JP2007253680A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

車輪用軸受装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007253680A
JP2007253680A JP2006078211A JP2006078211A JP2007253680A JP 2007253680 A JP2007253680 A JP 2007253680A JP 2006078211 A JP2006078211 A JP 2006078211A JP 2006078211 A JP2006078211 A JP 2006078211A JP 2007253680 A JP2007253680 A JP 2007253680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
mounting flange
rolling
bearing device
hub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006078211A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeaki Fukushima
茂明 福島
Kiyoshige Yamauchi
清茂 山内
Hikari Umekida
光 梅木田
Hitohiro Ozawa
仁博 小澤
Hiroshi Kawamura
浩志 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006078211A priority Critical patent/JP2007253680A/ja
Publication of JP2007253680A publication Critical patent/JP2007253680A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • F16C19/187Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with all four raceways integrated on parts other than race rings, e.g. fourth generation hubs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2326/00Articles relating to transporting
    • F16C2326/01Parts of vehicles in general
    • F16C2326/02Wheel hubs or castors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C43/00Assembling bearings
    • F16C43/04Assembling rolling-contact bearings
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Abstract

【課題】軽量・コンパクト化を図ると共に、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制した車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブ輪1と外側継手部材14とが拡径加締によって塑性結合された第4世代構造の車輪用軸受装置において、車輪取付フランジ4の側面4aに、ハブボルト5のピッチ円を挟んでその両側に所定幅の環状溝18が一次切削される切削面で形成されると共に、車輪取付フランジ4の側面4aとパイロット部13が、塑性結合後に二次切削される切削面で形成され、車輪取付フランジ4における側面4aが所定の面振れ精度に規制され、その外径側がアウター側に僅かに傾斜して形成されているので、拡径加締によりフランジ側面4aが変形しても、所望の形状・寸法に修正することができると共に、フランジ側面4aの面振れを可及的に抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置に関するもので、特に、ハブ輪と等速自在継手と複列の転がり軸受とをユニット化すると共に、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制した車輪用軸受装置に関する。
FR車の後輪、FF車の前輪、あるいは4WD車の全輪といった自動車の駆動輪は、車輪用軸受装置により懸架装置に対して回転自在に支承されている。ここで、一般に制動力が優れたディスクブレーキが普及してきた反面、このディスクブレーキのロータをブレーキパッドにて挟持して制動を行う場合、特に、車両の低速走行時に振動が発生し、低周波の不快な騒音を誘発することがある。こうした現象はブレーキジャダーと呼ばれ、車両の高性能化や静寂化に伴って、近年、この分析、改善が新しい技術として着目されている。ブレーキジャダー発生の明確なメカニズムはまだ詳細には解明されていないが、その一因としてブレーキロータのパッド摺動面の振れ精度が挙げられている。この振れ精度は、ブレーキロータ単体の振れ精度だけでなく、転がり軸受のアキシアル振れ等、軸受転走面の精度および転がり軸受の組立精度等々が累積して最終的にブレーキロータ側面の面振れ精度となって現れてくる。
近年、こうした車輪用軸受装置は軽量・コンパクト化を狙って、ハブ輪と軸受部および等速自在継手をユニット化する傾向にある。これにより、車輪用軸受装置は可及的に余肉が排除されスリム化している。一方、車両の操縦安定性のためには、装置の剛性アップが不可欠である。こうした相矛盾する要求を満足しつつ、ブレーキロータ側面の面振れ精度を高める対策が種々講じられている。
こうした従来の車輪用軸受装置の代表的な一例を図5に示す。この車輪用軸受装置は、ハブ輪50と複列の転がり軸受60および等速自在継手70をユニット化して構成している。ハブ輪50は車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ51を一体に有し、この車輪取付フランジ51の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト52が植設されている。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
複列の転がり軸受60は、外方部材61と内方部材62と複列のボール63、63と主に構成され、外方部材61は、車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ64を外周に一体に有し、内周には複列の外側転走面61a、61aが形成されている。一方、内方部材62は、前記した外方部材61の外側転走面61a、61aに対向する複列の内側転走面50a、71aが形成されている。これら複列の内側転走面50a、71aのうち一方の内側転走面50aはハブ輪50の外周に一体形成され、他方の内側転走面71aは等速自在継手70を構成する外側継手部材71の外周に一体形成されている。そして、複列のボール63、63がこれら両転走面間にそれぞれ収容され、保持器65、65によって転動自在に保持されている。
また、ハブ輪50には、内側転走面50aから軸方向に延びる円筒状の小径段部50bが形成され、内周には高周波焼入れにより硬化した凹凸部53が形成されている。この場合、内方部材62はハブ輪50と外側継手部材71を指す。そして、外方部材61の端部にシール66、67が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
等速自在継手70は、外側継手部材71と図示しない継手内輪、ケージ、およびトルク伝達ボールとからなる。外側継手部材71は、カップ状のマウス部72と、このマウス部72の底部をなす肩部73と、この肩部73から軸方向に延びる中空状の軸部74を有し、マウス部72の内周には軸方向に延びる曲線状のトラック溝72aが形成されている。軸部74の外周には、前記したハブ輪50の小径段部50bが所定の径方向すきまを介して嵌合するインロウ部74aと、このインロウ部74aから端部に亙って嵌合部74bが形成されている。
ここで、外側継手部材71の軸部74をハブ輪50に内嵌すると共に、軸部74にマンドレル等の拡径治具を押し込んで嵌合部74bを拡径し、嵌合部74bをハブ輪50の凹凸部53に食い込ませて加締め、ハブ輪50と外側継手部材71とが一体に塑性結合されている。さらに、ハブ輪50において、車輪およびブレーキロータ(図示せず)の支持面となる円筒状のパイロット部54は、拡径加工による膨張量を見込んで所定寸法より予め小径に設定されると共に、このパイロット部54とフランジ側面51aとの隅部55(図中破線で示す)は、ブレーキロータが干渉しない程度の曲率半径を有する円弧面に形成されている。そして、この隅部55は、ショットピーニングによる表面改質で圧縮残留応力が付与されている。これにより、拡径加工によりパイロット部54およびその隅部55が膨張してその表面に引張応力が発生しても、所望の形状・寸法のまま最弱部となる部位の疲労強度を増大させることができる。
特開2005−239100号公報
然しながら、こうした従来の車輪用軸受装置において、拡径加工によって軸部74の嵌合部74bをハブ輪50の凹凸部53に食い込ませるため、ハブ輪50のパイロット部54と車輪取付フランジ51の隅部55が膨張するだけでなく、図6に示すように、フランジ側面51aの外径側がインナー側に傾斜する恐れがある(図中二点鎖線にて示す)。この変形は車輪取付フランジ4の形状やハブボルト5の部位によって周方向の位相で異なる。このように、拡径加工によってフランジ側面51aがランダムに傾斜した場合、ブレーキジャダーへの影響が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量・コンパクト化を図ると共に、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制した車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、ハブ輪と複列の転がり軸受および等速自在継手がユニット化された車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、外周に懸架装置に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるためのパイロット部と車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、および外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪に内嵌される中空状の軸部が一体に形成された前記等速自在継手を構成する外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の内周に硬化した凹凸部が形成されると共に、前記軸部の嵌合部を拡径させて当該凹凸部に食い込ませて加締めることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とが一体に塑性結合された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの側面が、前記塑性結合後に二次切削される切削面で形成され、所定の面振れ精度に規制されると共に、当該車輪取付フランジにおける側面の外径側がアウター側に傾斜して形成されている。
このように、ハブ輪と外側継手部材とが拡径加締によって塑性結合された第4世代構造の車輪用軸受装置において、車輪取付フランジの側面が、塑性結合後に二次切削される切削面で形成され、所定の面振れ精度に規制されると共に、当該車輪取付フランジにおける側面の外径側がアウター側に傾斜して形成されているので、拡径加締によりフランジ側面が変形しても、所望の形状・寸法に修正することができると共に、フランジ側面の面振れを可及的に抑制することができる。したがって、軽量・コンパクト化を図ると共に、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制した車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記車輪取付フランジの側面の傾斜角が10’以下に規制されていれば、ブレーキロータがフランジ側面の外径側で密着するようになり、ブレーキロータの締結時における変形の自由度を拘束して面振れを抑制することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記車輪取付フランジの側面に、前記車輪を締結するハブボルトのピッチ円を挟んでその両側に所定幅の環状溝が一次切削される切削面で形成されていれば、ハブボルトを車輪取付フランジに圧入した際、その変形がフランジ側面に影響するのを防止することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記パイロット部が、前記塑性結合後に二次切削される切削面で形成されていれば、拡径加締によりパイロット部が変形しても所望の形状・寸法に修正することができると共に、膨張によりその表面に引張応力が発生しても、二次切削により除去することができ、疲労強度が低下することはない。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪と複列の転がり軸受および等速自在継手がユニット化された車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、外周に懸架装置に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるためのパイロット部と車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、および外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪に内嵌される中空状の軸部が一体に形成された前記等速自在継手を構成する外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の内周に硬化した凹凸部が形成されると共に、前記軸部の嵌合部を拡径させて当該凹凸部に食い込ませて加締めることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とが一体に塑性結合された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの側面が、前記塑性結合後に二次切削される切削面で形成され、所定の面振れ精度に規制されると共に、当該車輪取付フランジにおける側面の外径側がアウター側に傾斜して形成されているので、拡径加締によりフランジ側面が変形しても、所望の形状・寸法に修正することができると共に、フランジ側面の面振れを可及的に抑制することができる。したがって、軽量・コンパクト化を図ると共に、車輪取付フランジの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制した車輪用軸受装置を提供することができる。
ハブ輪と複列の転がり軸受および等速自在継手がユニット化された車輪用軸受装置であって、前記複列の転がり軸受が、外周に懸架装置に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるためのパイロット部と車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、および外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪に内嵌される中空状の軸部が一体に形成された前記等速自在継手を構成する外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の内周に硬化した凹凸部が形成されると共に、前記軸部の嵌合部を拡径させて当該凹凸部に食い込ませて加締めることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とが一体に塑性結合された車輪用軸受装置において、前記車輪取付フランジの側面に、前記車輪を締結するハブボルトのピッチ円を挟んでその両側に所定幅の環状溝が一次切削される切削面で形成されると共に、前記車輪取付フランジの側面とパイロット部が、前記塑性結合後に二次切削される切削面で形成され、当該車輪取付フランジにおける側面が所定の面振れ精度に規制され、その外径側がアウター側に傾斜して形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は側面図、図3は、本発明に係る車輪用軸受装置の製造工程を示す説明図、図4は、他の製造工程を示す説明図である。
この車輪用軸受装置は、ハブ輪1と複列の転がり軸受2および等速自在継手3をユニット化した、所謂第4世代と称される構成を備えている。ハブ輪1は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面1aと、この内側転走面1aから軸方向に延びる円筒状の小径段部1bが形成されている。車輪取付フランジ4の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト5が植設されている。
複列の転がり軸受2は、外方部材7と内方部材8と複列の転動体(ボール)9、9とで主に構成されている。外方部材7はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼からなり、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ7bを一体に有し、内周に複列の外側転走面7a、7aが形成されている。これら複列の外側転走面7a、7aは、高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
一方、内方部材8は、外周に前記した外方部材7の外側転走面7a、7aに対向する複列の内側転走面1a、14aが形成されている。これら複列の内側転走面1a、14aのうち一方(アウター側)の内側転走面1aは前述したハブ輪1の外周に一体に形成されると共に、他方(インナー側)の内側転走面14aは後述する外側継手部材14の外周に一体に形成されている。この場合、内方部材8はハブ輪1と外側継手部材14を指す。そして、複列の転動体9、9がこれら両転走面間にそれぞれ収容され、保持器10、10によって転動自在に保持されている。また、外方部材7の端部にはシール11、12が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼からなり、アウター側のシール11が摺接するシールランド部から内側転走面1aおよび小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ4の基部となるシールランド部は耐摩耗性が向上するばかりでなく、車輪取付フランジ4に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、ハブ輪1の耐久性が一層向上する。
また、ハブ輪1の内周には凹凸部6が形成され、高周波によって表面硬さを54〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、この凹凸部6はアヤメローレット状に形成され、旋削等により独立して形成された複数の環状溝と、ブローチ加工等により形成された複数の軸方向溝とを略直交させて構成した交叉溝、あるいは、互いに傾斜した螺旋溝で構成した交叉溝からなる。また、凹凸部6の凸部は良好な食い込み性を確保するために、その先端部が三角形状等の尖塔形状に形成されている。
等速自在継手3は、外側継手部材14と図示しない継手内輪、ケージ、およびトルク伝達ボールとからなる。外側継手部材14は、カップ状のマウス部15と、このマウス部15の底部をなす肩部16と、この肩部16から軸方向に延びる中空状の軸部17とを有し、マウス部15の内周には軸方向に延びる曲線状のトラック溝15aが形成されている。軸部17の外周には、前記したハブ輪1の小径段部1bが所定の径方向すきまを介して嵌合するインロウ部17aと、このインロウ部17aから端部に亙って嵌合部17bが形成されている。16aは肩部16の内周に装着されたエンドキャップで、継手内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から継手内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
ここで、ハブ輪1の小径段部1bの端部に外側継手部材14の肩部16を衝合させた状態で軸部17をハブ輪1に内嵌すると共に、軸部17にマンドレル等の拡径治具を押し込んで嵌合部17bを拡径し、嵌合部17bをハブ輪1の凹凸部6に食い込ませて加締め、ハブ輪1と外側継手部材14とが一体に塑性結合されている。これにより、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪1の強度・耐久性を向上させ、かつ長期間その予圧量を維持することができる。
本実施形態では、車輪取付フランジ4のフランジ側面4aと車輪およびブレーキロータのパイロット部13が旋盤等により一次切削され、フランジ側面4aに環状溝18が形成されている。この環状溝18は、図2に示すように、ハブボルト5のピッチ円を挟んでその両側に所定の幅に形成され、ハブボルト5を車輪取付フランジ4に圧入した際、その変形がフランジ側面4aに影響するのを防止している。
ここで、ハブ輪1と外側継手部材14が拡径加締により一体に塑性結合された後、フランジ側面4aとパイロット部13が旋盤等により二次切削(仕上げ切削)されている。これにより、拡径加締によりフランジ側面4aやパイロット部13が変形しても、所望の形状・寸法に修正することができると共に、膨張によりその表面に引張応力が発生しても、二次切削により除去することができ、疲労強度が低下することはない。また、フランジ側面4aの面振れを可及的に抑制し、所定の面振れ精度に規制することができ、車輪取付フランジ4aの面振れ精度を高めてブレーキジャダーの発生を抑制した車輪用軸受装置を提供することができる。なお、この二次切削は旋盤に限らず、フライス盤や研削盤による切削であっても良い。
さらに、車輪取付フランジ4におけるフランジ側面4aの外径側が二次切削によってアウター側に僅かに傾斜して形成されている。これにより、ブレーキロータがフランジ側面4aの外径側で密着するようになり、ブレーキロータの締結時における変形の自由度を拘束して面振れを抑制することができる。この傾斜角は10’以下(段差として0.1mm程度)が好ましい。
次に、図3を用いて、ハブ輪1と外側継手部材14が拡径加締により一体に塑性結合された後、フランジ側面4aとパイロット部13を二次切削する方法を説明する。
まず、(a)に示すように、外方部材7の車体取付フランジ7bを旋盤のチャック19で固定すると共に、等速自在継手3の継手内輪20に駆動軸21をトルク伝達可能に連結し、等速自在継手3を介してハブ輪1を回転させる。
その後、外方部材7を基準として、旋削バイト22、23によってハブ輪1のフランジ側面4aとパイロット部13が二次切削される。このような方法を採用することにより、軸受精度に何ら影響されずに車輪取付フランジ4のフランジ側面4aの面振れ精度を高めることができる。また、ハブ輪1を駆動する特別な装置が不要となり、加工装置が簡素化できると共に、軸受の馴らし運転も同時にできる。
なお、図示はしないが、外方部材7をチャックした状態で、ハブ輪1のパイロット部13を二次切削した後、このパイロット部13をチャックし、このパイロット部13を基準としてフランジ側面4aを二次切削するようにしても良い。
さらに、図4に示すように、等速自在継手3と、この等速自在継手3に連結されるドライブシャフト24と、デファレンシャル(図示せず)側の摺動型の等速自在継手25とがアッセンブリーされた、所謂アクスルモジュールの状態で、外方部材7の車体取付フランジ7bをチャック19で固定すると共に、アクスルモジュールを介してハブ輪1を回転させ、ハブ輪1のフランジ側面4aとパイロット部13を二次切削するようにしても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪と外側継手部材が一体に塑性結合された第4世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 同上、側面図である。 (a)および(b)は、本発明に係る車輪用軸受装置の製造工程を示す説明図である。 同上、他の製造工程を示す説明図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図5のハブ輪の変形状態を示す模式図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、14a・・・・・・・・・・・内側転走面
1b・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
2・・・・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
3、25・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
4・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・・・・・・・・・フランジ側面
5・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6・・・・・・・・・・・・・・・・凹凸部
7・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
7a・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
7b・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
8・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
9・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
10・・・・・・・・・・・・・・・保持器
11、12・・・・・・・・・・・・シール
13・・・・・・・・・・・・・・・パイロット部
14・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
15・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
15a・・・・・・・・・・・・・・トラック溝
16・・・・・・・・・・・・・・・肩部
17・・・・・・・・・・・・・・・軸部
17a・・・・・・・・・・・・・・インロウ部
17b・・・・・・・・・・・・・・嵌合部
18・・・・・・・・・・・・・・・環状溝
19・・・・・・・・・・・・・・・チャック
20・・・・・・・・・・・・・・・継手内輪
21・・・・・・・・・・・・・・・駆動軸
22、23・・・・・・・・・・・・旋削バイト
24・・・・・・・・・・・・・・・ドライブシャフト
50・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
50a、71a・・・・・・・・・・内側転走面
50b・・・・・・・・・・・・・・小径段部
51・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
51a・・・・・・・・・・・・・・フランジ側面
52・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
53・・・・・・・・・・・・・・・凹凸部
54・・・・・・・・・・・・・・・パイロット部
55・・・・・・・・・・・・・・・隅部
60・・・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
61・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
61a・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
62・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
63・・・・・・・・・・・・・・・ボール
64・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
65・・・・・・・・・・・・・・・保持器
66、67・・・・・・・・・・・・シール
70・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
71・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
72・・・・・・・・・・・・・・・マウス部
72a・・・・・・・・・・・・・・トラック溝
73・・・・・・・・・・・・・・・肩部
74・・・・・・・・・・・・・・・軸部
74a・・・・・・・・・・・・・・インロウ部
74b・・・・・・・・・・・・・・嵌合部

Claims (4)

  1. ハブ輪と複列の転がり軸受および等速自在継手がユニット化された車輪用軸受装置であって、
    前記複列の転がり軸受が、外周に懸架装置に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるためのパイロット部と車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、および外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延び、前記ハブ輪に内嵌される中空状の軸部が一体に形成された前記等速自在継手を構成する外側継手部材からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記ハブ輪の内周に硬化した凹凸部が形成されると共に、前記軸部の嵌合部を拡径させて当該凹凸部に食い込ませて加締めることにより、前記ハブ輪と外側継手部材とが一体に塑性結合された車輪用軸受装置において、
    前記車輪取付フランジの側面が、前記塑性結合後に二次切削される切削面で形成され、所定の面振れ精度に規制されると共に、当該車輪取付フランジにおける側面の外径側がアウター側に傾斜して形成されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記車輪取付フランジの側面の傾斜角が10’以下に規制されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記車輪取付フランジの側面に、前記車輪を締結するハブボルトのピッチ円を挟んでその両側に所定幅の環状溝が一次切削される切削面で形成されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記パイロット部が、前記塑性結合後に二次切削される切削面で形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
JP2006078211A 2006-03-22 2006-03-22 車輪用軸受装置 Pending JP2007253680A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006078211A JP2007253680A (ja) 2006-03-22 2006-03-22 車輪用軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006078211A JP2007253680A (ja) 2006-03-22 2006-03-22 車輪用軸受装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007253680A true JP2007253680A (ja) 2007-10-04

Family

ID=38628367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006078211A Pending JP2007253680A (ja) 2006-03-22 2006-03-22 車輪用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007253680A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5134340B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4489672B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5031460B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP6587851B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2007290681A (ja) 駆動輪支持用ハブユニットとその製造方法
JP2008100632A (ja) 車輪用軸受装置
JP2010144923A (ja) 転がり軸受の内輪およびそれを備えた車輪用軸受装置
JP5030082B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4455182B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP6366233B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4150317B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5252834B2 (ja) 車輪用軸受装置の製造方法
JP2007261577A5 (ja)
JP2006036112A (ja) 車輪用軸受装置
JP2007192298A (ja) 車輪用軸受装置
JP5099875B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4993342B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP4439334B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2007253680A (ja) 車輪用軸受装置
JP4071965B2 (ja) 駆動車輪用軸受装置
JP4969899B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2005319889A (ja) 駆動車輪用軸受装置
JP2005119383A (ja) 車輪用軸受装置
JP4936739B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2008162356A (ja) 車輪用軸受装置