JP2013048323A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピーカと小音量のレシーバを有する移動局と、基地局と、基地局を介し移動局と交信しスピーカを有する指令台とを備え、移動局又は指令台が送信する通話信号に送信元の移動局又は指令台を特定する識別子が含まれる無線通信システムにおいて、基地局は、第1周波数により通話信号を送信し第2周波数により通話信号を受信するととともに、指令台からの通話信号を受信中の場合は、指令台からの通話信号を無線送信し、指令台からの通話信号を受信中でない場合は、送信元移動局からの通話信号を折り返して無線送信するように構成され、移動局は、受信した通話信号の識別子が自局と同一である場合はスピーカとレシーバをOFFする。
【選択図】図1
Description
図1のシステムでは、指令台(統制卓、通信卓ともいう。)10と、回線制御装置20と、複数の基地局30(1)〜30(2)と、車載機(車載無線機)である複数の移動局40(1)〜40(4)及び携帯機(携帯無線機)である移動局40(5)とを備えている。指令台10と回線制御装置20は、有線の伝送路5により接続され、回線制御装置20と基地局30は、有線あるいはマイクロ回線等の伝送路4により接続されている。なお、基地局を代表する場合は基地局30と称し、移動局を代表する場合は移動局40と称する。
また、移動局間直接通信においては、上りと下りの双方向に周波数F3が使用され、同時に一方向のみの通信が可能である単信通信が行われる。
また、移動局40と指令台10との間の通話においては、指令台10が送信を行っているときは、移動局40からの音声信号を基地局30で折り返しせず、指令台10からの送信が行われていないときは、移動局40からの音声信号を基地局30で折り返すように構成されている。
下記の特許文献1には、ARIB STD−T61に基づくSCPC方式のデジタル無線システムが記載されている。
本発明は、このような背景技術の課題を解決するために為されたもので、移動局から他の移動局への基地局通信や、移動局と指令台間の基地局通信において、ハウリング又は話し辛さを防止することができる無線通信システムを提供することを目的とする。
音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記基地局を介する移動局間の通話を行う場合において、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信するととともに、
送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号に対する折り返し信号を、前記第1の周波数を用いて送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局又は前記指令台が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局又は指令台を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記移動局と前記指令台との間の通話を行う場合において、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信し、
送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して該受信した通話信号を前記指令台へ送信するとともに、前記指令台からの通話信号を受信中でないときは、前記移動局から受信した通話信号に対する折り返し信号を前記第1の周波数を用いて送信し、前記指令台からの通話信号を受信中のときは、前記折り返し信号の送信を行わずに、前記指令台から受信した通話信号を前記第1の周波数を用いて前記移動局に送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し自局のレシーバからの音声出力を行い、自局が送信中の状態にない場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
図1の例では、基地局30(1)〜30(2)は2つであるが、1つ以上であればよい。また、移動局は2つ以上であればよい。
基地局30(1)は、送信周波数F1(下り:基地局から移動局へ)の送信部と、受信周波数F2(上り:移動局から基地局へ)の受信部とから構成される送受信部を有する。基地局30(2)は、送信周波数F4(下り:基地局から移動局へ)の送信部と、受信周波数F2(上り:移動局から基地局へ)の受信部とから構成される送受信部を有する。送信周波数F4は、送信周波数F1と同一周波数とすることも可能である。
図1の無線通信システムは、例えば消防救急用無線通信システムであり、車載機40は消防車又は救急車に搭載された無線機であり、通信ゾーンの大きさは半径数km〜数十km程度である。
指令台10は、CPU等で構成された制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、音声を出力するスピーカ15、操作者の音声が入力されるマイク16で構成される。操作部14は、PTT(Push To Talk)による通話を行うためのPTTボタンや通話を終了するための終話ボタン等を有する。制御部11は、指令台10の各構成部を制御する。記憶部12は、制御部11のCPUが動作する動作プログラムを記憶しており、制御部11のCPUは、記憶部12から動作プログラムを読み出して動作する。
指令台10は、マイク16とスピーカ15を用いて基地局30を介して移動局40との間で、移動局40への指令等に関する通話を行う、つまり通話信号を交信する。
回線制御装置20の記憶部22は、制御部21のCPUが動作する動作プログラムを記憶しており、制御部21のCPUは、記憶部22から動作プログラムを読み出して動作する。
基地局送信部33は、指令台10からの通話信号や前述の折り返し信号を無線周波数F1で移動局40に送信する。また、基地局受信部34は、移動局40から無線周波数F2で送られてくる通話信号を受信する。
また、この場合、制御部31は、回線制御装置20を介して他の基地局30から通話信号を受信すると、該他の基地局30からの通話信号を基地局送信部33から送信するように制御する。
また、当該基地局30が回線制御装置20を介して指令台10から移動局40への通話信号を受信中の場合は、制御部31は、受信した指令台10からの通話信号を基地局送信部33から送信するように制御する。このとき、移動局40からの通話信号を基地局受信部34により周波数F2で受信しても、該移動局40からの通話信号を折り返し送信せず、また、回線制御装置20へも送信しない。
また、43は送信部、44は基地局30からの基地局波(周波数F1)を受信する第1受信部、45は他の移動局40からの直接波(周波数F2)を受信する第2受信部、46は同時に送受信を行うため送受信経路を分離するアンテナ共用器、47は基地局30との送受信や他の移動局40との直接通信を行うためのアンテナ、48は、マイク52から入力された音声信号を符号化し、第1受信部や第2受信部で受信された音声信号を復号化する音声符号化/復号化部、49は音声や音を出力するスピーカである。音声符号化/復号化部48は、制御部41内に組み込んで構成することも可能である。送信部43、第1受信部44、第2受信部45は、それぞれ、制御部41とアンテナ共用器46に接続されている。
操作部53は、PTT(Push To Talk)による通話を行うためのPTTボタンや通話を終了するための終話ボタン等を有する。例えば、操作部53で相手先を選択してPTTボタンを一端押下し、相手先から応答を受信することにより通話状態に入る。通話状態においてPTTボタンを押している状態で、マイク52から音声入力されると、その音声信号が送信部43から通話信号として送信される。通話状態で終話ボタンを押下することにより通話状態が終了する。
55はレシーバ51への音声信号を減衰させるための可変抵抗である。スピーカ49は、SW1を介して音声符号化/復号化部48と接続され、レシーバ51は、可変抵抗55とSW2を介して音声符号化/復号化部48と接続され、マイク52は、SW3を介して音声符号化/復号化部48と接続されている。
また、可変抵抗55は、その抵抗値が変化するように制御部41により制御される。可変抵抗55の抵抗値を変化させることにより、レシーバ51から出力される音量を低減するなど、音量調整することができる。
また、他の移動局40からの直接通信による無線キャリア(周波数F2)は、アンテナ47で受信され、アンテナ共用器46を介して第2受信部45に入力される。第2受信部45に入力された信号は、高周波増幅され、所定の中間周波数に変換され、更に、復調され、制御部41に供給される。制御部41で所定の信号処理がなされた後、音声符号化/復号化部48で復号化され、スピーカ49やレシーバ51から音声出力される。
次に、第1実施例として、本実施形態に係る移動局40間の基地局通信動作について説明する。この場合は、前述した折り返し通信をおこなうので、実質的に、同時に一方向の送信のみが行われる単信通信となる。ここでは例として、図1に示す移動局40(2)から移動局40(5)への基地局通信動作について説明する。
先ず、送信元の移動局40(2)の操作部53を操作し、例えば、テンキー等で相手の移動局40(5)の識別番号である相手先ID(相手先識別子)を入力又は選択して、PTTボタンを一旦押下すると、同期信号と個別呼出信号を送信部43から送信する呼出動作を繰り返す。個別呼出信号には、相手先IDと、送信元の移動局40(2)の識別番号である送信元ID(送信元識別子)が含まれる。個別呼出信号は、移動局40(2)の属する通信エリアの基地局30(1)で受信される。
通話の同期が確立した通話状態においては、仮に同期信号やID信号が受信できなくとも音声信号を受信することは可能となる。
移動局40(2)から送信された通話信号は、移動局40(2)の属する通信エリアの基地局30(1)で受信される。
また、制御部41は、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51は不要なので、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
また、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局の送信元IDと同一である場合は、SW2を切断して、レシーバ51から音声出力されないOFF状態とすることにより、話し辛さを防止できる。この話し辛さは、自局のマイク52に入力された音声信号が、基地局30(1)で折り返し送信され自局で受信されて、先のマイク52への音声入力時点から遅延してレシーバ51から音声出力される、つまり、発声した音声が遅延して聞こえることにより発生するものである。
なお、スピーカ49からの音量が小さい場合は、ハウリングが発生する可能性は小さくなるが、上述のレシーバ51と同様に、発声した音声がスピーカ49から遅延して聞こえることによる話し辛さが発生する。この話し辛さは、SW1を切断して、スピーカ49から音声出力されないOFF状態とすることにより防止できる。
したがって、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局の送信元IDと同一である場合は、自局が送信中の状態でなくても、SW1とSW2を切断して、スピーカ49とレシーバ51から音声出力されないOFF状態とするのが好ましい。
移動局40(5)においては、受信中の通話信号に含まれる送信元IDは自局の送信元IDではない。したがって、移動局40(5)の制御部41は、自局が送信中ではなく、ハウリングや話し辛さが発生するおそれがないので、SW1とSW2を接続して、スピーカ49とレシーバ51から音声出力されるON状態とする。これにより、送信元の移動局40(2)からの通話を聞くことができる。
また、制御部41は、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
これらの他の移動局40は、送信ロック状態にあるが、該送信ロック状態において、例えば、PTTボタンを押下する等のモニタ操作を行うことにより、移動局40(2)からの音声信号をモニタする、つまり、スピーカ49やレシーバ51から音声出力することができる。
基地局30(1)において、受信された通話信号は、基地局30(1)から無線で折り返し送信されるとともに、基地局30(1)から回線制御装置20を介し、他の基地局30へ送信され、該他の基地局30から無線で折り返し送信される。
以上説明したようにして、移動局40(2)と移動局40(5)との通話が行われる。
このような場合、自局が送信中でなければハウリング発生のおそれがないので、自局が送信中でない状態のときは、SW1とSW2を接続して、スピーカ49とレシーバ51から音声出力されるON状態とする。
自局が送信中の状態のときは、ハウリング発生のおそれがあるので、SW1を切断してスピーカ49をOFF状態とし、SW2を接続してレシーバ51を低減した音量でON状態とする。レシーバ51を低減した音量でON状態とする理由は、自局が指令台10との間で複信状態にある場合に、指令台10からの通話を聞けるようにするためであるが、自局が送信した通話信号の折り返し信号を受信している可能性もあるので、低減した音量でレシーバをON状態とすることにより、自局の折り返し信号である場合の話し辛さを軽減しつつ、受信した音声が聞こえるようにする。ここで低減した音量とは、後述の受信した通話信号に含まれる送信元IDが自局の送信元IDと同一でない場合のレシーバの音量よりも低減した音量である。
(第2実施例)
最初に、第2実施例として、移動局40(1)から指令台10へ通話する場合について説明する。
先ず、送信元の移動局40(1)の操作部53を操作し、例えば、テンキー等で相手の指令台10の識別番号である相手先IDを入力又は選択して、PTTボタンを一旦押下すると、同期信号と個別呼出信号を送信部43から送信する呼出動作を繰り返す。個別呼出信号には、相手先IDと、送信元の移動局40(1)の識別番号である送信元IDが含まれる。個別呼出信号は、移動局40(1)の属する通信エリアの基地局30(1)で受信される。
また、他の移動局40では、個別応答信号受信により、他者が通話通話状態になったことを認識し、その旨の表示を表示部54に行う。
移動局40(1)から送信された通話信号は、移動局40(1)の属する通信エリアの基地局30(1)で受信される。
当該基地局30(1)が指令台10からの通話信号を受信中の場合は、移動局40(1)から受信した通話信号は、基地局30(1)及び他の基地局30から折り返し送信されず、回線制御装置20を介し指令台10へ送信される、つまり複信通信が行われる。
なお、上述したように、指令台10では、送信元移動局40(1)からの通話信号の有無に拘らず、PTTボタンを押下し、該PTTボタン押下状態でマイク16から音声入力し、ID信号と音声信号を含む通話信号を送信する複信通信を行うことができる。
このとき、移動局40(1)の制御部41は、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが指令台10のIDであり、自局の送信元IDと同一ではないことから、自局が音声送信中(PTTボタン押下中)のときは、SW2を接続し、レシーバ51を音声出力されるON状態とする一方、SW1を切断し、スピーカ49を音声出力されないOFF状態とするように制御する。
スピーカ49をOFF状態とする理由は、スピーカ49をON状態とすると、スピーカ49から出力された指令台10の操作者の声が、移動局40(1)のマイク52から入力され、指令台10へ送信されて、指令台10のスピーカ15から出力され、再び指令台10のマイク16へ入力されることにより、ハウリングが発生するおそれがあるからである。
また、移動局40(1)の制御部41は、指令台10からの通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
これらの他の移動局40は、送信ロック状態にあるが、該送信ロック状態において、例えば、PTTボタンを押下する等のモニタ操作を行うことにより、指令台10や移動局40(1)からの音声信号をモニタする、つまり、スピーカ49やレシーバ51から音声出力することができる。このようにして、指令台10と移動局40(1)間の通話をモニタすることができる。
また、他の移動局40においては、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
次に、第3実施例として、指令台10から移動局40(1)へ通話する場合について説明する。
先ず、送信元の指令台10の操作部14を操作し、例えば、テンキー等で相手の移動局40(1)の識別番号である相手先IDを入力又は選択して、PTTボタンを一旦押下すると、個別呼出信号が、回線制御装置20を介して基地局30から同期信号とともに無線送信される。基地局30は、同期信号と個別呼出信号を送信部43から送信する呼出動作を繰り返す。個別呼出信号には、相手先IDと、送信元の指令台10の識別番号である送信元IDが含まれる。
また、他の移動局40では、個別応答信号受信により、他者が通話通話状態になったことを認識し、その旨の表示を表示部54に行う。
このとき、移動局40(1)の制御部41は、自局が音声送信中(自局のPTTボタン押下中)の場合は、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局のIDではないことから、SW2を接続してレシーバ51から音声出力されるON状態とする一方、SW1は切断してスピーカ49から音声出力されないOFF状態とするように制御する。スピーカ49をOFF状態とする理由は、第2実施例で説明したようにハウリング発生を防止するためである。
また、制御部41は、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
このとき、相手先以外の他の移動局40(2),(3),(5)では、自局が送信中でなく、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局のIDではないことから、SW1とSW2を接続して、スピーカ49とレシーバ51を音声出力されるON状態とするように制御する。
また、他の移動局40においては、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
次に、第4実施例として、本実施形態に係る移動局40間の直接通信動作について説明する。この場合は、同時に一方向の送信のみを行う単信通信となる。ここでは例として、図1に示す移動局40(3)から移動局40(4)への直接通信動作について説明する。
先ず、送信元の移動局40(3)の操作部53を操作し、例えば、テンキー等で相手の移動局40(4)の識別番号である相手先IDを入力又は選択して、PTTボタンを一旦押下すると、同期信号と個別呼出信号を送信部43から送信する呼出動作を繰り返す。個別呼出信号には、相手先IDと、送信元の移動局40(4)の識別番号である送信元IDが含まれる。
このとき、移動局40(4)は、自局が送信中でなく、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局のIDではないことから、SW1とSW2を接続して、スピーカ49とレシーバ51を音声出力されるON状態とする。すなわち、移動局間直接通信は単信通信であるので、スピーカ49とレシーバ51から音声出力されるON状態としても、ハウリングや話し辛さが発生するおそれがない。
また、移動局40(4)は、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51は不要なので、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とする。
このようにして、移動局40(3)と移動局40(4)の間の直接通信が行われる。
このとき、直接通信対象外の移動局40(1),(2),(5)では、自局が送信中でなく、受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局のIDではないことから、SW1とSW2を接続して、スピーカ49とレシーバ51を音声出力されるON状態とするように制御する。
また、移動局40(1),(2),(5)においては、通話信号を受信中でない場合は、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とするように制御する。
(1)移動局が受信中の通話信号に含まれる送信元ID(つまり発信元ID)が自局の送信元IDと同一であって、当該移動局が送信中である場合とは、前述した移動局間の基地局通信又は移動局と指令台間の基地局通信において、送信元の移動局からの通話信号が基地局で折り返し送信される場合である。
この場合、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とする。スピーカ49をOFF状態とすることにより、自局のマイク52に入力された音声が基地局30で折り返しされることに起因するハウリングや話し辛さを防止できる。また、レシーバ51をOFF状態とすることにより、自局のマイク52に入力された音声が基地局30で折り返しされレシーバ51から遅延して聞こえることにより発生する話し辛さを防止できる。
この場合、スピーカ49をOFF状態としてハウリング発生を防止しつつ、レシーバ51をON状態として指令台10との複信通信を行うことができる。
上述の(1)であった場合に備え、ハウリング発生のおそれがあるのでスピーカ49をOFF状態とし、話し辛さを防止するためレシーバ51の音量を低減状態とする。また、上述の(2)であった場合に備え、指令台10からの通話を聞く必要があるので、レシーバ51の音量を低減状態としつつ、レシーバ51をON状態とする。この低減状態とは、上述の(2)の場合におけるレシーバ51の音量よりも小さい状態である。これにより、ハウリングを発生させることなく指令台10からの通話を聞くことができる。
この場合、スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とする。スピーカ49とレシーバ51をOFF状態とすることにより、自局のマイク52に入力された音声が基地局30で遅延して折り返しされることに起因する話し辛さや違和感の発生を防止できる。
この場合は、ハウリングや話し辛さ発生のおそれがないので、スピーカ49とレシーバ51をON状態とする。
この場合は、他の移動局などからの音声の可能性があるため、スピーカ49とレシーバ51をON状態とする。
(1)受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局の送信元IDと同一であって、受信中の移動局が送信中である場合、当該移動局において、送信中にスピーカとレシーバをOFF状態とすることにより、ハウリングと話し辛さを防止することができる。
(2)受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局の送信元IDと同一であって、受信中の移動局が送信中でない場合、スピーカとレシーバをOFF状態とすることにより、話し辛さや違和感の発生を防止することができる。
(3)受信中の通話信号に含まれる送信元IDが自局の送信元IDでなく、当該移動局が送信中の場合、つまり、移動局と指令台間の基地局通信における送信中の移動局が、送信と同時に指令台から通話信号を受信する場合、スピーカ49をOFF状態としてハウリング発生を防止し、レシーバ51をON状態として指令台10からの通話を聞くことができる。
(5)受信中の通話信号に含まれる送信元IDが不明であって、当該移動局が送信中の場合、自局が送信した通話信号の折り返し信号であるか、又は指令台からの通話信号である可能性があるので、当該移動局において、スピーカをOFF状態とすることによりハウリングを防止し、低減した音量でレシーバをON状態とすることにより、自局の折り返し信号である場合の話し辛さを軽減しつつ、指令台からの音声を聞くことができる。
前記実施形態では、通話信号の折り返しの当否を基地局で判断し基地局で折り返すようにしたが、回線制御装置で折り返しの当否を判断し、回線制御装置で折り返すように構成することもできる。
また、前記実施形態では、移動局間直接通信の周波数を基地局通信の上り周波数と同一の周波数としたが、異なる周波数とするように構成することもできる。
また、例えば基地局が1つの場合は、指令台と回線制御装置の機能を基地局に組み込むように構成することもできる。
また、本発明は、本発明に係る処理を実行するシステムとしてだけでなく、装置、方法として、或いは、このような方法やシステムを実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして把握することができる。
また、本発明は、CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御する構成としてもよく、また、ハードウエア回路として構成してもよい。
第1の発明は、
音声出力するスピーカをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局とを備え、前記複数の移動局間において前記基地局を介して通話信号が交信され、該通話信号には音声信号と送信元の移動局を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信し、
前記基地局を介する移動局間の通話において、送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して、該受信した通話信号に対する折り返し信号を、前記第1の周波数を用いて送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断することを特徴とする無線通信システム。
前記無線通信システムは、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台を更に備え、前記移動局又は前記指令台が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局又は指令台を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成され、
前記基地局は、
前記移動局と前記指令台との間の通話の場合は、送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して該受信した通話信号を前記指令台へ送信するとともに、前記指令台からの通話信号を受信中でないときは、前記移動局から受信した通話信号に対する折り返し信号を前記第1の周波数を用いて送信し、前記指令台からの通話信号を受信中のときは、前記折り返し信号の送信を行わずに、前記指令台から受信した通話信号を前記第1の周波数を用いて前記移動局に送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断することを特徴とする無線通信システム。
前記第2の発明における無線通信システムであって、
前記移動局は、
前記スピーカと前記スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバを有し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し自局のレシーバからの音声出力を行い、自局が送信中の状態にない場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
前記第3の発明における無線通信システムであって、
前記移動局は、前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一であるか否か不明の場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し、自局のレシーバからの音声出力の音量を、前記受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合のレシーバの音量よりも低減し、自局が送信中の状態にない場合は、レシーバの音量を低減することなく自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
前記第2の発明ないし第4の発明における無線通信システムであって、
前記無線通信システムは、前記基地局および前記指令台と接続され、前記基地局を介しての前記移動局間の通話回線と、前記移動局と前記指令台との間の通話回線とを切替制御する回線制御装置を更に備えることを特徴とする無線通信システム。
音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局又は前記指令台が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局又は指令台を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信するととともに、
前記基地局を介する移動局間の通話の場合は、送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号に対する折り返し信号を、前記第1の周波数を用いて送信し、
前記移動局と前記指令台との間の通話の場合は、送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して該受信した通話信号を前記指令台へ送信するとともに、前記指令台からの通話信号を受信中でないときは、前記移動局から受信した通話信号に対する折り返し信号を前記第1の周波数を用いて送信し、前記指令台からの通話信号を受信中のときは、前記折り返し信号の送信を行わずに、前記指令台から受信した通話信号を前記第1の周波数を用いて前記移動局に送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し自局のレシーバからの音声出力を行い、自局が送信中の状態にない場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記基地局を介する移動局間の通話を行う場合において、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信するととともに、
送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号に対する折り返し信号を、前記第1の周波数を用いて送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局又は前記指令台が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局又は指令台を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記移動局と前記指令台との間の通話を行う場合において、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信し、
送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して該受信した通話信号を前記指令台へ送信するとともに、前記指令台からの通話信号を受信中でないときは、前記移動局から受信した通話信号に対する折り返し信号を前記第1の周波数を用いて送信し、前記指令台からの通話信号を受信中のときは、前記折り返し信号の送信を行わずに、前記指令台から受信した通話信号を前記第1の周波数を用いて前記移動局に送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し自局のレシーバからの音声出力を行い、自局が送信中の状態にない場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局又は前記指令台が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局又は指令台を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムに用いられる移動局であって、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信するととともに、
前記基地局を介する移動局間の通話の場合は、送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号に対する折り返し信号を、前記第1の周波数を用いて送信し、
前記移動局と前記指令台との間の通話の場合は、送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して該受信した通話信号を前記指令台へ送信するとともに、前記指令台からの通話信号を受信中でないときは、前記移動局から受信した通話信号に対する折り返し信号を前記第1の周波数を用いて送信し、前記指令台からの通話信号を受信中のときは、前記折り返し信号の送信を行わずに、前記指令台から受信した通話信号を前記第1の周波数を用いて前記移動局に送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し自局のレシーバからの音声出力を行い、自局が送信中の状態にない場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする移動局。
Claims (3)
- 音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記基地局を介する移動局間の通話を行う場合において、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信するととともに、
送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号に対する折り返し信号を、前記第1の周波数を用いて送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。 - 音声出力するスピーカと該スピーカよりも小音量で音声出力するレシーバをそれぞれ有する複数の移動局と、前記複数の移動局と無線で接続される基地局と、前記基地局を介して前記移動局と通話信号を交信し、音声出力するスピーカを有する指令台とを備え、前記移動局又は前記指令台が送信する通話信号には音声信号と送信元の移動局又は指令台を特定する送信元識別子とが含まれるよう構成された無線通信システムであって、
前記移動局と前記指令台との間の通話を行う場合において、
前記基地局は、
第1の周波数を用いて前記移動局に通話信号を送信し、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を用いて前記移動局から通話信号を受信し、
送信元の移動局からの前記第2の周波数を用いた通話信号を受信して該受信した通話信号を前記指令台へ送信するとともに、前記指令台からの通話信号を受信中でないときは、前記移動局から受信した通話信号に対する折り返し信号を前記第1の周波数を用いて送信し、前記指令台からの通話信号を受信中のときは、前記折り返し信号の送信を行わずに、前記指令台から受信した通話信号を前記第1の周波数を用いて前記移動局に送信するように構成され、
前記移動局は、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一である場合は、自局のスピーカとレシーバからの音声出力を切断し、
前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し自局のレシーバからの音声出力を行い、自局が送信中の状態にない場合は、自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1または請求項2に記載の無線通信システムであって、
前記移動局は、前記基地局を介して受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と同一であるか否か不明の場合において、自局が送信中の状態にある場合は、自局のスピーカからの音声出力を切断し、自局のレシーバからの音声出力の音量を、前記受信した通話信号に含まれる送信元識別子が自局の送信元識別子と異なる場合のレシーバの音量よりも低減し、自局が送信中の状態にない場合は、レシーバの音量を低減することなく自局のスピーカおよびレシーバからの音声出力を行うことを特徴とする無線通信システム。
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