JP2007263282A - 電磁弁 - Google Patents

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雄一郎 三浦
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Abstract

【課題】現状の電磁弁の構造を変えることなく、低デューティ時の流量の直線性を改善し、流量を精度良く制御することができる電磁弁を提供する。
【解決手段】本発明の電磁弁は、流体通路13を開閉する弁体5、通電により磁化されるステータコア3、弁体と一体に移動可能に設けられたムービングコア4、通電によりムービングコアをステータコアに吸引する磁力を発生するコイル7及び弁体を常時閉弁方向に付勢する付勢手段8等より構成されていて、該付勢手段8がコイルスプリング81をゴム、樹脂等のポリマー82によって覆うことによって形成されている。これにより、ポリマーのダンピング効果を利用し、閉弁時の弁体のバウンドを抑えるようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エア等の制御流体の流量を調整する電磁弁に関する。
従来の電磁弁は、図5に示すような構造をしており、コイル7への通電時にスプリング9の付勢力に抗して電磁石となるステータコア3の磁力によりムービングコア4の先端に設けた弁体5が、シートバルブ2の弁座21から離座し、コイル7への非通電時には、スプリング9の付勢力により弁体5が弁座21に着座するようになっている。この場合、従来の電磁弁では、コイル7への非通電により弁体5が弁座21に着座するときに、弁体5が弁座21に衝突する。
図6は、従来の電磁弁の特性を(a)電圧−時間、(b)バルブストローク−時間、(c)流量−デューティ(Duty)比の3つのグラフで示している。この(b)と(c)のグラフから分かるように、デューティ駆動する電磁弁においては、このような衝突によって弁体5が弁座21に着座する時にバウンドして、特に低デューティ時においてデューティ比に対する流量の直線性が確保できないという問題がある。即ち、低デューティ時の流量を精度良く制御することができなかった。
このような問題を解決するものとして、特許文献1が知られている。この特許文献1の電磁弁は、通電時に弁体が弁座に接近する途中において弁体の弁座への接近速度を減速させるために、電磁石にシリンダ室を設け、弁軸にシリンダ室を摺動するダンピングピストンを設けている。
しかしながら、この電磁弁においてもリターンスプリングをそのまま使用しており、低デューティ時の流量のリニア性の根本的な改善には至っていない。また、この電磁弁においては、新たにダンピングピストンを設ける必要があり、部品数を多くし、構造を複雑化するという問題もある。
特開平5−149465号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、現状の電磁弁の構造を変えることなく、低デューティ時の流量の直線性を改善し、流量を精度良く制御することができる電磁弁を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の電磁弁を提供する。
請求項1に記載の電磁弁は、弁体5、ステータコア3、ムービングコア4、コイル7及び弁体5の付勢手段8等より構成されていて、この付勢手段8がコイルスプリング81をポリマー82で覆うことによって形成したものであり、このようにして、反発力が低く内部損失(力をエネルギに変えて吸収)のあるポリマーの性状を利用することによって、弁体5が弁座21に着座するときのバウンドを低減することができ、低デューティ時の流量をリニアに制御することができる。
請求項2の電磁弁は、付勢手段8としてコイルスプリング81の表面にポリマー82をコーティングしたものを採用したものであり、この場合でも、ポリマーのダンピング効果により、弁体5の閉弁時のバウンドを抑えることができる。
請求項3の電磁弁は、付勢手段8としてコイルスプリング81をポリマー82内に埋設して、円筒形に形成したものであり、これにより、ポリマーのダンピング効果を最も有効に働せることができ、閉弁時の弁体5のバウンドを有効に抑制でき、低デューティ時の流量をリニアに制御することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の電磁弁について説明する。
本実施形態の電磁弁は、例えば自動車の燃料タンクで発生する蒸発燃料(エバポガス)をキャニスタを介してエンジンの吸気管内に負圧を利用してパージすることで、蒸発燃料が大気中へ放出されるのを防止する蒸発燃料蒸散防止装置に用いられ、蒸発燃料の流路を開閉する弁装置に好適には使用されるが、これに限定されるものではない。図1は、本発明の実施の形態の電磁弁であり、図2は第1実施例の付勢手段の断面図である。
本実施形態の電磁弁は、常閉型の電磁式開閉弁であって、シートバルブ2の弁座21に対して着座又は離間する弁体5と、通電されると起磁力を発生するコイル7と、樹脂で一体成形されて、コイル7を巻装するためのコイルボビン6と、ボデー1に保持固定された磁性体製のステータコア3と、同じく磁性体製のヨーク31と、ステータコア3に保持固定され、弁体5の動きを規制するストッパ32と、弁体5と一体となって、ステータコア3内を軸方向に移動可能に設けられている磁性体製のムービングコア4と、ムービングコア4下部とストッパ32との間に密着して配置され、弁体5を常時閉弁方向に付勢している付勢手段8等より構成されている。
電磁弁のボデー1には、流体の入口部11及びターミナル部12が設けられていて、内部には、コイル7が巻装されたコイルボビン6、ステータコア3、ムービングコア4、付勢手段8及び弁体5等が装着されており、流体通路13が形成される側が開放されている。このボデー1の開放口を覆うようにシートバルブ2が被装されることで、流体通路13が形成される。シートバルブ2には、弁体5が着座する弁座21及び流体の出口部22が設けられている。これらボデー1及びシートバルブ2は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)等の成形樹脂により形成される。また、流体通路13内にはフィルタ14が設けられていて、異物の混入を防止できるようになっている。更に、ボデー1の両側部には、電磁弁を対象となる装置に取り付けるためのカラー15が装着されている。また、シートバルブ2側には、その出口部22に他の配管との接続の際のシール材であるOリング23が嵌合するリング溝24が形成されている。
弁体5は、樹脂、ゴム等の粘弾性部材から形成され、ムービングコア4の先端部に一体的に取り付けられている。したがって、弁体5はムービングコア4と一体となって軸方向に往復移動可能となっている。こうして、弁体5がシートバルブ2の弁座21に着座することによって、閉弁され、入口部11から出口部22までの流体通路13が遮断される。また弁体5が弁座21から離座することによって開弁され、入口部11から出口部22までの流体通路13が連通されることになる。
ムービングコア4は、磁性材で円筒状に形成されていて、その上部の先端部に弁体5が嵌合して一体的に取り付けられている。ムービングコア4は、ステータコア3の内側に移動可能にかつステータコア3と同軸上に配設されている。
ムービングコア4の外周側に配置されるステータコア3は、同じく磁性材で中央部が薄肉化された円筒状に形成され、かつ軸方向の中央部近辺に大きな内径の内面から小さな内径の内面へと移行する段部3aが形成されていて、ボデー1に固定保持されている。ステータコア3の下部外周には、同じく磁性体によりリング状に形成されたヨーク31が配置されていて、ボデー1に固定保持されている。更に、ステータコア3の段部3aには、弁体5の動きを規制するストッパ32の下部が嵌合されている。ストッパ32の外周面には付勢手段8を受けるための棚部32aが形成されている。
ムービングコア4の先端部下面とストッパ32の棚部32aとの間には、弁体5を常時閉弁方向に付勢している付勢手段8が配置されている。この付勢手段8が本発明の特徴をなすものであり、コイルスプリング81を樹脂、ゴム等のポリマー82で覆うことによって形成されている。ポリマー82としては、例えば発泡ウレタン等が使用される。図2は、付勢手段8の第1実施例を示しており、この場合では、付勢手段8は、円筒形に形成されたポリマー82の内部にコイルスプリング81が埋設されるように、両者が一体成形されている。
ステータコア3の外周には、導電線を巻回して形成したコイル7を巻装したコイルボビン6が配設されていて、ボデー1に同じく固着保持されている。コイル7の両端のリード線は、ボデー1のターミナル部12の一対のターミナル71に電気的に接続している。
好ましくは、ステータコア3、コイル7を巻装したコイルボビン6及びヨーク31とは、組み付けられてインサート部品として成形型のキャビティ内にインサートされ、成形樹脂を注入することでインサート成形されて、ボデー1と一体化される。
次に上記構成よりなる本実施形態の電磁弁の作動について説明する。
コイル7に通電されていないとき、ムービングコア4は付勢手段8の付勢力によりステータコア3内を図において上方に移動して、弁体5がシートバルブ2の弁座21に着座して、付勢手段8の閉弁保持力によって閉弁状態に維持される。これにより、流体通路13が遮断されて、入口部11と出口部22とが連通されず、流体の流れが止められる。
コイル7に通電すると、コイル7はムービングコア4をステータコア3側に吸引する磁力を発生する。するとムービングコア4は、付勢手段8の閉弁保持力に抗して図において下方に移動してステータコア3に接近する。したがって、弁体5が弁座21から離座し開弁する。これにより、流体通路13の入口部11と出口部22とが連通し、入口部11から出口部22へと流体が流れる。
本実施形態では、付勢手段8がコイルスプリング81をポリマー82で覆うことによって形成されている。例えば、図1の第1実施例では、円筒形に形成されたポリマー82の中にコイルスプリング81が埋め込まれるようにして付勢手段8を形成している。このため、本実施形態の電磁弁では、図3に示すような(a)電圧−時間、(b)バルブストローク−時間及び(c)流量−デューティ(Duty)比、等の関係に見られるような特性が得られる。即ち、図3(b)から非通電によって弁体5が弁座21に着座するときのバウンドが、非常に小さくなっていることが分かる。これにより、図3(c)に示すように、デューティ比が小さいときの流量のリニアリティ(直線性)がほとんど改善されていることが分かる。このようにして、反発力が低く内部損失(動きをエネルギに変えて吸収)のあるポリマーのダンピング効果を有効に利用することで、弁体5のバウンドを抑制することができる。
図4は、第2実施例の付勢手段8を示している。この付勢手段8では、コイルスプリング81がポリマー82によってコーティングされている。この第2実施例でも弁体5のバウンドが改善される。なお、図4では、付勢手段8のポリマー82間には、間隙dが形成されているが、この間隙dをなくしてポリマー82同志が接触するようにすることで、第1実施例に近い形になり、バウンド低減効果が一層改善される。
以上説明したように、本発明では、弁体の弁座への衝突によるバウンドを低減することができ、これによるデューティ比が小さいときの流量のリニアリティを改善でき、流量をリニアに精確に制御することができる。また、当然に弁体の弁座への衝突による衝撃音も低減できるものである。
本発明の実施の形態の電磁弁の断面図である。 実施形態の電磁弁に使用される、第1実施例の付勢手段の断面図である。 本発明の実施の形態の電磁弁の作動特性(a),(b),(c)を示すグラフである。 第2実施例の付勢手段の断面図である。 従来の電磁弁の断面図である。 従来の電磁弁の作動特性(a),(b),(c)を示すグラフである。
符号の説明
1 ボデー
2 シートバルブ
21 弁座
3 ステータコア
32 ストッパ
4 ムービングコア
5 弁体
7 コイル
8 付勢手段
81 コイルスプリング
82 ポリマー

Claims (3)

  1. 往復移動することで流体通路(13)を開閉する弁体(5)と、
    通電により磁化されるステータコア(3)と、
    前記弁体(5)と一体に移動可能に設けられたムービングコア(4)と、
    通電により前記ムービングコア(4)を前記ステータコア(3)に吸引する磁力を発生するコイル(7)と、
    前記弁体(5)を閉弁方向に付勢する付勢手段(8)と、
    を備える電磁弁において、
    前記付勢手段(8)は、コイルスプリング(81)を樹脂、ゴム等のポリマー(82)で覆うことによって形成されていることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記付勢手段(8)は、前記コイルスプリング(81)の表面に前記ポリマー(82)をコーティングすることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記付勢手段(8)は、円筒形に形成された前記ポリマー(82)内に前記コイルスプリング(81)を埋設することによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
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