JP2007257568A - トンネルにおける火災検知システム - Google Patents

トンネルにおける火災検知システム Download PDF

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【課題】数Kmに及ぶトンネルを監視する場合、上記トンネルのカメラ映像と火災検知器による火災検知信号とによって二重監視する火災検知システムにおいて、上記火災検知システムの設置費用を低くすることができるトンネルにおける火災検知システムを提供することを目的とするものである。
【解決手段】トンネル内に設置されている複数のカメラ一体型火災検知器と、上記複数のカメラ一体型火災検知器が出力した映像信号を多重化して、光信号に変換するコンバータと、上記コンバータが出力した光映像信号であって、複数のカメラ一体型火災検知器が出力し、多重化された光映像信号を転送する光ファイバーとを有するトンネルにおける火災検知システムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、トンネルにおける火災検知システムに関する。
トンネル内の状況を、赤外線カメラ制御装置で制御される赤外線カメラを用いて撮像し、得られた画像データを画像メモリに記憶する。画像処理装置では画像メモリに記憶した画像データを入力し、画像処理を実施し、火災発生の感知や火災発生現場の特定を行う装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平5−46886号公報
ところで、従来のトンネル内でカメラ監視する場合、主に交通量監視や火災時の消火装置の起動操作を目的とし、交通量が多いかまたは長いトンネルが対象である。しかし、カメラ監視していないトンネルでも火災事故は発生し、防災設備の火災警報時には、事故現場にいる人間の連絡か、またはパトロール員が現場に駆けつけるまでは、トンネル内の火災を確認することができない。
また、従来のトンネル内のカメラ監視システムにおいて、カメラと分配器(トンネル外)との間では、1対1のアナログ光伝送を行い、分配器と監視装置(監視センタ)との間では、アナログ光多重伝送を行っている。したがって、光コンバータや光ケーブルの使用数が多く、また高価な多重伝送装置を使用するので、設備コストの増大を招いている。
本発明は、数Kmに及ぶトンネルを監視する場合、上記トンネルのカメラ映像と火災検知器による火災検知信号とによって二重監視する火災検知システムにおいて、上記火災検知システムの設置費用を低くすることができるトンネルにおける火災検知システムを提供することを目的とするものである。
本発明は、トンネル内に設置されている複数のカメラ一体型火災検知器と、上記複数のカメラ一体型火災検知器が出力した映像信号を多重化し、光信号に変換するコンバータと、上記コンバータが出力した光映像信号であって、複数のカメラ一体型火災検知器が出力し、多重化された光映像信号を転送する光ファイバーとを有するトンネルにおける火災検知システムである。
本発明によれば、複数の映像信号を多重化し、この多重化された映像信号を、伝送損失の少ない光ケーブルを介して伝送するので、数Kmに及ぶトンネルからのカメラ映像を伝送するに際して、その設置費用が低コストであるという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例である。
図1は、本発明の実施例1であるトンネルにおける火災検知システム100を示す図である。
トンネルにおける火災検知システム100は、複数のカメラ一体型火災検知器10と、複数の火災検知器SEと、複数のコンバータ20と、光ケーブル30と、複合メタルケーブル40と、信号受信装置50と、中央監視装置60と、トンネル内他設備70とを有する。
図2は、カメラ一体型火災検知器10の正面図である。
図3は、カメラ一体型火災検知器10の平面図である。
カメラ一体型火災検知器10は、CCDカメラ11と、火災検知部12と、機能試験ランプ13とを有する。火災検知部12は、車両から発生する炎を検知し、CCDカメラ11は、映像を配信することによって、火災かどうかを目視確認するための装置である。
火災検知器SEは、火災を検知する装置であり、カメラを有していない。
カメラ一体型火災検知器10と、従来の火災検知器SEとを配置する場合、トンネルTNの長手方向の壁側に、従来の火災検知器SEを所定間隔(たとえば100m間隔)で配置し、カメラ一体型火災検知器10を、従来の火災検知器SEの間に間欠的に配置する。つまり、火災検知器(火災検知器SE、および、カメラ一体型火災検知器10に含まれている火災検知部12)同士の配置距離が、たとえば50mであり、CCDカメラ11同士の配置距離が、たとえば100mである。
コンバータ20は、4つのカメラ一体型火災検知器10毎に、1つ設けられているが、4つ以外の複数のカメラ一体型火災検知器10毎に、1つ設けるようにしてもよい。
複合メタルケーブル40は、銅線等で構成され、映像信号の伝送とカメラ電源の供給とを行うケーブルであり、同軸ケーブル等で構成されている。
メタルケーブル41は、銅線等で構成され、火災検知等の電気信号を伝送するケーブルである。
信号受信装置50は、映像制御装置51を有し、火災検知器SE、火災検知部12からの信号を受信し、火災判定処理を行い、カメラが撮影した映像を配信制御し、火災時に他設備70の連動制御を行う。
中央監視装置60は、遠隔地で広域の道路交通監視を行い、映像表示装置61を有し、映像制御装置51から配信された映像を複数表示する。
また、カメラ一体型火災検知器10の正面中央には、図2に示すように、楕円状の火災検知部12が設置され、その上部にCCDカメラ11が設置されている。
火災検知部12は、水平方向に180度の範囲で監視する。CCDカメラ11は、レンズ汚れ防止のために、道路と直角の方向に向けるのではなく、道路と直角の方向からやや車両の進行方向に向いた方向、すなわち風下に向ける方向に設定されている。つまり、火災検知部12の中心軸とカメラ11の光軸との交角は、0度〜90度である。
また、CCDカメラ11は、水平方向に90度〜100度の範囲で監視する。ただし、CCDカメラ11による視界が機能試験ランプ13によって遮られないようにする(死角エリアの発生を少なくする)ために、火災検知部12の機能試験ランプ13の上部に、CCDカメラ11が搭載されている。
コンバータ20は、複数のカメラ一体型火災検知器10が出力した映像信号を多重化し、光信号にする。
図4は、火災検知システム100に使用されているコンバータ20の構成例を示すブロック図である。
コンバータ20は、信号変換装置21と、光変換装置22と、電源装置23とを有し、トンネルTN内に所定間隔で設置されている。
信号変換装置21には、第1映像信号ラインLP1、第2映像信号ラインLP2、第3映像信号ラインLP3、第4映像信号ラインLP4が接続されている。第1映像信号ラインLP1、第2映像信号ラインLP2、第3映像信号ラインLP3、第4映像信号ラインLP4のそれぞれの他端は、第1CCDカメラ111、第2CCDカメラ112、第3CCDカメラ113、第4CCDカメラ114に接続されている。
第1CCDカメラ111、第2CCDカメラ112、第3CCDカメラ113、第4CCDカメラ114は、CCDカメラ11と同じものである。コンバータ20に接続されている4つのカメラ一体型火災検知器10を、第1カメラ一体型火災検知器、第2カメラ一体型火災検知器、第3カメラ一体型火災検知器、第4カメラ一体型火災検知器とすれば、これらのそれぞれに、第1CCDカメラ111、第2CCDカメラ112、第3CCDカメラ113、第4CCDカメラ114が設けられている。
カメラ一体型火災検知器10と火災検知器SEとは、トンネルTN内に所定間隔で交互に設置されている。
信号変換装置21は、CCDカメラ11が出力した映像信号をA/D変換し、このA/D変換された映像信号を、MPEG4(動画像圧縮符号化方式)で圧縮した信号データにし、低ビットレート(10Mbps程度)で出力する。
なお、信号変換装置21は、A/D変換した映像信号を多重化することができる。
光変換装置22は、低ビットレートで出力された映像信号を光信号に変換し、光ケーブル30を介して、イーサネット(登録商標)等のネットワーク回線で送出する。
つまり、4つのカメラ一体型火災検知器10のそれぞれに接続されるカメラ起動信号ラインLS1、LS2、LS3、LS4と、4つのカメラ一体型火災検知器10のそれぞれに接続される映像信号ラインLP1、LP2、LP3、LP4とが、コンバータ20に接続され、4つのカメラ111、112、113、114が出力した映像信号を、1台のコンバータ20で多重化する。
映像信号を多重化することによって、コンバータ20の使用台数と光ケーブル30の配線本数とを削減することができ、また、MPEG4の採用によって、信号変換装置21と光変換装置22とを低コスト化することができる。
光ファイバ30は、コンバータ20が出力した光映像信号であって、複数のカメラ一体型火災検知器10が出力し、多重化された光映像信号を転送するものである。
また、光ケーブル30は、コンバータ20と映像制御装置51との間に設けられ、映像制御装置51と映像表示装置61との間に設けられている。なお、光ケーブル30は、コンバータ20と映像制御装置51との間で、個別配線にし、つまり、複数のコンバータ20の1つと映像制御装置51との間に、1本の光ケーブル30が接続されている。
メタルケーブル41は、カメラ一体型火災検知器10の火災検知部12または火災検知器SEが出力した火災信号を転送するケーブルである。
信号受信装置50は、モニタ機能を持つ映像制御装置51を有し、トンネルTN近傍の図示しない建屋に設置されている。映像制御装置51は、信号受信装置50内に設置するようにしてもよく、また、ネットワークケーブル等を使って、離れた位置に独立して設置するようにしてもよい。
中央監視装置60は、映像表示装置61を有する。
映像表示装置61は、24時間の広域道路監視を行う中央監視装置60の近くに設置する。
次に、火災検知システム100の動作について説明する。
図5−1、図5−2は、火災検知システム100の動作を示すフローチャートである。
まず、カメラ一体型火災検知器10と火災検知器SEとが、トンネル内を監視する(S1)。
カメラ一体型火災検知器10または火災検知器SEが、1回目の火災検知信号を発生すると(S2)、信号受信装置50がこの火災信号を受信し、検知器No.のプレアラーム情報を出力する(S3)。映像制御装置51は、所定の信号変換装置21について所定のカメラ映像の送信を指令する(S21)。
コンバータ20を構成する信号変換装置21は、カメラ映像の送信指令を受けると、電源装置23をON制御し、複数のカメラを起動させる(S23)。信号変換装置21は、入力する複数のアナログ映像信号をデジタル変換し、MPEG4で動画像圧縮符号化し、イーサネット(登録商標)で伝送可能な信号データに分割し、低ビットレート(10Mbps程度)で伝送する(S24)。光変換装置22は、送られてきた信号データを光の伝送信号に変換し、光ケーブル30を媒体としてイーサネット(登録商標)で伝送する(S25)。
コンバータ20から受信した光の伝送信号を、コンバータ52が信号データに戻し、映像制御装置51とコンバータ53とに送信する(S26)。映像制御装置51は、信号データを受信した映像信号に処理し、モニタに複数表示する(S32)。また、コンバータ53は、信号データを光信号に変換し、コンバータ62に送信する(S33)。
映像表示装置61は、内蔵するコンバータ62によって送られた光伝送信号を、信号データに戻し、映像信号に処理し、モニタに複数表示させる(S34)。
そして、映像表示装置61のモニタにおいて目視で火災を確認し(S35)、火災でなければ、最初の監視モード(S1)に戻り、火災であれば、火災警報を入力し(S36)、火災警報を発する(S15)。火災鎮火まで警報が連続するが(S16)、鎮火すると復旧操作を行い(S17)、最初の監視モード(S1)に戻る。
なお、検知器No.のプレアラーム情報を出す(S3)ときに、信号受信装置50は、数秒間の蓄積処理を行い(S11)、蓄積処理を終え、一旦監視状態に戻り(S12)、火災検知信号が再度なければ(S13)、最初の監視モード(S1)に戻り、火災検知信号を再度受信すると、信号受信装置50は、火災警報となり、火災信号を中央監視装置60に送信し(S14)、火災警報を発する(S15)。
火災鎮火まで警報が連続するが(S16)、鎮火すると復旧操作を行い(S17)、最初の監視モード(S1)に戻る。
実施例1は、主にカメラ映像の配信における低コスト化を実現する。
実施例1によれば、複数の映像信号を多重化し、この多重化された映像信号を、伝送損失の少ない光ケーブル30を介して伝送するので、数Kmに及ぶトンネルTNからのカメラ映像を伝送するに際して、その設置費用が低コストである。
また、実施例1によれば、カメラ一体型火災検知器10が火災検知信号を出力したときに、火災検知信号を出力したカメラ一体型火災検知器10のカメラの映像を、コンバータ20が映像表示装置61に表示させるので、カメラの映像と火災検知器SEとを二重監視することができ、これによって、火災判断の確度がより高い。
さらに、実施例1によれば、火災検知器SEが火災検知信号を出力したときに、コンバータ20が、火災検知信号を出力した火災検知器SEの近傍に設置されているカメラの映像を映像表示装置61に表示させるので、カメラの映像と火災検知器SEとを二重監視することができ、これによって、火災判断の確度がより高い。
図6は、本発明の実施例2であるトンネルにおける火災検知システム200を示す図である。
トンネルにおける火災検知システム200は、火災検知システム100において、光ケーブル30とメタルケーブル41との代わりに、光ケーブル130が設けられ、コンバータ20の代わりに、コンバータ120が設けられたものである。
コンバータ120は、火災検知器SEやその他防災端末が出力した火災信号を、映像信号に重畳して多重化するものである。
光ケーブル130は、火災検知器SEやその他防災端末が出力した火災信号を、映像信号に重畳した光信号を伝送するケーブルである。
火災検知システム200によれば、火災検知システム100が奏する効果の他に、メタルケーブル41を設置する必要がないので、システムをさらに低コスト化することができる。
つまり、信号受信装置50とコンバータ120との間の光ケーブル130において、火災検知器やその他防災端末の火災信号を、映像信号に重畳して伝送すれば、メタルケーブル40が不要となるので、システムのさらなる低コスト化を実現することができる。
本発明の実施例1であるトンネルにおける火災検知システム100を示す図である。 カメラ一体型火災検知器10の正面図である。 カメラ一体型火災検知器10の平面図である。 火災検知システム100に使用されているコンバータ20の構成例を示すブロック図である。 火災検知システム100の動作を示すフローチャートである。 火災検知システム100の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施例2であるトンネルにおける火災検知システム200を示す図である。
符号の説明
100…火災検知システム、
10…カメラ一体型火災検知器、
11…CCDカメラ、
12…火災検知部、
SE…従来の火災検知器、
20…コンバータ、
21…信号変換装置、
22…光変換装置、
23…電源装置、
30…光ケーブル、
40…複合メタルケーブル、
50…信号受信装置、
60…中央監視装置、
61…映像表示装置、
TN…トンネル。

Claims (4)

  1. トンネル内に設置されている複数のカメラ一体型火災検知器と;
    上記複数のカメラ一体型火災検知器が出力した映像信号を多重化して、光信号に変換するコンバータと;
    上記コンバータが出力した光映像信号であって、複数のカメラ一体型火災検知器が出力し、多重化された光映像信号を転送する光ファイバーと;
    を有することを特徴とするトンネルにおける火災検知システム。
  2. 請求項1において、
    トンネル内に設置されている複数の火災検知器と;
    上記カメラ一体型火災検知器が撮影した映像を、上記光ファイバを介して受信し、表示する映像表示装置と;
    上記カメラ一体型火災検知器または上記火災検知器が火災検知信号を出力すると、上記火災検知信号を出力した上記カメラ一体型火災検知器または火災検知器に対応する上記カメラ一体型火災検知器が撮影した映像を、上記映像表示装置に表示させ、一方、上記火災検知信号を出力した上記カメラ一体型火災検知器または火災検知器に対応しないカメラが撮影する映像を、上記映像表示装置に表示させない映像表示制御装置と;
    を有することを特徴とするトンネルにおける火災検知システム。
  3. 請求項1において、
    上記映像表示制御装置は、カメラ一体型火災検知器に設けられているカメラが、常時、映像信号を出力し、火災検知信号が出力されたときに、この出力された火災検知信号に対応するカメラ一体型火災検知器に設けられているカメラが撮影した映像を、映像表示装置に表示させる装置であるか、または、カメラ一体型火災検知器に設けられているカメラが、常時、映像信号を出力せず、火災検知信号を出力したときに、この出力された火災検知信号に対応するカメラ一体型火災検知器に設けられているカメラを起動し、この起動されたカメラが撮影した映像を、映像表示装置に表示させる装置であることを特徴とする火災検知システム。
  4. トンネル内に設置されている複数のカメラ一体型火災検知器と;
    複数の火災検知器と;
    上記複数のカメラ一体型火災検知器が出力した映像信号と、上記複数の火災検知器が出力した火災信号とを多重化して、光信号に変換するコンバータと;
    上記コンバータが出力した光映像信号であって、複数のカメラ一体型火災検知器が出力し、多重化された光映像信号と、火災信号とを転送する光ファイバーと;
    を有することを特徴とするトンネルにおける火災検知システム。
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