JP2007263067A - 排気管装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気管の排気管内に取り付けられた排気ガスセンサが被水しにくく、しかも排気ガスセンサの出力特性が低下することのない排気管装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の排気管装置3は、エンジン10の排気ガスが通過する排気通路20を形成する排気管2と、該排気通路20の重力方向の上方に取り付けられた排気ガスセンサ4と、該排気通路20の重力方向の下方に取り付けられ該排気通路20を下方より閉じて該排気ガスセンサ4の位置する排気通路断面を調節する可変弁5と、可変弁5を駆動するアクチュエータ6と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の排気管装置3は、エンジン10の排気ガスが通過する排気通路20を形成する排気管2と、該排気通路20の重力方向の上方に取り付けられた排気ガスセンサ4と、該排気通路20の重力方向の下方に取り付けられ該排気通路20を下方より閉じて該排気ガスセンサ4の位置する排気通路断面を調節する可変弁5と、可変弁5を駆動するアクチュエータ6と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、排気管内の排気ガスセンサ近傍の排気ガスの流速を調節できる排気管装置とその制御方法に関する。
従来、自動車の内燃機関においては、排気管内(排気通路)に排気ガスセンサを設置し、排気ガスの成分を検出することにより、空燃比フィードバック制御などを行っている。
排気ガスセンサに備わったセンサ素子は、一般に、所定温度以上に加熱された状態で活性化し、排気ガス中の成分(例えば酸素濃度)の測定が可能となるが、高温状態のセンサ素子が被水すると、測定結果に影響を及ぼすほか、急冷により素子が損傷することもある。被水の原因となる水は、内燃機関の始動時やその直後のような冷間時に内燃機関から排出される排気ガス中の水分が排気管内に結露したり、内燃機関停止後に排気管内の排気ガス中の水分が凝縮して残ったものである。一般的に、凝縮水が直接センサ素子に付着しにくいように、排気ガスセンサは排気管内の重力方向上側(少なくとも床部より高い位置)に配置される。しかし、排気ガスセンサを排気管内の重力方向上側に配置するだけでは、内燃機関の再始動時に排気管内を流れる高圧の排気ガスにより、凝縮水が飛散して排気ガスセンサに付着してしまうことがある。
そこで、特許文献1では、排気管の一部を排気ガスが排出される上流側より低く形成し、その低く形成された排気管の床部より高い位置に排気ガスセンサを取り付け、床部より更に低い位置に貯留部を設け、貯留部と排気管とを排気ガスセンサの取付位置より上流側と下流側との2箇所で連通させている。これにより、内燃機関停止後に排気ガスセンサの取付位置より上流側で生じた凝縮水は、低く形成された床部に流れ、床部より低く形成された貯留部に集まるため、内燃機関再始動時に、貯留部に溜まった凝縮水が飛散して排気ガスセンサに付着する可能性が低減する。
また、特許文献2では、排気管の一部に排気管内の断面積の大きい拡張部を設け、拡張部の重力方向上側に排気ガスセンサを取り付ける。これにより、内燃機関からの排出される排気ガスの流速は、上流側の排気管内よりも断面積の大きい拡張部へ流入することで低下する。排気ガスの流速が低下することで、排気管の上流からの凝縮水が飛散して到達する距離を短くすることができるため、凝縮水の到達位置を考慮した位置に排気ガスセンサを設置することができ、排気ガスセンサの被水を低減できる。
しかし、特許文献1及び特許文献2では、内燃機関からの排出される排気ガスの流量が少ない時に、排気管内の断面積が拡張された部分は排気ガスセンサ近傍の排気ガス流量が一層少なくなるため、排気ガスセンサの出力特性が低下し出力不安定となり、適切な空燃比フィードバック制御を行えないことになる。
その他に、特許文献3の考案では、排気ガスの酸素濃度を均一に保つために、排気管の排気管内に中間壁を配設して、主排気ガス排出流路と酸素センサ取付部空間とを併設し、主排気ガス排出流路側に酸素センサ取付部空間への排気ガスの流量を調節できる機構を設けることが考えられている。しかし、特許文献3の排気管内を分割する方法では、酸素センサ取付部空間の断面積は排気管内を分割しているため必然的に狭く、主排気ガス排出流路は排気ガスを流したり止めたりできるが、酸素センサ取付部空間は常に排気ガスが通過する。つまり、凝縮水が排気管内に存在する場合でも狭い断面積の酸素センサ取付部空間を通過し、排気ガスセンサが被水する確率が非常に高いと思われる。
特開2004−124783号公報
特開2005−127214号公報
実公平1−43461号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、排気管の排気管内に取り付けられた排気ガスセンサが被水しにくく、しかも排気ガスセンサの出力特性が低下することのない排気管装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の排気管装置は、エンジンの排気ガスが通過する排気通路を形成する排気管と、該排気通路の重力方向の上方に取り付けられた排気ガスセンサと、該排気通路の重力方向の下方に取り付けられ該排気通路を下方より閉じて該排気ガスセンサの位置する排気通路断面を調節する可変弁と、該可変弁を駆動するアクチュエータを有することを特徴とする。
本発明の排気管装置は、排気通路の重力方向上部の所定位置に排気ガスセンサが取り付けられ、取り付けられた下方に排気ガスが通る排気通路の断面を狭めたり拡げたりすることが可能な可変弁が設置される。排気通路断面は、可変弁が一番下方で最大となり、下方から上方に駆動されて狭まる。取り付けられる排気ガスセンサは、排気通路の排気ガスの所定成分の濃度を検出する濃度センサである。
本発明の排気管装置によれば、内燃機関から排出される排気ガスの流量が少ない時でも、排気ガスセンサ付近の排気ガス流量が一定になるよう可変弁を駆動し、排気ガスセンサの位置する排気通路断面を調節できるため、排気ガス流量少量時による出力特性低下が発生しない。
本発明の排気管装置に用いられる排気管は、排気ガスセンサの下方部分に凹部を有し排気通路が拡大していることが好ましい。つまり、排気ガスセンサが位置する排気通路断面が排気ガスセンサが取り付けられている排気通路の前後より大きい。このように、排気通路断面が拡大されている付近は、排気ガス流速が速くても低速され、排気通路の水が飛散するのを防ぐことができるため、排気ガスセンサの被水確率が下がる。
本発明の排気管装置の凹部は、排気ガスの上流側から下流側に下方向に傾斜し再び上方向に傾斜するV形状であり、可変弁は凹部の上流側に枢支されその先端は凹部の最下端に位置することが好ましい。排気通路断面が拡大された凹部の最下端は、排気通路断面が最大であり、可変弁の先端が凹部の最下端にある時に最大の断面が確保される。凹部をV形状にすることで、水を傾斜を利用して集め易く、溜まった水が排気ガス流に飛ばされる時には排気ガスセンサ付近から下流であるため、排気ガスセンサの被水確率を下げることができる。また、可変弁は排気通路断面が拡大されている排気通路の上流側で枢支されており、先端が凹部の最下端に位置することで排気通路断面の最大部分を確保し、状況に応じて排気ガスセンサが位置する断面を狭めることができる。
本発明の排気管装置は、更に、排気通路内で排気ガスセンサの上流に設けられ排気ガスの温度を検出する温度センサと、排気通路内で排気ガスセンサの上流に設けられ排気ガスの流量を検出する流量センサと、温度センサで検出される温度及び流量センサで検出される流量によってアクチュエータを制御する制御手段と、を有することが好ましい。
本発明の排気管装置では、排気ガスの温度と流量とを検出し、検出結果に応じてアクチュエータが制御され、可変弁が排気通路の断面を調節するため、排気ガス流量少量による排気ガスセンサ出力特性低下を防ぎ、水の飛散による排気ガスセンサの被水確率の低下を可能とする。
本発明の排気管装置の制御方法は、エンジンの排気ガスが通過する排気通路を形成する排気管と、該排気通路の重力方向の上方に取り付けられた排気ガスセンサと、該排気通路の重力方向の下方に取り付けられ該排気通路を下方より閉じて該排気ガスセンサの位置する排気通路断面を調節する可変弁と、該可変弁を駆動するアクチュエータと、該排気通路内で該排気ガスセンサの上流に該排気通路内の該排気ガスの温度を検出する温度センサと、該排気通路内で該排気ガスセンサの上流に該排気通路内の該排気ガスの流量を検出する流量センサと、該温度センサで検出される排気ガス温度及び該流量センサで検出される排気ガス流量によって該アクチュエータを制御する制御手段と、を有する排気管装置の制御方法であって、前記制御手段が前記温度センサで検出された前記排気ガス温度によって前記排気通路内に水が水滴として存在すると判定した場合には、前記アクチュエータにより前記可変弁を下方に駆動し前記排気通路断面を拡げるステップを実行し、該制御手段が該温度センサで検出された該排気ガス温度によって該排気通路内に水が水滴として存在しないと判定しかつ前記流量センサで検出された前記排気ガス流量が小と判定した場合には、該アクチュエータにより該可変弁を上方に駆動し該排気通路断面を狭めるステップを実行し、該制御手段が該温度センサで検出された該排気ガス温度によって該排気通路内に水が水滴として存在しないと判定しかつ該流量センサで検出された該排気ガス流量が大と判定した場合には、該アクチュエータにより該可変弁を下方に駆動し該排気通路断面を拡げるステップを実行することを特徴とする。
本発明の排気管装置の制御方法は、制御手段が排気通路内に水が蒸発せず水滴の状態で存在すると判定した時に、排気ガス流量に関係なく、可変弁の先端を必ず下方に配置させ排気通路の断面を最大にする。そして、水が蒸発している状態の時は、排気通路内の排気ガス流量により、アクチュエータが可変弁を駆動して排気ガスセンサが位置する排気通路の断面の大きさを変え、排気ガスセンサ付近の排気ガス流量が一定になるように排気通路の断面を調節する。可変弁の先端は、排気ガス流量が小さい時に上方に移動し、大きい時に下方に移動することにより、排気ガスセンサ付近の排気ガス流量が一定になるように駆動される。
本発明の排気管装置の制御方法では、排気通路内に水滴があれば、排気ガスセンサ付近の排気通路断面を最大限に拡げることで水滴の飛散範囲が拡大し、排気ガスセンサの被水確率が下がる。その上、断面が拡大されている排気ガスセンサ付近では、排気ガスの流速も遅くなるため、水滴が排気ガスセンサに到達しにくくなることによる被水確率の低下となる。また、排気通路内の水が蒸発していれば、排気ガス流量により排気ガスセンサが位置する排気通路断面を可変弁で調節し排気ガスセンサ付近の排気ガス流量が一定になるようにすることができ、排気ガスセンサの出力特性の低下を防ぎ安定した出力を可能とする。
本発明の排気管装置によれば、排気通路の重力方向に対して上側に取り付けられた排気ガスセンサ付近の流速を排気ガスセンサの下側に取り付けられた可変弁が調節することができる。内燃機関から排出される排気ガス流量が少なく流速が遅い時は、可変弁を調節して排気ガスセンサ付近の排気通路断面を狭め、排気ガス流量が多く流速が速い時は、可変弁を調節して排気ガスセンサ付近の排気通路断面を狭めないようにすることで、排気ガスセンサ付近の排気ガス流量を一定になるようにすることができるため、排気ガスセンサの出力特性が向上する。
本発明の排気管装置に用いられる排気管は、排気ガスセンサが取り付けられている排気通路が拡大している、つまり排気通路断面がその前後より大きいため、排気通路に水滴が存在したとしても排気ガスセンサ付近で排気ガスの流速が減速し、水滴が排気ガスセンサに到達するのを防ぐことができ、排気ガスセンサの被水率を下げ、排気ガスセンサのセンサ素子の破損が起こりにくい。
本発明の排気管装置に用いられる排気管は、排気ガスの上流側から下流側に下方向に傾斜し再び上方向に傾斜するV形状の凹部を有することにより、排気通路の水を凹部の最下端に溜めることができる。これにより、水は排気ガスセンサ付近から下流側に存在するため、排気ガスセンサが被水することが抑えられ、排気ガスセンサのセンサ素子が破損しにくくなる。
本発明の排気管装置の制御方法によれば、可変弁を駆動するアクチュエータは、排気通路の排気ガスセンサより上流に設置される温度センサと流量センサとから検出されるデータを基に制御手段により制御されるため、排気通路の状態に応じた処理を行うことができる。排気通路内に水が蒸発せず水滴の状態である場合には可変弁の先端を凹部の最下端に位置させ排気通路の断面を常に拡げておき、水が蒸発している状態であれば排気ガスの流量により、排気通路の断面を狭めたり拡げたりすることができる。これにより、排気通路内に水滴があれば排気ガスセンサ付近の断面が広いので、水滴が飛散する範囲が拡がり、また排気ガスの流速が低下するため排気ガスセンサへの到達もしにくくなり、排気ガスセンサへの被水率を下げることができる。そして、排気ガスの流量が小さい時には可変弁を駆動し、排気ガスセンサが位置する排気通路の断面を狭めることで排気ガスセンサ付近の排気ガス流量を一定にまるようにできるため、排気ガスセンサの出力特性が低下したり、出力が不安定になったりすることがなくなる。
本発明の排気管装置及びその制御方法は、排気ガスセンサへの被水を考慮して排気ガスセンサ付近の排気通路の断面を拡張した排気管であり、かつ排気ガスの流量低下による排気ガスセンサの出力低下や出力不安定を起こしにくい、排気ガスの流速を調節することができる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
(実施例)
図1は、本実施例の排気管装置を搭載した内燃機関の排気システムの模式図である。排気システム1は、エンジン(内燃機関)10と、エンジン10からの排気ガスが通過する排気管2を有する排気管装置3と、排気ガスを浄化する触媒コンバータ11、12と、排気に伴う騒音を消音するマフラ13と、エンジン10への燃料を噴射する燃料噴射装置14とからなる。
図1は、本実施例の排気管装置を搭載した内燃機関の排気システムの模式図である。排気システム1は、エンジン(内燃機関)10と、エンジン10からの排気ガスが通過する排気管2を有する排気管装置3と、排気ガスを浄化する触媒コンバータ11、12と、排気に伴う騒音を消音するマフラ13と、エンジン10への燃料を噴射する燃料噴射装置14とからなる。
図2は、排気管装置3の主要構成を示す一部断面図である。排気管装置3は、エンジン10からの排気ガスが通過する排気通路20を有する排気管2と、排気管2に設置された排気ガスセンサ4と、排気通路20の排気ガスの流速を調節する可変弁5と、可変弁5を駆動するアクチュエータ6とからなる。
図1に戻って、排気管装置3は排気ガスセンサ4からの信号を受け取りエンジン10の燃焼を制御するECU70と、ECU70からの指令により可変弁5をアクチュエータ6により駆動するCPU(制御手段)71と、排気通路20の排気ガスの温度を測定する温度センサ72と、排気通路20の排気ガスの流量を測定する流量センサ73とを備えている。
本実施例の排気管装置1では、エンジン10からの排気ガスが、排気管2で繋がれている触媒コンバータ11、12を通過し、マフラ13から外部へと排出される。排気ガスセンサ4、可変弁5及びアクチュエータ6は、排気通路20において触媒コンバータ11の上流と下流とにそれぞれ配置される。そして、温度センサ72と流量センサ73とは、排気ガスセンサ4より上流に配置される。
排気管2は、図2において、エンジン10に連通している排気通路20の左側が排気ガスが流れてくる上流で、排気ガスを外部へと排出するマフラ13に連通している右側が下流である。排気管2は、排気通路20の重力方向上側に排気ガスセンサ4が取り付けられており、排気ガスセンサ4付近の断面がその前後より大きい拡張部200が形成されている。拡張部200は、排気ガスの上流側から下流側に下方向に傾斜し再び上方向に傾斜するV形状であり、排気ガスセンサ4の直下より下流側の排気通路20の断面が最大になる最下端201が形成されている。
排気ガスセンサ4は、排気管2の排気通路20の酸素の濃度を検出する酸素濃度センサである。酸素濃度センサは500℃程度で動作する。
可変弁5は、排気通路20に取り付けられている排気ガスセンサ4の下方で、拡張部200の上流側に枢支されその先端が最下端201に位置する程度の長さである。可変弁5が枢支されている端部にアクチュエータ6が取り付けられている。可変弁5は、図3に示されているように、拡張部200の上流側に一端が枢支されアクチュエータ6が取り付けられており、この一端を支点にして拡張部200の最下端201から排気ガスセンサ4の下方で排気ガスセンサ4に接触しない位置まで先端を揺動する。
図1に戻って、ECU70は排気ガスセンサ4からの信号を受け取り、アクチュエータ6を制御するCPU71に指令を伝達する。CPU71は、ECU70からの指令により可変弁5を駆動するためにアクチュエータ6を制御する。
触媒コンバー11、12は、排気ガス中の有害成分、例えばHC、CO、NOx等を除去するための触媒で、三元触媒が広く知られている。
燃料噴射装置14は、EUC70が受け取った排気ガスセンサ4の信号により、エンジン10への燃料の噴射の制御を行う。
本実施例の形態における排気管装置の制御方法(以下、排気管装置制御ルーチンとする)をフローチャートで示したものが図4である。本ルーチンは、ECU70内のROMに記憶されたものであり、エンジン始動後の所定期間中、所定時間毎に実行されるものである。
本ルーチンの処理開始後、まずステップS1において、温度センサ72によって排気20の排気ガスの温度を測定する。次に、ステップS2において、ステップS1で検出された温度により、排気通路20に水が水滴として存在するか蒸発しているかどうか判定を行う。ステップS2の水滴か蒸発しているかの判定をするにあたり、あらかじめ排気通路20の排気ガスの温度を測定して水が蒸発する温度を割り出しており、その温度を判定基準値としている。ステップS2で、水滴が存在すると判定した場合はステップS3を実行し、水滴が存在しないと判定した場合はステップS4を実行する。ステップS3は、排気通路20の断面を拡げるように可変弁5の先端を所定位置に駆動するステップである。排気通路20に水滴が存在する場合は、その水滴が飛散して排気ガスセンサ4に付着する可能性があるので、排気ガスの流量に関係なく可変弁5の先端を最下端201に揺動し、排気ガスセンサが位置する排気通路20の断面を最大にする。
ステップS4は、流量センサ73によって排気通路20の排気ガスの流量を測定する。そして、ステップS5では、ステップS4で測定された流量により、排気通路20の排気ガスの流量が小さいと判定した場合はステップS6を実行し、排気通路20の排気ガスの流量が大きいと判定した場合はステップS3を実行する。ステップS6は、排気通路20の断面を狭めるように可変弁5の先端を所定位置に駆動するステップである。ステップS3及びステップS6は、排気ガスの流量により排気通路20の断面の広さを決め、可変弁5の先端を適当な位置に駆動する。
本ルーチンは、排気通路20の水滴の有無を優先し、水滴の無い状態において排気ガスセンサ付近の排気ガス流速を調節し、排気ガスセンサ付近の排気ガス流量が一定になるように制御を行う。
本実施例の排気管装置3及びその制御方法によれば、排気管2に取り付けられた排気ガスセンサ4付近の排気通路20の断面がその前後よりも大きいため、排気ガスセンサ4の被水率が下がる。また、エンジン10停止後、排気通路20の水分が水滴になった場合、拡張部200に集まり、最下端201に溜まる。そして、エンジン10の再始動により排気ガスの流れが発生した場合でも、拡張部200の最下端201が排気ガスセンサ4よりも下流側にあるため、上流側の排気ガスセンサ4は被水しにくい。更に、排気通路20の水滴の状態及び排気ガス流量に応じて可変弁5を制御するため、排気ガスセンサ4への被水率も下げられかつ排気ガスセンサの出力特性の低下も抑えることができる。
本実施例では、排気ガスセンサ4が触媒コンバータ11の上流と下流とにそれぞれに設置されており、それぞれの排気ガスセンサ4の下側に拡張部200を設け可変弁5及びアクチュエータ6が配置されている。排気ガスセンサ4の下側に必ず可変弁5及びアクチュエータ6そして拡張部200を設けることで、排気ガスセンサ4への被水率を下げかつ排気ガスセンサ4の出力特性の低下を抑えることができる。特に、触媒コンバータに水が溜まりやすいため、触媒コンバータ11の下流の排気ガスセンサ4への効果が大きい。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、排気ガスセンサ4として酸素濃度センサを用いる実施例を示したが、排気通路20の所定成分の濃度を検出するものであれば良く、酸素濃度以外に、ノックス濃度、炭化水素濃度、一酸化炭素濃度などの濃度を検出するノックス濃度センサ、炭化水素濃度センサ、一酸化炭素濃度センサなどでも良い。
また、ルーチンにおいて、ステップS4の排気ガスの流量の測定をステップS5の排気ガスの流量の判定をする直前に行う処理手順となっているが、排気ガスの流量を判定する前であれば良いので、ステップS2の排気ガスの温度測定の際の前後でも良い。
1:内燃機関の排気システム
10:エンジン 11、12:触媒コンバータ
13:マフラ 14:燃料噴射装置
2:排気管
20:排気通路
200:拡張部 201:最下端
3:排気管装置
4:排気ガスセンサ
5:可変弁
6:アクチュエータ
70:ECU 71:CPU(制御手段)
72:温度センサ 73:流量センサ
10:エンジン 11、12:触媒コンバータ
13:マフラ 14:燃料噴射装置
2:排気管
20:排気通路
200:拡張部 201:最下端
3:排気管装置
4:排気ガスセンサ
5:可変弁
6:アクチュエータ
70:ECU 71:CPU(制御手段)
72:温度センサ 73:流量センサ
Claims (5)
- エンジンの排気ガスが通過する排気通路を形成する排気管と、
該排気通路の重力方向の上方に取り付けられた排気ガスセンサと、
該排気通路の重力方向の下方に取り付けられ該排気通路を下方より閉じて該排気ガスセンサの位置する排気通路断面を調節する可変弁と、
該可変弁を駆動するアクチュエータを有することを特徴とする排気管装置。 - 前記排気管は前記排気ガスセンサの下方部分に凹部を有し前記排気通路が拡大している請求項1に記載の排気管装置。
- 前記凹部は前記排気ガスの上流側から下流側に下方向に傾斜し再び上方向に傾斜するV形状であり、前記可変弁は前記凹部の上流側に枢支されその先端は該凹部の最下端に位置する請求項1又は2に記載の排気管装置。
- 更に、前記排気通路内で前記排気ガスセンサの上流に設けられ排気ガスの温度を検出する温度センサと、
前記排気通路内で前記排気ガスセンサの上流に設けられ該排気ガスの流量を検出する流量センサと、
該温度センサで検出される温度及び該流量センサで検出される流量によって該アクチュエータを制御する制御手段と、を有する請求項1〜3の何れかに記載の排気管装置。 - エンジンの排気ガスが通過する排気通路を形成する排気管と、該排気通路の重力方向の上方に取り付けられた排気ガスセンサと、該排気通路の重力方向の下方に取り付けられ該排気通路を下方より閉じて該排気ガスセンサの位置する排気通路断面を調節する可変弁と、該可変弁を駆動するアクチュエータと、該排気通路内で該排気ガスセンサの上流に該排気通路内の該排気ガスの温度を検出する温度センサと、該排気通路内で該排気ガスセンサの上流に該排気通路内の該排気ガスの流量を検出する流量センサと、該温度センサで検出される排気ガス温度及び該流量センサで検出される排気ガス流量によって該アクチュエータを制御する制御手段と、を有する排気管装置の制御方法であって、
前記制御手段が前記温度センサで検出された前記排気ガス温度によって前記排気通路内に水が水滴として存在すると判定した場合には前記アクチュエータにより前記可変弁を下方に駆動し前記排気通路断面を拡げるステップを実行し、
該制御手段が該温度センサで検出された該排気ガス温度によって該排気通路内に水が水滴として存在しないと判定しかつ前記流量センサで検出された前記排気ガス流量が小と判定した場合には、該アクチュエータにより該可変弁を上方に駆動し該排気通路断面を狭めるステップを実行し、
該制御手段が該温度センサで検出された該排気ガス温度によって該排気通路内に水が水滴として存在しないと判定しかつ該流量センサで検出された該排気ガス流量が大と判定した場合には、該アクチュエータにより該可変弁を下方に駆動し該排気通路断面を拡げるステップを実行することを特徴とする排気管装置の制御方法。
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KR101526380B1 (ko) * | 2009-12-03 | 2015-06-08 | 현대자동차 주식회사 | 엔진의 배기 시스템 |
JP2016098769A (ja) * | 2014-11-25 | 2016-05-30 | フタバ産業株式会社 | 排気浄化装置 |
JP2017090417A (ja) * | 2015-11-17 | 2017-05-25 | 株式会社デンソー | ガスセンサ |
-
2006
- 2006-03-29 JP JP2006091937A patent/JP2007263067A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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