JP2007263992A - 鍵駆動装置及び鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレームに対して揺動可能に支持された鍵盤楽器の鍵を駆動する鍵駆動装置において、小型化や軽量化を図ることができると共に省電力で鍵を駆動することができるようにする。
【解決手段】鍵7が付勢手段23によってフレームに対してA方向に付勢され、負に帯電可能な板状部材を備える第1の電極17がフレームに固定され、正に帯電可能な板状部材を備える第2の電極19が鍵7の揺動に連動して移動するように設けられ、これら2つの電極17,19の板状部材の表面が相互に間隙を介して対向可能に配置され、第2の電極19の移動方向が板状部材の表面に沿う方向とされ、電圧印加手段33により2つの電極17,19間に電圧を印加して、2つの電極17,19間に作用する静電引力に基づいて鍵7をB方向に揺動させることを特徴とする鍵駆動装置1を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鍵駆動装置及び鍵盤楽器に関する。
従来の電子キーボードやアコースティックピアノ等の鍵盤楽器には、各鍵を個々に駆動する鍵駆動装置を設けたものがある(例えば、特許文献1,2参照。)。この種の鍵盤楽器では、楽曲を構成する一連の楽音に対応する演奏情報に応じて鍵駆動装置により各鍵を駆動できるようになっている。
従来の鍵駆動装置では、特許文献1のようにソレノイドを用いたものや、特許文献2のようにステッピングモータとギア機構とを組み合わせたものをアクチュエータとして使用している。したがって、上記演奏情報に応じてソレノイドやステッピングモータ等に駆動電圧や駆動信号を供給することで、各鍵が駆動されることになる。
特開昭59−37594号公報 特開2004−294769号公報
しかしながら、上記従来の鍵駆動装置では、ソレノイドやステッピングモータとギア機構とを組み合わせたものをアクチュエータとして用いているため、鍵駆動装置自体が大型化すると共に重量が重くなるという不具合が生じる。この不具合は、特に携行性が重要視される電子キーボードに適用することができないという問題がある。
また、上記従来の鍵駆動装置では、ソレノイドやステッピングモータとギア機構とを組み合わせたものをアクチュエータとして用いているため、大きな消費電力が必要になるという不具合を生じる。この不具合は、特に電池仕様の電子キーボードに適用することが困難になるという問題がある。
なお、ソレノイドを使用する場合にはソレノイドの温度が上昇するため、鍵を駆動するための回路の配線を傷めたり、楽器を構成するプラスチック部品を変形させる虞もある。
本発明は、上記事情を鑑み、小型化や軽量化を図ることができると共に省電力で鍵を駆動することができる鍵駆動装置、及び、これを備える鍵盤楽器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、フレームに対して揺動可能に支持された鍵を駆動する鍵駆動装置であって、前記鍵が、付勢手段によって前記フレームに対して前記鍵の揺動方向の一方に付勢され、正負の一方に帯電可能な板状部材を備える第1の電極が、前記フレームに固定され、正負の他方に帯電可能な板状部材を備える第2の電極が、前記鍵の揺動に連動して移動するように設けられ、これら2つの電極の前記板状部材の表面が、相互に間隙を介して対向可能に配置され、前記第2の電極の移動方向が、前記板状部材の表面に沿う方向とされ、電圧印加手段により前記2つの電極間に電圧を印加して、前記2つの電極間に作用する静電引力に基づいて前記鍵を他方の揺動方向に揺動させることを特徴とする鍵駆動装置を提案している。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵駆動装置において、前記第1の電極及び前記第2の電極が、相互に噛み合わせ可能となるように、それぞれ複数の前記板状部材をその厚さ方向に配列して櫛歯状に構成されることを特徴とする鍵駆動装置を提案している。
これらの発明に係る鍵駆動装置によれば、2つの電極間に電圧が印加されていない状態においては、鍵が付勢手段によって付勢された初期位置に配されている。この状態において電圧印加手段により2つの電極間に電圧を印加した際には、第2の電極の板状部材が、静電引力に基づいて第1の電極の板状部材との間隙を保持しながら移動して、2つの板状部材の相互に対向する表面面積が大きくなるように第1の電極の板状部材に近づく。すなわち、第1の電極に対する第2の電極のポテンシャルエネルギーが小さくなるように第2の電極が移動し、この第2の電極の移動によって鍵が付勢手段の付勢力に抗って他方の揺動方向に揺動することになる。
なお、2つの電極間への電圧印加を止めた際には、鍵が付勢手段の付勢力により一方の揺動方向に揺動し、上記初期位置において停止することになる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の鍵駆動装置において、前記鍵の揺動に連動して前記フレームに対して支点を中心に揺動する棒状部材が設けられ、前記付勢手段が、前記棒状部材と、該棒状部材の端部に固定されて自重により前記鍵を前記一方の揺動方向に付勢する前記第2の電極により構成されることを特徴とする鍵駆動装置を提案している。
この発明に係る鍵駆動装置によれば、付勢手段が、棒状部材とこれに固定される第2の電極とにより構成されるため、重力による第2の電極の移動に基づいて棒状部材が揺動することで、鍵が一方の揺動方向に付勢されることになる。すなわち、棒状部材に固定される第2の電極が錘としての役割を果たすことになる。
また、第2の電極を棒状部材の端部に設けることで、第2の電極の重量を大きくしなくても、棒状部材を介して鍵を一方の揺動方向に揺動させる付勢力を十分に得ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の鍵駆動装置において、前記鍵の一方の揺動方向への揺動を規制する第1の規制手段、及び、前記鍵の他方の揺動方向への揺動を規制する第2の規制手段が設けられると共に、これら2つの規制手段により前記鍵の揺動範囲が規定され、前記2つの電極間に電圧が印加された状態において、前記鍵が前記揺動範囲の途中に位置するように、前記付勢手段の付勢力と前記静電引力とを均衡させることを特徴とする鍵駆動装置を提案している。
この発明に係る鍵駆動装置によれば、2つの電極間に作用する静電引力に基づいて第1の規制手段により規制される上記揺動範囲の一端から揺動範囲の途中まで鍵を駆動する場合には、上記揺動範囲の一端から第2の規制手段により規制される規制範囲の他端まで鍵を駆動する場合と比較して、2つの電極間に印加する電圧の大きさを小さくして静電引力を小さくすればよい。
また、鍵が揺動範囲の途中に配置された状態においては、手指により鍵を押すことで揺動範囲の他端まで鍵を揺動させることができる。したがって、この発明に係る鍵駆動装置を複数の鍵を並べて配置した鍵盤楽器に搭載した場合には、静電引力により所定の鍵を揺動範囲の途中まで揺動させる動きで、手指で押すべき鍵を鍵盤楽器の演奏者に報知することが可能となる。すなわち、手指で押すべき鍵を演奏者に報知するガイド機能として鍵駆動装置を役立たせることができる。
請求項5に係る発明は、フレームに対して揺動可能に支持された鍵を複数並べて配置した鍵盤楽器であって、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の鍵駆動装置と、自動演奏用の楽曲データを発生する演奏情報発生装置と、前記楽曲データに基づいて選択された前記鍵に対応する前記2つの電極間への電圧印加状態を切り換える信号を前記電圧印加手段に出力する鍵駆動制御装置とを備えることを特徴とする鍵盤楽器を提案している。
この発明に係る鍵盤楽器によれば、楽曲データに対応づけて鍵盤楽器の各鍵を揺動させることができる。したがって、各鍵の動きにより手指で押さえるべき鍵を鍵盤楽器の演奏者に報知することができるため、楽曲データに応じた各鍵の動きを手指で直接感じ取ることが可能となる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の鍵盤楽器において、前記楽曲データに基づいて前記鍵の駆動に同期するように楽音を発生する発音手段を備えることを特徴とする鍵盤楽器を提案している。
請求項1及び請求項2に係る発明によれば、2つの電極間の静電引力を利用して鍵を駆動する構成となっているため、鍵を駆動するための消費電力を小さくすることができると共に、鍵駆動装置を備える鍵盤楽器の小型化や軽量化を容易に図ることができる。
また、静電引力を利用して鍵を駆動しているため、鍵の駆動に際して鍵駆動装置の発熱を抑えることができる。したがって、高熱によって鍵を駆動するための回路の配線が痛んだり、鍵盤楽器を構成するプラスチック部品が変形したりすることを容易に防止できる。
請求項3に係る発明によれば、第2の電極に錘としての役割を持たせることで、鍵駆動装置の構成部品点数を削減してその製造コストの削減を図ることができる。
また、第2の電極の重量を大きくしなくても、棒状部材を介して鍵を一方の揺動方向に揺動させる付勢力を十分に得ることができるため、鍵駆動装置の軽量化を図ることができる。
請求項4に係る発明によれば、手指で押すべき鍵を鍵盤楽器の演奏者に報知するガイド機能として鍵駆動装置を役立たせることができる。
請求項5に係る発明によれば、楽曲データに応じた各鍵の動きを実際に鍵を押す手指で直接感じ取ることができるため、鍵盤楽器の練習を効率よく行うことが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、楽曲データに基づく鍵の駆動に同期させて楽曲データの楽音を発音手段から発生させることで、鍵盤楽器の自動演奏を行うことができる。
以下、図1から図6を参照し、本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器について説明する。本実施形態の鍵盤楽器は、その筐体を構成するフレームに対して揺動可能に支持された鍵を複数並べて構成されるものであり、図1に示すように、鍵盤の鍵を個々に駆動する鍵駆動装置1、自動演奏用の楽曲データを出力する演奏情報発生装置3、及び、楽曲データに基づいて選択された鍵を駆動するように鍵駆動装置1を制御する鍵駆動制御装置5を備えている。なお、楽曲データは鍵盤楽器において演奏可能な楽曲の情報であり、例えばMIDI形式のものがある。
演奏情報発生装置3は、鍵盤楽器に内蔵されるRAMやROM等の記憶装置(不図示)や各種記憶媒体(不図示)から楽曲データを読み出すと共に、楽曲データの各楽音を鍵駆動制御装置5に出力するものである。なお、この楽曲データには、楽曲の速度に応じて各楽音を発音するタイミングの情報(以下、発音タイミング情報と呼ぶ。)、楽曲の各楽音のノート(音高)の情報(以下、ノート情報と呼ぶ。)やその他の情報が含まれている。また、演奏情報発生装置3から楽曲データの各楽音を鍵駆動制御装置5に出力するタイミングは、上述した発音タイミング情報に基づいて行われる。
図2に示すように、鍵盤楽器の鍵7の長手方向の後端7bは、板バネ9を介してフレーム(不図示)と一体の固定部11に取り付けられており、上記板バネ9を撓ませることにより、鍵7がその後端7b側を支点として揺動できるようになっている。鍵駆動装置1は、鍵盤楽器の各鍵7に対応して1つずつ設けられるものであり、静電引力によって鍵7を駆動するように構成されている。
この鍵駆動装置1は、鍵7の下方側に配置されると共にフレームに対して揺動可能に取り付けられた揺動レバー(棒状部材)13と、フレームと一体の固定部15に固定された第1の電極17と、揺動レバー13の後端(端部)13bに固定された第2の電極19と備えている。
揺動レバー13は、その長手方向が鍵7の前後方向となるように配置されており、その中途部を支点F1として揺動できるようにフレームに支持されている。この揺動レバー13は、その前端13aが鍵7の前端7aに係合しているため、鍵7の揺動に連動して支点F1を中心に揺動することになる。なお、第2の電極19を取り付けた揺動レバー13の重心は上記支点F1よりも後端13b側にずれているため、第2の電極19の自重によって鍵7が揺動方向の一方(A方向)に付勢されることになる。すなわち、第2の電極19が錘としての役割を果たすことになり、これによってアコースティックピアノに似た打鍵感覚を鍵7に持たせることができる。
なお、揺動レバー13の後端13bには、フレームに固定されてA方向への揺動を規制する規制部材(第1の規制手段)21が配置されており、揺動レバー13は第2の電極19の自重によって規制部材21に当接することになる。また、鍵7の後端7bに取り付けられた板バネ9は、揺動レバー13の後端13bが規制部材21に当接した状態において、撓んでいない、若しくは、鍵7をA方向に付勢するように撓んでいる。この状態においては、鍵7が静止した初期位置に配されることになる。
そして、揺動レバー13の後端13bが規制部材21に当接した状態から、鍵7や揺動レバー13をA方向とは逆の揺動方向(B方向)に揺動させた際には、板バネ9の撓みや第2の電極19の自重によって鍵7や揺動レバー13をA方向に付勢する付勢力が発生することになる。すなわち、板バネ9、揺動レバー13及び第2の電極19によって鍵7をA方向に付勢する付勢手段23が構成されることになる。
第1の電極17や第2の電極19は、図3に示すように、それぞれ導電性を有する複数の板状部材25,27をその厚さ方向に配列して櫛歯状に構成されている。各板状部材25,27は、アルミニウム等の導電性材料により形成されており、その表面25a,27aにはシリコン酸化膜29が形成されている。各電極17,19を構成する複数の板状部材25,27の配列方向は、揺動レバー13の揺動方向に直交している。すなわち、各板状部材25,27の表面25a,27aが揺動レバー13の揺動方向及び長手方向に延びるように配置されている。
また、これら2つの電極17,19は、図示のように、相互に噛み合わせ可能にそれぞれ構成されている。すなわち、第1の電極17において相互に隣り合う板状部材25,25の間隔は、第2の電極19の各板状部材27を挿入できる程度の大きさとなっており、第2の電極19において相互に隣り合う板状部材27,27の間隔も、第1の電極17の各板状部材25を挿入できる程度の大きさとなっている。さらに、これら2つの電極17,19を噛み合わせた状態においては、相互に対向する2つの板状部材25,27の表面25a,27aに間に微小な間隙が形成されるようになっている。
上述の微小な隙間には、上述したシリコン酸化膜29、及び、相互に対向するシリコン酸化膜29,29の間に設けられた潤滑用のオイル31が介在している。このオイル31は、第1の電極17に対して第2の電極19を揺動レバー13の揺動方向(AB方向)に滑らかに移動させる役割を果たすものである。
なお、第1の電極17は、その先端がB方向に揺動された揺動レバー13の後端13b側に接触することで鍵7や揺動レバー13のB方向への揺動を規制する位置に配されており、規制部材21と共に鍵7や揺動レバー13の揺動範囲を規定する規制部材(第2の規制手段)として機能している。
以上のように構成される第1の電極17及び第2の電極19においては、例えば、それぞれ長さ50mm、高さ10mm、厚さ0.5mmの大きさに形成した板状部材25,27を18枚ずつ櫛歯状に配列し、各板状部材25,27の表面25a,27aに形成されるシリコン酸化膜29の膜厚を0.003mmとする。また、オイル31を配置するシリコン酸化膜29,29間の間隔を0.004mmとすることで、相互に対向する第1の電極17の板状部材25の表面25aと第2の電極19の板状部材27の表面27aとの間隙を0.01mm程度とする。
ここで、上記第1の電極17の板状部材25は負に帯電可能となっており、また、上記第2の電極19の板状部材27は正に耐電可能となっている。すなわち、図2に示すように、鍵駆動装置1には、これら2つの電極17,19間に静電引力が発生するように電圧を印加する電圧印加手段33が設けられている。
電圧印加手段33は、2つの電極17,19に電気接続された電源35と、電源35から2つの電極17,19への通電を切り換えるスイッチ37とを備えている。電源35の正極は第2の電極19に接続され、電源35の負極は第1の電極17に接続されている。したがって、このスイッチ37をONにすることで電源35の電圧が2つの電極17,19間に印加されることになる。この状態においては、第1の電極17が負に帯電すると共に第2の電極19が正に帯電するため、これら2つの電極17,19間に静電引力が発生することになる。また、このスイッチ37をOFFにした際には、各電極17,19が接地され、放電されるようになっている。
なお、スイッチ37は、鍵駆動制御装置5から出力される信号に応じて開閉するように構成されている。
この鍵駆動装置1では、2つの電極17,19間に電圧が印加されていない状態において、付勢手段23の付勢力によって揺動レバー13の後端13bが規制部材21に当接して、鍵7が静止した初期位置に配されることになる。この状態において、スイッチ37を切り換えて2つの電極17,19間に電圧を印加した際には、図4に示すように、第1の電極17が負に帯電すると共に第2の電極19が正に帯電するため、これら2つの電極17,19間に静電引力が発生する。
この際には、図3に示すように、第2の電極19の板状部材25が、静電引力に基づいて第1の電極17の板状部材27との間隙を保持しながらB方向に移動して、2つの板状部材25,27の相互に対向する表面面積が大きくなるように第1の電極17の板状部材25に近づく。すなわち、第1の電極17に対する第2の電極19のポテンシャルエネルギーが小さくなるように第2の電極19が移動し、図4に示すように、この第2の電極19の移動によって鍵7及び揺動レバー13が付勢手段23の付勢力に抗ってB方向に揺動することになる。
そして、2つの電極17,19間への電圧印加を止めた際には、各電極17,19が接地されて放電されることになる。したがって、鍵7及び揺動レバー13が付勢手段23の付勢力によってA方向に揺動し、揺動レバー13の後端13bが規制部材21に当接する鍵7の初期位置で停止することになる。
なお、上述した寸法で構成された第1の電極17及び第2の電極19について、2つの電極17,19間に、例えば1kVの電圧を印加した場合には、0.8N程度の静電引力が発生する。この静電引力の大きさは、鍵7や揺動レバー13を揺動させるには十分な大きさである。
また、この鍵駆動装置1では、2つの電極17,19間に電圧が印加された状態において、揺動レバー13が規制部材21及び第1の電極17のいずれにも接触しない位置に配されるように、付勢手段23の付勢力と2つの電極17,19間に作用する静電引力とを均衡させている。これら付勢力と静電引力とを均衡させるためには、例えば、2つの電極17,19間に印加される電圧の大きさを調整すればよい。
すなわち、規制部材21により規制される鍵7の揺動範囲の一端から第1の電極17により規制される上記揺動範囲の他端まで鍵7を駆動する場合と比較して、2つの電極17,19間に印加される電圧の大きさを小さくすればよい。これにより、2つの電極17,19間に電圧が印加されている状態においては、鍵7がその揺動範囲の途中に位置することになる。
さらに、この鍵盤楽器は、図5に示すように、各鍵7が第1の電極17によって規制される位置までB方向に揺動したことを個々に検出する押鍵検出装置41と、押鍵検出装置41から出力された検出結果に基づいて揺動した鍵7に対応する楽音を発生する発音手段43とを備えている。この発音手段43は、各鍵7に対応する音程や種々の音色等を有する実際の波形データを記憶した音源45と、波形データを出力する発音装置47と、押鍵検出装置41の検出結果に基づいて音源45から所定の波形データを読み出すと共に、この波形データを発音装置47から出力させる発音制御装置49とから構成されている。ここで発音装置47は、例えばオーディオ機器のアンプやスピーカに相当するものである。
以上の構成により、手指により鍵7を押して第1の電極17によって規制される位置まで揺動させることで、鍵7に対応する波形データが発音装置47から出力されることになる。
なお、発音制御装置49は、演奏情報発生装置3から出力される楽曲データの各楽音に対応する所定の波形データを音源45から読み出し、この波形データを上記楽曲データの発音タイミング情報、ノート情報やその他の情報に基づいて制御して発音装置47から出力させるようにも構成されている。すなわち、発音手段43においては、上記の押鍵検出装置41からの入力に代えて、演奏情報発生装置3から出力される楽曲データに基づいて楽音を発生することもできるようになっている。
以上のように構成された鍵盤楽器の動作について以下に説明する。
図6に示すように、はじめに、演奏情報発生装置3が、発音タイミング情報やノート情報等を含む楽曲データを読み込み(ステップS1)、楽曲データの各楽音を鍵駆動制御装置5に出力する(ステップS2)。具体的には、楽曲データの発音タイミング情報に基づいて楽曲データの各楽音を鍵駆動制御装置5に出力する。次いで、鍵駆動制御装置5が、楽曲データのノート情報に基づいて上記各楽音の音高に対応する鍵7に取り付けられた鍵駆動装置1のスイッチ37をONにする信号を出力し、2つの電極17,19間に電圧を印加する(ステップS3)。この際には、2つの電極17,19間に作用する静電引力によって、上記楽音に対応する鍵7がその初期位置から付勢手段23の付勢力に抗してB方向に揺動する。
なお、この際には、発音タイミング情報がONとなっている間、すなわち楽曲データの楽音の長さに応じて2つの電極17,19間に継続的に電圧を印加しておく。すなわち、上記楽曲データの楽音の終了にあわせて、鍵駆動制御装置5がスイッチ37を制御して、電源35による2つの電極17,19間への電圧印加を解除する。この際、各電極17,19は接地されて放電されるため、鍵7が付勢手段23の付勢力によってA方向に揺動して初期位置に戻ることになる。
そして、鍵駆動制御装置5に出力すべき楽曲データの楽音が残っているかどうかを判定し(ステップS4)、出力すべき楽曲データが残っていると判定された場合には、再度ステップS2に戻り、演奏情報発生装置3が楽曲データの次の楽音を鍵駆動制御装置5に出力する。また、ステップS4において、楽曲データに出力すべき楽音が残っていないと判定された場合には、楽曲データに基づく鍵7の駆動を終了する。
上述のように鍵盤楽器を動作させる場合には、各鍵7が鍵駆動装置1によって駆動されても、鍵7はその揺動範囲の途中に位置して第1の電極17により規制される位置には到達せず、楽曲データの各楽音、すなわち、これに対応する発音タイミングやノート(音高)のままで波形データが発音装置47から出力されることはない。
したがって、演奏者が揺動範囲の途中に位置する鍵7を探して手指でさらに押し込むことで、はじめて押鍵検出装置41が動作し、この検出結果に基づいて発音装置47から鍵7に対応する波形データを出力されるため、楽曲の練習として用いることができる。すなわち、楽曲データにあわせて各鍵7をその揺動範囲の途中まで揺動させる動きを、楽曲データにあわせて手指で押すべき鍵7を鍵盤楽器の演奏者に報知するガイド機能として役立たせることができる。
上述したように、この実施形態に係る鍵駆動装置1及びこれを備えた鍵盤楽器によれば、2つの電極17,19間の静電引力を利用して鍵7を駆動する構成となっているため、鍵7を駆動するための消費電力を小さくすることができると共に、鍵駆動装置1を備える鍵盤楽器の小型化や軽量化を容易に図ることができる。
また、静電引力を利用して鍵7を駆動しているため、鍵7の駆動に際して鍵駆動装置1の発熱を抑えることができる。したがって、高熱によって鍵7を駆動するための回路の配線が痛んだり、鍵盤楽器を構成するプラスチック部品が変形したりすることを容易に防止できる。
さらに、第2の電極19に錘としての役割を持たせることで、鍵駆動装置1の構成部品点数を削減してその製造コストの削減を図ることができる。また、第2の電極19を揺動レバー13の後端(端部)13bに設けることで、第2の電極19の重量を大きくしなくても、揺動レバー13を介して鍵7をA方向に揺動させる付勢力を十分に得ることができるため、鍵駆動装置1の軽量化をさらに図ることが可能となる。
さらに、2つの電極17,19間に作用する静電引力により鍵7をその初期位置から揺動範囲の途中まで駆動する場合には、上記初期位置から第2の電極19によって規制される位置まで鍵7を駆動する場合と比較して、静電引力の大きさを小さくすることができる。すなわち、2つの電極17,19間に印加する電圧を小さくすることができるため、さらに省電力で鍵7を駆動することができる。
また、この鍵盤楽器によれば、楽曲データに対応づけて鍵盤楽器の各鍵7を揺動させることができるため、各鍵7の動きにより手指で押さえるべき鍵7を鍵盤楽器の演奏者に報知することができる。したがって、楽曲データに応じた各鍵7の動きを視覚だけではなく手指で直接感じ取ることも可能となり、楽曲の練習を効率よく行うことができる。また、演奏者は揺動範囲の途中に位置する鍵7を手指でさらに押し込むことができるため、鍵盤楽器を手指で弾く感覚を損なうことなく楽曲の練習を行うことができる。
さらに、演奏者は楽曲データに応じた各鍵7の動きを手指で直接感じ取ることができるため、押すべき鍵7を視認してから手指で対応する鍵7を押す場合と比べて、鍵7を押す手指の反応速度を向上させることができる。また、視覚に頼らずに楽曲の練習が可能となるため、視力の弱い演奏者でも効率的に練習することができる。
なお、上記実施形態において、鍵駆動制御装置5が楽曲データの各楽音に対応する鍵駆動装置1のスイッチ37を制御する際には、楽曲データに含まれる各楽音の音量に応じて2つの電極17,19間に印加する電圧の大きさを変化させてもよい。すなわち、楽音の音量が大きい程、2つの電極17,19間に印加する電圧を大きくしてもよい。この場合には、2つの電極17,19間に印加する電圧の大きさに応じて鍵7の揺動ストロークが変化するため、楽曲データにおける楽音の強弱も手指で直接感じ取ることができる。
また、楽曲データの各楽音に基づいて鍵駆動装置1により各鍵7が駆動されても、各楽音に対応する波形データが発音装置47から出力されることはないとしたが、これに限ることはなく、例えば、楽曲データの各楽音に基づく鍵7の駆動に同期するように、発音装置47から各楽音に対応する波形データを出力しても構わない。この場合には、例えば図7に示すように、楽曲データの各楽音を演奏情報発生装置3から鍵駆動制御装置5及び発音制御装置49の両方に出力する。この際には、発音制御装置49が、楽曲データの各楽音に対応する所定の波形データを音源45から読み出し、これを演奏情報発生装置3からの発音タイミング情報、ノート情報やその他の情報に基づいて制御して発音装置47から出力させればよい。
このような動作を行う場合には、例えば、楽曲データに基づく鍵盤楽器での自動演奏が可能となる。
ここで、楽曲データに基づいて発音装置47から出力される波形データは、押鍵検出装置41の検出結果に基づいて発音装置47から出力される波形データと同じ音程や音色等を有するとしてもよいし、異なる音程や音色等を有するとしても構わない。この波形データの音程や音色等の選択は、発音制御装置49で行えばよい。そして、楽曲データに基づく波形データと押鍵検出装置41の検出結果に基づく波形データとが異なる場合には、鍵盤楽器の演奏者が、楽曲データの楽音と自らの手指で弾いている楽音とを容易に比較することができるため、楽曲の練習を効率よく行うことができる。
また、波形データは、楽曲データや押鍵検出装置41の検出結果に基づいて発音装置47から出力されるとしたが、これに限ることはなく、出力しないようにしても構わない。この場合には、周囲に迷惑をかけることなく楽曲の練習を行うことができる。
演奏情報発生装置3は、楽曲データに含まれる発音タイミング情報に基づいて楽曲データの各楽音を鍵駆動制御装置5に出力したり、各楽音に対応する波形データを発音装置47から出力させるとしたが、これに限ることはなく、例えば、楽曲データの楽音に対応する鍵7が手指によって押し込まれることを検出した後に、次の楽音を演奏情報発生装置3から鍵駆動制御装置5に出力したり、上記次の楽音に対応する波形データを発音装置47から出力させるとしてもよい。このような動作を行うためには、例えば、押鍵検出装置41の検出結果を演奏情報発生装置3に出力し、演奏情報発生装置3において楽曲データの楽音に対応する鍵7が押し込まれたかどうかを判定すればよい。そして、この判定結果に基づいて次の楽音を演奏情報発生装置3から鍵駆動制御装置5に出力したり、上記次の楽音に対応する波形データを発音制御装置49から出力させればよい。
この場合には、演奏者が楽曲において押鍵するべき鍵7を1つずつ確認しながら楽曲の練習を行うことができるため、楽曲の演奏に不慣れな演奏者の練習に役立てることができる。
また、例えば、楽曲の速度と鍵7を押し込む演奏者の演奏速度とのズレに応じて、楽曲データの各楽音を鍵駆動制御装置5に出力するタイミング、及び、各楽音に対応する波形データを発音装置47から出力させるタイミングを変化させても良い。このような動作を行うためには、例えば、押鍵検出装置41の検出結果を演奏情報発生装置3に出力し、演奏情報発生装置3において楽曲の速度と演奏者の演奏速度とのズレを計算し、この計算結果に基づいて次の楽音を鍵駆動制御装置5に出力するタイミング、及び、上記次の楽音に対応する波形データを発音装置47から出力させるタイミングを計算すればよい。
この場合には、演奏者の演奏速度にあわせて各楽音に対応する鍵7が揺動されるため、演奏者の演奏速度にばらつきがあっても効率よく楽曲の練習を行うことができる。
さらに、上記実施形態の鍵駆動装置1において、鍵7や揺動レバー13のA方向への揺動を規制する規制部材21は、揺動レバー13の後端13b側に当接する位置に配されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも鍵7及び揺動レバー13のA方向への揺動を規制して、第1の電極17と共に鍵7及び揺動レバー13の揺動範囲を規定する位置に配されていればよい。すなわち、規制部材21は、例えば、揺動レバー13の前端13aや鍵7に当接する位置に配されるとしても構わない。
また、2つの電極17,19間に電圧が印加されている状態においては、鍵7がその揺動範囲の途中に配置されるとしたが、これに限ることはなく、例えば、第1の電極17によって鍵7の揺動が規制される位置に配置されるとしても構わない。
さらに、付勢手段23は、板バネ9、揺動レバー13及び第2の電極19により構成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくともこれらの一方により構成されていればよい。すなわち、付勢手段23の付勢力は、例えば、板バネ9の弾性力のみとしてもよいし、第2の電極19の自重のみとしても構わない。
また、第2の電極19は、揺動レバー13の後端13bに固定されることに限らず、少なくとも鍵7の揺動に連動して移動する位置に設けられていればよい。
すなわち、第2の電極19は、例えば図8,9に示すように、鍵7の前端7aの下方側に固定されるとしても構わない。この構成の鍵駆動装置51においては、第1の電極17も鍵7の下方側に配置すればよい。この構成の場合には、上記実施形態と同様に、第1の電極17が鍵7のB方向への揺動を規制する規制部材(第2の規制手段)として機能することになる。また、この構成においては、例えば、鍵7の上方側に規制部材21を配置しておくことで、規制部材21及び上記第1の電極17により鍵7の揺動範囲が規定されることになる。なお、この構成においては、鍵7をA方向に付勢する板バネ9の付勢力によって鍵7が規制部材21に当接することになる。
この構成の場合には、第1の電極17を上記実施形態と同様の付勢手段23として用いることはできないが、揺動レバー13が不要となるため、鍵駆動装置51の構成を簡略化して鍵盤楽器の小型化や軽量化、及び製造コストの削減を図ることができる。
また、第2の電極19は、例えば図10,11に示すように、鍵7の後端7bからその長手方向に一体に延出する延出ロッド(棒状部材)63の先端(端部)63bの上方側に固定されるとしてもよい。この構成の鍵駆動装置61においては、鍵7及び延出ロッド63が同一の支点F2を中心として一体に揺動するようになっている。この支点F2は、鍵7と延出ロッド63との間に位置している、すなわち、延出ロッド63の基端63a側に位置している。
なお、この構成においては、第1の電極17も延出ロッド63の上方側に配置すればよい。この構成の場合には、上記実施形態と同様に、第1の電極17が鍵7のB方向への揺動を規制する規制部材(第2の規制手段)として機能することになる。また、この構成においては、例えば、延出ロッド63の下方側に規制部材21を配置しておくことで、規制部材21及び上記第1の電極17により鍵7の揺動範囲が規定されることになる。
さらに、この構成においては、第2の電極19が延出ロッド63の先端63bに取り付けられることで、鍵7及び延出ロッド63をあわせた重心が支点F2よりも延出ロッド63側にずれている。すなわち、第2の電極19の自重によって鍵7がA方向に付勢されることになる。また、鍵7の前端7aには、鍵7及び延出ロッド63をA方向に付勢するコイルばね65が設けられている。したがって、これら第2の電極19、延出ロッド63及びコイルばね65によって鍵7をA方向に付勢する付勢する付勢手段が構成されることになる。
上記構成の場合には、上記実施形態と同様の効果を奏する。
また、鍵7や揺動レバー13のB方向への揺動を規制する規制部材は、第1の電極17により構成されることに限らず、例えば、フレームに固定される別個の規制部材(第2の規制手段)により構成されるとしても構わない。
さらに、各電極17,19を構成する各板状部材25,27の表面25a,27aには、シリコン酸化膜29が形成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも絶縁体からなるコーティング膜が形成されていればよい。また、上記コーティング膜を形成しなくてもよく、2つの電極17,19を噛み合わせた状態で少なくとも各板状部材25,27の表面25a,27a間に間隙が形成されていればよい。
また、第1の電極17や第2の電極19は、それぞれ複数の板状部材25,27により構成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも1つの板状部材25,27を備えていればよい。この構成においても、各板状部材25,27の表面25a,27a間に間隙が介在するように、また、2つの板状部材25,27の相対的な移動方向が板状部材25,27の表面25a,27aに沿うように、2つの電極17,19を配置すればよい。
また、鍵駆動装置1は、電子音を発音する発音手段43を備える鍵盤楽器に搭載されるとしたが、これに限ることはなく、ハンマーで弦を打つグランドピアノやアップライトピアノに搭載されるとしても構わない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器において、楽曲データに基づいて鍵を駆動させるための構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器に取り付けられた鍵駆動装置を示す概略斜視図である。 図2の鍵駆動装置において、第1の電極及び第2の電極の構成を示す拡大断面図である。 図2の鍵駆動装置において、2つの電極間に電圧を印加した状態を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器において、各鍵に対応する楽音を発生するための構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る鍵盤楽器において、楽曲データに基づいて鍵を駆動させるフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る鍵盤楽器において、楽曲データに基づいて鍵の駆動及び楽音の発生を同期させるための構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る鍵駆動装置を示す概略斜視図である。 図8の鍵駆動装置において、2つの電極間に電圧を印加した状態を示す概略斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る鍵盤楽器を示す概略斜視図である。 図10の鍵駆動装置において、2つの電極間に電圧を印加した状態を示す概略斜視図である。
符号の説明
1,51,61・・・鍵駆動装置、3・・・演奏情報発生装置、5・・・鍵駆動制御装置、7・・・鍵、13・・・揺動レバー(棒状部材)、13b・・・後端(他端)、17・・・第1の電極、19・・・第2の電極、21・・・規制部材(第1の規制手段)、23・・・付勢手段、25,27・・・板状部材、25a,27a・・・表面、33・・・電圧印加手段、43・・・発音手段、63・・・延出ロッド(棒状部材)、63b・・・先端(端部)、F1,F2・・・支点

Claims (6)

  1. フレームに対して揺動可能に支持された鍵を駆動する鍵駆動装置であって、
    前記鍵が、付勢手段によって前記フレームに対して前記鍵の揺動方向の一方に付勢され、
    正負の一方に帯電可能な板状部材を備える第1の電極が、前記フレームに固定され、
    正負の他方に帯電可能な板状部材を備える第2の電極が、前記鍵の揺動に連動して移動するように設けられ、
    これら2つの電極の前記板状部材の表面が、相互に間隙を介して対向可能に配置され、
    前記第2の電極の移動方向が、前記板状部材の表面に沿う方向とされ、
    電圧印加手段により前記2つの電極間に電圧を印加して、前記2つの電極間に作用する静電引力に基づいて前記鍵を他方の揺動方向に揺動させることを特徴とする鍵駆動装置。
  2. 前記第1の電極及び前記第2の電極が、相互に噛み合わせ可能となるように、それぞれ複数の前記板状部材をその厚さ方向に配列して櫛歯状に構成されることを特徴とする請求項1に記載の鍵駆動装置。
  3. 前記鍵の揺動に連動して前記フレームに対して支点を中心に揺動する棒状部材が設けられ、
    前記付勢手段が、前記棒状部材と、該棒状部材の端部に固定されて自重により前記鍵を前記一方の揺動方向に付勢する前記第2の電極により構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の鍵駆動装置。
  4. 前記鍵の一方の揺動方向への揺動を規制する第1の規制手段、及び、前記鍵の他方の揺動方向への揺動を規制する第2の規制手段が設けられると共に、これら2つの規制手段により前記鍵の揺動範囲が規定され、
    前記2つの電極間に電圧が印加された状態において、前記鍵が前記揺動範囲の途中に位置するように、前記付勢手段の付勢力と前記静電引力とを均衡させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の鍵駆動装置。
  5. フレームに対して揺動可能に支持された鍵を複数並べて配置した鍵盤楽器であって、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の鍵駆動装置と、
    自動演奏用の楽曲データを発生する演奏情報発生装置と、
    前記楽曲データに基づいて選択された前記鍵に対応する前記2つの電極間への電圧印加状態を切り換える信号を前記電圧印加手段に出力する鍵駆動制御装置とを備えることを特徴とする鍵盤楽器。
  6. 前記楽曲データに基づいて前記鍵の駆動に同期するように楽音を発生する発音手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の鍵盤楽器。

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