JP2007249080A - エレクトレット粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、時間や環境に関わらず一定の帯電量を持つ粒子、すなわちエレクトレット粒子を製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】エレクトレット粒子の製造方法は、ターゲット粒子3にイオンビーム1を照射してイオンを注入することによりエレクトレット粒子を製造する。
【選択図】図1
【解決手段】エレクトレット粒子の製造方法は、ターゲット粒子3にイオンビーム1を照射してイオンを注入することによりエレクトレット粒子を製造する。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレクトレット(永久帯電)粒子の製造方法に関する。
帯電粒子は、画像記録や画像表示を中心に、広く応用されている。例えば、画像記録においては、帯電した着色粒子を像信号に従って配列させることにより画像を形成するものとして、電子写真技術等が知られている(非特許文献1参照)。また、画像表示においては、帯電した着色粒子を信号によって移動させることによって画像を形成するものとして、トナーディスプレイや電子粉流体を用いたQR−LPD(商標)が知られている(非特許文献2参照)。
従来、帯電粒子を得る方法としては、(1)粒子の導電性を利用した電荷注入、(2)粒子と他の部材の摩擦、(3)コロナ帯電器等で生成したイオンの表面付着等の手段が知られている。しかし、(1)の電荷注入のよる帯電においては、粒子が導電性を有するため、電荷を注入した直後から電荷の漏洩があり、かつ温湿度により漏洩の程度が変わるため、電荷を注入した直後に画像を形成する等、画像形成手段に制約があり、特殊な画像担持体を用いる必要があること等の問題がある。(2)の摩擦による帯電においては、表面電荷なので電荷の漏洩があること、他の部材と接触すると帯電量が変化すること、温湿度により帯電量が変動しやすいこと等の問題があり、帯電量の変化により、画像品質の変化が生じる。(3)のイオンの表面付着による帯電においては、イオンが付着しているだけであり、同様に電荷の漏洩、他の部材との接触による帯電量の変化、温湿度による帯電量の変化等の問題があり、画像品質の変化が生じる。
一方、特許文献1には、試料の両面に高電圧を印加した状態で加熱溶融させ、その電圧を保持したまま冷却固化し、それを粉砕し、静電分級することによりエレクトレット粉体を作製する方法が開示されている。しかし、粒子一つずつの帯電量や粒径が均一でなく、形状も粉砕されたままの異形であるため、電子写真のような画像記録においては、得られる画像品質が悪くなること、ディスプレイに使用した場合は、繰り返し使用した場合、パネル内での粒子が偏在や、流動特性が変化するため、必ずしも安定した画像表示状態を維持することができないこと等の問題がある。
また、特許文献2には、電子線を照射してエレクトレット粒子を形成する方法が開示されている。しかし、電子線を照射してエレクトレット粒子を形成する場合、負帯電粒子のみしか形成できない。また、電子のモビリティが非常に高いため、粒子が電荷をトラップしにくく、エレクトレット粒子の生成効率が悪い。
特開2005−031189号公報
特開2005−154705号公報
電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」コロナ社(1988)
日本写真学会、日本画像学会合同出版委員会編「ファインイメージングとハードコピー」コロナ社(1999)(60頁〜71頁、98頁〜124頁)
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、時間や環境に関わらず一定の帯電量を持つ粒子、すなわちエレクトレット粒子を製造する方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、エレクトレット粒子の製造方法において、粒子にイオンビームを照射してイオンを注入することによりエレクトレット粒子を製造することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエレクトレット粒子の製造方法において、前記粒子の表面に電荷を与える工程、該表面に電荷を付与した粒子を電極に付着させる工程、該電極に付着させた粒子にイオンビームを照射してイオンを注入する工程を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のエレクトレット粒子の製造方法において、摩擦帯電又はコロナ帯電により前記粒子の表面に電荷を与えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のエレクトレット粒子の製造方法において、前記表面に電荷を付与した粒子と前記電極の間に作用する静電気力により、前記表面に電荷を付与した粒子を電極に付着させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエレクトレット粒子の製造方法において、前記イオンビームは、イオン源にマイクロ波を照射することにより発生したイオンラジカルに電界を印加することにより得られることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエレクトレット粒子の製造方法において、前記イオンビームは、イオン源を加熱することにより発生したイオンラジカルに電界を印加することにより得られることを特徴とする。
本発明によれば、時間や環境に関わらず一定の帯電量を持つ粒子、すなわちエレクトレット粒子を製造する方法を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1に、本発明のエレクトレット粒子を製造する装置の一例を示す。イオンビーム1を生成するビーム生成部2と、エレクトレット化を行うターゲット粒子3を固定したターゲット部4にイオンビーム1を導いて照射するビーム照射部5から構成される。ビーム照射部5は、イオンビーム1を収束する静電レンズ5aと、イオンを加速して所定のエネルギーのイオンビーム1を生成する加速部5bからなる。なお、加速部5bの後に、イオンビームを整形する四重極レンズを配置してもよい。
ターゲット部4は、図2に示すように、基板4aの凹部にターゲット粒子3を静置させたものでもターゲット粒子3のエレクトレット化は可能であるが、クーロン反発力により陽イオン又陰イオンを獲得したターゲット粒子3が周囲に飛散して回収が難しくなることがある。このため、ターゲット粒子3の表面に電荷を与え、静電的に基板4aに固定化させることが好ましい。これにより、イオンビーム1によりターゲット粒子3が陽イオン又陰イオンを獲得した後も、基板4aに静電的に強く固定させて飛散を抑制することができる。
ターゲット粒子の表面に電荷を与える方法としては、ターゲット粒子を摩擦帯電系列の異なる粒子や部材と摩擦させることによる摩擦帯電、細いワイヤーや鋭い先端を有する針に高電圧を印加することによって発生するコロナ放電で生じるイオンを粒子に降らせることによるコロナ帯電が挙げられる。
摩擦帯電によりターゲット粒子の表面に電荷を与える際には、例えば、ターゲット粒子を負に帯電させたい場合は、ナイロン等の含窒素樹脂を表面に有する粒子や部材を、ターゲット粒子を正に帯電させたい場合は、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂を表面に有する粒子や部材を用いることが好ましい。このような粒子を用いて摩擦帯電を行う場合、例えば、ターゲット粒子100部に対して、摩擦帯電系列の異なる粒子2〜20部を混合し、さらにミル等で数分間混合することによってターゲット粒子を帯電させることができる。その後、電極が設けられた基板に、ターゲット粒子と逆極性の電界を印加し、上記の粒子混合物を接触させることにより、電極面に帯電粒子を付着させることができる。
コロナ帯電によりターゲット粒子の表面に電荷を与える際には、ケーシング電極のほぼ中心にタングステン線等の放電ワイヤーが配置されたコロナ帯電器を用い、例えば、電極が設けられた基板上に置かれたターゲット粒子の上にコロナ帯電器を設置し、放電ワイヤーに6〜8kVの高電圧を印加した時に発生するイオンをターゲット粒子に降りかけることによってターゲット粒子を帯電させることができる。その後、電極が設けられた基板に、ターゲット粒子と逆極性の電界を印加し、上記の粒子を接触させることにより、電極面に帯電粒子を付着させることができる。
図3に、ターゲット部4の他の例として、基板4a及び電極4bを有するターゲット部4を示す。これにより、摩擦帯電やコロナ帯電によって表面に電荷を有するターゲット粒子3を電極4bの面上に並べ、その上からイオンビーム1を照射してターゲット粒子3に陽イオン又陰イオンを注入して、エレクトレット性を付与することができる。
図4に、ターゲット部4の他の例として、大量処理を可能とするターゲット部を示す。ターゲット粒子3は、例えば、軸上にウレタン発泡体をからなるスポンジ部を有するスポンジローラー4cと、表面がメラミン樹脂からなる帯電ローラー4dの間を通過する時に、摩擦帯電により負に帯電される。次に、駆動ローラー4eにより可動する導電性ベルト4fに正のバイアス電圧を印加し、導電ベルト4f上にターゲット粒子3を付着させ、イオンビーム1が照射される領域へ搬送する。さらに、イオンビーム1をターゲット粒子3に照射して陽イオン又陰イオンを注入し、エレクトレット性を付与した後、スクレパー4gで、ターゲット粒子3を導電性ベルト4fから掻き落とす。
ビーム生成部2としては、シリコン基板等からなるICデバイスにドーパントを埋め込む方法として使用されている公知のイオン注入プロセスのビーム生成部を用いることができる。
図5に、ビーム生成部2の一例として、マイクロ波型ビーム生成部を示す。マイクロ波型ビーム生成部は、電子サイクロトロン共鳴(ECR:Electron Cyclotron Resonance)条件の磁界中でマイクロ波の放電を生じさせてプラズマを生成し、このプラズマからイオンをイオンビームとして引き出すECRイオン源である。マイクロ波型ビーム生成部は、例えば、2.45GHzのマイクロ波を出力するマグネトロンと、マグネトロンを作動させるマグネトロン電源を有しており、マグネトロンは、マイクロ波を伝搬する導波手段としてのウェーブガイド2aを介して、プラズマチャンバ2bに接続されている。プラズマチャンバ2bのウェーブガイド2a側の壁面には、マイクロ波をプラズマチャンバ2b内に導入するためのマイクロ波導入窓部2cが設けられている。また、プラズマチャンバ2bには、原料ガスやキャリアガスをプラズマチャンバ2b内に導入するための原料ガス導入管2dが設けられている。プラズマチャンバ2bの周囲には、ソレノイドコイルを備えたマグネット2eが配設されており、マグネット2eは、プラズマチャンバ2b内に、イオンビームの引き出し方向と略平行な磁界を形成するようになっている。マイクロ波は、ウェーブガイド2aによって伝搬され、マイクロ波導入窓部2cに到達し、マイクロ波導入窓部2cを通過してプラズマチャンバ2b内に導入される。そして、ECR現象によるマイクロ波放電によって、プラズマチャンバ2b内に導入されているイオン源物質がプラズマ化され、引き出し電極2fによってプラズマスリット2gを通して、イオンビームとして取り出すことができる。
図6に、ビーム生成部2の他の例として、加熱型ビーム生成部を示す。加熱型ビーム生成部は、イオンソース2hを加熱するホットプレート2iと、ホットプレート2iによって加熱されるイオンソース2hに電界を印加し、イオンソース2hに含有されているイオンラジカルを取り出すことにより、イオンビームを生成する電界印加手段から構成されている。ホットプレート2iの温度は、好ましくは、400〜800℃、さらに好ましくは、700〜800℃である。ホットプレート2iの内部には、原料ガス導入管2dが貫通しており、原料ガス導入管2dを介して供給される原料ガスは、ホットプレート2iの表面から噴出される。接触電極2jは、表面がイオンビームの進行方向に垂直となるように、ホットプレート2i上に配置される。なお、接触電極2jは、ホットプレート2iの表面から噴出する原料ガスを通す大きさの貫通した空隙のある多孔質であることが好ましい。接触電極2jと引き出し電極2fの間に所定の電圧を印加し、イオンソース2hに、電界を印加することにより、所定の温度に加熱されたイオンソース2hからイオンが取り出される。印加する電圧は、通常、100〜10000V/cmであり、好ましくは、200〜5000V/cmである。
マイナスイオンソースとしては、例えば、カルシウムアルミネート(Ca12Al14O33(12CaO・7Al2O3)、マイエナイト型アルミン酸カルシウム)、シリコン置換型マイエナイト(Ca12Al10Si4O35)、マイエナイト型ストロンチウムアルミネート(Sr12Al14O33(12SrO・7Al2O3)、アルミン酸ストロンチウム)や、接触電極2jに使用可能な(1)ジルコニア系の物質、(2)セリア系の物質、(3)ペロブスカイト型(ABO3)複酸化物にドープしたもの等が挙げられるが、12CaO・7Al2O3が好ましい。
本発明において、ターゲット粒子の材質は、樹脂が主成分であれば、特に制限されないが、その用途により、適宜選択することができる。例えば、電子写真技術に用いる場合、ターゲット粒子は、転写媒体に対する定着性が求められるため、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤を含有することが好ましく、必要に応じて、離型剤等をさらに含有することができる。
バインダー樹脂としては以下のものを、単独又は混合して使用することができる。スチレン系バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体等が挙げられ、アクリル系バインダーとしては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル等が挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。
また、ポリエステルは、例えば、アルコールとカルボン酸との重縮合反応によって得ることができる。アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール類、その他の2価のアルコール類、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上のアルコール類が挙げられる。また、カルボン酸としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換したジカルボン酸類、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル、リノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンボール三量体酸、これらの酸無水物等の三価以上のカルボン酸類が挙げられる。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの重縮合物等が挙げられ、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017(以上、東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等が挙げられる。
離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等が挙げられ、単独又は混合して用いることができる。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料等の染顔料が挙げられ、単独又は混合して用いることができる。
一方、トナーディスプレイや電子粉流体を用いたQR−LPD(商標)画像表示においては、ターゲット粒子は、強度を有する結着樹脂中に、着色剤を含有することが好ましい。
結着樹脂としては、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニルモノマーの単独重合体又は共重合体等、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アイオノマー樹脂等が挙げられる。
ビニルモノマーの単独重合体又は共重合体は、強度の点から、ビニル基を2個以上有する架橋剤により架橋された架橋構造を有することが好ましい。架橋剤としては、以下の化合物を用いることができる。芳香族ジビニル化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等が挙げられる。脂肪族ジ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。エーテル結合を有する脂肪族ジ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。その他、芳香族基及びエーテル結合を有するジ(メタ)アクリレート化合物も用いることができる。ポリエステル型ジアクリレート化合物としては、例えば、MANDA(日本化薬社製)が挙げられる。3官能以上の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。中でも、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ有するジアクリレート化合物が好ましい。これらの中でも、スチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、0.1〜10質量部用いることが好ましく、1〜5質量部用いることが特に好ましい。
ポリエステル系重合体は、強度の点から、多価カルボン酸、その無水物や多価アルコールで架橋された架橋構造を有することが好ましい。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料等の染顔料が挙げられ、単独又は混合して使用できる。特に、表示においては、白色粒子が重要であり、その場合は、酸化チタンを着色剤として用いることができる。
(製造例1)
アイオノマー樹脂ハイミラン1706(三井・デュポンポリケミカル社製)100重量部及びカーボンブラックMA−8(三菱化学社製)10重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、2本ロールミルで混練した。得られた混合物を圧延冷却した後、ジェット粉砕機で粉砕、分級して重量平均粒子径12μmの粒子を得た。
アイオノマー樹脂ハイミラン1706(三井・デュポンポリケミカル社製)100重量部及びカーボンブラックMA−8(三菱化学社製)10重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、2本ロールミルで混練した。得られた混合物を圧延冷却した後、ジェット粉砕機で粉砕、分級して重量平均粒子径12μmの粒子を得た。
この粒子を図2に示すターゲット部に入れ、図5に示すマイクロ波型ビーム生成部を有する装置(図1参照)に取り付けた。マグネトロンを作動させ2.45GHzのマイクロ波を発生させた。マイクロ波は、ウェーブガイドを通り、マイクロ波導入窓部からプラズマチャンバ内に導入される。プラズマチャンバ内には、窒素ガスが充満しており、窒素が荷電して正のイオンビームを取り出すことができる。ここで、粒子は強い帯電は観察されたが、チャンバ内に飛散しており、特性を計測できる量の粒子が捕捉できなかった。
(製造例2)
製造例1において、粉砕、分級後の粒子100重量部をフッ素樹脂粒子1重量部と混合し、ポットミルで10分間混合した。図3に示すターゲット部の電極が付いた基板に−1kVの電圧を印加し、混合粒子を振りかけ粒子を付着させた。エアガンで余分な粒子を吹き飛ばした後に、図5に示すマイクロ波型ビーム生成部を有する装置(図1参照)に取り付け、製造例1と同様に正のイオンビームを照射した。照射後、装置から基板を取り出し、ファラデーケージ法で粒子の総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+32μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+32μC/m2と変化することはなかった。
(製造例3)
アイオノマー樹脂ハイミラン1706(三井・デュポンポリケミカル社製)100重量部及び酸化チタンTTO−55(D)(石原産業社製)10重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、2本ロールミルで混練した。得られた混合物を圧延冷却した後、ジェット粉砕機で粉砕、分級して重量平均粒子径12μmの粒子を得た。
(製造例2)
製造例1において、粉砕、分級後の粒子100重量部をフッ素樹脂粒子1重量部と混合し、ポットミルで10分間混合した。図3に示すターゲット部の電極が付いた基板に−1kVの電圧を印加し、混合粒子を振りかけ粒子を付着させた。エアガンで余分な粒子を吹き飛ばした後に、図5に示すマイクロ波型ビーム生成部を有する装置(図1参照)に取り付け、製造例1と同様に正のイオンビームを照射した。照射後、装置から基板を取り出し、ファラデーケージ法で粒子の総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+32μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+32μC/m2と変化することはなかった。
(製造例3)
アイオノマー樹脂ハイミラン1706(三井・デュポンポリケミカル社製)100重量部及び酸化チタンTTO−55(D)(石原産業社製)10重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、2本ロールミルで混練した。得られた混合物を圧延冷却した後、ジェット粉砕機で粉砕、分級して重量平均粒子径12μmの粒子を得た。
次に、得られた粒子100重量部をグアナミン樹脂粒子1重量部と混合し、ポットミルで10分間混合した。図3に示すターゲット部の電極が付いた基板に+1kV電圧を印加し、混合粒子を振りかけ粒子を付着させた。エアガンで余分な粒子を吹き飛ばした後に、図6に示す加熱型ビーム生成部を有する装置(図1参照)に取り付けた。マイナスイオンソースとしては、12CaO・7Al2O3を用い、ホットプレートで800℃に加熱した。さらに、酸素ガスを導入し、接触電極と引き出し電極の間に3kVの電圧を印加することにより、負のイオンビームを取り出し、照射した。照射後、装置から基板を取り出し、ファラデーケージ法で粒子の総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−28μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−28μC/m2と変化することはなかった。
(画像表示装置への適用例)
一方が透明な対向する2枚の基板を200μmの間隙に配置し、製造例2及び3で得られた2種の粒子を充填率が各々20%、合計40%となるよう封入した。透明電極に+400Vを印加し、透明電極上から反射画像濃度計RD918(Macbeth社製)を用いて測定したところ、0.39であった。また、透明電極に−400Vを印加し、同様に透明電極上の濃度を測定したところ1.39であり、良好なコントラストが得られた。その後、250m秒毎に+400Vと−400Vを交互に印加した。12時間後、初期と同様にコントラストを評価したところ、+400V印加した時が0.40、−400V印加した時が1.37であり、初期とほとんど変わらず、良好なコントラストを維持することが確認された。
(製造例4)
製造例1において、粉砕、分級後の粒子を電極が設けられた基板の上に載せ、巾20mmで厚さ1mmのステンレスを20mmの間隔で配置したケーシング電極のほぼ中心にタングステン線が配置されたコロナ帯電器を用い、ワイヤーに+6kVを印加し、粒子の上で100mm/秒の速度で帯電器を移動させた。
(画像表示装置への適用例)
一方が透明な対向する2枚の基板を200μmの間隙に配置し、製造例2及び3で得られた2種の粒子を充填率が各々20%、合計40%となるよう封入した。透明電極に+400Vを印加し、透明電極上から反射画像濃度計RD918(Macbeth社製)を用いて測定したところ、0.39であった。また、透明電極に−400Vを印加し、同様に透明電極上の濃度を測定したところ1.39であり、良好なコントラストが得られた。その後、250m秒毎に+400Vと−400Vを交互に印加した。12時間後、初期と同様にコントラストを評価したところ、+400V印加した時が0.40、−400V印加した時が1.37であり、初期とほとんど変わらず、良好なコントラストを維持することが確認された。
(製造例4)
製造例1において、粉砕、分級後の粒子を電極が設けられた基板の上に載せ、巾20mmで厚さ1mmのステンレスを20mmの間隔で配置したケーシング電極のほぼ中心にタングステン線が配置されたコロナ帯電器を用い、ワイヤーに+6kVを印加し、粒子の上で100mm/秒の速度で帯電器を移動させた。
混合粒子の代わりに、上記の粒子を用いた以外は、製造例2と同様に、イオンビームを照射したところ、製造例2と同様に表面の電荷密度が+32μC/m2の粒子が得られた。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+32μC/m2と変化することはなかった。
(製造例5)
製造例1において、粉砕、分級後の粒子を電極が設けられた基板の上に載せ、巾20mmで厚さ1mmのステンレスを20mmの間隔で配置したケーシング電極のほぼ中心にタングステン線が配置されたコロナ帯電器を用い、ワイヤーに−6kVを印加し、粒子の上で100mm/秒の速度で帯電器を移動させた。
(製造例5)
製造例1において、粉砕、分級後の粒子を電極が設けられた基板の上に載せ、巾20mmで厚さ1mmのステンレスを20mmの間隔で配置したケーシング電極のほぼ中心にタングステン線が配置されたコロナ帯電器を用い、ワイヤーに−6kVを印加し、粒子の上で100mm/秒の速度で帯電器を移動させた。
混合粒子の代わりに、上記の粒子を用いた以外は、製造例3と同様に、イオンビームを照射したところ、製造例3と同様に表面の電荷密度が−28μC/m2の粒子が得られた。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−28μC/m2と変化することはなかった。
(製造例6)
ターゲット部を図4に示すターゲット部に変更した以外は、製造例1と同様に、粒子を製造した。ターゲット粒子を、ウレタン発泡体をからなるスポンジローラーと、表面がメラミン樹脂からなる帯電ローラーの間に通過させ、摩擦帯電させ、バイアスとして、−1kVの電圧を印加したシームレスのニッケルベルトに付着させ、イオンビームが照射される領域に搬送し、スクレパーでニッケルベルトより掻き落とすことにより、略連続的に粒子を得ることができた。搬送速度を10mm/秒にした時の粒子の総帯電量をファラデーケージ法で測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+29μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+29μC/m2と変化することはなかった。
(製造例7)
温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物64重量部、ビスフェノールAのEO付加物544重量部、テレフタル酸123重量部およびジブチルスズオキサイド重量4部を入れ、常圧、230℃で3時間反応した後、180℃まで冷却し、無水ドデセニルコハク酸296重量部を入れ、さらに10〜15mmHgの減圧で酸価が2mgKOH/g以下になるまで反応した。その後、無水トリメリット酸20重量部を入れ、常圧、180℃で2時間反応し、反応槽から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。樹脂のTgは48℃、数平均分子量は9000、重量平均分量は22000、酸価は10mgKOH/g、水酸基価は17mgKOH/gであった。
(製造例6)
ターゲット部を図4に示すターゲット部に変更した以外は、製造例1と同様に、粒子を製造した。ターゲット粒子を、ウレタン発泡体をからなるスポンジローラーと、表面がメラミン樹脂からなる帯電ローラーの間に通過させ、摩擦帯電させ、バイアスとして、−1kVの電圧を印加したシームレスのニッケルベルトに付着させ、イオンビームが照射される領域に搬送し、スクレパーでニッケルベルトより掻き落とすことにより、略連続的に粒子を得ることができた。搬送速度を10mm/秒にした時の粒子の総帯電量をファラデーケージ法で測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+29μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、+29μC/m2と変化することはなかった。
(製造例7)
温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのPO付加物64重量部、ビスフェノールAのEO付加物544重量部、テレフタル酸123重量部およびジブチルスズオキサイド重量4部を入れ、常圧、230℃で3時間反応した後、180℃まで冷却し、無水ドデセニルコハク酸296重量部を入れ、さらに10〜15mmHgの減圧で酸価が2mgKOH/g以下になるまで反応した。その後、無水トリメリット酸20重量部を入れ、常圧、180℃で2時間反応し、反応槽から取り出し、ポリエステル樹脂を得た。樹脂のTgは48℃、数平均分子量は9000、重量平均分量は22000、酸価は10mgKOH/g、水酸基価は17mgKOH/gであった。
得られた樹脂100重量部に対し、カーボンブラックMA−8(三菱化学社製)8重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、2本ロールミルで混練した。得られた混合物を圧延冷却した後、ジェット粉砕機で粉砕、分級して重量平均粒子径が7μmの粒子を得た。
図3に示すターゲット部の電極が付いた基板に+1kVの電圧を印加し、粒子を振りかけ粒子を付着させた。エアガンで余分な粒子を吹き飛ばした後に、図6に示す加熱型ビーム生成部を有する装置(図1参照)に取り付けた。マイナスイオンソースとしては、12CaO・7Al2O3を用い、ホットプレートで800℃に加熱した。さらに、酸素ガスを導入し、接触電極と引出電極の間に3kVの電圧を印加することにより、負のイオンビームを取り出し、照射した。照射後、装置より基板を取り出し、ファラデーケージ法で粒子の総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2と変化することはなかった。
(画像形成装置への適用例)
製造例7で得られた粒子に、ピーク電圧2kVのACコロナチャージャーを用い、帯電量を打ち消す表面電荷を与え、見掛け上無帯電とした。得られた粒子100部と、疎水性シリカ粒子HVK2000H(ワッカーケミー社製)0.5部をヘンシェルミキサーで2分間混合し、トナーを得た。
図3に示すターゲット部の電極が付いた基板に+1kVの電圧を印加し、粒子を振りかけ粒子を付着させた。エアガンで余分な粒子を吹き飛ばした後に、図6に示す加熱型ビーム生成部を有する装置(図1参照)に取り付けた。マイナスイオンソースとしては、12CaO・7Al2O3を用い、ホットプレートで800℃に加熱した。さらに、酸素ガスを導入し、接触電極と引出電極の間に3kVの電圧を印加することにより、負のイオンビームを取り出し、照射した。照射後、装置より基板を取り出し、ファラデーケージ法で粒子の総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2であった。この粒子を30℃、90%RHの環境下に1週間放置した後、ファラデーケージ法で総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2と変化することはなかった。
(画像形成装置への適用例)
製造例7で得られた粒子に、ピーク電圧2kVのACコロナチャージャーを用い、帯電量を打ち消す表面電荷を与え、見掛け上無帯電とした。得られた粒子100部と、疎水性シリカ粒子HVK2000H(ワッカーケミー社製)0.5部をヘンシェルミキサーで2分間混合し、トナーを得た。
本適用例の画像形成装置を図7に示す。感光体ドラム10は、OPC感光体ドラムであり、直径30mm、周速57mm/秒で回転している。前帯電は、回転ブラシ130を用い、感光体ドラム10の表面電位が−650Vに帯電される。印字情報は、図示されていないレーザ走査光学系により、情報に応じて光照射が感光体ドラム10上に行われることで潜像を形成する。形成された潜像は、非磁性一成分現像器60によって行われる。
非磁性一成分現像器60は、現像ローラ20、トナー供給回収ローラ30、現像器フレーム60a内に収容されたトナー、層厚規制ブレード50、アジテータ70、パドル80、トナーボトル90、アウタ100で構成されている。現像部では、感光体ドラム10と接触した現像ローラ20が感光体ドラム10の周速の2倍で同方向に回転し、ローラ30より供給されるトナーをブレード50で薄層トナーに形成し、これを感光体ドラム10の潜像部に付着させて、可視化した像を作る。現像に寄与しなかったトナーは、現像ローラ20の下方において逆方向に回転しているローラ30によりかき取られ、ローラ30の下方部を通って現像器60内に戻される。
一方、新トナーは、ローラ30の回転により、現像ローラ20に供給され、ブレード50によって層厚が規定された薄層トナーが現像ローラ20の表面に形成される。トナーの補給は、トナーボトル90からアウタ100によって掃き出されるトナーが、アジテータ70で攪拌されながら現像ローラ20側に運ばれ、パドル80でローラ30にトナーを効率よく供給している。感光体ドラム10に付着したトナーは、転写部において転写ローラ110により用紙210に引き付けられ、定着器120で溶融されて用紙210に定着する。
ブレード50は、現像ローラ20の表面にブレード50の先端が現像ローラ20の回転方向に向き合い摺接するように圧接されて配設され、ローラ30には、印加電圧−420V、現像ローラ20には、印加電圧−320Vが付与される。ローラ30の回転により運ばれたトナーは、ローラ30と接触回転している現像ローラ20に表面電荷の一部がリークし、内部電荷の影響が強くなることにより、現像ローラ20の表面に付着する。付着した現像ローラ20上のトナーは、現像ローラ20の回転によりブレード50と現像ローラ20により、表面電荷がさらにリークし、トナーがほぼ内部電荷のみとなる共に、一定の厚さの均一なトナー層を形成されて通過する。そして、現像ローラ20と感光体10が近接又は接触して対向している現像領域へ運ばれる。
次に、現像ローラ20上のトナーは、その一部が感光体10上の静電潜像部に付着して、この静電潜像を可視像化し、残りのトナーは、現像ローラ20の回転と共に、ローラ30へと戻る。
ここで、画像形成装置の現像器に得られたトナーを装着して画像形成装置への適用性を評価した。
実験室環境で、ファラデーゲージ法を用いて現像ローラ20上のトナーの総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2であった。画像を出して評価したところ、細線再現性が良く、良好な画像が得られた。引き続き、5000枚印字を行った後に、現像ローラ20上のトナーの総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2と変わらず、また画像も細線再現性が良く、良好な画像が得られた。
次に、30℃、90%RHの環境下で、ファラデーゲージ法を用いて現像ローラ20上のトナーの総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2であった。画像を出して評価したところ、細線再現性が良く、良好な画像が得られた。引き続き、5000枚印字を行った後に、現像ローラ20上のトナーの総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2と変わらず、また、画像も細線再現性が良く、良好な画像が得られた。
また、10℃、30%RHの環境下でも同様に、ファラデーゲージ法を用いて現像ローラ20上のトナーの総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2であった。画像を出して評価したところ、細線再現性が良く、良好な画像が得られた。引き続き5000枚印字を行った後に、現像ローラ20上のトナーの総帯電量を測定し、BET比表面積を測定したところ、表面の電荷密度は、−32μC/m2と変わらず、また、画像も細線再現性が良く、良好な画像が得られた。
1 イオンビーム
2 ビーム生成部
2a ウェーブガイド
2b プラズマチャンバ
2c マイクロ波導入窓部
2d 原料ガス導入管
2e マグネット
2f 引き出し電極
2g プラズマスリット
2h イオンソース
2i ホットプレート
2j 接触電極
3 ターゲット粒子
4 ターゲット部
4a 基板
4b 電極
4c スポンジローラー
4d 帯電ローラー
4e 駆動ローラー
4f 導電性ベルト
4g スクレパー
5 ビーム照射部
5a 静電レンズ
5b 加速部
2 ビーム生成部
2a ウェーブガイド
2b プラズマチャンバ
2c マイクロ波導入窓部
2d 原料ガス導入管
2e マグネット
2f 引き出し電極
2g プラズマスリット
2h イオンソース
2i ホットプレート
2j 接触電極
3 ターゲット粒子
4 ターゲット部
4a 基板
4b 電極
4c スポンジローラー
4d 帯電ローラー
4e 駆動ローラー
4f 導電性ベルト
4g スクレパー
5 ビーム照射部
5a 静電レンズ
5b 加速部
Claims (6)
- 粒子にイオンビームを照射してイオンを注入することによりエレクトレット粒子を製造することを特徴とするエレクトレット粒子の製造方法。
- 前記粒子の表面に電荷を与える工程、該表面に電荷を付与した粒子を電極に付着させる工程、該電極に付着させた粒子にイオンビームを照射してイオンを注入する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のエレクトレット粒子の製造方法。
- 摩擦帯電又はコロナ帯電により前記粒子の表面に電荷を与えることを特徴とする請求項2に記載のエレクトレット粒子の製造方法。
- 前記表面に電荷を付与した粒子と前記電極の間に作用する静電気力により、前記表面に電荷を付与した粒子を電極に付着させることを特徴とする請求項2又は3に記載のエレクトレット粒子の製造方法。
- 前記イオンビームは、イオン源にマイクロ波を照射することにより発生したイオンラジカルに電界を印加することにより得られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエレクトレット粒子の製造方法。
- 前記イオンビームは、イオン源を加熱することにより発生したイオンラジカルに電界を印加することにより得られることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエレクトレット粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006075651A JP2007249080A (ja) | 2006-03-17 | 2006-03-17 | エレクトレット粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006075651A JP2007249080A (ja) | 2006-03-17 | 2006-03-17 | エレクトレット粒子の製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008052035A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Bridgestone Corp | 情報表示用パネルの製造方法 |
JP4882020B1 (ja) * | 2010-10-27 | 2012-02-22 | 株式会社サクラクレパス | 電気泳動表示装置 |
JP5014507B1 (ja) * | 2011-05-13 | 2012-08-29 | 株式会社サクラクレパス | エレクトレット性微粒子及びその製造方法 |
JP2013173897A (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 電気泳動粒子、電気泳動粒子分散液、表示媒体、及び表示装置 |
-
2006
- 2006-03-17 JP JP2006075651A patent/JP2007249080A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012157452A1 (ja) * | 2011-05-13 | 2012-11-22 | 株式会社サクラクレパス | エレクトレット性微粒子及びその製造方法 |
CN103518159A (zh) * | 2011-05-13 | 2014-01-15 | 株式会社櫻花彩色笔 | 驻极体性微粒及其制备方法 |
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