JP2007251907A - ノイズ検出回路及びそれを用いたam受信機 - Google Patents

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Abstract


【課題】強電界環境下であってもパルス性ノイズを適切に検出する。
【解決手段】、アンテナで受信したAM信号をIF信号へと周波数変換し、当該IF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合、当該IF信号を前記複素ベクトルの実部を示すI信号並びに虚部を示すQ信号へと変換し、前記I信号及び前記Q信号に基づいてAM復調を行うAM受信機において、前記受信したAM信号に重畳されるパルス性ノイズを検出すべく設けられるノイズ検出回路であって、前記I信号及び前記Q信号に対応した前記複素ベクトルの位相変化量を検出する位相変化量検出部と、前記検出された位相変化量が設定閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出された旨を示す検出信号を出力するノイズ判定部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノイズ検出回路及びそれを用いたAM受信機に関する。
AM(Amplitude Modulation)受信機に混入するパルス性ノイズは、主として、受信アンテナで受信するAM信号に外乱パルスが重畳されることで発生する。ここで、AM受信機では一般的に包絡線検出を行うので、AM信号よりAM復調されるオーディオ信号に対し外乱パルスが重畳された形でスピーカー等より出力されるので、非常に耳障りな音質となる。とりわけ、車載用のAM受信機では、エンジンの点火栓から発生するイグニッションノイズや、その他の電装系の機械的動作によって発生する機械ノイズ等、パルス性ノイズの発生源が多いので、前述した音質の問題が顕著となる。従って、AM受信機においてパルス性ノイズを検出し、その検出結果に基づいて最終的に出力されるオーディオ信号の音質に影響を与えない仕組みが求められる。
従来のパルス性ノイズの検出方法としては、パルス性ノイズが受信アンテナで受信されるAM信号と対比して分離容易な程に高い周波数であることを利用した方法が提案されている。例えば、受信アンテナで受信したAM信号を高域通過フィルタへと通過させて高域通過信号を検出して、さらに、その高域通過信号の包絡線信号を低域通過フィルタによって検出する。そして、高域通過フィルタで検出した高域通過信号のレベルと、低域通過フィルタで検出した包絡線信号のレベルとを比較した結果、高域通過信号のレベルが包絡線信号のレベルと著しく大きい場合には、AM信号にパルス性ノイズが重畳されていたものと判断するといった仕組みである(例えば、以下に示す特許文献1を参照)。
特開2003−317368号公報
ところで、AM送信局の送信アンテナから送信されたAM信号は、様々な経路(マルチパス)を通過してAM受信機の受信アンテナにおいて受信され得る。このようなマルチパス環境下では、送信点では同一であったAM信号が、様々な経路を通過して、最終的には受信点で合成される。尚、様々な経路を通過した各AM信号は、各経路長の相違等によって、受信点での合成波形中で互いに電界強度を強め合う箇所と弱め合う箇所が生じてくる。すなわち、マルチパス環境下では、送信アンテナと受信アンテナの微妙な位置関係によって、受信点での合成波形の電界強度は複雑に且つ大きく変動する。
このように、受信アンテナにおけるAM信号の電界強度は大きく変動するが、その電界強度が想定された範囲を超えて大きくなる場合には、この受信アンテナで重畳されるパルス性ノイズとの相対的な電界強度の差がほとんどなくなってしまう。換言すると、受信アンテナで受信されたAM信号は、元々のAM信号の中にパルス性ノイズが埋もれてしまうような状態となる。
従って、受信電界強度が大きい場合には、前述したような従来のパルス性ノイズの検出方法を実施したところで、高域通過フィルタで検出された高域通過信号と、低域通過フィルタで検出された当該高域通過信号の包絡線信号との間では、両信号のレベル差がほとんどなくなってくる。このため、パルス性ノイズが重畳されていたことを判断できないことになり、ひいては、パルス性ノイズを検出できないので音質改善のためのノイズキャンセル処理等が行えないという問題があった。
前述した課題を解決する主たる本発明は、アンテナで受信したAM(Amplitude Modulation)信号をIF(Intermediate Frequency)信号へと周波数変換し、当該IF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合、当該IF信号を前記複素ベクトルの実部を示すI(In-phase)信号並びに虚部を示すQ(Quadrature-phase)信号へと変換し、前記I信号及び前記Q信号に基づいてAM復調を行うAM受信機において、前記受信したAM信号に重畳されるパルス性ノイズを検出すべく設けられるノイズ検出回路であって、前記I信号及び前記Q信号に対応した前記複素ベクトルの位相についての単位時間辺りの変化量(以下、位相変化量という。)を検出する位相変化量検出部と、前記検出された位相変化量と設定閾値との比較を行い、前記検出された位相変化量が前記設定閾値を超える場合に、前記パルス性ノイズが検出されたものと判断するとともに当該判断を下した旨を示す検出信号を出力するノイズ判定部と、を有することとする。
本発明によれば、強電界環境下であってもパルス性ノイズを適切に検出可能なノイズ検出回路及びそれを用いたAM受信機を提供することができる。
<<第1の実施形態>>
<AM受信機のシステム構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るAM受信機100のシステム構成を示す図である。尚、AM受信機100は、受信アンテナ101で受信したAM(Amplitude Modulation)信号を周波数変換して得られたIF(Intermediate Frequency)信号をAD変換し、それ以降の処理をDSP(Digital Signal Processor)等によってデジタル化したものである。従って、DDC106、AFC107、AM検波器110、オーディオ処理111、ノイズ検出回路200は、一つのDSPとして実現される。
この場合、AM受信機100は、一般的な無線LAN等のデジタル無線通信方式と同様に、AD変換後のIF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合に、当該IF信号を当該複素ベクトルの実部(同相成分)を示すI(In-phase)信号並びに虚部(直交成分)を示すQ(Quadrature-phase)信号へと変換し、これらのI、Q信号に基づいてデジタルAM復調処理を行うことになる。
受信アンテナ101は、ラジオ放送局等の送信アンテナ(不図示)より送信されたAM信号を受信するためのアンテナである。
高周波増幅器102は、受信アンテナ101において受信する信号の中から、不図示の同調回路によって予め設定された受信周波数f1のAM信号を選択し、それをRF信号へと変換すべく高周波増幅する増幅器である。
周波数変換回路103は、局所発振器によって受信周波数f1とは異なる発振周波数f2の発振信号を生成した上で、高周波増幅器102より出力されるRF信号(高周波信号)と混合させて、周波数成分(f2−f1)及び周波数成分(f2+f1)の信号を生じさせる回路である。尚、不図示のBPF(Band Pass Filter)によって、周波数成分(f2−f1)又は周波数成分(f2+f1)のいずれか一方を有した信号、すなわちIF信号が取り出される。
中間周波増幅器104は、受信アンテナ101において受信されるAM信号はマルチパス環境下において電界強度が変動するので、それに応じて周波数変換回路103によって取り出されたIF信号のレベルを調整する。尚、中間周波増幅器104の利得は、後述のAGC回路109によって制御される。
AD変換器105は、中間周波増幅器104より出力されるアナログ量のIF信号を、デジタル量のIF信号へと変換するものである。
DDC(Digital Down Converter)回路106は、デジタル量のIF信号の周波数を任意の周波数に下げるものである。尚、図2は、DDC回路106の一構成例を示した図である。図2に示すDDC回路106は、DDS(Direct Digital Synthesizer)10、混合回路11、12、ダウンサンプルフィルタ13、FIRフィルタ14を有する。
DDS10は、当該任意の周波数を有した正弦波信号(sin)及び余弦波信号(cos)を発振出力する。
混合回路11、12は、AD変換後のIF信号に対して正弦波信号並びに余弦波信号をそれぞれ混合させることで、AD変換後のIF信号が、周波数スペクトラム上で中心周波数0Hzとした帯域幅となるように、周波数変換を行う回路である。この周波数変換を行った結果として、AD変換後のIF信号から複素平面上におけるI、Q信号が検出される。
ダウンサンプルフィルタ12は、混合回路11、12から得られるI、Q信号を間引き処理(デシメーション)することで、そのサンプリング周波数を低下させるデシメーションフィルタである。この結果、不要な高周波成分を除去するとともに符号間干渉を防止できる。
FIRフィルタ14は、ダウンサンプルフィルタ12によってサンプリング周波数を低下させた後のI、Q信号に対して更なるデシメーション処理や補完処理等を行う。
AFC(Automatic Frequency Control)回路107は、AD変換後のIF信号がDDC回路106によって0Hzを中心周波数とした帯域幅を持つI、Q信号へと変換されるべく、DDC回路106のDDS10において発振出力される正弦波信号(sin)と余弦波信号(cos)の任意周波数を調整するための帰還制御を行う。
尚、AFC回路107による周波数制御が理想的に機能した場合、DDC回路106において得られた帯域幅を持つI、Q信号は、理想的には複素平面上において原点を基準としたある一点の位置に固定化、すなわち一定の位相に固定化される。しかし、現実的には、複素平面上におけるI、Q信号の複素ベクトル位置は、一定の角速度で残留位相回転することになる。一方、受信アンテナ101で重畳されたパルス性ノイズは、理想的な帯域幅を有したI、Q信号とは異なったランダム位相を示す。
ここで、図3に示すように、AFC回路107による周波数制御が理想的に機能した場合、元のAM信号は複素平面上において一定の位相θの位置に固定化される。しかし、この状態で、位相θとは異なるランダム位相φを有したパルス性ノイズが重畳されたとき、元のAM信号とパルス性ノイズの合成位相ψが位相θから急峻に変動する。そこで、本発明では、パルス性ノイズが重畳されたことに伴った複素平面上におけるI、Q信号の複素ベクトルの位相変化を常時監視することによって、強電界環境下でのパルス性ノイズを確実に検出することを可能にした。
尚、弱電界環境下におけるパルス性ノイズの検出については、強電界環境下と同様に複素ベクトルの位相変化の監視による方式(位相検出方式)を採用してもよいし、従来のパルス性ノイズの検出方法のように受信電界強度Eの監視による方式(波高値検出方式)を採用してもよい。しかしながら、弱電界環境下では複素ベクトルの位相変化は検出しづらいので、本発明では受信電界強度Eの監視による方式を採用する。
DA変換器108は、DDC回路106において得られたデジタル量のI、Q信号をアナログ量へと変換する。
AGC(Automatic Gain Control)回路109は、DA変換後のアナログ量のI、Q信号に基づいて受信電界強度Eを検出する。そして、AGC回路109は、検出した受信電界強度Eに基づいて中間周波増幅器104の利得を制御する。
AM検波器110は、DDC回路106において得られるI、Q信号に基づいて、元のAM信号(低周波信号)をAM検波する。
オーディオ処理回路111は、AM検波されたAM復調信号に対して音質調整や音量調整等をデジタル処理する。
DA変換器112は、オーディオ処理が施されたデジタル量のAM復調信号をDA変換する。
低周波増幅器113は、DA変換後のAM復調信号を増幅して、スピーカー114へと出力する。この結果、スピーカー114より元の音声が再生される。
ノイズ検出回路200は、DDC回路106において得られたI、Q信号の複素平面上における位相θの単位時間辺りの変化量(以下、「位相変化量Δθ」という。)を検出し、この検出した位相変化量Δθが急峻に変化した場合に、受信したAM信号にパルス性ノイズが検出されたものと判断を下す。そして、このとき、ノイズ検出回路200は、パルス性ノイズが検出されたものと判断を下した旨を示すノイズ検出信号DETを出力する。
尚、ノイズ検出回路200は、前述したような本発明に係るパルス性ノイズの検出を行うべく、Δθ演算回路210、スイッチ220、絶対値演算器230、ピーク検出回路240を有する。
Δθ演算回路210は、本発明の一実施形態に係る『位相変化量検出部』である。Δθ演算回路210は、DDC回路106において得られたI、Q信号の複素平面上の位相θの時間的推移に基づいて、所定の単位時間t毎の位相θの変化量である位相変化量Δθを演算して出力する回路である。尚、本発明では、強電界環境下(例えば、40dBμV〜60dBμV)では位相変化量Δθを用いるが、弱電界環境下(例えば、0dBμV〜40dBμV)では複素ベクトル(I、Q信号)の大きさ|Z||Z’|を用いる。このため、Δθ演算回路は、位相変化量Δθの演算過程の中間データとして得られる複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|(≒Iの2乗+Qの2乗)を抽出して出力する。
スイッチ220は、プロセッサ300からの切替信号SWに基づいて、Δθ演算回路210から出力される位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|のうちいずれか一方を選択して、絶対値演算器230へと供給する。
絶対値演算器230は、スイッチ220より供給された位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の絶対値を演算してピーク検出回路240へと供給する。
ピーク検出回路240は、位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の絶対値が、閾値を超えているか否かを識別するとともに、閾値を超えている場合(ピーク時)には、パルス性ノイズを検出した旨を示すノイズ検出信号DETを出力する。
但し、現実的に、位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の絶対値には、パルス性ノイズ以外にも自然発生的な白色雑音が混在している。従って、ピーク検出回路240は、位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の一定期間内でのサンプルデータに基づいて、自然発生的な白色雑音をパルス性ノイズとして誤検出しないように調整を行う。また、詳細は後述するが、ピーク検出回路240は、強電界環境下又は弱電界環境下において、プロセッサ300から供給されるパラメータK、N、オフセット等の可変設定をも行う。
プロセッサ300は、AM受信機100の全体の制御を統括するものであり、CPU、MPU又はマイクロコンピュータを採用することができる。尚、プロセッサ300は、電界強度毎のピーク検出回路240用の電界強度毎のパラメータ(後述のK、N、オフセット)を格納するROM310とアクセス可能に接続される。
プロセッサ300は、例えば、AGC回路109において検出される実際の受信電界強度Eに基づいて、予め定めておいた強電界範囲(例えば、40dBμV〜80dBμV)若しくは予め定めておいた弱電界範囲(例えば、0dBμV〜40dBμV)のいずれに含まれるかの判定を行う。
そして、プロセッサ300は、スイッチ220に対して、強電界範囲に含まれる旨を判定した場合には位相変化量Δθを選択させる一方、弱電界範囲に含まれる旨を判定した場合には複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|を選択させるための切替信号SWを出力する。この結果、ノイズ検出回路200は、強電界環境下では位相変化量Δθに基づくパルス性ノイズの検出を行い、弱電界環境下では複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|に基づくパルス性ノイズの検出を行うことになる。
さらに、プロセッサ300は、AGC回路109から供給された受信電界強度Eに基づいて、ROM310から読み出したパラメータをピーク検出回路240へと供給する。
<ノイズ検出回路>
以下、ノイズ検出回路210の構成要素であるΔθ演算回路210、ピーク検出回路240に関して詳細に説明する。
===Δθ演算回路の構成・動作===
まず、図4に示す2つの複素ベクトルZ、Z’を用いて、Δθ演算回路210が、I、Q信号によって位相変化量Δθを演算する際の仕組みについて説明する。尚、図4に示す複素ベクトルZは、図3に示すパルス性ノイズが重畳されない場合の元AM信号の複素ベクトルを示し、位相φとする。一方、図4に示す複素ベクトルZ’は、図3に示すパルス性ノイズが重畳された場合の合成複素ベクトルを示し、位相ψとする。
ここで、複素ベクトルZと Z’は、それぞれ、オイラーの式によって、つぎの式(1)、(2)のように表現できる。
Z = I+jQ
= |Z|・(cos(φ)+jsin(φ))
= |Z|・exp(jφ) ・・・ 式(1)
Z’= I’+jQ’
= |Z’|・(cos(ψ)+jsin(ψ))
= |Z’|・exp(jψ) ・・・ 式(2)
従って、2つの複素ベクトルZとZ’の位相差(ψ−φ)、すなわち位相変化量Δθは、つぎの式(3)で表現される。
exp(jΔθ) = exp(j(ψ−φ))
= cos(ψ−φ)+jsin(ψ−φ)
= cos(ψ)・cos(φ)+sin(ψ)・sin(φ)+j(sin(ψ)・cos(φ)−cos(ψ)・sin(φ))
= (I*I’+Q*Q’)/|Z||Z’| + j((Q’*I−I’*Q)/|Z||Z’| ) ・・・ 式(3)
一方、exp(jΔθ)は、オイラーの式によって、つぎの式(4)で表現される。
exp(jΔθ) = cos(Δθ)+jsin(Δθ) ・・・ 式(4)
そこで、式(3)と式(4)の互いの実部と虚部を照らし併せてみると、つぎの式(5)、式(6)が成立する。
cos(Δθ) = (I・I’+Q・Q’)/|Z||Z’| ・・・ 式(5)
sin(Δθ) = (Q’・I−I’・Q)/|Z||Z’| ・・・ 式(6)
また、式(5)、式(6)は、つぎの式(5)’、式(6)’のように変形することができる。
I・I’+Q・Q’ = |Z||Z’|・cos(Δθ) ・・・ 式(5)’
Q’・I−I’・Q = |Z||Z’|・sin(Δθ) ・・・ 式(6)’
そして、式(6)’÷ 式(5)’を実行すると、つぎの式(7)が成立する。
(Q’・I−I’・Q )/(I・I’+Q・Q’) = tan(Δθ) ・・・ 式(7)
ここで、位相変化量Δθは微小な値と見なせるので、つぎの式(8)が成立する。
tan(Δθ) ≒ Δθ ・・・ 式(8)
すなわち、Δθ演算回路210は、式(5)’と式(6)’の各左辺を演算するとともに、式(7)を演算することで、式(8)のように簡易に位相変化量Δθを求めることが可能となる。尚、このようにして求めた位相変化量Δθは、ピーク検出回路240において、強電界環境下での閾値との比較対象として選択される。
図5は、前述したアルゴリズムを実現するΔθ演算回路の一構成例を示す図である。
Δθ演算回路210は、遅延器211a、211b、乗算器212a〜212d、減算器213、加算器214、割り算器215を有する。
遅延器211a、211bは、複素平面上での2つの複素ベクトルZ、Z’を作り出すべく、DDC回路106から供給されたI、Q信号を単位時間t分遅延させるものである。
乗算器212b、乗算器212c及び減算器213は、式(6)’の左辺を演算するものであり、その演算結果は、割り算器215での分子Aとなる。
乗算器212a、乗算器212d及び加算器214は、式(7)’の左辺を演算するものであり、その演算結果は、割り算器215での分母Bとなる。
割り算器215は、前述した分子Aを前述した分母Bで割り算するものであり、この割り算の結果、式(7)、式(8)のとおり、位相変化量Δθが求まることになる。
尚、2つの複素ベクトルZとZ’それぞれの振幅|Z|と|Z’|は、単位時間tで連続するレベルであるので、概略同じようなレベルとみなすことができる。また、位相変化量Δθは微小な値とみなせる。従って、つぎの式(9)が成立する。
Iの2乗+Qの2乗 ≒ |Z|・|Z’|
≒ |Z|・|Z’|・cos(Δθ) ・・・ 式(9)
従って、式(5)’と式(9)を照らし合わせてみれば、前述した分子Aは、つぎの式(10)が成立し、受信複素ベクトルの大きさ|Z|・|Z’|とみなすことができる。
分子A ≒ |Z|・|Z’|・cos(Δθ)
≒ |Z|・|Z’| ・・・ 式(10)
すなわち、Δθ演算回路210は、新たな回路を別途設けることなく、位相変化量Δθを求める過程の中間データである分子Aを取り出して、その分子Aを受信複素ベクトルの大きさ|Z|・|Z’|として、ピーク検出回路240における弱電界環境下での閾値との比較対象とすることができる。
===ピーク検出回路の構成・動作===
図6は、ピーク検出回路240の一構成例を示す図である。図6に示すピーク検出回路240は、単純に位相変化量Δθ若しくは複素ベクトルの大きさ|Z|・|Z’|を一定の閾値と比較するのではなく、パルス性ノイズ以外の白色雑音をパルス性ノイズとして誤検出しないための仕組みを追加した回路である。尚、白色雑音とは、スペクトル密度が全周波数で一定であるような雑音のことをいうが、本発明では、さらに、その振幅分布が正規分布に従うガウス型白色雑音を前提とする。
ピーク検出回路240は、閾値設定部250と、ノイズ判定部260によって主に構成される。尚、以下では、ピーク検出回路240は、位相変化量Δθを基にしたパルス性ノイズの検出を行うことを前提に説明する。
閾値設定部250は、本発明の第1実施形態に係る『閾値設定部』の一実施形態である。尚、増幅器258以外の構成は、本発明の第1実施形態に係る『帰還制御部』の一実施形態であり、増幅器258は、本発明に係る『閾値調整部』の一実施形態である。
閾値設定部250は、まず、図7に示すように、一定のサンプリング期間内で得られる位相変化量Δθの絶対値|Δθ|の総サンプル数Nのうち、ノイズ閾値N・1σ(本発明に係る『設定閾値』)の基準値とする標準偏差1σを超えるサンプル数Mをカウントしつつ、総サンプル数N中に占めるサンプル数Mの第1の割合P(以下、「デューティP」と称する。)を求める。
かかる動作を実現すべく、減算器251は、絶対値|Δθ|から標準偏差1σを減算する。また、デューティ算出部253は、総サンプル数Nのうち、その減算結果が正となる場合のサンプル数Mをカウントしつつ、最終的なサンプル数Mを総サンプル数Nで割り算することでデューティPを求める。
つぎに、閾値設定部250は、今回のサンプリング期間で得られたデューティPと参照値Prとの比較を行う。ところで、白色雑音の振幅分布は、図8に示すような正規分布N(0,1σ)に従うことを前提とする。かかる正規分布N(0,1σ)において、信頼度C(通常、95%〜100%)で白色雑音とみなすことができる信頼区間は、標準偏差1σを用いて[−1σ〜1σ]と表現できる。換言すると、信頼区間[−1σ〜1σ]以外の区間は、信頼度Cを補償する上で、白色雑音とみなすことができない区間である。前述した参照値Prは、この白色雑音とみなすことができない区間を積分した割合(本発明に係る『第2の割合』)を示しており、閾値設定部250は、デューティPと参照値Prの偏差をもとに、ノイズ閾値N・1σの調整を行うことになる。
すなわち、閾値設定部250は、デューティPが参照値Prよりも大きい場合には白色雑音がパルス性ノイズとして誤検出される恐れが高くなる傾向とみなして、ノイズ閾値N・1σを大きくすべく調整を行う。一方、デューティPが参照値Prよりも小さい場合には白色雑音がパルス性ノイズとして誤検出される恐れが低くなる傾向とみなして、ノイズ閾値N・1σを小さくすべく調整を行う。
かかる動作を実現すべく、減算器254は、デューティ算出部253において算出されたデューティPと、レジスタ252に格納された基準値Prとの偏差(=P−Pr)を求める。増幅器255は、減算器254において求めた偏差をゲインK倍することで、つぎのサンプリング期間で用いられる標準偏差1σを得ることになる。尚、この新たな標準偏差1σが負の数又は0になることを防止するために、加算器257は、レジスタ256に格納されたオフセットを補正後の標準偏差1σに加算する。そして、加算器257においてオフセットが加算された補正後の標準偏差1σが、減算器251のつぎの補正期間における減算へと利用される。
また、増幅器258は、加算器257でオフセットが加算された標準偏差1σをゲインN倍にしてノイズ閾値N・1σを得る。前述したように、白色雑音をパルス性ノイズとして誤検出しないように、標準偏差1σの大きさが調整される。この結果、ノイズ閾値N・1σは、位相変化量Δθに含まれる白色雑音成分よりも大きく設定される。
ノイズ判定部260は、本発明に係る『ノイズ判定部』の一実施形態である。ノイズ判定部260は、そして、ノイズ判定部260は、減算器262において位相変化量Δθの絶対値|Δθ|とノイズ閾値N・1σとの減算を行い、比較器263においてその減算結果が正となる場合(|Δθ|>N・1σ)には、白色雑音ではないパルス性ノイズが検出された旨を示すノイズ検出信号DETを出力する。
ところで、前述したとおり、受信電界強度Eに応じて、増幅器255のゲインK、レジスタ256に格納されるオフセット(本発明に係る『帰還ゲイン』)や、増幅器258のゲインN(本発明に係る『設定ゲイン』)は、プロセッサ300によって設定変更が可能である。このため、ROM310は、図9に示すような受信電界強度E毎の各パラメータ情報を予め格納してある。そして、プロセッサ300は、ROM310に格納されたパラメータを受信電界強度Eに応じて選択し、ピーク検出回路260へと供給する。尚、本実施形態以外にも、レジスタ252に格納される基準値Prについては、受信電界強度Eに応じて設定を変更するようにしてもよい。
<シミュレーション結果>
ノイズ検出回路200において全体の主要信号のシミュレーション波形を図10に示す。尚、図10(a)は、10msec間隔でパルス性ノイズを印加(図中の矢印の位置)した場合に、DDC回路106において得られるI、Q信号のレベルの波形の時間的推移を示した図である。また、図10(b)は、Δθ演算回路210において求められるI、Q信号の位相θの波形の時間的推移を示した図である。図10(b)に示すとおり、I、Q信号の位相θの時間的な推移を観察すると、残留位相回転に基づく一定の角速度による位相の変化に加えて、図10(a)においてパルス性ノイズが印加された場所で、I、Q信号に関する急峻な位相θの変化が起こることが分かる。
つぎに、ピーク検出回路10の主要信号のシミュレーション波形を図11に示す。尚、図11は、図10(b)に示した急峻な位相θの変化が起こる一点鎖線内の状態に対応した図である。位相変化量Δθの絶対値|Δθ|が急峻な変化を示す箇所(図中に示す一点鎖線内)は、ノイズ閾値N・1σを確実に超えており、パルス性ノイズに起因した変化である旨を容易に検出することができる。一方、白色雑音に起因して、位相変化量Δθの絶対値|Δθ|は、一点鎖線以外の箇所でも微小な変動が起こっている。しかし、その微小な変動を超えた大きめのノイズ閾値N・1σが設定されており、白色雑音に起因したパルス性ノイズの誤検出の恐れがないことが分かる。
<<第2の実施形態>>
<混信状況下におけるパルス性ノイズの検出>
希望局のAMラジオ信号を受信している状況下では、図12に示すように、AGC回路109等において検出された受信電界強度Eは、所定の閾値Etよりも高くなっている強電界環境下にある。かかる状況下において、前述した位相変化量Δθによるパルス性ノイズの検出(位相検出方式)を行う際に、隣接局から希望局の周波数とは異なる周波数のAMラジオ信号に基づく混信が生じた場合、位相変化量Δθによるパルスノイズ検出が誤動作を起こす可能性がある。
図3をもとに詳述すると、希望局のAMラジオ信号は、パルス性ノイズが存在しない場合、DDC106において0Hzを中心周波数とした帯域幅を持つI、Q信号(ベースバンド信号)へと変換され、複素平面上において一定の位相θの位置に固定化される。しかし、隣接局からのAMラジオ信号による混信が生じると、希望局のベースバンド信号の周波数にズレが生じ、この結果、複素平面上におけるI、Q信号の複素ベクトル位置は、当該ベースバンド信号の周波数ズレに基づいた残留位相回転をすることになる。そして、この残留位相回転によって、本発明の第1の実施形態に係る位相検出方式のままでは、パルス性ノイズを誤検出する恐れがある。
ところで、図13に示すように、図6のデューティ算出部253において求められたデューティPは、位相が激しく変化する混信状態では高めに出力される一方、混信状態でない場合には低めに出力されることが分かる。そこで、本発明の第2実施形態として、このような混信状態に起因したパルス性ノイズの誤検出を防ぐために、AM受信機100においてデューティPに基づいた混信状態を判断する機能を新たに設け、混信状態を判断すれば位相検出方式から波高値検出方式へと切り替えるか若しくはパルス性ノイズの検出感度を調整する。
尚、位相検出方式とは、位相変化量Δθとノイズ閾値N*1σとの比較に基づいてパルス性ノイズの検出を行う方式のことを意味する。また、波高値検出方式とは、従来の包絡線検出方式と同義であり、受信電界強度Eと所定の閾値Etとの比較に基づいてパルス性ノイズの検出を行う方式のことを意味し、本実施形態では、回路規模抑制等のため、受信電界強度Eとして、Δθ演算回路210において算出された複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|を代用している。勿論、受信電界強度Eとしては、AGC回路109やSメータ(不図示)によって検出された受信電界強度Eを直接的に採用してもよい。以下、本発明の第2の実施形態について詳述する。
<ノイズ検出回路>
図14は、本発明の第2の実施形態に係るノイズ検出回路400の構成を示す図である。尚、本発明の第2の実施形態に係るAM受信機は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係るAM受信機100において、図1に示したノイズ検出回路100を、図14に示すノイズ検出回路400へと置き換えたものである。即ち、ノイズ検出回路400は、図1に示したDDC106、AFC107、AM検波器110、オーディオ処理111等と併せて、一つのDSPとして実現される。
ノイズ検出回路400は、Δθ演算回路210、絶対値演算器230、混信検出回路410、選択回路420、ピーク検出回路240を有する。尚、Δθ演算回路210、絶対値演算器230、ピーク検出回路240は、図1に示した本発明の第1の実施形態に係るノイズ検出回路200が有するものと同様であるので、同一の符号を付してある。
Δθ演算回路210は、位相変化量Δθ並びに位相変化量Δθの演算過程の中間データとして得られる複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|(≒Iの2乗+Qの2乗)を演算して出力する回路である。
絶対値演算器230は、Δθ演算回路210より出力された位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の絶対値を演算して選択回路420へと供給する。
混信検出回路410は、位相変化量Δθの絶対値をもとにデューティPを算出し、その算出したデューティPと所定の混信閾値Ptとの比較により、混信状態であるか否かを検出する回路である。尚、混信検出回路410は、デューティPが混信閾値Ptよりも大きい場合、混信状態である旨を検出し、その旨を示す混信検出信号CDETを出力する。さらに、混信検出回路410は、デューティPと上限感度閾値Ut及び下限感度閾値Dtとの比較により、ピーク検出回路240におけるパルス性ノイズの検出感度の調整を行う。
選択回路420は、AGC回路109やSメータ等において検出された受信電界強度E並びに混信検出回路410より出力された混信検出信号CDETに基づいて、Δθ演算回路210より出力された位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|を選択する回路である。尚、複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|ではなく、受信電界強度Eを直接的に利用してもよい。
詳述すると、選択回路420は、図15に示すように、受信電界強度Eが受信状態を示す所定の閾値Et以下の場合には、混信検出信号CDETの内容に関わらず、複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|を選択する。また、選択回路420は、受信電界強度Eが閾値Etより大きい場合、混信検出信号CDETが混信状態を検出した旨を示すとき、複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|を選択し、混信検出信号CDETが混信状態を検出していない旨を示すとき、位相変化量Δθを選択する。
ピーク検出回路240は、位相変化量Δθ又は複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の絶対値が、ノイズ閾値N・1σを超えているか否かを識別するとともに、ノイズ閾値N・1σを超えている場合(ピーク時)には、パルス性ノイズを検出した旨を示すノイズ検出信号DETを出力する。
<混信検出回路>
図16は、本発明の第2の実施形態に係る混信検出回路410の構成を示す図である。
混信検出回路410は、帰還制御部430、混信判定部440、検出感度調整部450を有する。
帰還制御部430は、図6に示した閾値設定部250から増幅器258を除いた構成と同様である。即ち、減算器431は、絶対値|Δθ|から標準偏差1σを減算する。デューティ算出部433は、図7に示すように、一定のサンプリング期間内で得られる位相変化量Δθの絶対値|Δθ|の総サンプル数Nのうち、減算器431の減算結果(|Δθ|−1σ)が正となる場合のサンプル数Mをカウントしつつ、最終的なサンプル数Mを総サンプル数Nで割り算することでデューティP(本発明に係る『第1の割合』)を求める。
つぎに、帰還制御部430は、今回のサンプリング期間で得られたデューティPと参照値Pr(本発明に係る『第2の割合』)との比較を行う。ところで、白色雑音の振幅分布は、図8に示すような正規分布N(0,1σ)に従うことを前提とし、参照値Prは、この白色雑音とみなすことができない区間を積分した割合を示しており、帰還制御部430は、デューティPと参照値Prの偏差をもとに、標準偏差1σの調整を行うことになる。即ち、減算器434は、デューティ算出部433において算出されたデューティPと、レジスタ432に格納された基準値Prとの偏差(=P−Pr)を求める。増幅器435は、減算器434において求めた偏差をゲインK倍することで、つぎのサンプリング期間で用いられる標準偏差1σを得ることになる。尚、この新たな標準偏差1σが負の数又は0になることを防止するために、加算器437は、レジスタ436に格納されたオフセットを補正後の標準偏差1σに加算する。そして、加算器437においてオフセットが加算された標準偏差1σが、減算器431のつぎの補正期間における減算へと利用されることになる。
混信判定部440は、デューティ算出部433において算出されたデューティPと混信状態であるか否かの基準となる混信閾値Ptとの比較器441における比較により、混信状態であるか否かを判定するとともに、その判定結果を示す混信検出信号CDETを出力する。具体的には、デューティPが混信閾値Pt以下であれば混信状態でない旨と判定し、デューティPが混信閾値Ptを上回る場合には混信状態である旨と判定する。
検出感度調整部450は、AM受信機100の動作直後の不安定性等によって混信誤検出を防止するために、デューティ算出部433において算出されたデューティPに基づいて、ピーク検出回路240におけるパルス性ノイズの検出感度の調整として、具体的には、ノイズ閾値N*1σを定める増幅器258のゲインNの調整を行う。
図17をもとに詳述すると、比較器451は、デューティPを監視しており、デューティPが上限感度閾値Utを上回ったとき、カウンタAの方が現在のカウント値をリセットするとともにカウント動作を開始する。一方、デューティPが下限感度閾値Dtを下回ったとき、カウンタBの方が現在のカウント値をリセットした上でカウント動作を開始する。ここで、カウンタAがカウントしている間は、デューティPが高いので混信している可能性が高く、閾値調整部453によって増幅器258のゲインNが調整される。一方、カウンタBがカウントしている間はデューティPが低い値のため混信していないものとみなせるので、増幅器258のゲインNは現在の値に維持される。
<ノイズ検出回路の動作>
===混信検出に基づくパルス性ノイズ検出方式の切り替え===
図18に示すフローチャートをもとに、本発明の第2の実施形態に係るノイズ検出回路400の混信検出に基づくパルス性ノイズの検出方式の切り替え動作について説明する。
まず、ノイズ検出回路400は、AM信号の受信を開始すると、当該AM信号に重畳されるパルス性ノイズを検出するために、位相検出方式の方で動作している場合とする。即ち、この場合、選択回路420は、Δθ演算回路210において算出された位相変化量Δθの方を選択しており、ピーク検出回路240は、当該位相変化量Δθに基づいてパルス性ノイズの検出を行っている。
ここで、混信検出回路410は、混信判定部440において位相変化量Δθをもとに算出されたデューティPが所定の混信閾値Pt以下であるとき(S170:YES)、混信状態でない旨と判定し、位相検出方式を停止させた上で(S171、S173)、波高値検出方式へと切り替える(S172)。即ち、選択回路420は、混信検出回路410により出力された混信検出信号CDETが混信状態でない旨を示すことを識別すると、位相変化量Δθの選択から複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の選択へと切り替える。この結果、ピーク検出回路240は、当該複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|に基づいてパルス性ノイズの検出を行う(S177)。
一方、混信検出回路410は、デューティPが所定の混信閾値Ptを超えるとき(S170:NO)、混信状態である旨と判定し、波高値検出方式を停止させた上で(S174、S176)位相検出方式へと切り替え(S175)、さらに、混信状態に対する処理として後述の検出感度調整を行う(S176)。即ち、選択回路420は、混信検出回路410により出力された混信検出信号CDETが混信状態である旨を示すことを識別すると、複素ベクトルの大きさ|Z||Z’|の選択から位相変化量Δθの選択へと切り替える。この結果、ピーク検出回路240は、位相変化量Δθに基づいてパルス性ノイズの検出を行う(S177)。
尚、位相検出方式若しくは波高値検出方式によるパルス性ノイズの検出については、AM信号の受信が完了するまで(S178:YES)、前述した処理(S170〜S177)を繰り返し行うこととする。
===検出感度の調整===
図19に示すフローチャートをもとに、本発明の第2の実施形態に係るノイズ検出回路400の混信状態に基づくパルス性ノイズの検出感度の調整動作について説明する。
図19に示す状態Aとは、「下限感度閾値Dt<デューティP<上限感度閾値Ut」の場合であり(S180:YES、S181:NO)、検出感度調整部450におけるカウンタA及びカウンタBのカウント値がともにリセット状態(0)にある。この状態Aでは、デューティPが下限感度閾値Dtを上回った後、下限感度閾値Dtと上限感度閾値Utの間を推移している状態であり、混信しているか否か不明であるが、混信している可能性が高いとみなす。そこで、ピーク検出回路240におけるピーク検出のためのノイズ閾値N*1σを上げて、ピーク検出を起こりにくくさせる状態とすることで、パルス性ノイズの検出感度を下げる(S182)。
図19に示す状態Bとは、「デューティP<下限感度閾値Dt<上限感度閾値Ut」の場合であり(S180:YES、S181:YES)、検出感度調整部450におけるカウンタAのカウント値がリセット状態(0)であるが、カウンタBのカウント値はカウント中(カウント値が0でない)の状態にある(S183)。この状態Bでは、デューティPが、下限感度閾値Dtと上限感度閾値Utの間に推移していた状態(状態A)から下限感度閾値Dtを下回った場合であり、混信している可能性が極めて低いとみなせる。そこで、ピーク検出回路240におけるノイズ閾値N*1σを通常どおりの設定とする(S184)。尚、ノイズ閾値N*1σの通常どおりの設定とは、図6に示した閾値設定部250による設定を意味する。
図19に示す状態Cとは、「下限感度閾値Dt<上限感度閾値Ut<デューティP」の場合であり(S180:NO)、検出感度調整部450におけるカウンタAのカウント値をカウント中(カウント値が0でない)の状態にあるが、カウンタBのカウント値がリセット状態(カウント値が0)にある(S187)。この状態Cでは、デューティPが、下限感度閾値Dtと上限感度閾値Utの間に推移していた状態(状態A)から上限感度閾値Dtを上回った場合であり、混信している可能性が極めて高いとみなせる。そこで、ピーク検出回路240におけるピーク検出のためのノイズ閾値N*1σを上げて、ピーク検出を起こりにくくさせる状態とすることで、パルス性ノイズの検出感度を下げる(S188)。
図19に示す状態Dとは、状態B、Cの後、検出感度調整部450におけるカウンタA及びカウンタBのカウント値がともにカウント中(カウント値が0でない)の状態にある(S185:NO、S189:NO)。この状態Dでは、混信しているか否か不明であるが、しばらくの間デューティPの推移を様子見するため、パルス性ノイズの検出感度を下げる(S186、S190)。
以上、本実施の形態について説明したが、前述した実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
本発明の第1の実施形態に係るAM受信機のシステム構成を示す図である 本発明の第1の実施形態に係るDDC回路の構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るパルス性ノイズが重畳された場合に位相変化が起こることを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るΔθ演算回路の動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係るΔθ演算回路の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路において用いられるデューティPを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る白色雑音の正規分布N(0,1σ)を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るROMに格納されるピーク検出回路用の電界強度毎のパラメータを示す図である。 図10(a)は、パルス性ノイズを印加した場合のI、Q信号のレベルの波形の時間的推移を示した図である。図10(b)は、図10(a)に対応したI、Q信号の位相θの波形の時間的推移を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るピーク検出回路の主要信号のシミュレーション波形を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る混信を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る混信の有無によるデューティPの相違を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るノイズ検出回路の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る選択回路の機能を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る混信検出回路の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る検出感度調整部を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係るノイズ検出回路の混信検出に基づくパルス性ノイズの検出方式の切り替え動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るノイズ検出回路の混信状態に基づくパルス性ノイズの検出感度の調整動作について説明する。
符号の説明
10 DDS
11、12 混合回路
13 ダウンサンプルフィルタ
14 FIRフィルタ
100 AM受信機
101 受信アンテナ
102 高周波増幅器
103 周波数変換回路
104 中間周波増幅器
105 AD変換器
106 DDC回路
107 AFC回路
108 DA変換器
109 AGC回路
110 AM検波器
111 オーディオ処理回路
112 DA変換器
113 低周波増幅器
114 スピーカー
200、400 ノイズ検出回路
210 Δθ演算回路
211a、211b 遅延器
212a〜212d 乗算器
213、251、254、262、431、434、減算器
214、257、437 加算器
215 割り算器
220 スイッチ
230 絶対値演算器
240 ピーク検出回路
250 閾値設定部
252、432 レジスタ
253、433 デューティ算出部
255、258、435 増幅器
256、436 レジスタ
260 ノイズ判定部
263、441、451 比較器
300 プロセッサ
310 ROM
410 混信検出回路
420 選択回路
430 帰還制御部
440 混信判定部
450 検出感度設定部
453 閾値調整部

Claims (20)

  1. アンテナで受信したAM(Amplitude Modulation)信号をIF(Intermediate Frequency)信号へと周波数変換し、当該IF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合、当該IF信号を前記複素ベクトルの実部を示すI(In-phase)信号並びに虚部を示すQ(Quadrature-phase)信号へと変換し、前記I信号及び前記Q信号に基づいてAM復調を行うAM受信機において、前記受信したAM信号に重畳されるパルス性ノイズを検出すべく設けられるノイズ検出回路であって、
    前記I信号及び前記Q信号に対応した前記複素ベクトルの位相についての単位時間辺りの変化量(以下、「位相変化量」という。)を検出する位相変化量検出部と、
    前記検出された位相変化量と設定閾値との比較を行い、前記検出された位相変化量が前記設定閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出されたものと判断するとともに当該判断を下した旨を示す検出信号を出力するノイズ判定部と、
    を有することを特徴とするノイズ検出回路。
  2. 前記位相変化量検出部は、
    前記単位時間で連続した2つの前記複素ベクトルをそれぞれ、つぎの式(1)、式(2)で表現した場合、
    Z = I+jQ ・・・ 式(1)
    Z’= I’+jQ’ ・・・ 式(2)
    つぎの式(3)で表す変数Aとつぎの式(4)で表す変数Bの値をそれぞれ求め、
    A = Q’・I−I’・Q ・・・ 式(3)
    B = I・I’+Q・Q’ ・・・ 式(4)
    前記位相変化量を表すΔθを、つぎの式(5)のとおり、
    Δθ ≒ A÷B ・・・ 式(5)
    式(3)で求めた前記変数Aの値を、式(4)で求めた前記変数Bの値で割り算することによって近似的に検出すること、
    を特徴とする請求項1に記載のノイズ検出回路。
  3. 前記設定閾値を、前記検出された位相変化量に含まれる、振幅分布が正規分布に従う白色雑音成分よりも大きく設定するための閾値設定部を有すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ検出回路。
  4. 前記閾値設定部は、
    前記検出された位相変化量を一定期間サンプリングした上で、その総サンプル数中に占める前記設定閾値の基準値を超えたサンプル数の第1の割合を検出しつつ、
    前記第1の割合と、予め定めておいた前記正規分布に基づく前記白色雑音成分とみなせない第2の割合との比較を行う帰還制御部と、
    前記第1の割合が前記第2の割合よりも大きい場合には前記設定閾値を大きくすべく調整を行い、前記第1の割合が前記第2の割合よりも小さい場合には前記設定閾値を小さくすべく調整を行う閾値調整部と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載のノイズ検出回路。
  5. 前記閾値設定部は、
    前記受信したAM信号の受信電界強度に応じて、前記帰還制御部の帰還ゲインと前記閾値調整部の調整ゲインが可変設定されること、
    を特徴とする請求項4に記載のノイズ検出回路。
  6. 前記ノイズ判定部は、
    前記検出された位相変化量と第1の設定閾値との比較を行い、前記検出された位相変化量が前記第1の設定閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出された旨を示す第1の検出信号を出力する第1のノイズ判定部と、
    前記複素ベクトルの大きさと第2の設定閾値との比較を行い、前記複素ベクトルの大きさが前記第2の設定閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出されたものと判断するとともに当該判断を下した旨を示す第2の検出信号を出力する第2のノイズ判定部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載のノイズ検出回路。
  7. 前記第2のノイズ判定部は、
    前記複素ベクトルの大きさとして、前記位相変化量検出部において式(3)の演算によって得られた前記変数Aの値を用いること、
    を特徴とする請求項6に記載のノイズ検出回路。
  8. 前記ノイズ判定部は、
    前記受信したAM信号の受信電界強度が予め定めておいた強電界範囲に含まれる場合には前記第1のノイズ判定部を稼動させ、
    前記受信したAM信号の受信電界強度が予め定めておいた弱電界範囲に含まれる場合には前記第2のノイズ判定部を稼動させること、
    を特徴とする請求項6又は7に記載のノイズ検出回路。
  9. アンテナで受信したAM(Amplitude Modulation)信号をIF(Intermediate Frequency)信号へと周波数変換し、当該IF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合、当該IF信号を前記複素ベクトルの実部を示すI(In-phase)信号並びに虚部を示すQ(Quadrature-phase)信号へと変換し、前記I信号及び前記Q信号に基づいてAM復調を行うAM受信機において、前記受信したAM信号に重畳されるパルス性ノイズを検出すべく設けられるノイズ検出回路であって、
    前記I信号及び前記Q信号に対応した前記複素ベクトルの位相についての単位時間辺りの変化量(以下、「位相変化量」という。)を検出する位相変化量検出部と、
    前記検出された位相変化量と設定閾値との比較を行い、前記検出された位相変化量が前記設定閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出されたものと判断するとともに当該判断を下した旨を示す検出信号を出力するノイズ判定部と、
    前記検出された位相変化量を一定期間サンプリングした上で、その総サンプル数中に占める前記ノイズ閾値の基準値を超えたサンプル数の第1の割合を検出しつつ、 前記第1の割合と、予め定めておいた前記正規分布に基づく前記白色雑音成分とみなせない第2の割合、との比較を行う帰還制御部と、
    前記検出された第1の割合と混信閾値との比較を行い、当該検出された第1の割合が当該混信閾値を超えている場合に、混信状態が検出された旨を示す混信検出信号を出力する混信判定部と、
    を有することを特徴とするノイズ検出回路。
  10. 前記混信検出信号を受信した場合に前記検出された位相変化量を選択して前記ノイズ判定部へと供給し、前記混信検出信号を受信しない場合に前記受信したAM信号の受信電界強度を選択して前記ノイズ判定部へと供給する選択部を有し、
    前記ノイズ判定部は、
    前記選択された位相変化量と第1のノイズ閾値との比較を行い、当該検出された位相変化量が当該第1のノイズ閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出された旨を示す第1の検出信号を出力する第1のノイズ判定部と、
    前記選択された受信電界強度と第2のノイズ閾値との比較を行い、当該受信電界強度が当該第2のノイズ閾値を超えている場合に、前記パルス性ノイズが検出された旨を示す第2の検出信号を出力する第2のノイズ判定部と、
    を有することを特徴とする請求項9に記載のノイズ検出回路。
  11. 前記選択部は、
    前記受信電界強度が予め定めておいた強電界範囲に含まれる場合には前記混信検出信号に基づいて前記位相変化量又は前記受信電界強度を選択し、
    前記受信電界強度が予め定めておいた弱電界範囲に含まれる場合には前記混信検出信号に因らず前記受信電界強度を選択すること、
    を特徴とする請求項10に記載のノイズ検出回路。
  12. 前記位相変化量検出部は、
    前記単位時間で連続した2つの前記複素ベクトルをそれぞれ、つぎの式(1)、式(2)で表現した場合、
    Z = I+jQ ・・・ 式(1)
    Z’= I’+jQ’ ・・・ 式(2)
    つぎの式(3)で表す変数Aとつぎの式(4)で表す変数Bの値をそれぞれ求め、
    A = Q’・I−I’・Q ・・・ 式(3)
    B = I・I’+Q・Q’ ・・・ 式(4)
    前記位相変化量を表すΔθを、つぎの式(5)のとおり、
    Δθ ≒ A÷B ・・・ 式(5)
    式(3)で求めた前記変数Aの値を、式(4)で求めた前記変数Bの値で割り算することによって近似的に検出しており、
    前記第2のノイズ判定部は、
    前記受信電界強度として、前記位相変化量検出部において式(3)の演算によって得られた前記変数Aの値を用いること、
    を特徴とする請求項10に記載のノイズ検出回路。
  13. 前記検出された第1の割合を上限感度閾値並びに下限感度閾値と比較し、当該比較の結果により前記ノイズ判定部における前記パルス性ノイズの検出感度を調整する検出感度調整部を有すること、
    を特徴とする請求項9に記載のノイズ検出回路。
  14. 前記検出感度調整部は、
    前記検出された第1の割合を前記上限感度閾値並びに前記下限感度閾値と比較する比較部と、
    前記第1の割合が前記上限感度閾値を上回ったとき現在のカウント値をリセットするとともに新たなカウント動作を開始する第1のカウンタと、
    前記第1の割合が前記下限感度閾値を下回ったとき現在のカウント値をリセットするとともに新たなカウント動作を開始する第2のカウンタと、
    前記第1及び前記第2のカウンタのカウント値に基づいて、前記検出感度を定める前記ノイズ閾値の調整を行う閾値調整部と、
    を有することを特徴とする請求項13に記載のノイズ検出回路。
  15. 前記閾値調整部は、
    前記第1及び前記第2のカウンタそれぞれのカウント値が、リセット状態にある場合、前記ノイズ閾値を上げる調整を行うこと、
    を特徴とする請求項14に記載のノイズ検出回路。
  16. 前記閾値調整部は、
    前記第1のカウンタのカウント値がリセット状態であり、且つ、前記第2のカウンタのカウント値がカウント中である場合、前記ノイズ閾値を通常の設定とすること、
    を特徴とする請求項14に記載のノイズ検出回路。
  17. 前記閾値調整部は、
    前記第1のカウンタのカウント値がカウント中であり、且つ、前記第2のカウンタのカウント値がリセット状態である場合、前記ノイズ閾値を上げる調整を行うこと、
    を特徴とする請求項14に記載のノイズ検出回路。
  18. 前記閾値調整部は、
    前記第1及び前記第2のカウンタそれぞれのカウント値が、カウント中である場合、前記ノイズ閾値を上げる調整を行うこと、
    を特徴とする請求項14に記載のノイズ検出回路。
  19. アンテナで受信したAM(Amplitude Modulation)信号をIF(Intermediate Frequency)信号へと周波数変換し、当該IF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合、当該IF信号を前記複素ベクトルの実部を示すI(In-phase)信号並びに虚部を示すQ(Quadrature-phase)信号へと変換し、前記I信号及び前記Q信号に基づいてAM復調を行うAM受信機において、
    前記I信号及び前記Q信号に対応した前記複素ベクトルの位相についての単位時間辺りの変化量(以下、「位相変化量」という。)を検出する位相変化量検出部と、
    前記検出された位相変化量と設定閾値との比較を行い、前記検出された位相変化量が前記設定閾値を超える場合に、前記受信したAM信号に重畳されるパルス性ノイズが検出されたものと判断するとともに当該判断を下した旨を示す検出信号を出力するノイズ判定部と、
    を有することを特徴とするAM受信機。
  20. アンテナで受信したAM(Amplitude Modulation)信号をIF(Intermediate Frequency)信号へと周波数変換し、当該IF信号を互いに直交する実軸と虚軸による複素平面上において原点を基準とした複素ベクトルとして表現した場合、当該IF信号を前記複素ベクトルの実部を示すI(In-phase)信号並びに虚部を示すQ(Quadrature-phase)信号へと変換し、前記I信号及び前記Q信号に基づいてAM復調を行うAM受信機において、
    前記I信号及び前記Q信号に対応した前記複素ベクトルの位相についての単位時間辺りの変化量(以下、「位相変化量」という。)を検出する位相変化量検出部と、
    前記検出された位相変化量と設定閾値との比較を行い、前記検出された位相変化量が前記設定閾値を超える場合に、前記受信したAM信号に重畳されるパルス性ノイズが検出されたものと判断するとともに当該判断を下した旨を示す検出信号を出力するノイズ判定部と、
    前記検出された位相変化量を一定期間サンプリングした上で、その総サンプル数中に占める前記ノイズ閾値の基準値を超えたサンプル数の第1の割合を検出しつつ、 前記第1の割合と、予め定めておいた前記正規分布に基づく前記白色雑音成分とみなせない第2の割合、との比較を行う帰還制御部と、
    前記検出された第1の割合と混信閾値との比較を行い、当該検出された第1の割合が当該混信閾値を超えている場合に、混信状態が検出された旨を示す混信検出信号を出力する混信判定部と、
    を有することを特徴とするAM受信機。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013205012A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Hitachi Zosen Corp Gps観測点における変位検知方法
JP2018107586A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 株式会社デンソーテン 受信機および受信方法
US11368178B2 (en) 2018-02-27 2022-06-21 Denso Ten Limited Receiver and receiving method

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