JP2007254905A - 難燃性再生原着ポリエステル繊維 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、再生ポリエステル樹脂(A)を原料とした高強度で耐候性および製糸性に優れた産業用途の難燃性再生原着ポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】バージンチップ工程および/またはフィルム製造工程において発生するポリエステル屑から得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)を50重量%以上と、リン原子を10000〜30000ppm含有する固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂を50重量%以下混合して得られ、単糸繊度1〜20dtex、強度5.0〜9.0cN/dtex、顔料を0.1〜1重量%含有する難燃性再生原着ポリエステル繊維である。そして、好ましくは、耐候性試験後の強力保持率が75%以上であって、繊維中にリン原子を3000〜7000ppm含有してなる難燃性再生原着ポリエステル繊維である。
【選択図】なし
【解決手段】バージンチップ工程および/またはフィルム製造工程において発生するポリエステル屑から得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)を50重量%以上と、リン原子を10000〜30000ppm含有する固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂を50重量%以下混合して得られ、単糸繊度1〜20dtex、強度5.0〜9.0cN/dtex、顔料を0.1〜1重量%含有する難燃性再生原着ポリエステル繊維である。そして、好ましくは、耐候性試験後の強力保持率が75%以上であって、繊維中にリン原子を3000〜7000ppm含有してなる難燃性再生原着ポリエステル繊維である。
【選択図】なし
Description
本発明は、再生ポリエステル樹脂を原料とした高強度で耐候性および製糸性に優れた産業用途の難燃性再生原着ポリエステル繊維に関するものである。
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートは、その力学特性、耐熱性、成形性、耐薬品性等のバランスに優れ、安価であることから、繊維、フィルム、PETボトルに代表される成型品や包装材として幅広く使用されているが、近年、資源の再利用、環境問題等の面から、使用後のポリエステル製品、あるいは成型工程で発生したポリエステル屑を回収し再利用する試みがなされており、その用途としては繊維やPETボトルの原料として用いられている。
従来の再生ポリエステル樹脂より産業用として好適な繊維を得る方法としては、PETボトル再生樹脂を固相重合して繊維化する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されており、産資用ポリエステル繊維として十分使用可能な強度を有し、かつ生産性よく得ることができる産資用再生ポリエステル繊維が提供できるとされている。しかしながら、当該技術では、再生ポリエステルの原着化や高強度化については、記載されているものの、再生原着ポリエステルの難燃性付与については、何らの開示も示唆するものではなかった。また、実施例にはPETボトル再生樹脂を固相重合することにより高強度繊維を得る方法が記載されているが、PETボトルを回収してチップ化する際に異物の混入が避けられず、また、色々なPETボトルが区別無く回収され、チップ化されることから粘度のバラツキも大きい。このため、高強度繊維を得るために必要な高倍率で延伸する条件においては製糸性が悪化してしまうという問題を有している。
また、再生ポリエステルに難燃性を付与する従来技術としては、リサイクルポリエステルを含有するポリエステル樹脂からなるポリエステル繊維であって、極限粘度〔η〕が0.75以上、強度5.5cN/dtex以上であり、リン原子の含有量が1000〜10000ppmである難燃性再生ポリエステル繊維(例えば、特許文献2参照)が提案されており、産業資材用途に十分使用可能である高強度と難燃性を有する難燃性再生ポリエステル繊維を提供するとされている。しかしながら、当該技術では、有機または無機顔料を含有しないフィラメントにおいては効果を発揮することが予想されるが、実施例に示されるような極限濃度〔η〕0.7のPET(バージンポリエステル)中にリン原子含有量が60000ppmとなるように添加してマスターチップを作製し、有機または無機顔料を含有し紡糸した場合には、高強度でかつ製糸安定性に優れた産業用難燃性原着フィラメントを得ることは困難で、再生原着ポリエステル繊維の難燃化については何らの開示も示唆もするものではなかった。また、当該技術で得られる耐候性試験後の強力保持率は高々70.6%と、産業資材用途の中でも、安全ネットやメッシュシート等の土木・建築資材用途に必要な耐候性は不十分である。さらに、原料のポリエステル樹脂に再生ポリエステル樹脂を100%使用し、繊維化する技術については教示がない。
特開2002−235243号公報
特開2005−264418号公報
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものであり、再生ポリエステル樹脂を原料とした高強度で耐候性および製糸性に優れた産業用途の難燃性再生原着ポリエステル繊維の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するため本発明によれば、チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)50〜90重量%と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物10〜50重量%を繊維の樹脂成分として含有し、さらに顔料を繊維全体の0.1〜1重量%含有し、かつ単糸繊度1〜20dtex、強度5.0〜9.0cN/dtexであることを特徴とする難燃性再生原着ポリエステル繊維が提供される。
なお、本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維においては、
前記難燃性再生原着ポリエステル繊維の耐候性試験後の強力保持率が75%以上であること、
前記再生ポリエステル樹脂(A)の含有量が繊維の樹脂成分の70重量%以上であること、
前記ポリエステル樹脂(B)がチップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた再生ポリエステル樹脂であること、
燃性再生原着ポリエステル繊維中にリン原子を3000〜7000ppm含有すること
が、いずれも好ましい条件として挙げられる。
前記難燃性再生原着ポリエステル繊維の耐候性試験後の強力保持率が75%以上であること、
前記再生ポリエステル樹脂(A)の含有量が繊維の樹脂成分の70重量%以上であること、
前記ポリエステル樹脂(B)がチップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた再生ポリエステル樹脂であること、
燃性再生原着ポリエステル繊維中にリン原子を3000〜7000ppm含有すること
が、いずれも好ましい条件として挙げられる。
また、本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維の製造方法は、
チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物溶融混合した後、繊維状に紡出すること、
チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物および、0.2〜20重量%含有する固有粘度1.0〜1.4のポリエステル樹脂(C)に顔料を10重量%以下含有したポリエステル樹脂組成物を溶融混合した後、繊維状に紡出すること、
前記ポリエステル樹脂(B)がチップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂であること
が、いずれも好ましい製造方法として挙げられる。
チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物溶融混合した後、繊維状に紡出すること、
チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物および、0.2〜20重量%含有する固有粘度1.0〜1.4のポリエステル樹脂(C)に顔料を10重量%以下含有したポリエステル樹脂組成物を溶融混合した後、繊維状に紡出すること、
前記ポリエステル樹脂(B)がチップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂であること
が、いずれも好ましい製造方法として挙げられる。
再生ポリエステル樹脂を原料とした高強度で耐候性および製糸性に優れた産業用途の難燃性再生原着ポリエステル繊維を得ることができる。
以下に、本発明を具体的に説明する。
本発明でいうポリエステル樹脂とは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等からなる芳香族ポリエステルやポリ乳酸等の脂肪族ポリエステルが好ましく、さらに、これらのポリエステルには、本発明の目的、効果を損なわない範囲であれば、第三成分が共重合されたものであっても良く、共重合成分の例としては、イソフタル酸やナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸やセバジン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコールや、1,4−ブタンジオール等のジオール化合物、5−スルホイソフタル酸金属塩などを挙げることができるがこれらに限られることはない。しかし、繊維としての汎用性、物性、回収ポリエステルの経済性の観点からポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本発明における再生ポリエステル樹脂(A)は、本発明の目的、効果を損なわない範囲であれば、ダル化剤等の粒子や酸化防止剤等の安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、充填剤、架橋剤等の添加剤を含有し組成物としても良い。
本発明における再生ポリエステル樹脂(A)は、チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られたものである。再生ポリエステル樹脂(A)の原料は、バージンチップ製造時やフィルム製造時において発生するポリエステル屑である。これらの製造時に屑として扱われる規格外れ部分はプレコンシューマー品であるため異物の混入が少なく、この屑より得られる再生ポリエステル樹脂原料を出発原料として繊維を製造する際に製糸性良く、高強度の繊維を得ることができる。
また、バージンチップ製造時において発生した屑は、前述のように異物の混入が少ないだけでなく、繊維やフィルム等への溶融成形を通過していないため、ポリエステルの熱による分解が少ない点で有利である。
本発明でいうバージンチップ製造とは、アルキレングリコールとジカルボン酸等を重合してポリエステルにした後、重合後のポリエステルを固化して、押出・射出成形用の原料チップを製造することを指す。また、フィルム製造とは、原料チップを溶融後、スリット状の口金より押し出しして冷却固化した後、延伸してフィルム化することを指す。
本発明における難燃性再生原着ポリエステル繊維は、繊維の樹脂成分として再生ポリエステル樹脂(A)を50〜90重量%以上含有することが好ましく、さらに好ましくは70重量%以上含有することである。資源の再利用、環境問題といった観点から、難燃性再生原着ポリエステル繊維は再生ポリエステル繊維を可能な限り多く含有することが重要である。
本発明で使用する再生ポリエステル樹脂(A)の固有粘度は、1.0〜1.4であることが好ましい。固有粘度を高くするための手段としては、再生ポリエステル樹脂(A)を固相重合することが好ましい。再生ポリエステル樹脂(A)の固有粘度が1.0より小さい場合、産業用途に要求される高い強度を有した難燃性再生原着ポリエステル繊維を得ることができない。また、再生ポリエステル樹脂(A)の固有粘度が1.4より大きい場合、繊維を形成する際に分子鎖の絡み合いが強固になり過ぎて、製糸性の悪化、限界延伸倍率の低下が懸念され、高強度の難燃性再生原着ポリエステル繊維を得ることができない。固相重合の方法は、公知の方法で良く、例えばポリエチレンテレフタレートであれば、真空下で220〜240℃にて一定時間処理すれば良く、連続・バッチいずれの方法で行っても良い。また、反応系の温度を均一にするために撹拌が行われることが望ましい。
また、本発明で使用するポリエステル樹脂(B)の固有粘度は、0.5〜1.0であることが好ましい。ポリエステル樹脂(B)の固有粘度が0.5より小さい場合、高い強度を有した難燃性再生原着ポリエステル繊維を得ることができない。また、ポリエステル樹脂(B)の固有粘度は1.0より大きくても構わないが、リン化合物を含有することによりポリエステル樹脂の分子量が低下するため、技術的に困難である。
本発明で使用するリン化合物を含有するポリエステル樹脂は、チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた再生ポリエステル樹脂であることが好ましい。資源の再利用、環境問題といった観点から、使用するポリエステル樹脂は再生ポリエステル樹脂を可能な限り多く含有することが重要である。
本発明で特筆すべき技術的特徴は、ポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有することで、ポリエステル繊維に顔料を0.1〜1重量%含有しても、製糸性良く高強度な難燃性再生原着ポリエステル繊維が得られること、および、単糸繊度が本発明の範囲を満足するポリエステル繊維において、単糸繊度が太い繊維と比較して繊維表面積が大きくなるため、産業資材として高次加工された布帛やネットの燃焼時に難燃剤であるリン原子と炎との接触面積が増加し優れた難燃効果を発現することにある。
本発明のポリエステル樹脂(B)に含有されるリン原子は10000〜30000ppmであることが好ましく、さらに好ましくは20000〜30000ppmである。リン原子の含有量が10000ppmより小さい場合は、必要とされる難燃性を得るためにリン原子を含有するポリエステル樹脂の量が増え、繊維化する上でコスト的に不利になり、逆に30000ppmより大きい場合には、リン原子を含有するポリエステル樹脂を高分子量化することが困難で、かつ顔料を含有しているため、繊維の強度が低下したり、糸切れや毛羽が発生して製糸の収率が低下したりしてしまうため好ましくない。本発明において使用するリン化合物としては、例えばホスフィンオキシド、ホスホネートあるいはホスフィネートなどが挙げられる。ホスフィンオキシドとしては、(1,2−ジカルボキシエチル)ジメチルホスフィンオキシド、(2,3−ジカルボキシプロピル)ジメチルホスフィンオキシドなどが好ましい。ホスホネートとしては、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジフェニルなどが好ましい。ホスフィネートとしては、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸、(2−メトキシカルボニルエチル)メチルホスフィン酸メチルなどが好ましい。なお、本繊維に含有させるリン原子の具体例としては、三洋化成社製の難燃剤「ファイヤータード」が好ましい。
本発明のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物は繊維の樹脂成分として10〜50重量%含有される。本発明の繊維に難燃性を付与するためにはポリエステル樹脂組成物を繊維の樹脂成分として10重量%以上含有することが必要であり、一方再生ポリエステル繊維として再利用するためには、ポリエステル樹脂組成物を繊維の樹脂成分として50重量%以下含有することが必要である。
次に、本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維は、単糸繊度が1〜20dtexであり、産業資材用繊維として好適な単糸繊度である。単糸繊度が1dtex未満の場合には、耐摩耗性が悪くなる可能性があり、逆に単糸繊度が20dtexを超える場合には、得られるポリエステル繊維を産業資材として布帛に高次加工した場合、布帛のコシが強過ぎて収納性や施工性に劣る可能性がある。また、単糸断面は、丸断面以外にも、異型断面であっても良く、異形断面形状としては扁平型、三角型、C型、Y型、団子型、中空型、あるいはそれらの組合せ等を例示することができるがこれに限られるものではない。
本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維は、強度が5.0〜9.0cN/dtex、好ましくは6.0〜9.0cN/dtexである。5.0cN/dtex未満では産業資材用繊維として強度が十分でなく、有用できない。一方、強度が9.0cN/dtexを越える難燃性再生原着ポリエステル繊維も得られるが、製糸の収率が劣り、毛羽が多く発生するため品位の良い難燃性再生原着ポリエステル繊維製品を得ることができない。
また、本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維は、顔料を0.1〜1重量%含有することが好ましい。難燃性再生ポリエステル繊維を原着化することで染色の必要が無く、低コストで染色廃液が発生しない等の利点が得られ、環境に与える負荷の小さい難燃性再生ポリエステル繊維を得ることが可能となる。顔料添加量が0.1重量%未満の場合には、求める色調、耐候性を有する繊維を得られない可能性がある。また、添加量が1重量%を超える場合には、顔料が異物となって繊維製造工程で製糸性良く得ることができない可能性がある。
好ましい顔料としては、有機顔料でも無機顔料でもよいが、例えば、亜鉛華、酸化チタン、ベンガラ、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンーコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−鉄系ブラック、群青、炭酸カルシウム、マンガンバイオレット、カーボンブラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、チタン被覆雲母等の無機顔料、および銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、臭素化銅フタロシアニングリーン、ジアンスラキノンレッド、ベリレンスカーレット、ベリレンレッド、ベリレンマルーン、ジオキサンバイオレット、イソインドリノンイエロー、金属錯塩アゾメチン等の有機顔料が挙げられる。また、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄ブラック、スピネルブラック、マンガンプロック、コバルトブラック等が用いられるが、特にカーボンブラックが好ましい。
本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維の耐候性試験後の強力保持率は、75%以上であることが好ましく。より好ましくは75〜90%である。強力保持率が75%未満では、安全ネットやメッシュシート等の土木・建築資材用途に使用した場合、安全面等で十分な強力を維持することができない。なお、耐候性試験後の強力保持率は、製紐サンプルを作成し、耐候性試験として、サンシャインウェザーメーターを使用して250時間の照射を行い、照射前後の強力を測定し、以下の式より算出するものである。
耐候性試験後の強力保持率(%)=[照射後の強力(N)/照射前の強力(N)]×100
耐候性試験後の強力保持率(%)=[照射後の強力(N)/照射前の強力(N)]×100
このとき、製紐サンプルは、本発明の繊維(マルチフィラメント)8本を八ツ打ちの角打製紐とし、これを5本作成する。サンシャインウェザーメーターはWS型の光源を使用し、ブラックパネル温度を63±3℃、スプレーサイクルを60分中12分とする。そして、5本の製紐サンプルの耐候性試験殿強力保持率を算出し、その平均値とする。
また、本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維は、リン原子を3000〜7000ppm含有することが好ましい。リン原子が3000ppm未満では、必要とされる難燃性が得られない場合があり、逆に7000ppmより大きい場合には、顔料を含有しているため、繊維の強度が低下したり、糸切れや毛羽が発生して製糸の収率が低下したりしてしまうため好ましくない。
上記した本発明の条件を満足していれば、難燃性再生原着ポリエステル繊維の伸度、乾熱収縮率や交絡数等の諸物性は、本発明の効果をうるためには特に限定されるものではない。
以下に本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維を得るための製造方法の一例を説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
フィルム製造工程においてフィルム延伸時に発生し、通常製品にならない端部分を粉砕再溶融し、必要な固有粘度まで固相重合した再生ポリエステル樹脂(A)とリン化合物と顔料を所定の量含有したポリエステル樹脂を計量混合機を使用し混合させた後、通常の溶融紡糸法により口金から紡出する。このとき、ポリマの熱による劣化を防ぐために、紡糸機内における滞留時間は短いほど好ましく、通常10分以内とすれば良い。また、紡糸時に2軸エクストルーダー型押し出し機やスタティックミキサー等を用いることが、リン化合物や顔料等を微分散させるためには好ましい。紡糸温度は通常260〜300℃であれば良い。
次に、口金直下には加熱筒を配し、吐出糸条はこの加熱筒内を通過させることが好ましい。この加熱筒は、一般に5〜100cmの長さで、150〜350℃で温度制御された加熱筒であれば良いが、その長さおよび温度条件は、得られる糸条の繊度やフィラメント数により最適化されれば良い。この加熱筒の使用により、溶融ポリマの固化を遅らせ、繊維の高強度化を実現させることができる。加熱筒を通過した糸条は、冷風で冷却固化され、次いで、油剤が付与された後、紡糸速度を制御する引取ロールで引き取られる。
引取ロールによって引き取られた未延伸糸条は、通常連続して延伸されるが、一旦巻き取った後に別工程で延伸しても良い。紡糸速度は、通常、200〜3000m/分、好ましくは、500〜2500m/分であれば良い。延伸は通常の熱延伸が採用されれば良く、その延伸倍率は、未延伸糸の複屈折、延伸温度、および多段延伸する際の延伸比率配分等によって変化させ得るが、2.5〜6.5倍が好ましく、3.5〜6.0倍のような高倍率であることがより好ましい。
さらに、この延伸糸は熱固定される。熱固定は糸条を熱ロールや熱板に接触させたり、また高温気体中を通過させることなどの公知の方法により行えば良く、一般に160〜240℃、好ましくは180〜220℃の熱固定温度をとれば良い。この熱固定時の張力および温度を変化させることで、乾熱収縮率を制御することが可能である。
また、本発明の難燃性再生原着ポリエステル繊維に、工程上の毛羽発生を抑制するため、延伸工程および熱固定工程において、フィラメントに交絡処理を施すことは何ら差し支えない。交絡はエア交絡等の公知の方法が採用でき、例えば、エア交絡の場合、用いる糸条の繊度や張力に応じて、エアの圧力を適宜変更することで目的に応じた交絡度を達成することができる。
かくして、本発明の高強度で、耐候性および製糸性に優れた難燃性再生原着ポリエステル繊維を得ることができる。
以下、実施例によって本発明の態様を更に詳しく説明する。明細書本文および実施例に用いた特性の定義および測定法は次の通りである。
(1)繊度
JIS L1013(1999)8.3の方法で正量繊度を測定した。
JIS L1013(1999)8.3の方法で正量繊度を測定した。
(2)強度・伸度
JIS L1013(1999)8.5の方法で測定した。
JIS L1013(1999)8.5の方法で測定した。
(3)固有粘度
オルソクロロフェノール100mlに対し試料8gを溶解した溶液の相対粘度ηをオストワルド式粘度計を用いて測定し(25℃)、以下の近似式によって算出した。
固有粘度=0.0242η+0.2634。
オルソクロロフェノール100mlに対し試料8gを溶解した溶液の相対粘度ηをオストワルド式粘度計を用いて測定し(25℃)、以下の近似式によって算出した。
固有粘度=0.0242η+0.2634。
(4)製糸性
難燃性再生原着ポリエステル繊維糸条を得るときの1糸条1t当たりの製糸糸切れについて、次の基準をもって製糸性を評価した。
◎:糸切れ1回未満、○:糸切れ1回以上3回未満、△:糸切れ3回以上5回未満、×:糸切れ5回以上。
難燃性再生原着ポリエステル繊維糸条を得るときの1糸条1t当たりの製糸糸切れについて、次の基準をもって製糸性を評価した。
◎:糸切れ1回未満、○:糸切れ1回以上3回未満、△:糸切れ3回以上5回未満、×:糸切れ5回以上。
(5)耐候性
上述の方法によって得られた製紐サンプルをスガ試験機株式会社製サンシャインロングライフウェザーメーター(WEL−SUN−HCH−B)を用いて、ブラックパネル温度を63±3℃、スプレーサイクルを60分中12分として耐候性試験を250時間実施し、耐候性試験殿強力保持率を以下の式より算出した。
耐候性試験後の強力保持率(%)=[照射後の強力(N)/照射前の強力(N)]×100。
上述の方法によって得られた製紐サンプルをスガ試験機株式会社製サンシャインロングライフウェザーメーター(WEL−SUN−HCH−B)を用いて、ブラックパネル温度を63±3℃、スプレーサイクルを60分中12分として耐候性試験を250時間実施し、耐候性試験殿強力保持率を以下の式より算出した。
耐候性試験後の強力保持率(%)=[照射後の強力(N)/照射前の強力(N)]×100。
(6)難燃性
JIS L1091(2002)繊維製品の燃焼性試験方法D法(接炎試験)によって上述の方法によって得られた製紐サンプルの接炎回数を測定した。接炎回数が3回以上であれば必要とされる難燃性を満足する。
JIS L1091(2002)繊維製品の燃焼性試験方法D法(接炎試験)によって上述の方法によって得られた製紐サンプルの接炎回数を測定した。接炎回数が3回以上であれば必要とされる難燃性を満足する。
[実施例1]
フィルム延伸時に発生した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート屑を290℃で溶融し、再ペレット化した後、真空下220℃で固相重合を行い、固有粘度1.3の再生PET樹脂(A1)を得た。一方、難燃剤として三洋化成社製「ファイヤータードB−5」を用い、固有粘度0.9のPET樹脂中にリン含有量18000ppm、カーボンブラック含有量2.0重量%となるように添加してPETマスターチップ(B1)を得た。これらの再生PET樹脂(A1)と、PETマスターポリマ(B1)とを、計量器で連続的に計量しながら、70:30の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融した。
フィルム延伸時に発生した固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレート屑を290℃で溶融し、再ペレット化した後、真空下220℃で固相重合を行い、固有粘度1.3の再生PET樹脂(A1)を得た。一方、難燃剤として三洋化成社製「ファイヤータードB−5」を用い、固有粘度0.9のPET樹脂中にリン含有量18000ppm、カーボンブラック含有量2.0重量%となるように添加してPETマスターチップ(B1)を得た。これらの再生PET樹脂(A1)と、PETマスターポリマ(B1)とを、計量器で連続的に計量しながら、70:30の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融した。
溶融ポリマを290℃の配管を通じて8段のスタティックミキサーで混練し、ギヤポンプにて総繊度が1100dtexとなるように計量した後、290℃の紡糸パックに導き、パック内では20ミクロンカットのフィルターを通過させ、孔径0.5mm、孔長1.1mmの丸型単孔が96個開けられた口金より押し出し紡出した。
紡出糸条を口金下に設けた長さ50cm、雰囲気温度300℃の加熱筒を通過させた後、ユニフロー型チムニーを用いて30℃の冷風を40m/分の速度で吹き付け固化させた後、油剤ロールにて油剤を付与した。油剤を付与した糸条を475m/分の表面速度を有する第1ローラ(70℃)で巻き取った後、連続して延伸工程に供した。 第1ロールを通過した糸条を、速度500m/分の第2ロール(100℃)、速度1750m/分の第3ロール(110℃)、速度2500m/分の第4ロール(220℃)、速度2400m/分の第5ロール(非加熱)に連続して供すことにより延伸を行った後、交絡処理装置により3kg/cm2の高圧空気を噴射して、難燃性再生原着PET繊維を得た。得られた難燃性再生原着PET繊維の特性を表1に示した。
[実施例2]
PET樹脂(B)として固有粘度0.7のPET樹脂(B2)を使用し、PET樹脂(B2)にリン含有量21000ppmとなるよう実施例1と同じリン化合物を添加しかつ1.7重量%となるようにシアニンブルーを添加して得たPETマスターチップを用いた以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
PET樹脂(B)として固有粘度0.7のPET樹脂(B2)を使用し、PET樹脂(B2)にリン含有量21000ppmとなるよう実施例1と同じリン化合物を添加しかつ1.7重量%となるようにシアニンブルーを添加して得たPETマスターチップを用いた以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
[実施例3]
PETポリマー(A)として固有粘度1.3の再生PETポリマ(A3)と、PET樹脂(B)として固有粘度0.8のPET樹脂(B3)を使用し、PET樹脂(B3)実施例1と同じリン化合物をリン含有量20000ppmとなるように含有せしめたPETマスターポリマと、固有粘度1.2のPET樹脂(C3)中にカーボンブラック含有量6.0重量%を含有せしめたマスターポリマを、計量器で連続的計量しながら、70:20:10の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと、および孔径0.5mm、孔長1.1mmの丸型単孔が144個開けられた口金より押し出したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
PETポリマー(A)として固有粘度1.3の再生PETポリマ(A3)と、PET樹脂(B)として固有粘度0.8のPET樹脂(B3)を使用し、PET樹脂(B3)実施例1と同じリン化合物をリン含有量20000ppmとなるように含有せしめたPETマスターポリマと、固有粘度1.2のPET樹脂(C3)中にカーボンブラック含有量6.0重量%を含有せしめたマスターポリマを、計量器で連続的計量しながら、70:20:10の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと、および孔径0.5mm、孔長1.1mmの丸型単孔が144個開けられた口金より押し出したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
[実施例4]
固有粘度1.3の再生PETポリマ(A4)と、固有粘度0.5のPET樹脂(B4)中にリン含有量24000ppmとなるように実施例1と同じリン化合物を添加して得たマスターポリマと、固有粘度1.2のPET樹脂(C4)中にシアニンブルー含有量14重量%となるように添加して得たマスターポリマを、計量器で連続的計量しながら、80:15:5の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
固有粘度1.3の再生PETポリマ(A4)と、固有粘度0.5のPET樹脂(B4)中にリン含有量24000ppmとなるように実施例1と同じリン化合物を添加して得たマスターポリマと、固有粘度1.2のPET樹脂(C4)中にシアニンブルー含有量14重量%となるように添加して得たマスターポリマを、計量器で連続的計量しながら、80:15:5の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
[実施例5]
固有粘度1.3の再生PETポリマ(A5)と、固有粘度0.6の再生PET樹脂(B5)中に実施例1と同じリン化合物をリン含有量20000ppm、カーボンブラック3重量%となるように添加して得たマスターポリマを計量器で連続的計量しながら、80:20の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
固有粘度1.3の再生PETポリマ(A5)と、固有粘度0.6の再生PET樹脂(B5)中に実施例1と同じリン化合物をリン含有量20000ppm、カーボンブラック3重量%となるように添加して得たマスターポリマを計量器で連続的計量しながら、80:20の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
[比較例1]
固有粘度1.3の再生PETポリマと、固有粘度0.4のPET樹脂中にリン含有量36000ppmとなるように添加して得たマスターポリマを計量器で連続的計量しながら、90:10の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
固有粘度1.3の再生PETポリマと、固有粘度0.4のPET樹脂中にリン含有量36000ppmとなるように添加して得たマスターポリマを計量器で連続的計量しながら、90:10の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと以外は、実施例1と同様に溶融紡糸および製糸を行った。結果を表1に示した。
[比較例2]
固有粘度1.3の再生PETポリマと、固有粘度0.4のPET樹脂中にリン含有量36000ppmとなるように添加して得たマスターポリマと、固有粘度1.2のPET樹脂中にカーボンブラック含有量6.0重量%となるように添加して得たマスターポリマを、計量器で連続的計量しながら、80:10:10の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと、および各ロール速度を、第1ロール600m/分、第2ローラ632m/分、第3ローラ1843m/分、第4ローラ2500m/分、第5ローラ2400m/分に変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
固有粘度1.3の再生PETポリマと、固有粘度0.4のPET樹脂中にリン含有量36000ppmとなるように添加して得たマスターポリマと、固有粘度1.2のPET樹脂中にカーボンブラック含有量6.0重量%となるように添加して得たマスターポリマを、計量器で連続的計量しながら、80:10:10の比率で290℃の2軸エクストルーダー式押出機に連続的に供給し連続的に溶融したこと、および各ロール速度を、第1ロール600m/分、第2ローラ632m/分、第3ローラ1843m/分、第4ローラ2500m/分、第5ローラ2400m/分に変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
[比較例3]
固有粘度0.8の再生PETポリマと固有粘度0.3のマスターポリマを用いたこと、および各ロール速度を、第1ロール600m/分、第2ローラ632m/分、第3ローラ1843m/分、第4ローラ2500m/分、第5ローラ2400m/分に変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
固有粘度0.8の再生PETポリマと固有粘度0.3のマスターポリマを用いたこと、および各ロール速度を、第1ロール600m/分、第2ローラ632m/分、第3ローラ1843m/分、第4ローラ2500m/分、第5ローラ2400m/分に変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。
表1の結果から明らかなように、本発明の条件を満足する実施例1〜5の難燃性再生原着PET繊維は、高強度で耐候性および製糸性に優れ、産業用途に適した繊維である。しかしながら、比較例1に示すような、顔料を本発明の規定値を満たさない場合には、必要とされる耐候性が得られなかった。また、比較例2のように、PET樹脂中に含有されるリン原子が本発明の規定値を超える場合には、必要な難燃性や耐候性は得られるものの、製造工程において毛羽が多発し、産業用途に必要な強度が得られなかった。さらに、比較例3のように、再生PETポリマやマスターポリマの固有粘度が本発明の規定値を満たない場合には、必要な難燃性や耐候性は得られるものの、製造工程において毛羽が多発し、産業用途に必要な強度が得られなかった。
本発明の難燃性再生原着PET繊維は、再生PET樹脂(A)を原料とした高強度で耐候性および製糸性に優れるという特性を有していることから、安全ネット、陸上ネット、土木ネット、養生メッシュ、安全帯、漁網等として有効に利用することができる。
Claims (8)
- チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)50〜90重量%と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物10〜50重量%とを繊維の樹脂成分として含有し、さらに顔料を繊維全体の0.1〜1重量%含有し、かつ単糸繊度1〜20dtex、強度5.0〜9.0cN/dtexであることを特徴とする難燃性再生原着ポリエステル繊維。
- 難燃性再生原着ポリエステル繊維の耐候性試験後の強力保持率が75%以上であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維。
- 再生ポリエステル樹脂(A)の含有量が70重量%以上であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維。
- ポリエステル樹脂(B)がチップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた再生ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維。
- 難燃性再生原着ポリエステル繊維中にリン原子を3000〜7000ppm含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維。
- チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物を溶融混合した後、繊維状に紡出することを特徴とする請求項1記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維の製造方法。
- チップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた固有粘度1.0〜1.4の再生ポリエステル樹脂(A)と、固有粘度0.5〜1.0のポリエステル樹脂(B)にリン化合物をリン原子として10000〜30000ppm含有したポリエステル樹脂組成物および固有粘度1.0〜1.4のポリエステル樹脂(C)に顔料を含有するポリエステル樹脂組成物を溶融混合した後、繊維状に紡出することを特徴とする請求項1記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維の製造方法。
- ポリエステル樹脂(B)がチップ製造工程および/またはフィルム製造工程において回収したポリエステルから得られた再生ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項6または7に記載の難燃性再生原着ポリエステル繊維の製造方法。
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JP2006078272A JP2007254905A (ja) | 2006-03-22 | 2006-03-22 | 難燃性再生原着ポリエステル繊維 |
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JP2016023393A (ja) * | 2014-07-24 | 2016-02-08 | 三信製織株式会社 | 帯状迷彩柄織物 |
KR20170080171A (ko) * | 2015-12-31 | 2017-07-10 | 주식회사 휴비스 | 폴리에스테르 섬유의 제조방법 |
JP2019143278A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-29 | セーレン株式会社 | 布帛 |
CN113818242A (zh) * | 2021-10-25 | 2021-12-21 | 任元林 | 一种阻燃抗熔滴涤纶及其制备方法和应用 |
-
2006
- 2006-03-22 JP JP2006078272A patent/JP2007254905A/ja active Pending
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