JP2007261504A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員に応じて、膨張完了時のエアバッグにおける頭部保護部の内圧を制御可能な助手席用エアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】本発明の助手席用エアバッグ装置Mは、膨張完了時に下部側に配置される胴部保護部21と、膨張完了時に胴部保護部21の上部側に配置されて胴部保護部21を介して膨張用ガスを流入させる構成の頭部保護部30と、を有したエアバッグ20を備える。頭部保護部30が、胴部保護部21に対して、着座した乗員に応じて開閉可能な弁機構34により連通可能とされる。弁機構34が、エアバッグ20の膨張初期において開き状態とされるとともに、制御装置によって、エアバッグ20の膨張途中において閉じ状態となるように、作動を制御されて、エアバッグ20の膨張完了時における頭部保護部30の内圧を制御可能に、構成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、車両の助手席前方におけるインストルメントパネルに折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、車両の後方側へ展開膨張する構成のエアバッグを備えた助手席用エアバッグ装置に関する。
従来、助手席用エアバッグ装置では、エアバッグが、膨張完了時に下部側に配置されるとともに、膨張完了時の後端側の部位において、乗員の胴部を保護する胴部保護部と、膨張完了時に胴部保護部の上部側に配置されて乗員の頭部を保護する構成とされるとともに、胴部保護部を介して膨張用ガスを流入させる構成の頭部保護部と、を備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−54353公報
しかし、従来の助手席用エアバッグ装置では、胴部保護部と頭部保護部とは、常に開口している連通孔を介して連通される構成であることから、胴部保護部と頭部保護部との膨張完了時における内圧は略一定であった。そのため、頭部保護部の膨張完了時の内圧を、胴部保護部の膨張完了時の内圧よりも小さくして、エアバッグを膨張させる点に、改善の余地があった。特に、小柄な乗員の頭部は、質量が小さく、エアバッグとの干渉時の反力を抑えて、ソフトに保護できれば好適となる。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、乗員に応じて、膨張完了時のエアバッグにおける頭部保護部の内圧を制御可能な助手席用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置は、車両の助手席前方におけるインストルメントパネルに折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、後方側へ展開膨張する構成とされて、膨張完了時の前端側下面の左右方向の中央付近となる位置に、膨張用ガスを流入させるガス流入口を有したエアバッグを備える構成とされ、
エアバッグが、
膨張完了時に下部側に配置されて、ガス流入口からの膨張用ガスを流入可能に構成されるとともに、膨張完了時の後端側の部位において、乗員の胴部を保護する胴部保護部と、
膨張完了時に胴部保護部の上部側に配置されて乗員の頭部を保護する構成とされるとともに、胴部保護部を介して膨張用ガスを流入させる構成の頭部保護部と、
の2室を備えて構成される助手席用エアバッグ装置であって、
頭部保護部が、胴部保護部に対して、着座した乗員に応じて開閉可能な弁機構により連通される構成とされ、
弁機構が、エアバッグの膨張初期において開き状態とされるとともに、乗員を受け止めるエアバッグの好適膨張モードを判断する制御装置によって、エアバッグの膨張途中において閉じ状態となるように、作動を制御されて、エアバッグの膨張完了時における前記頭部保護部の内圧を制御可能に、構成されていることを特徴とする。
本発明の助手席用エアバッグ装置では、頭部保護部が、着座した乗員に応じて開閉可能な弁機構を介して、胴部保護部に連通されている構成であることから、弁機構を開閉させることにより、頭部保護部内に流入する膨張用ガスの量を調整することができる。そして、この弁機構は、エアバッグの膨張初期において開き状態とされて、乗員を受け止めるエアバッグの好適膨張モードを判断する制御装置によって、エアバッグの膨張途中において閉じ状態となるように、作動を制御されることとなり、本発明の助手席用エアバッグ装置では、乗員の体格及び着座位置や車両の衝突状態等に応じて、弁機構を作動させて、エアバッグの膨張完了時における頭部保護部の内圧を変更することができる。
そのため、本発明の助手席用エアバッグ装置において、例えば、小柄な乗員が着座している場合には、エアバッグの膨張初期において、頭部保護部内への膨張用ガスの流入量が少ない状態で、弁機構を閉じるように作動させれば、頭部保護部が内圧を低く設定された状態で、エアバッグが膨張を完了させることとなり、膨張を完了させたエアバッグに乗員が干渉した際に、内圧を低く設定された頭部保護部により、乗員の頭部をソフトに受け止めることが可能となる。なお、頭部保護部の内圧を低くした状態でエアバッグが膨張を完了させる場合にも、胴部保護部は、乗員拘束に必要な内圧を備えた状態で、膨張を完了させることから、胴部保護部により、乗員の胴部を的確に拘束することができる。また、逆に、大柄な乗員が着座している場合には、弁機構の開き状態を維持した状態で、エアバッグの膨張を完了させることもでき、この場合、頭部保護部の内圧を高く設定することができて、運動エネルギーの大きな大柄乗員が前方移動した場合にも、頭部保護部と胴部保護部とにより、エアバッグの底付きを招くことなく、的確に保護することができる。
したがって、本発明の助手席用エアバッグ装置では、乗員に応じて、膨張完了時のエアバッグにおける頭部保護部の内圧を制御することができ、乗員を的確に保護することができる。
また、上記構成の助手席用エアバッグ装置において、弁機構を、
胴部保護部と頭部保護部とを連通する連通孔と、
可撓性を有したシート材から構成され、元部側を胴部保護部側の連通孔の周縁に対して連結させ、連通孔を開閉可能とする弁体と、
弁体の先端側を前記ガス流入口側に連結させる連結部材と、
を備える構成として、
弁機構を、連結部材のガス流入口側への連結の解除時、胴部保護部内に流入する膨張用ガスの圧力を受けて、弁体が連通孔を閉塞させ、連結部材のガス流入口側への連結の維持時、弁体が連通孔を開口させるように構成することが好ましい。
上記構成の助手席用エアバッグ装置では、連結部材のガス流入口側への連結維持と連結解除との2つの動作により、弁体を開閉させることができて、弁機構を簡便にすることができる。また、連結部材のガス流入口側への連結を解除するタイミングを変更することにより、エアバッグの膨張完了時における頭部保護部の内圧を調整することができる。
さらに、上記構成の助手席用エアバッグ装置において、エアバッグを、膨張完了時に、胴部保護部の下部側の前方側で、かつ、インストルメントパネルと胴部保護部との間において、胴部保護部の下部側に配置された連通口から膨張用ガスを流入させて膨張可能な補助膨張部を、備える構成とし、
補助膨張部の連通口を、エアバッグの展開膨張時において、インストルメントパネルと胴部保護部との間に補助膨張部の膨張スペースが確保される場合のみに、開口可能に構成することが好ましい。
上記構成の助手席用エアバッグ装置では、補助膨張部は、エアバッグの展開膨張時において、インストルメントパネルと胴部保護部との間に、膨張スペースが確保された場合にのみ、連通口から膨張用ガスを流入させて、膨張することとなる。すなわち、上記構成の助手席用エアバッグ装置では、例えば、インストルメントパネルに近接して乗員が着座している場合において、膨張する胴部保護部が乗員と干渉して、インストルメントパネルと胴部保護部との間に充分な膨張スペースが確保できない場合には、連通口が開口せず、補助膨張部が膨張しないこととなる。逆に、インストルメントパネルから離れた位置に乗員が着座して、インストルメントパネルと膨張する胴部保護部との間に充分な膨張スペースが確保できる場合には、連通口が開口して、補助膨張部が膨張することとなる。そのため、上記構成の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグの展開膨張時において、インストルメントパネルに乗員が近接して着座している場合には、補助膨張部の膨張を抑えて、乗員を不必要に押圧することを防止でき、逆に、インストルメントパネルから離れた位置に乗員が着座している場合には、膨張を完了させた補助膨張部により、エアバッグの膨張完了時における保護エリアを拡大させることができる。その結果、特に、インストルメントパネルから離れた位置に着座した大柄乗員が前方移動した場合にも、大柄乗員を、エアバッグの底付きを招くことなく、クッション性よく保護することができて、好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mは、図1に示すように、インストルメントパネル(以下「インパネ」と称する)1の上面2側の内部に配置されるトップマウントタイプとされている。この助手席用エアバッグ装置Mは、図1及び2に示すように、折り畳まれたエアバッグ20と、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するインフレーター12と、エアバッグ20及びインフレーター12を収納保持するケース6と、エアバッグ20をケース6に取り付けるためのリテーナ16と、折り畳まれたエアバッグ20を覆うエアバッグカバー14と、を備えて構成され、インフレーター12と、エアバッグ20内に配置される後述する弁機構34を作動させる作動装置(アクチュエータ)9と、は、制御装置51により、作動を制御される。
制御装置51は、図1に示すように、乗員検知センサとしての座席SEに着座した乗員MPの体格を検知可能な位置検知センサ52や、乗員MPの重量を検知可能な重量センサ53、及び、車両の加速度等を検知可能な衝突検知センサ54等、と電気的に接続され、これらの乗員検知センサとしての位置検知センサ52や重量センサ53、あるいは、衝突検知センサ54等からの電気信号を入力させて、インフレーター12を作動させるとともに、好適な膨張モードでエアバッグ20を膨張させるように、弁機構34の作動を制御する。
エアバッグカバー14は、合成樹脂製のインパネ1と一体的に形成されて、エアバッグ20の展開膨張時に、前後二枚の扉部14a,14bをエアバッグ20に押されて開くように構成されている。また、エアバッグカバー14の扉部14a,14bの周囲には、ケース6に連結される連結壁部14cが、形成されている。
インフレーター12は、複数のガス吐出口12bを有した略円柱状の本体部12aと、インフレーター12をケース6に取り付けるためのフランジ部12cと、を備えて構成されている。
ケース6は、上端側に長方形状の開口を有した板金製の略直方体形状に形成され、インフレーター12を下方から挿入させて取り付ける略長方形板状の底壁部7と、底壁部7の外周縁から上方に延びてエアバッグカバー14の連結壁部14cを係止する周壁部8と、を備えて構成されている。ケース6には、底壁部7の部位に、車両のボディ側に連結される図示しないブラケットが、配設されている。また、底壁部7におけるインフレーター挿入用の挿通孔7aの周囲には、2つの貫通孔7bが、形成されている(図2,3参照)。この貫通孔7bは、弁機構34の後述する連結部材37の先端37a側に配置されるループ部38を挿通させるためのものである。また、底壁部7の下面における貫通孔7bの周縁には、挿通孔7a側に、弁機構作動用の作動装置としてのアクチュエータ9の作動片10における各係止ピン10aの先端を支持する支持台7cが、配設されている(図2参照)。
ケース6の底壁部7における挿通孔7aの近傍には、弁機構34を作動させる作動装置としてのアクチュエータ9が、配設されている。このアクチュエータ9は、図2及び3に示すように、2本の係止ピン10aを備えた作動片10を、引き込ませるように作動するもので、作動片10を引き込ませる作動時に、各係止ピン10aが、連結部材37の各ループ部38を係止する状態から、係止を解除する状態に移行する。このアクチュエータ9は、制御装置51からの電気信号により作動片10を移動できれば、油圧・水圧・空気圧、あるいは、インフレーター等の膨張するガス圧を発生させる場合を含めた流体圧を利用するピストンシリンダ、それらの流体圧や電気を利用したモータ、電磁ソレノイド、復元時の付勢力を利用するばね等を、使用することができる。
なお、エアバッグ20とインフレーター12とは、エアバッグ20内に配置される円環状のリテーナ16の複数のボルト16aが、エアバッグ20、インフレーター12のフランジ部12c、及び、ケース6の底壁部7、を貫通して、ナット17止めされることにより、ケース6に取り付けられている。
エアバッグ20は、図4〜7に示すように、膨張完了時に下部側に配置される胴部保護部21と、膨張完了時に胴部保護部21の上部側に配置される頭部保護部30と、胴部保護部21と頭部保護部30とを連通させる弁機構34と、から、構成されている。
胴部保護部21は、膨張完了時の形状を、長手方向を略前後方向に沿わせるとともに左右の幅寸法を後方側にかけて幅広とした略卵形の平板状とされるもので、図1の二点鎖線に示すごとく、膨張完了時に後端側となる後端側部位22において、乗員MPの胴部MBを保護可能な構成とされている。胴部保護部21は、膨張完了時に下面側となる下側壁部21aと、上面側となる上側壁部21bと、を備える構成であり、下側壁部21aにおける前端近傍となる位置には、膨張用ガスGを流入させるように円形に開口されて、周縁23をケースに取り付けるガス流入口24が、配設されている。ガス流入口24の周縁23には、リテーナ16のボルト16aを挿通させて、ガス流入口24の周縁23をケース6の底壁部7に取り付けるための複数の取付孔25が、形成されている。また、ガス流入口24の周縁23であって、ガス流入口24の後方側となる位置には、弁機構34の連結部材37の先端37a側に配設されるループ部38を挿通可能な貫通孔26が、形成されている。上側壁部21bにおける前後左右の中央付近であって、頭部保護部30の前端近傍となる位置には、胴部保護部21と頭部保護部30とを連通するとともに弁機構34を構成するスリット状の連通孔27が、左右方向に略沿って形成されている。また、上側壁部21bには、余剰の膨張用ガスを排気するベントホール28が、配設されている。
頭部保護部30は、膨張完了時に、胴部保護部21の上部側において、胴部保護部21とウィンドシールド4との間を塞ぐように配置されるもので、実施形態の場合、膨張完了時の形状を、側壁の一面(後壁部30a)を後方側において乗員MPと対向するように略鉛直方向に沿わせて配置させた略三角錐形状とされている。頭部保護部30は、胴部保護部21に形成される連通孔27を介して、内部に膨張用ガスを流入させる構成とされている。また、頭部保護部30における前方側に位置する前左壁部30bには、余剰の膨張用ガスを排気するベントホール31が、配設されている。実施形態の場合、頭部保護部30に形成されるベントホール31は、胴部保護部21に形成されるベントホール28よりも開口面積を大きくするように、構成されている。
弁機構34は、胴部保護部21の上側壁部21bに形成される連通孔27と、胴部保護部21の内周側に配設されて連通孔27と連通されるとともにガス流入口24から流入した膨張用ガスGを連通孔27側に流出可能とする弁体35と、弁体35の先端35a側をガス流入口24側に連結させる連結部材37と、から、構成されている。連結部材37の先端37a側には、連結部材37の先端37aを、ガス流入口24近傍に配置される係止ピン10aに係止させる2つの半割円環状のループ部38が、形成されている。
実施形態の場合、弁体35と連結部材37とは、帯状の弁機構用布材40から、構成されている。弁機構用布材40は、略長方形板状の幅広の弁体用部位41と、弁体用部位41より狭幅とされる帯状の連結部材用部位43と、を備える構成である。弁体35は、実施形態の場合、弁体用部位41の周縁を、連結部材用部位43側となる車両搭載時における後方側を除いた前方側と左右両側との略全周にわたって、胴部保護部21の上側壁部21bにおける連通孔27周縁において、縫合部位42を形成するように上側壁部21bに縫着させて、構成されている。すなわち、実施形態の場合、縫合部位42は、車両搭載時における連通孔27から離れた後方側(弁体35の先端35a側)の位置で連通孔27を開閉させるように構成されており、この縫合部位42と弁体用部位41とで囲まれた部位により、弁体35が、構成されることとなる。そして、連通孔27は、弁体35の元部35b側(車両搭載時における前端側)に配置されている。連結部材37(連結部材用部位43)は、長さ寸法を、先端37a側のループ部38を係止ピン10aに係止させた状態でエアバッグ20が展開膨張する際に、弁体35の先端35a側を開口させ、弁体35内に膨張用ガスGを流入可能とする寸法に、設定されている。ループ部38と係止ピン10aとの係止状態が解除された際には、エアバッグ20の展開膨張に伴って、連結部材37が先端37aをガス流入口24側から離すように移動することとなり、弁体用部位41が、胴部保護部21内に流入する膨張用ガスGの圧力を受けて、上側壁部21b側の連通孔27の周縁に押し付けられて、弁体35が、閉じることとなる。
実施形態の場合、図8に示すごとく、胴部保護部21と頭部保護部30とは、それぞれ、胴部保護部用基布46と、頭部保護部用基布48と、から、構成されている。胴部保護部用基布46は、胴部保護部21における下側壁部21aと上側壁部21bとをそれぞれ構成する下側部位46aと上側部位46bと、の2枚から構成されている。上側部位46b及び下側部位46aは、外形形状を同一の略卵形状とされて、周縁相互を縫着させることにより、胴部保護部21を構成することとなる。頭部保護部用基布48は、中央に、胴部保護部21側に位置する底壁部30dを位置させ、底壁部30dの周囲に、後壁部30aと前左壁部30bと前右壁部30cとを配置させるように、三角錐を平らに展開させたような略三角形状とされている。また、頭部保護部用基布48は、胴部保護部21と連通可能なように、胴部保護部21の連通孔27側に位置する底壁部30dの部位に、略三角形状の開口30eを設けて構成されている。頭部保護部用基布48は、周縁相互を縫着させるとともに、底壁部30dに形成される開口30eの周縁48gを、全周にわたって、胴部保護部用基布46における上側部位46bの中央付近であって、連通孔27の周囲となる部位に縫着させることにより、頭部保護部30を構成することとなる。
なお、胴部保護部用基布46、頭部保護部用基布48、及び、弁機構用布材40は、実施形態の場合、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されて、シリコン等のコーティング剤を塗布しないノンコート布として、構成されている。
次に、実施形態のエアバッグ20の製造について説明する。なお、ガス流入口24、取付孔25、貫通孔26、連通孔27、ベントホール28、及び、ベントホール31は、それぞれ、胴部保護部用基布46及び頭部保護部用基布48の所定箇所に、予め、形成しておく。まず、平らに展開した頭部保護部用基布48を、後壁部30aと前左壁部30bとの縁部48a・縁部48c相互、前左壁部30bと前右壁部30cとの縁部48d・縁部48e相互、前右壁部30cと後壁部30aとの縁部48f・48b相互を、縫合糸を用いて縫着させて、三角錐形状とし、縁部の縫い代を外部に露出させないように、開口30eを利用して反転させ、頭部保護部30を形成する。その後、頭部保護部30を、胴部保護部用基布46における上側部位46bの車両搭載時における外周面側に載せ、開口30eの周縁48gを全周にわたって、上側部位46bに縫着させる。予めループ部38を連結させておいた弁機構用布材40を、上側部位46bの車両搭載時における内周側に位置させ、弁体用部位41における連結部材用部位43側の縁部を除いた周縁を、略全周にわたって、上側部位46bにおける連通孔27の周縁となる部位に縫着させて、縫合部位42を形成する。次いで、胴部保護部用基布46の上側部位46bと下側部位46aとを、外周面を相互に対向させるように、すなわち、間に頭部保護部30を挟むようにして、重ね、周縁46c・周縁46d相互を縫着させて胴部保護部21を形成する。その後、縁部の縫い代を外部に露出させないように、胴部保護部21を、ガス流入口24を利用して反転させれば、エアバッグ20を製造することができる。
次いで、各取付孔25からボルト16aを突出させるようにして、エアバッグ20の内部にリテーナ16を配設させ、貫通孔26からループ部38を突出させた状態で、エアバッグ20を折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ20の周囲を破断可能なラッピングシート(図符号省略)によりくるむ。このとき、ボルト16a及びループ部38は、ラッピングシートから突出させておく。そして、各ボルト16aをケース6の底壁部7に形成される挿通孔7aから突出させ、ループ部38を貫通孔7bから突出させるようにして、折り畳んだエアバッグ20を、ケース6の底壁部7に載置させる。その後、ケース6の底壁部7から突出している各ループ部38を、底壁部7の下面に固着されているアクチュエータ9の作動片10の係止ピン10aに、係止させておく。次いで、インフレーター12の本体部12aを、底壁部7の下方から、ケース6内に挿入させるとともに、底壁部7から下方に突出している各ボルト16aを、インフレーター12のフランジ部12cに挿通させる。その後、インフレーター12のフランジ部12cから突出した各ボルト16aにナット17を締結させれば、ケース6の底壁部7に対して、折り畳んだエアバッグ20とインフレーター12とを取り付けることができる。
そして、車両に搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー14の連結壁部14cに、ケース6の周壁部8を係止させ、ケース6の図示しない所定のブラケットを、ボディ側の部位に固定させれば、助手席用エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
助手席用エアバッグ装置Mの車両への搭載後、走行中の車両が衝突すれば、制御装置51がインフレーター12に作動信号を出力することとなって、インフレーター12が、膨張用ガスをガス吐出口12bから吐出させ、エアバッグ20が、膨張してラッピングシートを破断するとともに、エアバッグカバー14の扉部14a,14bを図1の二点鎖線及び図9〜11に示すように、押して開かせることとなる。そして、エアバッグ20は、エアバッグカバー14の扉部14a,14bが開いて形成された開口から、上方へ突出するとともに、インパネ1の上面2とインパネ1の上方のウィンドシールド4との間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張して、図1の二点鎖線、図10のB及び図11の実線に示すごとく、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、頭部保護部30が、着座した乗員MPに応じて開閉可能な弁機構34を介して、胴部保護部21に連通されている構成であることから、弁機構34を開閉させることにより、頭部保護部30内に流入する膨張用ガスの量を調整することができる。実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、弁機構34は、図9のBに示すごとく、エアバッグ20の膨張初期において開き状態とされて、乗員MPを受け止めるエアバッグの好適膨張モードを判断する制御装置51によって、エアバッグ20の膨張途中において閉じ状態となるように、作動を制御されることとなる。具体的には、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、インフレーター12から膨張用ガスGが吐出されると、まず、胴部保護部21が、内部に膨張用ガスGを流入させて、略膨張を完了させることとなる。その後、弁機構34が開き、頭部保護部30が、連通孔27を介して、内部に膨張用ガスGを流入させて膨張することとなる。そして、頭部保護部30内に膨張用ガスGが流入して、頭部保護部30がある程度膨張を完了させた状態で、制御装置51によって作動を制御されて、弁機構34が閉じることとなる。
すなわち、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mにおいて、所定のセンサ52、センサ53、及び、センサ54からの信号を入力させている制御装置51が、例えば、小柄乗員MP1の着座や、インパネ1に近接した位置に乗員MPが着座していることを検知した場合には、エアバッグ20の膨張途中において、頭部保護部30がある程度膨張を完了させた状態で、図10のAに示すごとく、弁機構34を閉じるように作動させれば、頭部保護部30が内圧を低く設定された状態で、図10のBに示すごとく、エアバッグ20が膨張を完了させることとなる。そのため、膨張を完了させたエアバッグ20に小柄乗員MP1が干渉した際に、内圧を低く設定された頭部保護部30により小柄乗員MP1の頭部MHをソフトに受け止めることが可能となる。このように頭部保護部30の内圧を低くした状態でエアバッグ20が膨張を完了させる場合にも、胴部保護部21は、乗員拘束に必要な内圧を備えた状態で、膨張を完了させることから、胴部保護部21により、小柄乗員MP1の胴部MBを的確に拘束することができる。そして、この場合、弁機構34が、頭部保護部30の膨張途中において閉じられることから、弁機構34の開き状態を維持した状態でエアバッグ20の膨張を完了させる場合と比較して、胴部保護部21を迅速に膨張完了させることができる。そのため、インパネ1に近接した位置に乗員MPが着座している場合にも、迅速に膨張を完了させた胴部保護部21により、乗員MPの胴部MBを迅速に保護することができる。
また、逆に、センサ52、センサ53、及び、センサ54からの信号を入力させている制御装置51が、大柄乗員MP2の着座や、インパネ1から離れた位置に乗員MPが着座していることを検知した場合には、図11に示すごとく、弁機構34の開き状態を維持した状態で、エアバッグ20の膨張を完了させることもでき、この場合、頭部保護部30内に多量の膨張用ガスを流入させて膨張を完了させた頭部保護部30の内圧を高く設定することができ、運動エネルギーの大きな大柄乗員MP2が前方移動した場合や、インパネ1から離れた位置に着座した乗員MPが前方に大きく移動した場合にも、頭部保護部30と胴部保護部21とにより、底付きを招くことなく、的確に保護することができる。
したがって、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、乗員MP(MP1・MP2)に応じて、膨張用ガスGの流入量を制御することによって、膨張完了時のエアバッグ20における頭部保護部30の内圧を制御することができ、乗員MP(MP1・MP2)を的確に保護することができる。
なお、弁機構34を閉じるタイミングは、頭部保護部30の膨張途中に限られるものではなく、頭部保護部30が膨張を略完了させた後、インフレーター12からの膨張用ガスの吐出が終了する前であってもよい。この場合にも、弁機構34が閉じた後、インフレーター12から吐出される膨張用ガスが、胴部保護部21内のみに流入することから、胴部保護部21の内圧が高くなり、頭部保護部30を、胴部保護部21よりも内圧を低く設定された状態で、エアバッグ20が膨張を完了させることとなる。
また、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、弁機構34の弁体35が、胴部保護部21に形成される連通孔27の周囲において、弁機構用布材40の弁体用部位41を内周側から縫着させた構成とされており、弁体35の先端35a側に配設される連結部材37のガス流入口24側への連結を維持した状態で連通孔27を開口させ、連結部材37のガス流入口24側への連結が解除されれば、胴部保護部21内に流入する膨張用ガスGの圧力を受けて連通孔27を閉塞させる構成とされていることから、連結部材37のガス流入口24側への連結維持と連結解除との2つの動作により、弁体35を開閉させることができて、弁機構34を簡便にすることができる。また、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、連結部材37のガス流入口24側への連結を解除するタイミングを変更することにより、エアバッグ20の膨張完了時における頭部保護部30の内圧を調整することができて、好ましい。
なお、実施形態の助手席用エアバッグ装置Mでは、弁体用部位41の周縁を、逆U字形状の縫合部位42により連通孔27周縁に、詳しく述べれば、連結部材用部位43に連なる一部を除いて、弁体用部位41の周縁の略全周を囲むように、縫着させている構成であることから、連結部材37がガス流入口24側への連結を解除されて弁体35が閉じる際に、弁体35が再度開くことを極力抑えることができ、連通孔27を的確に閉塞することができる。勿論、このような点を考慮しなければ、弁体用部位を、連結部材と対向する元部側のみを連通孔周縁に結合させる構成としてもよい。
また、エアバッグ57として、図12に示す構成のものを使用してもよい。図12のエアバッグ57は、胴部保護部21の下方に補助膨張部58を備える以外は、前述のエアバッグ20と同一の構成であり、同一の部材には、同一の図符号を付して説明を省略する。
補助膨張部58は、エアバッグ57の膨張完了時において、図13及び14に示すごとく、胴部保護部21の下部側の前方側であって、胴部保護部21の後端側部位22とインパネ1との間となる位置に、配置されている。この補助膨張部58は、胴部保護部21の後端側部位22と、胴部保護部21における下側壁部21aから補助膨張部58内に突出するように形成される筒状の連通部材59を介して連通されており、連通部材59周縁となる部位において、胴部保護部21の下側壁部21aに縫着されて、胴部保護部21と連結されている。連通部材59は、先端59a側に、膨張用ガスを流出可能に開口した連通口60を備える構成である。なお、補助膨張部58及び連通部材59は、胴部保護部21と同様に、、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。
そして、連通部材59はエアバッグ57の展開膨張時において、インパネ1と胴部保護部21との間に、補助膨張部58の膨張スペースが確保される場合のみに、先端59a側を開口させる構成とされている。具体的には、連通部材59は、長さ寸法(下側壁部21aから先端59aまでの長さ寸法)を、胴部保護部21が乗員MPや頭部側をインパネ1に近接させたチャイルドシート等と接触しつつ、エアバッグ57が膨張する場合に、先端59a側の連通口60を補助膨張部58を介してインパネ1側に押し付けられるようにして閉塞させ、胴部保護部21が、乗員やチャイルドシート等と干渉しない状態で膨張する際に、補助膨張部58を構成する周壁部から離れて、先端59a側の連通口60を開口させるように、設定されている。
そして、上記構成のエアバッグ57では、膨張する胴部保護部21が、図13に示すごとく、インパネ1に近接して着座している乗員MPやチャイルドシート等と干渉する場合には、膨張した胴部保護部21(後端側部位22)の下側壁部21aとインパネ1の上面との間の離隔距離が、連通部材59の長さ寸法よりも小さくなることから、連通部材59が、連通している胴部保護部21の内圧を受けて棒状に膨らむものの、先端側を、補助膨張部58を介してインパネ1側に押し付けられるような態様となる。その結果、連通部材59が、先端59a側の連通口60を、インパネ1と当接している補助膨張部58を構成する外周壁によって、直接的に閉塞されるような態様となって、補助膨張部58の膨張スペースが確保できず、補助膨張部58が膨張を抑えられることとなる。そして、インパネ1から離れた位置に乗員MPが着座しており、胴部保護部21が乗員MPやチャイルドシート等と干渉しない状態で膨張する際には、膨張した胴部保護部21(後端側部位22)の下側壁部21aとインパネ1の上面との間の離隔距離が、連通部材59の長さ寸法よりも大きくなることから、補助膨張部58の膨張スペースが確保されることとなって、補助膨張部58内において筒状に膨らんだ連通部材59の先端59aに形成される連通口60が開口し、胴部保護部21から、連通口60を介して、補助膨張部58内に膨張用ガスが流入して、図14に示すごとく、補助膨張部58が胴部保護部21の後端側部位22から、インパネ1側となる前方側に向かって突出するように膨張することとなる。
すなわち、実施形態のエアバッグ57では、連通部材59の長さ寸法によって、補助膨張部58の膨張スペースの大きさが変化することとなり、連通部材59の長さ寸法を調整することによって、補助膨張部58の膨張を制御することができる。例えば、連通部材59の長さ寸法が小さく設定される場合には、膨張した胴部保護部21(後端側部位22)の下側壁部21aとインパネ1の上面2との間の離隔距離がある程度小さな場合にも、補助膨張部58の膨張スペースが確保されることとなって、開口した連通口60から補助膨張部58内に膨張用ガスが流入することとなり、逆に連通部材59の長さ寸法が大きく設定される場合には、膨張した胴部保護部21(後端側部位22)の下側壁部21aとインパネ1の上面2との間の離隔距離が大きな場合にのみ、補助膨張部58の膨張スペースが確保できて、連通口60が開口されることとなる。
このような構成のエアバッグ57では、エアバッグ57の展開膨張時において、例えば、図13に示すごとく、小柄乗員MP1がインパネ1に近接して着座している場合には、補助膨張部58の膨張を抑えて、小柄乗員MP1を不必要に押圧することを防止できて、胴部保護部21と頭部保護部30とにより、小柄乗員MP1を円滑に保護することができる。逆に、大柄乗員MP2や、インパネ1から離れた位置に乗員MPが着座している状態で、エアバッグ57が展開膨張する場合には、図14に示すごとく、膨張を完了させた補助膨張部58の部位により保護エリアを拡大させた状態で、乗員MP(MP2)を保護することができる。そのため、特に、運動エネルギーの大きな大柄乗員MP2が前方移動した場合や、インパネ1から離れた位置に着座した乗員MPが前方に大きく移動した場合にも、補助膨張部58の分、後端側部位22付近の部位の前後方向の厚みを増すように膨張を完了させたエアバッグ57により、乗員MP(MP2)を、エアバッグ57の底付きを招くことなく、クッション性よく保護することができて、好ましい。
本発明の一実施形態である助手席用エアバッグ装置が搭載されているインストルメントパネルと乗員との状態を示す側面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置を示す断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置で使用されるアクチュエータ及び作動片を示す概略断面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において使用されるエアバッグを単体で膨張させた状態の後方側から見た斜視図である。 図4のエアバッグを単体で膨張させた状態の前方側から見た斜視図である。 図4のエアバッグを単体で膨張させた状態の前後方向に沿った断面図である。 図4のエアバッグを単体で膨張させた状態の前後方向に沿った断面図であり、連結部材先端の連結状態を解除して弁機構が閉じた状態の図である。 図4のエアバッグを構成する部材を示す平面図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置におけるエアバッグの膨張過程を示す概略図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置におけるエアバッグの膨張過程を示す概略図であり、図9の後の過程を示す図である。 実施形態の助手席用エアバッグ装置において、弁機構が開いた状態でエアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略図である。 本発明の他の形態であるエアバッグを単体で膨張させた状態の前方側から見た斜視図である。 図12のエアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置において、乗員が干渉し、エアバッグが弁機構を閉じた状態で膨張を完了させた状態を示す概略図である。 図12のエアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが弁機構を開いた状態で膨張を完了させた状態を示す概略図である。
符号の説明
1…インストルメントパネル(インパネ)、
6…ケース、
12…インフレーター、
14…エアバッグカバー、
20…エアバッグ、
21…胴部保護部、
24…ガス流入口、
27…連通孔、
30…頭部保護部、
34…弁機構、
35…弁体、
37…連結部材、
37a…先端、
38…ループ部、
40…弁機構用布材、
41…弁体用部位、
42…縫合部位、
51…制御装置、
57…エアバッグ、
58…補助膨張部、
59…連通部材、
60…連通口、
G…膨張用ガス、
MP(MP1・MP2)…乗員(小柄乗員・大柄乗員)、
MB…胴部、
MH…頭部、
M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 車両の助手席前方におけるインストルメントパネルに折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、後方側へ展開膨張する構成とされて、膨張完了時の前端側下面の左右方向の中央付近となる位置に、膨張用ガスを流入させるガス流入口を有したエアバッグを備える構成とされ、
    前記エアバッグが、
    膨張完了時に下部側に配置されて、前記ガス流入口からの膨張用ガスを流入可能に構成されるとともに、膨張完了時の後端側の部位において、乗員の胴部を保護する胴部保護部と、
    膨張完了時に前記胴部保護部の上部側に配置されて前記乗員の頭部を保護する構成とされるとともに、前記胴部保護部を介して膨張用ガスを流入させる構成の頭部保護部と、
    の2室を備えて構成される助手席用エアバッグ装置であって、
    前記頭部保護部が、前記胴部保護部に対して、着座した前記乗員に応じて開閉可能な弁機構により連通可能とされる構成とされ、
    前記弁機構が、前記エアバッグの膨張初期において開き状態とされるとともに、前記乗員を受け止める前記エアバッグの好適膨張モードを判断する制御装置によって、前記エアバッグの膨張途中において閉じ状態となるように、作動を制御されて、前記エアバッグの膨張完了時における前記頭部保護部の内圧を制御可能に、構成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記弁機構が、
    前記胴部保護部と前記頭部保護部とを連通する連通孔と、
    可撓性を有したシート材から構成され、元部側を前記胴部保護部側の前記連通孔の周縁に対して連結させ、前記連通孔を開閉可能とする弁体と、
    該弁体の先端側を前記ガス流入口側に連結させる連結部材と、
    を備える構成とされて、
    前記弁機構が、前記連結部材の前記ガス流入口側への連結の解除時、前記胴部保護部内に流入する膨張用ガスの圧力を受けて、前記弁体が前記連通孔を閉塞させ、前記連結部材の前記ガス流入口側への連結の維持時、前記弁体が前記連通孔を開口させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグが、膨張完了時に、前記胴部保護部の下部側の前方側で、かつ、前記インストルメントパネルと前記胴部保護部との間において、前記胴部保護部の下部側に配置された連通口から膨張用ガスを流入させて膨張可能な補助膨張部を、備える構成とされ、
    該補助膨張部の連通口が、前記エアバッグの展開膨張時において、前記インストルメントパネルと前記胴部保護部との間に前記補助膨張部の膨張スペースが確保される場合のみに、開口可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の助手席用エアバッグ装置。
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