JP4403918B2 - 内燃機関の触媒診断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に用いて好適な、内燃機関の触媒診断方法に関するものである。
従来、内燃機関の排気浄化システムとして、一般的に触媒が使用されているが、この触媒は一定の浄化性能を発揮するものではなく、経年劣化によりその浄化性能が低下したり、また、排気温度や排ガス流量などに応じても浄化性能が低下する場合があるため、触媒の浄化性能を適時診断することが必要となる。このような触媒の浄化性能診断のための技術の一例として、以下の特許文献1記載の技術が存在する。
この特許文献1によれば、貴金属の触媒に担時された酸素ストレージ剤(Oxygen Storage Component、以下、「OSC剤」という)の酸素ストレージ量、即ち、OSC性能に基づき、触媒の浄化性能(劣化状況)が診断されるようになっている。より具体的には、エンジンを燃料カット運転した後に通常運転へ復帰させる際に、触媒下流における排ガスがリーンからリッチとなるまでの復帰時間を計測し、この復帰時間内における吸入空気量積算値に対応した酸素ストレージ量に応じて触媒の劣化を判定する旨が記載されている。
特開平5−195759号公報
ところで、排ガスの浄化は、OSC剤によるものではなく、触媒に含まれる貴金属(例えば、白金,パラジウムまたはロジウムなどの金属)により行なわれるものであるため、特許文献1の技術ようにOSC剤の劣化度合を参照して触媒の劣化度合を推定する手法では診断精度の限界がある。
例えば、OSC剤が劣化することにより酸素吸蔵性能が低下していたとしても、貴金属は劣化しておらず、浄化性能には大きな問題が無いというような場合や、その逆の場合などもあり得る。
また、触媒の浄化性能は、劣化以外の原因、例えば、排ガス温度,触媒温度,排気流量などの影響を大きく受けることとなるため、これらのファクターを加味せずに、触媒の浄化性能を正確に診断することは困難である。
他方、予め所定の走行条件(例えば、排出ガス審査モード)を設定しておき、この走行条件における相対的な性能に基づいて触媒の浄化性能を診断する手法も考えられるが、実際の車両の走行条件と完全に一致するように予め走行条件を設定することは事実上不可能であるため、この手法によっても触媒の浄化性能を高精度で診断することは困難である。
また、上記のように予め車両の走行条件を設定する場合、排ガスに関する法規等に適合するように条件を設定する必要があるが、このような排ガスに関する法規は各国毎にその内容が異なるため、車両の輸出先(仕向先)に応じて個々に走行条件を予め設定をする必要がある。また、法規等が改正された場合には、走行条件設定の内容を改めて更新する作業が生じてしまうという課題も生ずる。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、高い精度で確実に触媒の浄化性能を診断できる、内燃機関の触媒診断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の内燃機関の触媒診断方法(請求項1)は、内燃機関の排気系に設けられた触媒の浄化性能を診断する内燃機関の触媒診断方法において、該触媒に流入する排ガスの濃度を変更する濃度変更手順と、該濃度変更手順による該触媒に流入する排ガス濃度の変更後、該触媒から流出する排ガスの濃度が変化した時点において該触媒へ流入する排ガスの流入速度に相関する値を破過点吸着速度相関値として求める破過点吸着速度検出手順と、該濃度変更手順による該触媒に流入する排ガス濃度の変更後、該触媒から流出する排ガスの濃度が変化する時点までの間に該触媒へ流入した排ガスの積算量に相関する値を流入積算量相関値として求める流入積算量検出手順と、該破過点吸着速度相関値と該流入積算量相関値とに基づいて、該触媒の吸着点総量に相関する値を吸着点総量相関値として求める吸着点総量検出手順と、該吸着点総量相関値に基づいて、該触媒の浄化性能を診断する性能診断手順とをそなえることを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の内燃機関の触媒診断方法は、請求項1記載の内容において、該濃度変更手順後、該触媒へ流入する排ガスの圧力に相関する値を排圧相関値として求める排圧検出手順をそなえ、該吸着点総量検出手順は、該破過点吸着速度相関値と該積算量相関値とに加え、該濃度変更手順において変更された排ガス濃度と該排圧相関値とに基づき、該吸着点総量相関値を求めることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の内燃機関の触媒診断方法は、請求項1または2記載の内容において、該性能診断手順は、該吸着点総量相関値と所定値とを比較して該触媒の故障を判定することを特徴としている。
また、請求項4記載の本発明の内燃機関の触媒診断方法は、請求項1または2記載の内容において、該性能診断手順は、該吸着点総量相関値に基づいて、該触媒へ流入する排ガスの吸着速度に相関する値を吸着速度相関値として求める吸着速度検出手順と、該吸着速度相関値と該触媒へ流入する排ガスの流入速度に関する値である流入速度相関値とに基づいて該触媒から破過する排ガスの破過量を積算する破過量検出手順とをそなえ、所定期間内における該積算破過量に基づいて該触媒の浄化性能を診断することを特徴としている。
また、請求項5記載の本発明の内燃機関の触媒診断方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内容において、該内燃機関が車両の駆動に用いられ、該濃度変更手順が、該車両の減速に際して該内燃機関への燃料供給を停止する燃料カット手順であることを特徴としている。
また、請求項6記載の本発明の内燃機関の触媒診断方法は、請求項5記載の内容において、該燃料カット手順は、該内燃機関がストイキあるいはリッチ運転が所定期間継続した後に、該内燃機関への燃料供給を停止することを特徴としている。
また、請求項7記載の本発明の内燃機関の触媒診断方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内容において、該内燃機関が車両の駆動に用いられ、該濃度変更手順が、該車両の減速に際して該内燃機関への燃料供給を停止した後、該内燃機関への燃料供給を再開する燃料カット復帰手順であることを特徴としている。
本発明の内燃機関の触媒診断方法によれば、触媒の浄化性能と直接的に関連した、触媒の「吸着点総量相関値」に基づいて、より高い精度で確実に触媒の浄化性能を診断できる。(請求項1)
また、触媒へ流入する排ガスの圧力に相関する「排圧相関値」と、「排気ガスの濃度」とに基づいて触媒の浄化性能を診断することで、その精度をさらに高めることができる。(請求項2)
また、「吸着点総量相関値」と「閾値(所定値)」とを比較することにより、速やかに触媒の故障を診断することができる。(請求項3)
また、触媒へ流入する排ガスの吸着速度に相関する「吸着速度相関値」と、触媒へ流入する排ガスの流入速度に相関する「吸着速度相関値」とに基づき、触媒から破過する排ガスの破過量を積算し、この積算した破過量に基づいて、より精度良く触媒の浄化性能を診断することができる。(請求項4)
また、触媒での破過を燃料カット運転中に発生させることにより、破過による排ガス性能の悪化を防ぐことができる。(請求項5)
また、内燃機関がストイキ運転あるいはリッチ運転を所定時間継続した後に、当該内燃機関への燃料供給停止(燃料カット)を実行することで、触媒の浄化性能の診断性能をさらに高めることができる。(請求項6)
また、内燃機関を燃料カット運転して触媒に流入する排ガスを実質的に空気のみとすることで触媒の劣化浄化性能診断のための条件を安定させ、その後、内燃機関への燃料供給を再開して排ガス濃度を変更することで、触媒の浄化性能の診断性能をさらに高めることができる。(請求項7)
以下、図面により、本発明の第1実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法について説明すると、図1は本発明が適用される模式的な内燃機関のブロック構成図、図2および図3はその作用を示すフローチャート、図4は触媒による排ガス成分の吸着速度の低下を説明するためのグラフである。
図1に示すように、車両用のエンジン(内燃機関)11には吸気系12と排気系13とECU23とが主にそなえられ、このうち、吸気系12には、エアフローセンサ15とインジェクタ16とが設けられるとともに、排気系13には触媒18と、O2センサ20と、排圧センサ21とが設けられている。また、車内のインストルメントパネル(図示略)には触媒18の故障が診断された場合に点灯する警告灯22が設けられている。
吸気系12のエアフローセンサ15は、吸気管14内を流れる空気流量を測定するセンサであって、測定値はECU23へ送信されるようになっている。
インジェクタ16は、吸気系12の吸気ポート24内へ燃料を噴射するものであって、噴射量および噴射タイミングなど、その作動は後述するECU23によって制御されるようになっている。
また、排気系13の触媒18は、排ガスに含まれるHC,COおよびNOxを、H2O,N2およびO2として化学変化させた後に大気へ放出するものであって、セラミックの表面に、貴金属としてのPt(白金)およびRh(ロジウム)とOSC剤としてのCeO2(セリア)を担持することによって構成されている。なお、貴金属材料としては、上記以外にも、例えば、Pd(パラジウム)を含む他の組み合わせを用いるようにしてもよい。また、説明の簡略化のため、本実施形態においては排ガスに含まれる特定の成分であるHC,COおよびNOxのうち、NOxに着目して説明する。
2センサ20は、触媒18の下流側に設けられており、排ガスに含まれる酸素量を測定できるようになっている。なお、測定値はECU23へ送信されるようになっている。
排圧センサ21は、触媒18の上流側における排気系13内に設けられ、排気系13内や触媒18内の気圧(即ち、排圧P)を測定するものであって、測定値はECU23へ送信されるようになっている。
また、ECU23は、メモリ,CPU,インターフェース装置など(いずれも図示略)をそなえた電子制御ユニットであって、また、このECU23には、いずれもソフトウェアとして実現された、空燃比変更制御部(排ガス酸素濃度変更手段)25,吸着速度検出部(破過点吸着速度検出手段)26,流入積算量検出部(流入積算量検出手段)27,吸着点総量検出部(吸着点総量検出手段)28および性能診断部(性能診断手段)29がそなえられている。
このうち、空燃比変更制御部25は、アクセルペダルセンサ(図示略)によってドライバがアクセルペダルを解放したことが検出され、エンジン11がアイドル運転となっている状態下で、インジェクタ16による燃料噴射量を増加させることによってエンジン11の燃焼空燃比をリッチとしたり、あるいは、燃料噴射量を減少させてリーンとしたりすることで、排ガスの濃度を変更するものである。
吸着速度検出部26は、空燃比変更制御部25による排ガスの酸素濃度変更の実行後、触媒18の下流側に設けられたO2センサ20によって触媒18から流出する排ガスの酸素濃度C2が変化したことが検出された時点(即ち、「破過点」;後述する)における触媒18への流入排ガス速度(流入速度)Vinを、破過点吸着速度(破過点吸着速度相関値)VBPとして算出するものである。
ここで、「破過点」とは、触媒18の貴金属がNOxを吸着する速度(吸着速度)Va 、排ガス中のNOxが触媒18に流入する速度(流入速度)Vin とが等しくなった(即ち、流入速度Vin=吸着速度Vaとなった)時点をいい、また、「破過」とは、触媒18の貴金属がNOxを吸着する速度(吸着速度)Vaが、触媒に流入する排ガスの速度(流入速度)Vin以下となった(即ち、Va≦Vinとなった)場合をいう。なお、破過点における流入速度Vinは吸着速度Vaと等しいため、流入速度Vinおよび吸着速度Vaのいずれを用いても表現することは可能であるが、説明が複雑なものとなってしまうおそれがあるため、破過点における流入速度Vinおよび破過点における吸着速度Vaを「破過点吸着速度VBP」として説明する。なお、流入速度Vin,吸着速度Vaおよび破過点吸着速度VBPは、いずれも、[mol/sec],[L/sec]あるいは[g/sec]などの単位の内、共通の単位で表される値であって、反応速度に相関する値である。
そして、吸着速度Vaは、以下の式(1)により求めることができるようになっている。
吸着速度Va=「定数K」×「排圧P」×「空いている吸着点総量AS1」・・・(1)
ここで、Kは係数、排圧(排圧相関値)Pは触媒内での気圧であって排圧センサ21により測定された値である。また、空いている吸着点総量AS1は、触媒18においてまだNOxが吸着されていない吸着点の総量である
つまり、この式(1)は、吸着速度Vaが、触媒18の貴金属に対して衝突する頻度(即ち、排圧P)に比例し、また、空いている吸着点総量AS1に比例することに基づく。つまり、空いている吸着点総量AS1が減少するにつれて吸着速度Vaも低下するのである。なお、NOxは、NOxがNとOとに解離され、触媒18の貴金属に吸着されるようになっている。
また、上記の式(1)において、吸着速度Vaは空いている吸着点総量AS1に1次比例するようになっているが、以下の式(2)のように2次比例するとして算出することも可能である。
Figure 0004403918

この式(2)中、Aは定数、Pは排圧センサ21によって測定された排圧、φは触媒に含まれる貴金属とOSC剤とのうち貴金属によってO2が吸着される割合、Qは触媒18によるO2吸着量、κは単位貴金属質量あたりのO2吸着飽和量、Lは貴金属の量である。なお、触媒18のO2吸着量Qは∫{流入速度Vin(t)×排ガスの酸素濃度C(t)}dtとして表してもよい。
また、この式(2)は以下の式(3)に対して、条件式(4)および条件式(5)を代入することによって得られる式である。なお、下式(3)〜(5)におけるθは吸着点被覆率(既にO2を吸着している吸着点の割合)である。
a=K(θ)・P・(1−θ) ・・・(3)
K(θ)=A・(1−θ) ・・・(4)
θ=(φ×Q)/(κ×L) ・・・(5)
流入積算量検出部27は、空燃比変更制御部25により触媒18へ流入する排ガスの酸素濃度C1が変更された後、触媒18の下流に設けられたO2センサ20により触媒18から流出する排ガスの酸素濃度C2が変化するまでの期間(即ち、破過に至るまでの時間;破過時間内)において、触媒18へ流入した排ガス流量の積算量(流入積算量相関値)Finを求めるものである。つまり、この流入積算量Finは、流入速度Vin と排ガスの酸素濃度C 1 とを乗算したものの積算値であって、破過点における既に吸着されている吸着点総量の相関値であり、下式(6)で求めることができる。
in=∫{流入速度Vin(t)×排ガスの酸素濃度C1(t)}dt・・・(6)
吸着点総量検出部28は、破過点における吸着速度Va(即ち、破過点吸着速度相関値VBP)と、流入積算量Finとに加え、空燃比変更制御部25によって濃度が変更された排ガスの酸素濃度C1と、排圧センサ21によって測定された排圧Pとに基づき、吸着点総量(吸着点総量相関値)ASを算出するものである。
ここで、吸着点総量ASは、触媒18の貴金属が有する吸着点総量であって、以下の式(7)によって算出されるようになっている。
Figure 0004403918

この式(7)は、破過点においては吸着速度Va=流入速度Vinが成立し、また、貴金属により既に吸着されたO2量(即ち、吸着量)は「∫{流入速度Vin(t)×排ガスの酸素濃度C1}dt」であるという条件を、上記の式(1)に代入することによって得られる式である。
性能診断部29は、吸着点総量検出部28により算出された吸着点総量ASに基づいて、触媒18の浄化性能を診断するものであって、より具体的には、吸着点総量ASが閾値(所定値)以下であるか否かを判定し、この判定結果に基づいて触媒18の浄化性能が低下しているか否か(即ち、触媒18が故障中であるか否か)を診断し、そして、故障中であると診断した場合には警告灯22を点灯させるものである。なお、この閾値は触媒18の特性に応じて求められる実験値であって、予めECU23のメモリ(図示略)内に設定してある。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図2のフローチャートに示すように、まず、ステップS11(濃度変更手順)において、空燃比変更制御部25がインジェクタ16による燃料噴射量を変更することで、触媒18に流入する排ガスの酸素濃度C1を変更する。
そして、ステップS12において、触媒18へ流入する排ガスの酸素濃度C1が変化したか否かが判定される。このとき、排ガスの酸素濃度C1を変化させると同時に、流入排ガス酸素濃度が変化したと判定してもよいし、排ガスの酸素濃度C1、つまり燃焼空燃比を変更した後に排気系容積に起因する輸送遅れなどの遅れ時間が経過した時点で流入排ガス酸素濃度が変化したと判定しても良く、また、触媒上流に設けたO2センサによる出力値の変化が所定値以上となった場合に流入排ガス酸素濃度が変化したと判定してもよい。
そして、ステップS13において、触媒18の下流側のO2センサ20により触媒18から流出するO2濃度C2の変化量ΔC2が検出される。
ここで、触媒18の下流側のO2センサ20により検出された排ガスの酸素濃度変化量ΔC2が、所定値以下である(即ち、破過していない)場合には、ステップS17およびステップS18(流入積算量検出手順)において流入速度Vinおよび流入排ガス酸素濃度C1が検出された後に、これらの流入速度Vinおよび排ガス酸素濃度C1を用いて触媒18へ流入した排ガスの流入量Fin(即ち、∫{流入速度Vin(t)×排ガス酸素濃度C1(t)}dt)が算出されて、積算値としてECU23の図示しないメモリに保存される。
一方、ステップS13において、流出排ガスの酸素濃度変化量ΔC2が所定値よりも大きい(即ち、破過している)と判定された場合には、ステップS14において排圧センサ21により排圧Pが検出されるとともに、吸着速度検出部26により破過点吸着速度VBPが検出される。
そして、ステップS15(吸着点総量検出手順)において、吸着点総量検出部28が、上述した式(1)に基づき触媒18の貴金属における吸着点総量ASを算出した後、ステップS16において、ECU23のメモリ内に記憶された触媒流入排ガスの酸素濃度変化判定や、触媒18へ流入した排ガスの積算量Fin(即ち、∫{流入速度Vin(t)×排ガス酸素濃度C1(t)}dt)がリセットされ、その後、リターンする。
次に、触媒18の故障判定について、図3に示すフローチャートを用いて説明すると、まず、ステップS21(性能診断手順)において、上述の図2のステップS15において既に算出された吸着点総量ASが所定値未満であるか否かがECU23の性能診断部29によって判定される。ここで、吸着点総量ASが所定値未満である場合には、性能診断部29が触媒18の浄化性能が低下している(即ち、故障している)と診断して警告灯22を点灯させドライバの注意を促し(ステップS22)、一方、吸着点総量ASが所定値以上である場合には、触媒18は正常であると診断して警告灯22を点灯させず或いは消灯する(ステップS23)。
ここで、図4を用いて、空いている吸着点総量AS1が減少するにつれて貴金属の吸着速度Vaが低下するという現象について説明すると、この図4のグラフの縦軸はNOxの吸着速度Vaであり単位は[g/秒]、一方、横軸は触媒18によって吸着されたO2の積算量であり単位は[g]である。また、触媒18に含まれる貴金属(Rh;ロジウム)の量を含有量R1と含有量R2との2段階(但し、R1<R2)に設定する。そして含有量R1の場合の理論値を鎖線,実験値を三角印で示し、含有量R2の場合の理論値を1点鎖線,実験値を丸印で示す。さらに、Rhの含有量R2でOSC剤を添加した触媒を用いた場合の理論値を2点差線,実験値を四角印で示す。
ここで、排ガス中のNOxが触媒18に対して流入する速度がVin1で一定であると仮定すると、この流入速度Vin1よりも下方の領域が破過、流入速度Vin1=NOx吸着速度Vaとなる箇所(即ち、この流入速度Vin1と理論値あるいは実験値との交点)が破過点である。
つまり、この図4には、貴金属の含有量の違いや、OSC剤の添加の有無により、NOx吸着速度Vaの低下の度合いは異なるものの、触媒18において吸着されたO2量が増大(即ち、空いている吸着点総量AS1が減少)するにつれて、NOx吸着速度Vaが低下し、最終的にはNOx吸着速度Vaがゼロ(即ち、飽和)となることが示されている。
このように、本実施形態の内燃機関の触媒診断方法によれば、触媒18の浄化性能と直接的に関連した触媒18の貴金属における吸着点総量(吸着点総量相関値)ASに基づいて、より高い精度で確実に触媒18の浄化性能を診断することができる。
また、触媒18へ流入する排ガスの圧力である排圧P(排圧相関値)と、濃度変更後の流入排ガス酸素濃度C1とに基づいて触媒18の浄化性能を診断することで、その診断精度を高めることができる。
また、吸着点総量ASと所定値とを比較することにより、速やかに触媒18の故障を診断することができる。
次に、図面により、本発明の第1実施形態の変形例に係る内燃機関の触媒診断方法について説明すると、図5は本変形例に係る本発明が適用される模式的な内燃機関のブロック構成図、図6はそのフローチャートである。なお、上述の第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、また、上述の第1実施形態を説明するのに用いた図を用いて説明する場合もある。また、本変形例と上述した第1実施形態とにおいて異なっているのは、ECU30内の吸着点総量検出部31および流入積算量検出部32であるので、この点を中心に説明する。
図5に示すように、本変形例における吸着点総量検出部31は、破過点における吸着速度Va(即ち、破過点吸着速度VBP)と、流入積算量Finとに加え、燃料カット制御部25によって濃度が変更された後に触媒上流側O2センサ19によって検出された排ガス濃度Cと、排圧センサ21によって測定された排圧Pとに基づき、吸着点総量(吸着点総量相関値)ASを算出するものである。
そして、本変形例の吸着点総量検出部31は、排ガスの酸素濃度C1が一定であるとみなして吸着点総量ASを算出するようにしている点で、第1実施形態の吸着点総量検出部28と異なっており、より具体的には、以下の式(8)を用いて吸着点総量ASを算出するようになっている。
Figure 0004403918

なお、この式(8)は、破過点において吸着速度Va=流入速度Vinが成立し、また、貴金属により既に吸着されたO2量(即ち、吸着量)は「∫流入速度Vin(t)dt×排ガス酸素濃度C1」であるという条件を、第1実施形態において説明した式(1)に代入することによって得られる式である。
また、流入積算量検出部32は、空燃比変更制御部25によりエンジン11への燃料噴射量が変更されることにより触媒18へ流入する排ガスの酸素濃度C1が変更された後、触媒18の下流に設けられたO2センサ20により触媒18から流出する排ガスの酸素濃度C2が変化するまでの時間(即ち、破過時間内)において、触媒18へ流入した排ガスの積算量(流入積算量相関値)Finを求めるものである。
つまり、この流入積算量Finは、流入速度Vinの積算値であって、破過点において既に吸着している吸着点総量の相関値であるので、流入積算量検出部32は下式(9)を用いて流入積算量Finを求めることができる。
in=∫流入速度Vin(t)dt×排ガス酸素濃度C1・・・(9)
本変形例に係る本発明の内燃機関の触媒診断方法は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。なお、本変形例を示す図6のフローチャートと、第1実施形態を説明する際に用いた図2のフローチャートとの間で異なる点のみについて説明する。
図6のステップS13において、触媒18の下流側のO2センサ20により触媒18から流出するO2濃度の変化量ΔC2が検出され、ここで、この変化量ΔC2が、所定値以下である(即ち、破過していない)場合には、ステップS37,S38(流入積算量検出手順)において流入速度Vinが検出された後に、これらの流入速度Vinを用いて触媒18へ流入した排ガスの流入量Fin(即ち、∫流入速度Vin(t)dt)が算出されて、積算値としてECU23内の図示しないメモリに保存される。
一方、ステップS13において、流出排ガスの酸素濃度変化量ΔC2が所定値よりも大きい(即ち、破過している)と判定された場合には、ステップS14において排圧センサ21により排圧Pが検出されるとともに、吸着速度検出部26により破過点吸着速度VBPが検出される。
その後、ステップS35(吸着点総量検出手順)において、吸着点総量検出部31が、上述した式(8)に基づき触媒18の貴金属における吸着点総量ASを算出した後、ステップS36において、ECU23のメモリ内に記憶された触媒流入排ガスの酸素濃度変化量ΔC1や触媒18へ流入した排ガスの積算量Fin(即ち、∫流入速度Vin(t)dt)がリセットされ、その後、リターンする。
このように、本変形例に係る内燃機関の触媒診断方法によれば、排ガス酸素濃度C1を時間の関数とはせずに一定として取り扱うことで、より簡単に吸着点総量ASを算出することができ、これにより、素早く触媒18の浄化性能を診断することができる。
次に、図面により、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法について説明すると、図7は本発明が適用される模式的な内燃機関のブロック構成図、図8および図9はそのフローチャートである。
なお、上述の第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略し、ここでは第1実施形態との相違点に重点を置いて説明する。また、上述の第1実施形態を説明するのに用いた図も併用して説明する。
図7に示すように、車両用のエンジン11には吸気系12と排気系13とECU51とがそなえられ、このうち、吸気系12には、エアフローセンサ15と、インジェクタ16とが設けられるとともに、排気系13には、触媒18と、O2センサ20と、排圧センサ21とが設けられている。また、車内のインストルメントパネル(図示略)には触媒18の故障が診断された場合に点灯する警告灯22が設けられている。
つまり、上述の構成は第1実施形態において図1を用いて説明した構成と原則的には同じであるが、第1実施形態のECU23と本実施形態のECU51とでは内蔵されるソフトウェアの構成が異なっている。
この本実施形態におけるECU51は、空燃比制御部(排ガス酸素濃度変更手段)25,吸着速度検出部(破過点吸着速度検出手段)26,流入積算量検出部(流入積算量検出部)27,吸着点総量検出部(吸着点総量検出手段)28および性能診断部(性能診断手段)52がそなえられ、このうち、性能診断部52が、診断条件検出部53と、吸着量検出部54と、破過量検出部55とをそなえて構成されている。なお、空燃比制御部25,吸着速度検出部26,流入積算量検出部27および吸着点総量検出部28については、第1実施形態において既に説明しているため、ここではその説明を省略する。
このうち、診断条件検出部53は、触媒18の性能を診断するための条件が成立しているか否かが判定するものであって、より具体的には、エンジン11が始動してからの時間をカウントし、カウントした時間が所定時間を経過したら触媒18の性能診断を実行するものである。
また、吸着量検出部54は、以下の式(10)をサイクリックに実行することで触媒18の貴金属に吸着されたO2の総量Qを検出するものである。
吸着量Q(n)=吸着量Q(n−1)+排ガス流入速度Vin・・・(10)
なお、ここで、nは吸着量Qの検出(即ち、上記の式(10)の算出)回数である。
また、破過量検出部55は、触媒18への排ガスの流入速度(流入速度相関値)Vinと、吸着速度検出部53によって算出された排ガス中の特定の物質(ここでは、NOx)の吸着速度Vaとに基づき、以下の式(11)をサイクリックに実行することで、触媒18から破過する排ガス中の特定の物質(ここでは、NOx)の破過量Bを積算するものである。なお、ここで、nは式(11)による破過量Bの算出回数である。
破過量B(n)=破過量B(n−1)+(流入速度Vin―吸着速度Va)・・・(11)
本発明の第2実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
図8のフローチャートに示すように、故障診断モードにおいて、吸着量検出部54により、触媒18の貴金属に吸着されたO2の総量Qが検出される(ステップS42)。
その後、ステップS43において、排圧センサ21により排圧Pが検出され、また、吸着点総量検出部28により、吸着点総量ASが算出される。なお、吸着点総量ASは、第1実施形態において説明した式(6)や、第1実施形態の変形例において説明した式(8)を用いて得ることができる。
そして、ステップS44において、吸着速度検出部26が、上述の式(1)に相当する式である下式(1A)を用いて吸着速度Vaを得る。
吸着速度Va=「定数K」×「排圧P」×(吸着点総量As−吸着量Q)・・・(1A)
その後、ステップS45において、破過が生じているか否かが判定される。ここで、破過が生じている、即ち、吸着速度Vaが流入速度Vin未満(吸着速度Va<流入速度Vin)である場合には、ステップS46において、破過量検出部56が上記の式(11)を用いて破過量B、即ち、触媒18から放出された排ガス量を算出する。
そして、図9のフローチャートへ移行し、ステップS51において、破過量B(n)が所定値を超えていないか否かが破過量検出部56により判定される。ここで、破過量B(n)が所定値を超えていない場合、破過量検出部56は触媒18が正常であると判定するので警告灯22を点灯させることはないが(ステップS53)、破過量B(n)が所定値を超えている場合には触媒18が故障中であると判定し、警告灯22を点灯させて乗員の注意を促す(ステップS52)。その後、吸着量検出部54により検出された吸着量Qの積算値Q(n)と、破過量検出部55により検出された破過量Bの積算値B(n)とをリセットし、リターンする。
このように、本実施形態の内燃機関の触媒診断方法によれば、触媒18の浄化性能と直接的に関連した破過量Bに基づいて、より高い精度で触媒18の浄化性能を診断することで、確実かつ容易に触媒18の故障を診断することができる。
以上、本発明の第1実施形態とその変形例および第2実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の各実施形態やその変形例においては、空燃比変更制御部25により触媒18へ流入する排ガス酸素濃度C1を変更するようにしたが、車両減速時に所定条件が揃った場合にエンジン11への燃料供給を停止する燃料カット制御部により触媒18へ流入する排ガス酸素濃度C1を変更するようにしてもよい。
この燃料カット制御部は、アクセルペダルセンサ(図示略)によってドライバがアクセルを解放したことが検出されると、エンジン回転数が所定回転数以上であることを条件にインジェクタ16による燃料噴射を停止させる燃料カット運転(燃料カット手順)を実行するものである。この場合、エンジン11がストイキあるいはリッチ運転が所定期間継続した後で、燃料カット運転を実行するのが好ましい。なお、エンジン11の燃料カット運転は、一般的に燃費を向上させることを意図して実行される場合が多いが、本例においては、燃料カット運転の実行により、触媒18へ流入する排ガス酸素濃度が変化することに着目している。
これにより、エンジン11が燃料カット運転している場合に触媒18で破過を発生させることにより、意図的な破過による排ガス性能の悪化を防ぐことができる。
また、エンジン11がストイキ運転あるいはリッチ運転を所定時間継続した後に、燃料カット運転に切り換えて触媒18の浄化性能を診断することで、診断性能をさらに高めることができる。
また、燃料カット前にエンジン11をリッチ運転することによって、触媒18によって吸着される酸素を低減することが可能となり、また、エンジン11をストイキ運転することによって、触媒18によって吸着される酸素および吸着還元剤も低減することができる。これにより、触媒18に流入する排ガス積算量と、燃料カット中の酸素吸着量とが実質的に等しく比例関係になり、診断精度をさらに高めることが可能となる。
また、ドライバがアクセルを踏み込んだことがアクセルペダルセンサによって検出されると、この燃料カット制御部は、インジェクタ16による燃料噴射を再開し、エンジン11を通常運転へ復帰させ、速やかに加速させるとともに、触媒18に流入する排ガスの濃度を変更する燃料カット復帰運転(燃料カット復帰手順)を実行することができるようにもなっており、この燃料カット復帰を触媒18への流入排ガスの酸素濃度の変更として利用してもよい。
この場合、排ガスの酸素濃度変更前の状態をエンジン11の燃料カット運転とすることで、触媒18に流入する排ガスを実質的に空気のみとし、これにより、触媒18の劣化浄化性能診断のための前提条件を安定させることができる。
また、上述の各実施形態においては、排圧センサ21によって測定された気圧をそのまま排圧Pとして用いるようになっているが、エンジンの吸気ポートに吸気圧センサを設けて燃焼室から吸気ポートへの吹き返し圧を測定し、この吹き返し圧情報から求めた排圧Pを用いるようにしてもよいし、予め設定した排圧マップからマップ値である排圧Pを選ぶようにしてもよい。また、排圧Pがほとんど変動しないエンジンの運転領域(例えば、低中排気流領域)においては、排圧Pを係数(=1.0)として取り扱うようにしてもよい。
また、上述の各実施形態においては、空燃比変更制御部25を用いた場合を説明しているが、これに代えて、エンジン11の排気ポートに2次エアを供給するエアポンプを設け、排ガスの濃度を変更する際に2次エアを供給するような構成としてもよい。
また、触媒18の上流側および下流側にそれぞれNOx,HCおよびCOなどを直接検出する排ガスセンサを設けるようにしてもよい。
また、エンジン11の上流側での空燃比から流入排ガス酸素濃度C1を推定したり、マップ値である排ガス酸素濃度C1を選ぶようにしたりしてもよい。
また、燃料カット運転実行中に、触媒上流の排ガス酸素濃度C1を求める場合には、係数(例えば、排ガス濃度がO2濃度であるとした場合には、大気中で酸素占める割合としての値である約20%)を用いるようにしてもよい。
また、上述の第1および第2実施形態においては、排ガスに含まれるNOxに着目するとともに、貴金属のO2吸着点総量を算出したが、このような例に限定されるものではない。
また、排ガスに含まれるHCに着目するとともに、貴金属により吸着されるHC量に着目して貴金属のHC吸着点総量を算出してもよい。また、HCには様々な種類のHCが存在するが、ある一種類のHCに着目しても、複数種のHCに着目してもよい。この場合、触媒の上流側と下流側とにHCセンサを設けるようにしてもよい。
同様に、排ガス濃度としてCOに着目するとともに、貴金属により吸着される物質としてCOに着目することで、貴金属の吸着点総量を算出してもよい。
また、触媒の上流および下流の両側に排ガスセンサ(例えば、NOxセンサ等)を配設した場合には、両センサによる検出タイミングの誤差、即ち、触媒上流のセンサによる検出タイミングと、触媒下流のセンサによる検出タイミングとの誤差を補正するようにしてもよい。この場合、上述した式(6)のうち、∫流入速度Vin(t)dtから上流側のセンサおよび下流側のセンサ間における触媒の容積を差し引くことで、この誤差を補正するようにしてもよい。この場合、より正確に吸着点総量ASを求めることができる。
また、上述の第1実施形態において説明した式(7)の代わりに、下式(12)を用いるようにしてもよい。
Figure 0004403918
また、上述の第2実施形態においては、触媒18の故障診断の実行条件として、例えば、エンジン始動からの所定時間が経過したことを実行条件としてもよいし、例えば、車両の走行距離が所定距離に達したことを条件としてもよいし、また、エンジンの冷却水温,排ガス温度,エンジン始動から積算された排ガス流量,吸気温度,エンジンオイル温度などのファクターを加味して条件設定をしてもよい。また、例えば、エンジン始動から所定時間が経過していない場合でも、排ガス温度が所定温度を超えたような場合などは強制的に触媒18の故障診断(即ち、図9のフローチャートによる制御)を実行するようにしてもよい。
また、ゼオライトやAg等のHC吸着剤の吸着点総量またはバリウムやカリウム等のNOx吸着剤の吸着点総量を算出し、HC吸着剤またはNOx吸着剤の診断を行なうようにしても良く、その他、いかなる触媒の診断を行なうようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法が適用された装置の全体構成を示す模式的なブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法を示す模式的なフローチャートであって、吸着量総量を算出するための制御を示すものである。 本発明の第1実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法を示す模式的なフローチャートであって、吸着点総量に基づいて触媒の故障を診断するための制御を示すものである。 本発明の第1実施形態、第1実施形態の変形例および第2実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法における、NOx吸着速度と触媒におけるO2吸着量との関係を示す模式的なグラフである。 本発明の第1実施形態の変形例に係る内燃機関の触媒診断方法が適用された装置の全体構成を示す模式的なブロック構成図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る内燃機関の触媒診断方法を示す模式的なフローチャートであって、吸着量総量を算出するための制御を示すものである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法が適用された装置の全体構成を示す模式的なブロック構成図である。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法を示す模式的なフローチャートであって、破過量を積算するための制御を示すものである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の触媒診断方法を示す模式的なフローチャートであって、破過量の積算値に基づき触媒の故障を診断するための制御を示すものである。
符号の説明
11 エンジン(内燃機関)
13 排気系
18 触媒
S11 濃度変更手順
S14 破過点吸着速度検出手順
S17,S18,S37,S38 流入積算量検出手順
S15,S35 吸着点総量検出手順,排圧検出手順
S21,S51 性能診断手順

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ、該内燃機関から排出された排ガスのガス成分を吸着する吸着点を有する触媒の浄化性能を診断する内燃機関の触媒診断方法において、
    該触媒に流入する排ガスの酸素濃度を変更する濃度変更手順と、
    該濃度変更手順による該触媒に流入する排ガスの酸素濃度の変更後、該触媒から流出する排ガスの酸素濃度が変化した時点において該触媒へ流入する排ガスの特定成分の流入速度を破過点吸着速度として求める破過点吸着速度検出手順と、
    該濃度変更手順による該触媒に流入する排ガスの酸素濃度の変更後、該触媒から流出する排ガスの酸素濃度が変化する時点までの間に該触媒へ流入した排ガス流量の積算量を流入積算量として求める流入積算量検出手順と、
    該破過点吸着速度と該流入積算量とに基づいて、該触媒の吸着点量を吸着点総量として求める吸着点総量検出手順と、
    該吸着点総量検出手順によって求められた該吸着点総量に基づいて、該触媒の浄化性能を診断する性能診断手順とをそなえる
    ことを特徴とする、内燃機関の触媒診断方法。
  2. 該濃度変更手順後、該触媒へ流入する排ガスの圧力を求める排圧検出手順をそなえ、
    該吸着点総量検出手順は、該破過点吸着速度と流入積算量とに加え、該濃度変更手順において変更された排ガスの酸素濃度と該排圧検出手順によって求められた該排ガス圧力とに基づき、該吸着点総量を求める
    ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の触媒診断方法。
  3. 該性能診断手順は、
    該吸着点総量検出手順によって求められた該吸着点総量と所定値とを比較して該触媒の故障を判定する
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の内燃機関の触媒診断方法。
  4. 該性能診断手順は、
    該吸着点総量検出手順によって求められた該吸着点総量に基づいて、該触媒へ流入する排ガスの該特定成分の吸着速度を求める吸着速度検出手順と、
    該吸着速度と該触媒へ流入する排ガスの流入速度とに基づいて該触媒から破過する排ガスの該特定成分の破過量を積算する破過量検出手順とをそなえ、
    所定期間内における該積算破過量に基づいて該触媒の浄化性能を診断する
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の内燃機関の触媒診断方法。
  5. 該内燃機関が車両の駆動に用いられ、
    該濃度変更手順が、該車両の減速に際して該内燃機関への燃料供給を停止する燃料カット手順である
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の内燃機関の触媒診断方法。
  6. 該燃料カット手順は、
    該内燃機関がストイキあるいはリッチ運転が所定期間継続した後に、該内燃機関への燃料供給を停止する
    ことを特徴とする、請求項5記載の内燃機関の触媒診断方法。
  7. 該内燃機関が車両の駆動に用いられ、
    該濃度変更手順が、
    該車両の減速に際して該内燃機関への燃料供給を停止した後、該内燃機関への燃料供給を再開する燃料カット復帰手順である
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の内燃機関の触媒診断方法。
  8. 該排ガスの該特定成分は、
    NOx,COおよびNOxのうちの少なくともいずれか1つである
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の内燃機関の触媒診断方法。
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