JP2007253879A - エンジン自動車の電気システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電池寿命の低下を防止することができ、かつ、ワイヤーハーネスのコストも抑制することができるエンジン自動車の電気システムを提供する。
【解決手段】本発明のエンジン自動車の電気システムは、エンジン始動スイッチ4の操作によって、電池30からの放電電流及び電気二重層キャパシタ11からの放電電流がエンジンスタータ2に流れ込むように構成される。エンジンスタータ2に対して電気二重層キャパシタ11は電池30より近接するように配置され、電池30からの放電電流が流れるワイヤーハーネス12は電気二重層キャパシタ11からエンジンスタータ2への放電電流が流れる給電線9、10に接続される。エンジンスタータ2の始動時には、電池30からの放電電流が、電気二重層キャパシタ11からの放電電流に比べて小さくなるようにワイヤーハーネス12を選択する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のエンジン自動車の電気システムは、エンジン始動スイッチ4の操作によって、電池30からの放電電流及び電気二重層キャパシタ11からの放電電流がエンジンスタータ2に流れ込むように構成される。エンジンスタータ2に対して電気二重層キャパシタ11は電池30より近接するように配置され、電池30からの放電電流が流れるワイヤーハーネス12は電気二重層キャパシタ11からエンジンスタータ2への放電電流が流れる給電線9、10に接続される。エンジンスタータ2の始動時には、電池30からの放電電流が、電気二重層キャパシタ11からの放電電流に比べて小さくなるようにワイヤーハーネス12を選択する。
【選択図】図1
Description
自動車のエンジンを始動する際に、電池と電気二重層キャパシタとによる電流を併用したエンジン自動車の電気システムに関する。
図3は、従来のエンジン自動車のエンジンを始動するときの電気回路構成を示したものである。図3において、1はエンジン、2はエンジンスタータ、3は電池、4はエンジン始動スイッチ、5はエンジン1からの動力を受け発電を行うオルタネータ、6はヒューズボックス、71及び72は自動車の電気負荷であり、例えば、ライト、ドアーモータなどである。また、8は車体(アース)、9はエンジンスタータ2とエンジン始動スイッチ4間の給電線、10はエンジン始動スイッチ4と電池3間の給電線である。現在のエンジン自動車の電池3は公称12V又は24Vの鉛電池が殆どで、多くのエンジン自動車のエンジンスタータ2は、現在直流電動機の直巻電動機である。
次に自動車のエンジン始動動作について図3を用いて説明する。図3で、エンジン始動スイッチ4をオンすると、エンジンスタータ2に電池3が接続され、電池電圧によってエンジンスタータ2は回転を始め、エンジン1は回転を始める。エンジン1には燃料が供給されており、適当な回転数に達するとエンジン1は自力で回転を始め、エンジン1の回転数は上昇始め、エンジンスタータ2によるエンジンのスタート動作は終了し、エンジンス始動スイッチ4がオフされ、エンジンスタータ2への電池電圧供給は断となる。
図4は、従来のエンジン自動車の電気システムの等価回路を示す図である。図4において、図3と同じ構成要素には同じ番号を付してある。2aはエンジンスタータ2の電機子、2bはエンジンスタータの抵抗で、図示していないが電機子巻線、界磁巻線及びブラシの合成抵抗である。3aは電池セルで、3bは電池の内部抵抗である。100aは給電線9及び10の抵抗である。説明を簡単にするためにスイッチ4の抵抗については省略した。
図5は、エンジンスタータ2に用いられる直巻電動機の一般的な特性について示したもので、電流、トルク及び回転数の時間に対する特性を示している。図5から、エンジンが回転し始める時には大きな電流が流れ、回転が上昇するに伴って電流が減少する。回転数ゼロはエンジンが回転を始める時で、この時のエンジンスタータ2の電流I0及びトルクT0は次式で表される。
I0=Vb/(R1+Rb+Rs) (1)
T0=k・I0 2 (2)
ここで、Vbは電池3の電圧(V)であり、R1は給電線9及び10の抵抗(Ω)であり、Rbは電池の内部抵抗(Ω)であり、Rsはスタータモータの抵抗(Ω)であり、kは定数である。
T0=k・I0 2 (2)
ここで、Vbは電池3の電圧(V)であり、R1は給電線9及び10の抵抗(Ω)であり、Rbは電池の内部抵抗(Ω)であり、Rsはスタータモータの抵抗(Ω)であり、kは定数である。
式(1)及び(2)から、エンジンスタート時のトルクT0は、電池電圧Vbの二乗に比例し、配線及び電池の内部抵抗を含んだスタータ回路の抵抗(R1+Rb+Rs)の二乗に反比例していることがわかる。すなわち、電池3の電圧が70%に低下するとエンジンスタータ2の発生トルクT0は、約50%に減少する。このため、エンジンスタータ2の特性から確実にエンジン1をスタートさせるには、規定の電池電圧の確保が必須である。
エンジン自動車のエンジン始動を確実の行わせるためには、エンジン回転数を確実に規定回転数まで上昇させることが重要となる。図6は、エンジンスタータ2に直巻電動機を使用した場合のエンジンスタータ2の電圧−電流、トルク特性について印加電圧を変化させた割合で示したものである。図6から、電圧が50%になると電流I0は1/2に、始動トルクT0は、1/4に減少することを示している。
最近の環境及び石油資源問題から、エンジン自動車の“アイドル・ストップ運転”が注目されている。この”アイドル・ストップ運転“は、交差点の信号待ちではエンジンのアイドリング運転を停止し、再出発時にエンジンを再始動するもので、自動車の燃費向上による自動車排気ガス量が低減する。特に、市街地走行時は、信号数が多いため、”アイドル・ストップ運転“による効果が大きく、今後普及して行くものと思われる。この”アイドル・ストップ運転“が多用される自動車では、”アイドル・ストップ運転“をしない自動車に比べ、エンジン始動が頻繁になるため、電池からのエンジン始動電流の放電回数が増大する。従来の自動車搭載の電池は、前述のような”アイドル・ストップ運転“を考慮しない、通常のエンジン始動に対処した性能(特に寿命)になっている。
図7は、自動車搭載の電池として一般的な鉛電池の大電流の放電回数と電池の内部抵抗の代表的な変化を示したものである。図7から、鉛電池は、放電回数の増加につれて、内部抵抗が大きく増大する特性であることがわかる。即ち、電池寿命末期では、使用初め直後の値に比べ、約5倍に達することを示している。“アイドル・ストップ運転”すると大電流放電回数が大幅に増加するので、図7から自動車搭載の電池の寿命が大幅に短くなってしまうことがわかる。すなわち、電池を搭載した自動車で“アイドル・ストップ運転”を行うと、1)電池寿命が大幅に低下し、電池交換回数が増加する、2)最悪、エンジン始動が出来なることが発生する、といった問題が発生してしまう。
そこで、このような問題を解決するために、自動車のエンジンを始動する際には、電池と電気二重層キャパシタとによる電流を併用したエンジン自動車が提案されており、例えば、特許文献1(特開平10−191576号公報)には、車載発電機により充電される電気二重層コンデンサ及び鉛蓄電池を有し車両に搭載された種々の電気的負荷に対し電流供給を行う車両用電源装置において、前記電気二重層コンデンサは、前記発電機の出力端子に直接的に接続され、前記鉛蓄電池は、前記電気二重層コンデンサと発電機との接続ラインに抵抗を介して接続され、前記電気二重層コンデンサ及び鉛蓄電池から前記電気的負荷への電流供給のための接続は、前記電気二重層コンデンサからのみエンジンのスタータモータへの電流供給を行い、前記鉛蓄電池からは前記スタータモータ以外の他の電気的負荷に電流供給を行うようになされたことを特徴とする電気二重層コンデンサを用いた車両用電源装置が開示されている。
電気二重層コンデンサは、大電流を繰り返し放電できる特徴を有する蓄電装置である。また、電池は図8に示すように、放電電流が小さければ、放電回数が増加する、すなわち、寿命が延びる蓄電装置である。(図8は、従来の鉛電池の放電電流値と許容放電サイクル数の関係についての一例を示したものである。同図から、放電電流を小さくすれば、許容放電サイクル数は大きく増加することがわかる。)
従って、特許文献1記載のような電池と電気二重層コンデンサとによる電流を併用したエンジン自動車は非常に理にかなったものであり、これによれば、エンジンスタータ2を始動するための電流を、大電流を繰り返し放電できる電気二重層コンデンサからの電流で援用することができるので、電池の寿命を低下させることがない。
特開平10−191576号公報
従って、特許文献1記載のような電池と電気二重層コンデンサとによる電流を併用したエンジン自動車は非常に理にかなったものであり、これによれば、エンジンスタータ2を始動するための電流を、大電流を繰り返し放電できる電気二重層コンデンサからの電流で援用することができるので、電池の寿命を低下させることがない。
ところで、バスなどの大型自動車は図9に示すように、エンジン1の周辺の構成であるエンジンスタータ2やオルタネータ5の位置と、電池3の位置とが離れており、バスなどの大型自動車では、電池3とエンジンスタータ2間の給電線の長さは車両長に近い長さとなっている。前述するようにエンジン始動時に、エンジンスタータ2には大きな電流を流す必要があること、及び、上記のように電池3とエンジンスタータ2間の給電線が長いこと、の2つの理由により、電池3とエンジンスタータ2との間の給電線として用いられるワイヤーハーネスには、低抵抗なものが求められており、導体の断面積が非常に大きなものが一般的に用いられる。この給電線(ワイヤーハーネス)は、図3においては、9及び10として示されるものである。
バスなどの大型自動車においてエンジンスタータ2の始動電流を、電気二重層コンデンサに援用しようとする場合、特許文献1記載の発明によれば、図3の給電線9、10の箇所に抵抗を介挿しなくてはならない。バスなどの大型自動車の場合、前記の通り、給電線(ワイヤーハーネス)9、10には低抵抗なものが求められるにも関わらず、特許文献1に記載の発明によれば、この給電線(ワイヤーハーネス)9、10に抵抗を設けなければならない、ということになってしまう。すなわち、特許文献1記載の発明は、バスなどの大型自動車のエンジン1、電池3等の実際のレイアウトについては考慮されておらず、特許文献1記載の発明をそのままバスなどの大型自動車には適用することはできない、という課題があった。
また、特許文献1記載の発明では、抵抗などの部品を別に設けなければならず、コストがかかってしまう、という課題もあった。
また、バスなどの大型自動車に用いる電池3とエンジンスタータ2間の給電線(ワイヤーハーネス)は、導体の断面積が非常に大きなもので高価なものであり、コストがかさむ、という課題があった。
本発明は、このような課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、エンジン始動スイッチの操作によって、電池からの放電電流及び電気二重層キャパシタからの放電電流がエンジンスタータに流れ込むように構成されたエンジン自動車の電気システムにおいて、前記エンジンスタータに対して前記電気二重層キャパシタは前記電池より近接するように配置され、前記電池からの放電電流が流れるワイヤーハーネスは前記電気二重層キャパシタから前記エンジンスタータへの放電電流が流れる給電線に接続され、前記エンジンスタータ始動時には、前記電池からの放電電流が、前記電気二重層キャパシタからの放電電流に比べて小さくなるように、前記ワイヤーハーネスを選択したことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のエンジン自動車の電気システムにおいて、前記ワイヤーハーネスの選択は、前記ワイヤーハーネスの導体の断面積により行うことを特徴とする。
本発明の実施の形態に係るエンジン自動車の電気システムは、エンジンスタータと電池との間に、電気二重層キャパシタを挿入して、電気二重層キャパシタとエンジンスタータ間の給電線は従来と同じとし、電気二重層キャパシタと電池間のワイヤーハーネスは細くして給電線の抵抗を大きくする、とったような調整を行うものである。これにより、本発明の実施の形態に係るエンジン自動車の電気システムでは、バスなどの大型自動車におけるエンジンスタータ2の始動電流の大部分を電気二重層キャパシタの放電電流でまかなうことができ、電池寿命の低下を防止することができるようなる。また、本発明の実施の形態に係るエンジン自動車の電気システムでは、ワイヤーハーネスは従来より抵抗が大きいもの(線径の小さいもの、断面積の少ないもの)を使用することができるので、ワイヤーハーネス自体のコストを低減することができる。また、抵抗などの部品を設ける必要もなくコストがかからない。また、本発明では電気二重層キャパシタを併用することに付随して、従来の電池より電流容量が少ないもの(従来より一回り小さい電池)を使用することができようになり、電池のコストを削減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係るエンジン自動車の電気システムの構成を示す図である。本発明の実施形態に係るエンジン自動車の電気システムは、図9の示すようなバスなどの大型自動車に適用するものである。すなわち、本発明は、電池とエンジンスタータ間の給電線長が比較的長い場合に適用される電気システムである。
図1において、1はエンジン、2はエンジンスタータ、30は電池、4はエンジン始動スイッチ、5はオルタネータ、6はヒューズボックス、71及び72はライト、ドアーモータなどの自動車の電気負荷である。また、8は車体(アース)、90はエンジンスタータ2とエンジン始動スイッチ4間の給電線、100はエンジン始動スイッチ4と電気二重層キャパシタ11間の給電線、12は電気二重層キャパシタ11から電池30間の給電線(ワイヤーハーネス)を示している。
本発明の実施形態に係るエンジン自動車の電気システムは、図3に示したエンジン自動車の電気システムの電池30とエンジン始動スイッチ4との間に蓄電装置である電気二重層キャパシタ11を挿入したものであり、この電気二重層キャパシタ11によって、エンジン始動時のエンジンスタータ2への電流の大部分を給電するものであり、前述のような電池30の寿命低下に対処するものである。
図1において、給電線の太さは意図的に変えて示しており、太い線は断面積の大きい給電線であることを表し、細い線はよりそれより小さい断面積の給電線であることを示している。図1の例では、エンジンスタータ2と電気二重層キャパシタ11間の、給電線90及び給電線100は、電池30と電気二重層キャパシタ11間の給電線(ワイヤーハーネス)12より断面積の大きい給電線であることを示している。
図2は、本発明の実施形態に係るエンジン自動車の電気システムの等価回路を示す図であり、この図2は、従来のエンジン自動車の電気システムの等価回路図である図5に対応させて示したものである。図2において、図1と同じ構成要素には同じ番号を付してある。図2において、2aはエンジンスタータ2の電機子、2bはエンジンスタータの抵抗で、図示していないが電機子巻線、界磁巻線及びブラシの合成抵抗である。90aはエンジンスタータ2とエンジン始動スイッチ4間及びエンジン始動スイッチ4と電気二重層キャパシタ11間の給電線の合成抵抗、12aは電気二重層キャパシタ11と電池30間の給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗を示している。30aは電池30の電池セル、30bは電池30の内部抵抗を示している。なお、説明を簡単にするためにスイッチ4の抵抗については省略した。電流iはエンジンスタータ2に流れる電流、ibは電池30の放電電流、icは電気二重層キャパシタ11からの放電電流を示している。
エンジン始動時の電気二重層キャパシタ11の電流icと電池30の電流ibとの比は次の(3)式のようになる。
ib/ic=1/(1+(R2+R3)/R1) (3)
ここで、R1は電気二重層キャパシタ11の内部抵抗110aの抵抗値(mΩ)であり、R2は電池30の内部抵抗30bの抵抗値(mΩ)であり、R3は給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗値(mΩ)である。
ここで、R1は電気二重層キャパシタ11の内部抵抗110aの抵抗値(mΩ)であり、R2は電池30の内部抵抗30bの抵抗値(mΩ)であり、R3は給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗値(mΩ)である。
次に、電気二重層キャパシタ11として、(株)パワーシステム社の標準キャパシタモジュールM1−001−1を適用した電池電圧24Vシステムの場合の具体例につき説明する。この標準キャパシタモジュールの内部抵抗は22mΩであり、代表的な自動車用24V電池の内部抵抗は新生時、約4mΩ程度である。電気二重層キャパシタ11として、実際にこの標準キャパシタモジュールを用いる場合は、標準キャパシタモジュールを並列接続して使用する。
表1は、仮に給電線(ワイヤーハーネス)12の長さを5mとし、標準キャパシタモジュールの並列数を2個とした場合、3個とした場合、4個とした場合それぞれにおいて、給電線(ワイヤーハーネス)12の断面積を5(mm2)から22(mm2)まで変化させたときの、電池電流低減率(ib/ic)の変化を示している。
例えば、表1から、標準キャパシタモジュールを4個並列にして電気二重層キャパシタ11を構成した場合に、給電線の断面積を5(mm2)にすると、電池30からエンジンスタータ2に流れる電流ibは電気二重層キャパシタ11からエンジンスタータ2に流れる電流icの1/5程度に低減出来ることがわかる。
本発明の実施形態に係るエンジン自動車の電気システムにおいては、エンジン始動時に、電池30の電流負担を減らすことを目的としている。すわなち、電池30からエンジンスタータ2に流れる電流ibを、電気二重層キャパシタ11からエンジンスタータ2に流れる電流icに比べて小さくすることを目的としており、この目的を達成するために、本発明においては、給電線(ワイヤーハーネス)12自体の抵抗値を調整することを特徴としている。そして、給電線(ワイヤーハーネス)12自体の抵抗値の調整は、給電線(ワイヤーハーネス)12の導体の断面積を選択することによって行う。表1に示すように、標準キャパシタモジュールの並列数を2個とした場合、3個とした場合、4個とした場合のいずれの場合においても、給電線(ワイヤーハーネス)12の断面積を小さくするに従って、電池電流低減率(ib/ic)を小さくすることができ、電池30の電流負担を減らすことができる。
以上のように、本発明の実施の形態では、電池30がエンジンスタータ2から離れた位置に設置されているバスなどの大型自動車の場合、電気二重層キャパシタ11をエンジンスタータ2の近傍に設置すると共に、給電線(ワイヤーハーネス)12の断面積を調整することによって、給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗は大きくし電池30からの放電電流を減らし、電気二重層キャパシタ11の放電電流は電池30からの放電電流に比べて多くするようになす。これにより、電池30の寿命低下を防止することができる。
また、本発明の実施の形態では、給電線(ワイヤーハーネス)12には断面積の少ない抵抗の大きい、従来より安価なものを使用することができるので、コストを削減することが可能ともなる。
自動車の電池容量は、通常エンジンスタート時の電流容量から決められている。本発明では、エンジンスタート時の電流容量の大部分を電気二重層キャパシタ11でまかなうことができるために、従来の電池より電流容量が少ないもの(従来より一回り小さい電池)を使用することができ、電池のコストを削減することができる。
本発明の実施の形態では、電気二重層キャパシタ11からエンジンスタータ2までの給電線90及び100の抵抗は出来るだけ小さいとよいので、この部分の給電線は従来と同じような太さと長さにすることが望ましい。以上では、電気二重層キャパシタ11と電池30間の給電線(ワイヤーハーネス)12の長さが5mの場合で説明したが、電気二重層キャパシタ11と電池30間の給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗値は給電線の長さに比例し、断面積に反比例するので電気二重層キャパシタ11と電池30の実車搭載位置に応じて、望ましい給電線(ワイヤーハーネス)12の長さと断面積を選定するとよい。
1・・・エンジン、2・・・エンジンスタータ、2a・・・エンジンスタータの電機子
2b・・・エンジンスタータの内部抵抗、3、30・・・電池、3a、30a・・・電池セル、3b、30b・・・電池の内部抵抗、4・・・エンジン始動スイッチ、5・・・オルタネータ、6・・・ヒューズボックス、8・・・車体(アース)、9、90・・・エンジンスタータ〜エンジン始動スイッチ間の給電線、10・・・エンジン始動スイッチ〜電池間の給電線、11・・・電気二重層キャパシタ、12・・・電気二重層キャパシタ〜電池間の給電線(ワイヤーハーネス)、12a・・・給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗、13・・・抵抗器、13a・・・抵抗器〜電気二重層キャパシタ間の給電線、13b・・・抵抗器〜電池間の給電線、71,72・・・電気負荷、90a・・・給電線90の抵抗、100・・・エンジン始動スイッチ〜電気二重層キャパシタ間の給電線、100a・・・給電線12の抵抗、100b・・・エンジンスタータ〜電気二重層キャパシタ間のハーネス、110・・・電気二重層キャパシタ11のセル、110a・・・電気二重層キャパシタ11の内部抵抗
2b・・・エンジンスタータの内部抵抗、3、30・・・電池、3a、30a・・・電池セル、3b、30b・・・電池の内部抵抗、4・・・エンジン始動スイッチ、5・・・オルタネータ、6・・・ヒューズボックス、8・・・車体(アース)、9、90・・・エンジンスタータ〜エンジン始動スイッチ間の給電線、10・・・エンジン始動スイッチ〜電池間の給電線、11・・・電気二重層キャパシタ、12・・・電気二重層キャパシタ〜電池間の給電線(ワイヤーハーネス)、12a・・・給電線(ワイヤーハーネス)12の抵抗、13・・・抵抗器、13a・・・抵抗器〜電気二重層キャパシタ間の給電線、13b・・・抵抗器〜電池間の給電線、71,72・・・電気負荷、90a・・・給電線90の抵抗、100・・・エンジン始動スイッチ〜電気二重層キャパシタ間の給電線、100a・・・給電線12の抵抗、100b・・・エンジンスタータ〜電気二重層キャパシタ間のハーネス、110・・・電気二重層キャパシタ11のセル、110a・・・電気二重層キャパシタ11の内部抵抗
Claims (2)
- エンジン始動スイッチの操作によって、電池からの放電電流及び電気二重層キャパシタからの放電電流がエンジンスタータに流れ込むように構成されたエンジン自動車の電気システムにおいて、
前記エンジンスタータに対して前記電気二重層キャパシタは前記電池より近接するように配置され、前記電池からの放電電流が流れるワイヤーハーネスは前記電気二重層キャパシタから前記エンジンスタータへの放電電流が流れる給電線に接続され、前記エンジンスタータ始動時には、前記電池からの放電電流が、前記電気二重層キャパシタからの放電電流に比べて小さくなるように、前記ワイヤーハーネスを選択することを特徴とするエンジン自動車の電気システム。 - 前記ワイヤーハーネスの選択は、前記ワイヤーハーネスの導体の断面積により行うことを特徴とする請求項1に記載のエンジン自動車の電気システム。
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