JP2007249964A - 回転数をカウントする装置を備えたタイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体 - Google Patents

回転数をカウントする装置を備えたタイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤとホイールの組立体に関する回転数をカウントする電子カウント装置を提供する。
【解決手段】タイヤ(30)とホイールの組立体に関する回転数をカウントする電子カウント装置では、ストレージ手段(10)が、瞬間毎にカウントされた回転数を表すようになったカウント情報(NbRot)を保持する。カウント情報(NbRot)が所定の時点からカウントされた回転数を表すようにすることが提案される。
【選択図】図5

Description

本発明は、タイヤとホイールの組立体であって、その回転数をカウントする電子装置を搭載したタイヤとホイールの組立体に関する。
現時点において、機械的システムをチェックする電子装置が、例えばその機能のモニタを得るためにより頻繁に使用されている。
このように、軸線回りに動くことができる物体、例えば、車両に取り付けられたホイールの行った回転をカウントする装置が用いられ、これら装置は、ホイールによって支持されたタイヤの使用状況がモニタされるように保証することができるようになっている。
かかる解決策は、国際公開第2004/110793号パンフレットに記載されている。
かかる電子装置では、物体の回転数は、電子装置のメモリにカウント情報の形態でストレージされる。
国際公開第2004/110793号パンフレット
しかしながら、実際には恐らく、この解決策は、そのチェック機能(即ち、機械的システムの正確なモニタ)をストレージされたカウント情報の正確さに基礎を置いており、したがって、例えば詐欺師が電子装置によりストレージされた回転数を減少させ(又はゼロにし)ようとすることによりこの情報が変更される恐れがある場合に弱い。
この問題に対応するため、本発明は、回転数をカウントする電子装置を搭載し、ストレージ手段が、瞬間毎にカウントされた回転数を表すようになったカウント情報を保持するタイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体において、所定の時点からストレージ手段のゼロ点調整が行われないようにし、かくして、カウント情報(NbRot)が、所定の時点からカウントされた回転数を表すようにする手段を有することを特徴とするタイヤ、ホイール又は組立体を提案する。
かくして、カウント情報を良好な確実さで所定時点からの回転数のモニタに利用できる。
かくして、ストレージ手段の望ましくないゼロ点調整(意図しているかどうかとは関係なく)後において、所定時点から回転数をモニタするためにカウント情報を利用することが回避される。
本明細書における「ゼロ点調整」という用語は、一般的な意味であり、即ち、ストレージされている情報の先の値に対する何らかの改変を意味し、たとえこの値がゼロでなくても構わない。
第1の実施形態によれば、ゼロ点調整が行われないようにする手段は、ストレージ手段の条件付きのゼロ点調整を行う手段から成る。
かくして、望ましくないゼロ点調整が回避され、正当なゼロ点調整を利用するには、特定のコンテキスト(即ち、少なくとも1つの特定の条件)が必要である。
上述の条件付きゼロ点調整手段は、例えば、少なくとも2つの別々の条件が満たされた場合且つ少なくとも2つの別々の条件が満たされた場合にのみ、ストレージ手段をゼロ点調整できる。
電子装置がデータを送る要求を受け取る手段を有している場合、条件のうち少なくとも一方は、要求の受信から成る。
電子装置がマイクロ回路を有している場合、条件のうち第2のものは、マイクロ回路のピンに現れる所定の電圧から成る。
場合によっては第1の実施形態と組み合わせ可能な第2の実施形態によれば、ゼロ点調整が行われないようにする手段は、ストレージ手段のゼロ点調整回数をカウントする手段から成る。
かくして、望ましくないゼロ点調整の回数に役に立つ手段があり、1回のゼロ点調整は一般に、電子装置の寿命の間に許可される。
カウント手段は、例えば、不揮発性メモリにゼロ点調整回数をストレージすることができ、これにより、電子装置への電源供給が止められた場合であってもこの回数を保存することができる。
別の実施形態によれば、マイクロ回路の可溶性部品がゼロ点調整毎に「切れ」、電子装置がマイクロ回路中に存在している同数の可溶性部品に対応した規定のゼロ点調整回数後には使用できなくすることが可能であり、これにより、電子装置のゼロ点調整回数が電子装置で見ることができるようになる。
電子装置がデータ伝送手段を有している場合、このデータ伝送手段は、例えば、ゼロ点調整回数に関連した情報を送ることができ、それにより、この情報を外部からモニタすることができる。
電子装置は、通常の正当な動作手順に従って所定の時点でストレージ手段をゼロ点調整することができる電子装置を初期化する手段を更に有するのがよい。
この場合、初期化手段は、例えば、ランダムアクセスメモリの第1の部分に所定のコードをストレージすることができ、他方、ランダムアクセスメモリの第2の部分は、ストレージ手段を構成するのがよい。
場合によっては最初の2つの実施形態のうちの少なくとも1つと適合性のある第3の実施形態によれば、ゼロ点調整が行われないようにする手段は、ランダムアクセスメモリの第1の部分に所定のコードが存在していることを点検する手段から成る。
かくして、ストレージ手段の望ましくないゼロ点調整を検出することが可能である。
カウント情報を伝送する手段は、この場合、例えば、確認手段による肯定的な確認の場合にのみこの情報を伝送することができ、それにより、その信頼性が確認手段によって保証された場合にのみ情報を送ることができる。
場合によっては他の3つの実施形態のうちの1つ又は2つ以上と適合性のある第4の実施形態によれば、カウント情報の正確さの度合を強化する手段が、電子装置の外部に位置していて、回転数をカウントし、電子装置と通信できる装置により送られた特定の暗号化要求によってのみストレージ手段のゼロ点調整を可能にすることから成る。好ましくは、暗号化アルゴリズムの暗号化キーは、外部装置内に位置している。これにより、車両の通常のユーザが、この暗号キーを識別してその内容を知ることは困難である。
加うるに、電子カウント装置は、同一の暗号化アルゴリズムにより回転数に関するカウント情報を暗号化することができる。要求を送った後に、回転数に関するカウント情報を受け取って処理するのは、この外部装置である。
好ましくは、カウント装置は、ホイールによってではなくタイヤによって支持される。この場合、電子装置により記録される回転数は、これに対して行われる取り付け取り外し回数がどれほどであっても、タイヤに反駁の余地無く一致する。
本発明の別の目的は、タイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体に搭載されてこれらを特徴付けるために基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置の用途であって、電子カウント装置のストレージ手段(10)が、瞬間毎にカウントされた回転数を表すようになったカウント情報(NbRot)を保持する用途において、電子カウント装置は、所定の時点からストレージ手段のゼロ点調整が行われないようにし、かくして、カウント情報(NbRot)が、所定の時点からカウントされた回転数を表すようにする手段を有することを特徴とする用途を提供することにある。
別の特徴によれば、本発明の目的は、基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置であって、カウント手段に接続された磁気センサと、外部信号を受け取る手段とを有する電子装置において、外部信号の受信手段は、磁気センサを含む電磁アンテナから成ることを特徴とする電子装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、タイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体に搭載されてこれらを特徴付けるために本発明に従って基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置の用途並びにかかる電子装置を搭載したタイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体を提供することにある。
好ましくは、磁気センサは、コイルである。磁気センサを低周波フィルタによりカウント手段に接続するのがよい。電子装置は、カウント手段に接続されたマイクロコントローラを有し、電磁アンテナは、高周波フィルタによりマイクロコントローラに接続される。
本発明の他の特徴は、添付の図面を参照して行われる以下の説明に照らして一層明らかになろう。
図1は本発明の教示に従って作られた基準枠内で物体の回転をカウントする装置の必須の構成要素を示している。
これは、例えば、タイヤの摩耗状態の指標が得られるようにするためにタイヤの行ったホイール回転数をカウントする目的でタイヤに組み込まれた自蔵式装置である。
図1に示すカウント装置は実際には、コイル、即ち、1つのターン又は複数のターンにより形成された導電性巻線により具体化された磁気センサ2を有している。
センサ2によって出された信号は、一方において、低周波フィルタ4(以下、LFフィルタと称する)を介してカウンタ8に送られ、場合によっては、次に、信号整形回路に送られ、他方において、高周波フィルタ6を介してマイクロコントローラ10の受信端子に送られ、このことについては以下に詳細に説明する。
LFフィルタ4は、測定されるべき運動状態を表す信号(即ち、ここでは、地球の磁界中での磁気センサ2の回転により物体の回転周波数で発生した信号)だけを磁気センサ2からカウンタ8に送るよう設計されている。
これを行うため、LFフィルタ4は、測定信号に対応した周波数範囲から外れた高いインピーダンスを有している。
例えば、今説明しているタイヤの回転を測定する場合、車両のホイールの通常の回転速度に照らして、地球の磁界中の回転により発生する信号は、1Hz〜数十Hzの範囲にある周波数を有する。
したがって、この場合、LFフィルタ4の高いインピーダンスは、100Hzを超える周波数、例えば、1kHzから始まっている。
カウンタ8の機能は、磁気センサ2が地球の磁界中で回転するために磁気センサ2に生じた信号、即ち、LFフィルタ4により送られる信号の半サイクルの数をカウントすることにある。
カウンタ8は、例えば、これがLFフィルタ4から受け取った信号中の所定の半サイクル数(例えば、4096の半サイクル)をカウントし、次に、所定の数に達すると、この数を超えたという情報をマイクロコントローラ10に伝送し、次に、所定の半サイクル数のカウントを再開する。
マイクロコントローラ10は、超過したという情報を受け取るたびに内部レジスタを増分(インクリメント)し、かくして、受け取った超過したという情報の項目の総数をストレージし、したがって、かかる総数は、LFフィルタ4から出た信号中の半サイクル数を(増倍係数内まで)表している。
かくして、これにより、地球の磁界中のカウント装置の回転数(同様な仕方で、及びカウント装置に固定された磁気センサ2の回転数)への接近が容易に得られる。
この内容に関して、国際公開第2004/110793号パンフレットを参照するのがよく、この特許文献も又、今述べた特徴のうちの幾つかを記載している。
上述したように、コイル2も又、高周波フィルタ6(以下、HFフィルタと称する)に接続されている。このHFフィルタ6は、測定に用いられる(この場合、回転のカウントに用いられる)信号、即ち、LFフィルタ4によりコイル2からカウント8に送られた信号の周波数範囲の高いインピーダンスを有するよう設計されており、したがってHFフィルタ6は、所与の周波数(例えば、約1kHz)を超える周波数又は下限がこの所与の周波数に一致した周波数帯域中の信号のみをコイル2からマイクロコントローラ10の受信端子に送るようになっている。
したがって、LFフィルタ4とHFフィルタ6は、別々の帯域幅(例えば、片側が1kHz)を有し、それにより、第1の周波数帯域の信号だけをカウンタ8に送り、第2の周波数帯域の信号だけをマイクロコントローラ10の受信端子に送ることができる。
第2の周波数帯域(この場合、1kHzを超え、例えば、約50kHzであり、10の過電圧係数に一致した数kHz、例えば5kHzの帯域幅を有する)コイル2は、電磁アンテナのように挙動する。
かくして、これにより、コイル2による高周波信号がHFフィルタ6を介してマイクロコントローラ10によりその受信端子のところで受信可能である。
かくして、情報を電磁波を利用して(例えば、上述の例では50kHzキャリヤで)電気通信によりカウント装置(即ち、実際には、そのマイクロコントローラ10)に送ることが可能である。
これは、特に外部装置(代表的には、車両の電子系統中の装置又はタイヤの摩耗状態をモニタする他の装置)によって送られた警告情報の場合であり、この警告情報は、カウント装置が測定された全ての運動状態(即ち、行われた回転の数)を表す情報を送らなければならないということをカウント装置(実際には、そのマイクロコントローラ10)に指示する。
これを行うため、図1のカウント装置はマイクロコントローラ10と電気的接続状態にある送信機12及び例えば導電性巻線の形態に具体化された送信アンテナ14を更に有する。
かくして、マイクロコントローラ10は、電磁受信アンテナとして役立つが、場合によっては、その機能の他の段階にもあるコイル2によって警告情報を受け取ると、送られるべき情報(例えば、既に指示されているように、タイヤの行った回転数を表す、受け取った超過しているという情報の項目の総数)を送信機12に送る。
すると、送信機12は、この情報(例えば、ビットストリームの形態で送信機によって受け取られた情報)を送信アンテナ14により電磁波の形態で例えば送信周波数(本明細書において説明している実施形態では433.92MHzに等しい)のキャリヤに乗せて送られるべき電気信号に変換する。
以上要約すると、マイクロコントローラ10は、コイル2が磁気センサとして挙動する周波数でコイル2により生じた測定情報(カウンタ8により処理された測定情報)及びコイル2が電磁アンテナとして挙動する周波数でコイル2によって受信された受信情報を受け取る。
LFフィルタ4及びHFフィルタ6を利用することにより、カウンタ及びマイクロコントローラ10の受信端子へのそれぞれ信号の送信をいずれの場合においても有用な周波数、即ち、それぞれ、測定信号又は測定情報が現れる周波数(一般に、100Hz未満)及び高周波信号の受信周波数(即ち、代表的には、10kHz〜1MHz)にのみ制限することができる。
コイル2は、この構造により、磁気センサと電磁アンテナの役割を同時に果たし、しかしながら、これは、回路の機能に関する問題(例えば、これら2つの機能相互間の干渉の問題)を伴うことはない。
図1のカウント装置では、マイクロコントローラ10は、書き換え型不揮発性メモリ16にも接続されている(例えば、EEPROMタイプのメモリ、この名前は、“Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory”(電気的に消去可能であってプログラム可能な読取り専用メモリ))に由来している。この不揮発性メモリ16により、例えば、カウント装置が受けたゼロ点調整の数に関連した情報をストレージすることができ、このことは、以下に説明するように、詐欺師がカウントされた回転数に対して行おうとする試みに対する防護措置となる。
マイクロコントローラ10は又、可溶性部品19に接続されており、この可溶性部品の個数は、不使用になる前に装置について許可されたゼロ点調整の総数に一致している。
カウントした回転数のゼロ点調整はこの場合、望ましくないゼロ点調整を阻止するために条件付きであり、マイクロコントローラ10は、以下の2つの条件、即ち、
−所定値の電圧(例えば、3V以上)がマイクロコントローラ10の専用ピン18に現れていること、
−警告信号が上述した方法に従ってHFフィルタ6を介してコイル2によって受け取られること、
が組み合わされたときにカウントされた回転数の正当なゼロ点調整の手順を開始させる。
この正当なゼロ点調整段階の間、警告情報を送る外部装置は又、所定の数又はコードを送ることができ、この所定の数又はコードは、かくして、マイクロコントローラ10により(コイル2及びHFフィルタ6を介して)受け取られ、次に、カウントされた回転数をストレージするために用いられるメモリ(この場合、上述した内部レジスタにより形成されるランダムアクセスメモリ)にマイクロコントローラ10によってストレージされる。
すると、メモリの内容(カウントした回転数から成る)が再初期化され又は壊されて(例えば、カウントした回転数をゼロ点調整しようとする詐欺師によって)いなかったかどうかをチェックするためにこの情報の存在を確認できるであろう。次に、マイクロコントローラ10が先にメモリ中のコードの存在を確認することを条件としてのみ、マイクロコントローラ10が送信機12によって送信されるべき情報の伝送をトリガするための措置を講じるのがよい。
実際には、メモリ中のコードの存在は、例えば、上述の警告信号と同時に、外部装置からコードを送信することによって達成でき、次に、マイクロコントローラ10は、正当なゼロ点調整段階中、警告信号の各項目付きで受け取ったコードとメモリ中にストレージされているコードを比較し、かくして、メモリが何ら変更を受けなかったことを確認する。
特定の実施形態によれば、この装置が可溶性部品19を有する場合、ゼロ点調整プロセスに続き、マイクロ回路は、あらかじめ定められた電圧を可溶性部品19の端子に印加する。この電圧により、この可溶性部品が切れ(飛ばされ)、それにより、カウント装置においてゼロ点調整の回数が視認できるようになる。さらに、可溶性部品19が全て切れると、マイクロ回路10は、使用できない状態になる。
次に、図2を参照して、図1を参照して上述したコイル2、LFフィルタ4及びHFフィルタ6の考えられる実施形態について説明する。
以下に説明するように、図2に示す電気回路の第1の部分により、上述した機能以外の機能、特に、図1に示すような測定信号の整形を実行することができる。
コイル2は、図2の電気図では、誘導子L1によって示されている。
コイル2は、各々が約10mm2の表面積を有し、絶縁銅線で作られた数千個のターン(例えば、1,000〜10,000ターン、この場合3,000ターン)の巻線により具体化され、この巻線により、コイル2に数十mHのインダクタンスが与えられる。このように、約数dm2の等価表面積、又は数十dm2(例えば、1dm2〜1m2)が得られる。
有利には、ターンは、高い透磁率を持つコアに巻き付けられるのがよく、それにより、等価表面積の増倍に一致した感度の向上が得られ、例えば、感度は、1〜10倍、この場合6倍になる。
コイルのこのサイズ変更により、コイルは、低周波においては、1Hzで約1V/テスラの感度を備えた磁気センサとなり、この磁気センサは、かくして、その端子のところに、地球の磁界内でのその回転中1Hzで約50μVの電圧を発生させる(地球の時間に関しては、特性値を50μTとする)。
また、コイル2のサイズ変更により、コイルは、約40pFに等しいその漂遊容量Cstrayのために、特にその共振周波数f0=1/2・π・√(L1・Cstray)、即ち、この場合、約100kHzに感度の高い電磁アンテナを構成することができる。
図2で理解できるように、コイル2(誘導子L1で表されている)の端子は、第1の部分に関し、カットオフ周波数が9kHzの低域フィルタF1を形成する抵抗R1及びキャパシタC1の直列結合により互いに接続されている。この低域フィルタは既に、たとえ他のフィルタが以下に説明するようにこの効果を強化する場合でも以下に説明する電子回路の次の段階への測定信号のみの伝送を可能にする。
これは、本明細書で考慮している重量のあるホイール(これらホイールの最高速度は、約30m/sであり、センサの走行する周長は、約3mである)の回転数の測定の用途では、測定される信号が、10Hz未満だからである。
低域フィルタF1による濾波後、信号(キャパシタC1の端子のところの信号)は、例えば増幅器A、帯域フィルタF及び比較器U1から成る整形段階に印加される。増幅器は、例えば、100の利得を有するのがよい。
いま説明したばかりの構成要素の全ての周波数挙動を示した図3で明確に理解できるように、誘導子L1、低域フィルタF1及び整形段階の結合の全域周波数応答GFRは、測定されるべき信号の特性周波数範囲を構成する0.9Hz〜9Hzに位置する。(これら周波数は、大型車両に関し、約10km/時〜100km/時の速度に対応している。)
また、注目されることとして、この全域周波数応答GFRは、この周波数範囲全体にわたり本質的にフラットであり、このことは、出力として生じた信号の次の処理を大幅に単純化する。
増幅器Aにより増幅され、帯域フィルタFにより伝送された信号は、比較器U1に印加され、この比較器は、上述したような処理後に地球の磁界内でのコイル2の回転によりコイル2により生じた信号の半サイクルを検出する機能を実行する。かくして、この比較器U1は、コイル2によって生じた信号の半サイクルの各々を整合させるカウンティング(計数)パルスを出し、これらパルスは、カウンタ8に送られる。
上述した回路(及び特に増幅器A)により、帯域フィルタF1の出力のところに、比較器のトリガを可能にする信号を発生させることができ、この比較器は次に、ディジタル回路と適合性のある例えば3Vの大きさの論理信号を出力する。
コイル2(図2の回路では、誘導子L1によって表されている)端子は、第2の部分に関し、キャパシタC2(例えば100pFのキャパシタ)によって互いに接続され、このキャパシタは、コイル2の共振周波数(上述したことから分かるように約100kHzの固有共振周波数を有する)を約50kHzに減少させる。キャパシタC2の使用により、全体の共振周波数を50kHzのこの値に安定化させることができ、コイル2(上述したことから理解されるように約40pFのコイル)の漂遊キャパシタンスによっては、実際には、共振周波数の十分に安定した値を得ることができない。
誘導子L1及びキャパシタC2から成る組立体の端子のところの信号は、キャパシタC3によりトランジスタTに送られ、それにより、所与の値を超える周波数の信号だけをトランジスタTの方向に通過させることができる。かくして、キャパシタC3は、カットオフ周波数がこの場合50kHz未満の広域フィルタを形成し、この広域フィルタは、図1のHFフィルタを構成する。
かくして、コイルの端子のところの高周波信号(この場合、50kHz)のピーク振幅は、0.6Vを超え(この周波数において組立体の共振により固有的に発生する振幅によって)、トランジスタTは、導電状態になり、そのエミッタ−コレクタ電圧は、3Vから0Vに変化し、これにより、マイクロコントローラ10に送られる警告情報が得られる。
カウント装置は、電気バッテリ、例えば、3Vの電圧VCCを送り出すBR1632Aという名称で入手できるバッテリにより給電される。
次に、図4を参照して、上述のカウント装置の機能の種々の考えられる段階について説明し、これら段階中、カウント装置は、上述した外部装置と対話する。
回転数をカウントする装置は、図4において全体が符号20で示されている。カウント装置を構成する構成要素のうちの幾つか(即ち、コイル2、マイクロコントローラ10、送信アンテナ14及び不揮発性メモリ16)も又、図4を複雑にしないようにするために図4には概略的に示されている。当然のことながら、カウント装置20の構造に関する詳細な説明に関しては先の図(特に図1)を参照するのがよい。
上述したように、カウント装置20は、外部装置22(この場合、タイヤの使用状況のモニタ装置、これは、実際には、専用コネクタ若しくは端子の形態又は車内に設置される装置の形態で具体化できる)と対話することができる。
外部装置22は、カウント装置20(及び正確に言えば、この装置のコイル2)向きの電磁信号を送信する手段(代表的には、アンテナ)23を有する。外部装置22は、カウント装置20によりその送信アンテナ14を介して伝送されたデータを受け取る手段(アンテナ装置の手段)24を更に有する。
外部装置22は、例えば、マイクロプロセッサ25の全体的制御下で働く。以下に説明するように使用される実施形態の考えられる一例では、外部装置22は、マイクロプロセッサ25に接続されていて、マイクロ回路カード27にストレージされているデータを読み取ることができるマイクロ回路カード読み取り装置26を更に有するのがよい。
次に、カウント装置20の機能の考えられる種々の段階を例示として説明する。
カウント装置20は、その製造直後であって外部装置22との対話の直前に、例えば、次のように、即ち、寿命のゼロ点調整回数NbRAZ(不揮発性メモリ16にストレージされている)を0、カウントした回転回数NbRot(マイクロコントローラのレジスタにストレージされている)を0として初期化する。
次に、カウント装置は例えばその使用前のその運搬中、変位及び運動を行う場合があり、これにより、場合によっては、モニタされるべきシステムに関する実際の摩耗に一致しないでカウントされた回転数NbRotをカウントする(したがって、増分する)恐れが生じる。
したがって、正規のゼロ点調整手順に従ってモニタされるべき機器の最初の有効使用前にこのカウントをゼロ点調整することが望ましい。
かかる正規のゼロ点調整手順は、例えば、少なくとも1つの正確な条件が満たされたときに実施される条件付き手順であり、この場合、2つの条件、即ち、カウント装置20のマイクロコントローラ10の端子18に所定の電圧値が現れること及び外部装置22により生じた警告情報が受け取られることが上述したように満たされなければならない。
かかる正規のゼロ点調整手順(例えば、適用されるべき手順を知っていて、専用マイクロ回路カード27を所持している権限が与えられている人によって行われる)中、外部装置22は、警告信号(これは、上述の条件下において、カウント装置20の正当なゼロ点調整をトリガする)を送るだけでなく、例えばマイクロ回路カードにストレージされていて、カード読み取り装置26により読み取られ、かくしてマイクロプロセッサ25の指令で送信手段23によって送信されるCODE番号を送る。このCODE番号が正当なゼロ点調整段階中に受け取られると、カウント装置20のマイクロコントローラ10は、このCODE番号をその内部レジスタ(又はランダムアクセスメモリ)にストレージする。
さらに、マイクロコントローラ10は次に、不揮発性メモリ16にストレージされているゼロ点調整回数NbRAZの値を増分する。
次に、カウント装置20は、その通常の機能、即ち、主として、回転回数のカウント及びこの番号を表す情報NbRotのストレージを開始することができる。
次の動作段階において、外部装置22は、図1と関連して上述した方法に従って、カウント装置20でカウントされた数を認識する(一般に、オペレータの要求に応じて)のを望む場合がある。
これを行うため、外部装置22は、その送信手段23によって、警告情報及びカウント装置20をゼロ点調整したときに既に送られたCODE番号(即ち、実際には、カウント装置20と関連したマイクロ回路カードにストレージされている番号)を送る。
マイクロコントローラ10は、その内部レジスタ内のデータの損失を検出するために、警告信号を受け取ると、先ず最初に、これが警告信号と関連して受け取った番号と正当なゼロ点調整段階中にストレージされた番号の同一性を確認する。
受け取った番号とストレージされている番号に差がある場合、内部レジスタが改ざんされたと見なされ(これが、詐欺師によるものか偶然によるものかは別として)、カウントした回転数に関する情報は、この場合疑わしいので送信されず、この場合、送信機12は、作動されない。
これとは逆に、警告情報付きで受け取った番号が正当なゼロ点調整中にストレージされた番号と正確に一致していれば、回転数NbRot及びカウント装置により行われたゼロ点調整回数NbRAZを指示する情報が、送信機12及び送信機14によって外部装置22に送られる。
すると、外部装置22は、カウント装置が1回だけゼロ点調整を行ったことを確認することができ、それにより、既に受け取った回転数を指示する情報には信頼できるという性格が与えられる。
変形例では、カウント装置20の1回だけのゼロ点調整が行われたという確認は、カウント装置内部で実施でき、この場合、かかる確認が肯定的でない場合、回転数を指示する情報の伝送を阻止することも可能である。
図5は、リム40に取り付けられたタイヤ30の子午面断面図である。タイヤ30は、クラウン32、サイドウォール34及び2つのビード36を有している。ビード36は、リムのフック40に載っている(リムのフックは、1つしか示されていない)。装置20を特に、図5に示す3つの位置、即ち、ビード36とサイドウォール36との間のタイヤの内部ゴム状(位置37)、クラウン32の下(位置33)及びサイドウォール34のところのタイヤの外部(位置35)に配置するのがよい。
装置20は、一例として、マッシュルームの全体形状をしたゴムパッチ28によってタイヤの表面に固定されており、このゴムパッチの表面は、タイヤの表面に結合されている。装置20のハウジング29は、ゴムパッチの外面に結合されている。マッシュルームの形により、装置は、タイヤのこの表面の受ける応力及び変形から保護される。
上述した実施形態及び特に指示した数値は、本発明の実施の考えられる1つの例を構成しているに過ぎない。
本発明のカウント装置の全体図である。 図1の装置の一部の例としての詳細図である。 図2に示す回路の一部の全域周波数挙動を示す図である。 図1の装置及びこれと通信できるモニタ装置を示す図である。 一例として内面及び外面に設けられた数個の回転数カウント装置を備えたタイヤの子午面断面図である。
符号の説明
2 磁気センサ
4 低周波フィルタ
6 高周波フィルタ
8 カウンタ
10 マイクロコントローラ
12 送信機
14 送信アンテナ
20 カウント装置
30 タイヤ
32 クラウン
34 サイドウォール
36 ビード
40 リム

Claims (22)

  1. 回転数をカウントする電子装置を搭載し、ストレージ手段(10)が、瞬間毎にカウントされた回転数を表すようになったカウント情報(NbRot)を保持するタイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体において、所定の時点から前記ストレージ手段のゼロ点調整が行われないようにし、かくして、前記カウント情報(NbRot)が、前記所定の時点からカウントされた回転数を表すようにする手段を有する、タイヤ、ホイール又は組立体。
  2. ゼロ点調整が行われないようにする前記手段は、前記ストレージ手段の条件付きのゼロ点調整を行う手段から成る、請求項1記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  3. 前記電子カウント装置は、前記電子カウント装置と通信することができる外部装置により送信されたデータを送る要求を受け取る手段(26)を有し、前記電子カウント装置のゼロ点調整を生じさせるようになった前記要求は、暗号化されており、暗号化キーが、前記外部装置内に配置されている、請求項2記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  4. 前記条件付きゼロ点調整手段は、少なくとも2つの別々の条件が満たされた場合且つ少なくとも2つの別々の条件が満たされた場合にのみ、前記ストレージ手段をゼロ点調整できる、請求項2又は3記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  5. 前記電子カウント装置は、データを送る要求を受け取る手段(26)を有し、前記条件のうち少なくとも一方は、前記要求の受信から成る、請求項4記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  6. 前記電子カウント装置は、マイクロ回路(10)を有し、前記条件のうち第2のものは、前記マイクロ回路(10)のピン(18)に現れる所定の電圧から成る、請求項4又は5記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  7. ゼロ点調整が行われないようにする前記手段は、前記ストレージ手段のゼロ点調整回数(NbRAZ)をカウントする手段から成る、請求項2〜6のうちいずれか一に記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  8. 前記カウント手段は、不揮発性メモリ(16)にゼロ点調整回数(NbRAZ)をストレージすることができる、請求項7記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  9. 前記カウント手段は、ゼロ点調整時点で切れるようになった少なくとも1つの可溶性部品から成る、請求項7又は8記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  10. 前記電子カウント装置は、最後の可溶性部品が切れると、使用できなくなる、請求項9記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  11. 前記電子カウント装置は、データ伝送手段(12,14)を有し、前記伝送手段は、前記ゼロ点調整回数に関連した情報(NbRAZ)を伝送できる、請求項7〜10のうちいずれか一に記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  12. 前記所定の時点で前記ストレージ手段をゼロ点調整できる前記装置を初期化する手段を有する、請求項2〜9のうちいずれか一に記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  13. 前記初期化手段は、ランダムアクセスメモリの第1の部分に所定のコード(CODE)をストレージすることができる、請求項12記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  14. 前記ランダムアクセスメモリの第2の部分は、前記ストレージ手段を構成する、請求項13記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  15. ゼロ点調整が行われないようにする前記手段は、前記ランダムアクセスメモリの第1の部分に前記所定のコードが存在していることを確認する手段から成る、請求項14記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  16. 前記カウント情報を伝送する前記手段は、前記カウント情報を前記確認手段により肯定的な確認が得られた場合にのみ送ることができる、請求項15記載のタイヤ、ホイール又は組立体。
  17. タイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体に搭載されてこれらを特徴付けるために基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置の用途であって、前記電子カウント装置のストレージ手段(10)が、瞬間毎にカウントされた回転数を表すようになったカウント情報(NbRot)を保持する用途において、前記電子カウント装置は、所定の時点から前記ストレージ手段のゼロ点調整が行われないようにし、かくして、前記カウント情報(NbRot)が、前記所定の時点からカウントされた回転数を表すようにする手段を有する、用途。
  18. 基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置であって、カウント手段に接続された磁気センサと、外部信号を受け取る手段とを有する電子装置において、前記外部信号の受信手段は、前記磁気センサを含む電磁アンテナから成る、電子装置。
  19. 前記磁気センサは、コイルである、請求項18記載の電子装置。
  20. 前記磁気センサは、低周波フィルタにより前記カウント手段に接続されている、請求項18又は19記載の電子装置。
  21. タイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体に搭載されてこれらを特徴付けるために、請求項18〜20のうちいずれか一の記載に従って基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置の用途。
  22. 請求項18〜20のうちいずれか一に記載に従って基準枠内で物体の回転数をカウントする電子装置を搭載したタイヤ、ホイール又はタイヤとホイールの組立体。
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