JP2007251931A - 航行支援装置、及びキャリアセンス方式 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】船舶自動識別システム(AIS)に使用される航行支援装置であって、他局と同期したタイムスロットの過去の使用状況に関する情報を記憶するメモリと、前記メモリに記憶された情報と受信したベースバンド信号のIQ平面上における挙動の監視結果とを用いて、前記同期タイミング信号で画定される所定のタイムスロット内に情報信号が存在するか否かを判定する信号有無判定部を備え、前記信号有無判定部の判定に基づいて、自局の情報信号を他局に送信する。なお、受信したベースバンド信号のIQ平面上の挙動監視は、パターン認識を行うことにより実現でき、例えば、部分空間法やサポートベクタマシン、或いはニューラルネットワーク等の手法を用いることができる。
【選択図】 図1
Description
(1)他局を非同期に受信することで(GPS同期している)クラスA局を見つける。
(2)見つけたクラスA局のビットタイミングから、その局が有しているタイムベースを逆算する。
(3)逆算したタイムベースを使って、キャリアセンスを行う将来の10個のタイムスロット(以下、候補スロットと言う。)を選択する。
(4)自局が送信したい(ランダムに選択された)候補スロットの先頭から約2msをキャリアセンスする。
(5)キャリアセンスした結果、他船から送信された情報信号がないと判断した時には、その直後に自局の送信を行う。
(6)キャリアセンスした結果、他船から送信された情報信号が存在すると判断した時には、そのスロットでの送信は放棄し、次の候補スロットまで待ってそこで再試行する。
他局との通信タイミングを律する同期タイミング信号を生成する基準タイミング発生部と、
前記同期タイミング信号で画定されるタイムスロットの過去の使用状況に関する情報を記憶するメモリと、前記受信部から出力される受信信号を検波して得られるベースバンド信号が情報信号であるか否かのパターン認識を行い、当該パターン認識の結果と、前記メモリに記憶された情報とを用いて、前記同期タイミング信号で画定されるスロット内に情報信号が存在するか否かを判定する信号有無判定部と、スロットの先頭から一定の時間内に、前記信号有無判定部によって情報信号が無いと判定されたスロットで自局に関する情報を送信する送信部とを備えることを特徴とする。この信号有無判定部によるパターン認識の手法としては、部分空間法、サポートベクタマシン、或いはニューラルネットワークなどを用いたものが考えられる。
図1は本発明の実施の形態1による航行支援装置の構成を示すブロック図である。
図1において、本発明の実施の形態1による航行支援装置は、AIS信号受信部1と、基準タイミング発生部2と、信号有無判定部3と、メモリ4と、候補スロット選択部5と、送信部6とからなる。
図2において、信号有無判定部3は、A/D変換回路301と、ベースバンド復調回路302と、信号レベル検出回路303と、信号有無判定回路304とからなる。
図3は過去のタイムスロットにおける信号の有無情報のみを格納した場合を示す例であり、フレーム3は現在使用中のフレーム、フレーム0から2は過去のフレームの使用状況を示している。なお、ここではフレーム0が、記憶されている最も古い情報であり、それ以前の情報については順に削除されていくものとする。また、○は情報信号が存在したタイムスロットを、×は情報信号が存在しなかったタイムスロットを示している。このように、メモリ4には過去の情報信号の有無判定に関する情報が順次記憶されている。
(1)同期タイミング信号生成処理
クラスB方式(CS)では、先ず他局と同期するタイムベースを取得するため、AIS受信部1により他局を非同期で受信し、GPSに同期したクラスA局を見つける。そして見つけたクラスA局のビットタイミングから、その局が有しているタイムベースを逆算して、基準タイミング発生器2によってクラスA局のタイムベースに同期した同期タイミング信号が生成される。
クラスB方式(CS)では、前述のように先ず送信候補となる10個のタイムスロットを選択することとなっており、候補スロット選択部5によって自局の情報信号の送信候補となる候補スロットが10個選択される。
図4は、信号有無判定部3が行うキャリアセンス処理を説明するためのフローチャートである。なお、ここでは信号有無判定部3がメモリ4に過去のタイムスロットにおける情報信号の有無情報を格納する場合について説明する。
次に、本発明の実施の形態2による航行支援装置は、前述した実施の形態1による航行支援装置の処理に加え、候補スロット選択部5が過去のタイムスロットの使用状況に基づいて候補スロットを選択するようにしたものである。
図5において、本発明の実施の形態2による航行支援装置は、AIS信号受信部1と、基準タイミング発生部2と、信号有無判定部3と、メモリ4と、候補スロット選択部51と、送信部6とからなる。なお、前述した実施の形態1による航行支援装置と同様の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
先ず、候補スロット選択部51は、予め決められたレポーティングレートによって決定される送信許可区間、すなわち送信時間帯(SI)であるか否かを判定する(S201)。判断の結果、送信時間帯(SI)である場合にはステップS202に行き、送信時間帯(SI)でない場合には候補スロットの選択処理を終了する。
次に、本発明の実施の形態3による航行支援装置は、前述した実施の形態1による航行支援装置の信号強度を用いた情報信号の有無判定にかえて、信号有無判定部31がベースバンド信号のパターン認識を行うことにより、情報信号の有無判定するようにしたものである。
図7において、本発明の実施の形態3による航行支援装置は、AIS信号受信部1と、基準タイミング発生部2と、信号有無判定部31と、候補スロット選択部5と、送信部6とからなる。なお、前述した実施の形態1による航行支援装置と同様の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態3による航行支援装置の信号有無判定部の詳細な構成を示すブロック図である。なお、前述した信号有無判定部3と同様の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
特徴ベクトル抽出回路305は、ベースバンド復調回路302から出力されたベースバンド信号に基づいて特徴ベクトルを抽出する。特徴ベクトルとしては、例えばFFTによる周波数スペクトル成分や、信号強度、位相情報、或いは位相情報の時間微分(信号の速度成分)、2回微分(信号の加速度成分)などを要素とするベクトルが一例となる。
この手法は、情報信号の学習結果に基づいて固有空間から部分空間を選び出し、判定対象となる信号を該選出した部分空間に投影して特徴量を抽出することにより、信号と雑音を区別する方法である。
図10において、信号有無判定部31は、A/D変換回路301と、ベースバンド復調回路302と、信号有無判定回路401とからなる。
信号有無判定回路401は、部分空間法を用いてベースバンド信号のパターン認識を行い、IQ平面上におけるベースバンド信号の挙動を監視する。
先ず、情報信号と判定されるべき資料を複数学習させて固有空間を選び出し、選出した固有空間の累積寄与率に基づいてその部分空間(部分固有空間)を予め作成する。この学習作業は例えば、製品出荷時に行われ、その学習結果が信号有無判定回路401に予めメモリ等に記憶されている。
そして、信号有無判定回路401にベースバンド信号の入力を受けると、信号有無判定回路401は、入力されたベースバンド信号を、作成した部分空間へ射影して特徴量を抽出する。入力された信号が情報信号であるか否かの判断は、抽出した特徴量と学習データのもつ特徴量とを比較することにより行われ、例えば、互いのユークリッド距離が予め決められた閾値を越えるか否かにより判断する。これにより、信号有無判定回路401は、タイムスロットに情報信号が存在するか否かの判定を行うことが可能になる。
ベースバンド信号の挙動は、ニューラルネットワークを用いてパターン認識を行うことにより観察することも可能である。
具体的な、ニューラルネットワークの手法としては、例えば、パーセプトロン、バックプロパゲーション(BP)学習型、ネオコグニトロンなどの階層型のニューラルネットワークや、アソシアトロン、ホップフィールドネットワーク、ボルツマンマシンなどの相互結合型のニューラルネットワークを用いることができる。
次に、本発明の実施の形態4による航行支援装置は、信号有無判定部32が受信信号の信号強度とベースバンド信号のIQ平面上における挙動とに基づいて信号の有無を判定するものである。
図11において、本発明の実施の形態4による航行支援装置は、AIS信号受信部1と、基準タイミング発生部2と、信号有無判定部32と、メモリ4と、候補スロット選択部5と、送信部6とからなる。なお、前述した実施の形態1による航行支援装置と同様の構成要素については同じ符号を付し、ここでは説明を省略する。
2 基準タイミング発生部2
3、31、32 信号有無判定部
4 メモリ
5、51 候補スロット選択部
6 送信部
301 A/D変換回路
302 ベースバンド復調回路
303 信号レベル検出回路
304 信号有無判定回路
305 特徴ベクトル抽出回路
306 サポートベクタマシン
Claims (9)
- 船舶自動識別システムに使用される航行支援装置であって、
他局から送信される信号を受信する受信部と、
他局との通信タイミングを律する同期タイミング信号を生成する基準タイミング発生部と、
前記同期タイミング信号で画定されるタイムスロットの過去の使用状況に関する情報を記憶するメモリと、
前記受信部で受信した信号と、前記メモリに記憶された情報とを用いて、前記同期タイミング信号で画定されるスロット内に情報信号が存在するか否かを判定する信号有無判定部と、
前記信号有無判定部によって情報信号が無いと判定されたスロットで、自局に関する情報を送信する送信部とを備えることを特徴とする航行支援装置。 - 船舶自動識別システムに使用される航行支援装置であって、
他局から送信される信号を受信する受信部と、
他局との通信タイミングを律する同期タイミング信号を生成する基準タイミング発生部と、
前記同期タイミング信号で画定されるタイムスロットの過去の使用状況に関する情報を記憶するメモリと、
前記受信部で受信した信号から得られる信号強度の測定値と、前記メモリに記憶された情報とを用いて、前記同期タイミング信号で画定されるスロット内に情報信号が存在するか否かを判定する信号有無判定部と、
スロットの先頭から一定の時間内に、前記信号有無判定部によって情報信号が無いと判定されたスロットで、自局に関する情報を送信する送信部とを備えることを特徴とする航行支援装置。 - 船舶自動識別システムに使用される航行支援装置であって、
他局から送信される信号を受信する受信部と、
他局との通信タイミングを律する同期タイミング信号を生成する基準タイミング発生部と、
前記同期タイミング信号で画定されるタイムスロットの過去の使用状況に関する情報を記憶するメモリと、
前記受信部から出力される受信信号を検波して得られるベースバンド信号が情報信号であるか否かのパターン認識を行い、当該パターン認識の結果と、前記メモリに記憶された情報とを用いて、前記同期タイミング信号で画定されるスロット内に情報信号が存在するか否かを判定する信号有無判定部と、
スロットの先頭から一定の時間内に、前記信号有無判定部によって情報信号が無いと判定されたスロットで自局に関する情報を送信する送信部とを備えることを特徴とする航行支援装置。 - 請求項3に記載の航行支援装置において、
前記信号有無判定部は、部分空間法、サポートベクタマシン、又はニューラルネットワークのうちの少なくとも1つ以上の手法を用いてパターン認識を行うことを特徴とする航行支援装置。 - 請求項1から3の何れかに記載の航行支援装置において、
前記メモリに記憶された情報に基づいて、自局に関する情報を送信する候補となる、候補スロットを選択する候補スロット選択部を備えることを特徴とする航行支援装置。 - 請求項2または3に記載の航行支援装置において、
前記信号有無判定部は、前記送信部によって自局に関する情報を送信しない場合には、スロット全体に亘って情報信号が存在するか否かを検証し、得られた情報を、過去のタイムスロットの使用状況に関する情報として前記メモリに記憶することを特徴とする航行支援装置。 - 請求項1から3の何れかに記載の航行支援装置において、
衛星からの測位用信号を受信する測位用信号受信部と、
前記測位用信号に基づいて測位演算を行い、正確な時刻信号を得る測位演算部とを備え、
前記基準タイミング発生部は、前記測位演算部から得られる時刻信号に基づいて、同期タイミング信号を生成することを特徴とする航行支援装置。 - 信号を受信する信号受信部と、
前記受信部から出力される受信信号を検波して得られるベースバンド信号が情報信号であるか否かのパターン認識を行い、当該パターン認識の結果に基づいて受信信号が情報信号であるか否かの判定を行う信号有無判定部とを備えることを特徴とするキャリアセンス方式。 - 請求項8に記載のキャリアセンス方式において、
前記信号有無判定部は、部分空間法、サポートベクタマシン、又はニューラルネットワークのうちの少なくとも1つ以上の手法を用いてパターン認識を行うことを特徴とするキャリアセンス方式。
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