JP2007253127A - アレルギー発症源の除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】IgE産生以降のアレルギー発症過程(効果相)に深く関わるアレルギー発症源を有効に除去する方法、ならびに当該方法に使用される除去剤を提供する。
【解決手段】本発明の方法は、水を活性炭に通液して、アレルギー発症源となる約161m/z、約256m/z、約284m/z、および約365m/zからなる群から選択されるいずれかの質量数(LC/MSMS)を与える1種または2種以上の化学物質、またはクロムを除去することによって実施することができる。
【選択図】なし

Description

本発明はアレルギー発症源の除去方法および除去剤に関する。より詳細には、生体でのアレルゲン感作によって生じるIgE産生以降の過程(効果相)で、アレルギー発症(発現)に作用するアレルギー発症源を効果的に除去する方法、ならびに当該方法に使用される除去剤に関する。
近年わが国におけるスギ花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー性疾患を有する患者の増加は著しく、これらの疾患を有する患者は約4割にも達する勢いである。それによる国民医療費の増加とQOLの低下は、昨今のわが国の大きな健康課題ともなっている。しかしながら、その治療法は対症療法にとどまるばかりであり、抜本的な治療法が求められている。しかしその一方で、予防の観点から、アレルギーの発症を個体の早い段階(出生以降の幼少期)で予防する方法を開発することも重要である。
アレルギー性疾患の増加に対し、Th1-Th2バランスの変化に基づく衛生仮説が頻繁に引用されるが、大気汚染や水質汚濁などの環境化学物質の影響や食生活環境の変化も大いに関係があるとされている。特に、都市部と農村山間部においては、アレルゲンに感作されIgEが産生された段階(誘導相)にあたる人が同じ程度存在するにもかかわらず、実際にアレルギーを発症する患者は、都市部において著しく大きい。このことから、環境中の化学物質がIgE産生以降の過程(効果相)において、アレルギーの発症に深く関わっているものと考えられる。
ところで、現存のアレルギー疾患の予防法として、マスクや空気清浄機を用いて、花粉、ダニ、ハウスダストなどのアレルゲンを除去し、アレルゲンによる感作を回避する方法が広く知られており、そのための製品が多く販売されている。しかし、現実的には環境中のアレルゲンを全て除去し、アレルゲン感作から完全に回避することは不可能である。このため、これらの製品はすでに花粉症等のアレルギー疾患を発症した人を対象に、症状を抑えることを主な目的とするものであって、根本的な発症予防法を提供するものではない。
また、活性炭の用途として、水道水浄化、空気清浄、および臭い除去が広く知られている(例えば、特許文献1〜3等参照)。しかし、活性炭がIgE産生以降の効果相で作用してアレルギー発症に深く関わる化学物質(アレルギー発症源)の除去に有効であることについては、知られていない。
特開2005−168710号公報 特開2003−320243号公報 実用新案登録第3109071号公報
前述するように、IgE産生以降のアレルギー発症過程(効果相)に、環境中の化学物質が深く関わっていると考えられることから、アレルギーに対する新しい予防法はこれまでのアレルゲン除去ではなく、上記効果相においてアレルギー発症に深く関与する化学物質(アレルギー発症源)を選択的かつ有効に除去することが必要である。
そこで本発明の目的は、IgE産生以降のアレルギー発症過程(効果相)に深く関わるアレルギー発症源を有効に除去する方法、ならびに当該方法に使用される除去剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねていたところ、水、特に飲食に使用される水道水に含まれる約161m/z、約256m/z、約284m/z、または約365m/zの質量数を有する化学物質が、IgE産生以降のアレルギー発症過程(効果相)においてアレルギー発症に深く関与していることを見出し、それを除去する必要性を認識するとともに、当該化学物質が活性炭、例えば間伐材から調製される活性炭によって選択的かつ有効に除去できることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の態様を包含するものである:
(1)アレルギー発症源の除去方法
項1.水を活性炭に通液することを特徴とするアレルギー発症源の除去方法。
項2.アレルギー発症源が、液体クロマトグラム/タンデム質量分析にて、約161m/z、約256m/z、約284m/z、および約365m/zからなる群から選択されるいずれかの質量数を与える1種または2種以上の化学物質である、項1記載の除去方法。
項3.アレルギー発症源がクロムである、項1記載の除去方法。
項4.活性炭が間伐材から調製されたものである、項1乃至3のいずれかに記載の除去方法。
(2)アレルギー発症源の除去剤
項5.活性炭を有効成分とする、アレルギー発症源の除去剤。
項6.アレルギー発症源が、液体クロマトグラム/タンデム質量分析にて、約161m/z、約256m/z、約284m/z、および約365m/zからなる群から選択されるいずれかの質量数を与える1種または2種以上の化学物質である、項5記載の除去剤。
項7.アレルギー発症源がクロムである、項5記載の除去剤。
項8.活性炭が間伐材から調製されたものである、項5乃至7のいずれかに記載の除去剤。
本発明の方法によれば、出生以降の幼少期より長年に亘って飲食に使用される水道水(飲料水)から、アレルギー発症の原因となる化学物質を取り除くことが可能となる。このため、出生後からアレルギー発症に関わる化学物質に暴露しない環境で生活することができ、本質的にアレルギーの発症を予防することが可能となる。
本発明は、水、特に飲食に使用される水道水中に含まれるアレルギー発症源を除去する方法である。当該方法は、対象とする水を活性炭に通液することによって達成することができる。
ここでアレルギー発症源とは、IgEを産生するアレルゲンとは異なる意味で用いられ、通常IgE産生以降のアレルギー発症過程(効果相)に作用する物質を意味する。具体的には、例えば外因性内分泌攪乱物質(ほか、エストロジェン様物質、または環境ホルモンとも称される)を挙げることができる。かかるアレルギー発症源の検出(定量)は、従来公知の外因性内分泌攪乱物質の生物学的測定方法(バイオアッセイ)で行うことができる。例えば、ヒト乳癌細胞株MCF-7を用いたバイオアッセイを挙げることができる。当該MCF-7細胞は、その増殖能が外因性内分泌攪乱物質に依存していること、また炎症性サイトカイン(IL-1)刺激によるケモカインMCP-1産生能が外因性内分泌攪乱物質によって抑制されることが知られている。このため、当該バイオアッセイにおいて細胞増殖能またはケモカインMCP-1産生能を指標とすることで、アレルギー発症源を検出(定量)することができる。
本発明が対象とするアレルギー発症源は、具体的には、LC-MSMSにて質量数400m/z以下を与える低分子化合物である。好ましくは質量数100〜400m/z、より好ましくは質量数139〜365m/zを与える分子である。より具体的には、後述の実施例で示すように、LC-MSMSにて質量数161m/z前後、256m/z前後、284m/z前後、または365m/z前後を与える分子を挙げることができる。かかる化合物としては、具体的には2,4-ジヒドロキシベンゼンカルボアルデヒド、3-アミノ-1-ニトロベンゼンが例示される。
また本発明が対象とするアレルギー発症源には、IgE産生以降のアレルギー発症過程(効果相)に作用する金属も含まれる。かかる金属として、クロムなどを例示することができる。
水を通液するのに使用する活性炭は、特に制限されないが、好ましくは木質材料を賦活化することによって調製される活性炭である。木質材料の種類は特に制限されないが、廃棄物の低減とその再資源化という点から、松食い虫廃材や建築廃材等の木材の廃材または間伐材などを材料として調製される活性炭であることが好ましい。特に好ましくは、杉間伐材を材料として調製される活性炭である。かかる活性炭は、通常の製法に従って、例えば杉間伐材を外熱式キルンなどにて炭化処理(炭化条件:例えば、約550℃で15分程度)した後、連続水蒸気賦活化(例えば、約900℃で120分程度)することによって製造することができる。
活性炭は、その形状も問わず、ブロック状、粉末状または顆粒状であってもよいし、また粉末または顆粒を所望の形態に成型したものであってもよい。なお、粉末状活性炭の場合、その中心粒子径は、100ミクロン未満のものが好ましい。あまり大きいと必要な流速で通水した場合に接触効率が低下し、アレルギー発症源の除去能力が低下することがある。好ましくは50ミクロン以下、より好ましくは30ミクロン以下である。より好ましくは粒度分布として、D10が2〜6μm、好ましくは4.5μm前後;D50が3〜8μm、好ましくは5μm前後;D90が10〜20μm、好ましくは15μm前後であるようなものである。
粉末活性炭の吸着容量としては、制限されないが、アレルギー発症源の除去能力から、JIS-K1474で定められたベンゼン吸着量に換算して30〜50重量%程度である。
本発明において、アレルギー発症源の除去は、対象とする水を上記活性炭に直接通液してもよいし、上記活性炭を容器に詰めてカートリッジ形態にしたものや、上記活性炭を不織布フィルター、各種吸着材、ミネラル添加剤、セラミック濾過材または中空糸膜ろ過材などと組み合わせたものを濾過材として、これに対象とする水を通液してもよい。また、これらのカートリッジや濾過材は、所望の大きさまたは形状にしてハウジングに装填し、浄水器とすることもできる。
通液方法は、対象とする水を全量1回濾過する全濾過方式であっても、循環して通液する循環濾過方法のいずれであってもよい。また通液条件は、特に制限されないが、通常、圧力損失が極度に大きくならないように、100〜5000hr−1の空間速度(SV)で実施することができる。
使用する活性炭またはそれを利用した濾過材のアレルギー発症源除去能は、原水中のアレルギー発症源量と処理水中のアレルギー発症源量から計算される除去率と、通液開始から流した水量(L)と活性炭またはそれから調製された濾過材の容積(cc)の比(累積通水量L/cc)との関係から、評価することができる。
以下、本発明の内容を以下の実施例及び実験例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記に記載する処方の単位は特に言及しない限り、%は重量%を、また部は重量部を意味するものとする。
実施例1
水道水(地下水を水源する日常用途水道水)について、活性炭処理したものと活性炭処理しないものの2種類の試料を調製し、これらを後述するバイオアッセイに供した。また比較実験として、水道水を木炭処理した試料についても同様にバイオアッセイに供した。
(1)活性炭処理
活性炭として、間伐材を利用して製造した間伐材活性炭(三菱重工業製造、MHI活性炭)と市販木質系活性炭(フタムラ化学製、タイコウW)を使用した。また比較のため、活性炭の代わりに間伐材を利用して製造した間伐材木炭(三菱重工業製造、MHI木炭)を使用した。
活性炭および木炭は、それぞれ水道水処理に使用する前に、予めイオン交換水で洗浄し乾燥しておいた。具体的には、各活性炭(または木炭)2.0gをイオン交換水1.0L中で30分間煮沸し、次いでガラスフィルターで水分を吸引ろ過し、115℃の乾燥機中で約1日間乾燥させた後、シリカゲル入りデシケータ内に静置して冷却しておいた。
かかる前処理をした活性炭(または木炭)を、ガラスフラスコに入れた水道水1Lに、各々0.1%(w/v)および0.01%(w/v)となるように添加し、室温で60分間振とう機で振とう処理をした。次いで、活性炭処理(または木炭処理)した水試料を、ガラス繊維フィルター(孔径0.8μm)を用いた吸引ろ過に供して、活性炭(または木炭)を除いた。
(2)バイオアッセイ
(2-1) 前処理
上記で得られた各活性炭処理水(間伐材活性炭0.01%処理水および0.1%処理水、市販木質系活性炭0.01%処理水および0.1%処理水)および木炭処理水(間伐材木炭0.01%処理水および0.1%処理水)は、下記のバイオアッセイに供するため、まず固相抽出を行った。また比較試験用の水道水(比較例)、および対照用の超純水(コントロール)も同様に固相抽出を行った。
固相抽出は、GL-Pak ガラスSPE PLS-3(ジーエルサイエンス製)にGL-Pak活性炭Jr.(ジーエルサイエンス製)を連結した固相抽出カートリッジに、各試料水1Lを通液し、次いでカートリッジを精製水10mLで洗浄した後、メタノール5mLで溶出することによって行った。溶出物は、窒素ガス気流下60℃でメタノールを除去し、乾固した。これを4mLのアッセイ用培地に溶解し、0.2μmのフィルターでろ過滅菌してバイオアッセイ試料とした。ここで、アッセイ用培地とは、非必須アミノ酸、ペニシリンーストレプトマイシン、dextran-charcol stripped calf serumを添加した、フェノールレッド不含E-MEM培地(以下、「IM」ともいう)である。
(2-2) バイオアッセイ
ヒト乳癌細胞MCF-7(JCRB0134、ヒューマンサイエンス研究資源バンクより購入)を用いて、試料存在下で、インターロイキン−1(IL-1)で刺激した場合のMCP-1産生抑制能を評価した。なお、当該MCF-7細胞は、炎症性サイトカインであるインターロイキン−1(IL-1)による刺激で、ケモサイトカインMCP-1(monocyte chemoattractant protein-1)を産生するが、当該産生能はエストロジェン(環境エストロジェンを含む)によって抑制されることが知られている(Inadera H., et al., Endocrinology, 141: 50-59, 2000)。従って、IL-1存在下でのケモサイトカインMCP-1の産生能を測定することで、環境エストロジェンの有無を評価することができる。
試験に当たり、MCF-7細胞は、非必須アミノ酸、ペニシリン-ストレプトマイシン、インシュリン、およびfetal bovine serumを添加したEagle’s minimal essential medium (E-MEM)培地中で、5%炭酸ガス大気中、37℃で生育させた。十分に生育したところで(50-80% confluency)、上記培地を、上記アッセイ用培地(IM)に交換し、さらにMCF-7細胞を2日間培養することで内在性エストロジェンを除去した。この細胞を1x105cells/0.5mL/wellの割合で、24-wellプレートに播種し一晩前培養した。
上記で前処理した各バイオアッセイ試料0.5mLを、上記細胞に添加し、IL-1α(10 ng/mL)存在下および非存在下で3日間培養した。次いで細胞から産生された培養上清中のケモカインMCP-1を、Biosource製ELISAキットで測定した。
(3)結果
結果を図1に示す。
図1からわかるように、試料として未処理水道水を使用した場合、Control(超純水使用)に比してMCP-1産生が有意に抑制されていることから、水道水にはアレルギー発症に影響する物質(環境エストロジェン様物質)が含まれていることが判明した。一方、試料として活性炭処理水(間伐材活性炭0.01%処理水および0.1%処理水、市販木質系活性炭0.01%処理水および0.1%処理水)を使用した場合は、水道水によるMCP-1産生抑制が回復しており、この結果から、水道水を活性炭で処理することで水道水に含まれる上記環境エストロジェン様物質を効果的に除去できることが判明した。また、活性炭の素材として間伐材を使用する場合と通常の木材を使用する場合とで差異はなかった。一方、木炭処理では、水道水に含まれる環境エストロジェン様物質を除去できなかった。
実施例2
実施例1の(2)(2-1) で調製した固相抽出乾固物(未処理水道水、間伐材活性炭0.1%処理水)を少量の精製水に溶解し、50mmol/L酢酸アンモニウム/メタノール溶液(50:50、v/v)と1:1の割合で混合してLC/MS/MS(液体クロマトグラム/タンデム質量分析)用の試料とした。また、実施例1の(2)(2-1) で調製した固相抽出乾固物(未処理水道水、間伐材活性炭0.1%処理水)を少量の精製水に溶解し、Triton X-100(1%)及び1N硝酸と混合しICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析)(金属分析)用の試料とした。
LC/MS/MS分析は、Applied Biosystems 製API4000を用い、試料をTurbo Ion Spray ModeでPositive Ion Mode及びNegative Ion ModeのQ1 Scanを実施した。ICP-MS分析は、Agilent社製Agilent1100に試料を供し、質量数15〜260までの範囲で測定した。
LC/MS/MS分析の結果を図2に示す。図Aは未処理水道水の結果、図Bは間伐材活性炭0.1%処理水の結果である。未処理水道水で検出され、且つ間伐材活性炭0.1%処理水で検出されないシグナルに由来する物質が環境エストロジェン様物質であると考えられた。該当するシグナルの質量数は、161、256、284、および365m/z等であった。なお、有機化合物辞書データベース「日本化学物質辞書(日化辞)」から検索すると以下の化合物がヒットした;質量数160:アラール(植物成長阻害剤);質量数255:ジメタメチン(トリアジン系除草剤)、2-(2,4,5-トリクロロフェノキシ)酢酸(フェノキシ系除草剤)、クロルフルラゾール(除草剤)、ホスホラン(リン系殺虫剤、殺ダニ剤);質量数283:ヒストリオニコトキシン(天然物:カエル毒);質量数364:シトラゾン(殺ダニ剤)、スルホメツロンメチル(植物成長促進剤)。またプラスチック製品由来のピークがあったが、活性炭処理前後でピークの高さは変わらなかったので、試料取り扱い操作で混入したと思われた。活性炭由来のピークも認められた。
一方、ICP-MS分析(金属分析)の結果、検出された金属成分について、測定カウント数を未処理水道水と間伐材活性炭0.1%処理水との比をとり、10倍以上の差がみられたもの検索したところ、未処理水道水には間伐材活性炭0.1%処理水に比してマグネシウムとクロムが非常に多く含まれていることがわかった。
以上の結果より、水道水中にはアレルギー発症に影響する化合物(環境エストロジェン様物質)が含まれていることが判明した。水道水を活性炭で処理すると、その化合物が除去でき、アレルギー発症を予防することができる。
実施例1において、水道水成分によるIL-1誘導MCP-1産生の抑制と、その活性炭(または木炭)処理の影響をみた結果を示す図である。図中、「E2」とはβ-エストラジオールを意味する(各結果において下の棒グラフが「E2存在下」での結果である)。IL-1刺激MCP-1産生系はE2により抑制されることから、本試験における反応系が正当であることがわかる。 図Aは、未処理水道水の液体クロマトグラフ/タンデム質量分析(LC/MS/MS)結果を示す。図Bは、間伐材活性炭0.1%処理水の液体クロマトグラフ/タンデム質量分析(LC/MS/MS)結果を示す(実施例2)。

Claims (8)

  1. 水を活性炭に通液することを特徴とするアレルギー発症源の除去方法。
  2. アレルギー発症源が、液体クロマトグラム/タンデム質量分析にて、約161m/z、約256m/z、約284m/z、および約365m/zからなる群から選択されるいずれかの質量数を与える1種または2種以上の化学物質である、請求項1記載の除去方法。
  3. アレルギー発症源がクロムである、請求項1記載の除去方法。
  4. 活性炭が間伐材から調製されたものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の除去方法。
  5. 活性炭を有効成分とする、アレルギー発症源の除去剤。
  6. アレルギー発症源が、液体クロマトグラム/タンデム質量分析にて、約161m/z、約256m/z、約284m/z、および約365m/zからなる群から選択されるいずれかの質量数を与える1種または2種以上の化学物質である、請求項5記載の除去剤。
  7. アレルギー発症源がクロムである、請求項5記載の除去剤。
  8. 活性炭が間伐材から調製されたものである、請求項5乃至7のいずれかに記載の除去剤。
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