JP2007259425A - ルータ切替方法、ルータ装置および移動端末 - Google Patents

ルータ切替方法、ルータ装置および移動端末 Download PDF

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Abstract

【課題】相手先装置と移動端末との間の通信フローの切替を適切に行うルータ装置等を提供すること。
【解決手段】ルータ装置10bは、ルータ装置10aに割り当てられているネットワークプレフィクスを取得し、管理サーバ18に対し、そのネットワークプレフィクスを含むバインディング更新を登録させる。そして、ルータ装置10bは、上記ネットワークプレフィクスの優先度を「低」に設定するとともに、自装置のネットワークプレフィクスの優先度を「高」に設定し、各々の優先度をもつネットワークプレフィクスを含むルータ広告をローカルネットワーク1上に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ルータ切替方法、ルータ装置および移動端末に関するものである。
近年、IP(インターネット・プロトコル)を用いた通信システムにおいては、あるローカルネットワークが、インターネットなどの他のネットワークに、複数のルータ装置を介して接続されるケースが増えつつある。このような場合、仮に、ローカルネットワークに接続された端末が、デフォルトのルータ装置を介して外部装置(情報配信サーバなど)との間で通信を行っているのにもかかわらず、その通信が、電界強度の低下などの要因で切断されると、次のような処理が行われる。すなわち、当該ルータ装置から他のルータ装置へ切り替えられ、端末と外部装置との間のセッションが切断されることなく、双方の間で通信が継続される。
例えば、従来のルータ装置は、ルーティング機能の実行ができなくなることを予測した時点で、ルーティングの停止メッセージをローカルネットワーク内の全ノード(他のルータ装置や端末)に同報配信する。上記予測の要因としては、例えば、ルータ装置の外部リンクへの接続が過負荷になった場合、外部リンクとの無線接続中に電界強度が低下した場合などがある。そして、同報配信先の他のルータ装置においては、ルーティングの停止メッセージを受信した時点で、自己のルーティング機能が実行可能であるか、または所定時間の後に実行可能となる場合に、ルーティングが可能なメッセージをローカルネットワーク内の全ノード(他のルータ装置や端末)に同報配信する。このようにして、ルータ装置間の切替を高速に実現する。このような切替は、次のようなシステム上で実現されている。
すなわち、複数のルータ装置(外部リンク可能なもの)が、同一の管理サーバ(ホームエージェント)に管理され、かつ、同一のネットワークプレフィクスがローカルネットワークに広告されるシステムである(例えば特許文献1参照)。しかしながら、例えば、外部接続用のインタフェースとして、第三世代移動通信などのセルラインタフェースや無線LANインタフェースがあり、それぞれのインタフェースを有するルータ装置が、異なる通信事業体の管理下にある管理サーバに収容される場合があることも想定される。そのような場合、上記通信事業体の管理下にあるドメインが異なり、各ルータ装置に対して割り当てられるローカルネットワーク向けのネットワークプレフィクスも異なる値(異なるドメインのネットワークプレフィクス値)をとることが考えられる。
このシステムを後記する図1を引用して説明すると、次のとおりである。端末30は、ルータ装置10aおよび管理サーバ18を経由して、外部端末20と通信を行う。そして、例えば、ルータ装置10aが、基地局装置16とのリンク接続を維持することが困難になった場合、端末30と外部端末20との間で通信中の通信フローをルータ装置10aからルータ装置10bへの経由に切り替える。このとき、ルータ装置10aは、管理サーバ18に位置登録(Binding登録)を行い、ルータ装置10bは管理サーバ19に位置登録
を行う。
次に、従来の別の切替方法(例えば、非特許文献1)について、後記する図1を引用して説明する。この場合、ルータ装置間の切替の際において、例えば、切替元のルータ装置10aは、ルータ装置10aが収容される管理サーバ18のアドレスを切替先のルータ装置10bに通知する。通知を受けたルータ装置10bは、ルータ装置10aが収容されている管理サーバ18にバインディング更新を送信する。管理サーバ18は、バインディング確認の応答メッセージにルータ装置10aが広告しているネットワークプレフィクスを記載してルータ装置10bに送信する。ルータ装置10bは、受信した上記応答メッセージから、ルータ装置10aが広告していたネットワークプレフィクスを抽出する。そして、ルータ装置10bは、ローカルネットワーク1に広告する。このようにして、ルータ装置10aとルータ装置10bの各々が、ネットワークプレフィクスを共有し、ルータ装置10bが、ルータ装置10aと同じネットワークプレフィクスを広告する。これにより、管理サーバ18およびルータ装置10aを経由で中継されていた通信フローが、管理サーバ18およびルータ装置10bを経由に切り替えて中継される。また、端末30は、ルータ装置の切替後も、ルータ装置10aのネットワークプレフィクスに応じたアドレスを継続して使用し、外部端末20とのセッションを維持する。
特願2004−116404号公報 J.Ryu N Choi、"Failover for Multiple Mobile Routers in a Mobile Network"、[online]、Internet-Draft, July 8, 2005、インターネット<URL:http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ryu-nemo-mr-failover-00.txt>
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、ルータ装置10aとルータ装置10bは、ローカルネットワーク内に異なるネットワークプレフィクスを広告するので、ルータ装置の切替に伴い、外部端末20とのセッションが切断される。なぜなら、ルータ装置10aに広告されるネットワークプレフィクスのネクストホップに示されたルータ装置10aが中継機能を失い、端末30は、これまでの通信フローにおけるパケット送信を行うことができなくなるからである。
また、外部端末20から送信されたパケットは、ルータ装置10aが広告するネットワークプレフィクスから生成されたアドレス宛のものであるので、端末30と外部端末20との間のセッションが切断される。なぜなら、ルータ装置の切替後も、上記外部端末20から送信されたパケットが、管理サーバ18を経由することになるが、ルータ装置10aと基地局装置16との間の通信が切断された後は、管理サーバ18が、そのパケットを端末30に転送することができなくなるからである。
また、非特許文献1に記載された方法では、ルータ装置の切替を行った後に、端末30が新たなセッションを確立する場合、ルータ装置10aが広告していたネットワークプレフィクスに準じるアドレスが依然用いられてしまう。本来、ルータ装置10bが共有したルータ装置10aのネットワークプレフィクスは、ルータ装置10bが属するのとは異なる通信事業者が管理所有しているものであり、ルータ装置の切替後に新たに確立するセッションに対しては、ルータ装置10bが属する通信事業者が管理所有するネットワークプレフィクスを使用するべきである。しかし、上記理由により、端末が新たなセッションを確立する際に、ルータ装置10bが本来広告する適正なネットワークプレフィクスに準じたアドレスを端末が用いることができない。
このように特許文献1および非特許文献1のような方法においては、端末が新たなセッションを確立する際に、ルータ装置10bが本来広告する適正なネットワークプレフィクスに準じるアドレスを端末が用いることができない。
そこで、本発明は、上記の課題を解決するもので、相手先装置と移動端末との間の通信フローの切替を適切に行うことをその目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るルータ切替方法は、ネットワーク内の移動端末と、上記移動端末と外部ネットワーク経由で相手先装置との間の通信を中継し、かつ上記外部ネットワークに接続された複数の外部管理装置に管理される複数のルータ装置と、を含んで構成されるシステムにおけるルータ切替方法であって、上記中継中のルータ装置の切替先となる別のルータ装置は、上記中継中のルータ装置に割り当てられている上記ネットワーク内の第1のプレフィクスを取得するステップと、上記中継中のルータ装置を管理する外部管理装置に対し、上記取得した第1のプレフィクスを含むバインディングを上記外部ネットワーク経由で登録させるステップと、上記取得した第1のプレフィクスの優先度を自装置に割り当てられている第2のプレフィクスよりも低く設定、または、上記第2のプレフィクスの優先度を前記第1のプレフィクスよりも高く設定の少なくともいずれか一方を行い、各々の優先度をもつ上記第1および第2のプレフィクスを含むルータ広告を上記ネットワーク上に送信するステップと、を含む。上記移動端末は、上記相手先装置との通信が終了した後は、上記送信された優先度の高い第2のプレフィクスを使用し、上記別のルータ装置およびそのルータ装置を管理する外部管理装置を介して、上記相手先装置との通信を開始するステップ、を含む、
これにより、相手先装置との通信が終了した後は、優先度の高いプレフィクスを用いた通信経路を確保することが可能となる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係るルータ装置は、ネットワーク内の移動端末と外部ネットワーク経由で相手先装置との間の通信を中継している中継中のルータ装置に割り当てられているネットワーク内のプレフィクスを取得する取得部と、中継中のルータ装置を管理する外部管理装置に対し、上記取得された第1のプレフィクスを含むバインディングを上記外部ネットワーク経由で登録させる登録部と、上記取得された第1のプレフィクスの優先度を自装置に割り当てられている第2のプレフィクスよりも低く設定、または、上記第2のプレフィクスの優先度を上記第1のプレフィクスよりも高く設定の少なくともいずれか一方を行う設定部と、各々の優先度をもつ上記第1および第2のプレフィクスを含むルータ広告を上記ネットワーク上に送信する送信部と、を含む。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る移動端末は、優先度の低い第1のプレフィクスおよび優先度の高い第2のプレフィクスを含むルータ広告を受信して管理する管理部と、ネットワーク内の移動端末と相手先装置との間のルータ装置経由の通信が終了した後は、上記優先度の高い第2のプレフィクスを使用し、上記相手先装置との通信を開始するとともに、上記相手先装置との通信が継続している間は、上記優先度の低い第1のプレフィクスを使用し、上記相手先装置との通信を継続する通信部と、を含む。
本発明によれば、ルータ装置の切替を適切に行うことができる。
図1は本発明の実施の形態におけるルータ装置を含むシステム全体の構成例を示すブロック図である。
図1において、ローカルネットワーク(ネットワーク)1には、端末(移動端末)30が接続可能に構成され、端末30は、ルータ装置10aを介して、無線で外部リンク先の基地局装置16に接続可能に構成されている。端末30は、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話、ゲーム機などである。
基地局装置16は、インターネット網などのアクセスネットワーク(外部ネットワーク)2およびバックボーンネットワーク(外部ネットワーク)4を介して、外部端末(相手先装置)20に接続されている。なお、アクセスネットワーク2には、管理サーバ(外部管理装置)18が接続されている。
また、ローカルネットワーク1には、ルータ装置10bも接続され、このルータ装置10bを介して、端末30が、無線で基地局装置17に接続可能に構成されている。基地局装置17は、携帯電話網などのアクセスネットワーク(外部ネットワーク)3およびバックボーンネットワーク4を介して、外部端末20に接続されている。なお、アクセスネットワーク3には、管理サーバ(外部管理装置)19が接続されている。
なお、図1では、1台の端末30、2台のルータ装置10a、10bが図示されているが、これらの台数はこれに限られない。また、外部端末20は、バックボーンネットワーク4に接続された場合について記載されているが、各アクセスネットワーク2、3に接続された構成としてもよい。
例えば、ルータ装置10aが基地局装置16に接続され、基地局装置16によってルータ装置10aのアドレスが付与された場合、ルータ装置10aは、そのアドレスを管理サーバ18に通知する。この通知に際し、ルータ装置10aは、管理サーバ18に対し、ローカルネットワーク1に広告(ブロードキャスト)するネットワークプレフィクスについても通知する。この通知により、その後、管理サーバ18が、外部端末20からのパケット(端末30宛てのもの)を捕捉して、ルータ装置10aにトンネル転送する。トンネル転送されたルータ装置10aは、パケットからトンネルヘッダを取り除き、内側パケットを端末30に転送する。
なお、端末30が外部端末20宛てに送信するパケットは、例えばルータ装置10aが、その管理下の管理サーバ18にトンネル転送する。トンネル転送を受けた管理サーバ18は、パケットからトンネルヘッダを取り除き、内側パケットを外部端末20に転送する。
また、例えば、ルータ装置10bが基地局装置17に接続され、基地局装置17によってルータ装置10bのアドレスが付与された場合も、ルータ装置10aの場合と同様に、ルータ装置10bは、そのアドレスを管理サーバ19に通知する。この通知に際し、ルータ装置10bは、管理サーバ19に対し、ローカルネットワーク1に広告(ブロードキャスト)するネットワークプレフィクスについても通知する。この通知により、その後、管理サーバ19が、外部端末20からのパケット(端末30宛てのもの)を捕捉して、またはルータ装置10bにトンネル転送する。トンネル転送されたルータ装置10bは、パケットからトンネルヘッダを取り除き、内側パケットを端末30に転送する。
なお、端末30が外部端末20宛てに送信するパケットは、例えばルータ装置10bが、その管理下の管理サーバ19にトンネル転送する。トンネル転送を受けた管理サーバ19は、パケットからトンネルヘッダを取り除き、内側パケットを外部端末20に転送する。
[ルータ装置間の切替処理]
次に、ルータ装置10a、10b間の切替処理に関して概説する。ここでは、端末30がルータ装置10aを介して外部端末20と通信を行っているときに、ルータ装置10aと基地局装置16との間の通信状態(以下、外部リンク状態とよぶ)が悪くなった場合を前提にして、後記する処理1、処理2、処理3の処理について順次説明する。なお、本実施の形態において、外部リンクとは、ローカルネットワークの外部のノード(基地局装置)との接続を意味する。
この場合、まず、外部リンク状態の悪化を検出した中継中のルータ装置10aは、セッションを継続すべき通信フローがあるかの判定を行う。その結果、通信フローがあった場合、ルータ装置10aは、ローカルネットワーク1内の別のルータ装置10bに対して、端末30による通信フローの中継を引き継ぐよう要請して、ルータ切替を開始する(処理1:ルータ装置10bがルータ装置10aに割り当てられているプレフィクスを取得する処理)。
続いて、ルータ装置の切替を行うため、ルータ装置10aもしくはルータ装置10b(どちらか一方)が、ルータ装置10bの位置情報について、管理サーバ18にバインディング更新を送信する。バインディングは、後記するホームアドレス、気付けアドレスおよびローカルネットワーク内に広告するネットワークプレフィクスの組をいう。(処理2:ルータ装置10aに割り当てられているプレフィクスを含むバインディングを管理サーバ18に登録させる処理)。
次に、位置情報の登録完了後、ルータ装置10bは、ルータ装置10aが広告するネットワークプレフィクス(第1のプレフィクス)の優先度を「低」とするとともに、ルータ装置10bが広告するネットワークプレフィクス(第2のプレフィクス)の優先度を「高」とし、これら2つのネットワークプレフィクスをローカルネットワーク1に広告する。なお、本実施の形態においては、双方のネットワークプレフィクスの優先度を設定する場合について説明するが、いずれか一方のネットワークプレフィクスの優先度を設定するようにしてもよい。
そして、端末30は、ルータ装置の切替によりセッション切断を回避する通信フローに関し、「低」の優先度をもつネットワークプレフィクスを用いる。また、端末30は、新たに確立するセッションに関して、「高」の優先度をもつネットワークプレフィクスを用いる。なお、ルータ装置10bは、後記するプレフィックスリスト900を用い、2つのネットワークプレフィックスに優先度をつけてローカルネットワーク内に広告する(処理3:ルータ装置10bが優先度をもつネットワークプレフィクスを含むルータ広告を送信する処理)。
以下、上記処理1、処理2および処理3について詳述する。
まず、処理1について図2Aないし図2Cに基づいて詳述する。ここでは、図2Aないし図2Cに示す3つの処理方法について、それぞれ順を追って説明する。
図2Aでは、S51において、ルータ装置10aは、電波状況の悪化を検出する。つまり、ルータ装置10aは、外部リンク状態の悪化により、基地局装置16との接続を維持することが困難であると判断する。
S40では、ルータ装置10aは、ローカルネットワーク1に向けて、切断通知を行う。具体的には、ルータ装置10aは、基地局装置16との通信の切断を通知するための切断通知メッセージをローカルネットワーク1に送信する。切断通知メッセージは、例えば、RFC2461において規定するルータ広告(RA:Router Advertisement)メッセージ
のルータライフタイムフィールドに、基地局装置16との接続が切断されるまでの想定時間を記載することによって実現することができる。なお、ルータ広告とは、グローバルアドレスのプレフィクス等の情報(ルータライフタイム、Valid Lifetime、Preferred Lifetimeを含む)を広告することをいう。ルータライフタイムは、RAを送信したルータをデフォルトとして使用できる時間を指す。
さらに、S40では、ルータ装置10aは、ルータ装置10aの外部リンクの状況が悪化したため、通信中のルータ装置10bおよび端末30に切断通知(通信の有無の問い合わせを含む)を送信する。
S41では、端末30は、上記切断通知の応答として切替要求を行う。具体的には、端末30は、切替要求メッセージをルータ装置10aに送信する。切替要求メッセージは、ルータ装置の切り替えを要求するためのメッセージである。S41を詳述する。端末30は、搭載のアプリケーションが通信を行うために生成するソケットの状態などから、ルータ装置10aをネクストホップとする通信フローの有無を検出する。そして、その検出の結果、通信フローが存在する場合は、端末30は、切替要求メッセージをルータ装置10aに送信する。
S42では、上記送信を受け、ルータ装置10aが、切替要求を行う。具体的には、ルータ装置10aは、切替要求メッセージ(ローカルネットワーク1のネットワークプレフィクス、ルータ装置10aのアドレスを含む)をルータ装置10bに送信する。
なお、ルータ装置10bにルータ装置10aのバインディング更新リストを追加するため、切断通知メッセージ(S40参照)又は切替要求メッセージ(S42参照)の一方に、ルータ装置10aが保持するバインディング更新リストを含めておく(詳細は後記)。
S52では、ルータ装置10aからの切替要求メッセージを受けたルータ装置10bが、外部へのリンク接続(これを外部リンク接続という。以下同じ)を行う。
以上のように、ルータ装置10aからルータ装置10bへの切替を開始するにあたって、ルータ装置10aが中継する通信フローが存在する場合にのみ、上記切替が実施される。この場合、本来は不要なルータ装置の切替を実施せずにすむ。このため、ルータ装置におけるリソースの消費を低減したり、ルータ装置のバッテリ消費量を削減したりするができる。なお、ルータ装置10aが最終的な切替要求メッセージ(S42参照)を送出することにより、従来におけるルータ装置の切替方法を極力の変更しなくてもよくなる。
切断通知メッセージが後記するバインディング更新リスト(図9参照)を含み、切替要求メッセージ(S42参照)が、後記するバインディング更新リスト(図9参照)を含まない場合、ルータ装置の切替を開始させることが可能であれば、切替要求メッセージ(S41、S42参照)はともに、同じフォーマットおよび記載内容であってもよいし、異なっていてもよい。
次に、図2Bに示す処理方法について詳述する。なお、S40、S51およびS52の処理については、図2Aの場合と同様であるので、S43の処理についてのみ説明する。
S43では、端末30が、ルータ装置10aのほかにも、ルータ装置10bにも切替要求を行う。具体的には、端末30は、上記通信フローの有無を検出した後、切替要求メッセージ(ローカルネットワーク1のネットワークプレフィクス、ルータ装置10aのアドレスを含む)をローカルネットワーク1上にもブロードキャスト(あるいはマルチキャスト)する。
以上のようにすると、端末30が通信フローの有無を検出することで確実なフロー検出を実施することができる。さらに、端末30が、切替要求メッセージ(S43参照)を、例えばブロードキャストによりルータ装置10bにも配信するので、ルータ装置の切替処理を迅速に開始することが可能となる。
なお、端末30は、ルータ装置10aのバインディング更新リスト(図9参照)を保持していないため、切断通知メッセージ(S40参照)にルータ装置10aが保持するバインディング更新リストを含めておく(後記)。
次に、図2Cに示す処理方法について説明する。なお、S40、S51およびS52の処理については、図2Aの場合と同様であるので、S44の処理についてのみ説明する。
S44では、ルータ装置10aが、通信フローの検出を行い、切替要求メッセージ(ローカルネットワーク1のネットワークプレフィクス、ルータ装置10aのアドレスを含む)をルータ装置10bに送出する。上記通信フローの検出の際、ルータ装置10aは、中継対象のパケットの時刻等を記録しておき、TCP(Transmission Control Protocol) SYNパケットやリセットパケットを検出するなどし、通信フローの検出を行う。上記送出方法としては、例えば、ブロードキャスト、マルチキャストなどがある。
なお、ルータ装置10bは、ルータ装置10aのバインディング更新リスト(図9参照)を追加するため、切断通知メッセージ(S40参照)又は切替要求メッセージ(S44参照)の一方に、ルータ装置10aが保持するバインディング更新リストを含めておく(後記)。
なお、S41〜S44(図2A〜図2C参照)において、端末30またはルータ装置10aが切替要求を送信した場合、ルータ装置10bは、ルータ装置10aのアドレスとネットワークプレフィクスとを切替要求から抽出して、後記するネットワークプレフィクスリスト900に記憶する。
次に、処理2について図3Aないし図3Dに基づいて詳述する。ここでは、図3Aないし図3Dに示す4つの処理方法について、それぞれ順を追って説明する。
図3Aでは、ルータ装置10bが外部リンク接続を完了した後(S52)、S61において、ルータ装置10bは、ルータ装置10aに対し、バインディング(BU)更新の送信の依頼(以下、BU送信依頼)を行う。BU送信依頼は、メッセージを用いて行われるが、このメッセージ(依頼メッセージともいう)には、外部リンク接続によって付与されたアドレス(以下、ルータ装置10bの気付けアドレスという)が含められる。本実施の形態では、気付けアドレス(Care-of Address)は、ルータ装置10bが訪問したサブネッ
トで使用するアドレスを意味する。なお、ルータ装置10bは、外部リンク接続後、移動管理サーバ18から転送されるパケットを直ちに端末30に転送するため、まず、切断通知メッセージ(S40参照)又は切替要求メッセージ(S42参照)の一方に含まれるルータ装置10aのバインディング更新リスト(図9参照)を各メッセージから抽出する。そして、ルータ装置10bは、抽出したルータ装置10aのバインディング更新リスト(図9の1行目804参照)を、自己のバインディング更新リスト(図9の2行目805参照)に追加する。バインディング更新リスト更新後、BU送信依頼メッセージを送信する。
S62では、上記依頼メッセージを受信したルータ装置10aは、バインディング更新(管理サーバ18のアドレス、ルータ装置10bの気付けアドレス、ルータ装置10aが広告するネットワークプレフィックス(以下「Prefix1」)を含む)を送信する。具体的には、ルータ装置10aは、上記依頼メッセージから、ルータ装置10bの気付けアドレスを抽出する。そして、ルータ装置10aは、抽出した気付けアドレスを、更新メッセージの気付けアドレスオプションに記載して、管理サーバ18に送信する。なお、更新メッセージは、バインディング更新のメッセージであり、この中には、ルータ装置10aがローカルネットワーク1に広告するネットワークプレフィクスが含められる。なお、更新メッセージを受信した管理サーバ18は、バインディングキャッシュの更新完了(ルータ装置10bの気付けアドレスをバインディングキャッシュに登録)後、バンディング応答(バインディング更新完了のメッセージ)を送信する場合がある。この場合、ルータ装置10aは、管理サーバ18から送信されたバインディング応答を受信すると、バインディングを完了した旨をルータ装置10bに送信してもよい。
その後、ルータ装置10aの外部リンクが切断され(図3A中の破線参照)、端末30は、ルータ装置10bとの間で通信を行う(S65)。そして、ルータ装置10bは、管理サーバ18との間で通信を行う(S66)。さらに、管理サーバ18は、外部装置20との間で通信を行う(S67)。
具体的には、端末30が、外部端末20宛のパケットを送信した場合、ルータ装置10bが、そのパケットを捕捉する(S65参照)。そして、ルータ装置10bが、そのパケットを管理サーバ18にトンネル転送する(S66参照)。トンネル転送先の管理サーバ18は、上記パケットから、トンネルパケットを抽出して外部端末20に転送する(S67参照)。
他方、外部端末20が、端末30宛のパケットを送信した場合、管理サーバ18が、そのパケットを捕捉する(S67参照)。そして、管理サーバ18が、そのパケットをルータ装置10bにトンネル転送する(S66参照)。トンネル転送先のルータ装置10bは、上記パケットから、トンネルパケットを抽出して端末30に転送する(S65参照)。
[ルータ装置の通信フローの処理]
ここで、図3Aの場合におけるルータ装置10bの通信フローの処理について説明する。
端末30から外部端末20への通信フローの送信元アドレスが、ルータ装置10aが広告するPrefix1を用いて生成されたアドレスであるとき、ルータ装置10bは、後記するバインディング更新リスト800内のネットワークプレフィックスから、管理サーバ18経由のフローであると判定する。その際、ルータ装置10bは、管理サーバ18にトンネル転送するため、ヘッダ(送信先アドレス=管理サーバ18のアドレス、送信元アドレス=ルータ装置10bの気付けアドレス)を付加して、送信する。
他方、通信フローの送信元アドレスが、ルータ装置10bが広告するPrefix2を用いて生成されたアドレスである場合、ルータ装置10bは、バインディング更新リスト800内のネットワークプレフィックスから、管理サーバ19経由のフローであると判定する。その際、ルータ装置10bが管理サーバ18にトンネル転送を行うため、ルータ装置10bは、ヘッダ(送信先アドレス=管理サーバ19のアドレス、送信元アドレス=ルータ装置10bの気付けアドレス)を付加して、送信する。
次に、図3Bに示す処理方法について説明する。なお、S52の処理については、図3Aの場合と同様であるので、それ以外の処理について説明する。
S71において、ルータ装置10bは、バインディング更新を要求する。具体的には、ルータ装置10bは、バインディング更新を要求する更新メッセージを管理サーバ19宛に送信する。更新メッセージには、外部リンク接続によって付与された気付けアドレスが含まれる。
S72では、上記更新メッセージを受信した管理サーバ19が、バインディング応答を行う。具体的には、管理サーバ19が、更新メッセージに応じて、バインディング応答を行い、その応答メッセージをルータ装置10bに送信する。
S73では、上記応答メッセージを受けたルータ装置10bが、ルータ装置10aにBU送信依頼を行う。具体的には、ルータ装置10bが、ルータ装置10aにBU送信依頼のためのメッセージを送信する。このメッセージ(依頼メッセージともいう)には、管理サーバ19に割り当てられたルータ装置10bのホームアドレスが含まれる。本実施の形態では、ホームアドレスは、端末30が外部端末20との通信に使い続けるアドレスを意味する。
S74では、上記BU送信依頼を受信したルータ装置10aが、ルータ装置10bのホームアドレス宛のping要求パケットを送信し、管理サーバ18がそのパケットを捕捉する。
S75では、管理サーバ18が、上記ping要求パケットをルータ装置10bのホームアドレス宛に転送する。管理サーバ19は、ルータ装置10bの代理としてping要求パケットを捕捉するため、アドレス解決を完了させ、pingパケットを捕捉する。具体的には、管理サーバ19は、アドレス解決を完了する際、まず、ルータ装置10bのホームアドレスを宛先アドレスとした近隣要請メッセージを受信する。管理サーバ19は、ルータ装置10bの代理としてpingパケット受信するため、近隣広告メッセージを送信する。ただし、ルータ装置10bが同リンクに存在する場合もあるため、遅延を設けて近隣広告メッセージを送信する。なお、RFC2461では、1秒の遅延を設けている。これにより、アドレス解決が完了する。
S76では、管理サーバ19がルータ装置10bにping要求パケットを転送する。
S77では、上記ping要求パケットを受信したルータ装置10bが、ping要求パケットに対応するping応答パケットを送信し、管理サーバ19がそのパケットを捕捉する。
S78では、管理サーバ19が、上記ping応答パケットを送信し、管理サーバ18がそのパケットを捕捉する。
S79では、上記ping応答パケットを受信した管理サーバ18が、そのping応答パケットをルータ装置10aに転送する。
S80では、ping応答パケットを受信したルータ装置10aが、バインディング更新(管理サーバ18のアドレス、ルータ装置10bのホームアドレス、「Prefix1」のネットワークプレフィックスを含む)を送信する。具体的には、ルータ装置10aは、BU送信依頼を受け、上記依頼メッセージから、ルータ装置10bのホームアドレスを抽出する。そして、ルータ装置10aは、抽出したホームアドレスを更新メッセージの気付けアドレスオプションに記載して、管理サーバ18に送信する。なお、更新メッセージは、バインディング更新のメッセージであり、この中には、ルータ装置10aがローカルネットワーク1に対して広告するネットワークプレフィクスを含む。なお、更新メッセージを受信した管理サーバ18は、バインディングキャッシュの更新完了後、バンディング応答を送信する場合がある。この場合、ルータ装置10aは、管理サーバ18から送信されたバインディング応答を受信すると、バインディングを完了した旨をルータ装置10bに送信してもよい。
その後、ルータ装置10aの外部リンクが切断され(図3B中の破線参照)、端末30は、ルータ装置10aとの間で通信を行う(S84)。そして、ルータ装置10bは、管理サーバ19との間で通信を行う(S83)。また、管理サーバ19は、管理サーバ18との間で通信を行う(S82)。さらに、管理サーバ18は、外部装置20との間で通信を行う(S81)。
具体的には、端末30が、外部端末20宛のパケットを送信した場合、ルータ装置10bが、そのパケットを捕捉する(S84参照)。そして、ルータ装置10bが、そのパケットに基づき、管理サーバ18宛のトンネルパケットを生成して管理サーバ19にトンネル転送する(S83参照)。トンネル転送先の管理サーバ19は、トンネルパケットを抽出して管理サーバ18に転送し(S82参照)、さらに、管理サーバ18は、転送されたトンネルパケットを抽出して外部端末20に転送する(S81参照)。
他方、外部端末20が、端末30宛のパケットを送信した場合、管理サーバ18が、そのパケットを捕捉する(S81参照)。そして、管理サーバ18が、そのパケットをルータ装置10bのホームアドレス宛にトンネル転送した場合、管理サーバ19が、そのトンネルパケットを捕捉し(S82参照)、ルータ装置10bにトンネル転送する(S83参照)。ルータ装置10bは、トンネルパケットを抽出して端末30に転送する(S84参照)。
[ルータ装置の通信フローの処理]
ここで、図3Bの場合におけるルータ装置10bの通信フローの処理について説明する(図3Aの処理も同様)。
端末30から外部端末20へ送信する通信フローの送信元アドレスが、ルータ装置10aが広告するPrefix1を用いて生成されたアドレスである場合、ルータ装置10bは、後記するバインディング更新リスト800内のネットワークプレフィックスから、管理サーバ18経由のフローであると判定する。その際、ルータ装置10bは、まず、管理サーバ19から管理サーバ18へトンネル転送するため、ヘッダ(送信先アドレス=管理サーバ18のアドレス、送信元アドレス=管理サーバ19に割り当てられたルータ装置10bのホームアドレス)を付加する。次に、ルータ装置10bから管理サーバ19にトンネル転送を行うため、ルータ装置10bは、上記ヘッダを付加したパケットにさらに、ヘッダ(送信先アドレス=管理サーバ19のアドレス、送信元アドレス=ルータ装置10bの気付けアドレス)を付加して、送信する。
他方、上記通信フローの送信元アドレスが、ルータ装置10bが広告するPrefix2を用いて生成されたアドレスである場合、ルータ装置10bは、後記するバインディング更新リスト800内のネットワークプレフィックスから、管理サーバ19経由のフローであると判定する。その際、ルータ装置10bは、ルータ装置10bが管理サーバ18にトンネル転送するため、ヘッダ(送信先アドレス=管理サーバ19のアドレス、送信元アドレス=ルータ装置10bの気付けアドレス)を付加して、送信する。
次に、図3Cに示す処理方法について説明する。なお、S52の処理については、図2Aの場合と同様であるので、それ以外の処理について説明する。
S91において、ルータ装置10aは、BU送信依頼を行う。具体的には、ルータ装置10aは、ルータ装置の切替要求に引き続き、BU送信依頼のための依頼メッセージをルータ装置10bに送信する。依頼メッセージには、次のような情報が含まれる。すなわち、ルータ装置10aが管理サーバ18との間でセキュリティアソシエーションを構築するためのセキュリティポリシと、現在のセキュリティアソシエーションに関する情報と、管理サーバ18のアドレスと、ルータ装置10aのホームアドレスとである。
なお、本実施の形態では、ノード間の通信は、IPv6(Internet Protocol Version 6)を用いているので、ノード間のセキュリティは、IPsec(Security Architecture for Internet Protocol)の規定により確保される。そこで、ルータ装置10bが、ルータ装置10aの代わりに、BU更新メッセージを送信する場合においては、セキュリティポリシと、セキュリティアソシエーションとが必要となる。
セキュリティポリシとは、どのパケットにIPsecを用いた通信を行うのかを規定したものである。セキュリティアソシエーションとは、IPsecを用いた通信を行うためのパラメータ情報(暗号化方式や暗号鍵など)をノード間で交換・共有し、安全な通信路を確保することを意味する。
図3Cでは、S91のBU送信依頼が、S52の後に行われる場合について示されているが、その順序は逆であってもよい。
S92では、ルータ装置10bは、バインディング更新を要求する。具体的には、ルータ装置10bは、S91のBU送信依頼を受け、外部リンク接続(S52参照)が完了しているかを確認する。そして、確認の結果、完了していない場合は、ルータ装置10bは、それが完了するまで待機する。他方、外部リンク接続が完了した場合は、ルータ装置10bは、BU送信依頼された内容に基づいて、管理サーバ18に対し、バインディング更新を要求する更新メッセージを送信する。この更新メッセージは、BU送信依頼された依頼メッセージから抽出された情報に基づいて構成され、この中には、ルータ装置10bの気付けアドレスが含まれる。
なお、ルータ装置10bは、上記更新メッセージを送信する際、上記セキュリティポリシの内容から、IPsecによる通信方式を確認する。そこで、ルータ装置10bは、そのセキュリティポリシに対応するセキュリティアソシエーションから、IPsecによる通信を行うためのパケットを作成する。
セキュリティポリシおよびセキュリティアソシエーションで用いられるパラメータ情報(暗号化方式、暗号鍵等の情報)は、BU送信依頼された依頼メッセージから抽出された情報に基づくものである。
S92でバインディング更新を要求された管理サーバ18は、バインディング応答を行う。具体的には、管理サーバ18は、ルータ装置10bのホームアドレスをバインディングキャッシュに登録し、登録が完了したことを知らせるための応答メッセージをルータ装置10aに送信する。ルータ装置10bは、管理サーバ18からの応答メッセージを受信する。なお、バインディング応答メッセージ受信後、改めてバインディング更新リストを更新しても構わない。
その後、ルータ装置10aの外部リンクが切断され(図3C中の破線参照)、端末30から送信される外部端末20宛のパケットは、ルータ装置10bに捕捉された(S94参照)後、管理サーバ18にトンネル転送される(S95参照)。トンネル転送先の管理サーバ18は、トンネル転送されたトンネルパケットを抽出して、外部端末20に転送する(S96参照)。
他方、外部端末20から送信される端末30宛のパケットは、管理サーバ18に捕捉された(S96参照)後、ルータ装置10bにトンネル転送される(S95参照)。トンネル転送先のルータ装置10bは、トンネル転送されたトンネルパケットを抽出して、端末30に転送する(S94参照)。
次に、図3Dに示す処理方法について説明する。なお、S52の処理については、図2Aの場合と同様であるので、それ以外の処理について説明する。
S111において、ルータ装置10bは、バインディング更新を要求する。具体的には、ルータ装置10bは、バインディング更新を要求する更新メッセージを管理サーバ19宛に送信する。更新メッセージには、S52の外部リンク接続によって付与された気付けアドレスが含まれる。
S112では、バインディング更新を要求された管理サーバ19が、当該要求に応じ、ルータ装置10bに対し、バインディング応答を行う。これにより、ルータ装置10bが、管理サーバ19から、バインディング応答の応答メッセージを受信する。
S113では、ルータ装置10bが、バインディング応答を受け、ルータ広告を行う。具体的には、ルータ装置10bが、管理下のネットワークプレフィクスを含むルータ広告メッセージをローカルネットワーク1に対して送出する。
S114では、ルータ装置10aが、ルータ装置10bからのルータ広告メッセージを受信し、ルータ装置10bに対し、バインディング更新を要求する。具体的には、ルータ装置10aの内部インタフェースにルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスを生成して付与する。そして、ルータ装置10aは、その付与したアドレスを気付けアドレスとして、バインディング更新を要求する更新メッセージに含めて、その更新メッセージを管理サーバ18に送信する。
S115では、ルータ装置10bは、ルータ装置10aからの更新メッセージを捕捉して、管理サーバ19にトンネル転送する。
S116では、管理サーバ19は、ルータ装置10bからトンネル転送されたトンネルパケットを抽出する。そして、管理サーバ19は、抽出したトンネルパケットを上記更新メッセージに含めて、当該更新メッセージを管理サーバ18に転送する。
S117では、管理サーバ18は、管理サーバ19に対し、バインディング応答を行う。具体的には、管理サーバ18は、管理サーバ19からの更新メッセージを受信し、ルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスをバインディングキャッシュに登録する。そして、管理サーバ18は、その登録が完了したことを知らせるための応答メッセージをルータ装置10a宛に送信する。
S118では、管理サーバ18からの送信を受けて、管理サーバ19は、上記応答メッセージを捕捉して、ルータ装置10bにトンネル転送する。
S119では、ルータ装置10aが、トンネル転送されたトンネルパケットを抽出して、ルータ装置10aに転送する。これにより、ルータ装置10aが応答メッセージを受信し、その登録が完了する。
その後、ルータ装置10aの外部リンクが切断され(図3D中の破線参照)、外部端末20から送信される端末30宛のパケットは、管理サーバ18に捕捉された(S120参照)後、ルータ装置10aにトンネル転送されて、管理サーバ19に捕捉される(S121参照)。そして、管理サーバ19は、上記パケットをルータ装置10bにトンネル転送する(S122参照)。ルータ装置10bは、トンネル転送されたトンネルパケットをルータ装置10aに転送し(S123参照)、ルータ装置10aがそのトンネルパケットを抽出して端末30に転送する(S124参照)。
他方、端末30から送信された外部端末20宛のパケットは、ルータ装置10aに捕捉される(S124参照)。その後、ルータ装置10aが、管理サーバ18宛のトンネルパケットを生成してルータ装置10bに送信し、ルータ装置10bがそのトンネルパケットを捕捉する(S123参照)。そして、ルータ装置10bが、そのトンネルパケットを管理サーバ19にトンネル転送する(S122参照)。管理サーバ19は、トンネル転送されたトンネルパケットを抽出して管理サーバ18に送信し、管理サーバ18が、そのトンネルパケットを捕捉する(S121参照)。そして、管理サーバ18が、そのトンネルパケットを抽出して外部端末20に転送する(S120参照)。
次に、処理3について図4に基づいて説明する。
S201において、ルータ装置10bは、ルータ広告を行う。具体的には、ルータ装置10bは、ローカルネットワーク1上に送信(例えばブロードキャスト)するルータ広告メッセージをローカルネットワーク1に送出する。ここでのルータ広告メッセージには、ルータ装置10aの管理下にあるネットワークプレフィクス(ルータ装置10bが事前に取得済みのもの)と、ルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスとが含まれる。
また、ルータ装置10bは、ルータ広告メッセージを送出する際に、上記2つのネットワークプレフィクスに優先度を付与する。本実施の形態では、ルータ装置10aの管理下にあるネットワークプレフィクスには、「低」の優先度が付与され、ルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスには、「高」の優先度が付与される。つまり、ルータ装置10bは、自己の管理下にあるネットワークプレフィクスの優先度を、別のルータ装置10aの管理下にあるネットワークプレフィクスよりも高く設定する。
ここで、上記ルータ広告メッセージに含まれるプレフィクス情報オプション500の一例を図5に示す。
この例では、プレフィクス情報オプション500に、ネットワークのプリファレンスフィールド(prf)501およびプレフィクスフィールド(prefix)502が含まれている。プリファレンスフィールド501には、ネットワークプレフィクスの優先度が保持され、プレフィクスフィールド502には、ネットワークプレフィクスの値が保持される。また、プレフィクスフィールド502には、有効時間やネットワークプレフィクス長など、ネットワークプレフィクスに関する情報も含まれる。
なお、このプレフィクス情報オプション500は、個々のネットワークプレフィクスごとに付与される。
図4に戻って、S202において、ルータ装置10bは、ルータ装置10aのネットワークプレフィクスについての中継処理を停止させる旨の停止通知をローカルネットワーク1に送出する。これにより、端末30は、その停止通知を受け、停止通知に示されたネットワークプレフィクス(ルータ装置10aのもの)についてのネクストホップ(デフォルトルータ)をルータ装置10bに変更する。
しかし、このような場合においても、端末30が新たなセッションを開始する際は、「高」の優先度が付与されたネットワークプレフィクス、すなわちルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスが用いられ、ルータ装置10aのネットワークプレフィクスに応じたアドレスは用いられない。
そこで、上記ルータ装置10bへの変更時、すなわちルータ装置の切替時に、端末30が通信中のフローを有する場合、次のような中継処理が行われる。すなわち、端末30が、外部端末20宛のパケットを送信すると、ルータ装置10bがそのパケットを捕捉する(S203参照)。そして、ルータ装置10bが、そのパケットを、管理サーバ18または管理サーバ19にトンネル転送する(S204参照)。その後、管理サーバ18が、トンネル転送されたトンネルパケットを抽出して外部端末20に転送する(S205参照)。
他方、外部端末20が、端末30宛のパケットを送信すると、そのパケットは、外部装置20から管理サーバ18、ルータ装置10b、端末30の順に中継される(S205、S204、S203参照)。
これに対して、S53において、端末30が新たなセッションを開始した場合、その通信フローは、ルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスが終端点となる。
すなわち、端末30が外部端末20宛のパケットを送信すると、ルータ装置10bがそのパケットを捕捉する(S206参照)。そして、ルータ装置10bが、そのパケットを管理サーバ19にトンネル転送する(S207参照)。その後、管理サーバ19が、トンネル転送されたトンネルパケットを抽出して外部端末20に転送する(S208参照)。
他方、外部端末20が、端末30宛のパケットを送信すると、そのパケットは、外部装置20から管理サーバ19、ルータ装置10b、端末30の順に中継される(S208、S207、S206参照)。
[ルータ装置の構成例]
次に、ルータ装置10aの構成例について図6に基づいて説明する。なお、ルータ装置10bの構成もルータ装置10aの構成と同様である。
図6において、ルータ装置10aは、外部通信インタフェース21、内部通信インタフェース22、L3処理部23および上位層処理部24を有する。さらに、ルータ装置10aは、切替処理部(取得部、登録部または設定部ともいう)25、プレフィクス制御部(送信部)26、通信フロー検出部27および移動管理部28を有する。
外部通信インタフェース21は、ローカルネットワーク1の外部にある各基地局装置16、17と接続するためのインタフェースである。内部通信インタフェース22は、ローカルネットワーク1に接続するためのインタフェースである。L3処理部23は、ネットワーク層での処理を行う。
上位層処理部24は、ネットワーク層よりも上位の層での処理を行う。上位層処理部24は、ルータ装置10aがレイヤ4以上での中継を行う場合や、アプリケーションを動作させる場合に必要となるが、レイヤ3以下での中継を行う場合には不要となる。
本実施の形態では、ルータ装置10aは、レイヤ3での中継を行うこととするので、上位層処理部24は不要なものとして説明する。なお、ルータ装置10aは、レイヤ3以外のレイヤでの中継を行ってもよい。その他、ルータ装置10aの各部の機能は、後記する。
切替処理部(取得部)25は、ネットワーク1内の端末30と外部ネットワーク経由で外部端末20との間の通信を中継している中継中のルータ装置に割り当てられているネットワーク1内の第1のプレフィクスを取得する。また、切替処理部(登録部)25は、中継中のルータ装置を管理する管理サーバに対し、上記第1のプレフィクスを含むバインディングを外部ネットワーク経由で登録させる。さらに、切替処理部(設定部)25は、上記第1のプレフィクスの優先度を自装置に割り当てられている第2のプレフィクスよりも低く設定、または、上記第2のプレフィクスの優先度を上記第1のプレフィクスよりも高く設定の少なくともいずれか一方を行う。
[ルータ装置の処理例]
次に、ルータ装置10aの処理例について概説する。なお、ルータ装置10bもルータ装置10aと同様の処理を行う。
ルータ装置10aでは、L3処理部23が、外部通信インタフェース21を介してパケットを受け取った場合、次のような処理が行われる。すなわち、当該パケットがルータ装置10a宛の場合、L3処理部23は、そのパケットを処理したり、切替処理部25や移動管理部28、上位層処理部24に転送したりする。
他方、当該パケットがルータ装置10a宛のものではない場合、L3処理部23は、そのパケットの宛先に応じ、外部通信インタフェース21または内部通信インタフェース22に転送する。例えば、当該パケットが、ローカルネットワーク1上の端末30宛のものであった場合、L3処理部23は、そのパケットを、内部通信インタフェース22を介してローカルネットワーク1に送出する。なお、L3処理部23が、内部通信インタフェース22を介してパケットを受け取った場合も、外部通信インタフェース21を介してパケットを受け取った場合と同様の処理が行われる。
移動管理部28は、例えば、IETFに規定されたMobileIP/NEMO(Network Mobility)に基づく制御を行う。具体的には、外部通信インタフェース21に付与されるアドレス(気付けアドレス)が変更された場合、移動管理部28は、その旨の通知をL3処理部23から受け、次のような処理を行う。すなわち、移動管理部28は、ルータ装置10aのホームアドレスと、上記変更された気付けアドレスとの組を上記更新メッセージに含める。そして、移動管理部28は、その更新メッセージを管理サーバ18に送信する。
本実施の形態では、L3処理部23は、内部通信インタフェース22と接続される通信リンクに付与されたネットワークプレフィクスを管理している。このネットワークプレフィクスは、上記更新メッセージに含まれる。管理サーバ18は、ルータ装置10aのホームアドレスと、上記気付けアドレスとの組を管理する。
このようにすることにより、上記ネットワークプレフィクス宛のパケット、すなわち内部通信インタフェース22の接続先となるローカルネットワーク1上のパケット(端末30宛のもの)は、管理サーバ18経由でルータ装置10aを介して、ローカルネットワーク1に転送される。以上から、ネットワークの移動透過性(パケットの中継経路の明確性)を実現させることが可能となる。
なお、上記ネットワークプレフィクスは、ルータ装置10aによって静的に付与されてもよいし、動的に設定されてもよい。この動的に設定される場合、上記ネットワークプレフィクスは、ルータ装置10aからの要求に応じて、ネットワーク上に設置された管理サーバや、不図示のDHCPサーバによって割り当てられる(公知の技術)。
[切替元のルータ装置の処理例]
次に、切替元のルータ装置10aの処理例について、図7A〜7C、図8および図9に基づいて説明する。
まず、図7Aに基づいて説明する。なお、図7Aの処理例は、図2A、図3Aおよび図4の一連の処理に対応するものである。
S170において、ルータ装置10aの切替処理部25は、ルータ切替を開始する(図2AのS51に相当)。具体的には、切替処理部25は、外部通信インタフェース21の通信状態を監視し、その通信状態の悪化を検知した場合、ルータ装置の切替の開始を決定する。なお、上記通信状態の悪化を検知する原因として、例えば、リンクの切断、ビットエラー率の増加、受信電界強度の低下等がある。
S171では、切替処理部25は、切断の通知を行う(図2AのS40に相当)。具体的には、切替処理部25は、切断通知メッセージ(図2AのS40参照)を、L3処理部23および内部通信インタフェース22を介してローカルネットワーク1に送出する。
S172では、切替処理部25は、端末30からの切替要求があるかを判断する。具体的には、切替処理部25は、端末30からの切替要求メッセージ(図2AのS41参照)を受信したかどうかを判断する。
そして、例えば一定時間が経過した後も、上記切替要求メッセージが受信されなかった場合、端末30からの切替要求がないと判断され(S172のNo)、プレフィクス制御部26が、ルータ広告を送信する(S180)。具体的には、プレフィクス制御部26が、ルータライフタイムの値を「0」(ルータライフタイム=0)に設定し、その値を有するルータ広告メッセージをローカルネットワーク1に送出する。なお、外部リンクの明示的な切断は特に行わなくてよい。
他方、上記切替要求メッセージが受信された場合、端末30からの切替要求があったと判断され(S172のYes)たとき、切替処理部25は、ルータ装置10bに切替要求を行う(図2AのS42に相当)。具体的には、切替処理部25は、切替先のルータ装置10bに送る切替要求メッセージ(図2AのS42参照)を、L3処理部23および内部通信インタフェース22を介して送信する。なお、上記切替要求メッセージは、新規に生成されたものでもよいし、端末30から受信済みの上記切替要求メッセージに基づくものでもよい。
なお、本実施の形態の上記切断通知メッセージ又は切替要求メッセージには、ルータ装置10aが保持するバインディング更新リストが含まれる。このバインディング更新リストは、管理サーバ18のアドレスと、ルータ装置10aのホームアドレスと、ルータ装置10aが広告するネットワークプリフィックスを含んで構成されている。
ルータ装置10bは、切断通知メッセージ又は切替要求メッセージを受信した場合、各メッセージから、ルータ装置10aのバンディング更新リストを抽出する。そして、自己の保持するバインディング更新リストに、ルータ装置10aのバンディング更新リスト、すなわち管理サーバ18のアドレスと、ルータ装置10aのホームアドレスと、ルータ装置10aが広告するネットワークプリフィックスとを追加する。この追加例を図9に示す。
この例では、バインディング更新リスト800は、管理サーバのアドレス801と、ホームアドレス802と、ネットワークプリフィックス803とを含んで構成されている。
バインディング更新リスト800の1行目804には、ルータ装置10aのバンディング更新リストが含まれ、2行目805には、ルータ装置10bのバンディング更新リストが含まれている。この1行目804が、追加されたリストである。つまり、1行目804は、管理サーバ18のアドレスと、ルータ装置10aのホームアドレスと、Prefix1の値とが、対応付けられて追加されている(これが、ルータ装置10aが保持していたバインディング更新リストの内容である)。
S174では、切替処理部25は、BU送信の依頼を受ける(図3AのS61に相当)。具体的には、切替処理部25は、ルータ装置10bからの依頼メッセージ(図3AのS61参照)を、内部通信インタフェース22およびL3処理部23を介して受信する。
S175では、移動管理部28は、バインディング更新を要求する(図3AのS62に相当)。具体的には、切替処理部25は、上記受信した依頼メッセージから、ルータ装置10bに要求されたルータ装置10bの気付けアドレスを抽出する。そして、切替処理部25は、その気付けアドレスを移動管理部28に通知する。
当該通知を受けて、移動管理部28は、上記新たな気付けアドレスを更新メッセージ(図3AのS62参照)に含めて、その更新メッセージを、L3処理部23および外部通信インタフェース21を介して管理サーバ18に送信する。
ここで、上記新たな気付けアドレスを含む気付けアドレスオプション600の構成例を

図8に示す。この例では、気付けアドレスフィールド(Alternate Care-of Address)60
1に、ルータ装置10bの気付けアドレスが保持される。
なお、ルータ装置の移動管理部28が、管理サーバ18から、バインディング応答を受信した場合は、管理サーバ18からの応答メッセージを、外部通信インタフェース21およびL3処理部23を介して受信する。
そして、切替処理部25は、BU完了の旨を送信する。具体的には、切替処理部25は、管理サーバ18において上記新たな気付けアドレスの登録がされた旨を示すBU完了メッセージを、L3処理部23および外部通信インタフェース21を介して、ルータ装置10bに送信する。
その後、ルータ装置10bが、ルータ装置10aのプレフィクス(図9のPrefix1の値)を含むルータ広告メッセージを送信する(図4のS201に相当)とともに、停止通知メッセージをローカルネットワーク1に所定のタイミングで送出する(図4のS202に相当)。
上記送出を受け、図7AのS178では、切替処理部25が、ルータ装置10bから、停止通知を受信する(図4のS202に相当)。具体的には、切替処理部25が、停止通知メッセージを、内部通信インタフェース22およびL3処理部23を介して受信する。この場合、外部リンクが接続された状態であれば、切替処理部25は、その外部リンクを切断する(S179)。以上で、ルータ装置10aの切替処理が終了する。
なお、図7Aでは、図2A、図3Aおよび図4の一連の処理に相応する処理の場合について説明したが、図2Aに代えて、図2Bの処理を適用した場合、次の点が、図2Aの場合と異なる。
すなわち、図7AのS173の処理が省略される。図2Bの場合、端末30が、切替要求メッセージをルータ装置10bにも送信するため(図2BのS43参照)、ルータ装置10aが、切替要求メッセージをルータ装置10bに送信する必要がないからである。なお、端末30から送信される切替要求メッセージには、プレフィクス制御部26に管理されかつローカルネットワーク1に広告されたネットワークプレフィクスと、ルータ装置10aのアドレスとが含まれる。
また、図2Aに代えて、図2Cの処理を適用した場合、次の点が、図2Aの場合と異なる(図7A参照)。
すなわち、切替処理部25は、切替要求があった場合(図7AのS172のYes)に代えて、端末30を終端点とする中継フローの存在が確認された場合に、S173に進む。つまり、S172では、ルータ装置10aのフロー検出部27が、端末30を終端点とする通信フローがあるかを確認する。
また、図3Aに代えて、図3Bの処理を適用した場合、次の点が、図3Aの場合と異なる(図7A参照)。
すなわち、切替処理部25は、BU送信の依頼を受けた(図7AのS174に相当)後、
切替処理部25は、L3処理部23に対し、ping要求パケットを送信するよう通知する。通知を受けたL3処理部23は、外部通信インタフェース21を介して、ルータ装置10bのホームアドレス宛にping要求パケットを送信する。その後、L3処理部23は、ping応答パケットを、外部通信インタフェース21を介して受信し、切替処理部25に対し、ping応答パケットを受信したことを示すメッセージを通知する。
次に、図7Bに基づいて説明する。図7Bの処理例は、図2B、図3Cおよび図4の一連の処理に対応するものである。なお、図7Aと同一の処理についてはそれと同一の記号(符号含む)を付し、重複説明を省略する。そこで、以下では、S172Aの処理について説明する。
S172Aにおいて、ルータ装置10aの切替処理部25は、BU送信を依頼する(図3CのS91に相当)。具体的には、切替処理部25は、端末30からの切替要求メッセージを、内部通信インタフェース22およびL3処理部23を介して受信する。そして、切替処理部25は、その切替要求メッセージに応じ、BU送信の依頼メッセージを、L3処理部23および内部通信インタフェース22を介して、ルータ装置10bに送信し、S178以降の処理が行われる。
なお、上記依頼メッセージには、前述したとおり、次のような内容が含まれる。すなわち、ルータ装置10aと管理サーバ18との間のセキュリティポリシ、現時点におけるセキュリティアソシエーションに関する情報、管理サーバ18のアドレス、およびルータ装置10aのホームアドレスである。
次に、図7Cに基づいて説明する。図7Cの処理例は、図2A、図3Dおよび図4の一連の処理に対応するものである。なお、図7Aと同一の処理についてはそれと同一の記号(符号含む)を付し、重複説明を省略する。そこで、以下では、S172Bの処理を主に説明する。
S172Bにおいて、ルータ装置10aの切替処理部25は、ルータ広告を示すRA(Router Advertisement)を受信し(図3DのS113に相当)、S175に進む。具体的には、S172Bにおいて、切替処理部25は、端末30からの切替要求メッセージを受け、ルータ広告メッセージ(RA)を、内部通信インタフェース22およびL3処理部23を介して受信する。
S175において、切替処理部25は、バインディング更新を要求する(図3DのS114に相当)。具体的には、切替処理部25は、ルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスを生成して付与する。そして、切替処理部25は、そのアドレスを気付けアドレスとして、更新メッセージに含め、その更新メッセージを、L3処理部23および外部通信インタフェース21を介して管理サーバ18に送信する。
[切替先のルータ装置の処理例]
次に、切替先のルータ装置10bの処理例について図10A〜10Cおよび図11に基づいて説明する。
まず、図10Aに基づいて説明する。なお、図10Aの処理例は、図2A、図3Aおよび図4の一連の処理に対応するものである。
図10Aでは、S130において、ルータ装置10bの切替処理部25は、切替要求を受ける(図2AのS42に相当)。具体的には、切替処理部25は、ルータ装置10aからの切替要求メッセージを、内部通信インタフェース22およびL3処理部23を介して受信する。その後、切替処理部25は、上記切替要求メッセージから、送信元のルータ装置10aのアドレスおよびネットワークプレフィクスを抽出する。そして、切替処理部25は、上記抽出したルータ装置10aのアドレス(例えば、MR10a)およびネットワークプレフィクス(例えば、Prefix1)を、プレフィクス制御部26に転送する。この転送を受け、プレフィクス制御部26は、それらをプレフィクスリストに管理する。この管理例を図11に示す。
図11に示すプレフィクスリスト900には、ネットワークプレフィクスの値を記載するネットワークプレフィクス欄901、ネットワークプレフィクスが付与される通信インタフェースを記載する通信インタフェース欄902、ネットワークプレフィクスの管理主体のアドレスを記載するアドレス欄903、およびネットワークプレフィクスが広告される際に付与されるその優先度を記載する優先度欄904を含んで構成される。
ネットワークプレフィクス欄901には、S130の切替要求によって通知されたPrefix1(ルータ装置10aのネットワークプレフィクス)が記載されている。また、通信インタフェース欄902には、内部通信インタフェース22を示す内部IF1(ルータ装置10bにおいて付与される通信インタフェース)が記載されている。さらに、アドレス欄903には、ルータ装置10aのアドレスMR10aが記載されている。また、優先度欄904には、優先度が低いことを示す「低」が記載されている。
ここで、本実施の形態の上記切断通知メッセージ又は切替要求メッセージには、第1のルータ装置(10aまたは10b)が保持するバインディング更新リストが含まれている。第2のルータ装置(10bまたは10a)は、上記いずれかのメッセージから、第1のルータ装置のバインディング更新リストを抽出する。そして、第2のルータ装置は、自己の保持するバインディング更新リストに、抽出したバインディング更新リスト、すなわち管理サーバのアドレスと、ホームアドレスと、ネットワークプリフィックスとを追加する。この追加例は図9に示したとおりである。図9のバインディング更新リストには、ルータ装置10aのバインディング更新リストが1行目804に追加されている。
図10Aに戻って、S131において、L3処理部23は、外部通信インタフェース21による外部リンク(基地局装置17)と接続を行う(図2AのS52に相当)。この接続により、L3処理部23は、外部リンクに接続され、外部通信インタフェース21に対するアドレス(気付けアドレス)を(から)取得あるいは生成する。そして、L3処理部23は、移動管理部28に気付けアドレスを通知して、切替処理部25に制御させる。移動管理部28は、管理サーバ18への上記気付けアドレスの登録を適宜実施する。
S132において、切替制御部25は、BU送信の依頼を行う(図3AのS61に相当)。
具体的には、切替制御部25は、移動管理部28から、上記通知された気付けアドレスを取得し、それをBU送信の依頼メッセージに記載する。そして、切替制御部25は、S130で受信した切替要求元のルータ装置10aに対し、BU送信の依頼メッセージを送信する。なお、図3Bの処理の場合、S132において、切替制御部25は、BU送信の依頼メッセージに自己のホームアドレスを記載して送信する。この点のみが図3Aの場合と異なる。これにより、ルータ装置10aでは、ルータ装置10bのアドレスを管理サーバ18に登録させる処理が行われる。
S134において、プレフィクス制御部26は、ルータ広告を行う(図4のS201に相当)。具体的には、切替処理部25がBU完了の旨を受信した後、プレフィクス制御部26は、先に構築したプレフィクスリスト900(図11参照)に基づいて、ルータ広告メッセージ(内部通信インタフェース22に関するネットワークプレフィクスを含む)を、L3処理部23および内部通信インタフェース22を介して、ローカルネットワーク1に送出する。このとき、送出されるネットワークプレフィクスは、ルータ装置10aの管理下にあるネットワークプレフィクス(図11のPrefix1)、および自己の管理下にあるネットワークプレフィクス(図11のPrefix2)の2つである。
プレフィクス制御部26は、ルータ広告を行う際、「Prefix1」のネットワークプレフィクスの優先度を「低」にするとともに、「Prefix2」のネットワークプレフィクスの優先度を「高」に設定している。
S135において、プレフィクス制御部26は、送信元アドレスをルータ装置10aとして、停止通知をローカルネットワーク1内に送信する(図4のS202に相当)。この場合、プレフィクス制御部26は、切替処理部25からの指示に応じ、上記停止通知メッセージに次のような情報をセットする。すなわち、ルータ装置10aの送信元アドレス(図11のアドレス903のMR10a)、そのアドレスに対応する「Prefix1」のネットワークプレフィクス(図11のネットワークプレフィクス901参照)、および「0」のルータライフタイム値である。
次に、図10Bに基づいて説明する。図10Bの処理例は、図2B、図3Cおよび図4の一連の処理に対応するものである。なお、図10Aと同一の処理についてはそれと同一の記号(符号含む)を付し、重複説明を省略する。そこで、以下では、S131AおよびS131Bの処理について説明する。
S131Aにおいて、ルータ装置10bの切替制御部25は、BU送信の依頼を受ける(図3CのS91に相当)。この場合、BU送信の依頼メッセージには、次のような情報が含まれる。すなわち、ルータ装置10aと管理サーバ18との間でセキュリティアソシエーションを構築するためのセキュリティポリシ、および現在のセキュリティアソシエーションに関する情報である。さらに、管理サーバ18のアドレス、およびルータ装置10aのホームアドレスである。
S131Bにおいて、移動管理部28は、バインディング更新を要求する(図3CのS92に相当)。具体的には、移動管理部28は、IPsecを用いて、S131AでBU送信が依頼された依頼メッセージ中の内容に基づいて、管理サーバ18に対し、バインディング更新の更新メッセージを送信する。
次に、図10Cに基づいて説明する。図10Cの処理例は、図2A、図3Dおよび図4の一連の処理に対応するものである。なお、図10Aと同一の処理についてはそれと同一の記号(符号含む)を付し、重複説明を省略する。そこで、以下では、S131Cの処理について説明する。
S131Cにおいて、プレフィクス制御部26は、ルータ広告を行う(図3DのS113に相当)。具体的には、プレフィクス制御部26は、ローカルネットワーク1内にルータ広告メッセージを送信する。これにより、その後、プレフィクス制御部26は、ルータ装置10aからのバインディング更新の更新メッセージをルータ装置10bにトンネル転送を行う。
なお、本実施の形態においては、2台のルータ装置10a、10b(図7A〜7C、図10A〜10C参照)が、別個独立して動作する場合について説明したが、1台のルータ装置が、それらの動作をしてもよい。
[端末の構成例]
次に、端末30の構成例について図12に基づいて説明する。
図12において、端末30は、通信インタフェース31、L3処理部32および上位層処理部33を有する。さらに、端末30は、通信フロー検出部34、切替処理部(管理部、通信部または送信部ともいう)35およびプレフィクス判定部36を有する。
通信インタフェース31は、ローカルネットワーク1に接続するためのインタフェースであり、L3処理部32は、ネットワーク層の処理を行う。上位層処理部33は、ネットワーク層よりも上位の処理を行う。
通信フロー検出部34は、通信フローの有無を検出する。切替処理部35は、ルータ装置の切替処理を実施する。具体的には、切替処理部(管理部)35は、優先度の低い第1のプレフィクスおよび優先度の高い第2のプレフィクスを含むルータ広告を受信して管理する。また、切替処理部(通信部)35は、外部端末20との間の通信が終了した後は、上記第2のプレフィクスを使用し、外部端末20との通信を開始するとともに、外部端末20との通信が継続している間は、上記第1のプレフィクスを使用し、外部端末20との通信を継続する。さらに、切替処理部(送信部)35は、通信フロー検出部34において通信フローが検出された場合、中継中のルータ装置から別のルータ装置への変更の旨の情報(切替要求)をネットワーク1内に送信する。
プレフィクス判定部36は、ネットワークプレフィクスの優先度を識別する。
[端末の処理例]
次に、端末30の処理例について図13に基づいて説明する。ここでは、ルータ装置の切替処理に関する処理について、セッションを新規に開始するまでの処理について説明する。
S150において、端末30の切替処理部35は、切断通知の受信処理を行う(図2A〜図2CのS40参照)。具体的には、切替処理部35は、通信インタフェース31およびL3処理部32を介して、ルータ装置10aからの切断通知メッセージを受信して管理する。
S151において、通信フロー検出部34は、上記切断通知の送信元を中継するフローを有するかを検出する。具体的には、通信フロー検出部34は、切断通知メッセージの送信元、すなわちルータ装置10aをネクストホップとする通信フローが存在するか否かを検出する。
そして、通信フローが存在しない場合は(S151のNo)、処理を終了し、他方、存在する場合は(S151のYes)、S152に進み、切替処理部35は、切替要求を行う(図2AのS41、図2BのS43に相応)。S152の場合、切替処理部35は、切断通知メッセージの送信元であるルータ装置10aに切替要求メッセージを送信する。これにより、ルータ装置10aからルータ装置10bへの切替処理が開始される。
S153において、L3処理部32が、ルータ広告を受信する(図4のS201参照)。具体的には、L3処理部32が、ルータ装置10bから送信されたルータ広告メッセージを受信する。その後、L3処理部32は、そのルータ広告メッセージ中のプレフィクス情報オプション500(図5参照)から、ネットワークプレフィクス(図5のPrefix502参照)を抽出する。そして、L3処理部32は、パケットの送受信制御やルーティング制御に関する情報を保持するプレフィクステーブル(不図示)に、各プレフィクスとその優先度(ルータ装置10bに付与されたもの。図10A〜図10CのS134参照)とを記憶しておく。
S154において、L3処理部32は、停止通知(図10A〜図10CのS135参照)を受信する(図4のS202参照)。具体的には、L3処理部32は、ルータ装置10bから、停止通知メッセージを受信する。この停止通知メッセージには、ルータ装置10aの送信元アドレス、および「0」のルータライフタイムが含まれている。これにより、L3処理部32は、ルータ装置10aをネクストホップとする中継のためのエントリをルーティングテーブル(不図示)から削除する。
S155において、L3処理部32は、優先度低(つまり「低」の優先度)のプレフィックスを使用し、切替先ルータ(ルータ装置10b)にフロー送信を行う(図4のS203参照)。この時点で、ルータ装置10aの管理下にあるネットワークプレフィクスのネクストホップは、ルータ装置10bに変更される。このため、端末30は、ルータ装置10bを介した通信を意識することなく開始する(つまり、これまでの通信と同様の処理を行うことを意味する)。
その後、通信フロー検出部34が新たなセッションを検出した場合(S156のYes:図4のS51参照)、S157に進む。なお、継続中のセッションのうち、ルータ装置10aの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスを送信元アドレスとするものについては、そのセッションが終了するまでの間、そのアドレスが継続して使用される。
S157においては、L3処理部32は、優先度低(つまり「高」の優先度)のプレフィックスを使用し、切替先ルータ(ルータ装置10b)にフロー送信を行う(図4のS206参照)。この場合、L3処理部32は、ルータ装置10bの管理下にあるネットワークプレフィクスに応じたアドレスを使用する。
その後、端末30のL3処理部32は、上記ポリシに基づいて、プレフィクス判定部36が判定したネットワークプレフィクスの優先度に従って、優先度が低いネットワークプレフィクスは、継続しているセッションが完了したら使用させず、新規セッションでは優先度が高いネットワークプレフィクスに準じるアドレスを使用させる。これにより、ルータ切替処理時に継続していたセッションがすべて完了した時点で、ルータ装置10aが管理するネットワークプレフィクス、すなわち低優先度に設定したネットワークプレフィクスを使用する端末30がなくなり、その時点のローカルネットワーク1において適正なネットワークプレフィクスへの移行を効率的に行うことができる。なお、中継するフローがない状態で新規に開始するセッションが検出された場合、ルータ装置10bが広告するプレフィクスは自装置のプレフィクスのみである。そのため、端末30はルータ装置10bが広告するプレフィクスを用いて、フローをルータ装置10bに送信する。
以上のように、本実施の形態によれば、ルータ装置10bは、ルータ装置10aに割り当てられているネットワークプレフィクスを取得し、管理サーバ18に、そのネットワークプレフィクスを含むバインディング更新を登録させる。そして、ルータ装置10bは、当該プレフィクスの優先度を「低」に設定するとともに、自装置のネットワークプレフィクスの優先度を「高」に設定する。さらに、ルータ装置10bは、各々の優先度をもつネットワークプレフィクスを含むルータ広告をローカルネットワーク1上に送信する。これにより、端末30は、例えば、新たなセッションがある場合は、「高」の優先度をもつネットワークプレフィクスを使用し、ルータ装置10bにフロー送信する。他方、端末30は、例えば、通信フローが継続中の場合は、「低」の優先度をもつネットワークプレフィクスを使用し、ルータ装置10bにフロー送信する。
したがって、通信の状況に応じて、優先度の異なるネットワークプレフィクスを用いて通信経路を確保することが可能となる。よって、適正なネットワークプレフィクスを用いた通信を実現することができる。
また、従来における方法の場合と異なり、通信フローの有無が判別された後、必要に応じてルータ装置の切替が実施される。よって、例えば、ルータ装置自体のバッテリ消費量の削減を行うことが可能となる。
本発明は、外部リンクへの接続機能を持つ複数のルータ装置が存在するローカルネットワークにおけるルータ装置間の切替等に有用である。また、外部リンク網との切断を予期した場合に、パケットのロスを抑えながら迅速にルータ装置を切り替えるケースに適する。
本発明の実施の形態に係るルータ装置を含むシステム全体の構成例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理1の第1処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理1の第2処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理1の第3処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理2の第1処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理2の第2処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理2の第3処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理2の第4処理例を示す図である。 ルータ装置間の切替処理のうち処理3の処理例を示す図である。 プレフィクス情報オプションの一例を示す図である。 ルータ装置の構成例を示す図である。 切替元のルータ装置の第1処理例を示す図である。 切替元のルータ装置の第2処理例を示す図である。 切替元のルータ装置の第3処理例を示す図である。 気付けアドレスオプション600の構成例を示す図である。 バインディング更新リストの一例を示す図である。 切替先のルータ装置の第1処理例を示す図である。 切替先のルータ装置の第2処理例を示す図である。 切替先のルータ装置の第3処理例を示す図である。 プレフィクスリストの一例を示す図である。 端末の構成例を示す図である。 端末の処理例を示す図である。
符号の説明
1 ローカルネットワーク
2、3 アクセスネットワーク
4 バックボーンネットワーク
10 ルータ装置
16、17 基地局装置
18、19 管理サーバ
20 外部端末
21 外部通信インタフェース
22 内部通信インタフェース
23 L3処理部
24 上位層処理部
25 切替処理部
26 プレフィクス制御部
27 通信フロー検出部
30 端末
31 通信インタフェース
32 L3処理部
33 上位層処理部
34 通信フロー検出部
35 切替処理部

Claims (10)

  1. ネットワーク内の移動端末と、前記移動端末と外部ネットワーク経由で相手先装置との間の通信を中継し、かつ前記外部ネットワークに接続された複数の外部管理装置に管理される複数のルータ装置と、を含んで構成されるシステムにおけるルータ切替方法であって、
    前記中継中のルータ装置の切替先となる別のルータ装置は、
    前記中継中のルータ装置に割り当てられている前記ネットワーク内の第1のプレフィクスを取得するステップと、
    前記中継中のルータ装置を管理する外部管理装置に対し、前記取得した第1のプリフィクスを含むバインディングを前記外部ネットワーク経由で登録させるステップと、
    前記取得した第1のプレフィクスの優先度を自装置に割り当てられている第2のプレフィクスよりも低く設定、または、前記第2のプリフィクスの優先度を前記第1のプレフィクスよりも高く設定の少なくともいずれか一方を行い、各々の優先度をもつ前記第1および第2のプリフィクスを含むルータ広告を前記ネットワーク上に送信するステップと、を含み、
    前記移動端末は、
    前記相手先装置との通信が終了した後は、前記送信された優先度の高い第2のプレフィクスを使用し、前記別のルータ装置およびそのルータ装置を管理する外部管理装置を介して、前記相手先装置との通信を開始するステップ、を含む、
    ルータ切替方法。
  2. 前記移動端末は、
    前記相手先装置との通信が継続している間は、前記ルータ広告された優先度の低い第1のプレフィクスを使用し、前記別のルータ装置、および前記第1のプレフィクスを登録させた外部管理装置を介して、前記相手先装置との通信を継続するステップ、をさらに含む、
    請求項1に記載のルータ切替方法。
  3. 前記移動端末は、
    前記相手先装置との通信を開始するステップの前に、前記中継中のルータ装置から当該別のルータ装置への変更の旨の情報を受けるステップ、をさらに含む、
    請求項1に記載のルータ切替方法。
  4. 前記別のルータ装置が前記第1のプレフィクスを取得するステップの前に、
    前記中継中のルータ装置が、前記相手先装置との通信の有無を前記ネットワークに問い合わせるステップと、
    前記問い合わせを受けた前記ネットワーク内の移動端末が、前記通信の有無に対する応答を行うステップと、をさらに含む、
    請求項1に記載のルータ切替方法。
  5. 前記応答には、前記別のルータ装置に取得される前記第1のプレフィクスが含まれる、請求項4に記載のルータ切替方法。
  6. 前記別のルータ装置は、
    前記ネットワーク上の前記移動端末から、前記相手先装置との通信が終了したことを受けて、前記第1のプレフィクスの広告を停止するステップ、をさらに含む、
    請求項1に記載のルータ切替方法。
  7. ネットワーク内の移動端末と外部ネットワーク経由で相手先装置との間の通信を中継している中継中のルータ装置に割り当てられているネットワーク内のプレフィクスを取得する取得部と、
    中継中のルータ装置を管理する外部管理装置に対し、前記取得された第1のプリフィクスを含むバインディングを前記外部ネットワーク経由で登録させる登録部と、
    前記取得された第1のプレフィクスの優先度を自装置に割り当てられている第2のプレフィクスよりも低く設定、または、前記第2のプリフィクスの優先度を前記第1のプレフィクスよりも高く設定の少なくともいずれか一方を行う設定部と、
    各々の優先度をもつ前記第1および第2のプリフィクスを含むルータ広告を前記ネットワーク上に送信する送信部と、
    を含むルータ装置。
  8. 外部通信インタフェースの通信状態を監視し、その状態からルータ切替の開始を決定する切替処理部と、
    前記ルータ切替の開始を行う場合にネットワーク内に通信の有無を問い合わせるメッセージをネットワーク内に送信する送信部と、
    を含むルータ装置。
  9. 優先度の低い第1のプリフィクスおよび優先度の高い第2のプリフィクスを含むルータ広告を受信して管理する管理部と、
    ネットワーク内の移動端末と相手先装置との間のルータ装置経由の通信が終了した後は、前記優先度の高い第2のプレフィクスを使用し、前記相手先装置との通信を開始するとともに、前記相手先装置との通信が継続している間は、前記優先度の低い第1のプレフィクスを使用し、前記相手先装置との通信を継続する通信部と、
    を含む移動端末。
  10. 前記相手先装置との通信の有無を問い合わせるためのメッセージを受信した場合、その通信フローの有無を判定する通信フロー検出部と、
    前記通信フローがあった場合、中継中のルータ装置から当該別のルータ装置への変更の旨の情報を前記ネットワーク内に送信する送信部と、
    をさらに含む請求項9に記載の移動端末。
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