JP2007259755A - カンキツ類の種の判別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カンキツ類全体を包含する種レベルの判別を可能にすることを目的とする。
【解決手段】カンキツ類の種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、カンキツ類の種の判別方法、カンキツ類交配種の両親種の判別方法、および被検試料に含まれるカンキツ類の種を判別する方法に関する。
カンキツ類は世界でもっとも消費される果物の一つであり、様々な栽培品種が存在する。また、日本薬局方第14局では陳皮の基原植物としてウンシュウミカン(Citrus unshiu)、オオベニミカン(C. reticulata)、枳実の基原植物としてダイダイ(C. aurantium var. daidai)、酸橙(C. aurantium)およびナツミカン(C. natsudaidai)が収載されており、生薬としても使用されている。
カンキツ類には多数の種が含まれ、さらにそれらの交配種も栽培、流通しており、これらの形態情報からの鑑別には高度の熟練を必要とし、生薬として流通する果皮や未熟果実では鑑別は非常に困難である。従って、例えば、枳実として流通する生薬の中に、ダイダイ、酸橙、ナツミカン以外の種が混入しているかどうかの鑑別は困難である。
これまで、形態や化学成分の比較によって、ミカン類、シトロン類、ザボン類の3種が現在の主要なカンキツ類品種の母種と推定されており、葉緑体DNA、アロザイム解析などの各種分子マーカーもこれを支持している。さらに、品質保証、品種保護の観点からマイクロサテライトマーカーなどを用いた品種鑑別技術に関して多数の報告がなされている。しかし、上記のようなマーカーは、細かい品種の鑑別には有効だが、カンキツ類全体を包含する種レベルの鑑別には不適当であった。
一方近年の分子遺伝学の発展は、生物分類学における方法論に多大な影響を与えた。すなわちこれまでの形態学的な分類に加えて、ある特定の遺伝子を選択して、生物種についてその塩基配列を比較することにより、遺伝子の類似性からその進化の過程を推定し、分類することが可能となった。
生物種による遺伝子の差異の度合いは、基本的な生命活動をつかさどる蛋白質をコードする遺伝子で驚くほど保存されている一方、多くの遺伝子ではそれぞれの蛋白質の機能の分散に従って変化し、もはや同一起源であるかどうかの判断さえ難しいものまで様々である。従って分類の対象となる生物種の範囲に応じて適切な遺伝子領域を選択することで、例えば鯨と他の哺乳類との関係のような、広い範囲の近縁関係から、カラスの地域差のような、ごく限定された範囲内の詳細な分類まで可能となる。このような進化上の相対距離の推定及び分類に最も一般的に利用される遺伝子としては、リボソームRNA遺伝子(非特許文献1)やミトコンドリアの遺伝子(非特許文献2)等が数多く報告されている。
真核生物リボソームRNAは、RNAポリメラーゼによって転写されたRNAがプロセッシングを受けて、いくつかの断片に分かれ、リボソームを構成する小サブユニット(SS;Small Subunit)と大サブユニット(LS;Large Subunit)に組み込まれる。小サブユニットに組み込まれるRNAは18SrRNAとよばれ、約1900(酵母)ないし2000塩基(ヒト)から成り、大サブユニットに組み込まれるRNAは28SrRNAと5.8SrRNAの2種類で、28SrRNAは約4700(酵母)ないし5000塩基、5.8SrRNAは約160塩基(酵母またはヒト)からなる。
これらをコードするDNAは、rRNA遺伝子上、すなわちリボソームRNAをコードする核リボソームDNA上に、18S、5.8S、28Sの順に縦列にならび、18Sと5.8S、5.8Sと28Sの間はITS(Internal Transcribed Spacer)とよばれる非コード領域によって分断されている。
上記リボソームRNAをコードするリボソームDNA内のITSは、植物に普遍的であり、多くの植物についてその存在が報告されている。しかし、カンキツ類の多数の種・品種についてその塩基配列を決定して分類し、それに基づいて種の同定や交配種の両親種の判別を行った例はない。
Bruce Alberts et al., Essential Cell Biology, Garland Publishing Inc., 439-440, 1998 宝来聰、細胞工学、14巻、1031〜1035、1995
本発明は、カンキツ類を、種レベルで判別する手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、多数のカンキツ類の真正種について、そのリボソームDNAのITS領域の塩基配列を決定しこれを系統学的に分類した。そして、得られたITS領域の塩基配列を、被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することにより、被検カンキツ類の種を判別できること、カンキツ類交配種の両親種を判別できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)カンキツ類の種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
(2)被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む、(1)記載の方法。
(3)カンキツ類交配種の両親種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
(4)被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む、(3)記載の方法。
(5)被検試料に含まれるカンキツ類の種を判別する方法であって、被検試料に含まれるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
(6)被検試料に含まれるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む、(5)記載の方法。
(7)被検試料が生薬である、(5)または(6)記載の方法。
本発明により、カンキツ類を種レベルで判別することが可能になる。また、本発明により、カンキツ類の成熟果実以外、例えば葉や枝を用いた場合でも、種を判別することが可能になる。
リボソームRNAは、すべての生物の生命活動に不可欠な蛋白合成に関わっており、これをコードする遺伝子であるリボソームDNA(rDNA)はほとんどの生物でゲノム内に複数コピー存在し、真核生物では数百から数万コピー存在することが知られている。rDNAは、真核生物では一般に18SrRNA、5.8SrRNA、28SrRNAをコードする領域(それぞれ、18SrDNA、5.8SrDNA、28SrDNAという)が連続して存在し、反復配列を繰り返している。そして、18Sと5.8Sの間、5.8Sと28Sの間にそれぞれITS(Intenal Transcribed Spacer)1およびITS2が存在する。本明細書においては、上記2つのITSとその間にある5.8Sおよび28SrDNAの3’側の14塩基をまとめて便宜上ITS領域と称する(図1および図2参照)。
リボソームDNA(rDNA)配列は、生物の分類に広く用いられている。その理由としては、真核生物のなかで最も単純な酵母から非常に複雑な哺乳動物にいたるまで広く保存されている一方、一部ITSのようにプロセッシングの過程で捨てられる配列については、ある程度大きな変異が期待できるからである。本発明のように、交配種の差を見るには、配列間のある程度の差異が必要であるが、あまりにも差異の度合いが強い場合は配列の決定や増幅プライマーに問題が生じたりすることがある。その点リボソームDNAのITSを中心とする配列決定では、保存性の高いSS領域やLS領域を足がかりに、分散度の高いITSを探索できる。
カンキツ類とは、ミカン科ミカン亜科内のカラタチ(Poncirus)属、キンカン(Fortunella)属、カンキツ(Citrus)属の3属に含まれる植物の総称である。具体的には、ダイダイ(Citrus aurantium var. daidai)、ウンシュウミカン(Citrus unshiu)、キシュウミカン(Citrus kinokuni)、スンキ(Citrus sunki)、チチュウカイマンダリン(Citrus delicosa)、ビロロ(Citrus montana)、シトロン(Citrus medica)、ポンカン(Citrus reticulata)、香円(Citrus wilsonii)、酸橙(Citrus aurantium)、スイートオレンジ(Citrus sinensis)、レモン(Citrus limon)、クレオパトラマンダリン(Citrus reshni)、カブヤオ(Citrus macroptera)、ライム(Citrus aurantifolia)、タヒチライム(Citrus latifolia)、ザボン(Citrus grandis)、キヌカワ(Citrus glaberima)、オオベニミカン(Citrus tangerina)、ハッサク(Citrus hassaku)、サンポウカン(Citrus sulcata)、コベニミカン(Citrus erythrosa)、ヤツシロ(Citrus yatsushiro)、ケラジ(Citrus keraji)、タチバナ(Citrus tachibana)、サンキツ(Citrus sunki)、シイクワシャー(Citrus depressa)、コウジ(Citrus leiocarpa)、ユズ(Citrus junos)、ベルガモット(Citrus bergamia)、イヨカン(Citrus iyo)、ヒュウガナツ(Citrus tamurana)、シュンコウカン(Citrus shunkokan)、トウキンカン(Citrus madurensis)、スダチ(Citrus sudachi)、カボス(Citrus sphaerocarpa)、ナツミカン(Citrus natsudaidai)、グレープフルーツ(Citrus paradisi)、プルット(Citrus hystrix)、カラタチ(Poncirus trifoliata)、キンカン(Fortunella japonica)などが挙げられる。
本発明者らは、多種のカンキツ類の真正種について、リボソームDNAのITS領域のダイレクトシーケンシングを行った。その結果、複数種の塩基配列のITS領域を有するもの(ヘテロ性)と、単一の塩基配列のITS領域のみを有するものとがあった。カンキツ類の真正種とは、その他公知の手段、例えば、形態、化学成分の調査、系統維持、あるいはクローン栽培されたものであることに基づいて、特定の種のカンキツ類であることが確認されているカンキツ類植物をさす。カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列はある程度の分散を示し、複数種の塩基配列が見出されたが、見出された複数のITS領域の種類をリボタイプ(ribotype)と称する。
本発明者らは、リボソームDNAのITS領域のダイレクトシーケンシングの結果、カラタチ、キシュウミカン、スンキ、チチュウカイマンダリン、ビロロ、シトロン、プルットおよびカブヤオのITS領域の塩基配列がヘテロ性を有しないこと、従って、カンキツ類の野生種または野生種に近い種であることを見出した。
また、ヘテロ性を有していたカンキツ類について、ITS領域のクローニングを行い、各種リボタイプの塩基配列を決定した。その結果、配列番号1〜25のいずれかの塩基配列からなる25種のリボタイプが同定された。得られたリボタイプと、そのリボタイプを有するカンキツ類の種について、以下の表1に示す。
Figure 2007259755
上記表1に従って、被検カンキツ類の種を判別することができる。表1において、レモンは、配列番号16と配列番号10の欄に記載されているが、これは、レモンがこれら2種のITS領域のリボタイプを有することを意味する。一方、キシュウミカンやシトロンは1カ所にしか記載されていないが、これは単一のリボタイプのみを有すること、すなわちヘテロ性を有しないことを意味する。このようにITS領域にヘテロ性を有しない種を表中※印で示している。
従って、一実施形態において本発明は、カンキツ類の種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を決定し、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法に関する。
上記のとおり本発明者らは、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列として、配列番号1〜25のいずれかの塩基配列からなる25種のITS領域のリボタイプを決定した。従って、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列をこれらと比較し、被検カンキツ類がいずれのリボタイプを有するかを判別することにより、種を判別することができる。
例えば、被検カンキツ類が、配列番号10の塩基配列からなるITS領域のリボタイプと、配列番号16の塩基配列からなるITS領域のリボタイプとを有する場合、当該被検カンキツ類は同じリボタイプを有するレモンであると判別することができる。
同様に、被検カンキツ類が、配列番号11の塩基配列からなるITS領域のリボタイプと、配列番号19の塩基配列からなるITS領域のリボタイプと、配列番号20の塩基配列からなるITS領域のリボタイプとを有する場合、当該被検カンキツ類は同じリボタイプを有するウンシュウミカンであると判別することができる。
本発明において、被検カンキツ類から得られたリボソームDNAのITS領域の塩基配列と、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列とを比較する場合、必ずしも100%同一であることを必要としない。本発明におけるITS領域のうち、ITS1とITS2の塩基配列において、通常97%以上同一、より好ましくは99%以上同一であれば、同一のリボタイプと判定することができる。また、数個、すなわち1〜5個、好ましくは1〜2個の塩基において、欠失、置換、挿入または付加等が生じていても、同一のリボタイプと判定することができる。
これまでカンキツ類の種の判別は成熟果実の形態に基づいてなされることが多かったが、本発明により、カンキツ類の成熟果実以外、例えば、種子、果皮、未熟果実、葉、枝などを用いて、種を判別することが可能になる。また、生薬としての乾燥果皮などについても種の判別が可能になる。
配列番号1〜25のいずれかの塩基配列からなるリボソームDNAのITS領域において、ITS1、5.8S、ITS2、28Sに該当する部分は、図2に示す通りである。
また、各種リボタイプの塩基配列を系統学的に分類した結果、配列番号1の塩基配列からなるITS領域はカラタチ属の母種に由来すること、配列番号2〜4のいずれかの塩基配列からなる3種のITS領域はキンカン属の母種に由来すること、配列番号5〜7のいずれかの塩基配列からなる3種のITS領域はそれぞれ不明母種A〜Cに由来すること、配列番号8〜11のいずれかの塩基配列からなる4種のITS領域はミカン類の母種に由来すること、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列からなる4種のITS領域はパペダ類の母種に由来すること、配列番号16の塩基配列からなるITS領域はシトロン類の母種に由来すること、配列番号17〜20のいずれかの塩基配列からなる4種のITS領域は不明母種Dに由来すること、配列番号21〜25のいずれかの塩基配列からなる5種のITS領域はザボン類の母種に由来することを見出した。なお、リボソームDNAのITS領域の塩基配列の系統学的分類に関しては、Baldwin et al., Annals of the Missouri Botanical Garden, 82:247-277., 1995による総論があり、雑種由来の植物の両親種推定としてはSang et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92:6813-6817, 1995がある。
上記分類に基づき、カンキツ類交配種の両親種を判別することができる。ポンカンと清見オレンジ(スイートオレンジとウンシュウミカンの交配種)との交配種であることが知られているデコポン(不知火)について、リボソームDNAのITS領域をクローニングし塩基配列を決定した。その結果、ポンカンから得られるミカン母種由来の配列番号9の塩基配列からなるリボタイプと、スイートオレンジから得られる配列番号10の塩基配列からなるリボタイプと、ウンシュウミカンから得られる不明母種D由来の配列番号19または20の塩基配列からなるリボタイプが検出された。これは、被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を決定することにより、カンキツ類交配種の両親種の母種を判別できることを示している。
従って、一実施形態において本発明は、カンキツ類交配種の両親種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法に関する。上記系統学的分類から、カラタチ属、キンカン属、不明母種A〜C、ミカン類、パペダ類、シトロン類、不明母種D、ザボン類のいずれを母種とした交配種であるかを判別することができる。このような判別を行うことによって、どの交配種が系統学的に近い種であるかを判別することもできる。
例えば、ミカン類母種由来の配列番号10の塩基配列からなるITS領域のリボタイプと、シトロン類母種由来の配列番号16の塩基配列からなるITS領域のリボタイプとを有するレモンは、ミカン類とシトロン類との交配種であると推定することができる。
また、ミカン類母種由来の配列番号9の塩基配列からなるITS領域のリボタイプと、ザボン類母種由来の配列番号23および24の塩基配列からなるITS領域のリボタイプとを有するダイダイは、ミカン類とザボン類との交配種であると推定することができる。
陳皮および枳実などの生薬は、薬局方で指定されたカンキツ類のみを含む必要があるが、生薬として流通する果皮や未熟果実では、該当するカンキツ類以外を含んでいないかどうかの判別は非常に困難である。しかし、本発明に基づき、生薬等の被検試料から、当該試料に含まれるカンキツ類由来のDNAを抽出し、リボソームDNAのITS領域の塩基配列を決定することにより、被検試料に含まれるカンキツ類の種を判別することができ、カンキツ類異種の混入を検出することができる。
従って一実施形態において本発明は、被検試料に含まれるカンキツ類の種を判別する方法であって、被検試料に含まれるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法に関する。
被検試料としては、カンキツ類を含む可能性のあるものであれば特に制限されないが、例えば、生薬および漢方薬を含む医薬品、食品、飲料、化粧品などが挙げられる。
例えば、被検生薬において、その生薬の基原植物として収載されるカンキツ類が有するリボタイプのみが検出された場合、当該被検生薬は真正な生薬と判別できる。一方、その生薬の基原植物として収載されるカンキツ類が有するリボタイプ以外のリボタイプが検出された場合は、当該被検生薬は真正な生薬でないと判別できる。
被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を決定して比較する方法としては、被検カンキツ類からDNA抽出し、それを鋳型としてPCRによって増幅し、ダイレクトシーケンシングを行うかクローニングを行って、塩基配列を決定する方法が挙げられる。PCR、ダイレクトシーケンシング、クローニングおよび塩基配列決定は、いずれも定法により行うことができる。PCRに用いるプライマーとしては、公知のユニバーサルプライマーを使用できる(White T. J. et al., 1990, Amplification and direct sequencing of fungal ribosomal RNA genes for phylogenetics, In PCR Protocols, A Guide to Methods and Applications (M. A. Innis, D. H. Gelfand, J. J. Sninsky, and T. J. White, Eds.) pp. 315 - 322. Academic Press, San Diego)。また、カンキツ類のリボソームDNAの塩基配列に基づいてプライマー配列を決定し、常法に従って合成することもできる。
ITS全領域ではなく、鑑別に有効な部分領域を増幅するためのプライマーセットを用いることもできる。ITS1の部分領域については、例えば、フォワードプライマーとして5’-AGG ATC ATT GTC GAA ACC TGC-3’(配列番号28)を、リバースプライマーとして5’-TCT CTC GTT AGA TTT CCT TGG C-3’(配列番号29)を用いて増幅することができる。ITS2の部分領域については、例えば、フォワードプライマーとして5’-AAA GCC TCT CGW GCT CCC GCC G-3’(配列番号30)を、リバースプライマーとして公知のユニバーサルプライマー(ITS4)(White T. J. et al., 1990、前掲)を用いて増幅することができる。上記プライマーの塩基配列において連続する15〜20塩基からなる塩基配列も同様にプライマーとして用いることができる。
一実施形態において被検カンキツ類または被検試料に含まれるカンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を決定し、カンキツ類真正種のものと比較する方法は、1)被検カンキツ類または被検試料からDNAを抽出する工程、2)ITS領域をクローニングする工程、3)ITS領域の塩基配列を決定する工程、および4)得られた塩基配列を配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む。
配列番号1〜25のいずれかの塩基配列からなるITS領域を増幅するためのプライマーとしては、それぞれ、配列番号1〜25のいずれかの塩基配列またはそれに相補的な塩基配列のうちの、連続する15〜40塩基長、好ましくは20〜30塩基長の塩基配列からなるプライマーが挙げられる。
一般的に塩基配列に基づく判別・分類方法としては、一定領域の塩基配列全体を比較する方法、1ないし数カ所の特定部位の塩基の違いを比較する方法、あるいは1ないし数カ所の特定部位の塩基の違いを複数組み合わせ、パターン化して比較する方法がある。
一定領域の塩基配列全体を比較する方法としては、判別・分類の対象となるサンプルの一定領域の塩基配列を決定し、既知の塩基配列と比較し、その相同性の割合で判定する方法がある。一般に生物種は近接する種であっても、進化の過程を反映して微妙にその相同性に違いをみせるので、サンプルの配列は必ずしも既知の配列と100%同一ではないことが多い。このような場合にも、相同性の割合を求めることにより、相対的な類縁関係の推測を容易に行うことができる。
1ないし数カ所の特定部位の塩基の違いを利用する方法としては、PCRプライマーによる判別がある。塩基配列を比較し、相違のある領域にPCRプライマーを設定し、どのプライマーによって増幅されるかによって判別する方法である。この場合非相同的な領域だけでなく、相同的な領域にもプライマーを設定し、インターナルコントロールとするのが望ましい。増幅が見られないのは、反応の失敗ではなくサンプルのリボソームDNAの配列によるものであることを確認するためである。上記PCRプライマーによる判別方法において、プライマーを設定する領域として、ITS領域(配列番号1〜25)のうち、ITS1またはITS2の配列を用いる。
上記の特定のプライマーによってリボソームDNAが増幅するかどうかで判別する方法は、PCR以外の増幅法であってもよい。例えばLAMP法(栄研化学)、ICAN法(宝酒造)のプライマーとして設定することも可能である。
分類は必ずしも核酸の増幅によるものでなくてもよい。例えば1本鎖の核酸同士をハイブリダイズさせて、それを電気的に検出する方法は、非常に感度が良いので、核酸の増幅なしで検出が可能である。1本鎖のプローブを上記増幅法と同様に非相同的な領域に設定することにより、ハイブリダイズしたかどうかで配列を確認できる。
また、1ないし数カ所の特定部位の塩基の違いを比較する方法による判別・分類は、RFLP(Restriction Fragment Length Polymorphism)法でも可能である。判別の対象となる何種類かの塩基配列を比較し、制限酵素による切断に違いのある部分を見つけ、増幅されたDNA断片にその部分が含まれるように、プライマーを設定する。増幅したDNA断片がその制限酵素によって切断されるか否かによって配列の違いが判断できる。切断の有無は通常の電気泳動法等によって容易に判定可能である。
さらに、上記の特定部位における塩基の違いを複数組み合わせ、パターン化して比較する方法がある。例えば、上記プライマー法で、いくつかのプライマー対を用いる方法や、あるいは上記RFLP法で、比較的広い領域を増幅し、複数の制限酵素で切断し、それぞれの切断パターンによって判別することも可能である。このRFLP法では、上述のプライマーによる判別法と同様、ITS領域は、切断パターンが多様であり、制限酵素の選択肢も多く、望ましい。さらに、ITS領域内のITS1またはITS2は、種による相違を最も反映していると考えられるので、パターン作成にこれらの領域を含めることは、より望ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されない。
1.DNA抽出
押葉もしくは生食用果実サンプルから約200 mgの葉もしくは果皮を採り、DNeasy(R) Plant Mini Kit (Qiagen)を用いて全DNAを抽出した。
2.ダイレクトシーケンス解析
各サンプルの核DNA上のITS領域を、まずWhite et al. (1990)より報告されているユニバーサルプライマー: forward primer - ITS5 (5’-GGA AGT AAA AGT CGT AAC AAG G- 3’)、reverse primer - ITS4 (5’-TCC TCC GCT TAT TGA TAT GC- 3’)、およびサーマルサイクラーPJ2000 (Applied Biosystems)にてPCR増幅した(White T. J. et al., 1990, Amplification and direct sequencing of fungal ribosomal RNA genes for phylogenetics. In PCR Rrotocols, A Guide to Methods and Applications (M. A. Innis, D. H. Gelfand, J. J. Sninsky, and T. J. White, Eds.), pp. 315 - 322. Academic Press, San Diego)。
反応液の組成は以下のとおりである:10 x GeneTaq-Buffer (Nippon Gene) 5μl, dNTP mix (Nippon Gene) 4μl, forward primer (ITS5: 10pmol/μl) 1μl, reverse primer (ITS4: 10pmol/μl) 1μl, templateDNA 1.25μl, Gene-Taq (Nippon Gene) 0.25μl, DMSO 5μl, D.W. 32.5μl (大塚蒸留水)。
反応サイクルは(94℃, 1 min; 48℃, 2 min; 72℃, 3 min) x 30 cycles, (72℃, 7 min) x 1 cycleとした。
PCR反応液は2.0%アガロースゲルを用いて電気泳動してDNAをサイズごとに分離し、目標サイズのDNAバンドだけを切り出してGFX PCR DNA and Gel Band Purification Kit (Amersham biotech)を用いて精製した。
精製産物をBigDye Terminator Cycle Sequencing Kit ver. 3.1 とModel 3100 automated sequencer (Applied Biosystems)を用いて塩基配列を決定した。シーケンシングの際には増幅に用いたプライマーを用い、5’末端,3’末端の双方から配列を決定し、両者を比較して塩基配列を確定した。
その結果、カラタチ(Poncirus trifoliata)、キシュウミカン(Citrus kinokuni)、スンキ(Citrus sunki)、チチュウカイマンダリン(Citrus delicosa)、ビロロ(Citrus montana)、シトロン(Citrus medica)、プルット(Citrus hystrix)およびカブヤオ(Citrus macroptera)のITS領域の塩基配列がヘテロ性を有しないことが示された。これらの種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列は、それぞれ、カラタチ(配列番号1)、スンキ(配列番号9)、チチュウカイマンダリン(配列番号10)、キシュウミカン(配列番号11)、プルット(配列番号12)、ビロロ(配列番号13)、カブヤオ(配列番号15)およびシトロン(配列番号16)として決定された。
3.クローニング解析
ITS領域においてゲノム内多型が見られたサンプルについては、ITS領域のPCR産物をクローニングすることにより、その構成リボタイプを分離した。クローニングにはpT7 Blunt Cloning Kit (Novagen) を用い、アンピシリン添加LB培地に展開後に得られたコロニーを爪楊枝でピックアップし、PCR反応液中に入れ、目標領域をPCR増幅することによりインサートチェックを行った。PCR溶液の組成はダイレクトシーケンスと同様だが、使用したサーマルサイクラーはGeneAmp model 9700 (Applied Biosystems)、1サンプルあたりの反応液は20μl、反応サイクルは(94℃, 1 min; 48℃, 1 min; 72℃, 2 min) x 35 cycles, (72℃, 7 min) x 1 cycleとした。反応液はアガロースゲルによる分離精製を行わず、エタノール沈殿 (反応液+1μl sodium acetate+50μl 100% EtOH、遠心分離15,000rpm x 30min → 転倒デカンテーション → +100μl 70% EtOH、遠心分離15,000rpm x 10min → 転倒デカンテーション、遠心脱気による乾燥5min) により精製し、その後はダイレクトシーケンス解析同様に塩基配列を決定した。
その結果、キンカンからは配列番号2〜4のいずれかの塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。スイートオレンジからは配列番号5、10、18または25のいずれかの塩基配列からなる4種のリボタイプが得られた。ユズからは配列番号6〜8または9のいずれかの塩基配列からなる4種のリボタイプが得られた。ポンカンからは配列番号9、10または25のいずれかの塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。ダイダイからは配列番号10、23または24のいずれかの塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。レモンからは配列番号10または16の塩基配列からなる2種のリボタイプが得られた。イヨカンからは配列番号10、20または25の塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。グレープフルーツからは配列番号10、21または25の塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。ナツミカンからは配列番号11、17または22の塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。ライムからは配列番号14または16の塩基配列からなる2種のリボタイプが得られた。ハッサクからは配列番号19〜22のいずれかの塩基配列からなる4種のリボタイプが得られた。ザボンからは配列番号21または22の塩基配列からなる3種のリボタイプが得られた。
上記のように得られた配列番号1〜25のいずれかの塩基配列からなる25種のITS領域の塩基配列を最節約法に基づきPAUP 4.0b10(Swofford, D.L., 2002. PAUP* beta version. Phylogenetic analysis using parsimony (*and other methods). Sinauer Associated, Sunderland, MA)を用いて計算し、得られた137の等しく最節約な系統樹の厳密合意樹を求めると、図3に示す系統樹が得られた。
リボソームDNAのITS領域の概略図を示す。 本発明で得られたリボソームDNAのITS領域のアライメント、ならびにITS1、5.8S、ITS2および28Sの位置を示す。 図2−1の続き。 図2−2の続き。 図2−3の続き。 図2−4の続き。 図2−5の続き。 図2−6の続き。 図2−7の続き。 本発明で多種のカンキツ類についてリボソームDNAのITS領域の塩基配列を系統学的に分類した結果を示す。

Claims (7)

  1. カンキツ類の種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
  2. 被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む、請求項1記載の方法。
  3. カンキツ類交配種の両親種の判別方法であって、被検カンキツ類におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
  4. 被検カンキツ類のリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む、請求項3記載の方法。
  5. 被検試料に含まれるカンキツ類の種を判別する方法であって、被検試料に含まれるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、カンキツ類真正種におけるリボソームDNAのITS領域の塩基配列と比較することを含む、前記方法。
  6. 被検試料に含まれるリボソームDNAのITS領域の塩基配列を、配列番号1〜25の塩基配列の少なくとも1つと比較する工程を含む、請求項5記載の方法。
  7. 被検試料が生薬である、請求項5または6記載の方法。
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