JP2007248805A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着ローラの外周面に対する印刷用紙の横エッジや縦エッジによる傷を付きにくくし、ポスター等の印刷時に、紙面の目立つ位置に線状のスジとなって現れる印刷品質の低下要因を解消するとともに、定着ローラに対する印刷用紙の剥離性を高める。
【解決手段】 圧接した定着ローラ2hと加圧ローラ2pを備え、定着ローラ2hと加圧ローラ2p間に、未定着のトナー画像が転写された印刷用紙Pを通過させることによりトナー画像を紙面Pfに定着させる定着装置1を構成するに際して、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pにおけるローラ基部3h,3pの外周面に、少なくとも弾性層4h,4p及びこの弾性層4h,4pを覆う表面層5h,5pを設け、かつ定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度よりも小さく選定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、定着ローラと加圧ローラ間に未定着のトナー画像が転写された印刷用紙を通過させることによりトナー画像を紙面に定着させる定着装置に関する。
トナー画像を形成する画像形成装置(印刷装置)では、転写部により印刷用紙にトナー画像を転写し、この後、定着部によりトナー画像を紙面に定着させる処理が行われる。定着部は、通常、定着ローラ(ヒートローラ)と加圧ローラを圧接させた構成を有しており、定着ローラと加圧ローラ間に未定着のトナー画像が転写された印刷用紙を通過させることにより定着処理を行う。したがって、この種の定着装置では、ローラ側及び用紙側の双方に加圧及び加熱が行われるため、双方に物理的な損傷を来しやすく、印刷品質の低下要因となる。
従来、このような問題に対処した定着装置としては、特開平7−92840号公報で開示される定着装置が知られている。同公報で開示される定着装置は、内部に発熱体を有する定着ローラとこの定着ローラに対接して配設された加圧ローラとの圧接部に、転写紙を通紙することにより転写紙上のトナー像を定着する定着装置であって、定着ローラと加圧ローラは、共に導電性軸体上に弾性層を有し、少なくとも転写紙上にトナー像を定着する側のローラの弾性層上にフッ素樹脂の被覆層を形成したものであり、封筒等の重ね合わせ紙を定着層のニップ部に搬送するときに発生するしわやズレを防止して、紙面保護と転写画像の画質安定化を企図している。
特開平7−92840号
しかし、上述した従来の定着装置は次のような問題点があった。
第一に、ローラ側の保護を図るには不十分であり、結果的に、印刷品質の低下を招きやすい。即ち、印刷用紙が、封筒をはじめ、名刺やハガキ等の厚手のカード類の場合、横エッジや縦エッジにより定着ローラの外周面に傷が付きやすく、特に、小型サイズとなるカード類の印刷により付いた傷は、大型サイズとなるポスター等の印刷時に、紙面の内側の目立つ位置に線状のスジとなって現れ、印刷品質を大きく損なう虞れがある。
第二に、定着部には、印刷用紙に対するトナー画像の定着性のみならず、定着部から前方に排出される際における印刷用紙と定着ローラの剥離性が良好であることが望ましいが、この剥離性について十分に考慮されているとは言えない。
第三に、定着ローラの外周面に傷が付きやすく、しかも、少しの傷も印刷品質に無視できない影響を与えることから、新しい定着ローラと早期交換が必要になるが、結果的に、ランニングコストの上昇を招くことになり、コスト性について十分に考慮されているとは言えない。
第四に、業務用の印刷装置の場合、小型サイズとなる名刺や封筒の印刷から大型サイズ(超大型サイズ)となるポスター等の印刷に対応する必要があるが、各サイズに対する定着性能の最適化或いは省エネルギ性の観点から十分に考慮されているとは言えない。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した定着装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、圧接した定着ローラ2hと加圧ローラ2pを備え、定着ローラ2hと加圧ローラ2p間に、未定着のトナー画像が転写された印刷用紙Pを通過させることによりトナー画像を紙面Pfに定着させる定着装置1を構成するに際して、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pにおけるローラ基部3h,3pの外周面に、少なくとも弾性層4h,4p及びこの弾性層4h,4pを覆う表面層5h,5pを設け、かつ定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度よりも小さく選定してなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度を16〜24〔°〕に選定し、かつ定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度に対して、3/10〜7/10に選定することができる。また、弾性層4h,4pには、シリコン樹脂を用いることができるとともに、表面層5h,5pには、四フッ化エチレン樹脂を用いることができる。一方、表面層5h…は、少なくとも弾性層4h…に対して着脱可能となるように別体の筒状に形成することができる。この際、表面層5h…の内径Di…と弾性層4h…の外径Do…は、常温時に弾性層4h…に対して表面層5h…が装着可能又は離脱可能となり、かつ加熱時に弾性層4h…とこの弾性層4h…に装着した表面層5h…が密着可能となるように選定できるとともに、表面層5h…は、ポリイミド樹脂により筒状に形成した内側層6h…の外周面に、四フッ化エチレン樹脂又はポリフッ化ポリテトラ樹脂による外側層7h…を設けて構成することができる。他方、定着ローラ2hは、長さの異なる複数のヒータ8a,8b,8cを内蔵し、少なくとも印刷用紙Pのサイズに対応してヒータ8a,8b,8cを選択可能に構成することができるとともに、加圧ローラ2pには、少なくとも一つのヒータ8pを内蔵することができる。
このような構成を有する本発明に係る定着装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度よりも小さく選定したため、封筒をはじめ、名刺やハガキ,ポスター等の厚手の印刷用紙Pであっても、定着ローラ2hの外周面に対する印刷用紙Pの横エッジや縦エッジによる傷が付きにくくなり、従来の問題、特に、超大型サイズとなるポスター等の印刷時に、紙面の内側の目立つ位置に線状のスジとなって現れる印刷品質の低下要因を解消できるとともに、定着ローラ2hに対する印刷用紙Pの剥離性を高めることができる。
(2) 好適な態様により、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度を16〜24〔°〕に選定し、かつ定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度に対して、3/10〜7/10に選定すれば、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pにおける定着性能と外周面保護性能の双方を最適な状態にバランスさせることができる。
(3) 好適な態様により、表面層5h,5pに、四フッ化エチレン樹脂を用いれば、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pの外周面の強度を高めて傷に対する保護を図れるとともに、表面摩擦が大きくなることに伴う印刷用紙Pに対する滑りを低下させ、印刷用紙Pのうねり量を低減することができる。また、印刷用紙Pに対するトナー画像の定着性及び定着ローラ2hからの印刷用紙Pの剥離性をより高めることができるとともに、特に、傷に対する保護に関しては弾性層4h,4pと組み合わせたことによる相乗効果を得ることができる。
(4) 好適な態様により、表面層5h…を、少なくとも弾性層4h…に対して着脱可能となるように別体の筒状に形成すれば、新しい定着ローラ2hと早期交換を行う場合であっても、表面層5h…のみを交換すれば足りるため、ランニングコストの削減を図ることができる。
(5) 好適な態様により、表面層5h…の内径Di…と弾性層4h…の外径Do…を、常温時に弾性層4h…に対して表面層5h…が装着可能又は離脱可能となり、かつ加熱時に弾性層4h…とこの弾性層4h…に装着した表面層5h…が密着可能となるように選定すれば、表面層5h…の交換を面倒な着脱作業を要することなく極めて容易に行うことができる。
(6) 好適な態様により、表面層5h…を、ポリイミド樹脂により筒状に形成した内側層6h…の外周面に、四フッ化エチレン樹脂又はポリフッ化ポリテトラ樹脂による外側層7h…を設けて構成すれば、表面層5h…を着脱可能にする形態を確実に実現できるとともに、最適な形態により実現できる。
(7) 好適な態様により、定着ローラ2hを、長さの異なる複数のヒータ8a,8b,8cを内蔵し、少なくとも印刷用紙Pのサイズに対応してヒータ8a,8b,8cを選択可能に構成すれば、小型サイズとなる名刺や封筒の印刷から大型サイズ(超大型サイズ)となるポスター等の印刷を行う際における各サイズに対する定着性能の最適化を図れるとともに、省エネルギ性を高めることができ、業務用の印刷装置にとって最適となる。
(8) 好適な態様により、加圧ローラ2pに少なくとも一つのヒータ8pを内蔵させれば、定着性及び定着安定性をより高めることができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る定着装置1を搭載する印刷装置10の概要について、図2を参照して説明する。
図2に、トナー画像を形成する画像形成装置である印刷装置10の概略構成を示す。11は転写部であり、二次転写ローラ12,圧接ローラ13及び転写ベルト14を備える。この場合、転写ベルト14は無端であり、二次転写ローラ12及び不図示の駆動ローラを含む複数のガイドローラ15,16…間に架け渡して循環移動する。圧接ローラ13は二次転写ローラ12の周面に位置する転写ベルト14に圧接する。なお、17はトナー画像を転写ベルト14に一次転写する露光部を示す。
また、18は用紙搬送機構(サクションユニット)であり、転写部11の前方(搬送方向)に配設する。用紙搬送機構18は、印刷用紙Pを上面20uに載せて搬送する無端の搬送ベルト20を有する搬送機構部19と、搬送ベルト20の上面20uにより搬送される印刷用紙Pを下方に吸引する吸気機構部21を備える。搬送機構部19は、前上ローラ部22,後上ローラ部23,前下ローラ部24及び後下ローラ部25を備え、各ローラ部22…間に搬送ベルト20を架け渡す。搬送ベルト20の上面20uは、使用できる最大サイズの印刷用紙Pを搬送可能な搬送路を構成する。一方、吸気機構部21は、偏平なボックス状に形成し、上下面に開口部を設けたダクトユニット26と、このダクトユニット26の底面に取付けたファンユニット27を備える。なお、搬送ベルト20には、多数の吸気孔を有する。さらに、用紙搬送機構18には、このような基本構成に加えて、搬送ベルト20の上面20uにおける前後方向の所定位置Xsを上方へ所定高さだけ山状に盛上げる盛上部材28を設ける。盛上部材28は、搬送ベルト20の下面に当接して当該搬送ベルト20を持ち上げることができる棒状に形成する。他方、用紙搬送機構18の前方には、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pを有する定着装置1を配設する。
次に、本実施形態に係る定着装置1の具体的な構成について、図1〜図5を参照して説明する。
定着装置1は、図1に示すように、上側に配した定着ローラ2hと下側に配した加圧ローラ2pを備える。定着ローラ2hは、三本のヒータ8a,8b,8cを内蔵するヒートローラ(加熱ローラ)として構成し、位置が固定された状態で回動自在に支持される。一方、加圧ローラ2pは、回動自在に支持されるとともに、不図示のスプリングにより上方に付勢され、加圧ローラ2pの上端周面が定着ローラ2hの下端周面に圧接する。
図3に、定着ローラ2hの断面図を示す。定着ローラ2hは、アルミニウム等の硬質かつ良伝熱性素材により筒状に形成したローラ基部3hを有する。ローラ基部3hは、基部本体部3hmと、この基部本体部3hmの両端に一体形成した小径の軸部3hi,3hjを有する。そして、基部本体部3hmの外周面は被覆層Chにより覆う。
被覆層Chは、図1に示すように、内側の弾性層4hとこの弾性層4hを覆う外側の表面層5hにより構成する。他方、加圧ローラ2pも、定着ローラ2hのローラ基部3hと同様のローラ基部3pを使用し、基部本体部3pmと、この基部本体部3pmの両端に一体形成した小径の軸部3pi…を有するとともに、基部本体部3pmの外周面を被覆層Cpにより覆う。被覆層Cpは、内側の弾性層4pとこの弾性層4pを覆う外側の表面層5pにより構成する。
この場合、弾性層4h,4pと表面層5h,5pの選定は重要であり、本実施形態では、弾性層4h,4pに、シリコン樹脂(シリコンゴム)を使用し、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度を16〜24〔°〕に選定するとともに、定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度に対して、3/10〜7/10に選定することが望ましい。
これにより、定着ローラ2h側が加圧ローラ2p側に対して相対的に柔らかくなり、封筒をはじめ、名刺やハガキ,ポスター等の厚手の印刷用紙Pであっても、定着ローラ2hの外周面に対する印刷用紙Pの横エッジや縦エッジによる傷が付きにくくなり、超大型サイズとなるポスター等の印刷時に、紙面の内側の目立つ位置に線状のスジとなって現れる印刷品質の低下要因を解消できるとともに、定着ローラ2hに対する印刷用紙Pの剥離性を高めることができる。
また、定着ローラ2hと加圧ローラ2p間に挟まれる印刷用紙Pは、上側が山となるように湾曲するため、定着ローラ2hと加圧ローラ2p間から排出される際には、印刷用紙Pがやや下向きに排出される。したがって、定着ローラ2hに対する印刷用紙Pの巻き付き防止が図られ、定着ローラ2hからの印刷用紙Pの剥離性を高めることができる。特に、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度を16〜24〔°〕に選定し、かつ定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を、加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度に対して、3/10〜7/10に選定することにより、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pにおける定着性能と外周面保護性能の双方を最適な状態にバランスさせることができる。
さらに、表面層5h,5pには、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)を使用し、弾性層4h,4pの外周面を被覆した。この場合、弾性層4h,4pの被覆の厚さは、27〜33〔μm〕に選定することが望ましい。PTFEは、傷の付きにくい高強度素材であり、また、表面の摩擦を大きくすることにより印刷用紙Pに対する滑りを低下させることができる。したがって、このようなPTFEを使用することにより、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pの外周面の強度を高めて傷に対する保護を図れるとともに、印刷用紙Pに対する滑りを低下させ、印刷用紙Pのうねり量を低減、具体的には、15〔μm〕以下に低減できる。しかも、印刷用紙Pに対するトナー画像の定着性及び定着ローラ2hからの印刷用紙Pの剥離性をより高めることができるとともに、特に、傷に対する保護に関しては、弾性層4h,4pと組合わせたことによる相乗効果を得ることができる。表1に、本実施形態で用いた弾性層4h,4p及び表面層5h,5pの最良のディメンションを示す。
Figure 2007248805
一方、定着ローラ2hにおけるローラ基部3hの各軸部3hi,3hjの周面には、断熱性のブッシュ31i,31jを装着するとともに、このブッシュ31i,31jは、ベアリング32i,32jを介して支持シャーシ33,34に取付ける。これにより、定着ローラ2hは、支持シャーシ33,34により回動自在に支持される。さらに、一方の軸部31iには、従動ギア35を固定し、この従動ギア35は、図1に示すように、回転伝達ギア36a,36b,37,38を介して不図示の回転駆動部に接続する。
また、各支持シャーシ33,34には、ランプ保持プレート39i,39jを固定し、各ランプ保持プレート39i,39jによりガイド部40i,40jを支持する。各ガイド部40i,40jには、それぞれ三つの碍子管41ia,41ib,41ic,41ja,41jb,41jcを有する。そして、碍子管41iaと41jaを通して、ランプヒータを用いた第一ヒータ8aのリードを外部に導出するとともに、碍子管41ibと41jbを通して、ランプヒータを用いた第二ヒータ8bのリードを外部に導出し、さらに、碍子管41icと41jcを通して、ランプヒータを用いた第三ヒータ8cのリードを導出する。この場合、第一ヒータ8a,第二ヒータ8b,第三ヒータ8cは、それぞれ長さLa,Lb,Lcを異ならせることにより出力を異ならせる。これにより、印刷用紙Pのサイズ又は厚さ等の紙質に対応して各ヒータ8a,8b,8cを選択することができ、例えば、名刺等の小型サイズでは、長さの一番短い第一ヒータ8aを使用し、ポスター等の超大型サイズでは、長さの一番長い第三ヒータ8cを使用するとともに、定着しにくい紙質の場合には、必要より複数のヒータ8a…を同時に使用するなど、小型サイズとなる名刺や封筒の印刷から大型サイズ(超大型サイズ)となるポスター等の印刷を行う際における各サイズに対する定着性能の最適化を図れるとともに、省エネルギ性を高めることができ、特に、業務用の印刷装置10にとって最適となる。
他方、加圧ローラ2pにおけるローラ基部3pの各軸部3pi…は、ブッシュ及びベアリングを含む不図示の支持機構により回動自在に支持されるとともに、この支持機構と支持シャーシ33,34間には、加圧ローラ2pをローラ基部3pに圧接させるための不図示のスプリングを架設する。また、加圧ローラ2pの内部には、図1に示すように、少なくとも一つのヒータ8pを内蔵させる。これにより、定着装置1の定着性及び定着安定性をより高めることができる。
次に、本実施形態に係る定着装置1の動作(機能)について、図1〜図3を参照して説明する。
最初に、定着装置1の機能を明確にするため、定着装置1を備える印刷装置10の基本動作について説明する。まず、転写部11では、露光部17によりトナー画像が転写ベルト14に一次転写され、さらに、転写ベルト14のトナー画像が二次転写ローラ12と圧接ローラ13間において、供給される印刷用紙P上に二次転写される。
一方、トナー画像の転写された未定着状態の印刷用紙Pは、用紙搬送機構18に送られる。用紙搬送機構18では、不図示の駆動部により前上ローラ部22が回転し、これにより、搬送ベルト20は、上面20uが前方へ移動する循環移動が行われる。また、ファンユニット27の作動により下方への送風が行われるため、ダクトユニット26の内部が吸気され、搬送ベルト20を介して転写部11から送られた印刷用紙Pに対する下方への吸引が行われる。これにより、印刷用紙Pは、搬送ベルト20の上面20uに密着した状態で確実に前方に搬送され、定着装置1に至る。
なお、用紙搬送機構18では、搬送ベルト20の上面20uにおける前後方向の所定位置Xsを上方へ所定高さだけ山状に盛上げる盛上部材28を設けたため、搬送される印刷用紙Pの中間位置に強制的な座屈部を生じさせることができ、印刷用紙Pのサイズ或いは紙質(紙厚)に左右されることなく印刷ブレやスミア等の印刷品質の低下を回避でき、常に正規の印刷品質を確保できる。
そして、定着装置1に送られた印刷用紙Pは、定着ローラ2hと加圧ローラ2p間を通過することによりトナー画像が紙面に定着される。この際、定着ローラ2hは、不図示の回転駆動部から回転伝達ギア38,37,36b,36aを介して従動ギア35に回転伝達され、定着ローラ2hが駆動ローラとして回転するとともに、加圧ローラ2pが従動ローラとして定着ローラ2hの回転動作に追従回転する。このような構成により、表面層5h,5p(PTFE)の摩擦が大きいことに伴う印刷用紙Pに対する滑りが低下し、定着ローラ2h及び加圧ローラ2pによるうねりの影響を受けにくくなり、更なる印刷品質の向上に寄与できる。
このような本実施形態に係る定着装置1によれば、定着ローラ2hにおける弾性層4hの硬度を加圧ローラ2pにおける弾性層4pの硬度よりも小さく選定したため、封筒をはじめ、名刺やハガキ,ポスター等の厚手の印刷用紙Pであっても、定着ローラ2hの外周面に対する印刷用紙Pの横エッジや縦エッジによる傷が付きにくくなり、従来の問題、特に、超大型サイズとなるポスター等の印刷時に、紙面の内側の目立つ位置に線状のスジとなって現れる印刷品質の低下要因を解消できるとともに、定着ローラ2hに対する印刷用紙Pの剥離性を高めることができる。
次に、定着ローラ2hの変更例を、図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5に示す変更例は、表面層5hを、少なくとも弾性層4hに対して着脱可能となるように別体の筒状に形成したものである。この場合、表面層5hの内径Diと弾性層4hの外径Doは、図4に示すように、常温時に弾性層4hに対して表面層5hを矢印Fc方向に装着可能又は離脱可能となり、かつ図5に示すように、加熱時に弾性層4hとこの弾性層4hに装着した表面層5hが密着可能となるように選定する。
また、この機能を実現させるため、表面層5hを形成する素材として弾性層4hの素材(シリコン樹脂)よりも熱膨張率の小さい素材であるポリアミド樹脂を用いた。即ち、図4に示すように、表面層5hを、ポリイミド樹脂により筒状に形成した内側層6hの外周面に、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)による外側層7hを設けた。なお、表2に、シリコン樹脂とポリイミド樹脂の熱膨張率を参考までに示す。
Figure 2007248805
よって、表面層5hをこのように構成することにより、新しい定着ローラ2hと早期交換を行う場合であっても、表面層5hのみを交換すれば足りるため、ランニングコストの削減を図ることができるとともに、表面層5hの交換を面倒な着脱作業を要することなく極めて容易に行うことができる。しかも、表面層5hを、ポリイミド樹脂により筒状に形成した内側層6hの外周面に、PTFEによる外側層7hを設けたため、表面層5hを着脱可能にする形態を確実に実現できるとともに、最適な形態により実現できる。
なお、定着ローラ2hの変更例を説明したが、加圧ローラ2pも定着ローラ2hの変更例と同様に実施することができる。この場合、交換時には、加圧ローラ2pを、予め冷蔵庫等に入れて冷却し、収縮させるなどにより対応できる。また、別体の表面層5h…をローラ基部3h…側の弾性層4h…の外周面に装着する場合を説明したが、ローラ基部3h…側の構成は、このような形態に限定されるものではなく、例えば、弾性層4h…の外周面に他の表面層(例えば、PFA:ポリフッ化ポリテトラ樹脂等)が設けられていてもよい。したがって、別体の表面層5h…は、従来から存在する既存の定着ローラ2h…にも同様に利用することができる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、本発明において最適な効果をもたらす素材として、弾性層4h,4pにシリコン樹脂を使用し、表面層5h,5pに四フッ化エチレン樹脂を使用し、内側層6h…にポリイミド樹脂を使用した場合を説明したが、他の素材を使用する場合を排除するものではない。さらに、定着ローラ2hは、長さの異なる複数のヒータ8a,8b,8cを内蔵する場合を例示したが、その数量は任意である。なお、印刷用紙Pとは、紙のみならず、紙以外のプラスチックシート等の印刷可能な各種素材(印刷媒体)を含む概念である。また、本発明に係る用紙搬送機構Mは、印刷する印刷用紙P…の種類が広範囲となる業務用の印刷装置1に適用して好適であるが、他の各種用途における印刷装置或いは印刷機構を内蔵する機器にも同様に適用できる。
本発明の最良の実施形態に係る定着装置の要部を示す側面図、 同定着装置を備える印刷装置の概要図、 同定着装置における定着ローラの断面平面図、 同定着装置における変更例に係る定着ローラの表面層を離脱した状態を示す斜視図、 同変更例に係る定着ローラの表面層を装着した状態を示す斜視図、
符号の説明
1:定着装置,2h:定着ローラ,2p:加圧ローラ,3h:ローラ基部,3p:ローラ基部,4h:弾性層,4p:弾性層,5h:表面層,5p:表面層,6h:内側層,7h:外側層,8a:ヒータ,8b:ヒータ,8c:ヒータ,P:印刷用紙,Pf:印刷用紙の紙面,Di:表面層の内径,Do:弾性層の外径

Claims (9)

  1. 圧接した定着ローラと加圧ローラを備え、前記定着ローラと前記加圧ローラ間に、未定着のトナー画像が転写された印刷用紙を通過させることにより前記トナー画像を紙面に定着させる定着装置において、前記定着ローラ及び前記加圧ローラにおけるローラ基部の外周面に、少なくとも弾性層及びこの弾性層を覆う表面層を設け、かつ前記定着ローラにおける弾性層の硬度を前記加圧ローラにおける弾性層の硬度よりも小さく選定してなることを特徴とする定着装置。
  2. 前記加圧ローラにおける弾性層の硬度を16〜24〔°〕に選定し、かつ前記定着ローラにおける弾性層の硬度を、前記加圧ローラにおける弾性層の硬度に対して、3/10〜7/10に選定してなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記弾性層には、シリコン樹脂を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記表面層には、四フッ化エチレン樹脂を用いることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記表面層は、少なくとも前記弾性層に対して着脱可能となるように別体の筒状に形成してなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  6. 前記表面層の内径と前記弾性層の外径は、常温時に前記弾性層に対して前記表面層が装着可能又は離脱可能となり、かつ加熱時に前記弾性層とこの弾性層に装着した前記表面層が密着可能となるように選定することを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 前記表面層は、ポリイミド樹脂により筒状に形成した内側層の外周面に、四フッ化エチレン樹脂又はポリフッ化ポリテトラ樹脂による外側層を設けてなることを特徴とする請求項5又は6記載の定着装置。
  8. 前記定着ローラは、長さの異なる複数のヒータを内蔵し、少なくとも前記印刷用紙のサイズに対応して前記ヒータを選択可能に構成することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  9. 前記加圧ローラは、少なくとも一つのヒータを内蔵することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
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