JP2007256551A - マスクの設計方法及びマスク、並びに露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接ショット領域への遮光帯で反射した光の影響が低減されたレチクルを提供する。
【解決手段】照明NAに関するパラメータに基づいて、レチクルRの遮光帯32の幅を決定するので、レチクルRの一方の面(上面30a)から入射する光のうちレチクルR内を進行して遮光帯32で反射した光が、レチクルRの上面30aで再度反射して、レチクルRの下面30bを透過するのを回避することができる。これにより、隣接ショット領域への遮光帯で反射した光の影響を低減することが可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明はマスクの設計方法及びマスク、並びに露光装置に係り、更に詳しくはパターンが形成されるパターン領域を有するマスク及び該マスクの設計方法、並びにマスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置に関する。
従来より、半導体素子等の電子デバイスを製造するためのリソグラフィ工程では、形成すべき回路パターンを例えば4〜5倍程度に拡大した原版パターンが形成されたマスクあるいはレチクルと呼ばれる原版(以下、「レチクル」と総称する)を使用して、そのレチクルに形成された転写用の微細パターンを感光剤(レジスト)が塗布されたウエハあるいはガラスプレート等の基板(被露光基板)上に転写する投影露光装置が使用されている。
この種の露光装置を構成する照明光学系内には、基板上の露光領域(レチクル上の照明領域)を制限するための視野絞りとしてのレチクルブラインドが設けられているが、このレチクルブラインドの設定精度や結像ぼけなどにより、基板上に投影されるパターンの投影像の周囲には不要な露光部分や像ぼけが発生するおそれがある。
このため、レチクルの原版パターンの周囲には、遮光帯として所定サイズのクロム領域を設けることとしている。
ところで、近年における投影光学系の開口数(NA)の増大化(高NA化)及びコヒーレンスファクタ(の値)の増大化(高σ化)により、照明NA(=σ×NA)も大きくなっているが、このように照明NAが大きくなるにつれて、遮光帯の外側に漏れ出す光(漏れ光)が増大してきていることがわかってきた。
本発明は、後述する実施形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。ただし、各要素に付した括弧付きの符号はその要素の例示にすぎず、各要素を限定するものではない。
本発明は、第1の観点からすると、エネルギビームにより基板(W)を露光してパターンを形成する露光装置(100)で用いられる、前記パターンが形成されるパターン領域(PA)を有するマスク(R)の設計方法であって、前記マスク(R)に関する設計値を、前記エネルギビームの照明NAに関するパラメータに基づいて決定する工程を含むマスクの設計方法である。
これによれば、上記照明NAに関するパラメータに基づいて、マスクに関する設計値を決定するので、マスクの一方の面から入射する光のうちマスク内を進行してマスクの他方の面で反射した光が、マスクの一方の面で再度反射して、マスクの他方の面を透過するのを回避することができる(すなわち、漏れ光(ここでは、マスクで反射した後にマスクを透過する光を意味する)の発生を回避することができる)。したがって、このような漏れ光による露光精度への影響が低減されたマスクを製造することが可能である。
ここで、照明NAに関するパラメータは、エネルギビームを照明する照明系の照明条件や、投影光学系のNAなどをも含む概念である。
本発明は、第2の観点からすると、本発明のマスクの設計方法により設計された第1のマスク(R)である。
これによれば、本発明のマスクの設計方法により設計されているので、漏れ光による露光精度への影響を低減することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、本発明の第1のマスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置(100)であって、前記パターンの像を像面上に投影する投影光学系(PL)と;前記投影光学系の像面側に配置され、前記マスクに形成されたマークを検出するための、空間像計測用スリット(SL)を有する空間像計測装置(55、FM)と;を備える第1の露光装置である。
これによれば、空間像計測装置により、マスクに形成されたマークが検出されるので、これに基づいて、マスクと基板との位置合わせを行うことが可能である。したがって、漏れ光による露光精度への影響が低減された本発明の第1のマスクを用いて、高精度にマスクに形成されたパターンを基板上に転写することが可能である。
本発明は第4の観点からすると、平板状のマスク基板(130)と;該マスク基板の一側の面に、パターンが形成されるパターン領域を取り囲む状態で設けられた枠状の遮光帯(132)と;前記マスク基板に他側の面から入射し前記遮光帯で反射された光が、前記他側の面で再度反射するのを低減する、前記マスク基板の他側の面に設けられた反射抑制膜(36)と;を備える第2のマスクである。
これによれば、反射抑制膜により、マスク基板にパターンが形成されていない側の面から入射し遮光帯で反射して、マスク内を進行した光が、パターンが形成されていない側の面で再度反射するのを抑制することができるので、パターンが形成されていない側の面で光が反射し、その光がパターンが形成された側の面を透過して、漏れ光となるのを極力回避することができる。
本発明は、第5の観点からすると、マスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置であって、エネルギビームにより前記マスクを照明する照明系と;前記マスクに入射し、前記マスクの前記エネルギビームの光路後方側の面に設けられた遮光帯(132)で反射され、前記光路前方側の面で再度反射されたエネルギビームの少なくとも一部が、前記基板上へ到達するのを阻止する、前記マスクの前記光路後方に設けられたブラインド(40)と;を備える第2の露光装置である。
これによれば、マスクに入射し、該マスクのエネルギビームの光路後方側の面に設けられた遮光帯で反射され、光路前方側の面で再度反射されたエネルギビームの少なくとも一部が基板上へ到達するのを、マスクの光路後方に設けられたブラインドにより、阻止することができるので、漏れ光の発生が抑制され、これによる露光精度への影響を回避することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。露光装置100は、照明系10、レチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハステージWST及び装置全体を統括制御する制御装置(不図示)等を含んでいる。なお、露光装置100は、走査型露光装置である。
前記照明系10は、例えば特開2001−313250号公報(対応する米国特許出願公開第2003/0025890号明細書)などに開示されるように、回路パターン等が描かれたレチクルR上の一部をコヒーレントな照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明光ILが照射されるレチクルR上の領域は、照明系10内に設けられたレチクルブラインド(不図示)によりスリット状に規定されている。この領域を以下では照明領域ともいう。
前記レチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系48によって照明系10の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(Y軸方向)に指定された走査速度で駆動可能となっている。レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、レチクル干渉計という)53によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計53からのレチクルステージRSTの位置情報は不図示の制御装置に供給される。制御装置では、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動系48を介してレチクルステージRSTを駆動制御する。
前記レチクルRは、図2に平面図(底面図)にて示されるように、平面視(−Z方向から見て)正方形状のレチクル基板30を含んでいる。このレチクル基板30は、例えば厚さ6.35mmの厚さを有するガラス板から成り、−Z側の面の中央部には矩形(長方形)のパターン領域PAが設けられている。また、このパターン領域PAを取り囲むように、クロムから成る矩形枠状の遮光帯32が設けられている。更に、遮光帯32の外側の+X側及び−X側には、レチクルアライメントマーク(以下「AIS−RAマーク」と呼ぶ)AS1〜AS6が2列3行の配列で設けられている。なお、このAIS−RAマークAS1〜AS6の詳細については後に更に詳述する。
図1に戻り、前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックな縮小系が用いられている。この投影光学系PLの投影倍率は例えば1/4、1/5あるいは1/8等である。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの下側(図1における−Z側)で、不図示のベース上に配置され、例えばリニアモータ等を含むウエハステージ駆動系24によってY軸方向及びこれに直交するX軸方向に所定ストロークで駆動されるとともに、Z軸方向、θx方向、θy方向及びθz方向(Z軸回りの回転方向)に微小駆動可能な構成となっている。このウエハステージWST上には、不図示のウエハホルダが載置され、このウエハホルダ上にウエハWが例えば真空吸着等によって固定されている。
ウエハステージWSTのXY平面内での位置は、ウエハレーザ干渉計(ウエハ干渉計)28によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。
ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は不図示の制御装置に供給され、制御装置では、ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)に基づき、ウエハステージ駆動系24を介してウエハステージWSTを制御する。
また、ウエハステージWST上のウエハWの近傍には、基準マーク板FMが設けられている。この基準マーク板FMには、基準マークの他、空間像計測器の一部を構成するスリットSL(図3(A)参照)が形成されている。この基準マーク板FMの裏面側(ウエハステージWST内部)には、スリットSLに対応して、該スリットSLとともに空間像計測器を構成する光学系及び受光素子などを含む受光部55が設けられている。空間像計測器は、スリットSLを通過した光の光量を光学系を介して受光素子で検出する。
ここで、前述したレチクルRに設けられたAIS−RAマークAS1〜AS6について説明する。図3(B)には、AIS−RAマークAS1〜AS6が拡大して示されている。この図3(B)からわかるように、AIS−RAマークAS1〜AS6は、それぞれ等間隔で配置された複数本(図3(B)では3本)の縦線パターン12Aと複数本(図3(B)では3本)の横線パターン12Bとを含んでいる。このAIS−RAマークAS1(又はAS2〜AS6)を用いたアライメントを行う際には、ウエハステージWSTをX軸及びY軸に交差する方向にスキャンすることにより、空間像計測器のスリットSLを図3(A)に示されるAIS−RAマークAS1(又はAS2〜AS6)の投影像AS1’(又はAS2’〜AS6’)に対してスキャンさせる。このスキャン中、スリットを透過した光を空間像計測器の受光部で受光し、これに基づいてAIS−RAマークAS1(又はAS2〜AS6)の位置を検出する。なお、その他のAIS−RAマークAS2〜AS6も同様の構成となっており、同様にして各マークの位置を検出することができる。
なお、上では、1種類のマークのみを設ける場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、図4(A)に示されるような3種類のマーク(1種類のサーチマーク91と、2種類のアライメントマーク94A、94B)を含むマーク群を採用することも可能である。また、空間像計測器についても、ウエハステージWST上に1つのみ設けるのではなく、図4(B)に示されるように、X軸方向に所定間隔をあけて配置されるAIS−RAマーク(AS1とAS2、AS3とAS4、AS5とAS6)に対応してウエハステージWST上にX軸方向に所定間隔をあけた状態で2つ設けることとしても良い。
制御装置は、マイクロコンピュータ又はワークステーションを含んで構成され、装置の構成各部を統括して制御する。この制御装置は、露光装置の動作を制御する各種プログラムを実行するCPUの他、そのプログラムや各種データを記憶する内部メモリや、記憶装置など(いずれも不図示)を備えている。
次に、本実施形態のレチクルRの遮光帯の幅を決定する方法について説明する。
図5(A)には、従来から用いられているレチクルR’を上方から見た平面図であり、図5(B)には、図5(A)のA−A線断面図が模式的に示されている。
前記レチクルR’は、図5(A)からわかるように、レチクル基板130(厚さ6.35mm)と、該レチクル基板130のパターン領域PAの周囲を取り囲むように設けられた遮光帯132とを含んでいる。前記遮光帯132は、例えば幅が1.5mmに設定された矩形枠状を有している。この幅(1.5mm)は、従来は、レチクルブラインドのブラインド設定精度を考慮して設定されていた。
この遮光帯132により囲まれた領域はパターン領域PAとされており、また、遮光帯132の+Y側にはAIS−RAマークAS1,AS2が設けられ、遮光帯132の−Y側にはAIS−RAマークAS3,AS4が設けられている。
このレチクルR’では、照明NAが比較的小さい場合には、図5(B)に示されるようにレチクルR’の遮光帯132には、符号L1で示されるレーザ光(「レーザ光L1」と呼ぶ)が入射する。このときレーザ光L1よりも+X側のレーザ光は、照明系10内のレチクルブラインドにより遮光されている。
レーザ光L1は、レチクルR’の上面130aから入射すると、レチクル基板130内を進行し、遮光帯132で反射する。そして、再度レチクル基板130内を進行し、レチクルR’の上面130aで反射され、再度レチクル基板130内を進行して、遮光帯132で反射されるようになっている。
ここで、遮光帯132における反射率をr1、レチクルR’の上面130aにおける反射率をr2とすると、遮光帯132で2度目の反射を行ったレーザ光の光量は、(r1×r2×r1×入射光量)で表され、その後に再度レチクルR’の上面130aで反射されレチクルR’の下面130bから出射する光の光量(ここでは、出射する直前の光量を意味する)は、(r1×r2×r1×r2×入射光量)となり、十分に小さな光量となって出射されることとなり、この光が露光精度に影響を与えることはほとんどない。
一方、照明NAが大きくなると、図5(B)に示されるようにレチクルR’の遮光帯32’には、符号L2で示されるレーザ光(「レーザ光L2」と呼ぶ)が入射する。このとき、レーザ光L2より+X側のレーザ光は、照明系10内のレチクルブラインドにより遮光されている。このレーザ光L2も、レーザ光L1と同様に、レチクルR’の上面130aから入射すると、レチクル基板130内を進行し、遮光帯132で反射する。そして、再度レチクル基板130内を進行した後、レチクルR’の下面130bから出射する。
このとき、出射するレーザ光の光量(ここでは、出射する直前の光量を意味する)は、(r1×r2×入射光量)で表され、上述したレーザ光L1の場合と比較して大きな光量で出射されることがわかる。
この光量が、ウエハW上に塗布されたレジストに影響を与えるような場合には、実際に露光を行っているショット領域に隣接するショット領域への漏れ光(この場合の「漏れ光」とは、遮光帯で反射して隣接するショット領域に照射される光を意味している)となって、当該隣接するショット領域の露光精度に影響を与える可能性がある。
そこで、本実施形態では、図6(従来のレチクルを示す図5(B)に対応)の構成を採用する。この図6と図5(B)とを比較するとわかるように、パターン領域PAの大きさを同一に維持したまま、遮光帯の幅を広くとっている。これにより図6に示されるように、レーザ光L2が遮光帯32で1回反射した後レチクルRの上面30aで反射し、再度遮光帯32で受ける(反射する)ようにすることができる。したがって、照明NAが大きくなった場合であっても漏れ光の発生を抑制することが可能となる。
これにより、前述したように、実際の露光を行っているショット領域に隣接するショット領域への漏れ光による露光精度の影響が低減されるため、高精度な露光を実現することが可能である。
なお、上記においては、説明の便宜上、図面を用いた説明を行ったが、実際には、遮光帯32の帯幅を決定するためには、様々な要素に基づいて行う必要がある。すなわち、照明NAはもちろんコヒーレンスファクタσ値や投影光学系PLのNA、レチクル基板30におけるレーザ光の屈折率、レチクル基板30上面30a、下面30bにおける反射率レチクル基板の厚さ、遮光帯における反射率、及びウエハW表面に塗布される感光剤(レジスト)の感度などの情報のうちの少なくとも1つに基づいて帯幅の決定を行う必要がある。
以上、説明したように、本実施形態のレチクルRによると、照明NAに関するパラメータに基づいて、レチクルRの遮光帯32の幅を決定するので、レチクルRの一方の面(上面30a)から入射する光のうちレチクルR内を進行して遮光帯32で反射した光が、レチクルRの上面30aで再度反射して、レチクルRの下面30bを透過するのを回避することができる(隣接ショットへの漏れ光の影響を回避することができる)。
また、本実施形態の露光装置によると、上記レチクルを用いて露光を行うので、漏れ光による露光精度への影響を低減することが可能である。また、空間像計測器を用いたレチクルとウエハの位置合わせを行うので、この点からも露光精度の向上を図ることが可能である。
なお、上記実施形態では、一つの照明条件に基づいて遮光帯の幅を決定することとしたが、これに限らず、例えば、露光装置において、同一のレチクルを用い、種々の照明条件下で露光を行うような場合にあっては、例えば、各照明条件において漏れ光が抑制される遮光帯の幅を算出し、算出されたうちの最大の幅に設定することとすることができる。これにより、いずれの照明条件下でも、漏れ光の露光精度への影響を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、レチクルRのパターン領域PAの+X側及び−X側にAIS−RAマークを設けることとしたが、これに限られるものではなく、例えば、パターン領域PAを小さくできる場合には、図7に示されるように、レチクルの遮光帯32を内側に広げることとすることにより、パターン領域PAの+Y側及び−Y側にAIS−RAマークAS1,AS2、AS3,AS4を形成する領域を確保する。このようにすることで、上記実施形態と同様に、漏れ光の発生を抑制することができるとともに、従来(図5参照)と同様、AIS−RAマークをパターン領域PAの+Y側及び−Y側に設けることができるので、従来のAIS−RAマーク計測のシーケンスと同様のシーケンスでAIS−RAマークを行なうことが可能となる。また、従来と同様の配置なので、レチクル製造時のEB描画器の描画範囲や、製造されたレチクルの検査範囲の影響を受けずにマークを配置することができる。
また、AIS−RAマークを遮光帯の外側に設ける場合に限らず、例えば、図8に示されるように、パターン領域PAの内部に設けることとすることができる。この場合、AIS−RAマークAS1〜AS4を、最終的にチップをダイシングするためのスクライブライン上に設けることとすることができる。
なお、上記実施形態においては、遮光帯32で反射し、レチクルRの上面30aで反射した光がレチクルの下面30bから透過しないように、遮光帯の幅を変更する場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、以下の変形例1〜4のような方法を採用することも可能である。
(変形例1)
変形例1としては、図9のレチクルに示されるように、遮光帯32の帯幅は従来(図5(B)参照)と同一幅に設定する一方で、厚さを薄く(6.35mm以下)したレチクル基板30’を採用している。すなわち、このように厚さが薄く設定されたレチクル基板30’を採用することにより、図9に示されるように、照明NAが大きい場合のレーザ光(レーザ光L2)がレチクル基板30’の上面30a’に入射した場合であっても、レチクル基板30’内を+X方向に進行する距離が短いので、レチクル内で2回反射したとしても、X軸方向への到達距離が短い。したがって、従来と同様の幅を有する遮光帯を採用しても、漏れ光の発生を極力抑制することが可能である。これにより、レチクル基板30’の下面の面積に対してパターン領域PAが占める面積が大きい場合(すなわち、遮光帯の幅を広げることができない場合)であっても漏れ光の発生を極力抑制することができ、高精度な露光を実現することが可能である。
(変形例2)
変形例2としては、図10に示されるように、レチクルの構成(レチクル基板の厚さや遮光帯の幅など)は従来と同様のままにし、レチクルR’の下方に漏れ光を防止するためのブラインド40を設けることとする。これにより、図10に示されるように照明NAが大きい場合のレーザ光L2が遮光帯132及びレチクルRの上面130aで反射してレチクルRの下面130bから透過したとしても、その透過光が投影光学系PLを介してウエハW上に到達するのを防止することができる。これにより、照明NAの大小にかかわらず、レチクルの遮光帯や厚さなどを変更しなくても、漏れ光による露光精度の低下を抑制することが可能となる。この場合、AIS−RAマークを用いた計測を行う場合と、露光を行う場合とで、ブラインドの開口面積を変更することが可能である。
(変形例3)
変形例3としては、図11に示されるように、レチクル基板及び遮光帯の構成寸法は従来と同様のままにし、レチクル基板130の上面に反射抑制膜36を設けることとしている。これにより、レチクルに入射する光がレーザ光L1であるかレーザ光L2であるかにかかわらず、遮光帯132で反射した光が、レチクル基板130の上面で反射するのが極力抑制される。これにより漏れ光の発生が抑制され、高精度な露光を実現することが可能となる。
(変形例4)
変形例4としては、レチクル基板と遮光帯の構成寸法は従来と同様のままにし、レチクル基板と遮光帯の材料として、反射率の低い材料(例えば、MoSi(モリブデン・シリサイド)や、酸化クロムなど)を用いることとする。これにより、遮光帯における反射率r1とレチクル基板の上面における反射率r2を低くすることができるので、たとえ遮光帯で1回反射し、レチクル基板の上面で1回反射した後、レチクルを透過したとしても、透過光量(=r1×r2×入射光量)を小さくすることができるので、この光量が、ウエハ表面に塗布されたレジストを感光しない程度の光量であれば、漏れ光の露光精度への影響を極力抑制することが可能となる。
なお、上記実施形態及び変形例1〜4を組み合わせて、レチクルからの漏れ光を抑制することとしても良い。
なお、上記実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置に本発明が適用された場合について説明したが、本発明の適用範囲がこれに限定されないことは勿論である。すなわちステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置にも本発明は好適に適用できる。
なお、国際公開第2004/53955号パンフレットに開示される液浸露光装置に本発明を適用することも可能である。また、上記実施形態の露光装置は、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットなどに開示されているように、ウエハステージとは別に計測ステージを備えるものでも良い。
露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
なお、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した調整方法によりパターンの転写特性が調整される上記実施形態の露光装置で、マスクに形成されたパターンを感光物体上に転写するリソグラフィステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、パターンの転写特性が調整される上記実施形態の露光装置が用いられるので、高集積度のデバイスの生産性を向上することが可能である。
以上説明したように、本発明のマスクの製造方法は、露光装置に用いて好適なマスクの製造に適している。また、本発明のマスクは、露光装置で用いるのに適している。また、本発明の露光装置は、マスクに形成されたパターンを基板上に転写するのに適している。
一実施形態に係る露光装置を示す概略図である。 図1のレチクルを−Z側から見た状態を示す図である。 図3(A)は、空間像計測器を説明するための図であり、図3(B)は、AIS−RAマークの構成を示す図である。 図4(A)は、空間像計測器の変形例を示す図であり、図4(B)は、AIS−RAマークの変形例を示す図である。 図5(A)は、従来のレチクルを示す図であり、図5(B)は、図5(A)のA−A線断面図を模式的に示す図である。 一実施形態に係るレチクルの図5(B)に対応する図である。 遮光帯を内側に広げたレチクルを示す図である。 パターン領域内にAIS−RAマークを設けたレチクルを示す図である。 一実施形態の変形例1を説明するための図である。 一実施形態の変形例2を説明するための図である。 一実施形態の変形例3を説明するための図である。
符号の説明
10…照明系、30…レチクル基板(マスク基板)、32…遮光帯、36…反射防止膜(反射抑制膜)、40…ブラインド、100…露光装置、AIS…空間像計測装置、AS1〜AS6…AIS−RAマーク(マーク)、IL…照明光(エネルギビーム)、PA…パターン領域、PL…投影光学系、R…レチクル(マスク)、SL…スリット(空間像計測用スリット)、W…ウエハ(基板)。

Claims (15)

  1. エネルギビームにより基板を露光してパターンを形成する露光装置で用いられる、前記パターンが形成されるパターン領域を有するマスクの設計方法であって、
    前記マスクに関する設計値を、前記エネルギビームの照明NAに関するパラメータに基づいて決定する工程を含むマスクの設計方法。
  2. 前記照明NAに関するパラメータは、前記エネルギビームの照明条件を含むことを特徴とする請求項1に記載のマスクの設計方法。
  3. 前記露光装置は、投影光学系を備え、
    前記照明NAに関するパラメータは、前記投影光学系のNAを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクの設計方法。
  4. 前記マスクは、一側の面に前記パターン領域が設けられたマスク基板と、該マスク基板の前記一側の面に、前記パターン領域を取り囲む状態で設けられる枠状の遮光帯と、を有し、
    前記マスクに関する設計値は、前記遮光帯の帯幅及び前記マスク基板の厚さの少なくとも一方の設計値を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のマスクの設計方法。
  5. 前記マスクに関する設計値は、前記マスク基板の他側の面側から入射して前記遮光帯で反射され、再度マスク基板の他側の面で反射されたエネルギビームが、再度遮光帯で反射される程度の値に設定されることを特徴とする請求項4に記載のマスクの設計方法。
  6. 前記遮光帯の帯幅は、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項4又は5に記載のマスクの設計方法。
  7. 前記マスク基板の厚さは、6.35mmよりも薄いことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のマスクの設計方法。
  8. 前記マスクは、一側の面に前記パターン領域が形成されたマスク基板と、該マスク基板の前記一側の面に、前記パターン領域を取り囲む状態で設けられる枠状の遮光帯と、を含み、
    前記マスクに関する設計値は、前記遮光帯の反射率及び前記マスク基板の反射率の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のマスクの設計方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のマスクの設計方法により設計されたマスク。
  10. 前記基板との位置合わせに用いられるマークが設けられていることを特徴とする請求項9に記載のマスク。
  11. 前記マークは、前記枠状の遮光帯の外側に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のマスク。
  12. 前記マークは、前記パターン領域内の一部に設けられていることを特徴とする請求項10に記載のマスク。
  13. 請求項9〜12のいずれか一項に記載のマスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置であって、
    前記パターンの像を像面上に投影する投影光学系と;
    前記投影光学系の像面側に配置され、前記マスクに形成されたマークを検出するための、空間像計測用スリットを有する空間像計測装置と;を備える露光装置。
  14. 平板状のマスク基板と;
    該マスク基板の一側の面に、パターンが形成されるパターン領域を取り囲む状態で設けられた枠状の遮光帯と;
    前記マスク基板に他側の面から入射し前記遮光帯で反射された光が、前記他側の面で再度反射するのを低減する、前記マスク基板の他側の面に設けられた反射抑制膜と;を備えるマスク。
  15. マスクに形成されたパターンを基板上に転写する露光装置であって、
    エネルギビームにより前記マスクを照明する照明系と;
    前記マスクに入射し、前記マスクの前記エネルギビームの光路後方側の面に設けられた遮光帯で反射され、前記マスクの前記光路前方側の面で再度反射されたエネルギビームの少なくとも一部が、前記基板上へ到達するのを阻止する、前記マスクの前記光路後方に設けられたブラインドと;を備える露光装置。
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