JP2007260345A - 選択透過性分離膜モジュール - Google Patents

選択透過性分離膜モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】
血液透析濾過において、中高分子量尿毒蛋白の除去性能を維持したまま、有用蛋白であるアルブミンの減少率を低下することのできる選択透過性分離膜モジュールを提供する。
【解決手段】
血液透析濾過(HDF)用選択透過性分離膜モジュールの膜面積を2.6m以上にする。
【選択図】なし

Description

本願発明は血液透析濾過(HDF)用選択透過性分離膜モジュールに関するものである。さらに詳しくは表面孔径および透水性のコントロールされた血液透析濾過(HDF)用選択透過性分離膜を高膜面積となるように充填して得られたモジュールに関する。
血液透析濾過(HDF)は、血液処理の一種であり、選択透過性分離膜を用いて血液透析と濾過とを同時に行うものである。
ここで、血液処理用の半透膜としては天然素材であるセルロース、合成高分子膜素材であるポリスルホン、ポリメチルメタクリル酸(PMMA)、ポリアクリロニトリルなどが今日まで幅広く使用され、慢性腎不全患者の血液処理法については人腎に近づけるべく様々な技術開発がなされてきた。近年、これらの膜素材の中で透析技術の進歩に合致したものとして透水性能が高いポリスルホンが注目を浴びている。ポリスルホンは元来、熱可塑性の耐熱性エンジニアリングプラスチックとして自動車、電気、医療用具の分野で幅広く用いられているものであるが、ポリスルホン単体で半透膜を製造した場合、分子間凝集力が強く、また、疎水性であるために血液との親和性に乏しく、そのままで血液処理用に用いることはできない。従って、孔形成材として親水性高分子、無機塩などを混入し、溶脱する事によって孔を形作り、同時にポリマ表面を親水化し、これを半透膜、逆浸透膜として用いる方法が考案され、出願されている。
血液処理用の半透膜の製造方法としては、金属塩を入れて製膜する方法、親水性高分子を入れて製膜する方法、多価アルコールを入れて製膜する方法などが公開されている。しかし、特許文献1、2のようにポリエチレングリコール等の多価アルコールを入れて製膜を行う場合、洗浄が不十分であると、膜に残存するアルコールによって、透析時に患者の目に異常が起こる。特許文献3ではポリビニルピロリドンを用いる製膜方法が開示されているが、かかる製法によって製造された膜は透水性能は高いものの、血液処理用(透析用)としては、人体に有用なタンパク質であるアルブミン透過率も高いという問題がある。特許文献4に示される金属塩を用いる方法も同様である。特許文献5では高分子量の親水性高分子を入れ、粘度を増加させて原液の良溶媒を100%芯液として用いる中空糸膜の製造方法が提案されているが、この方法では膜のアルブミン透過性をコントロールできない。特許文献6に示される血液透析器では、血液側の圧力損失を大きくして、β2―マイクログロブリンの除去を高める方法が提案されているが、アルブミンの透過性については開示されていない。
特に近年透析が始まって20数年経たことから、長期透析による合併症が数多く報告され、手根管症候群、その他透析シンドロームの原因物質として分子量2万から4万の蛋白質が注目を浴びている。特にHDFでは、血液透析に比べて高分子量蛋白質の透過性が向上するので、HDFの効果をより発現するために中分子領域以上の蛋白質の拡散性能を維持しつつ、有用蛋白であるアルブミンの透過性を低減させることが可能な技術が望まれているが、いずれの方法においても前述の蛋白質を積極的に除去でき、かつアルブミンの透過性を低減させ得る高い人腎機能を代替・模倣する選択分離膜は開示されていない。
特開昭61−232860号公報 特開昭58−114702号公報 特公平6−75667号公報 特開昭62−121608号公報 特開平6−233921号公報 特開平7−163659号公報
本発明においては、血液透析濾過療法において中高分子量尿毒蛋白の除去性能を維持したまま、有用蛋白であるアルブミンの減少率を低下することのできる選択透過性分離膜モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明は下記の構成を有する。
「選択透過性分離膜の膜面積が2.6m以上であることを特徴とする血液透析濾過(HDF)用選択透過性分離膜モジュール。」
本願発明のモジュールの膜面積を増大することにより得られた選択透過性分離膜モジュールを血液透析濾過に用いた場合、中高分子物質、中でも中高分子蛋白からなる尿毒物質に対して選択透過性を維持したまま有用蛋白であるアルブミンの透過を低下させることが出来るため、腎不全患者の病体改善に良い治療成績が期待できる。
本願発明において、選択透過性分離膜とは二つ以上の分離対象物質からある特定の物質(複数種でもよい)のみを選択的に透過させ分離する機能を持つ膜である。本願発明において、選択分離膜を形成するために用いられる原液は疎水性高分子、親水性高分子、溶媒、および添加剤を少なくとも含有する。
この中で疎水性高分子としては、ポリスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニルエーテル、ポリフェニレンスルフィドなどほとんどのエンジニアリングプラスチックを用いることができるが、ポリスルホン系高分子が特に好ましい。
また、かかる親水性高分子は、特に限定されるものではないが、疎水性高分子と原液中で不可視のミクロ相分離構造を形作るものが好ましく用いられる。具体的には、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどがあるが、これらを単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。中でも、工業的に比較的入手しやすい点でポリビニルピロリドンが好ましく用いられる。
また、かかる溶媒については、疎水性高分子、親水性高分子、添加剤の3者を良く溶かす両性溶媒が用いられる。具体的にはジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、アセトアルデヒド、2−メチルピロリドンなどであるが、危険性、安定性、毒性の面からジメチルアセトアミドが好ましい。
添加剤としては、疎水性高分子の貧溶媒で親水性高分子と相溶性を持つものが用いられ、具体的には、アルコール、グリセリン、水、エステル類等が挙げられ、プロセス適性の面から特に水が好ましい。
これらの溶媒、添加剤は、2種以上の化合物の混合系でもよい。
本発明における選択透過性分離膜の製造方法としては、まず疎水性高分子、親水性高分子を溶媒に混合溶解する。そこへ、添加剤を添加するが、かかる添加剤として特に水を用いる場合であって、疎水性高分子がポリスルホン系樹脂の場合、添加剤としての水はポリスルホン系樹脂を凝固性させる作用が高いため、その添加量は原液全体に対して1.8重量%以下が望ましく、特に1.05〜1.70重量%がより望ましい。また、疎水性高分子がポリアクリロニトリルの場合は、水の添加量は2〜6重量%が好ましく、さらに2〜4重量%であることがより好ましい。また、疎水性高分子がポリアミドの場合、水の添加量は、8重量%以下が好ましく、さらには2.5〜5重量%であることがこのましい。
次に製膜原液のポリマ濃度について述べる。ポリマ濃度は増加するに従って製膜性は良くなるが逆に空孔率が減少し、透水性能が低下するため最適範囲が存在する。かかる最適範囲としては、疎水性高分子の濃度については10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%であり、親水性高分子の濃度については2〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
本願発明の選択透過性分離膜モジュールに充填される膜の形態としては、限定されるものではなく、平膜、中空糸膜などの形態で用いられる。
中空糸膜を形態とする場合、その製造方法としては、従来知られている方法などが用いられるが、一方法として、次のような方法がある。初めにポリマ・溶媒・添加剤を均一溶解して得た原液を二重管状口金から吐出する際に内側の管に芯液を流し、乾式部を走行させた後に凝固浴へ導き、中空糸膜を成形する。その後、所定の水洗、保湿工程を経た後、中空糸膜を巻き取る。更に、例えば、人工腎臓などに用いられる場合には、モジュール化され、水充填し、架橋されることが好ましい。モジュール化の際、ケースに充填した中空糸膜の両端部をポッティング剤によって封止することで、中空糸膜を固定化することが可能である。ここで、乾式部走行の際、乾式部の湿度に影響を与えるために、乾式部走行中に膜外表面からの水分を補給することによって、外表面近傍での相分離挙動を速め、孔径拡大し、結果として透析の際の透過・拡散抵抗を減らすこともできる。ただし、相対湿度が高すぎると外表面での原液の凝固が支配的になり、かえって孔径が小さくなり、結果として透析の際の透過・拡散抵抗を増大する傾向がある。そのため、相対湿度としては60〜90%程度が好適である。本願発明の中空糸膜は芯液の組成を変更することによって、孔径の制御された膜が得られる。芯液は、原液に用いた溶媒と水を基にした組成からなるものを用いることが好ましい。芯液の溶媒濃度としては35重量%以上がよく、40重量%以上の水溶液が好適に用いられる。また、芯液の溶媒濃度が高すぎることも好ましくないので、65重量%未満がよく、55重量%未満の水溶液が好適に用いられる。
また、水可溶性親水性高分子を用いる場合、特に医療用途においては、該親水性高分子の血液等への溶出が問題となる。親水性高分子の溶出をできるだけ低減するためには、親水性高分子を不溶化処理することが好ましい。ここで不溶化処理とは、架橋により、架橋前の高分子の良溶媒に溶解しなくなるようにする処理を施すことを意味する。
不溶化方法としては、限定されるものではないが、例えばγ線、電子線、熱、化学的方法などにより、架橋を行うことが好ましい。特に、水の存在下でのγ線照射が好ましく、照射量は10〜50KGy、さらには20〜40KGyであることが好ましい。不溶化架橋処理により、疎水性高分子と親水性高分子が結合し、親水性高分子の溶出が減少する。また、このような処理を行うと性能、構造に変化が生じると考えられるが、中高分子量蛋白を積極的に透過させるための網目構造は架橋処理によって構造が保持、補強されるため、若干の性能低下は見られるもののほとんど変化しない。
本願発明においては、モジュールに充填される選択透過性分離膜の膜面積を増大させることにより、HDF療法において、選択透過性に優れたモジュールを得ることができる。モジュールの膜面積は、2.6m以上である。2.6m未満であると、膜の表面膜孔径を中分子領域以上の拡散性能を維持できるようにコントロールした場合、血液透析濾過療法におけるアルブミン透過率が増大する。より好ましくは、モジュール膜面積が3.0m以上であり、さらに好ましくは、3.2m以上のものである。ただし、逆に5.0mを超えると血液体外循環量の増加による患者への負担増、操作性の低下が生じることがあるので、5.0m未満であることが好ましい。
本願発明における膜面積(膜内表面積)とは、中空糸膜の全内表面積からポッティング剤等によって膜外から封止された部分を除いた部分、すなわち、中空糸膜の全内表面積のうち膜が血液透析濾過の機能を有する部分の面積のことをいう。式で表すならば、中空糸一本の全長からポッティング剤によって膜外から封止された部分を除いた長さを有効長として、(膜面積)=(糸本数)×π×(中空糸内径)×(有効長)となる。膜面積を増大する方法については、一本のケースに充填する中空糸の本数を多くする等して一本のケースに充填する膜の面積を大きくする、あるいは複数本のモジュールを並列にして実質の膜面積を大きくする方法があるが、一本のケースに充填した方が、取扱いやすく、操作回路が簡便ですみ、製造コストも抑えられるため、好ましい。中空糸の内径は巻き取る前の中空糸を断面方向に片刃でカットし、マイクロスコープで拡大した10点以上の画像について、内径を画面上で物差しを使用して測定し、平均値を求める。
本願発明においては、上記により、目的とする選択透過性分離膜モジュールを得ることができる。すなわち、本願発明においては、表面膜孔径をある範囲にコントロールし、充填膜面積を大きくすることによって、血液透析濾過療法において、中分子領域以上の拡散性能を維持しつつ、有用蛋白であるアルブミンの透過性が低減されることを見出した。表面膜孔径を評価する方法として、ミニモジュールを用いたデキストラン透過実験による分子量67,000のふるい係数があり、本願発明の選択透過性分離膜を用いた膜面積2.6m以上のモジュールは、上記ふるい係数が0.10未満のものが好ましい。0.10以上の場合、有用蛋白であるアルブミンの透過が大きくなる。本願発明において用いた測定法は以下の通りである。
(ミニモジュールを用いたデキストラン透過実験によるふるい係数の測定)
選択透過性分離膜である中空糸膜を用いてミニモジュールを作成し、分子量1000〜300,000の範囲で、すくなくとも35,000と67,000を含む分子量分布を有するデキストランをそれぞれ所定の濃度になるように限外濾過水に溶解する。この溶液を37℃の温度に加熱、保温し、血液側(中空糸内側)にポンプを用いて所定の流量(例えば、200ml/min)で流し、所定の濾過流量で一定時間膜を馴染ませた後、血液側入口、血液側出口(いずれも中空糸内側)、濾過側出口(中空糸外側)から流れる溶液をサンプリングし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いてかかるサンプリング液のデキストラン濃度を測定し、分子量67,000のデキストランふるい係数を下記式より算出する。
Figure 2007260345
ここでCBi:分子量67,000のデキストランのモジュール血液側入口濃度、CBo:分子量67,000のデキストランのモジュール血液側出口濃度、C:分子量67,000のデキストランのモジュール濾過側出口濃度(ml/min)を示す。
(デキストランによるHDF評価)
前述のデキストラン透過実験によるふるい係数の測定で用いたデキストランと同じ分子量分布を有するデキストラン溶液を所定の温度に加熱、保温し、血液側(中空糸内側)にポンプを用いて所定の流量で流し、透析液側には血液側と向流となるように限外濾過水をデキストラン溶液と同じ温度に保ったものを所定の流量で送る。濾過流量(血液透析濾過時に中空糸内側から外側へ流れる液体の流量)0ml/minで一定時間膜を馴染ませた後、血液側入口流量250ml/min、透析液側出口流量500ml/min、濾過流量150ml/minとして一定時間流す。血液側入口、血液側出口から流れる溶液をサンプリングし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いてサンプリング液のデキストラン濃度を測定し、各分子量のデキストランクリアランスを算出する。
Figure 2007260345
ここでCBi:デキストランのモジュール入口側濃度、CBo:デキストランのモジュール出口側濃度、Q:血液側入口流量(ml/min)、Q:濾過流量(ml/min)を示す。
次に実施例に基づき本願発明を説明する。
実施例1
ポリスルホン(アモコ社 Udel−P3500)18重量部、ポリビニルピロリドン(BASF K90)3重量部、ポリビニルピロリドン(BASF K30)6重量部をジメチルアセトアミド72重量部、水1重量部に加え、製膜原液とした。この原液を温度50℃の紡糸口金部へ送り、外側の内径0.35mm、内側の内径0.25mmの2重スリット管から芯液としてジメチルアセトアミド51重量部、水49重量部からなる溶液を内側の管より吐出させ中空糸膜を形成させた後、温度30℃、露点28℃に調湿したドライゾーン雰囲気を有する長さ250mmの空間を経て、ジメチルアセトアミド20wt%、水80wt%からなる温度40℃の凝固浴を通過させて中空糸膜を得た。その後、80℃の水で20秒行う水洗工程、グリセリンによる保湿工程を経て得られた中空糸膜を巻き取り束とした。中空糸の内径は巻き取る前の中空糸を断面方向にフェザー剃刃株式会社製片刃でカットし、キーエンス社製マイクロスコープで200倍に拡大した16点の画像について、内径を画面上で物差しを使用して測定し、平均値を求めたところ、200μmであった。この中空糸膜について任意の膜内表面積(後述する1.6m、2.1m)となるような本数分をケースに充填し、ケースの両端部をポリウレタン樹脂からなるポッティング剤によって封止して、端部における中空糸が両面とも外側に向かって開口するようにポッティング剤をケース断面と平行な方向に沿ってカットし、ポッティング剤カット後のケース両端にヘッダーを取り付けてモジュールとした。かかるモジュール内の中空糸膜に対して、線量を25kGyとしてγ線照射を行った。
該中空糸膜100本からなる有効長10cmのミニモジュールを作成した。分子量分布の異なる6種類のデキストラン(FULKA社製 平均分子量1,200(No.31394),6,000(No.31388),15,000〜20,000(No.31387),40,000(No.31389),56,000(No.31397),222,000(No.31398))をそれぞれ濃度が0.5mg/mlになるように限外濾過水に溶解した。この溶液を37℃に加熱、保温し、血液側(中空糸内側)にポンプを用いて流量2ml/minで流し、濾過流量を0.6ml/minとして20分間膜を馴染ませた後、血液側入口、血液側出口、濾過側出口(中空糸外側)から流れる溶液をサンプリングし、東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いてかかるサンプリング液のデキストラン濃度を測定し、分子量67,000のデキストランふるい係数を算出した。その結果、分子量67,000のふるい係数は0.018であった。
該中空糸を膜面積1.6mに充填したモジュールを2本並列につなげ、実質の膜面積を3.2mとして、前記と同じ6種類の溶液を37℃に加熱、保温し、血液側(中空糸内側)にポンプを用いて流量250ml/minで流し、透析液側には血液側と向流となるように限外濾過水を37℃に保ったものを500ml/minの流量で送った。濾過流量0ml/minで30分間膜を馴染ませた後、血液側入口流量250ml/min、透析液側出口流量500ml/min、濾過流量150ml/minとして10分間流した。血液側入口、血液側出口から流れる溶液をサンプリングし、東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いてサンプリング液のデキストラン濃度を測定し、各分子量分布のデキストランクリアランスを算出した。その結果、α1―マイクログロブリン相当の分子量35,000のクリアランスが61ml/min、アルブミン相当の分子量67,000のクリアランスが7.5ml/minであった。
実施例2
芯液の組成をジメチルアセトアミド56.5重量部、水43.5重量部からなる溶液に変更した以外は実施例1と同様にしてモジュールを得た。
デキストランによるふるい係数の測定を実施例1と同様にして実施した結果、分子量67,000のふるい係数は0.15であった。
膜面積が1.6mのモジュールを2本並列につなげ、実質の膜面積を3.2mとしてデキストランによるHDF評価を実施例1と同様にして実施した結果、α1―マイクログロブリン相当の分子量35,000のクリアランスが118ml/min、アルブミン相当の分子量67,000のクリアランスが35ml/minであった。
比較例1
モジュールが膜面積2.1mのものを1本使用することに変更する以外は実施例1と同様にして実施した。
デキストランによるHDF評価を実施例1と同様にして実施した結果、α1―マイクログロブリンに相当する分子量35,000のクリアランスは61ml/min、アルブミンに相当する分子量67,000のクリアランスは18ml/minであった。
比較例2
モジュールが膜面積2.1mのものを1本使用することに変更する以外は実施例2と同様にして実施した。
デキストランによるHDF評価を実施例1と同様にして実施した結果、α1―マイクログロブリンに相当する分子量35,000のクリアランスが112ml/min、アルブミンに相当する分子量67,000のクリアランスが71ml/minであった。
Figure 2007260345

Claims (4)

  1. 選択透過性分離膜の膜面積が2.6m以上であることを特徴とする血液透析濾過(HDF)用選択透過性分離膜モジュール。
  2. 該選択透過性分離膜の分子量67000のデキストランふるい係数が0.10未満であることを特徴とする、請求項1に記載の選択透過性分離膜モジュール。
  3. 該選択透過性分離膜がポリスルホン系高分子を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の選択透過性分離膜モジュール。
  4. 該選択透過性分離膜がポリビニルピロリドンを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の選択透過性分離膜モジュール。
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