JP2007252086A - 2次電池の充電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ピーク電圧、または、−ΔVによる満充電検出を行うものの、簡便な方法を利用して低コストの2次電池の充電方法、充電器を提供することを目的とする。
【解決手段】 2次電池を定電流にて充電し、2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出して、満充電を判定する2次電池の充電方法であって、電池電圧が所定電圧値以上になって以降、電池電圧のピーク電圧を検出することを特徴とする。また、所定電圧値は、電池温度により変更されることを特徴とする。そして、前記電池電圧が前記所定値以上になる以降および以前に 前記電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定する
【選択図】 図2
【解決手段】 2次電池を定電流にて充電し、2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出して、満充電を判定する2次電池の充電方法であって、電池電圧が所定電圧値以上になって以降、電池電圧のピーク電圧を検出することを特徴とする。また、所定電圧値は、電池温度により変更されることを特徴とする。そして、前記電池電圧が前記所定値以上になる以降および以前に 前記電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定する
【選択図】 図2
Description
本発明は、2次電池の充電方法に関する。
従来において、2次電池を定電流にて充電し、2次電池の出力電圧のピーク電圧を検出したり、ピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定する充電方法が、以下の本出願人の特許文献1に開示されている。また、このような技術は、広く、ニッケル水素電池、ニッケル−カドミウム電池等の2次電池を充電する充電器、充電方法において、利用されている。
このような技術を利用して、従来においては、図4の充電時の電池電圧グラフに示すように、m0〜m3のモードの以下の方法で充電される。このような電池電圧は、充電を一時的に停止した状態で測定されたものを示すが、これに代わって、充電中の電池電圧を利用して制御する方法でもよい。
充電開始後、m0の期間(1Itなら2〜3分、0.3Itなら3〜10分程度)は、−ΔVの検出およびピーク電圧の検出を行わない。これは、不活性電池等の異常の電池では、満充電でないにもかかわらず、−ΔV、ピーク電圧の電池電圧を検出し、満充電と誤判定するからである。
初期のm0の期間を経過した後は、−ΔVでの満充電の検出を行い、ピーク電圧の満充電検出はおこなわない。ここで、ピーク電圧の検出を行わないのは、m1の期間(=ピーク制御禁止期間)においては、図示するように、電池電圧は平坦な曲線を示すので、この平坦部分をピーク電圧として誤検出することを防止するためである。このm1の期間に、電池電圧が上昇する勾配がより大きくなること(=電圧上昇の変化が大きくなること、例えば、所定の単位電圧が上昇する時間が長くなること)を検出すると、m2(ピーク検出期間1)の期間に移行して、−ΔVと、ピーク電圧とで、満充電検出を行う。ここで、電池電圧が上昇する勾配の検出について、特許文献1(特に、段落0031)に開示されるように、具体的には、電池電圧が10mV/cell上昇するのに要した時間T(n)が、前回に10mV/cell上昇するのに要した時間T(n-1)よりも1/1.125よりも短くなったかどうかを判定する。式で示すなら、T(n-1)≧1.125×T(n)となる。
そして、m2の期間で、電池電圧が上昇し、図示する電池電圧の曲線では、電池電圧が上昇する勾配がより小さくなること(=電圧上昇の変化が小さくなること、換言すると、所定の単位電圧上昇する時間が長くなること、また、電池電圧が上昇する勾配の変化が正から負になる変曲点)を検出することにより、m3(ピーク検出期間2)の期間に移行する。具体的には、電池電圧が10mV/cell上昇するのに要した時間T(n)が、前回に10mV/cell上昇するのに要した時間T(n-1)の1.125倍よりも長くなったかどうかを判定する。式で示すなら、T(n-1)×1.125≦T(n)となる。このような検出については、特許文献1に開示がない。
このm3(ピーク検出期間2)の期間では、ピーク電圧を検出すると共に、−ΔVの検出を高感度にして、満充電を検出している。つまり、これ以前の−ΔV検出では、ピーク電圧から20mV/セルの電圧低下を検出していたが、m0の期間では、10mV/セルの電圧低下を検出している。これは、電池が満充電近いので感度良く満充電を検出して、電池が過充電されることを防止するためである。
特開平11−285164号
しかしながら、このような従来の方法は、ピーク検出制御においては、電池電圧を高精度で検出し、その電圧上昇の変化を、精密に計測し、ピーク、−ΔVを検出するという複雑な制御で、それをプログラムソフトで実現するために高価で高性能な制御素子(マイコン)を使用する必要があった。そのため、性能は良くても、市場より要求されるコストターゲットに合わないという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するために成されたものであり、ピーク電圧、または、−ΔVによる満充電検出を行うものの、簡便な方法を利用して低コストの2次電池の充電方法、充電器を提供することを目的とする。
本発明の2次電池の充電方法は、2次電池を定電流にて充電し、前記2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出して、満充電を判定する2次電池の充電方法であって、前記電池電圧が所定電圧値以上になって以降、前記電池電圧のピーク電圧を検出することを特徴とする。また、前記所定電圧値は、電池温度により変更されることを特徴とする。そして、前記電池電圧が前記所定値以上になる以降および以前に 前記電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定することを特徴とする。
また、本発明の充電器は、2次電池を定電流にて充電し、前記2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出して、満充電を判定する充電制御部を備える充電器であって、前記充電制御部は、前記電池電圧が所定電圧値以上になって以降、前記電池電圧のピーク電圧を検出するものでことを特徴とする。また、前記充電制御部は、電池温度に対応した所定電圧値のデータを備えている。そして、前記充電制御部は、前記電池電圧が前記所定値以上になる以降および以前に 前記電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定するものである。
本発明の充電方法、充電器においては、電池電圧が所定値以上になって以降、電池電圧のピーク電圧を検出することで、簡便な方法、簡便な充電制御部を備える充電器にて、満充電を検出することができる。
上記の従来方法においては、上述のように、m0からm3に渡るモードのプログラムを実行するため、マイコン内で一定周期内にプログラムを繰り返し実行させるものであるから、プログラム量が多くなり高性能で高価なマイコンが必要である。一方、本発明においては、簡便な方法なので、プログラム量も少なく、安価なマイコンにて実現できる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための充電方法を例示するものであって、本発明は充電方法を以下の方法に特定しない。
図1に示す充電回路を備える充電器Aは、充電器に着脱自在の電池1に充電電流を供給して充電する定電流電源(電池に所定最大の定電流を供給できないときはそれ以下の電流値の電流を供給する)である充電電源部2と、これと電池1との間に接続されて電池1の充電電流を、制御、調整するスイッチング素子3と、このスイッチング素子3をオンオフに切り換えて、充電電流を、制御、調整するマイコンを内蔵する充電制御部4と、電池温度を検出して充電制御部4に温度信号を入力するサーミスタ等の温度センサー5とを備えている。電池1は、ニッケル水素2次電池、ニッケル−カドミウム2次電池等の2次電池が利用できる。また、充電制御部4は、充電電源部2に、制御信号を出力して、充電電源部2のオンオフ等の制御を行う。
充電制御部4は、充電中に、スイッチング素子3をオンオフして、周期的に充電を停止して(例えば、約1〜5Sの周期の間に、約0.1〜2.0S間の停止)、電池電圧を、測定点dにて測定している。充電を停止中の方が、電池電圧を正確に測定できるためであるが、充電中の電池電圧を測定しても良い。また、スイッチング素子3をオンオフしてデューティー比を調整して、所望の平均電流値の定電流に切り替えて、電池1を充電することができる。
図2のグラフに示すように、充電制御部4は、以下の制御を行う。図2の電池電圧のグラフは、充電を開始した後、急激に上昇し、その後、略平坦部を示して、その後、上昇してピーク、−ΔVを示す。
充電制御部4は、充電を開始してから、電池電圧が所定電圧値以上になって以降、電池電圧のピーク電圧を検出する制御を行う。充電制御部4は、後述する図3のフローチャートにて説明するように、電池電圧のピークを検出して、各種制御を行っている。また、充電制御部4は、電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔV(例えば、10mV)を検出(=−ΔV検出)して、各種制御を行っている。充電制御部4は、ピーク電圧検出、−ΔV検出により、満充電に相当として判定し、充電を停止、又は、補充電を行う制御をする。
また、ピーク電圧検出を開始する所定電圧値は、図2の電池電圧グラフの平坦部をピーク電圧として検出しないような電圧値としている、このような平坦部は、ニッケル水素2次電池の0.3It充電においては、電池温度が約20〜30℃においては、約1.37V以上1.38V未満程度であり、高温の約50℃で約1.35V、低温の0℃で、約1.40程度となる。また、この所定電圧値は、ピーク電圧よりも小さい必要があり、ニッケル水素2次電池の0.3It充電においては、ピーク値は、電池温度が25℃で、約1.45V程度である。
よって、ピーク電圧検出を開始する所定電圧値は、このような平坦部の電池電圧よりも大きい、ピーク電圧よりも小さい、必要があり、電池温度約20〜30℃にであれば、約1.38V以上1.45V以下の値に設定され、望ましくは、約1.40V以上1.43V以下の値、例えば、約1.42Vである。電池温度25℃で設定された所定電圧値は、電池温度が、約10℃上昇する毎に0.1℃引き算された値、約10℃低下する毎に約0.1℃加算された値になるように、充電制御部4が補正する。具体的には、充電制御部4は、内蔵するメモリー内に、電池温度に対応した所定電圧値のデータのテーブルを備えており、測定された電池温度に対応して所定電圧値を決定している。
また、充電制御部4は、電池温度が、保護温度(60〜65℃程度)を超えるとき等に、スイッチング素子3をオフとして充電を停止する。
電池1が、規格上の単1〜4型電池等を使用する場合等のように、電池1にサーミスタを内蔵しないときは、充電器Aの充電端子に、電池41を装着した状態で、電池41と、サーミスタである温度センサー5が密着したり、密着しなくとも適切に電池1の温度がモニターできる位置に配置することで、電池1と温度センサー5とを熱結合の状態とする。また、電池1がパック電池であるときは、温度センサー5がパック電池に内蔵されて、電池1の温度がモニターできるように、熱結合して配置されることになる。
また、充電制御部4は、充電中を表示するLED6をオンとして、充電中を明示する制御を行っている。
次に、図3のフローチャートを用いて、本実施例の手順を説明する。まず、ステップS0において、充電開始後、所定時間が経過しているかどうかが判断され、所定時間が経過するまで、充電制御部4は、ピーク電圧、−ΔVの検出を行わず、ステップS0を繰り返して、充電が継続される。これは、長期間の不使用の、または、浅い放電深度の放電充電を繰り返してメモリー効果が発生したニッケル水素2次電池等の不活性電池において、これを充電したとき、この所定時間以内にピーク電圧、−ΔVが発生することがあり、これらを検出して満充電と誤検出することを防止している。なお、このような所定時間は、制御部4が内蔵するタイマーにてカウントして、所定時間の経過を判断している。所定時間しては、例えば、3分、電流0.3It(単三型電池なら0.6A程度)を、本実施例は利用している。所定時間が経過したら、ステップS1に進む。
次に、ステップS1において、電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を検出する。ここでは、ΔVを10mV/cellとしている。このステップS1においては、周期的に電池電圧を検出して、電池電圧がピーク電圧である最大値を示し、ΔV低下したとき、−ΔVを検出する。−ΔVを検出したとき、Yesとして、満充電として、充電を制御、即ち、充電を停止する。
ステップS1で、−ΔVを検出しないなら、Noとして、ステップS2においては、電池電圧が所定電圧値(例えば、1.42V)以上となったかどうかが判定される。Noであるなら、ステップS1に戻り、充電が継続され、Yesであれば、ステップS2に進む。
ステップS3では、2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出したかどうかを判定する。具体的には、単位電圧である10mV/cell上昇するのに要した時間(=上昇変化時間)T(n)が、前回に10mV/cell上昇するのに要した時間T(n-1)よりも、2倍以上長くなったかどうかを判定する。
このようなピーク電圧を検出したとき、Yesとして、満充電として、充電を制御、即ち、充電を停止する。ステップS3で、ピーク電圧を検出しないときは、Noとして、ステップ1に戻る。図2の電池電圧グラフにおいては、ピーク検出許可期間において、電池電圧の変化傾きが極端に緩やかになったT(n=4)≧T(n=3)×2を検出して、ピーク電圧を検出し、満充電として、充電を停止している。
1 電池
2 充電電源部
3 スイッチング素子
4 充電制御部
5 温度センサー
2 充電電源部
3 スイッチング素子
4 充電制御部
5 温度センサー
Claims (6)
- 2次電池を定電流にて充電し、前記2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出して、満充電を判定する2次電池の充電方法であって、
前記電池電圧が所定電圧値以上になって以降、前記電池電圧のピーク電圧を検出することを特徴とする2次電池の充電方法。 - 前記所定電圧値は、電池温度により変更されることを特徴とする請求項1の2次電池の充電方法。
- 前記電池電圧が前記所定値以上になる以降および以前に 前記電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定することを特徴とする請求項1の2次電池の充電方法。
- 2次電池を定電流にて充電し、前記2次電池の出力電池電圧のピーク電圧を検出して、満充電を判定する充電制御部を備える充電器であって、
前記充電制御部は、前記電池電圧が所定電圧値以上になって以降、前記電池電圧のピーク電圧を検出するものでことを特徴とする充電器。 - 前記充電制御部は、電池温度に対応した所定電圧値のデータを備えていることを特徴とする請求項4の充電器。
- 前記充電制御部は、前記電池電圧が前記所定値以上になる以降および以前に 前記電池電圧のピーク電圧からΔV低下する−ΔVを検出して満充電を判定するものであることを特徴とする請求項4の2次電池の充電方法。
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JP2006071867A JP2007252086A (ja) | 2006-03-15 | 2006-03-15 | 2次電池の充電方法 |
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Cited By (4)
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-
2006
- 2006-03-15 JP JP2006071867A patent/JP2007252086A/ja active Pending
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