基板45、AG・HC層46の形成方法についても第1の実施形態と同様であるため省略する。
なお、第5の実施形態では、フライアイレンズ81a上に凸状部82を形成するために銀ペースト102を用いたが、レーザ加工のアブレーションしきい値が被加工物101の樹脂材料に対して充分高い材料であれば、銀ペースト102に限定されるものではない。また、たとえば金属膜をスパッタにより形成し、エッチング処理によりレーザマスクパターンを形成する方法を用いることもできる。
また、遮光層付フライアイレンズシート80、フレネルレンズシート50は上述の構成に限ったものではなく、第1、第2および第3の実施形態のように、いずれか一方のレンズシートにガラス板もしくは樹脂板が用いられていればよい。
この発明の第1ないし第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(6)第6の実施形態
[液晶表示装置の全体構成]
図31は、この発明の第6の実施形態による液晶表示装置の一構成例を示す模式的断面図である。図31に示すように、この液晶表示装置201は、いわゆる透過型液晶表示装置であって、バックライト207および液晶パネル202を備える。なお、以下では、液晶表示装置201の表示画面となる側を表示面側と称し、それとは反対の側を背面側と称する。
[液晶パネル]
液晶パネル202は、スペーサ205により所定間隔を離して対向配置された第1および第2の基板203,204と、第1および第2の基板203,204の間に液晶を注入してなる液晶層206とを備える。スペーサ205は、第1および第2の基板203,204の間を所定距離保持するためのものである。液晶層6を構成する液晶は、例えばネマティック液晶であり、透明電極213,222間に印加された電圧に応じてその配列を変化する。
第1の基板203は、ガラス基板221と、ガラス基板221の一主面に順次積層された透明電極222、配向膜223と、ガラス基板221の他主面に順次積層された光学補償フィルム224、偏光子(偏光フィルム)225とを備える。第2の基板204は、ガラス基板211と、ガラス基板211の一主面に順次積層されたカラーフィルタ212、透明電極213、配向膜214と、ガラス基板211の他主面に順次積層された光学補償フィルム215、偏光子(偏光フィルム)216とを備える。
透明電極213,222は、例えば、インジウムと錫との合金酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)である。配向膜214,223は、液晶分子を一定方向に並べるための膜であり、例えばポリイミドなどの高分子から構成される。
カラーフィルタ212は、カラー表示をするためのものであり、ガラス基板211の一主面にマトリックス状にパターニングされた遮光膜(ブラックマトリックス)と、この遮光膜の開口部分、すなわち画素となる部分に対応して配列されたR(赤)、G(緑)、B(青)の各要素と、遮光膜および各要素を保護する保護膜とを備える。各画素は、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3つのサブ画素からなり、そのサブ画素のサイズは画面サイズと画素数によるが、例えば、およそ数十ミクロン(30〜90μm)である。
光学補償フィルム215,224は、屈折率を補償するためのフィルムであり、例えば、光学的に負の一軸性化合物を、配向角度が厚み方向で連続的に変化するように配列してなるフィルムである。具体的には例えば、支持体と、この支持体上に設けた配向膜と、その上に負の一軸性化合物である円盤状化合物をハイブリッド配向させた光学異方性層とから構成される。円盤状化合物としては、例えばディスコティック液晶タイプの化合物を使用できる。
偏光子216,225は、入射する光のうち直交する偏光成分の一方のみを通過させ、他方を吸収または反射するフィルムであり、例えば、光学補償フィルム215,224上に透過軸が互いに直交するようにして配置される。
[バックライト]
バックライト207は、照明装置の一例であって、反射シート231、光源232、拡散シート233、レンチキュラーレンズ体234および反射型偏光子235を備える。光源232は、例えば冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)またはLED(Light Emitting Diode)であり、液晶パネル202の直下に配置されている。ここでは、液晶パネル202の直下に光源232を配置する方式(直下式)の場合を例として示すが、バックライト207の方式はこの例に限られるものではなく、液晶パネル202の一端側(エッジ側)に冷陰極管またはLEDなどの光源232を配置し、この光源232からの光を導光板を介して液晶パネル202全面に行き渡らせる方式(エッジ式)を用いてもよい。なお、液晶パネル202がテレビ用途などの大型液晶パネルである場合には、バックライト207を直下式とすることが好ましい。
反射シート231は、バックライト207の下部に備えられ、入射する光を反射して、液晶パネル202の方向に向ける。拡散シート233は、入射する光を拡散するととともに、液晶パネル202の正面方向に向けるためのものである。
レンチキュラーレンズ体234は、パネル前面への光の指向性を向上させるためのものである。レンチキュラーレンズ体234は、第1のレンチキュラーレンズシート234aと、第2のレンチキュラーレンズシート234bとを重ね合わせてなる光学フィルムである。
反射型偏光子235は、入射する光のうち直交する偏光成分の一方のみを透過させ、他方を反射するものであり、この反射型偏光子235は、光学異方性フィルムと光学等方性フィルムとを交互に積層してなる。このような反射型偏光子235としては、具体的には例えばDBEF(Dual Brightness Enhancement Film)を用いることができる。この反射型偏光子235と偏光子225とは、例えば、透過軸が互いに平行になるように設けられる。
[レンチキュラーレンズ体]
図32に、レンチキュラーレンズ体234の一構成例を示す。レンチキュラーレンズ体234は、一方の面にレンチキュラーレンズを有し、他方の面を平滑面とした第1のレンチキュラーレンズシート234aおよび第2のレンチキュラーレンズシート234bを備える。レンチキュラーレンズシート234aおよび第2のレンチキュラーレンズシート234bは、レンチキュラーレンズが設けられた面が液晶パネル側となるように重ね合わされる。このレンチキュラーレンズシート234a、234bの間には、接着剤234cが設けられる。レンチキュラーレンズシート234a,234bとしては、例えばシリンドリカルレンズ、プリズムレンズなどの各種レンズを用いることができる。図32では、レンチキュラーレンズシート234a,234bが、シリンドリカルレンズである場合を示している。接着剤234cおよびその塗布方法としては、上述の第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
上述のような構成のレンチキュラーレンズ体234からなる光学フィルムは、前述の透過型スクリーンと同様に、運搬時等に第1のレンチキュラーレンズシートおよび第2のレンチキュラーレンズシート間に生じやすい傷や損傷を防止することができ、また第1のレンチキュラーシートおよび第2のレンチキュラーシート間に浮きが生じるのを防止することができる。このため、この光学フィルムは高い光学特性を維持することができる。
以上、この発明の各実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の各実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、フライアイレンズの作製工程において、レンズの凹凸パターンに対応する微細形状が表面に設けられた円筒形状の賦型を作製し、この賦型を成形ローラとして用いてフライアイレンズを作製してもよい。この場合、樹脂材料からなる基材シートを成形ローラに圧着させ、基材シートと成形ローラとの間に紫外線硬化性樹脂を滴下して送り出す。これにより、基材シートと基材シートが圧着された成形ローラの円柱面との間に紫外線硬化性樹脂が塗布・充填される。次いで、紫外線を照射して硬化させ、成形ローラから剥離することにより、フライアイレンズを作製することができる。
また、全反射タイプや全反射タイプと屈折のハイブリッドタイプのフレネルレンズなど、図33に示すような、フレネルレンズシートのフレネルレンズがプロジェクタ側を向いた構成とすることもできる。
従来の透過型スクリーンの構成の一例を示す模式図である。 従来の透過型スクリーンの構成の一例を示す模式図である。 従来の透過型スクリーンの構成の一例を示す模式図である。 従来の透過型スクリーンで発生するスクリーンの浮きの様子を示す模式図である。 特許文献1のスクリーン組み立て方法を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による背面投影型の画像表示装置の一構成例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による遮光層付フライアイレンズシートの構成の一例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態によるフライアイレンズの構成の一例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態によるフライアイレンズの構成の一例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による、レーザ加工に用いられるマスクの構成の一例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による母型の一部の形状を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による賦型の作製方法を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態によるフライアイレンズシートの作製方法を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による遮光層の作製方法を示す模式図である。 遮光層の作製方法の他の例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による透過型スクリーンの組み立て方法を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による透過型スクリーンの組み立て後の構成を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による背面投影型の画像表示装置の他の構成例を示す模式図である。 この発明の第1の実施形態による透過型スクリーンの水平方向の拡散特性(輝度分布)を示すグラフである。 この発明の第1の実施形態による透過型スクリーンの垂直方向の拡散特性(輝度分布)を示すグラフである。 この発明の第2の実施形態による背面投影型の画像表示装置の一構成例を示す模式図である。 この発明の第2の実施形態による背面投影型の画像表示装置の他の構成例を示す模式図である。 この発明の第3の実施形態による背面投影型の画像表示装置の一構成例を示す模式図である。 この発明の第4の実施形態による背面投影型の画像表示装置の一構成例を示す模式図である。 この発明の第4の実施形態による賦型の作製方法を示す模式図である。 この発明の第4の実施形態によるフライアイレンズシートの作製方法を示す模式図である。 この発明の第4の実施形態による透過型スクリーンの組み立て方法を示す模式図である。 この発明の第4の実施形態による接着剤の塗布方法を示す模式図である。 この発明の第5の実施形態による、レーザ加工に用いられるマスクの構成の一例を示す模式図である。 この発明の第5の実施形態による賦型の作製方法を示す模式図である。 この発明の第6の実施形態による液晶表示装置の一構成例を示す模式図である。 この発明の第6の実施形態によるレンチキュラーレンズ体の構成を示す模式図である。 この発明の他の実施形態を示す模式図である。
符号の説明
1,32・・・透過型スクリーン
10・・・レンチキュラーシート
11,41,81・・・フライアイレンズシート
11a,41a・・・フライアイレンズ
11b,14b,16b,21b・・・支持体
12,42・・・感光性粘着層
13,43・・・遮光層
14,44・・・拡散層
14a,44a・・・拡散剤層
15,22・・・ガラス板
16,46・・・AG・HC層
16a,46a・・・ハードコート剤
17a,17b,17c,23,47a,47b,47c,52・・・粘着層
18,24・・・樹脂板
20、50・・・フレネルレンズシート
21a、51a・・・フレネルレンズ
30・・・プロジェクタ
40・・・遮光層付フライアイレンズシート
41b,44b,46b,51b,81b・・・フィルム
42a・・・集光部
42b・・・非集光部
43a・・・透過部
45,53・・・基板
48・・・黒色転写フィルム
48a・・・黒色層
48b・・・支持基材
60・・・接着剤
71,91,101・・・被加工物
72,92,103・・・母型
73,93・・・複製母型
73a93a,104a・・・導電化膜
73b,74,93b,94,104b・・・金属メッキ層
75,95,104・・・賦型
76,96・・・紫外線硬化性樹脂
82・・・凸状部
83・・・ローラ
102・・・銀ペースト

Claims (21)

  1. レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材とを少なくとも備えた透過型スクリーンにおいて、
    上記レンチキュラーレンズを有する部材と上記フレネルレンズを有する部材との間に接着部材が設けられたことを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 上記レンチキュラーレンズを有する部材のレンチキュラーレンズ面と上記フレネルレンズを有する部材のフレネルレンズ面とが対向して配置されたことを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  3. 上記レンチキュラーレンズを有する部材のレンチキュラーレンズ面と上記フレネルレンズを有する部材のフレネルレンズ面の裏面とが対向して配置されたことを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  4. 上記接着部材が、感光性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  5. 上記接着部材は、上記レンチキュラーレンズを有する部材と上記フレネルレンズを有する部材との少なくとも一方に、一定または不規則な間隔で設けられたことを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  6. 上記レンチキュラーレンズを有する部材および上記フレネルレンズを有する部材のいずれか一方が板状であり、他方がシート状であることを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  7. 上記板状を有する上記レンチキュラーレンズを有する部材および上記フレネルレンズを有する部材のいずれかは、樹脂板を有することを特徴とする請求項6に記載の透過型スクリーン。
  8. 上記板状を有する上記レンチキュラーレンズを有する部材および上記フレネルレンズを有する部材のいずれかは、ガラス板を有することを特徴とする請求項6に記載の透過型スクリーン。
  9. 上記レンチキュラーレンズおよび上記フレネルレンズのいずれか一方の表面に凸状部が設けられ、上記凸状部の先端部と他方のレンズとの間に接着部材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  10. 上記凸状部が、一定または不規則な間隔で設けられることを特徴とする請求項9に記載の透過型スクリーン。
  11. レンチキュラーレンズを有する部材およびフレネルレンズを有する部材の少なくとも一方の表面に接着部材を設ける工程と、
    上記レンチキュラーレンズを有する部材と上記フレネルレンズを有する部材とを接着部材を介して重ね合わせる工程と、
    上記接着部材を硬化させる工程と
    を備えることを特徴とする透過型スクリーンの組み立て方法。
  12. 上記レンチキュラーレンズを有する部材および上記フレネルレンズを有する部材のいずれか一方が板状、他方がシート状であり、
    板状の部材にシート状の部材を沿わせるようにして重ね合わせることを特徴とする請求項11に記載の透過型スクリーンの組み立て方法。
  13. 上記接着部材が、上記レンチキュラーレンズおよび上記フレネルレンズのいずれか一方の表面に設けられた凸状部の先端部に設けられたことを特徴とする請求項11に記載の透過型スクリーンの組み立て方法。
  14. 上記接着部材が、ローラ転写方式により設けられたことを特徴とする請求項13に記載の透過型スクリーンの組み立て方法。
  15. 画像を投影するプロジェクタと、
    上記プロジェクタから投影された画像を表示する透過型スクリーンとを備え、
    上記透過型スクリーンは、レンチキュラーレンズを有する部材と、フレネルレンズを有する部材とを少なくとも備え、上記レンチキュラーレンズを有する部材と上記フレネルレンズを有する部材との間に接着部材が設けられたことを特徴とする画像表示装置。
  16. 上記レンチキュラーレンズを有する部材のレンチキュラーレンズ面と上記フレネルレンズを有する部材のフレネルレンズ面とが対向して配置されたことを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
  17. 上記レンチキュラーレンズを有する部材のレンチキュラーレンズ面と上記フレネルレンズを有する部材のフレネルレンズ面の裏面とが対向して配置されたことを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
  18. 上記レンチキュラーレンズを有する部材および上記フレネルレンズを有する部材のいずれか一方が板状であり、他方がシート状であることを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
  19. 上記レンチキュラーレンズおよび上記フレネルレンズのいずれか一方の表面に凸状部が設けられ、上記凸状部の先端部と他方の部材との間に接着部材が設けられたことを特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。
  20. 少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズを有する第1および第2のレンチキュラーレンズシートを備え、
    上記第1および第2のレンチキュラーレンズシートの間に接着部材が設けられたことを特徴とする光学フィルム。
  21. 照明光を出射する照明装置と、
    上記照明装置から出射された照明光に基づき情報を表示する液晶パネルとを備え、
    上記照明装置は、
    光を出射する光源と、
    上記光源から出射された光を正面方向に集光するための光学フィルムとを備え、
    上記光学フィルムは、
    少なくとも一方の面にレンチキュラーレンズを有する第1および第2のレンチキュラーレンズシートを備え、
    上記第1および第2のレンチキュラーレンズシートの間に接着部材が設けられたことを特徴とする液晶表示装置。
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