JP2007251526A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通信中の状態をユーザに明確に通知することができる無線通信装置を提供する。
【解決手段】プレストーク通信による無線信号を受信する(ステップS51)と、発信元の無線局が選択中のグループに属するか否かを判定する(ステップS52)。この判定において、発信元の無線局が選択中のグループに属すると判定された場合は、ステップS53に移行し、「話中」と表示させ、グループ内で通信が行われていることをユーザに報知すると共に、受信した無線信号を復調し通話音声を出力する(ステップS54)。一方、ステップS52の判定において、発信元の無線局が選択中のグループに属さないと判定された場合は、ステップS55に移行して、「ビジー」と表示させ、選択中のグループ外で通信が行われていることをユーザに報知する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、一波単信方式によるプレストーク通信を用いたグループ通信を行う無線通信装置に関する。
狭帯域デジタル通信方式標準規格ARIB STD−T61には、音声またはデータを伝送する各チャネルのそれぞれに1つのキャリアを割り当てる一波単信方式(SCPC:Single Channel Per Carrier)の無線システムが示されている(非特許文献1を参照。)。このシステムにおける直接通信のみを用いて一波単信方式のプレストーク通信が可能となる。なお、プレストークとは、無線局として用いられる無線通信装置に設けられた特定のボタンを押下することで、相手側装置との間で無線通信を可能とする通信方法であり半二重伝送方式に適用可能な通信方法である。
プレストークによるグループ通信では、各無線局はグループ通信を行うためのグループを選択している。このとき、あるグループに属する無線局から送信された無線信号は、同一周波数に属するすべての無線局で受信される。例えば、各無線局は、受信した無線信号が選択しているグループからの通話であれば復調して音声を再生し、話中ランプを点灯させる。また、無線局が選択されたグループに属さない場合には、音声は再生させず、話中ランプのみを点灯させる。
狭帯域デジタル通信方式(SCPC/FDMA)標準規格 ARIB STD−T61、社団法人 電波産業会
ところが、従来の無線通信装置では話中ランプの点灯が2つの場合で共用されている。ひとつは選択中のグループの通話を受信している場合である。もうひとつは選択中のグループ以外無線局からの通話を受信している場合である。これにより話中ランプが点灯しているにもかかわらず音声が聞こえないという状況が発生する。このことは通話中のグループを選択していない無線局の使用者に不安を与える。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、通信中の状態をユーザに明確に通知することができる無線通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明に係わる無線通信装置は、任意の無線局により形成される複数のグループ内で一波単信方式によりプレストーク通信を行うシステムにおいて前記無線局として用いられる無線通信装置であって、前記複数のグループの中から1つのグループを選択する手段と、前記複数のグループ内の無線局の1つからプレストーク通信により送信される無線信号を受信する受信手段と、前記送信元の無線局が前記選択されたグループに属するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記送信元の無線局が前記選択されたグループに属すると判定された場合に、前記選択されたグループ内で通話が行われていることを表す第1の通信中情報を報知する第1の報知手段と、前記判定手段により前記送信元の無線局が前記選択されたグループに属すると判定された場合に、前記受信された無線信号を復調して出力する出力手段と、前記判定手段により前記送信元の無線局が前記選択されたグループと異なるグループに属すると判定された場合に、前記選択されたグループ外で通話が行われていることを表す第2の通信中情報を報知する第2の報知手段とを具備することを特徴とする。
上記構成では、例えば音声通話の場合に、「話中」の状態を「グループ内話中」と「グループ外話中」に区分けして報知するようにする。これにより、グループ外で通話が行われているために、「話中」と報知されているにもかかわらず音声が聞こえないというような通話中状態の曖昧さを無くすことが可能となる。よって、通信中の状態をユーザに明確に通知することができるようになる。
また、この発明は次のような各種構成を具備することも特徴とする。
第1の構成は、前記第2の報知手段は、前記受信手段により前記通信の終了を監視し、前記通信の終了時から一定時間経過後まで前記第2の通信中情報を報知すると共に送信を禁止する送信制限手段をさらに具備することを特徴とする。
第1及び第2の通信中情報の報知が消えると、すべてのグループが送信を開始することが可能となる。このため、グループ通信が途中で寸断されてしまうおそれがある。例えば、あるグループ内で状況確認を行った際に、その応答を返す前に他グループが通話を始めてしまうことにより、状況確認を行おうとしたグループの会話が途切れてしまうような場合である。上記構成によれば、通信終了後から一定時間、通信を行っていたグループ以外の無線局からの送信を禁止する。このように構成することより、グループ内通信の優位性を高め、グループ内での通信のやりとりの継続が優先される。
第2の構成は、前記送信制限手段は、前記第2の通信中情報が報知されている間に送信操作が検出された場合に、送信拒否を表す情報をユーザに提示することをさらに特徴とする。
このように構成することで、グループ外で通話が行われていることをより明確にユーザに通知することができる。
したがってこの発明によれば、通信中の状態をユーザに明確に通知することができる無線通信装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、一波単信方式によるプレストーク通信を用いたグループ通信を説明するための図である。本実施形態では音声通話を例に挙げて説明する。
プレストーク通信は、通話用ボタンを押している間のみ同一グループを構成する無線局に対して音声を送信することができる。図1において、無線局とは、移動局11,12,13と、基地局2に接続される通信卓3とを指す。グループAを選択する移動局11から送信される音声は、同一グループを選択する移動局12にのみ出力される。これに対し、グループAと異なるグループBを選択する移動局12及び基地局2に接続される通信卓3では、「話中」と表示されるが、移動局11からの音声は出力されない。
図2は、この発明に係わる無線通信装置を備えた移動局11,12,13の一実施形態を示すブロック図である。
移動局11,12,13は、制御部21と、無線部22と、通話用ボタン23と、音声符号部24と、マイクロホン25と、表示部26と、音声復号部27と、スピーカ28とを備える。
ユーザにより通話用ボタン23が押下されると、制御部21は、マイクロホン25により集音される音声を音声符号部24において符号化したのち、無線部22により無線信号に変換してアンテナより送信する。一方、アンテナに到来したプレストーク通信による無線信号は、制御部21の制御の下、無線部22において受信され、音声復号部27において音声信号に復号され、スピーカ28に出力される。表示部26には、プレストーク通信の状態をユーザに報知するための通信中情報が表示される。
また、この発明の無線通信装置は、基地局2と基地局2に接続される通信卓3により構成することもできる。図3は、通信卓3の構成を示すブロック図である。通信卓3は、制御部31と、通信部32と、通話用ボタン33と、音声処理部34と、マイクロホン35と、スピーカ36と、表示部37とを備える。通信卓3は、基地局2から伝送路を通して送られる音声データを通信部32により受信する。制御部31は、上記受信した音声データを音声処理部34により音声信号に変換してスピーカ36に出力する。また、マイクロホン35により集音された音声は、音声処理部34において音声データに変換され、通信部32により伝送路に応じた形式に変換されたのち基地局2に向け送信される。表示部37は、液晶表示器(LCD)等で構成され、制御部31の制御によりプレストーク通信の状態をユーザに報知するための通信中情報が表示される。
図4は、基地局2の構成を示すブロック図である。基地局2は、制御部41と、無線部42と、通信部43とを備える。アンテナに到来する無線信号を無線部42により受信すると、制御部41は、この受信された無線信号を音声データに変換し、通信部43により伝送路を介して通信卓3に送信する。また、制御部41は、通信卓3から伝送路を介して送られてくる音声データを無線部42により無線信号に変換しアンテナから他の無線局に送信する。
次に、この発明の無線局装置の動作について説明する。ここでは、移動局11,12,13を例にとって説明を行う。図5は、通話中情報の報知処理の手順とその内容を示すフローチャートである。
無線部22においてプレストーク通信による無線信号を受信する(ステップS51)と、制御部21は、発信元の無線局が選択中のグループに属するか否かを判定する(ステップS52)。この判定において、発信元の無線局が選択中のグループに属すると判定された場合は、ステップS53に移行し、制御部21は、表示部26に「話中」と表示させ、グループ内で通信が行われていることをユーザに報知すると共に、受信した無線信号を復調しスピーカ28から通話音声を出力する(ステップS54)。
一方、ステップS52の判定において、発信元の無線局が選択中のグループに属さないと判定された場合は、ステップS55に移行して、制御部21は、表示部26に「ビジー」と表示させ、選択中のグループ外で通信が行われていることをユーザに報知する。図6に「話中」・「ビジー」をLEDで表した例を示す。それぞれの状態に応じて話中・ビジーが点灯する。また、図7はLCD内のアイコンで表した例である。これもそれぞれの状態に応じて、話中・ビジーのアイコンを強調表示したり、表示・非表示にしたりする。
また、図8は発信制限処理の手順とその内容を示すフローチャートである。
制御部21は、無線部22によりプレストーク通信の終了を検知する(ステップS81)と、発信元の無線局が選択中のグループに属するか否かを判定する(ステップS82)。この判定において、発信元の無線局が選択中のグループに属すると判定された場合は、ステップS83に移行し、制御部21は、表示部26に表示されている「話中」表示を解除させ、発信を許可する。(ステップS84)。
一方、ステップS82の判定において、発信元の無線局が選択中のグループに属さないと判定された場合は、ステップS85に移行して、制御部21は、表示部26に表示されている「ビジー」表示を一定時間(例えば、5秒間)継続させ、この時間内の発信を禁止する。そして、一定時間通話が行われない場合には、「ビジー」表示を解除し、発信を許可する(ステップS86)。
図9は、各選択グループによる状態の変化を時系列に表した図である。グループA選択の発信局による通話が終了後、グループA選択の無線局は直ちに発信可能となる。これに対し、グループB選択の無線局では、グループA選択の発信局による通話終了後に発信を禁止する発信制限時間T1を設け、発信制限時間T1経過後に発信可能とする。
プレストーク通信で会話を行うためには、お互いに短いやり取りで通話用ボタンを押したり離したりする必要があるため、グループ内での会話中に他のグループによる発信により寸断されてしまう場合がある。このように通信終了後の一定時間、通信を行っていたグループ以外の無線局からの発信を禁止することより、グループ内通信の優位性を高め、グループ内での通信のやりとりの継続を優先することが可能となる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、「ビジー」状態で通話用ボタンが押下された場合に、発信の拒否を表す拒否音をスピーカに出力するようにする。このようにすると、グループ外で通話が行われていることをより明確にユーザに通知することができる。また、本実施形態では、プレストーク通信として音声通話を例に挙げて説明したが、データ通信の場合についても同様に実施できる。その他にも、移動局11,12,13、基地局2及び通信卓3の構成及び動作手順とその内容についてもこの発明に逸脱しない範囲で種々に変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
プレストーク通信を用いたグループ通信を説明する図。 この発明に係わる無線通信装置を備えた移動局の一実施形態を示すブロック図。 通信卓の構成を示すブロック図。 基地局の構成を示すブロック図。 通話中情報報知処理の手順とその内容を示すフローチャート。 通話中情報をLEDで表した例を示す図。 通話中情報をアイコンで表した例を示す図。 発信制限処理の手順とその内容を示すフローチャート。 各選択グループによる状態の変化を時系列に表した図。
符号の説明
11,12,13…移動局、2…基地局、3…通信卓、21…制御部、22…無線部、23…通話用ボタン、24…音声符号部、25…マイクロホン、26…表示部、27…音声復号部、28…スピーカ、31…制御部、32…通信部、33…通話用ボタン、34…音声処理部、35…マイクロホン、36…スピーカ、37…表示部、41…制御部、42…無線部、43…通信部。

Claims (3)

  1. 任意の無線局により形成される複数のグループ内で一波単信方式によりプレストーク通信を行うシステムにおいて前記無線局として用いられる無線通信装置であって、
    前記複数のグループの中から1つのグループを選択する手段と、
    前記複数のグループ内の無線局の1つからプレストーク通信により送信される無線信号を受信する受信手段と、
    前記送信元の無線局が前記選択されたグループに属するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記送信元の無線局が前記選択されたグループに属すると判定された場合に、前記選択されたグループ内で通信が行われていることを表す第1の通信中情報を報知する第1の報知手段と、
    前記判定手段により前記送信元の無線局が前記選択されたグループに属すると判定された場合に、前記受信された無線信号を復調して出力する出力手段と、
    前記判定手段により前記送信元の無線局が前記選択されたグループと異なるグループに属すると判定された場合に、前記選択されたグループ外で通信が行われていることを表す第2の通信中情報を報知する第2の報知手段と
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記第2の報知手段は、前記受信手段により前記通信の終了を監視し、前記通信の終了時から一定時間経過後まで前記第2の通信中情報を報知すると共に送信を禁止する送信制限手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記送信制限手段は、前記第2の通信中情報が報知されている間に送信操作が検出された場合に、送信拒否を表す情報をユーザに提示することをさらに特徴とする請求項1又は請求項2記載の無線通信装置。
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