JP2007256579A - ネガ型感光性平版印刷版 - Google Patents

ネガ型感光性平版印刷版 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、700nm以上の近赤外光に対して高感度で、溶出性、耐刷性に優れ、経時による溶出性の低下や感度の変化が少なく保存性にも優れたネガ型感光性平版印刷版を提供する。
【解決手段】700nm〜900nmの間の波長領域に感度を付与する増感色素、ラジカル発生剤として有機ホウ素化合物とを含有する光重合性感光層を備えた平版印刷版において、該感光層に下記一般式(I)で表されるチオ尿素化合物を含有することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版。
【化1】
Figure 2007256579

ここで、RからRは水素または未置換のアルキル基であり、RからRは同じであっても異なっていても良く、RとRとで5員環または6員環を形成しても良い。
【選択図】 なし。

Description

本発明はネガ型感光性平版印刷版に関する。詳細には、近赤外レーザー光を用いた走査露光方式により製版される、高感度で、かつ、非画像部の溶出性に優れた光重合性平版印刷版に関する。
紫外光露光により感光し、画像形成を行う従来からの感光性樹脂およびこれを利用した平版印刷版に加えて、可視光領域の光に対する感度を大幅に向上させた高感度の感光性樹脂系が開発され、アルゴンイオンレーザー(488nm)やFD−YAG(532nm)等の光源を利用し、これらレーザーによる直接描画、製版が可能な系が実用化されている。これらは、光重合開始剤と色素増感剤および重合性化合物を有し、色素増感剤が吸収した光エネルギーを光重合開始剤のラジカル開裂に利用し、発生するラジカルによる重合性化合物の重合を利用するものである。
露光光源として可視光レーザー以外に、750nm以上の領域に発光する高出力半導体レーザーやYAGレーザー等が光源として利用されるようになり、これら光源の出力に合わせた感光材料およびこれを利用した印刷版の開発が盛んに行われるようになってきた。
上記の光重合系を構成する光重合開始剤と増感剤の具体的な組み合わせについては、例えば有機ホウ素アニオンとカチオン色素の組み合わせが特開昭62−143044号、同62−150242号、特開平5−5988号、特開2000−89455号公報等に記載されている。光重合開始剤の他の例としては、チタノセン化合物と増感剤の組み合わせについて特開昭63−221110号公報などに見られる。さらに、トリハロアルキル置換トリアジン化合物とシアニン色素の組み合わせについては特開平2−189548号公報等に見られ、ヘキサアリールビイミダゾール化合物と色素の組み合わせについては特開平1−279903号公報などに記載されている。
これらの内で特に有機ホウ素塩を含む光重合系は高感度でありかつ酸素の影響を比較的受けにくい等の理由で多くの検討がなされてきているが、酸素による重合阻害が少ない分、非画像部の溶出性が低いという問題があった。また、経時により溶出性の低下や感度の増感も顕著であった。特開2002−278085号公報(特許文献1)にはアルカノールアミンやポリアルキレンオキシ基を含有する現像液で処理する方法が、特開2003−66624号公報(特許文献2)にはアルカリ可溶性メルカプト化合物やチオエーテル化合物を含有するpH11.5〜12.8の現像液で処理する方法が開示されているが、近赤外の波長領域を増感した感光層に対する溶出性は十分なものではなかった。また、特開2005−99358号公報(特許文献3)はチタノセン化合物を光重合開始剤に用い感光層にチオ尿素誘導体を含有させる方法が保存時の減感抑制に顕著に効果を有することが記載されているが、700nm以上の近赤外光に対して十分な感度を有する感光性平版印刷版とは言えなかった。従って、750nm以上の近赤外光に対して高い感度を有し、耐刷力を低下させることなく非画像部の溶出性が良好で印刷時の地汚れの発生しない感光性平版印刷版が求められている。
特開2002−278085号公報 特開2003−66624号公報 特開2005−99358号公報
本発明の目的は、700nm以上の近赤外光に対して高感度で、溶出性、耐刷性に優れ、経時による溶出性の低下や感度の変化が少なく保存性にも優れたネガ型感光性平版印刷版を提供することにある。
本発明の上記目的は、700nm〜900nmの間の波長領域に感度を付与する増感色素、ラジカル発生剤として有機ホウ素化合物とを含有する光重合性感光層を備えた平版印刷版において、該感光層に下記一般式(I)で表されるチオ尿素化合物を含有することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版によって基本的に達成された。
Figure 2007256579
ここで、RからRは水素または未置換のアルキル基であり、RからRは同じであっても異なっていても良く、RとRとで5員環または6員環を形成しても良い。
700nm〜900nmの間の波長領域に感度を付与する増感色素、ラジカル発生剤として有機ホウ素化合物とを含有する光重合性感光層を備えた平版印刷版において、該感光層に一般式(I)で表されるチオ尿素化合物を含有することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版は750nm以上の近赤外光に対して高感度で溶出性、耐刷性に優れ、経時による溶出性の低下や感度の変化が少なく保存性にも優れたものであった。
あった。
本発明の平版印刷版の光重合性感光層は、700nm〜900nmの間の波長領域に感度を付与する増感色素、有機ホウ素化合物、一般式(I)で表されるチオ尿素化合物の他、後述するバインダーポリマーやラジカル重合性を有するモノマー、オリゴマーなどの重合性化合物により構成される。700nm〜900nmの間の波長領域に感度を付与する増感色素と有機ホウ素化合物を含有する光重合性感光層を備えた平版印刷版は、元来、溶出性が低いのみならず、経時による溶出性の低下や、感度の増感という問題があった。本発明者は一般式(I)で表されるチオ尿素化合物を用いることにより上記の平版印刷版の溶出性が顕著に改善されることを見出した。チオ尿素化合物の効果については前述の特開2005−99358号公報(特許文献3)にはチタノセンとチオ尿素化合物の組み合わせにより経時での減感抑制に顕著な効果を示すことが開示されているが、本発明におけるチオ尿素化合物の効果とは全く異なるものである。以下、本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物について具体的に説明する。
Figure 2007256579
ここで、RからRは水素または無置換のアルキル基であり、RからRは同じであっても異なっていても良く、また、RとRとで5員環または6員環を形成しても良い。RからRは、好ましくは水素または炭素数1〜6の無置換のアルキル基であり、さらにRからRの中の少なくとも1つは炭素数1〜6の無置換のアルキル基であることが好ましい。また、RとRとで環を形成していない場合にはRからRの中の少なくとも1つは水素であることが好ましい。
本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物の例を以下に示す。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
本発明の一般式(Iで表されるチオ尿素化合物の好ましい含有量は、本発明でラジカル発生剤として用いられる後述する有機ホウ素化合物1質量部に対して0.01〜10質量部の範囲であり、更に好ましくは0.05〜2質量部の範囲である。本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物は1種類で用いることも、2種以上の化合物を組み合わせて用いることも出来る。本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物の添加時期は感光層溶液を塗布するまでの任意の時期に添加することが出来る。
本発明700〜900nmの間の波長領域に感度を付与する好ましい増感色素については、カチオン性色素、アニオン性色素および電荷を有しない中性の色素としてメロシアニン、クマリン、キサンテン、チオキサンテン、アゾ色素等が使用できる。これらの内で特に好ましい例は、カチオン色素としてのシアニン、カルボシアニン、へミシアニン、メチン、ポリメチン、トリアリールメタン、インドリン、アジン、チアジン、キサンテン、オキサジン、アクリジン、ローダミンおよびアザメチン色素から選ばれる色素である。これらのカチオン性色素との組み合わせに於いては特に高感度でかつ保存性に優れるために好ましく使用される。色素としてこうした波長領域に吸収を有することが必要であり、こうした目的で使用される特に好ましい例を下記に示す。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
上記のような増感色素と後述するラジカル発生剤との量的な比率に於いて好ましい範囲が存在する。増感色素 1質量部に対してラジカル発生剤は0.01質量部から100質量部の範囲で用いることが好ましく、更に好ましくはラジカル発生剤は0.1質量部から50質量部の範囲で使用することが好ましい。
本発明に関わるネガ型感光性平版印刷版において用いられるラジカル発生剤は有機ホウ素化合物である。特に好ましい有機ホウ素化合物として、下記一般式で示される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2007256579
式中において、R11、R12、R13およびR14は各々同じであっても異なっていても良く、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基を表す。これらの内で、R11、R12、R13およびR14の内の一つがアルキル基であり、他の置換基がアリール基である場合が特に好ましい。
上記の有機ホウ素アニオンは、これと塩を形成するカチオンが同時に存在する。この場合のカチオンとしては、アルカリ金属イオンおよびオニウムイオンが挙げられる。オニウム塩としては、アンモニウム、スルホニウム、 ヨ一ドニウムおよびホスホニウム化合物が挙げられる。アルカリ金属イオンおよびオニウム化合物と有機ホウ素アニオンとの塩を用いる場合には、別に増感色素を添加することで色素が吸収する光の波長範囲での感光性を付与することが行われる。
この場合の有機ホウ素塩としては、先に示した一般式で表される有機ホウ素アニオンを含む塩であり、塩を形成するカチオンとしてはアルカリ金属イオンおよびオニウム化合物が好ましく使用される。特に好ましい例は、有機ホウ素アニオンとのオニウム塩として、テトラアルキルアンモニウム塩等のアンモニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等のスルホニウム塩、トリアリールアルキルホスホニウム塩等のホスホニウム塩が挙げられる。特に好ましい有機ホウ素塩の例を下記に示す。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
感光性平版印刷版上に形成される感光体組成中に於ける有機ホウ素塩の割合については好ましい範囲が存在し、感光性組成物トータル100質量部において該有機ホウ素塩は0.1質量部から50質量部の範囲で含まれていることが好ましい。
本発明に用いられるラジカル発生剤として上記の有機ホウ素化合物と組み合わせてトリハロアルキル置換化合物を用いることが好ましい。トリハロアルキル置換化合物とは、具体的にはトリクロロメチル基、トリブロモメチル基等のトリハロアルキル基を分子内に少なくとも一個以上有する化合物であり、好ましい例としては、該トリハロアルキル基が含窒素複素環基に結合した化合物としてs−トリアジン誘導体およびオキサジアゾール誘導体が挙げられ、或いは、該トリハロアルキル基がスルホニル基を介して芳香族環或いは含窒素複素環に結合したトリハロアルキルスルホニル化合物が挙げられる。
トリハロアルキル置換した含窒素複素環化合物やトリハロアルキルスルホニル化合物の特に好ましい例を以下に示す。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
上述したようなラジカル発生剤の含有量は、有機ホウ素化合物1質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲が好ましく、更には0.2〜4質量部の範囲で含まれることが好ましい。
本発明に関わるネガ型の赤外線レーザー感光性平版印刷版には、感光層中にエチレン性不飽和化合物を含む重合性化合物を用いることが好ましく行われ、この具体例としては、分子内に2個以上の重合性二重結合を有する重合性化合物が挙げられる。好ましいエチレン性不飽和化合物の例としては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールグリセロールトリアクリレート、グリセロールエポキシトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能アクリル系モノマーが挙げられる。
或いは、上記の重合性化合物に代えてラジカル重合性を有するオリゴマーも好ましく使用され、アクリロイル基、メタクリロイル基を導入した各種オリゴマーとしてポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等も同様に使用されるが、これらもエチレン性不飽和化合物として同様に好ましく用いることが出来る。
或いは更に好ましいエチレン性不飽和化合物として、ビニル基が置換したフェニル基が挙げられ、分子内に2個以上のスチリル基を有する化合物を使用した場合に於いて、発生するラジカルにより生成するスチリルラジカル同士の再結合により効果的に架橋を行うため、高感度のネガ型感光材料を作成する上で極めて好ましい。特に好ましいビニルフェニル基を有する化合物は、代表的には下記一般式で表される。
Figure 2007256579
式中、Zは連結基を表し、R11、R12及びR13は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基等であり、更にこれらの基は、アルキル基、アミノ基、アリール基、アルケニル基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基等で置換されていても良い。R14は置換可能な基または原子を表す。mは0〜4の整数を表し、kは2以上の整数を表す。
上記一般式について更に詳細に説明する。Zの連結基としては、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−N(R15)−、−C(O)−O−、−C(R16)=N−、−C(O)−、スルホニル基、複素環基等の単独もしくは2以上が複合した基が挙げられる。ここでR15及びR16は、水素原子、アルキル基、アリール基等を表す。更に、上記した連結基には、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
上記複素環基としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、イソオキサゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、イソチアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズセレナゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の含窒素複素環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、これらには置換基が結合していても良い。
上記一般式で表される化合物の中でも好ましい化合物が存在する。即ち、R11及びR12は水素原子でR13は水素原子もしくは炭素数4以下の低級アルキル基(メチル基、エチル基等)で、kは2〜10の化合物が好ましい。以下に具体例を示すが、これらの例に限定されるものではない。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
上記したようなモノマーもしくはオリゴマーの含有量は、バインダーポリマーに対して、1〜100質量%の範囲が好ましく、更に5〜50質量%の範囲が好ましい。
本発明の感光層は、重合性モノマーもしくはオリゴマーとして、上記したモノマーもしくはオリゴマーに加えて更に、ウレタン結合と重合性二重結合を有する化合物(以降、ウレタン化合物と称す)を含有するのが好ましい。ウレタン化合物を含有することによって、非画像部の溶出性が更に向上し、地汚れが改良される。
本発明の感光層は、上述した成分以外にも種々の目的で他の成分を添加することも好ましく行われる。例えば、保存性を向上させる目的で、ヒンダードフェノール化合物やヒンダードアミン化合物を添加することが好ましく行われる。これらの化合物の添加量は、バインダーポリマーに対して0.1〜10質量%の範囲で使用することが好ましい。
本発明の感光層は、公知の種々の塗布方式を用いて支持体上に塗布、乾燥される。塗布方式としては、例えばロールコーティング、ディップコーティング、エアナイフコーティング、グラビアコーティング、ホッパーコーティング、ブレードコーティング、ワイヤドクターコーティングなどが挙げられる。
本発明に関わるネガ型の赤外線レーザー感光性平版印刷版において感光層に含まれる高分子結着剤としては現像液に可溶であることが好ましく、特にカルボキシル基を有するアルカリ可溶性ポリマーであることが好ましい。こうした例としては、カルボキシル基含有モノマーを共重合成分として含むポリマーが挙げられ、この場合において共重合体組成中に含まれるカルボキシル基含有モノマーの割合として、トータル組成100質量%中に於いて5質量%以上99質量%以下であることが好ましく、これ以下の割合では共重合体がアルカリ水溶液に溶解しない場合がある。
上記のカルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸2−カルボキシエチルエステル、メタクリル酸−2−カルボキシエチルエステル、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、4−カルボキシスチレン等のような例が挙げられる。
上記のようなカルボキシル基含有モノマーとともに共重合体を形成するためのモノマーとしては、スチレン、4−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、 4−カルポキシスチレン、 4一アミノスチレン、クロロメチルスチレン、 −メトキシスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリールエステル或いはアルキルアリールエステル類、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸ポリプロピレングリコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有するメタクリル酸エステル類、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−2−ジエチルアミノエチル等のアミノ基含有メタクリル酸エステル類、或いはアクリル酸エステルとしてこれら対応するメタクリル酸エステルと同様の例、或いは、リン酸基を有するモノマーとしてビニルホスホン酸等、或いは、アリルアミン、ジアリルアミン等のアミノ基含有モノマー類、或いは、ビニルスルホン酸およびその塩、アリルスルホン酸およびその塩、メタリルスルホン酸およびその塩、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩等のスルホン酸基を有するモノマー類、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、 N−ビニルカルバゾール等の含窒素複素環を有するモノマー類、或いは4級アンモニウム塩基を有するモノマーとして4−ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライドによる4級化物、 N−ビニルイミダゾールのメチルクロライドによる4級化物、4−ビニルベンジルピリジニウムクロライド等、或いはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、またアクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシエチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド誘導体、さらにはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フェニルマレイミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、プロビオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、またメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、その他、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート等各種モノマーを先に述べたカルボキシル基含有モノマーとともに上記の内のモノマー単独あるいはこれらの任意の組み合わせで含む共重合体を本発明におけるネガ型の感光性平版印刷版における感光層中の高分子結着剤として使用することが出来る。
上記のカルボキシル基を有する高分子結着剤の構造中にはラジカル発生剤から生じるラジカルに反応性を有する置換基を有する場合も好ましく用いられる。例えば、ポリマー側鎖に重合性二重結合を導入した場合については極めて高感度なネガ型の感光性組成物を与えることから特に好ましく用いられる。さらには、側鎖に含まれる重合性二重結合としてビニル基が置換したフェニル基を有する場合に於いては、ラジカルが付加することにより生じるビニルラジカル同士が再結合により互いに結合することから高感度のネガ型の感光材料を与えるため極めて好ましい。
以下に、側鎖にビニルフェニル基を有する高分子結着剤について説明する。側鎖にビニルフェニル基を有する重合体とは、該フェニル基が直接もしくは連結基を介して主鎖と結合したものであり、連結基としては特に限定されず、任意の基、原子またはそれらの複合した基が挙げられる。また、前記フェニル基はビニル基以外の置換可能な基もしくは原子で置換されていても良く、また、前記ビニル基はハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基等で置換されていても良い。上記した側鎖にビニルフェニル基を有する重合体とは、更に詳細には、下記一般式で表される基を側鎖に有するものである。
Figure 2007256579
式中、Zは連結基を表し、R21、R22、及びR23は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基等であり、更にこれらの基は、アルキル基、アミノ基、アリール基、アルケニル基、カルボキシ基、スルホ基、ヒドロキシ基等で置換されていても良い。R24は置換可能な基または原子を表す。nは0または1を表し、mは0〜4の整数を表し、kは1〜4の整数を表す。
上記一般式について更に詳細に説明する。Zの連結基としては、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−N(R25)−、−C(O)−O−、−C(R26)=N−、−C(O)−、スルホニル基、複素環基、及び下記構造式で表される基等の単独もしくは2以上が複合した基が挙げられる。ここでR25及びR26は、水素原子、アルキル基、アリール基等を表す。更に、上記した連結基には、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
Figure 2007256579
上記複素環基としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、イソオキサゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、イソチアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズセレナゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の含窒素複素環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、更にこれらの複素環には置換基が結合していても良い。上記一般式で表される基の例を以下に示すが、これらの例に限定されるものではない。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
上記一般式で表される基の中には好ましいものが存在する。即ち、R21及びR22が水素原子でR23が水素原子もしくは炭素数4以下の低級アルキル基(メチル基、エチル基等)であるものが好ましい。更に、連結基Zとしては複素環を含むものが好ましく、kは1または2であるものが好ましい。
上記の例で示されるような側鎖にビニルフェニル基を有する高分子結着剤としては、アルカリ性水溶液に可溶性を有することが好ましく、そのためにカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として含む重合体であることが特に好ましい。この場合、共重合体組成に於ける側鎖にビニルフェニル基を有するモノマーの割合として、共重合体トータル組成100質量%中に対して5質量%以上95質量%以下であることが好ましく、10〜95質量%の範囲がより好ましく、更に20〜90質量%の範囲が好ましい。また、共重合体中に於けるカルボキシル基含有モノマーの割合は同じく5質量%以上99質量%以下であることが好ましく、更に10〜90質量%の範囲が好ましい。これ以下の割合では共重合体がアルカリ水溶液に溶解しない場合がある。
カルボキシル基を有するモノマー以外にも共重合体中に他のモノマー成分を導入して多元共重合体として合成、使用することも好ましく行うことが出来る。こうした場合に共重合体中に組み込むことが出来るモノマーとして、スチレン、4−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−カルボキシスチレン、4−アミノスチレン、クロロメチルスチレン、4−メトキシスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリールエステル或いはアルキルアリールエステル類、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸ポリプロピレングリコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有するメタクリル酸ポリプロピレングリコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有するメタクリル酸エステル類、メタクリル酸−2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−2−ジエチルアミノエチル等のアミノ基含有メタクリル酸エステル類、或いはアクリル酸エステルとしてこれら対応するメタクリル酸エステルと同様の例、或いは、リン酸基を有するモノマーとしてビニルホスホン酸等、或いは、アリルアミン、ジアリルアミン等のアミノ基含有モノマー類、或いは、ビニルスルホン酸およびその塩、アリルスルホン酸およびその塩、メタリルスルホン酸およびその塩、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩等のスルホン酸基を有するモノマー類、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等の含窒素複素環を有するモノマー類、或いは4級アンモニウム塩基を有するモノマーとして4−ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライドによる4級化物、N−ビニルイミダゾールのメチルクロライドによる4級化物、4−ビニルベンジルピリジニウムクロライド等、或いはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、またアクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシエチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド誘導体、さらにはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フェニルマレイミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、またメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、その他、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート等各種モノマーを適宜共重合モノマーとして使用することが出来る。これらのモノマーの共重合体中に占める割合としては、先に述べた共重合体組成中に於ける上記一般式で示す基およびカルボキシル基含有モノマーの好ましい割合が保たれている限りに於いて任意の割合で導入することが出来る。
上記のような高分子結着剤の分子量については好ましい範囲が存在し、質量平均分子量で1000から100万の範囲であることが好ましく、さらに1万から30万の範囲にあることが特に好ましい。
側鎖にビニルフェニル基を有する高分子結着剤の例を下記に示す。式中、数字は共重合体トータル組成100質量%中に於ける各繰り返し単位の質量%を表す。
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
本発明に関わるネガ型の赤外線レーザー感光性平版印刷版を構成する他の要素として着色剤の添加も好ましく行うことが出来る。着色剤としては露光および現像処理後に於いて画像部の視認性を高める目的で使用されるものであり、カーボンブラック、フタロシアニン系色素、トリアリールメタン系色素、アントラキノン系色素、アゾ系色素等の各種の色素および顔料を使用することが出来、バインダー 質量部に対して0.005質量部から0.5質量部の範囲で好ましく添加することが出来る。
本発明に関わるネガ型の赤外線レーザー感光性平版印刷版を構成する要素については上述の要素以外にも種々の目的で他の要素を追加して含有することも出来る。例えば感光性平版印刷版のブロッキングを防止する目的もしくは現像後の画像のシャープネス性を向上させる等の目的で無機物微粒子あるいは有機物微粒子を添加することも好ましく行われる。
感光層および酸素遮断層を塗設されて得られた感光性平版印刷版は、感光層に付与された感光域に応じてレーザー走査露光が行われ、露光された部分が架橋することでアルカリ性現像液に対する溶解性が低下することから、後述するアルカリ性現像液により未露光部を溶出することで露光画像のパターン形成が行われる。
本発明に用いられるアルカリ性現像液は、25℃におけるpHが10〜12であるのが好ましい。現像液のpHを上記範囲に調整するためのアルカリ性化合物として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、トリエチルアンモニウムハイドロキサイド等が挙げられるが、これらの内、特にアルカノールアミン類が好ましい。さらには、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール等の各種アルコール類をアルカリ性現像液中に添加することも好ましく行われる。また、各種界面活性剤の添加も好ましく行うことが出来る。こうしたアルカリ性現像液を用いて現像処理を行った後に、アラビアガム、デキストリン類等を使用して通常のガム引きが好ましく行われる。
以下実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、効果はもとより本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
厚みが0.24mmである砂目立て処理を行った陽極酸化アルミニウム板を使用して、この上に(不飽和結合を有する置換基を有さない)本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物として表1に示す化合物を使用して、下記の配合処方で示される感光性塗工液(1)を乾燥厚みが1.4ミクロンになるよう塗布を行い、75℃の乾燥器内にて6分間乾燥を行って試料1〜5とした。比較例としてチオ尿素化合物を含まないもの試料6、本発明の一般式(I)に属さないチオ尿素化合物(B−1)または(B−2)を使用したものを、それぞれ、試料7及び8とした。
<感光層塗工液(1)処方>
重合体(P−1;質量平均分子量約9万) 10質量部
本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物 1質量部 表1に記載
重合性二重結合モノマー(C−5) 2質量部
ラジカル発生剤1(BC−6) 2質量部
ラジカル発生剤2(T−3) 1質量部
増感色素(S−9) 0.4質量部
10%フタロシアニン分散液 0.5質量部
ジオキサン 70質量部
シクロヘキサノン 20質量部
フッ素系界面活性剤 0.01質量部
Figure 2007256579
Figure 2007256579
Figure 2007256579
上記のようにして得られた平版印刷版サンプルについて、以下の評価を行った。その結果を表1に示す。
<感度評価>
上記平版印刷版サンプルを830nm半導体レーザーを搭載した外面ドラム方式プレートセッター、大日本スクリーン製造株式会社製PT−R4000を使用して、ドラム回転速度1000rpm解像度2400dpi、レーザー照射エネルギー0〜100mJ/cmの範囲で変化させ、露光後に自動現像機として大日本スクリーン製造株式会社製PS版用自動現像機PD−1310を使用し、下記現像液を使用して現像処理(30℃)を行い処理前の版の反射濃度の90%の反射濃度を得られる露光エネルギーの逆数の対数値を求め、チオ尿素化合物を含まない比較の平版印刷版No.6を100とした時の相対値で感度を表した。
<現像液>
35%アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム
(花王(株)社製界面活性剤) 30g
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド 60g
リン酸 10g
N−エチルモノエタノールアミン 35g
EDTA2Na 1g
水で 1L
<保存性評価方法>
上記平版印刷版サンプルを、合い紙を用いずに解放状態で40℃で2週間放置するか、50℃RH80%で5日間放置した後の感度、溶出性、耐刷性の変化を調べた。
<溶出性>
溶出性は、上記平版印刷版を上記現像液を用いて28℃で手現像処理を行い、非画像部が完全に溶解するのに要する時間で表した。
<耐刷性>
耐刷性の評価は、印刷機はハイデルベルグTOK(Haidelberg社製オフセット印刷機の商標)を使用し、インキはBEST ONE墨H(T&KTOKA(株)社製)、湿し水はアストロマークIII(株式会社日研化学研究所社製湿し水)の1%水溶液を使用して印刷を行い、175lpiで2%の網点画像が欠落し印刷ができなくなった枚数で評価した。
5 25万枚以上
4 15万枚〜20万枚未満
3 10万枚〜15万枚未満
2 5万枚〜10万枚未満
1 5万枚以下
表1の結果より本発明の一般式(I)で表されるチオ尿素化合物を含有する平版印刷版は非画像部の溶出性と耐刷性が良好で、経時での溶出性の低下や感度の増感、耐刷の低下が少なく、保存性も良好であることが分かる。一方、比較のチオ尿素化合物を含有しない平版印刷版や一般式(I)に属さないチオ尿素化合物を含有する平版印刷版は溶出性が低く、更に経時により溶出性の更なる低下や感度の増加が見られる。

Claims (1)

  1. 700nm〜900nmの間の波長領域に感度を付与する増感色素、ラジカル発生剤として有機ホウ素化合物とを含有する光重合性感光層を備えた平版印刷版において、該感光層に下記一般式(I)で表されるチオ尿素化合物を含有することを特徴とするネガ型感光性平版印刷版。
    Figure 2007256579
    ここで、RからRは水素または未置換のアルキル基であり、RからRは同じであっても異なっていても良く、RとRとで5員環または6員環を形成しても良い。
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